トヨタシステム・・・tpsとtoyota wayethicj/jasmin/171107kuroiwa2.pdf · 2008-04-15 ·...

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トヨタシステム・・・ トヨタシステム・・・ TPS TPS Toyota Way Toyota Way 平準化 (Leveled Production)、標準作業 目で見る管理(Visual Management):情報共有 従業員満足,ES (Employee Satisfaction) QCDE( Quality, Cost, Delivery , Environment) の追求 顧客満足CS 、顧客感動CD 顧客価値CV (Customer Value ) Just-In-Time 必要な物を 必要な量を 必要な時に ・工程の流れ化 ・タクトタイム ・後工程引取り ・小ロット化 自働化 Autonomy工程内での 品質の造り込み (問題の顕在化) ・省人化 ・自立化/自律化 無駄の排除 People & Teamwork 改善活動 人とチームワーク ・現地現物 ・7つの無駄 ・真因の追究 ・問題解決 労使信頼、企業風土、 トヨタのDNA

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トヨタシステム・・・トヨタシステム・・・TPSTPSととToyota WayToyota Way

平準化 (Leveled Production)、標準作業

目で見る管理(Visual Management):情報共有

従業員満足,ES (Employee Satisfaction)

QCDE( Quality, Cost, Delivery , Environment) の追求

顧客満足CS 、顧客感動CD顧客価値CV (Customer Value )

Just-In-Time必要な物を必要な量を必要な時に

・工程の流れ化・タクトタイム・後工程引取り・小ロット化

自働化(Autonomy)

工程内での品質の造り込み(問題の顕在化)

・省人化・自立化/自律化

無駄の排除

People & Teamwork

改善活動

人とチームワーク

・現地現物 ・7つの無駄・真因の追究 ・問題解決

労使信頼、企業風土、 トヨタのDNA

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TPSTPSの基本は徹底したムダの排除の基本は徹底したムダの排除

① ムダ

なくすことができる作業上の不必要な動作(例) 待ち時間、材料の並べ直し

② 付加価値のないが必要な作業

今の条件下では付加価値はないが、

やらなければ ならない動作(例)ビニール袋から 部品を取り出す作業、

作業位置から離れる動作

③ 付加価値のある正味作業

作業により、付加価値を与える動作。加工作業や

組立作業により、モノの形状や質を変える作業

ムダ

付加価値はないが必要な作業

正味作業

作業者の動作

「原価を高める生産の諸要素」、

「付加価値を高めないもの全て」

1)造りすぎのムダ ( 悪なムダ)2)手待ちのムダ3)運搬のムダ4)加工そのもののムダ5)在庫のムダ6)動作のムダ7)不良品、手直しのムダ

<7つのムダ(無駄)>ムダの定義

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(1)改善はニーズにもとづくこと

(2)理想の徹底的追求を行う

“やれる事をやる”だけでなく、“やるべきこと”への挑戦をする。

(3)現地・現物主義に徹する

現場で人・物・設備・作業方法等を自分の目で判断し、改善すること。

(4)「5回の何故」による真因の追究を行う

(5)先ずは行動(実践)すること

改善し、その結果をフォローすることにより、新たな発想、思想が生まれる。

(6)改善は巧遅よりも拙速を尊ぶ

時間をかけて道具よりも、機能を満足するモノを即時に作り、トライする。

(7)設備改善よりも作業改善を徹底する

(8)安全と品質を必ず優先する

TPSTPS導入における成功の条件導入における成功の条件

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コミュニケーションとコミュニケーションとコラボレーションコラボレーション

設計部門

生産技術

工場 生産管理 物流部門

調達部門

仕入先情報共有

即断即決

設計変更ゼロ

プロジェクトマネージャによる「大部屋活動」<大部屋活動>

・コラボレーション環境 (組織設計、大部屋、コミュニケーション)・全て現地現物でモノをみる目を養い、モノの価値で判断・QCD(品質、原価、納期)の見える化

組織のフラット化

部 長副部長

係 長

課 長副課長

次 長

部 長

室 長

グループ・リーダ

部付グループ・リーダ

部平均 4.4 課 2.4 室

課 課

課室 室

組織の大括り化 その他

・インフォーマル活動・A3一枚、A4一枚

・ハンコ3つ運動・「さん」づけ呼称

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ビジネスプロセスの「見える化」の例ビジネスプロセスの「見える化」の例

システムブロック図

TLSC

従 来 TLSCの活用

担当者

管理者・ユーザを交えた検討

管理者・ユーザには理解難

• 生産・物流分野情報システムの企画・検討

システム・プロセスの見える化

• 生産・物流分野情報システムの企画・検討

• 業務プロセス分析・スリム化• システムの開発

コンピュータ機能図

工程制御図

工程図

工程管理基本構造図 床裏

ブース

はねだし

システム範囲システムの狙い

・・・・・・・・

建 付

吊上げ シーラ電着

タグ交換

正常シーラ

建付

マグカードを読ませる

IDタグに車両情報を書込む

コンベアを停止させる

書込OK?NG

OK続行

車両番号検索

車両到着を知る車両到着を知る

マグカード入力を促す

車両情報一時保管

車両番号認識

IDタグ用に車両仕様編集

TLSC=Total Link System Chart

現在300枚以上

一枚の図面で、関係者がビジネスプロセス全体を俯瞰、鳥瞰できる

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新車開発と生産・販売の業務フロー新車開発と生産・販売の業務フロー

新車開発:リードタイム短縮 生産・販売:お客様までのジャストインタイム

お客様

生産準備

開発・設計 商品企画

試作

セールス

物流

生産

調達

生産計画

調達(試作)

何が必要か

何を開発するか

うまくできたか

どうやって造るか

うまく造れたか

どうやって売るか

どうだったかうまく売れたか

マーケティング:CS/CD、お客様接点の向上

トヨタのSCMとは、お客様第一に向け、ビジネスパートナ(仕入先、販売店)スルーの全体 適を狙ったQCD(Quality, Cost, Delivery )の追求

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・トヨタ生産方式(TPS)の基本思想の継承 (情報のジャストインタイム)・「先ずは仕組み創り、機械化(IT化)は 後」のTPSの教え遵守・自律分散の組織と自律分散のITシステム・ニーズ先行型、現業組織の強力なIT化へのリーダシップによる開発

・ボトムアップ&トップダウンによる情報システムの開発

製品モデルデザイン

ボデー設計

試作

試験評価

プレス型設計

プレス型製作

ボデー

部品

協力メ|カ

部品表

調達システム

原価企画システム

自律分散、ボトムアップ指向のトヨタ生産方式(TPS)の基本思想がトップダウン指向のITシステムの開発に融合

・市販パッケージ(CAD/CAM/CAE,およびERP/SCM/CRMなど)

を有効活用して、トヨタ独自のICT化・WEB、DWH,EAI,エージェント

技術などにより、関連するビジネスパートナと情報共有

・「見える化」による原価低減活動、ソフトの改善。改革の向上

・大規模ソフト開発をとおして、業務ノウハウ、ITスキル、プロマネ能力

の育成

<新車開発における情報システム>

トヨタの情報システムとその特長トヨタの情報システムとその特長

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ネット調達(WARP)

車両受注車両受注

部品手配(eかんばん)

部品手配(eかんばん)

新車物流システム新車物流システム

会計システム会計システム

連結決算システム

連結決算システム

人事システム人事システム

ボデ-メーカ 海外事業体

仕入先 海外仕入先 国内販売店

海外代理店

地域統括会社

ボデ-メーカ

部品仕入先

国内販売店

営業スタッフ

国内販売店

日本仕入先

海外代理店

お客様

海外仕入先

ネット調達

アフターセールス 受注・納車

インターネットサイト(GAZOO)インターネットサイト(GAZOO)

販売店システム (ai21)販売店システム (ai21)

販売店ホームページ販売店ホームページ

DE(V-Comm)

DE(V-Comm)

CAD/CAM(CATIA,Pro/E)CAE(LA、FEM含む)

CAD/CAM(CATIA,Pro/E)CAE(LA、FEM含む)

PDMPDM

商 談

生産指示

販売店システム

生産計画調 達開発・試作企画

輸送会社

補給部品物流システム(A-TOP)

補給部品物流システム(A-TOP)

連結子会社

経理・人事

工場管理システム

原価企画・管理システム

原価企画・管理システム

設計情報調達情報

商品情報お客様情報

連結経営

海外生産部品物流システム海外生産部品物流システム

SMS部品表

(構想、試作、号口、工程、工務、補給)

生産指示(ALC)生産指示(ALC)

ネット調達(WARP)

車両受注車両受注

部品手配(eかんばん)

部品手配(eかんばん)

新車物流システム新車物流システム

会計システム会計システム

連結決算システム

連結決算システム

人事システム人事システム

ボデ-メーカ 海外事業体

仕入先 海外仕入先 国内販売店

海外代理店

地域統括会社

ボデ-メーカ

部品仕入先

国内販売店

営業スタッフ

国内販売店

日本仕入先

海外代理店

お客様

海外仕入先

ネット調達

アフターセールス 受注・納車

インターネットサイト(GAZOO)インターネットサイト(GAZOO)

販売店システム (ai21)販売店システム (ai21)

販売店ホームページ販売店ホームページ

DE(V-Comm)

DE(V-Comm)

CAD/CAM(CATIA,Pro/E)CAE(LA、FEM含む)

CAD/CAM(CATIA,Pro/E)CAE(LA、FEM含む)

PDMPDM

商 談

生産指示

販売店システム

生産計画調 達開発・試作企画

輸送会社

補給部品物流システム(A-TOP)

補給部品物流システム(A-TOP)

連結子会社

経理・人事

工場管理システム

原価企画・管理システム

原価企画・管理システム

設計情報設計情報調達情報調達情報

商品情報商品情報お客様情報お客様情報

連結経営連結経営

海外生産部品物流システム海外生産部品物流システム

SMS部品表

(構想、試作、号口、工程、工務、補給)

生産指示(ALC)生産指示(ALC)

トヨタの情報システム全体概要トヨタの情報システム全体概要

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業界の情報・通信環境

トヨタの情報インフラ

事務・サプライチェーン系

技術・エンジニアリング系

トヨタ方式の情報化

60年代 70年代 80年代 90年代 2000年代

黎明期 発展期 開花期 高度化 グローバル、統合化

・機械化のための事務処の合理化、標準化・63年、IBM機導入、工数、

給与、材料の原価計算など・購入部品納入指示、部品資材の必要計算など管理部

門業務の電算化(電算部のSEにて)・66年に高岡工場でオンライン生産指示、ALC稼動

・富士通FACOM202によるカム部品設計、クランクシャ

フトのベアリング荷重など設

計計算と実験データ処理

・63年、トヨタの全工場にか

んばん方式導入・69年、車両生産指示ALC稼動

・IBMでマルチタスク、リア

ルタイムOS、DBMS、3G言

語、半導体メモリ ,SNA提供・高機能グラフィックス、プ

ロッタ、磁気ディスクなど周

辺機器。・ミニコンの普及。71年にマイクロCPU、4004・75年、「超LSI技術研究組

合」の設立、米半導体業界

に挑戦、国産コンピュータメーカ提携、IBMへの挑戦

・部品表の電算化、SMSとしてトヨタの基幹業務の中核となる

・部品調達必要数計算 、総

合調達情報管理、原価積上管理、輸出車部品表情報

管理、パーツカタログ自動作成編集など SMS関連業務アプリ導入・74年デイリー変更オーダ

システムの導入

・77年、かんばん方式に

バーコードシステムが導入

・ 70年代初の車のデザイン線図をデータ化するTDF・プレス金型のNC切削シス

テム、TINCA開発・ボデーCADのCADETT開発、グラフィックスによる対

話型設計・有限要素法構造解析システムNASTRAN導入・70年代末、 2次元データか

ら解析結果を可視化できる解析システムVESTA開発

・熱実験LA,エンジン実験LA

・81年意匠設計のためのスタイルCAD開発

・CADETTは、型加工のダ

イフェースCAD、エンジン部品CADなどに適用拡大・トヨタのCAD/CAMとして廉

価版のケーラム開発 提供・CADデータを3次元でメッ

シュ分割するSDG開発、車の衝突解析システムに適用

・構造解析、数学モデルに

よる空力特性や運動特性の

シミュレーション技術進展

・オールトヨタ情報ネットワーク委員会発足・グローバルネットワークTNS開発、ボデーメーカ、海

外、販売店、部品メーカ間

がオンライン化・85年にスーパーコンピュータ、富士通VP100、後に米CRAY導入

・EWS、パソコンによる分散処理普及、LAN回線普及

・全社的エレクトロニクス・コンピュータ技術者教育

・販売店支援システムをC80からC 90の開発・自律分散型ALC開発、ブ

ロードバンドMAP。RFID適用、エンジン工場など量産工場でもIT化・ALCと完成

車配車計画、完成車物流管理 システム(車両のトラ ッキング)とリンク

・「ネオダマ」がキーワード

・大型機の垂直階層型アーキテクチャからN/W主体の水平型N/Wへ

・ クライアントサーバ方式

による分散処理・インターネットの普及加速・国の高度情報化施策で電子商取引(CALS/EC)事業・自工会のIGES,STEP標準

化活動

・ネット部品調達システムWARP、新人事情報システ

ム、経理システム、連結決

算システム開発・補給部品システムA-TOP、海外生産用部品物流システ

ム、構内物流システムなどリアルタイムシステム開発・型工場、試作工場の分散

型生産管理システム開発・トヨタのEC/CRMサイトGazoo構築

・販売店支援システム「ai21」開発

・設計と生産準備のコラボレーションを可能とするデジ

タルエンジニアリングシステムにV-CommとCASE (エンジン部品用)開発・3次元統合CAD/CAM開発

・ 車や部品のFEM解析、空

力や運動特性のシュミレーションがCAEとして拡充。新

車開発のリードタイム短縮に大きく寄与する

(試作回数の削減)

・九州、北海道の遠隔地工場用に eかんばん開発適用

・生産物流関連のオンラインリアルタイムシステム(A-TOPなどは全てSMSとバー

コードかんばんにリンク・販売店のTPS活動からGazooサイトへ業務拡大

・生産ラインのIT化はTPSの原則、「PULL」方式遵守

・社内イントラネット環境充

実、メール、グループウェア、「T-Wave」の情報共有環境

・一人に一台パソコン普及

・グローバル化、アプリケーション共通のN/W再構築・91年情報システム部門に

通信系組織が異動編入・95年「情報システム高度

化推進会議開始

82年、工場の部品手配、

かんばん管理支援の「工務SMS」82年に完成。SMSに切替えタイミング

を指定するタイム管理機

能付加。外注部品の発注、

検収、打切り、かんばん回転枚数の管理 スタート

・自律分散型ALC開発後、

80年代後半FA/CIMとしてTPSとIT化の融合

・新SMSの開発。①新車開

発の初期段階から情報共有環境、②構想、試作、号

口(量産)段階、海外生産部品、補給部品など、グローバルで統合一元化、③生産

実態に対応できる車両部品構成・新SMSの開発プロジェ クト

は若手の教育(ITプロマネと

業務)を兼ねて推進。・「ai21」適用で販売店とトヨタ協働 Gaz ooなど)で

CRM強化

・統合CAD/CAMからグロー

バル対応のため市販パッケージ適用。車両系はCATIA、ユニット系はPro/E・新SMSの部品表とCADデータを紐つけるPDMを開

発。

・関連アプリ(情報サービス機能など)開発中。

・「グローバルITサミット」や

「i-Toyotaビジョ ン」などで IT将来像の情報共有

・「大部屋」とデジタルエンジ

ニアリング環境による新車のリードタイム短縮、CCC21などの原価低減活

動本格化。近年は、品質管理体制強化

・コンピュータシステムは論理的には分散、統合も大型機(サーバ)で集中処理へ

・かんばん方式がALCと工務SMS(かんばん発行、枚

数管理)とリンクし、ITと完全に融合。 eかんばんとし

て物流情報システムとリンク

・個別 適から全体 適へ

・分散から統合化へ・国家プロジェクト「e-Japan戦略」により情報インフラが

急速に向上(ブロードバンド環境など)・自工会EDI標準,EDIFACT・ネットセキュリティ、ネット犯罪が益々増加・N/Wの高速化で三層構造

で大型機で集中処理の復活(ASPやシンクライアント)

・ミニコンやEWS、パソコン、

マイコン 、オフコンが普及

・ネットワークとして企業内でLAN、公衆網では商用

VAN普及

・エンドユーザコンピュータ、

専門家ではない個人のパソコンが加速・企業では分散組織で個別

システムが開発促進

・70年、UNIVAC 1108 に

よるTSS サービス開始・トヨタの大型機は、事務系、CAD系はIBM,CAM系はユ

ニシス、CAE系は富士通の

色分けができる・電算部(事務系)と技術電

算部門が統合

業界の情報・通信環境

トヨタの情報インフラ

事務・サプライチェーン系

技術・エンジニアリング系

トヨタ方式の情報化

60年代 70年代 80年代 90年代 2000年代

黎明期 発展期 開花期 高度化 グローバル、統合化

・機械化のための事務処の合理化、標準化・63年、IBM機導入、工数、

給与、材料の原価計算など・購入部品納入指示、部品資材の必要計算など管理部

門業務の電算化(電算部のSEにて)・66年に高岡工場でオンライン生産指示、ALC稼動

・富士通FACOM202によるカム部品設計、クランクシャ

フトのベアリング荷重など設

計計算と実験データ処理

・63年、トヨタの全工場にか

んばん方式導入・69年、車両生産指示ALC稼動

・IBMでマルチタスク、リア

ルタイムOS、DBMS、3G言

語、半導体メモリ ,SNA提供・高機能グラフィックス、プ

ロッタ、磁気ディスクなど周

辺機器。・ミニコンの普及。71年にマイクロCPU、4004・75年、「超LSI技術研究組

合」の設立、米半導体業界

に挑戦、国産コンピュータメーカ提携、IBMへの挑戦

・部品表の電算化、SMSとしてトヨタの基幹業務の中核となる

・部品調達必要数計算 、総

合調達情報管理、原価積上管理、輸出車部品表情報

管理、パーツカタログ自動作成編集など SMS関連業務アプリ導入・74年デイリー変更オーダ

システムの導入

・77年、かんばん方式に

バーコードシステムが導入

・ 70年代初の車のデザイン線図をデータ化するTDF・プレス金型のNC切削シス

テム、TINCA開発・ボデーCADのCADETT開発、グラフィックスによる対

話型設計・有限要素法構造解析システムNASTRAN導入・70年代末、 2次元データか

ら解析結果を可視化できる解析システムVESTA開発

・熱実験LA,エンジン実験LA

・81年意匠設計のためのスタイルCAD開発

・CADETTは、型加工のダ

イフェースCAD、エンジン部品CADなどに適用拡大・トヨタのCAD/CAMとして廉

価版のケーラム開発 提供・CADデータを3次元でメッ

シュ分割するSDG開発、車の衝突解析システムに適用

・構造解析、数学モデルに

よる空力特性や運動特性の

シミュレーション技術進展

・オールトヨタ情報ネットワーク委員会発足・グローバルネットワークTNS開発、ボデーメーカ、海

外、販売店、部品メーカ間

がオンライン化・85年にスーパーコンピュータ、富士通VP100、後に米CRAY導入

・EWS、パソコンによる分散処理普及、LAN回線普及

・全社的エレクトロニクス・コンピュータ技術者教育

・販売店支援システムをC80からC 90の開発・自律分散型ALC開発、ブ

ロードバンドMAP。RFID適用、エンジン工場など量産工場でもIT化・ALCと完成

車配車計画、完成車物流管理 システム(車両のトラ ッキング)とリンク

・「ネオダマ」がキーワード

・大型機の垂直階層型アーキテクチャからN/W主体の水平型N/Wへ

・ クライアントサーバ方式

による分散処理・インターネットの普及加速・国の高度情報化施策で電子商取引(CALS/EC)事業・自工会のIGES,STEP標準

化活動

・ネット部品調達システムWARP、新人事情報システ

ム、経理システム、連結決

算システム開発・補給部品システムA-TOP、海外生産用部品物流システ

ム、構内物流システムなどリアルタイムシステム開発・型工場、試作工場の分散

型生産管理システム開発・トヨタのEC/CRMサイトGazoo構築

・販売店支援システム「ai21」開発

・設計と生産準備のコラボレーションを可能とするデジ

タルエンジニアリングシステムにV-CommとCASE (エンジン部品用)開発・3次元統合CAD/CAM開発

・ 車や部品のFEM解析、空

力や運動特性のシュミレーションがCAEとして拡充。新

車開発のリードタイム短縮に大きく寄与する

(試作回数の削減)

・九州、北海道の遠隔地工場用に eかんばん開発適用

・生産物流関連のオンラインリアルタイムシステム(A-TOPなどは全てSMSとバー

コードかんばんにリンク・販売店のTPS活動からGazooサイトへ業務拡大

・生産ラインのIT化はTPSの原則、「PULL」方式遵守

・社内イントラネット環境充

実、メール、グループウェア、「T-Wave」の情報共有環境

・一人に一台パソコン普及

・グローバル化、アプリケーション共通のN/W再構築・91年情報システム部門に

通信系組織が異動編入・95年「情報システム高度

化推進会議開始

82年、工場の部品手配、

かんばん管理支援の「工務SMS」82年に完成。SMSに切替えタイミング

を指定するタイム管理機

能付加。外注部品の発注、

検収、打切り、かんばん回転枚数の管理 スタート

・自律分散型ALC開発後、

80年代後半FA/CIMとしてTPSとIT化の融合

・新SMSの開発。①新車開

発の初期段階から情報共有環境、②構想、試作、号

口(量産)段階、海外生産部品、補給部品など、グローバルで統合一元化、③生産

実態に対応できる車両部品構成・新SMSの開発プロジェ クト

は若手の教育(ITプロマネと

業務)を兼ねて推進。・「ai21」適用で販売店とトヨタ協働 Gaz ooなど)で

CRM強化

・統合CAD/CAMからグロー

バル対応のため市販パッケージ適用。車両系はCATIA、ユニット系はPro/E・新SMSの部品表とCADデータを紐つけるPDMを開

発。

・関連アプリ(情報サービス機能など)開発中。

・「グローバルITサミット」や

「i-Toyotaビジョ ン」などで IT将来像の情報共有

・「大部屋」とデジタルエンジ

ニアリング環境による新車のリードタイム短縮、CCC21などの原価低減活

動本格化。近年は、品質管理体制強化

・コンピュータシステムは論理的には分散、統合も大型機(サーバ)で集中処理へ

・かんばん方式がALCと工務SMS(かんばん発行、枚

数管理)とリンクし、ITと完全に融合。 eかんばんとし

て物流情報システムとリンク

・個別 適から全体 適へ

・分散から統合化へ・国家プロジェクト「e-Japan戦略」により情報インフラが

急速に向上(ブロードバンド環境など)・自工会EDI標準,EDIFACT・ネットセキュリティ、ネット犯罪が益々増加・N/Wの高速化で三層構造

で大型機で集中処理の復活(ASPやシンクライアント)

・ミニコンやEWS、パソコン、

マイコン 、オフコンが普及

・ネットワークとして企業内でLAN、公衆網では商用

VAN普及

・エンドユーザコンピュータ、

専門家ではない個人のパソコンが加速・企業では分散組織で個別

システムが開発促進

・70年、UNIVAC 1108 に

よるTSS サービス開始・トヨタの大型機は、事務系、CAD系はIBM,CAM系はユ

ニシス、CAE系は富士通の

色分けができる・電算部(事務系)と技術電

算部門が統合

表は予稿に掲載した「トヨタのIT化小史 」

以下のスライドで個別説明。

トヨタ生産方式(TPS)という

「人間情報処理システム」と「ITによる情報システム」は,同じ50年の歴史。

しかし、前者と後者は技術革新で10万以上のギャップ

がある。

伝統的TPSがITにより進化

している事実を理解したい。

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・機械化のための事務処の合理化、標準化・63年、IBM機導入、工数、給与、材料の原価計算など

・購入部品納入指示、部品、資材の必要計算など管理部門業務の電算化(電算部のSEにて)

・66年に高岡工場(トヨタの車両量産工場)でオンライン生産指示、ALC(Assembly Line Control) 稼動

・富士通FACOM202によるカム部品設計、クランクシャフトの

ベアリング荷重など設計計算と実験データ処理

・63年、トヨタの全工場にかんばん方式導入・66年、車両工場の生産指示ALC稼動

6060年代のトヨタの年代のトヨタのITIT化化

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<IT業界>

・IBMがマルチタスク、リアルタイムOS、DBMS、3G言語、半導体メモリ、SNA提供

・高機能グラフィックス、プロッタ、磁気ディスクなど周辺機器。・ミニコンの普及。71年にマイクロCPU、4004世に出る・75年、「超LSI技術研究組合」の設立、米半導体業界に挑戦、国産コンピュータメーカ提携、IBMへの挑戦

<トヨタのITインフラ、ビジネス・事務系>

・70年、UNIVAC 1108 によるTSS サービス開始・トヨタの大型機は、事務系とCAD系はIBM、CAM系はユニシス(当時はUNIVAC)、CAE系は富士通の色分けができる

・電算部(事務系)と技術電算部門が統合した組織となる・部品表の電算化、トヨタの基幹業務の中核 SMS開発・部品調達必要数計算 、総合調達情報管理、原価積上管理、

輸出車部品表情報管理、パーツカタログ自動作成編集などSMS関連業務アプリ導入

7070年代、年代、ITIT環境とトヨタの環境とトヨタのITIT化化

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・車両の受注システムは60年代からの①月間オーダ。工場のオンライン生産指示システムALCが開発された66年から②旬間オーダが追加。70年に更に③デイリー(日次)オーダ、74年に ④デイ

リー変更オーダ<エンジニアリング、技術系>

・ 70年代初に車のデザイン線図をデータ化するTDF、プレス金型のNC切削システム、TINCA開発

・ボデーCADのCADETT開発、グラフィックスによる対話型設計・有限要素法構造解析システムNASTRAN導入・70年代末、2次元データから解析結果を可視化できる解析システムVESTA開発

・熱実験LA,エンジン実験LA<TPS関連>

・77年、かんばん方式にバーコードシステムが導入

7070年代、年代、ITIT環境とトヨタの環境とトヨタのITIT化化