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17 © Mitsubishi Electric Corporation 17 8. 技術シナジー・事業シナジー 1IoTの活用による新たな付加価値の創出 製造業 ビル 自動車 電力 鉄道 家庭 安全 安全 安全 安全 安定性 安定性 安全 安全 快適性 快適性 IT システム 領域 エッジ 領域 機器 領域 複数の事業領域にまたがる豊富な製品・ システム群をベースとしたIoTの活用 エッジ領域でのデータの一次処理 機器領域へのリアルタイムでのデータの フィードバックとセキュリティーの確保 ITシステム領域とのシームレスな連携 人工知能(AI)活用によるエッジ〜機器領域の 制御の高度化 IoT活用によるサービスの拡充 データ分析、遠隔監視・管理、予防保全、 最適運転、エネルギー管理等 顧客ニーズに合わせたITシステムの活用 コスト削減 コスト削減 快適性 快適性 高効率 高効率 省エネ 省エネ 省エネ 省エネ 省エネ 省エネ 省エネ 省エネ IoTの活用に向けた 技術資産 制御 通信 情報処理 暗号化 センシング 強い機器群を支える キーパーツ パワーデバイス モーター HMI アンテナ ブレーカー ・・・

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Page 1: 8. 技術シナジー・事業シナジー 1 IoTの活用による新 …. 技術シナジー・事業シナジー (1)IoTの活用による新たな付加価値の創出 製造業

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8. 技術シナジー・事業シナジー(1) IoTの活用による新たな付加価値の創出

製造業 ビル 自動車 電力 鉄道 家庭

安全安全安全安全 安定性安定性安全安全 快適性快適性

ITシステム

領域

エッジ領域

機器領域

複数の事業領域にまたがる豊富な製品・システム群をベースとしたIoTの活用

エッジ領域でのデータの一次処理⇒ 機器領域へのリアルタイムでのデータの

フィードバックとセキュリティーの確保⇒ ITシステム領域とのシームレスな連携

人工知能(AI)活用によるエッジ〜機器領域の制御の高度化

IoT活用によるサービスの拡充⇒ データ分析、遠隔監視・管理、予防保全、

適運転、エネルギー管理等 顧客ニーズに合わせたITシステムの活用

コスト削減コスト削減

快適性快適性 高効率高効率省エネ省エネ 省エネ省エネ省エネ省エネ省エネ省エネIoTの活用に向けた

技術資産

制御

通信

情報処理

暗号化

センシング

強い機器群を支えるキーパーツ

パワーデバイス モーター HMI アンテナ ブレーカー ・ ・ ・

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ディープラーニング 強化学習 ビッグデータ分析

8. 技術シナジー・事業シナジー(2) 人工知能(AI)の活用に向けた取組み

*MMS: Mobile Mapping System

Mitsubishi Electric's AIcreates the State-of-the-ARTin technology

認識・識別 原因推定 予兆検知 適制御 自動化

当社独自のAI技術の開発

学習の高速化

ビッグデータ分析の高効率化

Maisartの適応分野(例)

ヒト属性検知ベビーカー・車イスを押しているヒト

AIとMMSの技術を活用し、高精度3次元地図を自動生成・更新

MMSによる3次元空間位置データ 高精度3次元地図

ディープラーニングを用いたクラスタリング処理(ディープクラスタリング)で複数の音声データを分離し、元の音声を再現

映像解析ソリューション

置き忘れ検知置き去られたモノ

ふらつき検知不自然にふらふら歩くコト

別々の言葉を同時に1つのマイクで録音

元の音声を分離してそれぞれ出力

機器・エッジへ搭載可能なAIのコンパクト化

カメラ映像の自動解析

音声分離技術

高精度3次元地図向け自動図化・差分抽出(開発中)

カメラ映像を解析し、特定のヒト・モノ・コトをリアルタイムに検知して通知

【検知対象(例)】

【適用イメージ】 自動車・家庭・エレベーターの中などの音声認識システム

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e-F@ctory導入事例

8. 技術シナジー・事業シナジー(3) 製造業におけるIoT活用を通じた価値創出

エッジコンピューティングを核として、生産現場を支える豊富な製品ラインアップとITシステムを繋ぎ、工場全体での生産性を向上

放電・板金レーザー加工機のリモートサービス

・ レーザー加工機の加工・稼働実績や電力消費量等を収集・蓄積・ 収集した情報の分析により、生産プロセスやランニングコスト削減に貢献

製造業のIoTアーキテクチャ

FA-IT情報連携データ

一次処理・分析情報連携処理

サプライチェーンエンジニアリングチェーン

FA製品群

ITシステム

企業経営管理

業務改善のためのデータ分析

生産管理や実行指示

エッジ

FA-ITのシームレス連携

現場のデータの一次処理と分析

現場へのリアルタイム・フィードバック

生産現場

生産実行

センシング

生産・設備のデータ取得

三相モータ シャフト加工工程

パートナー社数(2017/9): e-F@ctory 458社、CC-Link 3,069社

名古屋製作所シャフト加工工程(三相モータ)

名古屋製作所シーケンサ製造工場

iQ Care Remote4U

工程間をまたいで加工結果をフィードバックし、加工条件を自動補正

シーケンサ製造工場

加工工程全体のサイクルタイム15%改善

生産稼働状況管理システム・組立作業指示システム導入による稼働率向上

生産性30%向上、エネルギーコスト30%削減、品質ロス50%削減

ITシステム活用によるアフターサービスの拡充

名古屋製作所

iQ Care Remote4U

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MELIPCシリーズ

H/W製品

• ベンダーやネットワークを問わず、各設備装置からデータの収集が可能• 生産現場に近い場所でデータ分析・診断することで生産現場へのリアル

タイムなフィードバックを実現• FAとITシステムとのシームレスな連携が可能• 多種多様なアプリの活用により、ニーズに応じたシステム構築が可能

8. 技術シナジー・事業シナジー(3) 製造業におけるIoT活用を通じた価値創出

e-F@ctoryでEdgecrossを活用し、さらなる製造業の生産現場改善に向けた提案を推進

エッジコンピューティング製品群を開発(Edgecross対応予定)

・ 生産現場のデータを収集・分析・診断する生産現場主体のエッジコンピューティングを実現

・ 予防保全や品質向上など、データ活用による生産現場の改善に貢献

リアルタイムデータアナライザ

MC Works64エッジコンピューティングエディション

当社AI技術 Maisartの類似波形認識技術も活用し、多様なデータのオフライン分析・リアルタイム診断を可能にするS/W

3D表示等の高度なビジュアライズや、Webブラウザ・モバイル機器による遠隔監視が可能となるS/W

S/W製品

パートナーとの連携を通じたe-F@ctoryの強化により、IoTを活用した生産性・品質向上への取り組み加速

名古屋製作所 第二FA開発センター(2017/7竣工)

・ e-F@ctoryを構成するFA機器の製品力の強化や、e-F@ctory Allianceにおけるパートナー製品を含めた相互の連携強化に向けた開発・設計環境を整備

・ パートナーと当社FA機器の動作検証を行う共同開発ルームを開設

中国でのe-F@ctory導入を通じたものづくりのIoT化により、中国製造2025における製造業の智能化を推進

常熟高新技術産業開発区による常熟グリーン智能製造技術イノベーションセンター設立を支援

・ 2016年に中国・江蘇省常熟市と戦略的パートナー契約を締結

・ 常熟グリーン智能製造技術イノベーションセンターにおいて、e-F@ctory展示コーナーの設立を支援

生産現場の多様なデータをリアルタイムで収集し、e-F@ctoryにおける現場へのフィードバックとITシステムとのスムースな連携を実現する産業用PC(CC-Link IE内蔵)

企業・産業の枠を超え、Edgecrossコンソーシアム会員が共に構築し、FA・ITとの協調を実現するオープンな日本発のエッジコンピューティング領域のソフトウェアプラットフォーム(2018春~)FA-IT

情報連携

ITシステム

エッジ

生産現場

の活用

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ZEBプランナーに登録(2017/5)

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

基準相当

当社製品

省エネ性能の向上に向け、冷熱システム製作所技術棟(2016/3竣工)において実証実験中

複数の事業領域にわたる製品・システム・サービスの提供により、ビルのZEB化に貢献

セキュリティーの確保、BCP対策まで含めて、エネルギー利用の削減・効率化の一元的対応が可能

空調

換気

照明

給湯昇降機

MJ/㎡年

基準相当 当社製品

・ ビル用マルチエアコン・チラー等の高効率化・省エネ制御

・ 冷房運転期間における冷媒の蒸発温度をシフトさせた圧縮機の効率的な運転制御

8. 技術シナジー・事業シナジー(4) ビル向け設備の省エネ化を通じた価値創出

50%強削減 「東京都、鉄筋コンクリート造、

地上3階建て、床延面積1,706㎡」の場合のエネルギー使用量

「Webプログラム」(国交省所管の国立研究所が提供する省エネ性能評価ツール)による当社製品のエネルギー使用量の試算値

空調システム

パッシブハウスへの導入事例

世界 高層のパッシブハウス(ニューヨーク・コーネル大学)に当社製VRFが採用され、省エネの実現に貢献(2017下期竣工予定)

ZEB省エネ計算(日本)

対象設備空調・換気・照明・給湯・昇降機

*BCP: Business Continuity Plan, UPS: Uninterruptible Power Supply, VRF: ビル用マルチエアコン

ビル管理システム省エネ機器と各種センサーの連携によるシステム制御

【サービス】エネルギー管理、メンテナンス、遠隔監視、リニューアル 等

エアコン室内ユニット

エアー搬送ファン

給湯設備

エスカレーター

エレベーター

空冷ヒートポンプチラー

PVネットワークカメラ

(映像監視システム)

換気扇ロスナイ

直流配電システム UPS 非常用発電設備 入退室管理システム受変電設備

設備用パッケージエアコン

ビル用マルチエアコン

照明

当社製品群(ZEB省エネ計算対象設備)のエネルギー削減率

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当社製の空調、換気、照明、昇降機、及び他社製地中熱利用換気システムの組合せ

A Bコンサルティング

ZEB設備コンサルティング ○ ○

製品・システム

省エネ

空調 ○ ○

換気 ○ ○

照明 ○ ○

昇降機 ○ ○

創エネ・蓄エネ

太陽光発電 ○ ○

EV用パワーコンディショナー - ○

受変電(交流・直流)

受変電 ○ ○

直流配電 - ○

セキュリティー

映像監視 ○ ○

入退室管理 ○ ○

エネルギーマネジメント

ビル管理システム ○ ○

サービス

エネルギー管理 ○ ○

メンテナンス・リニューアル ○ ○

白鷺電気工業向けZEB対応設備・システム・サービス

8. 技術シナジー・事業シナジー(4) ビル向け設備の省エネ化を通じた価値創出

A 不二興産ビルB 白鷺電気工業 新本社ビル

省エネ性能の高い製品群により、基準一次エネルギー消費量比70.1%の低減を実現

中低圧直流配電ネットワークシステム(D-SMiree®)適用

・直流電源である太陽光発電や蓄電池を直流のまま連系し、蓄電池充放電制御と組合せて再生可能エネルギーの有効活用を実現

建物竣工後のエネルギーマネジメントをワンストップでサポート

・ ビル管理システムの導入による省エネ・創エネの見える化・ 各設備の連携制御の 適化から日々の運用まで保守サービスによりサポート

セキュリティーやBCP対策(太陽光発電・EV連携)にも対応

・ 太陽光発電システム、電気自動車(EV)、系統の電気を混ぜて使用できるEV用パワーコンディショナー(SMART V2H)を導入

【受注事例】

基準一次エネルギー消費量比

▲51%▲70% 太陽光発電の導入▲19%

基準一次エネルギー消費量

経産省がビルの構造等に応じて定める設備機器のエネルギー消費量を熱量に換算した合計値

: 地上4階建、延床面積 2,197㎡: 地上3階建、延床面積 1,290㎡

※写真はイメージ

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8. 技術シナジー・事業シナジー(5) 自動運転化の取組みを通じた価値創出

「自律型システム」と「インフラ協調型システム」の両面から、安全・快適な自動運転化社会の実現に貢献

インフラ協調型システム自律型システム

準天頂衛星やlTS等の情報インフラの活用センシング技術と車両制御技術等の組合せ

自動車に搭載した制御デバイス・周辺監視デバイス・車外情報活用デバイス等を組み合わせて、自律的な自動運転を可能にするシステム

人工衛星等の車外のインフラからの情報を、車外情報活用デバイスを介して活用するシステム

高精度ロケータ

周辺監視カメラ

前方監視カメラ

ミリ波レーダ

超音波センサ

V2X車載器 ETC2.0(DSRC)

ECU(ADAS等)

認知 判断 操作

高品位監視デバイスとセンサーフュージョンによる車両周辺環境の認知・判断

高精度車両運動制御技術による安全で快適な自動運転の実現

高精度測位技術と高精度な地図生成技術を活用したcm級の自車位置把握

路車・車車間連携通信によるリアルタイムな道路状況の入手

準天頂衛星

高精度位置把握技術による自動運転

数cmレベルの測位情報を受信し、数十秒で自己位置を把握

自動運転技術搭載車「xAUTO」

GPSなどの測位衛星

準天頂衛星による測位補強信号の配信

測位信号の配信

*ITS: Intelligent Transport Systems,ECU: Electric Control Unit, ADAS: Advanced Driving Assistant System, V2X: Vehicle to X, DSRC: Dedicated Short Range Communication

EPS用デバイス

モータ

インバータ準天頂衛星

地上システム

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8. 技術シナジー・事業シナジー(5) 自動運転化の取組みを通じた価値創出

インフラ協調型システム自律型システム

自動運転化社会の実現に向けた次世代運転支援の取組み

高精度測位と高精度地図のグローバル対応に向けた取組み高精度測位

準天頂衛星システムの利用拡大に向け、スイスu-blox社と開発連携しCLAS対応の自動車向け受信チップを開発中

Bosch社・Geo++社・u-blox社と高精度なGNSS測位補強サービスを配信するSapcorda Services社を立上げ(2017/8)

コックピットへの 新HMI技術の搭載

自動運転・電動化・コネクテッドの3分野の開発成果を集約したコンセプトカー「EMIRAI4」を開発

EMIRAI4

・ 高精度ロケーターとAR対応ヘッドアップディスプレイの組合せにより、安心・安全・快適な走行を支援

広角カメラ型ドライバーモニタリングシステムの開発

・ 運転席・助手席の搭乗者を同時に個人認証し、状態センシングにより安全運転を支援

安心・安全ライティングの活用・ ドアの開閉など、車の動きを路面に照射・ 自動運転時などの車の動きをボディライティングで表示

*AR: Augmented Reality(拡張現実), SIP: Strategic Innovation Promotion Program(戦略的イノベーション創造プログラム), GNSS: Global Navigation Satellite System

高精度3次元地図

「ダイナミックマップ基盤企画会社(DMP)」(2016/6設立)への増資(2017/6)

SIPにおいて「ダイナミックマップの試作・整備及びセンター機能や更新手法等の確立」と「大規模実証実験の実施・管理」を受託(2017/8)

・ DMPは企画会社から事業会社「ダイナミックマップ基盤株式会社」へ移行・ DMPはオランダHERE社と仕様協調の検討開始に合意

地図データの効率的な整備・維持に向け「自動図化技術」と「差分抽出技術」を開発中

ダイナミックマップデータ(高速道路車線例)

自律型システムとインフラ協調型システムの組合せ

自動運転技術搭載車「xAUTO」による実証走行

高速道路での実証走行を実施(2016/5~) 準天頂衛星からのCLAS(cm級測位補強サービス)信号を用いた実証走行を開始(2017/9~)

高精度位置情報技術の相互活用に向けオランダHERE社と提携(2017/10)