入試レベル標準演習 2019 数学 問題編 -...
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
1 3で割った余りが 1となる自然数 nに対し,(x− 1)(x3n − 1)が (x3 − 1)(xn − 1)で
割り切れることを証明しなさい。
(慶大)
2 x3の係数が 1である 3次式 Q(x) は,x − 1 で割ると余りが − 1 , x − 2 で割ると
余りが 8となる.このとき,次の問( i )~( v )に答えよ.解答欄には,答えだけでなく途
中経過も書くこと.
( i ) Q(x) を (x − 1)(x − 2) で割った余りを求めよ.
( ii ) Q(− 1) = − 1 のとき,Q(x) を求めよ.
(iii) ( ii )で求めた Q(x) に対して,3次式 P (x) は P (x2 ) = P (x)Q (x) + 2x を
満たす.このとき,P (0), P (1), P (− 1) の値を求めよ.
(iv) P (x) が (iii)の条件を満たすとき,P (x) を x(x − 1)(x + 1) で割った余りを
求めよ.
( v ) P (x)が (iii)の条件を満たすとき,P (x) を求めよ。
(立教大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
3 a, b, c > 0とする。
(1) 不等式 8abc � (a + b)(b + c)(c + a)を示せ。
(2) x = b + c − a, y = c + a − b, z = a + b − cとするとき,a, b, cをそれぞれ x,
y, zで表せ。
(3) (a + b − c)(b + c − a)(c + a − b) � abcを示せ。
(大阪医大)
4 3次の整式 f(x) = x3 + x2 + px + q (ただし,p �= q, q �= 0) , および
g(x) =−1
x + 1が次の条件 (∗)をみたすとする。
(∗) f(x) = 0の任意の解αに対して g(α)も f(x) = 0の解である。
次の問に答えよ。
(1) p, qの値を求めよ。
(2) f(x) = 0は − 2 < x < 2の範囲に 3つの実数解をもつことを示せ。
(3) f(x) = 0の任意の解を 2 cos θとするとき,2 cos 2θ, 2 cos 3θも解である
ことで示せ。
(4) 2 cos θ (0 < θ < π)が f(x) = 0の解であるとき,θの値を求めよ。
(早大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
5 aを実数の定数とする.xについての方程式
4 sin2 x − a sin x + 1 = 0 (0 � x � π)
は 4つの相異なる解を持ち,そのうちの 2つの解 x1, x2 (x1 < x2)の差がπ
2である.
(1) sinx1 = sin x2のとき,a = コ√サ である.
(2) sinx1 �= sin x2のとき,a = シ√ス であり,4つの解のうち,最も値が大きい解
はセ
ソπである.
(早大)
6 0 < θ < π とする.方程式
cos 2θ + 4a sin θ + a − 2 = 0 ······ 1©は,x = sin θ とおくと,
ツ x2 − テ ax − a + ト = 0 ······ 2©となる.
方程式 1©が解をもつとき,方程式 2©は ナ < x � ニ の範囲に解をもつ.
また,方程式 1©が異なる 2つの解をもつような aの値の範囲は,a =ヌ
ネ
およびノ
ハ< a < ヒ である.
(東京薬大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
7 関数 y =√
3 sin 2x − cos 2x + 2√
3 sin x + 2 cos x について,以下の問いに答えな
さい。ただし,− π
2� x � π
2とする。
(1)√
3 sin x + cos x = t とおくとき,次の問いに答えなさい。
( i ) tの値の範囲を答えなさい。
(ii) xを用いずに tを用いて yを表しなさい。
(2) yの最小値および最大値を,そのときの xの値とともに,それぞれ答えなさい。
(岩手県大)
8 次の (1), (2)に答えなさい。
(1) 次の式が成り立つことを示しなさい。
sinα cos β =sin(α + β) + sin(α − β)
2
(2) cos θ + cos 2θ � sin θ + sin 2θ を満たす θの値の範囲を求めなさい。
ただし,0 � θ � π とする。
(宮城大)
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9
α は 0 < α � π2を満たす定数とし,四角形ABCDに関する次の 2つの条件
を考える.
( i ) 四角形ABCDは半径 1の円に内接する.
(ii) ∠ABC = ∠DAB = α.
条件( i )と(ii)を満たす四角形のなかで,4辺の長さの積
k = AB BC CD DA
が最大となるものについて,kの値を求めよ.
(京大)
10 次の問に答えよ。ただし,
log10 2 = 0.3010, log10 3 = 0.4771, log10 7 = 0.8451, log10 11 = 1.0414,
とする。
(1) 320の 1の位の数字を求めよ。
(2) nを自然数とし,3nが 21桁で 1の位の数字が 7となるとき,nの値を求めよ。
(3) 770の最高位の数字を求めよ。
(4) 770の最高位の次の位の数字を求めよ。
(早大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
11 以下の問いに答えよ。
(1) 不等式 14
< 0.5x < 1を解け。
(2) (1)を満たす xの値の範囲のうち, logx y − logy x12 < − 1
2を満たす点 (x, y)が
存在する領域を図示せよ。
(岐阜薬大)
12 aを実数とするとき,関数
f(x) = 4x + 4−x − 2a(2x + 2−x) + a2 − 2a − 5
について,次の問に答えよ。
(1) t = 2x + 2−xとおくとき,tのとり得る値の範囲を求めよ。また,f(x)を tと aを用いて表せ。
(2) 方程式 f(x) = 0が異なる 4個の実数解をもつように,aの値の範囲を求めよ。
(佐賀大)
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13 座標平面上の直線 y = x + 1を �とする.また,実数 aに対して,円
x2 + y2 − 8x − 2ay + a2 = 0
を Cとし,その中心を点 Pとする.
(1) �が Pを通るとき,a = ( 1 ) である.
(2) �と Cが異なる 2点で交わるための必要十分条件は
( 2 ) − ( 3 )√
2 < a < ( 4 ) − ( 5 )√
2
である.
実数 aが (2)の範囲にあるとき,�と Cの 2つの共有点を Q, Rとする.
(3) 三角形 PQRの面積が 8となるような aの値を小さい方から順に並べると,
( 6 ) , ( 7 ) である.
(4) ∠QPRが 150◦であるとき,aは
(a − 5)2 = ( 8 ) ( 9 ) − (10)√
(11)
を満たす.
(慶大)
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14 aを実数とする。直線 ax + y + 1 = 0 を l1 , 直線 x + ay + 1 = 0 を l2 , 直線
x + y + a = 0を l3とおく。このとき,次の問に答えなさい。
(1) l1 , l2 , l3のどの 2つも異なり,かつ,平行にならないための,aについての条件
を求めなさい。
(2) aが (1)の条件をみたす場合に,l1と l2の交点を A, l2と l3の交点を B, l3と l1
の交点を Cとする。A, B, Cが三角形の 3頂点となるための,aについての条件を求めなさい。
(3) aが (2)の条件をみたす場合,三角形ABCが正三角形となるような aの値を求めなさい。
(埼玉大)
15 aを正の定数とする。座標平面において,円K1は中心が A(a, 2)であり,x軸および直線 � : 3x − 4y + 9 = 0 に接している。
(1) K1の半径を求めよ。
(2) aの値を求めよ。
(3) �と x軸の交点をB, K1と x軸の接点をCとするとき,3点A, B, Cを通る円K2
の方程式を求めよ。
(4) (3)で求めたK2とK1の 2つの交点および原点を通る円K3の方程式を求めよ。
(名城大)
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16 3点A(− 2 , 0), B(2, 0), C(0, 1)に対し,2点 P(0, p ), Q(0 , q )を,
0 < p < qかつ線分 PQの中点が Cとなるようにとる。さらに,直線APと直線
BQの交点を Rとおく。
(1) Rの座標を p で表せ。
(2) Rの軌跡を図示せよ。
(法政大)
17 座標平面上に放物線 Cを
y = x2 − 3x + 4
で定め,領域Dを
y � x2 − 3x + 4
で定める。原点をとおる 2直線 l, mは Cに接するものとする。
(1) 放物線 C上を動く点Aと直線 l, mの距離をそれぞれ L, M とする。√
L +√
M
が最小値をとるときの点Aの座標を求めよ。
(2) 次の条件をみたす点 P(p, q)の動きうる範囲を求め,座標平面上に図示せよ。
条件:領域Dのすべての点 (x, y)に対し不等式 px + qy � 0がなりたつ。
(東大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
18 3次関数 f(x) = 14
x3 + ax2 + bx + 4a2について次の問に答えよ。
(1) a = b = 1のとき,f(x)の極値を求め,y = f(x)のグラフをかけ。
(2) f(x)が x = 1で極大値 92をとるとき,f(x)の極小値を求めよ。
(東京海洋大)
19 p, qを整数とする。関数 f(x) = x3 − px2 + (p2 − 2p)x + qについて,以下の問い
に答えよ。
(1) f(x)が極値をもつときの整数 p の値をすべて求めよ。
(2) 方程式 f(x) = 0が負の解 1つと相異なる正の解 2つをもつとき,整数 p, q の値を求めよ。
(熊本大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
20 平面上に中心を共有する半径 1 の円 C1と半径 6 の円 C2がある。C1上
の点 Pと C2上の 2点Q, Rを頂点とする三角形 PQRの面積の最大値を求
めよ。
(一橋大)
21 2次関数 y = x2のグラフを C1, y = x2 − 4x + 5のグラフを C2とし,C1と C2の
交点を Aとする。
(1) C2は C1を x軸の方向に 25 , y軸の方向に 26 だけ平行移動した放物線である。
(2) 直線 lが C1, C2のいずれにも接するとき,lと C2との接点の x座標は27
28である。
(3) Aを通り,傾きが kの直線をmとする。C2とmの交点のうち,Aとは異なる交点
の x座標は k +29 30
31である。ただし,k \= − 3
2とする。
(4) (3)において,kが − 32
< k <52の範囲を動くとき,C1とmで囲まれた部分の面
積と,C2とmで囲まれた部分の面積の和を Sとする。k = 0のとき,S =32 33
34
である。また,Sが最小となるのは,k =35
36のときである。
(日大)
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22
aは正の実数とし,座標平面内の点 (x0, y0)は 2つの曲線
C1 : y = |x2 − 1 | , C2 : y = x2 − 2ax + 2
の共有点であり,|x0 | \= 1を満たすとする.C1と C2が (x0, y0)で共通の接線を
もつとき,C1と C2で囲まれる部分の面積を求めよ.
(京大)
23 放物線 C : y = x2 + ax + bが 2直線 �1 : y = px (p > 0), �2 : y = qx (q < 0)
と接している。また,Cと �1, �2で囲まれた図形の面積を Sとする。
(1) a, bを p, qを用いて表せ。
(2) Sを p, qを用いて表せ。
(3) �1, �2が直交するように p, qが動くとき,Sの最小値を求めよ。
(筑波大)
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24 関数 f(x)=x3−3xを考える。a > 0に対して,曲線 y = f(x)上の点 (a, f(a))における接線を �1とし,点 (a, f(a))から曲線 y = f(x)へ引いた接線で �1とは異なるものを
�2とする。このとき,次の問いに答えよ。
(1) 関数 f(x)の増減を調べ,曲線 y = f(x)のグラフの概形をかけ。
(2) 直線 �1の方程式を求めよ。また,曲線 y = f(x)と直線 �1で囲まれた図形の面積
S1(a)を求めよ。
(3) 直線 �2の方程式を求めよ。また,曲線 y = f(x)と直線 �1で囲まれた図形の面積
を S2(a)とするとき,S1(a)S2(a)
の値を求めよ。
(島根大)
25 pを実数とする。関数 y = x3 + px2 + xのグラフ C1と関数 y = x2のグラフ C2
は,x > 0の範囲に共有点を 2個もつとする。
(1) このような p の値の範囲を求めよ。
(2) C1と C2の x > 0の範囲にある共有点の x座標をそれぞれ α, β (α < β)と
し,0 � x � α と α � x � β の範囲で C1と C2が囲む部分の面積をそれぞれ
S1, S2とする。 S1 = S2となるような p の値を求めよ。また,このときの S1
の値を求めよ。
(北大)
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26 sを正の実数とする。鋭角三角形ABCにおいて,辺ABを s : 1に内分す
る点を Dとし,辺BCを s : 3に内分する点を Eとする。線分CDと線分AEの交
点を Fとする。以下の問いに答えよ。
(1)−→AF = α
−→AB + β
−→ACとするとき,αと βを求めよ。
(2) Fから辺ACに下ろした垂線を FGとする。FGの長さが最大となるときの
sを求めよ。
(東北大)
27 正方形 ABCD の辺を除く内部に,PA ⊥ PB を満たす点 Pがある。
ベクトル−→PCを x
−→PA + y
−→PBと表すとき,以下の問いに答えよ。
(1) α =|−→PB||−→PA|
とするとき,x, yを α を用いて表せ。
(2) 点 Pが題意の条件を満たしながら動くとき,(1)で求めた x, yの
和 x + y の最大値を求め,そのときの Pがどのような点かを答
えよ。
(千葉大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
28 Oを原点とする座標空間内に,定点A(4, 0, 0)と 3点P(4 cos θ, 2√
2 sin θ, 2√
2 sin θ)
Q(4 cos θ,
√2
2sin θ,
√2
2sin θ) Rがあり,0 < θ <
π
2かつ
−→OR = 4
−−→OQ∣∣−−→OQ
∣∣をみたしている。このとき,次の問いに答えよ。
(1) θが 0 < θ <π
2の範囲を動くとき,
∣∣−→PR∣∣の最大値と,そのときの cos θの値を求
めよ。
(2)∣∣−→PR
∣∣が最大となるときを考える。Oを端点とし線分PRの中点を通る半直線上に,
点Mを∣∣−−→OM
∣∣ = 4となるようにとるとき,�MOAの面積を求めよ。
(東京慈恵会医大)
29 Oを原点とする座標空間に 3点A(6, 3√
2, 0), B(8,0,0), C(3,0,−5)があ
る。点Oから直線BCに下ろした垂線をOFとし,点Aから直線BCに下
ろした垂線を AGとする。また,線分 OA (両端を含む) 上を動く点Pか
ら直線 BCに下ろした垂線を PHとする。次の問いに答えよ。
(1) 点 Fと点Gの座標をそれぞれ求めよ。
(2) 点Hの軌跡は線分 FG (両端を含む) であることを証明せよ。
(3) 線分 PHの長さの最大値と最小値を求めよ。
(4) 平面 αは次の二つの条件を満たすとする。
• αは 2直線OA, BCのどちらとも平行である。
• 点Oから αまでの距離と,点 Bから αまでの距離は等しい。
このとき,αと x軸の共有点の座標を求めよ。
(広島大)
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30 tを実数とし,座標空間内に 4点O(0, 0, 0), A(1, −1, −2), B(1, 2, 1),
C(t − 3, 1, t + 1)をとる。
(1)−→OA,
−→OBの両方に垂直な単位ベクトルを求めよ。
(2) tが実数全体を動くとき,�OACの面積の最小値を求めよ。
(3) 四面体 OABC の体積が 1のとき,tの値を求めよ。
(信州大)
31 Oを原点とする座標空間の 2点A(
1, 0,12
), B
(−1, 2,
32
)を通る直線を �とする.
また,xy平面上に点 C(9, −3, 0)をとる.
(1) � と yz 平面の交点の座標を求めよ.
(2) 点Cと �上の点 Pを結ぶ線分CPの長さが最小となるとき,Pの座標を求めよ.
(3) 中心が直線OC上にある半径 1の球面を Sとする.Sと �が異なる 2点Q, Rで
交わるとき,線分QRの長さが最大となる Sの中心の座標と,線分QRの長さ
の最大値を求めよ.
(慶大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
32 次の にあてはまる答を解答欄に記入しなさい。
正の整数 nを 10進法で表したときの一の位の数を f(n)で表し,
an = f(n2) − f(n)
で定義される数列 {an} を考える。このとき,a1 = (a) , a2 = (b)
であり,an = 2 となるような正の整数 n を小さい方から順に並べてできる数列
を b1, b2, b3, · · · とすると,b29 = (c) である。
次に,数列 {an}の初項から第 n 項までの和を Sn とする。このとき,Sn = 0 と
なる正の整数 n を小さい方から順に並べてできる数列を c1, c2, c3, · · · とすると,c2 = (d) , c10 = (e) である。したがって,S2017 = (f)
である。
(明治薬大)
33 数列 1, 1, 4, 1, 4, 7, 1, 4, 7, 10, 1, 4, 7, 10, 13, 1, · · · について,次の問に答えよ。
(1) 第 200項を求めよ。
(2) 初項から第 200項までの和を求めよ。
(3) 初項から第 n項までの和を Snとする。 5000 < Sn < 6000を満たす nはいくつあるか,その個数を求めよ。
(近畿大)
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34 次の条件によって定まる数列 {Fn}を考える.F1 = F2 = 1 , Fn+1 = Fn + Fn−1 (n � 2 )
n
2を越えない最大の整数を
[n
2
]と表すとき,
Fn+1 =
[ n2
]∑r=0
n−rCr (�)
が成り立つことを以下の手順により示せ.
(1) 1 � r � n − 1を満たす自然数 rに対し,
nCr = n−1Cr + n−1Cr−1
が成り立つことを示せ.
(2) (�)が n = 1 , 2に対して成り立つことを示せ.
(3) すべての自然数 nに対し,(�)が成り立つことを数学的帰納法により示せ.
(お茶女大)
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入試レベル標準演習 2019 数学 II B (問題編)
35 自然数 nに対して,座標平面上の 2n個の点
(1, 1), (2, 1), · · · , (n, 1), (1, 2), (2, 2), · · · , (n, 2)
の集合を Lnとし,それらを下図のように線分で結んだ図形を考える。(図は n = 5の場合)
(1, 1)
(1, 2)
(2, 1)
(2, 2)
(3, 1)
(3, 2)
(4, 1)
(4, 2)
(5, 1)
(5, 2)
そして Lnの 2個の点 P1(x1, y1), P2(x2, y2)間の最短経路距離を |x1 − x2|+ |y1 − y2 |で定義する。すなわち P1から P2へ図形の線分を通り到達するための最短距離のことで
ある。このとき Lnの異なる 2点の組み合わせにおける最短経路距離の平均値 anを求め
たい。Lnの異なる 2点の組み合わせにおける最短経路距離の総和を dnとするとき,次
の問に答えよ。
(1) d1, a1, d2, a2を求めよ。
(2) Lnに 2点 (n+1, 1), (n+1, 2)を付け加えるとLn+1になることに着目して dn+1−dn
を nで表せ。
(3) dnと anをそれぞれ nで表せ。
(東京電機大)
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36 n桁 (n = 1, 2, 3, . . . )の自然数のうち,各々の位の数字が 1または素数となってい
る数は (45)
n個あるが,このうち,3で割り切れる数の個数を an, 3で割ると 1余る数
の個数を bn, 3で割ると 2余る数の個数を cnとすると
an + bn + cn = (45)
n · · · · · · · · · 1©
である.an+1を an, bn, cnであらわすと
an+1 = (46) an + (47) bn + (48) cn
となるので, 1©によって an+1と anの関係式は
an+1 = (49) (50) an + (51) (52) × (53) (54)
n
となる.初項 a1は 1であるから,anの一般項は
an =(55) (56) ×
((57) (58)
)n+ (59) (60)
n
(61) (62)
となる.
(慶大)
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37 nを 3以上の自然数として,n枚のカード C1, C2, · · ·, Cn−1, Cnがあ
る。初めにこれらのカードを下から Cn, Cn−1, · · ·, C2, C1の順番に積
み上げておく。いちばん上にあるカードが C1で,いちばん下が Cnで
ある。積み上げられたカードに対して以下の試行を繰り返す。いちば
ん上にあるカードを取ってそれを残りのいずれかのカードの下に入れ
るか,またはいちばん上に戻す。どの位置におくかの確率はすべて等
しいものとする。
k = 1, 2, · · · について,k回の試行の後にカード C1が上から数えて
�番目にある確率を P (k, �) (� = 1, 2, · · · , n)で表し,また k回の試行
の後にカード C2 が上から数えて �番目にある確率を Q(k, �)で表す。
例えば P (1, �)は �によらず1nに等しい。以下の問いに答えよ。
(1) P (2, �)を求めよ。
(2) P (k, �)を求めよ。
(3) Q(k, �)を求めよ。
(千葉大)
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