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Dec 19, 2019
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ライフイノベーション事業
2019年12月19日横河電機株式会社執行役員 ライフイノベーション事業本部長中尾 寛
Dec 19, 2019
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Agenda
1. YOKOGAWAの目指す姿と
ライフイノベーション事業の方向性
2. ライフイノベーション事業本部の活動と開発中のソリューション
◆1細胞解析ソリューション
◆バイオ抗体薬生産ソリューション
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YOKOGAWAの目指す姿とライフイノベーション事業の方向性
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YOKOGAWAの長期経営構想
ビジョンステートメント
注力する事業領域
YOKOGAWAは“Process Co-Innovation”を通じて、お客様と共に明日をひらく新しい価値を創造します
お客様の経済価値最大化と社会課題解決をともに実現しお客様の事業を通じて社会・環境価値を創出
中長期的視点
長期的視点
✓資源、エネルギー、マテリアル関連産業✓人々の健康や暮らしの豊かさを支える産業
✓バイオエコノミー
注力する事業領域における 「バイオエコノミー」 への取り組みを追加
⚫ 健康・食料・工業の幅広い分野における成長市場の出現に期待
⚫ 計測・制御・情報の技術を核とした現場経験を活用
⚫ バイオプロセス実現への取り組み → 持続可能な社会の実現への貢献
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バイオエコノミーの市場規模と3つの分野
分野
工業(バイオマテリアル、樹脂、バイオ燃料など)
White Bio
食・農林水産(機能性食品、食品素材、植物工場など)
GreenBio
健康・医療(医薬品、再生医療等製品、医療機器など)
Red Bio
2030年の分野別予想市場規模
◼ バイオエコノミー(Bioeconomy : 生物経済)とは、バイオテクノロジーが生産などに貢献してできる市場
◼ 世界的バイオ市場は、農業、健康・医療、工業等、幅広い分野において、約200兆円の規模に成長すると予測
出典:The Bioeconomy to 2030, OECDを参考に当社で作成
健康・医療
25%
工業
39%
食・農林水産
36%
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ライフイノベーション事業本部の活動と開発中のソリューション
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ライフイノベーションビジネスの活動進捗
物流・サービス量 産開 発基礎研究 応用研究
⚫ ライフサイエンス
⚫ 1細胞解析ソリューション
⚫ 微生物コンタミ管理ソリューション
⚫バイオ抗体薬生産ソリューション
➡開発加速
⚫生産ソリューション
⚫ 品質管理
⚫ 生産管理
⚫ 製造管理
⚫ 保全管理
⚫ プロセス制御
⚫ フィールド機器
⚫再生医療向け統合品質管理ソリューション
医薬品・食品
点線は開発中
共焦点スキャナユニットCSU-W1 SoRa
医薬品・食品産業向けMESパッケージ
ハイスループット細胞機能探索システム
CV8000
M&A・アライアンス
校正・バリデーション(2018年12月:エヌケイエス社 買収)
共焦点定量イメージサイトメーター
CQ1
・アルガエナジー社(スペイン)に資本参加
●中途採用を含めたリソースの拡充
日本の食品・医薬品を中心にビジネス範囲を拡大中
ナノピペット技術獲得
過去最高水準の実績日本の食薬向けも過去最高水準の
実績
➡日本の知見を海外に展開加速
制御セグメント計測セグメント
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CSU10 CSU21/22 CSU-X1 CSU-W1 CSU-W1 SoRa
ライフサイエンスビジネスの遍歴
CSU10
NEW
CV6000 CV7000 CQ1 CV8000
2009年 2014年 2017年2011年
共焦点スキャナユニット
ハイコンテントアナリシス
1996年 2007年 2012年2001年 2018年
◼ 1996年から20年以上の歴史
◼ CSUシリーズは世界で3,000台以上の実績
◼ natureの表紙にも画像が採用
2009年 2017年2015年
データ解析・管理ソフトウェア
ラベルフリー細胞解析ソフトウェア
ハイコンテント解析ソフトウェア
ハイコンテントデータ管理システム
ハイコンテントアナリシス用解析ソフトウェア
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その他
保険者 医療機関大学・研究機関
(医療関連)製薬・化学 化粧品 食品・飲料
商社・穀物メジャー
生産者肥料・繊維
エネルギー関連
ライフライン
創
造
生
産
性
向
上
効
率
化
安
全
・
安
心
・
安
定
ターゲット市場
医療関連 食品・バイオ関連産業
顧
客
に
対
す
る
価
値
ライフイノベーション事業が提供するソリューション
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GDP・GLP領域におけるソリューション
イメージングソリューション
医薬品生産(GMP)ソリューション
食品生産ソリューション
微生物コンタミ管理ソリューション
バイオ抗体薬生産
ソリューション
牛・鶏管理ソリューション
再生医療ソリューション
コールドチェーン
ソリューション
健康経営
微細藻類ソリューション(アルガエナジー)
1細胞解析ソリューション
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1細胞解析ソリューション
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1つの細胞(1細胞)を解析する重要性
◼ YOKOGAWAは共焦点スキャナ技術を用いて、細胞を観察しながら目的とする細胞の位置情報を取得し、細胞成分を正確に採取する装置の開発に取り組んでいる
3Dで正確に細胞画像を取得
撮影した画像を解析し、目的の細胞や細胞部位を明確化
ガラス細管の先端位置を正確に制御し、細胞や細胞内成分を自動吸引
共焦点スキャナ技術 画像解析技術 高度位置決め技術
◼ がんの原因究明、疾病の解明により、がん・疾病を未然に防ぐため、または、それらの有効な治療薬や治療法を生み出すために、1細胞の研究に関心が高まっている
当社装置の特徴
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YOKOGAWAの1細胞サンプリング方法の特徴
w
b c d e f
j k l m n
r s t u v
z A B C D
H I J K L
g
ow
E
M
h
p
x
F
N
ターゲット細胞サンプリングa
i
q
y
G
培養細胞・オルガノイド・組織
1細胞ソーティング
解析
解析
jk
lr
stzA
B
• 少量サンプル
• 位置情報あり• 形態情報あり
• 大量サンプル
• 位置情報なし• 形態情報なし試験管
ランダム細胞サンプリング
A
YOKOGAWA
他 社
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1細胞解析 ターゲット市場
Single Cell Market(M$)
出典:BCC Research SINGLE-CELL GENOMICS AND PROTEOMICS: EMERGING TECHNOLOGIES AND MARKETS
2020年 約300億円(CAGR:11%)
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BioStinger, Inc(※1)からナノピペット(※2)技術を獲得
※2 ナノピペットピペットは一定容量の液体・個体を吸注入するための管のこと。ナノピペットは、先端の口径サイズが1nm(ナノメートル)から1,000nm未満のものを指す。1nmは10億分の1m。
※1 BioStinger, Inc.(バイオスティンガー)米国のカリフォルニア大学サンタクルーズ校発のベンチャー企業として2014年設立されました。創立者の一人で、この技術の発明者であるNader Pourmand教授は、1細胞解析に関する研究の権威として知られている
※3 低侵襲医学やバイオの分野で身体への負担や影響が少ないことを指す。
1つの細胞へ外来物質(遺伝子・薬剤など)を注入
個々の細胞内物質を採取
ナノピペット技術の特徴⚫ 1細胞解析ソリューション
ナノピペット技術獲得
バイオ研究分野で最小クラス
個々の細胞を生きたまま、詳細に解析
細胞に対して低侵襲(※3)
今後、本技術を採用した装置の製品化を目指し、創薬やライフサイエンス分野の研究開発へ貢献する
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コンソーシアムの設立と湘南ライフサイエンス コ・イノベーションセンター開設
◼ シングルセローム共同開発研究コンソーシアム
◆ 武田薬品工業様が湘南にオープンした、ヘルスイノベーションパーク内に「湘南ライフサイエンス コ・イノベーションセンター」を開設し、そこを拠点にコンソーシアムを立ち上げ、1細胞分析技術の普及と発展に取り組んでいる
◆ 同所には当社装置のプロトタイプを設置し、製薬やアカデミアのほか、食品や農業など広い分野の方々にもこの技術を体験いただくとともに、オープンな議論でCo-Inovationを実現
武田薬品工業様が湘南にオープンしたヘルスイノベーションパーク
横河占有実験エリアに設置した1細胞解析プロトタイプ機
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バイオ抗体薬生産ソリューション
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バイオ医薬品について
◼バイオ医薬品とは
◆遺伝子組換え技術や細胞培養技術などを応用して、微生物や細胞が持つタンパク質(ホルモン、酵素、抗体等)を作る力を利用して製造される医薬品
◼バイオ医薬品の市場規模
バイオ医薬品
低分子医薬品
9
1
2001年 2018年
医薬品の世界売上上位10品目
2013年 2020年(予想)
16
30
バイオ医薬品市場
単位:兆円
単位:件
出典:Evaluateのデータをもとに当社が作成 出典:米IQVIAのデータをもとに当社が作成
7
3
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バイオ抗体薬生産ソリューション(ラボリアクター)
生 産
生細胞数のインラインセンサ
細胞培養の予測制御コントローラ
グルコース/乳酸のインラインセンサ
計測
予測 / 推定
制御
インラインセンサ
ソフトセンサ/
予測モデル
適応制御
培養期間を通じて
培養状況を
リアルタイム測定
直接の測定が困難な細胞状態を把握
高密度・高生産となる
栄養環境を維持生きている細胞数を計測する技術
細胞の活性度を測定する技術
細胞の代謝を予測して制御する技術
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215億円※食品等他製用途を含む
365億円
培養用途別
バイオリアクター(ラボリアクター) ターゲット市場
出典:BIOREACTORS MARKETレポートより当社が作成(1$=108円で計算)
2020年 約200億円(CAGR:6%)
17%
20%63%
リアクター全体市場
生産リアクター1000L< 生産リアクター
<1000L
ラボリアクター
2104億円
580億円
647億円
約3,330億円
動物細胞培養37%
微生物培養
63%
ラボリアクター17%の内訳
ラボリアクター ターゲット推定 約200億円
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バイオ抗体薬生産ソリューション 今後の展開
◼バイオ医薬品生産への貢献
◆近年、バイオ医薬品生産は連続的に培養を行う生産方法への期待が高まっている
◆現在はラボレベルのリアクターを開発中であるが、今後は生産レベル、連続生産へスケールアップし、需要が増加するバイオ抗体医薬の生産性向上に貢献
◼バイオエコノミー分野への展開
◆様々な産業において、生物(微生物や細胞)による付加価値の高い素材や物質の生産が期待されている
◆本分野への展開を目指し、産業のさらなる発展への貢献を目指す
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新事業の確立:ライフイノベーション事業
事業の確立に向け着実にスタートしたが、さらなる加速が必要
戦 略
⚫既存事業や開発中の新技術・製品を起点とした事業拡大
⚫外部リソースの活用・採用やM&Aを積極的に活用したポートフォリオの拡充
⚫ FY20売上:2~3倍(FY17比)
*FY17:120億円規模
目指す方向
医薬品・食品の研究から物流・サービスまでバリューチェーン全体の生産性革命を実現
目 標
⚫ FY18売上 :約1.4倍・日本、中国、欧州で食品・医薬品ともに拡大・先行投資(M&A含む)は30億円規模
主な活動
⚫ バイオリアクターの開発加速、製品化⚫ 中途採用を含めたリソースの拡充⚫ NKS社の買収(バリデーションビジネス拡大)⚫ アルガエナジー社(スペイン)に資本参加⚫ バイオスティンガー社(米)からナノペット技術獲得
実 績
アクションプラン
日本の食品・医薬品を中心に増収を目指す物流・サービス量 産開 発基礎研究 応用研究
⚫ ライフサイエンス
⚫ 1細胞解析ソリューション
⚫微生物コンタミ管理
ソリューション
⚫バイオ抗体薬生産ソリューション ⚫生産ソリューション
⚫ 品質管理
⚫ 生産管理
⚫ 製造管理
⚫ 保全管理
⚫ プロセス制御
⚫ フィールド機器
⚫再生医療向け統合品質管理ソリューション
医薬品・食品
点線は開発中
共焦点スキャナユニットCSU-W1 SoRa
薬品・食品産業向けMESパッケージ
ハイスループット細胞機能探索システム
CV8000
M&A・アライアンス
校正・バリデーション
共焦点定量イメージサイトメーター
CQ1
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Appendix
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1細胞解析 ターゲットサンプリング方法の差別化機能①
他社 YOKOGAWA
1細胞かどうか判断する程度の低解像
細胞内部まで情報が得られる共焦点顕微鏡
高精細な画像情報が得られる共焦点顕微鏡を
搭載した自動細胞ハンドリング装置
他社
他社
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1細胞解析 ターゲットサンプリング方法の差別化機能②
他社 YOKOGAWA
細胞内成分
サンプリング不可
細胞
細胞間コミュニケーションを維持したまま、
細胞内部成分の自動吸引と細胞の自動単離が可能
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本資料およびアナリスト説明会で提供する情報のうち業績見通し及び事業計画等に関するものは、当社が現時点で入手可能な情報と、合理的であると判断する一定の前提に基づいています。
従って、実際の業績は、様々な要因により、これらの見通しとは大きく異なる結果となりうることをご承知おきください。
当社がこの資料を発行した後は、適用法令の用件に服する場合を除き、将来に関する記述を更新または修正して公表する義務を負うものではありません。
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ご注意
横河電機株式会社
財務・IR部 IR課Email : [email protected]
TEL : 0422-52-6845
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