iPad一台で作るマルチメディア電子書籍

清原文代（大阪府立大学高等教育推進機構）

2015年10月24日（土） 18:00～20:30於　大阪府立大学I-siteなんば A1・A2

自己紹介

清原文代

大阪府立大学高等教育推進機構で、1～2年次生に対する第二外国語としての中国語教育を担当。

自作教材をネット配信中、“宅女”（オタク）を自称。

このワークショップの目標

iPadのアプリBookCreatorを使って、文字・画像・音声・動画を含む電子書籍を作成できる。

作成した電子書籍を複数の方法（PDF・EPUB・動画）で共有できる。

このワークショップの成果物

自分を紹介するための電子書籍を作っていただきます。文字・画像・音声・動画を含むものを作ってください。

作成できたら、電子書籍でポスターセッション！

プログラム趣旨説明（10分間）

講師自己紹介

撮影に関するお断り

アイスブレイク

自己紹介のためのマルチメディア電子書籍を作る（1時間）

作った電子書籍を使ってポスター形式で発表する（15分間×2）

説明（30分間）

質疑応答（10分間）

アイスブレイクあなたは「サザエさん」でいうと、どのタイプ？

http://www.fujitv.co.jp/sazaesan/character.html

「頑固者の家長」の波平？「優しい良妻賢母」のフネ？

「誠実だけど、ちょっと気が弱い」マスオさん？「いつも元気溌剌、でもおっちょこちょい」サザエさん？

「悪戯坊主」のカツオ君？「しっかり者」のワカメちゃん？ 「好奇心旺盛」なタラちゃん？

それとも「一家のアイドル」猫のタマ？

iPadアプリのBookCreatorを使用してハンズオン

http://www.redjumper.net/bookcreator/

Book Creator for iPad（600円）Book Creator無料版（機能制限あり、アプリ内購入あり）

価格はスライド作成当時のものです。価格は変動する可能性があります。購入の際にはご自身でご確認ください。以下に紹介するソフトウェアの価格も同様です。

機能を見つけよう！

清原はまず基本的な操作だけを説明します。

どんどん触って、周りの人と相談して、すてきな機能、便利な機能を見つけてください。

ハンズオンの間に「こんなの見つけました！」と発表する時間を取る予定です。皆で知恵を共有しましょう！

BookCreatorでの大まかな手順

「新規の本」をタップ。

本の形状（判型）を選択。

表紙を作る、表紙をタップして選択。

表紙ができたら、＞をタップして本文を作る。

最初の「マイブック」画面に戻り、（i）のアイコンをタップしてタイトル（書名）と著者名を入力。

↑のシェアアイコンから電子書籍を出力。

コンテンツの作り方「＋」をタップしてコンテンツを作る。

写真（すでに撮影済みでiPadに入っているものから選ぶ）

カメラ（これからiPadで撮影）

ペン（iPadでフリーハンドでお絵かき）

テキスト（iPadのキーボードで入力）

サウンド（iPadで録音、またはiPadに入っているものから選ぶ）

カメラ・マイクに使用許可を出す

BookCreatorを使って初めてiPadのカメラで撮影したり、マイクで録音したりするときに、カメラやマイクの使用許可を求められますので、OKしてください。でないと撮影や録音ができません。

うっかりキャンセルしてしまった場合：「設定」→「プライバシー」→「カメラ」または「マイク」で設定しなおしてください。

コンテンツの調整

コンテンツの様々要素（大きさ、色など）を調整するには、＋で作ったコンテンツをタップして選択してから、さらに（i）をタップすると、いろいろ追加の設定が出てくる。

動画に関する注意

動画を含む電子書籍をAndroidやWindowsで見た時に、動画が再生できないと言われたら、BookCreator上で動画を選択し、（i）のところから、動画のフォーマットをM4Vに変換してみてください。

電子書籍で自己紹介

2組に分かれます。

1組の方は、iPadを持って指定の場所に立ってください。

もう1組の方は、電子書籍を見に行ってください。

15分経ったら、交代します。

BookCreatorで作った電子書籍を人に渡すには？最初のマイブック画面のシェアアイコン↑から出力。

EPUB（電子書籍）で出力：EPUBリーダーソフトが必要だが、音声や動画もOK。

PDFで出力：動画や音声は×。印刷に向く。

動画で出力：インターネット掲載用に。

EPUBとは？

IDPF（International Digital Publishing

Forum）による特定の企業に依存しないオープンな電子書籍の規格。

実質的な電子書籍の世界標準。Apple、Googleが採用。独自形式のAmazon

KindleもEPUBからのコンバータを提供。

EPUB3（2011年～）

横書きと画像に加えて、縦書きやルビが規格に加わる。

音声や動画、JavaScriptを内包可能。

音声については、音声の再生と同期してテキストが反転表示するMedia Overlaysが規格に入る（アクセシビリティ）。参考：DAISY

リフローと固定レイアウトリフローEPUBの元々の形式、Webページと同様に画面の大きさに従ってテキストが再配置されるので、固定されたページという概念がない。文字の大きさも調整可能。画面の小さいスマートフォンでも見やすい。

固定レイアウト絵本のように画像と文字の位置関係がずれると困る書籍のために、後から定義されたもの。固定されたページがある。

画面の小さいスマートフォンではやや読みにくい。BookCreatorが作れるEPUBは固定レイアウトのみ。

EPUBを読むには？

EPUBはあくまでファイルの規格。EPUBを読むにはEPUBの規格を実装したリーダーソフトが必要。

リーダーソフトによってEPUB3への対応具合はまちまち。

EPUBを読むには？

iOS（iPhone・iPad）の場合：iBooks（無料） iOS8以上の場合、最初からインストール済み。 iOS7以下の場合はAppStoreからダウンロード。

Androidの場合：Gitden Reader（無料） まだiBooksほど定番と言えるリーダーは発見していない。

EPUBを読むには？

Windowsの場合：WebブラウザのChrome（無料）に、Readium（無料）を入れる。

Mac OS Xの場合：iBooks（無料）Mavericks、Yosemite以上のMac OS XはiBooksがインストール済み。それより下のバージョンの場合は、Windowsと同様にChrome＋Readiumで。

マルチメディアEPUBを作るには？ （iPad・iPhone編）

Creative Book Builder（480円）もしかしたら最強のEPUB作成アプリかも?!リフローも固定レイアウトも作れる。音声も動画も内包可能。固定レイアウトのみMedia Overlaysも作れる選択問題作成機能あり。

マルチメディアEPUBを作るには？ （Mac OS X編）

iBooks Author（無料）iBooksの独自形式はiPadとMacでしか読めない。 最近EPUBにも対応。作成開始の時点でEPUB用のテンプレートを選択すること。

Pages（2400円または無料、Macの購入時期による） Mac OS X用ワープロソフト、Wordの書類読み込み可能。 ファイルメニューの「書き出す」からEPUBに書き出せる。

マルチメディアEPUBを作るには？（Windows編）

FUSEe（38,000円）

Wordの書類読み込み可。

Smart ePub（Lite版9,800円、Pro版39,000円）

Wordの書類読み込み可。

PLEXTALK Producer（45,000円）マルチメディアDAISYを作成するためのソフトだが、

EPUBも書き出せる。日本語合成音声機能あり。

第11章 PDFとEPUBによる音声付き中国語教材について

（清原文代）

吉田晴世・野澤和典編著『最新ICTを活用した私の外国語授業』

（丸善プラネット、2014年3月）

http://www.ciec.or.jp/ja/product/book08/index.html

http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja

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