シミュレーション結果のcad/camデータ化sokeizai.or.jp/japanese/publish/200706/201201armonicos3.pdf30...
TRANSCRIPT
30
わ が 社 の 素 形 材 技 術 最 前 線
その他
SOKEIZAI Vol.53(2012)No.1
株式会社アルモニコス
シミュレーション結果のCAD/CAMデータ化CAE用解析メッシュからのリバースエンジニアリング
1.開発の目的
製造業界では国際競争力を高めるため、さらなる短納期化とコスト削減が求められている。この対策として、設計段階において各種シミュレーションを活用し、品質の早期熟成や量産準備における課題の洗い出しを行うことが重要となる。近年、このシミュレーション技術の発展により、システムが目的に合った形状を自動的に最適化する技術が普及しつつある。 しかし、この最適化技術を利用するうえで問題となるのが、シミュレーションシステムから出力されるメッシュデータをどのようにCAD/CAMシステムで利用可能な曲面にフィードバックするかである。 本稿では、解析メッシュデータから簡単にNURBS曲面を作成する機能を紹介する。
2.開発の内容
当社では、これまで非接触測定点群から CADデータを作成するリバースシステムを提供してきた(図1)。 非接触測定データから作成される三角形メッシュは高密度で、このメッシュから曲率値を計算して自動で面構成を作成し、曲線曲面を作成することができた。
図 1 リバース処理フロー
しかし、解析で利用される解析メッシュはメッシュサイズが粗く、自動処理を適用できないケースがあった(図2)。 今回、解析メッシュのようにメッシュサイズの粗いデータから、簡単に曲線、曲面を作成する機能を開発した。(1)機能① 自動境界線作成 メッシュサイズと角度から自動で境界曲線を作成する(図 3)。
(2)機能② 自動曲線追加 1オペレーションで、 曲線の追加削除を可能にする(図 4)。
非接触測定データ 解析メッシュ
処理前 処理後
図 4 曲線の追加
3.開発の成果
プレス加工におけるスプリングバック解析や、風洞解析など、各種シミュレーション結果から最適化したメッシュ形状に対して、従来の手法に比べて 1/4の作業時間で曲面を作成することができ、ピン角形状も正確に再現することが可能になった(図 5)。
(文責:中村良彦)
図 5 曲面作成後
株式会社アルモニコス 〒431-1304 静岡県浜松市北区細江町中川 7000-65 TEL. 053 -523 -3019 FAX. 053 -523 -3004 http://www.armonicos.co.jp/
点群入力点群入力
ポリゴン作成ポリゴン作成
曲率グルーピング曲率グルーピング
境界線作成境界線作成
グループ編集グループ編集
ポリゴン編集ポリゴン編集
境界線編集境界線編集
曲面作成曲面作成
曲面編集曲面編集
データ出力データ出力
自動処理自動処理自動処理自動処理
手動処理手動処理手動処理手動処理
CADCAD入力入力
※CADデータを利用した部分リバースを処理するケース
図 2
図 3 自動で作成された境界曲線
その他-アルモニコス③.indd 1 2011/12/27 15:52:40