ロシアの石油ガス分野 現状と展望...2014/02/12 · 東京 1...
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東京 1
ロシアの石油ガス分野
現状と展望
ミハイル・クルチヒン
RusEnergy
2014年2月
東京 2
連邦予算に占める石油ガス収入の割合
2014年2月
(年)
(%)
ロシアNIS貿易会・ERINA共催「日露石油ガス・セミナー」 2014年2月12日開催
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東京 3
ロシアの輸出に占める石油ガス分野の割合
2014年2月
化石燃料、電力
化学製品
その他の製品
卑金属
東京 4
ロシアのエネルギー資源輸出構成
2014年2月
その他
ガス
石油製品
石油
石炭、泥炭
ロシアNIS貿易会・ERINA共催「日露石油ガス・セミナー」 2014年2月12日開催
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東京 5 2014年2月
ロシアの石油平均日産量
100万バレル/日
2012年通年では
10.375(100万バレル/日)
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月エネルギー省のデータに基づくReutersの情報 出典:CDU TEK(燃料エネルギー産業中央指令局)のデータに基づく「インテルファクス」の情報
東京 6
Прогноз добычи нефти в России
2014年2月
ロシアの石油生産予測税負担低減の場合
コンデンセート
新しい油井での生産
粘度>10000 mPa・s
減税が行われた場合の生産量
現有の油井での生産
新規大規模プロジェクト
各種プロジェクト地質調査段階での予想生産量
(年)
(百万トン)
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Добыча газа в России, млрд м3
2014年2月
ロシアの天然ガス生産(10億㎥)
ガスプロムの生産量 ノヴァテクの生産量
その他企業の生産量 総生産量に占めるガスプロムの割合、%
総生産量に占めるノヴァテクの割合、% 総生産量に占めるその他企業の割合、%
東京 8
石油分野の問題点
客観的問題 既存の油田が枯渇 新規油田の規模が小さい 新規油田とインフラとの距離が大きい 新たな埋蔵量の品質(地質条件、ガス含有量など)が低い
人為的問題 国営企業が優先される(民間企業、外国企業に対する差別) 税制が非効率的
2014年2月
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ガス分野の問題
客観的問題
既存のガス田が枯渇
新しい埋蔵量の立地が劣悪(インフラとの距離、厳しい気候条件、北極圏大陸棚)
従来の市場におけるロシアからのパイプラインガスに対する需要が停滞
ガス価格が下落する見通し
人為的問題
「ガスプロム」の独占
市場メカニズムによらない政治的な経営判断
2014年2月
東京 10
石油生産の展望
石油の生産は2016年から減少しはじめる
現在の生産ペースだと17年分の可採埋蔵量がある(天然資源・環境省)
減少を遅らせることは理論的には可能である
採掘困難な埋蔵量、革新的技術に対する優遇税制
中小企業に対する優遇税制
外国投資家に対する制限の撤廃
随伴ガス輸送の保証
2014年2月
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東京 11
現実の展望は現時点では暗い
採掘困難な埋蔵量に対する優遇税制は選択的で、なおかつ不十分である
2014年の「税制操作」(輸出税の若干の軽減と地下資源採掘税の8%増額)は、税負担をバレルあたり価格の70%にまで増大させる
これは企業のさらなる巨大化を促す
中小企業に対する優遇税制が全く考えられていない
外国企業に対する差別は続くだろう
2014年2月
東京 12
天然ガス生産の展望
生産量は緩慢に増加することが予想される
現在の生産ペースだと100年分の可採埋蔵量がある(「ガスプロム」)
ロシアには「シェール」ガスを開発する必要はない
2014年2月
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東京 13
ガス分野の成長を妨げる要因
ガス国内需要の伸び悩み
販売市場に限りがある
「シェール革命」の影響により価格が下落する一方でロシア産ガスの原価が上がる
「ガスプロム」の独占的地位
投資上の決定が政治化されていることによる、各種プロジェクトへの投資不足
2014年2月
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実現すれば、ガス分野の発展を促進させる要因
国内消費の促進(ミニLNGプラント、天然ガスから作るエンジン燃料など)
市場経済の発達(取引所でのガスの売買、「ガスプロム」の独占を制限または撤廃して競争を奨励)
国外の新たな市場(中国、LNG)への進出
ガス分野への外国投資に対する門戸開放
税制改革
2014年2月
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東京 1
ロシア極東の石油ガス分野(石油化学と製油所を含む)
ミハイル・クルチヒン
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2014年2月
東京 2
ロシアの石油ガス原始埋蔵量
2014年2月
東シベリアと極東、19%
東シベリアと極東、22%
その他の地域、78%その他の
地域、81%石油 天然ガス
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東京 3
ロシアの石油ガス原始埋蔵量の構成
2014年2月
ロシア ロシア東シベリアと極東
東シベリアと極東
生産量および開発開始後の損失
資源量(予想、純理的)
埋蔵量(確定、推定)
石油 天然ガス
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ロシアの石油生産に占める東部地域の割合
2014年2月
ロシア東シベリアと極東割合、%
(年)
(百万トン)
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東京 5
ロシアの天然ガス生産に占める東部地域の割合
2014年2月
ロシア東シベリアと極東割合、%
(十億立米)
(年)
東京 6
ロシア東部地域における石油資源の問題点
ESPO(東シベリア-太平洋パイプライン)の輸送能力充足 3,100万-5,800万トン/年 (2014) – 8,000万トン/年 (2021) 石油の供給源未確定
ESPOにおける「ロスネフチ」の優位 中国との政府間協定
コムソモリスク製油所への供給(2018年から年間800万トン)
ナホトカでの石油化学計画(2018年から年間2,400万トン)
2014年2月
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東京 7
「ロスネフチ」の中国に対する義務(100万トン)
2014年2月
2013 20142015-2017
2018-2030
2031-2037
2038
2009年の協定 15.0 15.0 15.0 15.0 - -
2013年の協定 0.8 2.0 5.0 15.0 15.0 7.5
製油所向け - 7.0-10.0 7.0-10.0 7.0-10.0 7.0-10.0 7.0-10.0
SINOPECとの覚書 - 10.0 10.0 210.0* - -
合計 15.8 34.0-37.0 37.0-40.0 47.0-50.0 22.0-25.0 14.5-17.7
東京 8
ロシア東部地域におけるガスプロジェクトの問題点
高いガス原価 地質学上の問題
インフラおよび海岸からの距離
「ガスプロム」への投資の特殊性
「ガスプロム」の独占 独立企業はパイプラインにアクセスすることが困難
ガスの販売に関わる問題
2014年2月
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