「チフス...
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15
テ、
理論
ヲ從
ト
シテ
ヰ
ル。今
日以
後化
學
的構
造
ト治療
的作
用
ト
ノ關
係
ニッイテ
ハ、
從
來
ノ経驗
ヲ基
礎
ト
シテ
モ
ット
深
ク研
究
ガ進
メラ
レ
テ行
ク
コト
、思
フ。
「チ
フ
ス」免
疫
ノ構
成
ニ就
テ堺市立公民病院
醫學傅士
金
井
徳
二
郎
一、緒
論
二、病
理組織學的攣
化
ヨリ観
タル免疫
ノ構成
三、生物
化學的検
索
ヨリ観
タル免疫
ノ構
成
四、物
理化學的方面
ヨリ観
タル血
液
ノ攣化ト免疫
ノ構成
五、総
撹
一、
緒
論
特殊菟
疫血
清
ノ病
原
禮
ニ對
スル特
異作
用
ニ關
シテ
ハ、細
菌學
的
二Ehrlich氏
ノ側
鎖説
、其
ノ他
ノ假
定説
ノ存
スルノ
ミ
ニシテ、是等
ノ假
定
説
ハ、本
體的
二何
等
ノ物質
ヲ
毛免疫血
清
ヨリ分離
シタ
ル
コトナ
シ。Arrheniusハ免
疫血
清
ノ
化學
的研
究
二於
テ、
其
ノ著Immuno-chemieノ發表以
來幾多
ノ業
績
ヲ齎
ラ
シタ
レド
モ、
免疫
血清
ノ種
々ナ
ルEiwei-
ssfrakt
ion二於
ケ
ル特
殊
物
質
ノ分
離
二關
シテ
ハ、
將
來
二對
シテ何
等
ノ光
明
ヲ
モ認
メ
シムル能
ハズ。從
ッテ特殊
免
疫血
清
ガ健常
血清
二比
シテ、
化學
的
二如
何
ナ
〃物質
ノ存
在
二因
ルヤ
ハ、
現今
二於
テ、省
ホ全
ク不明
ナ
リ。
種
々ナ
ル急性
熱性
傳
染
病
ノ中、
特
二腸
「チフ
ス
ノ豫防、
治療
二關
スル問
題
ハ、
本邦
二於
テ
モ
既
二長
キ年月
二亙
リ
テ、
多
ク
ノ學
者
ニヨリ
テ攻
究
セラ
レ、之
レ
ニ關
スル文
獄
モ、亦
積
ミテ彪
然
タ
ル
モノア
リ。
而
モ年
々發生
ス
ル腸
「チ
フ
ス」患
者
ノ効
ヲ顧
ミ
ル
ニ、
最
近
二至
ル
モ著
シキ減
少
ノ傾向
ヲ示
サズ。
文化
ノ發達
セ
ル欧
米諸
邦
二於
テ
ハ、特
別
ナ
ル
國
情、
例之
、戦
役等
二際會
セザ
ル限
リ
ハ、
伊
太利
ヲ除
キテ
ハ近年
二至
リテ
一ヶ年
ヲ通
ジテ殆
ンド
「チ
フ
ス」流行
ノ跡
金井
=「チフ
ス」免疫
ノ構
成
ニ就
テ
一
一二七
16
金井
=「チフス」免疫
ノ構成
ニ就
テ
一
一二八
ヲ絶
ッ
ニ至
ンリ。
此
ノ原
因
ハ(一)氣
候
ノ亜
熱
帯
二属
スル
コト、
(二)國
民
ノ生活
,状態
殊
一一家屋
ノ構
造、
悪水溝
ノ整
理、
日常
生活
ノ習
性
等
ガ
「チ
フ
ス」傳
染
ノ豫
防
二對
シ充分ナ
ラザ
ル
コト等
二蹄
スベ
シ。
更
二本
邦
二於
ケ
ル腸
「チ
フ
ス」患
者死
亡峯
ノ如
キ
モ、
左表
二覗
ルガ如
キ高峯
ヲ示
セリ。如
斯
ハ國
民保健
リ重
要ナ
〃問
題
ニシテ、
我
ガ國
一一於
テ
ハ腸
「チ
フ
ス」ハ、
夫
ノ結核
、
徽毒等
ト共
二肚會
衛生
及國
家経
濟
ノ方面
ヨリ観
ル
モ、甚
ダ重
要
親
セラ
ベキ理由
ヲ有
セリ。
腸
「チフス」患者及死亡者累年比較表
竝
二於ヲ腸
「チフス」ノ免疫構成
二關
スル研究
ハ、實地臨牀リ
ニ於テ甚ダ重要ナ
ル意義ヲ有
ス。腸
「チフ
ス」ノ免疫構
成
ノ機轄
二關
シテ
ハ、十効年以前
二於
テ
ハ洋
ノ東西
ヲ問
ハズ、主ト
シテ病理組織學的根擦
ヨリ攻究
セラ
レタ
ルモ、
途
二免疫
ノ本態
ヲ窺
フ能
ハズ。次デ生物化學的方面
ヨリ幾多
ノ業績
ノ發表
セラ
ル、ヲ観
ルニ至
レリ。
更
二朝近
二至
リテ
ハ物理化學
ノ進歩ト共
二、急性傳染病経過中
二於
ケル髄液
二現
ハル
、物理化學的性朕
ノ攣化
ヲ槍索
シ、之
レト
該生艦ノ保有
スル免疫カ
ノ高低
トノ關係
ニ就テ
ノ幾多
ノ重要ナ
ル業績
ニ接
スルニ至
レリ。如斯傾向
ハ時代
ト共
二進
17
歩
シ來
ル種
々ナ
ル研
究
方
法
ノ利用
ニヨリテ、
途
二生
騰
二於
ヶ
ル免
疫物質
ノ本態
ヲ確讃
セ
ント
ス
ル努カ
ノ通程
ト視
ル
可
キナ
リ。
余
ハ大
正
二年
以來十
効箇年
二亙
リテ、主
ト
シテ
「チ
フ
ス」免
疫
ノ構成
ノ機序
二關
シ、
種
々ナ
ル實
驗
ヲ重
子其
ノ獲
タ
ル
成績
二就
テ發表
スル所
アリ
シガ、今
尚本問
題
ニ關
シ毎
二思索
ヲ潜
メッ
、アリ〇
竝
ニ本問
題
ニ關
シ、
今
日迄
ニ得
タ
ル
實
驗
成績
ノ概要
ヲ総
括
回顧
セ
ント
ス。
蓋
シ如斯
、概
括
的同顧
ハ將
來
二於
ケ
ル余
ノ該問題
二對
スル研
究
ノ
一助
タラ
シ
メ
ント
スルト共
二、
廣
ク先
進諸
家
ノ指導、
叱
正
ヲ乞
ハント
スル
ニ他ナ
ラズ。
二、
病
理」組織
學
的繍次化
ヨリ伽観タ
ル免ぬ没ノ構
成
「チ
フ
ス」纒
過中、診
斷
學
リ
ノ根擦
ト
シテ顯
出
スル臨
牀
的症候
ノ中、
病原
禮
二對
スル生
燈
ノ防
禦機
能
ノ結
果
ト槻
ラ
ル
ベキ
モノ多
シ。
就中
、
高度
ナ
ル稽留
熱、脾
腫、
尿中
窒素
量
ノ急劇
ナ
ル増
加、
脈搏
ノ減
少
(後述
)等
ノ如
キ是
レナ
リ。
殊
二腸
「チ
フ
ス」二際
ス
ル脾
腫
ノ發生
ハ診斷
學リ
ニ於
テ
モ重要
ナ
ル事
項
ニシテ、
其
ノ頻度
ハ余
ノ統計
的観察
ニヨ
レバ
日本
人
二於
テ
ハ入六
・四
%
二達
シ、欧米
二於
ケ
ル「チ
フ
ス」患
者脾
腫發
生
ノ頻
度
モ、亦八
六
主ハ%
(n/Kuhn und Suck-sto
rff
)二達
スルノ高峯
ヲ示
セ
ルヲ観
ル。
而
モ病
理組
織學
的
ニハ所謂
「チ
フ
ス」亘大
細胞
ノ顯出
ヲ
賭
ル等
、脾臓
ノ著
シキ
刺
戟
二基
ク機能充
進
ヲ思
考
セラ
ル
・ニモ不拘、
其
ノ血液
中
二於
ヶ
ル自
血球効
ハ脾
臓
ノ腫脹
最
モ著明
ナ
ル第
一及第
二
期
二在
リテ
ハ反
ッテ著
シク減
少
ス。
是
二於
テ
カ腸
「チ
フ
ス」ニ際
スル脾
腫
ノ發生
ハ、
該
生盟
ノ免
疫學
的意義
二對
シ如
何
ナ
ル關係
二在
ルベ
キ
カ、
更
二骨髄
叉
ハ肝臓
ノ如
ク同
ジク組
織
球細胞
ヲ有
スル臓器
ノ機
能
ハ腸
「チ
フ
ス」ノ経過
中、
如
何ナ
ル影響
ヲ受
ク
ベキ
カ
バ「チ
フ
ご
免
疫構
成
ノリ
ニ於
テ興味
ア
ル問
題
ナ
リト
ス。
腸
「チ
フ
ス」二際
スル脾
臓
竝肝
臓機
能
ノ免
疫
的意義
脾
臓
ノ存
在
ガ
「チ
フ
ス」免
疫
構成
二對
シ、如
何
ナ
ル關
係
二在
ルベキ
ヤヲ槍
セ
ンガタ
メ、脾
臓
ヲ摘出
シタ
ル家
兎
二就
テ
ノ實
驗
ハ、余
ハ大
正
四年
二其
ノ結果
ヲ發表
シタ
リ。
其
ノ後村
田、奥
田
、里
見、山
本、
(順
序
發表
年次
ニヨル)等
諸氏
金井=「チフ
ス」免疫
ノ構
成
ニ就
テ
一
一二
九
18
金
井=「ヂフ
ス」免疫
ノ構成ニ
就
テ
二
三〇
ノ發表アリタリ。是等
ノ業績
ハ何
レモ脾臓摘出家兎
ノ免疫構成カガ對照
二比
シ
テ
著
シク低下
セル
コトヲ承認
シタ
肝臓機能
ノ「チフス」免疫構成
二調
スル關係
二就テ
ハ大住學士ト共
二大正十三年
二肝臓
「ヱムルヂオン」ヲ以テ免疫
セ
ル家兎血清ヲ以テ肝臓機能ヲ抑塵
シタ
ル家兎
二就テ
ノ實驗
ヲ發表
シタリ。次デ金子、田川氏等
ノ同様ナ
ル實驗的研
究
ノ發表
ヲ観
タ
ルモ共
二余
ノ成績
ニ一致
シ、肝臓機能
ノ抑制
ハ免疫
ノ構成
二對
シ重大ナ
ル關係ヲ有
シ、是等
ノ動物
ハ對照
二比
シテ其
ノ免疫
ノ構成甚ダ
シク阻害セラル
、ゴトヲ實讃
シタリ。
血液
ノ組織學的攣化ト免疫
ノ構成
腸
「チフ
ス」経過中
二於
ケル血液、血球、血小板等
ノ組織學的攣化
ノ中、特
二從來論義
セラル
、ハ血球
ノ愛化
二在リ。
赤血球
ノ受ク
ル影響
二關
シテ
ハSorensen;Zeslein;Ha;;a;Arnheim
及Tumas等遜
減少説ヲ主張
シ、殊
ニTumasノ
如キハ其
ノ末期
二於
ケ
ル減少ガ
一七乃至
一八%
二及ブト幕
シ、更
二Halla
二至リテ
ハ五〇・○%
ノ甚
シキ
ニ至
ルコト
アリタジト報告
セリ。叉赤血球
ノ形態學的攣化
二關
シテ
ハ、Jogchess
ハ腸
「チフ
ス」初期
二於
ケル赤血球
ノ芒星状形成
(Stechappel-bildung
)
ヲ認
メタリ。然
レド
モ余ガ大正二年
ヨリ大正六年
二至
ル五箇年間
二亙
ル臨牀的竝
二實驗的槍
索
ノ結果ヲ観
ル
ニ、其
ノ歎
二於
テ
モ、將
タ叉.形態學的墾化
二於テ
モ、多
クノ場合
二於
テ、リ記諸氏
ノ報告
セル如
キ著
シキ差異
ヲ認
ムル能
ハザ
ソシモ、唯重症ナル症例
二在リテ
ハ各病期
二亙リテ高度ナ
ル減少ヲ招來
セル場合ナキ
ニ非
ズ。
腸
「チフス」二際
シテ毎
二顯出
シ來
ル自血球ノ減少、竝
二其
ノ種別
ノ組織學的攣化ヲ惹起
スル理由
二關
シテ
ハ從來諸
家
ノ假説
二接
セリ。殊
ニBohlandノ如
キ
ハ初メ「チフス」菌毒
ノ自血球反掻性
(Negative chemotaxis
)二因
ルモノナリ
ト説明
シタ
レドモ、
コノ説明
ハ何等
ノ實驗的根擦
ヲ有
セザ
ル想像
二過ギズ。Grawitzハ「チフス」患者血液
ノ血漿ノ
増加
ニヨル相對的
ノ減少ナリト主張
シタリ。然
レド
モ其
ノ後多
クノ臨牀的竝實驗的槍索
ノ結果
ハ「チフス」経過中
二
在リテ
ハ、
其
ノ長
キ
ニ亙リテ持績
スル高熱
ノタメ
ニ、反
ッテ全身
二於
ケル水分
ノ喪失
ト共
二、血液
ノ水分
モ亦減少
り。
19
スル
モノナ
ル
コト
ヲ確
認
セラ
ル
・ニ
至
リテ、コノ説
モ首肯
シ難
キ
ニ至
レリ。Naegeliハ「チ
フ
ス」菌毒
ノ骨
髄ニ
作
用
ス
ル毒
性
ヲ以
テ
コノ現
象
ヲ説
明
セ
ント
シタ
レド
モ、
種
々ナ
ル他
ノ急性
ノ熱性
傳染
病
ニ於
テ
モ同様
ナ
ル理
由
ハ主
張
シ得
ラ
ルペク、濁
り
「チ
フ
ス」ノ場合
ノ
ミ著
シキ白血
球
ノ減
少
ヲ惹起
スル
ハ、
「チフ
ス」菌毒
ノ性状
ニ就
テ特殊
ナ
ル理
由
ヲ
闌
明
セザ
ル問
ハ直
チ
ニ贅
同
スル
ノ困難
ナ
ルヲ思
ハシメ
タリ。
「チ
フ
ス」患
者
ノ自血
球減
少
ハ、
其
ノ病期
ノ維過
二從
ヒ、自
血球
ノ全効
ト各ふ橦別
二於
テ著
シキ繍次性
ヲ呈
スル
ハ、
Nae-
geli,Kast,Gutig,Petrof
及Grawitz等
ニョリテ夙
二報
告
セラ
レタ
ル所
ナ
リ。
余
ハ此
ノ黙
二就
テ
モ多
敷
ノ臨
牀
例
及實
驗
例
ヲ観
察
シテ、
終
二次
ノ如
キ結
果
二到達
シタリ
キ。
即
チ
(一)腸
「チ
フ
ス」患
者
ノ自
血球
ノ減
少
ハ各
病
期
二關
スル
ヨリ
モ、
其
ノ病症
ノ輕
重
二正比例
シ、
重症
ナ
ル病
例
ハ輕
症ナ
ル
モノ
ニ比
シテ毎
常
臼血
球
ノ減少
著
明ナ
リ。
コノ.事實
ハ濁
り臨
牀的観
察
ノ
ミ
ニ止
マラズ實驗
的
「チ
フ
ス」動物
二就
テ
観
察
スル
モ、
「チフ
ス」菌
二對
シテ抵
抗力
強
キ家
兎
ハ抵抗力
弱
キ海狽
二比
シデ、
騰
重単位
二準
ジニブ邊入
シタ
ル「チ
フ
ス」菌素
二對
シテ、
自
血
球
ノ減
少
ノ程度
甚
ダ輕度
ニシテ、
其
ノ時期
モ亦短
ク、
二十四
時間
以後
ハ反
ッテ著
明
ナ
ル自
血
球
ノ増
加
ヲ認
ム。
更
二同
胞家
兎
二於
ヲ
モ、
脾臓、
肝
臓、
副腎等
ヲ摘
出
シタ
ル家
兎
二在
リ
テ
ハ對稽
二比
シテ高
度
ナ
ル自
血球
ノ減
少
ヲ呈
シ、
且
ッ其
ノ期
間
モ亦
著
シク遷延
セラ
ル
、ヲ観
ル。
而
シテ
コノ期
間
二於
テ
ハ免
疫
ノ構
成
甚
ダ不
完
全
ナ
リ。
(コノ部
分
後
述)
(二)、
腸
「チ
フ
ス」患
者
ノ自血
球
ハ
一般
ニ
ハ著
シク減
少
ス。
ゴノ自血
球
ノ減
少
ハ免
疫物
質
ヲ増加
セ
シムルガ如
キ刺戟
ヲ生
體
ニ與
フ
ル時
ハ、白
血
球数
ノ急劇
ナ
ル攣
化
ヲ惹
起
シ却
ッテ、
其
ノ増
加
ヲ招
來
ス。
一九
一三年
頃
ヨリ市
川Penn-
a,Torres,Dessy,Grapioli,Dittorn
等
ニヨリテ
「チ
フ
ス、
フク
チ
ン」ノ静
脈内
注
射
二基
ク、所
謂
「チ
フズ」ノ頓挫
療
法
ナ
ルモノ高
唱
セラ
レタリ。
コ
ン
ニ對
シ余
ハ當
時
ヨソ頓
挫療法
二現
ハル
、急劇
ナ
ル高
熱
ノ下
降、自
血球
ノ増
加等
ハ、
決
シテ特殊ナ
ル菌作用
(Bakteriospezifisc
h)
ニ非ズ
シテ、全然注射物質ガ生磯
二與
フル物
理化學的刺戟
二因
ルベキヲ
金非
=「チフ
ス」免疫
ノ構成
ニ就
テ
一
一三
一
geli, Kast
,Gutig,Petrof
a,Torres, Dessy, Grapioli, Ditto
rn
20
金井=
「チ
フス」免疫
ノ構
成
ニ就
テ
一
一三
二
主張
シ、次デ持續
セラル、
免疫
ノ急劇
ナ
ル構成モ
亦同様
ニ
Weichard
ノ所謂、原形質刺戟説
(protoplasma-aktirier-
ung)ニヨリテ説明
スベキ
モノナリト反駁
シタリ、其
ノ當時余
ハ全然
「チフス」菌
ニ關係ナキ濃厚ナ
ル「ヌク
レイ
ン」酸
「ナトリュー
ム」液、
「イ
ヌリ
ン」液等
ノ膠檬液
ヲ臨
牀上竝ニ
實験上
ニ使用
シテ、「腸
チフ
ス」頓挫療法
二現
ハル
、種
々ナ
ル現象
ハ、必ズ
シモ「チフスワクチン」ヲ用
フル場合
ノミノ特殊現象
二非ザ
ルコトヲ讃明
シ
タ
リ。次デ
監
爵。其ノ他
ノ人
々
ニヨリテ種
々ナ
ル物質
ノ應用
セラ
ル
、ヲ観
ル
ニ至リキ。コノ實験
ノ途上ニ於
テ、余
ハ「チフス」経過中ニ於
ヶル
自血球效
ノ増減
ト植物性神経系統機能トガ、免疫
ノ構成
ニ対
シテ、甚ダ密接ナ
ル關係
ニアルコトヲ確認
シタリキ。
三、生物化學的檢索
ヨリ観タル免疫
ノ構成
朝近ニ於
ケ
ル熱性傳染病免疫構成ノ研究
ハ、各種病原體
ニ關
スル細菌學的研究、及直接免疫ニ關
與
スル造血臓器ノ
作用
ニ關
スル病
理組織學的方面
。・檢索
ト共
二、新陳代謝、殊
ニ中間新陳代謝範園内ニ於
ケ
ル病的變化
ノ生物化學的
研究
モ、亦甚ダ重要ナ
ル意
義ヲ有
スルモノト信ぜラ
ル
・ニ至
レリ。余
ハ大正五年度
ヨリ「チフ
ス」免疫
ノ構成ニ關
シ。
前項病理細菌學的檢索
ヲ経
タル後、腸
「チフス」経過中ニ於
ケル病
的新陳代謝、竝ニ
體液殊
二血液中
二現出
シ來
ル生
物化學的變化
二就
テ檢討
スル所
アリタリ。
(一)「チフス」菌及其ノ毒素
ト窒素化合體
ノ消長ニ關
スル観察
)
臨
牀
上
ニ於
テ腸
「チ
フ
ス」ニ際
シ尿
中
ノ「ク
レアチ
ン」「ク
レアチ
ニン」ノ増量
既二「ヂ
アッォ」反應
ノ
強
度
ナ
ル現
出等
ハ
當該疾患
ノ輕重ト豫後
ノ決定
ニ対
シ、
}定度
ノ墾考トナ
ルベキ
ハ既知ノ事實ナリ。
コノ事實
ハ他
ノ
一般急性熱性病
き共
ニ「チフ
ス」菌傳染
ニ因リタ生體内
ニ惹起セラ
レタル
一般中間新陳代謝機能ノ病的充進
ニ伜
フ、窒素化合體消費
ノ充進
セルヲ示
スモノナリ。余
ハ「チフス」維過中ニ於ケ
ル窒素化合體
ノ新陳代謝
ト白血球效
ノ増減
トノ關係竝ニ
之
レガ菟疫構成
ノ機轄ニ対
スル意義
ヲ攻究
シテ次ノ結果ヲ得タリ。
(イ)血中
ノ濾
過窒素量ト尿中
ノ全窒素量ト
ハ.鵜牀納
ニ
モ、實燃蘭
ニモ
「チフス」菌傳染
ノ初期ニ於
テ
(菌邊入後
21
二乃至四時間)著
シク減少
シ、次デ楓
メテ徐
々
ニ正常値
二近ヅキレ
へ定暗
日
ノ
後免疫構成顯著ナ
ルニ至リテ、却
ッ
テ著
シク増加
ス。
ゴノ曲線
ハ一面ニ於
テ白血球
ノ増減ヲ示
ス曲線
トヨク
八致
スルモノナリ。.
(ロ)血清中
ノ分離
蛋自體
ノ相対的關係
ハ、余
ガ大住學士ト共
ニ檢索
シタル結果
ニヨレバ(大正十三年ー大正十五年)
一免一疫ノ構成
スルニ從
ヒテ。
「グ
ローブリ
ン、
フラクチオ
ン」ニ於ケル蛋自體
ノ増加ヲ示
シ、其
ノ増
加ノ状態
ハ免疫
ノ
強度
ニ正比例
ス。躯知却⊃詠
翻「醐油トトキン」「スプレノトキン」ノ
送入、内臓神經束切除
、片側副腎
ノ摘出等
ニヨ穿テ、
免疫
ノ構成ヲ
抑止
スル時ハ、グローブーブカリン、フラクチオン」ニ於ケル
蛋白體ノ
増量ハ
甚シク
逞延
セラ
ル
。(二)「チフ
ス」菌毒
及
腸
「チ
フ
ス」患者血
液
ノ與
フ
ル生
物學
的
反應
免
疫血清
ヨリ直
チ
ニ化學
的
操作
ニヨリ
テ、
免疫
物質
ヲ純
正ナ
ル状態ニ於
テ分
離
セ
ント
スル努
カ
ハ、
從來
ノ経験
ニ徴
ス
レバ甚
シク困難
ナ
リ。
竝ニ於
テ余
ハ先ヅ
「チ
フ
ス」免疫血
液
ノ特性
ノ有無
ヲ生物
學
的反應
ニ依
ヲ
テ檢
索
シ、
其
ノ示
ス特
里台性ニ從
ヒテ研
究
ノ歩
ヲ進
メ
ン
コトヲ企一劃
シタ
リ。是
レ從
來望誹
ノ如
キ物
質
ト
シテ取
り扱
ハレタ
ル内八分泌物
質
「ホ
ルモー
ン」ノ本
態
ノ閾
明ニ際
シテ
モ、亦
、此
ノ方
面
ヨリ入
リテ、
終
ニ今
日ニ於
テ
ハ.銑
ニ多
ク
ノ物
質
ノ化學
的本
態
ノ
決定
ヲ見ルニ至
リ
タ
ル経
路
ヲ案,ズ
ル
モ、余
ハ
ゴノ企
ノ無
理
ニ非
ザ
ル
コトヲ信
ジ
タ
レバナ
リ。熱
性傳
染病ニ際
シ、
體
温
ノ上昇
ト賑
搏效
ノ増加
ト
ノ比
例
ハ、
大體ニ於
テLiebermeister
ノ與
ヘタ
ル恒式
ニ
致
スルヲ通常
ト
ス。然
ル
ニ濁
リ腸
「チ
フ
ス」ニ在
リ
タ
ハ全然
コノ式
ニ適應
セズ。
而
モ大多歎
ノ患
者
ハ著明
ナ
ル脾
腫
ヲ發生
スル
ニモ
拘
ハラズ。
(前
出)、常
ニ其
ノ初期ニ於
テ
ハ高度
ナ
ル自血
球
ノ減
少
ヲ呈
スル事等
ノ事實
ニ鑑
ミ、
余
ハ腸
「チ
フ
ス」患者
血液
ノ呈
ヌル、
生
物學
的
反應
ノ特
異
性
ノ有無、竝ニ
植
物性紳
維系
統
機能
ト内分
泌器
官機
能
ノ變
化
ノ有無等ニ關
シ檢索
ヲ行
ピタリ。
(イ)「チフ
ス」血
清及
「チ
フ
ス」菌毒
ノMeltzer及
団Ehrmann氏
法
ニヨル蛙
眼
ニ與
フ
ル反應
ヲ檢
スル
ニ、
腸
「チフ
ス」患
者
血清
ハ封
照竝ニ
健
康
人血
清
ニ比
シ、
其
ノ瞳孔
ヲ著
明
ニ籏張
セ
シ
ムルノ
ミナ
ラズ、
「アド
レナ
リ
ン」ニ対
スル敏
感
ヲ
金井=
「チフス」免疫
ノ構
成
ニ就
テ
一一三三
22
金
井=
「チフ
ス」免疫
ノ構成
ニ就
テ
一一三四
與
フ。
但
シ「チ
フ
ス」菌毒
素
ハ全然
コノ作用
ヲ有
セズ。
(ロ)「チフ
ス」血
漿
及
「チ
フ
ス」菌毒
ガ余
ノ方法
二依
ル家
兎
瞳孔
二與
フ
ル反應
ヲ檢
スル
ニ、
(此
ノ方面
ノ
檢
索
ニ家
兎
ヲ
用
ヒタ
ル點ニ關
シテ
ハ原
著墾
照
ヲ乞
フ)前
項蛙
眼ニ於
ケ
ルト同
様
ノ成績
ヲ得
タリ。
(、ノ)「チフ
ス」血
漿
及
「チ
フ
ス」菌毒
ノTrendelenbur
g
氏
法
;
ル血
管
ニ及
ボ
ス影響
ヲ観
ル
ニ、健
常血
漿
ガ全然
何等
ノ
影響
ヲ與
ヘザ
ル程度
ノ稀
繹度ニ於
テ
「チフ
ス」血漿
ハ蝦墓
血管ニ対
シ、二十
乃
至百萬倍
「アド
レナ
リ
ン」液
ニ於
ケ
ルト
等
量
ノ血管牧
縮作
用
ヲ有
ス。之
レ
ニ反
シテ
「チフ
ス」毒
ハ却
ッテ之
レヲ擾張
セ
シ
ムルガ如
キ作用
ヲ有
ス。
(二)「チ
フ
ス」血
漿
及
「チ
フ
ス」繭毒
ガ余
ノ考
察
シタ
ル方
法
三ヨル、家
兎子宮
ニ及
ボ
ス影響
ヲ檢
ス
ル
ニ(原
著参
照)「チ
フ
ス」血漿
ハニ百
萬
倍
「アド
レナソ
ン」液
ニ相當
スル作
用
ヲ示
ス。
「チ
フ
ス」菌毒
ハ之ニ対
シ甚
シク麻痺
性
ニ作
用
ス。
以
上
ノ實験
成績
ニ基
キ、余
ハ「チフ
ス」血
液中
ニハ、
植
物性神
経系
統
ニ対
シ、
著
明ナ
ル「アド
レナ
リ
ン」様作用
ヲ有
ス
ル物質
ヲ含有
スル
コト、竝ニ
該
物質
ハ「チ
フ
ス」菌毒中
ニ
ハ毫
モ存
在
セザ
ル
ノミナラズ、
却
ッテ或
ル場
合
ニハ之
レト
全然
反対
ノ作
用
ヲ有
スル物質
ヲ含
有
スル
コトヲ確認
シタ
リ。
(三)「チフス」菌及
其
毒素
ノ副
腎機
能
ニ及
ボ
ス影響
腸
「チ
フ
ス」免疫
ノ構
成
ト共
三、
其
ノ血液
中
ニハ植
物性
棘経
系
ニ封
シ、
「アド
レナ
リ
ン」様
ニ作用
スル物
質
ノ著
シク増
加
スルヲ観
ル
ハ、本
症初
期ニ於
ケ
ル特
殊臨
牀所
見、即、
逞
脈、
稽
留熱、
自血
球減
少等
ガ内
分
泌器官殊
ニ副腎
ニ対
シ
如
何
ナ
ル關
係
ニ在
ル
ヤト云
フ疑義
ヲ、
他
ノ稽留
熱、
速脈、
白
血
球増加
ヲ呈
スル熱
性疾
患例
之、
肺炎病
原菌等
ト比較
討究
スル
ハ、
腸
「チ
フ
ス」ノ初
期臨
牀
症候
ノ由
リ
テ來
タ
ル原
因
ヲ明
ニスルト共
ニ、
其
ノ免疫
構成機
轄檢索
ノ上
ニ重要
ナ
ル意義
ヲ有
スペ
シト思考
セラ
ル。余
ハコノ點ニ關
シ「チ
フ
ス」菌
及肺炎變
球菌
ノ傳染
ニ基
ク副
腎
ノ蒙
ル影響
ヲ實
験
的
ニ檢索
シテ、
次
ノ結
論
ニ達
シタ
リキ。
「チ
フ
ス」菌
竝其
ノ毒
素
ハ、
其
ノ注
射後
一淀期
間中
ハ副督
「アド
レナヲ
ン」含
量
ヲ著
シク滅
少
セ
シ
ム。
次
デ其
ノ血液
23
中
ニ免
疫
物質
ヲ構
成
スル
ニ至
リ
テ漸次
恢復
シ、途
ニ正常含
量
ヲ凌駕
ス。然
ル
三肺炎
讐球
菌
ニ在
2
プ
ハ、
注
射後
一時
間
一一シテ既
三副
腎
「アド
レナ
リ
ン」含
量
ヲ増加
シ、次
デ
コノ状
態
ハ長
キ
ニ亙
リテ持績
ス。更
ニ「チ
フ
ス」免
疫血液中
ニハ
副腎
ニ作
用
シテ其
ノ機
能
ヲ充
進
セ
シ
ムル物質
ヲ含
有
スル
コトヲ確認
シタリ。.即
チ、
肺炎
二際
スル白
血
球
ノ増
加
ハ、
該病原菌毒ハ刺戟ニ因ハ副腎機能懲
ハ亢進ニ於ハ「アドレナリン」ハ熔
ハ駅
寿
訟
かフ駅
獄
い聖
、勝「駅
沿称
聖
染
都
鑑
ハ馨ハ、」「チフス」菌毒が副腎機能ヲ抑制シ、以テ「アドレナリン都量ヲ
捧緬静畠油少セシ
か加伶肝
フ脊
知ハニいがカハ
加励凶
ダルベ
ギヲ傳セ
シ刃ダリ。
コノ成績
ハ從來諸家
ノ報告
工観
ル、
左ノ諸項ノ理由
ヲ略
く解}決シ得タルヲ思
ハシム。
即チ
(イ)過糖血
状
態
三在
ル動物
ハ、
種
々ナ
ル病原
體
ニ対
シテ著
シク其
ノ抵
抗力
大ナ
リ。
(p)「アド
レナ
リ
ン」ヲ種
々ナ
ル病
原菌
毒素
ニ混
和
シテ注
射
スル時
ハ、
該動
物
ハ普通
致
死量
ノ效倍
ヲ用
フ
ル
モ死亡
ス
ル
コトナ
シ。
(ハ)傳
染病
性疾
患
ニ
ヨリテ死
亡
シタ
ル人
及動物
ノ副腎内
「アド
レナ
リ
ン」含
有量
ハ、
他
ノ疾病
三於
ヶ
ル
モノ
ヨリ
モ著
シク減
少
ス。
(自血
球減
少症ニ關
シテ
ハ第
一項
ト参照
ヲ乞
フ)
救
上
ノ實
験
ノ径
路ニ於
テ、余
ハ或
ハ「チ
フ
ス」菌
ガ生
體内ニ於
テ
「アド
レナ
リ
ン」二最
モ近
キ構
造
ヲ有
スル「ア
・、ノ」酸
誘
導體
ヨリ
「アド
レナ
リ
ン」檬
物質
ヲ生
成
スルノ作用
ア
ル
ユ非
ズ
ヤヲ疑
ヒ、無
蛋自
培養器
二菌
ト共
二、化
學
的純
輝
二合
成
シタ
ル「パラ
即
キ
シフ
ェ三ー
ルブ
レ
ンット
ラゥ
ペ
ン」酸、
「ヂ
オキ
シフ
ェニー
ルブ
レンツトラ
ウ
ベ
ン」酸
ヲ
混和
シ、
月鯨
三亙
リテ培
養
シタ
ル後、
其
ノ培養
液ニ就テ
、
其
ノ與
フ
ル生物
學的
反應
ヲ檢
シタ
ル
モ全然
陰性
ノ結
果
ニ了
レリ。
(四)造血
臓
器機
能
ノ免疫
構成ニ關
スル生物
化學
的研究
造
血臓
器
ノ棘経
司
配
ハ、
主
ト
シテ植物
性紳
経系
統
ノ司
ル所
ナ
ルヲ以
テ、
造血
臓器
ノ免
疫
構成
二対
スル
機能
ヲ檢索
セ
ント
スル時
ハ、
毎
ニ該
部ニ於
ケ
ル司
配神
経
タ
ル植物
性神
経
ノ及
ボ
ス影響
ヲ
モ参
考
セザル
ベカラズ。余
ハ大住學
士
ト
金
井=
「チ
フ
ス」免
疫
ノ構
成
ニ就
テ
一
一三
五
24
金井=
「チフス」免疫
ノ構成ニ就テ
一
一三
六
共
ニ「チ
フ
ス」免
疫
ノ構
成
ニ対
ス
ル脾臓
及肝臓
ノ作用
ヲ檢索
セ
ント
シ、「ヘテ
ロ
へ.ハト
トキ
シ
ン」及
「ヘテ
ロス
プ
レノト
キ
シ
ン」ヲ用
ヒテ人
工
的
ニ是
等臓
器
ノ機能
ヲ抑制
シテ、
其
ノ免
疫構
成
ニ與
フ
ル影響
ヲ檢
シタ
ル
ニ
何
レモ対照ニ比
シ
テ著
シク阻
害
セラ
ル
、コト
ヲ確認
シタ
リ。
反之
、「チフス」
菌
途入
塾共
三脾
臓
及肝臓
「エムルヂ
オ
ン」プ
注射
セ
ル動
物
ノ免疫
構成カ
バ、
対
照ニ比
シ其
ノ速度ニ於
テ
モ著
シク大
ナ
ルヲ誰
セリ。余
等
ノ得
タ
ル
コノ成績
ハ、
其
ノ後、
金子、
田
川氏等
ニヨリテ追
試
セラ
レ確實
ニ同様
ナ
ル成績
三到
達
シタ
リ
キ。
余等
ハ
コノ實験
ノ途
上ニ於
テ、
更
ニ重要
ナ
ル生
化
學的事
實
ノ存在
ヲ
謹
セリ。即
チ如
斯檢索
三於
テ注意
スベ
キ
ハ、
血液
ノ勢
離
蛋白
體量
ノ相
対
的動揺
ニ在
リ、
即
、免
疫
ノ構
成
ガ進
ム下共
ニニ
プ
ソイ
ドグ
ロー
ブ
リ
ン、
フラ
クチオ
ン」ニ於ケ
ル蛋白體
ノ量
ハ、
他
ノ「オイグ
ロー
ブ
リ
ン」竝
三「ア
ルブ
ミ
ン」量
ニ比
シ'プ、
急速
度
ニ著
シキ増加
ヲ示
スモノナ
ル
コト
ヲ確
認
シタ
リ。
植物
性神経
系
統竝ニ
之
レト密接
ナ
ル關
係
ニ在
ル内分
泌器
官
ノ機能ニ關
シテ
ハ、
余
ハ大住
學
士
ト共
二、
「チ
フ
スし家
兎
ニ就テ
内
臓紳経
切除
、
副腎
ノ摘出
、迷走
紳経
切断試
験等
ヲ行
ヒ、
何
レモ如斯
器官
ノ機
能抑剃
ガ、
免疫
ノ構
成力、
血
液
分
離
蛋自體殊
ニ「ブ
ソイボグ
ローブ
リ
ン」ノ量
的増加
ニ対
シ、
甚
シク対
照
ニ比
シテ滅弱
セラル
、モノナ
ル
コトヲ認
メタ
リキ。
四、物理化學的方面
ヨリ観
タル血液
ノ變化ト菟疫
ノ構成
喰
菌現象ニ關
シテ
ハ、
從來
ノ細
菌免疫學
ノ方
面
ヨリ
ハ、
所謂
「オプ
ソ
ニー
子」「ト
ロピー
子」ナ
ル假
想物質
ノ存
在
ト、
喰
菌細胞
ノ有
スル特
殊
機
能等
ニヨリ説
明
セテ
レヅ
、アリ。朝
近
物
理學
的檢
査
法
ノ進
歩
ト共
三、異
物ガ如
何
ナ
ル機
轄
ニ依
リテ。
自
血球
ノ表
面
ニ据著
セラ
ル
、ヤ、
次デ
吸
著
セラ
レタ
ル物
體
ガ、
如何
ナ
ル機序
ニヨリテ白
血球
體内
ニ
撮取
セラ
ル
、ニ至
ル
ヤ等
ノ疑義ニ關
シ、
影多
ノ實験
的研究
ノ報告
ニ接
スル
ニ至
レソ。
(参
考業
績参
照)
凝
集反
應成立
ノ機
輻
ニ關
シテ
モ、亦膠質
化學
ノ方面
ヨリ幾
多
ノ業績
ニ接
ス。殊
ニ血
清
蛋臼液
ニ浮游
セ
ル赤
血
球
及細
菌
ノ凝
集沈降
現象
ノ原因ニ就テ
ハ、
其
ノ臨
牀
的意義
ニ聯關
スル研究
ト共
ニ、
漸
ク
一般
ノ注意
ヲ喚
起
スル
三至
レリ..
25
(一)喰菌現象ニ關
スル物理化學的研究
腸
「ヂ
フ
ス」ノ経過中、其ノ血液中
ニ含有
スル免疫物質
ノ量
ハ血中自血球效
ノ増減
ノ朕態
ト、血中
「アド
レナリン」様物質
ノ出現
ノ強度
ニ重大ナル關係
ヲ有
スル
ハ既述
ノ如
シ、次デ余
ハコノ際ニ於
ケ
ル自血球
ノ病原菌
ニ対
スル防禦機能
ハ、
血漁
み繋
齢
軟
鍬
霧
移い(前述)綜
訟
副禦訳
想
訟
、聖
堺
客ニ於浴
審
簿
浴
饗
妙
何
ナ
ル理由
ニ依
ル
ベ
キ
ヤ等
ノ疑義ニ於
テ探究
スル所
アソ
タリ。
コノ實験ニ於
テ余
ハ臼
血
球
ノ喰
菌現象
ハ、
免
疫
ノ構
成
ニ件
ヒテ増
加
スル、
「フィブ
リ
ノゲ
ー
ン」「プ
ソイ
ドグ
ロー
ブ
リ
ン」液
中ニ於
テ著
シク強
大
ニシテ
「アルブ
ミ
ン」液中
ニ於
テ
ハ甚
ダ微弱
ナ
ル
コト
ヲ確認
シ、喰
菌現象
成立
ノ機轄ニ關
シテ
ハ、余
ガ
コノ實
験
ヲ施
行
スル
三先
ダチ
テ發表
シタ
ル、赤
血
球
ノ沈降
速
度ニ關
ス
ル研究ニ於
テ讃
明
シタ
ル如
ク、
血
球
ヲ浮游
セ
シム
〃蛋白液
ガ、
血球
ノ表面
三吸著
スル
コト
ニヨリテ形
成
スル被膜
ト、血
球
ト
ノ間
ニ存
スル帯電
性
ノ差異
ト、
純物
理學
的作用
ト
ニヨリテ惹
起
セラ
ル
、柳紮
形
成傾向
(Folckungstendenz
)ト
ヲ
介
シテ、
更
ニ菌
ト白
血
球
ト
ノ間
ニ生
ズ
ル、各自
ノ固有
帯
電度
ノ総計
的差
異
ガ、電
位均等
點
二近
キ程、其
ノ液
相中
ニ於
ケ
ル喰
菌作用
ハ強
大
ナ
ルヲ讃
セリ。而
シテ
コノ條件
ノ下
二観察
スル
ニ、白
血
球喰
菌作
用
二対
シテ
與
フ
ル血
液分
離純
蛋自液
ノ
性
質
モ亦、
「フィブ
リ
ノグー
ン」「プ
ソイ
ー3グ
ロー
ブリ
ン」及
「アルブ
ミ
ー
ン」ノ順
序
ヲ得
タ
リ
キ。
(二)「チフ
ス」血
液
ノ凝集
反應
ノ本
態ニ關
スル膠
質化學
免
疫物質
ト病
原
菌竝
ニ其
ノ毒素
ト
ノ間ニ於
ケ
ル反應ニ關
シ、
特
ニ凝
集反應ニ就テ
ハArrheniusハ.
其
ノ結
合
ヲ化學
的
反應
ニ基
ク
モノナ
リ
ト
シ、
其
ノ歌
態
ヲ以
テ棚酸
ノ如
キ溺
キ酸
ト、
デ
ンモ
ニァー
ク」ノ如
キ弱
キ
「ア
ルヵリ」性物
質
ト
ノ間ニ於
ケ
ル反應
ニ比
シ、
其
ノ際微
量
ノ反應熱
ヲ發
生
スル
モノナ
リト主張
シタ
リ。
然
レド
モ他
ノ
一面
ニ
在
リ
テ
ハ、
朝
近、物
理化學
的
檢
索
ノ結果
ヨソ、凝
集作
用
ヲ以
テ全
ク物
理學
的現象
ニ基因
セ
シメ
ント
スル諸家
ノ報告
ニ接
ス。
故
ニ特
殊免
疫血
清
ノ有
スル凝集
反應
ノ成立
ノ機序ニ關
シテ
ハ、
現今ニ於
テ未
ダ決
定
ノ域
ニ達
セズ。殊
三朝
近、
免疫
金井
纏「チフ
ス」免疫
ノ構成ニ就テ
一一三七
26
金
井=「チフ
ス」免
疫
ノ構成
ニ就
テ
一一三
八
血清
ノ各種分離蛋白體
ノ呈
スル種
々ナ
ル物理化學的特性
ノ檢討セラ
ル
、ニ至リテ、著
シク
コノ方面
ノ注目ヲ惹ク
ニ
至
レリ。即チ、Reitstotter
ノ免疫血清
ノ「グ
ローブリ
ン、
フラクチオ
ン」ニ於ケ
ルEeisenzahl
及Goldzahlニ關
スル
實験、R.Leyノ免疫血清
ノ赤血球沈降速度
ニ關
スル報告、
竝
ニ余及大住等
ノ免疫構成ノ時間的進行
ニ伴
フ血清
ノ
分離蛋白量
ノ相對的推移
ニ關
スル研究等
ハ何
レモ物理化學的操作
ニ基
キテ、遂
ニ免疫物質
ノ本態ヲ求
メントスル努
力
ノ端緒
タ
ルヲ窺
フ
ニ足
ルベ
シ。余
ハ細菌學上
ニ於
ケル「チフス」免疫物質
ノ特殊性、即、凝集反應及補體結合反應
ノ強度
ト、該血清竝
ニ其
ノ分離蛋白
ノ呈
スル膠質化學
的性質トノ關係
ヲ攻究
スルト共
ニ、特
ニ「チフ
ス」免疫血清竝
ニ其
ノ分離蛋白體ガ病原體
ニ對
シテ保有
スル凝集反應成立
ノ機序ヲ、健常血清及ビ其
ノ分離蛋自體液
ニ於ケルモノ
ヲ對照ト
シテ比較檢索
シ、之
レニ依リテ免疫血清及
ビ「チフス」菌
ノ兩者
ノ蛋白體
ノ間
ニ成立
スル凝集反應
ノ本態
ヲ
探究
セント欲
シ、幾多
ノ實験
ヲ經テ、遂
ニ次ノ如
キ結論
ニ到達
スルヲ得
タリキ。
免疫體特殊凝集素
ハ、既
ニ二、三ノ先進者
ニヨリテ發表
セラ
レタルガ如ク、
「チフス」血清
ニ於テ
モ、亦、主ト
シテ
「プ
ソイドグ
ローブ
リ
ン、
フラク
チオ
ン」ニ於
ケ
ル蛋白液中
ニ保有
セラ
レ、
其
ノ作用
最
ノ濃度
ト正比
例
シ、
其作用
ノ時間的關係
ト「チフス」菌體
ノ量ト
ニ對
スル反應
ノ性質
ヨリ観察
スル時、
「接觸媒」ノ如
キ性質
ノ
モノニ非ズ。
免疫物質
ヲ含有
スル分離蛋自髄
ノ物理學的性質
ハ、健常
ノモノ
ニ比
シテ明瞭ナ
ル差異
ヲ示
シ、特
ニ其
ノ内部摩擦
ニ
在
リテ
ハ、免疫
ノ程度
ニ正比例
シテ其
ノ差大ナリ。然
レドモ加熱其ノ他
ノ人工的操作
ニヨリテ其
ノ蛋白體液
ノ理學
的性質、殊
ニ内部摩擦及ビ表面張力等
ヲ同様ナ
ル状態
ニ變化セシムルモ、免疫力
バ増加セザ
ルノミナラズ。却
ツテ
常
ニ著
シク低下
スル
ニ至
ル。
ヲ
事實
ヨリ観
ル時
ハ、免疫性
ノ本態
ハ決
シテ啻
ニ蛋白液
ノ理學的性質
ノ變化
ノミガ
「チ
フ
ス」菌
ニ對
スル凝
集
性
ヲ現
出
スル
ニ非
ルヲ知
ル。
「チ
フ
ス」血清
分離
蛋
白
體液
ノ有
スル凝
集作用
ハ、
之
レ
ニ炭
末竝
ニ「チ
フ
ス」菌
ヲ吸著
體
ト
シテ比較檢
索
スル
ニ、
下
ノ
如
キ本
體
的
ノ差
異
ヲ認
ム。
27
「チ
フ
ス」血清
ノ「オイ
グ
ローブ
リ
ン、
フラ
クチ
オ
ン」ニ於
ケ
ル蛋白液
ノ有
スル吸著
ハ、
炭末
及
ビ
「チフ
ス」菌
ニ對
シテ
健
常血
清
ヨリ分
離
シ
タ
ル
モノ
ニ比
シテ稍
々高度
ナ
ルガ如
キ
モ、
其
ノ液
ノ有
スル溶
菌作
用
及吸
著
ノ可
逆性等
ニ就
テ、
「プ
ソイドグ
ロー
ブ
リ
ン、
フラク
チオ
ン」ニ於
ケ
ル
モノト比較
對照
スル時、
其
ノ吸著現
象
成立
ノ原因
ハ、液
ノ有
ス
ル
物
理學
的性質
ニヨリ
テ説
明
スベキ
モノナ
リ。
「チ
フ
ス」血清
ヨリ
ノ
「プ
ソイ
ドグ
ロー
ブ
リ
ン、
フラク
チオ
ン」蛋白
液
ノ凝集
價
ハ「オイグ
ロー
ブ
リ
ン、
ゾー
ル」ニ劣
ル
モ、
其
ノ溶
菌作
用
ニ於
テ
ハ、
「オイグ
ローブ
リ
ン、ゾ
ー
ル」ニ比
シテ遙
ニ大
ナ
リ。
更
ニ「チ
フ
ス」菌
ニ對
スル凝
集
現象
ヲ本
態的
ニ吸著
及
ビ
其
ノ可逆
性
ヨリ観察
スル時
ハ、
「チフ
ス」免疫
血清
ノ凝
集作用
ハ、
其
ノ液
ト
「チ
フ
ス」菌
トノ間
ニ
存
スル界面
現象
、
其
ノ他
ノ物
理學
的理由
ノ
ミ
ニヨリ
テ説明
スル
コト不
可能
ニシテ、
明
ニ化
學
的反應
ノ關與
スル
モノ
ナ
ル
コトヲ認
メザ
ル可
カラズ。
「チ
フ
ス」凝
集反
應
ニ關與
ス
ル物質
ノ本
體
ヲ化學
的純
粋
ノ状
態
ニ於
テ分
離
スル
ハ、尚
ホ、
幾
多
ノ實験
ト困
難
ト
ヲ重
ヌ
ルヲ要
スベシ。
然
レド
モ、
病
理組
織
學
竝
ニ化
學工業
ノ方面
ニ在
リ
テ
ハ、
色素
ノ神經
繊維
又
ハ組織細
胞間
ニ於
ケ
ル染
色作
用
ノ如
キ
ハ、Chromogenニ含
マル
、Chromopholノ有
スル、原
子
團
トAuxochromノ有
ス
ル原子
團
ノ化學
的構
造、
竝
ニ是等
物質
ノ相
互
間
ニ於
ケ
ル染色
反應
ニ際
スル化學
反應
ノ移
行
ハ、既
ニ明瞭
ニ闡
明
セラ
レタリ。
翻
ツテ血
清
化學
方面
ヨリ免疫
構
成
ニ關
スル學説
ヲ顧
ミル
ニ、
「チ
フ
ス」免疫血
清
ノ蛋白體
ハ、健
常
ノ
モノ
ニ比
シテ、
其
ノ分
子
ノ
化學
的
構造
ニ於
テ如
何ナ
ル變
化
ヲ受
ク
ルヤ、
ノ問
題
ガ決定
セラ
ル
、ノ秋
、
「チ
フ
ス」凝
集
反應
ノ本體
モ亦自
ラ解
決
セ
ラ
ルペキナ
リ。
五、
総
攬
腸
「チ
フ
ス」免疫
ノ問
題
ハ、
現今
ニ於
テ
ハ自働
免
疫
法
ニヨリ
テ、
一定期
間内
ニ於
テ
ハ略
々完
全
ニ豫防
シ得
ラ
ルベキ可
金井
H「チ
フス」免疫
ノ構成
ニ就
テ
一
一三
九
28
金井
=「チフ
ス」免疫
ノ構
成
ニ就
テ
二
四〇
能性ヲ有
ス。然
レド
モ、實際應用上
ニ於テ
ハ、其
ノ免疫期間
ノ短キガ
タメ
ニ、家族
ニ患者
ノ發生
シタ
ル時、若
シク
ハ
一地方
ニ猛烈ナル傳染
ヲ観
タル際等
ノ特殊ナ
ル場合
ニ限
リテノミ應用
セラ
ル
、ニ止
マリ、
一般
ニハ、現下尚
ホ腸
「ナフス」ノ豫防法
ハ、依然
トシテ消極的
ノ方法
ニ從
ヒ、專
ラ患者ノ隔離
ニヨリテ、其ノ傳染ヲ防止
シツ
、アリ。
種
々ナル傳染性疾患
ノ中、數囘
ノ自働免疫法若
シク
ハ一囘
ノ罹患
ニ因リテ、殆
ンド全生涯
ヲ通ジテ免疫力
ヲ持績
ス
ル疾患
ト、反復罹患
スルモ、尚
ホ、之
レニ對
シテ完全ナ
ル免疫力ヲ持績
スル
能
ハザ
ル場合トヲ
観
ル、此
ノ
理由
ハ
(一)免疫物質ガ生體内
ニ於テ長期間
ニ亙リテ、保持
セラ
ルベキ化學的構造ヲ有
スルカ、若
シク
ハ(二)生體内
ノ臓器、
體液等
ノ生物學的性状ガ、
一囘
ノ罹患又
ハ自働免疫法
ニ因
リテ、該病原菌ノ寄生、發育
スル
ニ不適當
ナル状態
ニ變
化
セラ
ル
、カ
ニ依
ルべシ。故
ニ如何ナ
ル化學的構造ヲ有
スル免疫物質
ハ長
ク生體内
ニ保持
セラ
レ得
ルモノナリヤ、
更
ニ、傳染病
ノ罹患
ニ際
シ、生體
ノ臓器官竝
ニ體液
ガ
如何ナ
ル變化ヲ受ケタル
場合、當該病原菌
ニ對
シ、長
ク其
ノ寄生、發育
ヲ防止
シ得
ルモノナ
ルヤ、等
ノ問題
ハ完全ナ
ル積極的豫防法
ノ樹立
セラレントスル時、其
ノ根祇ヲ爲
腸
「チフス」ノ免疫
ニ關
スル研究
モ、亦、將來
ニ於テ、此
ノ至難ナ
ル問題
ノ解
決
ノタ
メニ、夥多
ノ實験的討究
ノ試
ミ
ラ
ルベキ傾向
ニ在
ルベキヲ信ゼ
シム。即チ、免疫物質本態
ノ化學的構成。免疫構成
ニ際
スル體液及ビ臓器官
ノ生物
化學的竝膠質病理學
的變化等
ノ研究
ハ、其ノ途上
ニ於
テ闡明
セラ
レガ
可ラザ
ル最
モ重要ナル問題ナ
レド
モ、而
モ
尚
ホ、
遽
ニ到達
シ難
キ種
々ナ
ル實
験
上
ノ難貼
ヲ有
セリ。
(昭和三年七月五日稿)
参
考
業
績
1) 金井徳二郎, 種々ナル細菌傳染ニ因スル血液内涙液窒素量ノ増減ニ關スノレ實験的研究. 日本内科學會雑誌. 第二巻. 七二三頁.(大正二年)
.
2)
金井徳二郎, 小野元澄, 腸「チフろ藥物學的頓挫療法ニ就テ. 大阪醫學會雑誌. 第十四巻. 第十九號.(大正四年). 3) 金井徳二郎, 腸「チフヌ」
静
脈内注射療法ニ關スル實験的研究・日本内科學會雑誌. 第四雀. 第十號. 五五五頁.(大正五年). 4) 金井徳二郎, 腸「チフス」患者ノ血液ノ變化竝
腸
「チフス」ノ免疫構成及静脈内注射療法ニ關スル實験的研究. 日本微生物學會雑誌. 第五巻. 五二〇頁.(大正六年). 5) 金井徳二郎, 腸「チフス」免
疫
ス
ベ
キ
モ
ノ
ナ
リ
。
29
血清ノ生物化學的反應ニ就テ. 日本内科學會總會演説.(大正八年四月). 6) 金井徳二郎, 腸「チフス」免疫ニ關スル生物化學的研究.(第二囘報告
).
日新醫學. 第十年. 第十號.(大正十年). 7) T. Kanai, Biochem. Untersuchungen uber die Entstehung des Typhusimmunitat. Biochem. Zeitschr.
Sept.
(1992) 8) T. Kanai, Zur Theorie der Sedimentierung der roten Blut Korpschen. Pfruger's Arch. f. d. ges. Physiol. Bd. 198. S. 401.(1923).
9)
D
erselbe T. Kanai, Physikalisch-chemische Untersuchung uber Phagozytose Ebenda Bd. 197. S. 583.(1922). 10) 金井徳二郎, 喰菌現象ニ關スル
物
理的化學(一)及(二). 治療及處方. 第三十五號及第三十六號.(大正十二年). 11) 金井徳二郎, 大住義次, 腸「チフス」免疫構成ノ機序ニ關スル研
究
(一
). 日本内科學會雑誌. 第十二巻. 第十二號.(大正十四年). 12) 金井徳二郎, 大住義次, 腸「チフヌ」免疫構成ノ機序ニ關スル研究 (二). 日本微
生
物學會雑誌. 第十八巻. 2047頁.(大正十三年). 13) 金井徳二郎, 大住義次,「チフヌ」免疫力ノ消長ニ伴フ分離蛋白體量ノ相對的變化ト白血球
トノ
關係. 日本内科學會總會演説.(大正十四年四月). 14) 金井徳二郎,「チフス」血清及其ノ分離蛋白體ノ免疫本態ニ關スル物理化學的研究. 日新
醫學.
第十五年. 第十號.(大正十五年).
「ア
ナ
ト
キ
シ
ン」免
疫
ノ数
果
ニ就
テ
東京帝國大學傳染病研究所
醫學博士
矢
追
秀
武
川
島
四
郎
緒
論
免疫學上最近特
ニ著
シキ傾向
ハ所謂
「トキソイド」免疫
ニ關
スル研究
ノ簇出
ナリ。即チ毒素ヲ
一定操作
ノ下
ニ處置
シ
テ其毒性
ヲ減弱或
ヒ
ハ消殺
シ、是ヲ以テ最
モ安全
ニ且
ツ
短期間
ニ免疫效果ヲ治
メ
ントスル
ニア
リ、英
ノGlenny,
Hopkins(1923)等
及
ビ佛
ノRamon(1924
)等
ノ創
製
セ
ル「フォル
マリ
ン」處
置「トキ
ソイ
ド」即
チラ
モン氏
ノ所
謂Anatoxin
ノ價値
ニ關
シテ
ハ、
既
ニ諸
家
ノ複試
ヲ經
テ、諸
「ト
キ
ソイド」中優
秀
ナ
ルモノト
シテ承
認
ノ域
ニ達
シツ
、ア
ル
モノ
、
如
シト雖
モ我國
ニ於
テ
ハ目
黒氏
(1926)ノ研
究報
告
ア
ルノ
ミ
ニシテ未
ダ他
ニ複試
ノアルヲ知
ラズ。
ラ
モ
ン氏
ノ原
法
ヲ見
ル
ニ毒
素
例
ヘバ
「ヂ
フテ
リー」毒素
ニ、
○
・三乃
至○
・四
%
ノ
「フォル
マリ
ン」ヲ加
ヘ、
四
〇度乃
至
矢追・州島
=「アナトキ
シン」免疫
ノ效
果
ニ就
テ
一
一四
一