名古屋魅力向上・発信戦略 - city of nagoya...1 第1章 戦略策定の背景 1...

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名古屋魅力向上・発信戦略 名古屋市 平成29年3月

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名古屋魅力向上・発信戦略

名古屋市

平成29年3月

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~目 次~

第1章 戦略策定の背景 ................................................................................................................. 1

1 名古屋のまちの歴史 .......................................................................................................................................................... 1

2 本市を取り巻く潮流 ............................................................................................................................................................ 2

3 戦略策定の必要性 ............................................................................................................................................................ 2

第2章 戦略策定に向けた現状と課題 ...................................................................................... 3

1 名古屋の都市イメージ ...................................................................................................................................................... 3

2 名古屋の魅力資源 ............................................................................................................................................................ 4

3 市民のまちへの愛着、誇り、推奨 .................................................................................................................................. 6

4 市民の情報源 ................................................................................................................................................................... 10

第3章 戦略の核となる考え方 .................................................................................................. 11

1 名古屋のブランド力 ......................................................................................................................................................... 11

2 「名古屋ブランド」の確立へ ........................................................................................................................................... 14

3 市民による魅力発信 ....................................................................................................................................................... 15

第4章 戦略の内容 ........................................................................................................................ 17

1 基本理念 ............................................................................................................................................................................. 17

2 位置づけ .............................................................................................................................................................................. 17

3 推進体制 ............................................................................................................................................................................. 17

4 5つの柱 ................................................................................................................................................................................ 18

5 戦略体系図 ........................................................................................................................................................................ 19

戦略1 ブランドづくり ......................................................................................................................................................... 21

戦略2 デスティネーションづくり ................................................................................................................................... 22

戦略3 シビックプライド・ちびっこプライドづくり ......................................................................................................... 27

戦略4 メディアの創造・活用 ....................................................................................................................................... 35

戦略5 サポーター・担い手づくり................................................................................................................................. 37

おわりに ................................................................................................................................................. 39

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第1章 戦略策定の背景

1 名古屋のまちの歴史

名古屋は、木曽三川流域の肥沃な濃尾平野に位置し、温暖な気候と相まって古くから豊かな暮らしを

送ることができる地域でした。また、交通の要所でもあり、東西から様々な物資や文化が流れ込み、それ

らを背景とした名古屋独自の豊かな文化を形作ってきました。

歴史的には、古代の熱田湊における文化の興隆、近世城下町としての都市の形成と発展、近代にお

ける産業都市化による大都市への飛躍など、幾多の歴史を積み重ねてきたまちです。明治22年(1889)

に名古屋市(4区制)として誕生し発展してきましたが、戦災によって市域の約4分の1を焼失し、名古屋

城をはじめとした貴重な資源や町並みを失いました。また、伊勢湾台風などの災害にも見舞われましたが、

これらの災難を教訓としたまちづくりや、地下鉄や高速道路などの都市基盤整備が計画的に進められて

きました。

産業面では、高度な技術・技能を持った人材による技術革新を繰り返して成長してきた企業群をはじ

め、多彩で魅力的な産業資源をもとに、世界有数のものづくり中枢圏域となっています。

このように、約230万人の人口を誇る名古屋のまちは、今も日本有数の大都市として、更なる成長を

続けています。

■市制施行以来の名古屋市人口の推移

0

50

100

150

200

250

300

350

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

3,000,000

3,500,000

人口面積

(人) (km2)

昭和16-20年太平洋戦争

明治22年

市制施行

大正10年

近隣16村

合併

昭和30年

猪高・天白等

合併

明治40年

熱田合併昭和24年頃

第1次ベビーブーム

昭和48年頃

第2次ベビーブーム

明治 大正 昭和 平成

昭和9年

100万都市

昭和44年

200万都市

昭和38~39年

鳴海・有松・大高

合併

<参考:名古屋市歴史まちづくり戦略より>

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2

2 本市を取り巻く潮流

名古屋の歴史・文化や魅力は、名古屋の外の人々から決して興味を持たれているとは言えず、市民も、

他からの評価を得ることについてあまり価値を置いていなかったと考えられます。実際、東京圏への転出

が顕著である大学生や働く若い女性たちからは、名古屋は遊ぶ場所やイベントが少なく、娯楽が限られて

いるけれども、東京は選択肢が豊富であるなどという声も聞かれます。

名古屋開府400年を迎えた平成22年(2010)、将来の市民のためにどうしても残したいと思う、地域

に眠っている歴史や自然、人など「街の自慢、街の魅力」を埋蔵金探しプロジェクトとして掘り起こしました。

名古屋城やテレビ塔、豊かな自然、身近なまつりなど、名古屋での生活を楽しませ、また豊かにしている

「誇り」が数多く寄せられました。そうした名古屋の「誇り」を名古屋のブランド力(都市イメージを構成する

魅力)として再確認することが重要です。

本市の総人口は、現時点では増加傾向を保っていますが、既に日本は人口減少社会を迎えており、

本市においても将来的には人口減少が予測されています。また、グローバル化の進展による都市間競争

の激化も避けられず、平成39年(2027)のリニア中央新幹線の開業は、人口や経済活動が東京圏に吸

い取られるストロー現象が懸念されています。

しかしながら、平成32年(2020)の東京オリンピック・パラリンピック競技大会や平成38年(2026)の

第20回アジア競技大会の開催、リニア中央新幹線の開業は交流人口の増加が期待され、名古屋の魅

力を広く内外に発信できる最大のチャンスでもあります。

3 戦略策定の必要性

このチャンスを活かし、国内のみならず世界中から名古屋を訪れる人を増やし、名古屋圏域を大いに

発展させるため、名古屋の魅力を最大限磨き上げ、その魅力を市民自ら日本全国に、そして世界に名古

屋の魅力を届けられるよう、この名古屋魅力向上・発信戦略を策定します。

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3

第2章 戦略策定に向けた現状と課題

1 名古屋の都市イメージ

平成28年6月に実施した「都市ブランド・イメージ調査」の結果によると、8都市(札幌市、東京区部、

横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、福岡市)中、名古屋市は「最も魅力に欠ける都市」として

見られています。京都市の「歴史がある」をはじめとして、札幌市や神戸市、福岡市では7割以上の人から

支持されている魅力があり、都市イメージが明確になっています。都市イメージが明確になっている都市が

「訪問意向」や「魅力度」において上位になっている一方で、本市は「名古屋といえば・・・」というわかりや

すいイメージがなく、「都市イメージが確立されていない」ことが、市内外からの相対的な評価の低さにつな

がっていると考えられます。

■8 都市の中で最も魅力的な都市・最も魅力に欠ける都市

出典:平成28年 名古屋市「都市ブランド・イメージ調査」

■魅力的な都市を選択した理由

都市名 理由 都市名 理由

札幌市 食べ物がおいしい (76.9%) 京都市 歴史がある (91.4%)

東京区部 都会的だ (69.6%) 大阪市 活気がある (69.5%)

横浜市 おしゃれなお店がある (53.9%) 神戸市 おしゃれなお店がある (70.4%)

名古屋市 食べ物がおいしい (52.5%) 福岡市 食べ物がおいしい (72.5%)

出典:平成28年 名古屋市「都市ブランド・イメージ調査」

20.2 22.4

11.5

3.0

20.2

5.3 8.7 8.7 8.4

13.2

5.3

30.1

3.8

17.2

7.6

14.4

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

札幌市 東京区部 横浜市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市

(%)魅力的に感じる 魅力に欠ける

名古屋の魅力や価値を高めるために、

「名古屋ブランド」の確立が必要です 課題

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2 名古屋の魅力資源

「買い物・遊びに行きたい場所」として、8都市(札幌市、東京区部、横浜市、名古屋市、京都市、大

阪市、神戸市、福岡市)中、名古屋市への「訪問意向」は、最も低くなっています。

当地域の訪問者の特徴としては、国内からも海外からもビジネス目的で訪れる人が多くなっています。

外国人訪問者数では、都道府県でみると全国で6番目(愛知県)に多くなっていますが、半数以上がビ

ジネス目的となっています。

名古屋の魅力向上・発信を行う対象として、「買い物・遊びに行きたい場所」として訪問する人だけに

限らず、名古屋の特徴でもあるビジネス等の目的で訪問された方にも、名古屋の魅力を知ってもらい、

「また来たい」と思ってもらうことが重要です。

また、「名古屋を訪れたいところ・体験したいところ」という質問に対して、全国の多くの方は、「名古屋

城」及び「なごやめし」以外の回答は低く留まっているのに対し、名古屋市民の回答は、全国の回答で

最も多かった「名古屋城」を「大須商店街」が上回っているほか、「名古屋港水族館」、「栄」、「東山動

物園」、「名駅」、「名古屋市科学館」などの回答が多くなっており、「名古屋の魅力」をたくさん知ってい

ると言えます。

こうした名古屋市民が知っている「名古屋の魅力」が、市外の方にとって興味を惹かれる魅力資源と

なっていないことや、情報が十分に伝わっていないことが考えられます。

■各都市を買い物や遊びで訪問したいか=「訪問意向」

出典:平成28年 名古屋市「都市ブランド・イメージ調査」

※「訪問意向」の算出方法

設問に対して同意(例:訪問意向あり)できれば 10 点、全くできないならば 0 点として得点を選択。10~8 点を同意、5~

7 点を中立、0~4 点を非同意とし、同意の割合から非同意の割合の差を算出して指数化した=NPS(ネットプロモータース

コア)

36.6

28.6 28.9

1.4

37.6

16.8

27.7 25.7

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

札幌市 東京区部 横浜市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市

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■愛知県への外国人訪問者数 ■訪日外国人の訪日目的(2014年) ■愛知県への目的別入込客

■名古屋で買い物や遊ぶときに、訪れたいところ・体験したいこと

出典:平成28年 名古屋市「都市ブランド・イメージ調査」

38.6

26.5

22.1

12.6

12.2

10.6

10.0

9.2

8.7

6.7

6.5

6.5

5.8

4.9

3.7

26.3

29.7

7.9

11.7

15.3

20.1

18.2

24.2

7.7

26.8

5.3

17.0

5.7

16.3

4.5

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

名古屋城

なごやめし

特にない・思いつかない

モーニング・喫茶

熱田神宮

栄(百貨店、地下街等)

東山動物園

名古屋港水族館

リニア鉄道館

大須商店街

徳川美術館

名駅(百貨店、地下街等)

有松の古い町並み・絞り

名古屋市科学館(プラネタリウム)

中日ドラゴンズ主催試合

(%)

全体

名古屋市

0102030405060708090

100

全国

北海道

東北

関東

北陸

中部

愛知

近畿

中国

四国

九州

沖縄

観光目的 ビジネス目的 その他(割合、%)

0

200

400

600

800

1000

東京千葉大阪京都神奈川

愛知福岡北海道

兵庫山梨沖縄

愛知県外

観光 2,641ビジネス(参考値) 6,437

訪日外国人

観光 658ビジネス(参考値)

1,088

世界に認められるには

魅力資源の磨き上げ・発信が必要です 課題

出典:日本政府観光局(JNTO)「訪日外客数・出国日本人数」、観光庁「訪日外国人消費動向調査」をもとに三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)調査部が作成

注)各目的は三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)による分類

(万人、延べ)

出典:平成27年愛知

県観光入込客統計注)県内の観光地点及び行

祭事・イベントに訪れた人数

を、観光地点の管理者、行

祭事・イベントの実施者等に

四半期ごとに市町村が調査

(万人)

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3 市民のまちへの愛着、誇り、推奨

市民の考える名古屋の魅力について調査したところ、市民は名古屋への愛着はあるものの、名古屋の

まちに誇りを持っているか、名古屋のまちのことについて知っているかと問いかけると、格段にその度合いが

低下します。

また、市民の外に向けてのおすすめ度合として、「買い物・遊びに関する市民推奨度」は-3.6となっ

ており、市民が名古屋での買い物・遊びをおすすめできないと思っていることも明らかです。他都市と比べ

ても、市民の名古屋に対する「推奨度」は8都市中で最も低くなっています。名古屋の市民推奨度が低い

理由としては、「推奨するものがわからない」、「推奨の仕方がわからない」という回答が半数以上となって

います。

さらに、他都市の市民は自分の住んでいる都市を「最も魅力的に感じる」と回答する人が最も多くなっ

ていますが、名古屋市民は、名古屋市よりも、東京区部や京都市の方が魅力的に感じると回答する人が

多くなっています。

名古屋においては、市民にまちの魅力が十分伝わっておらず、市民が自分たちのまちの本来の魅力を

理解していないことから、他の人へ何をどうやって薦めてよいか分からず、そのことが、まちに関する推奨度

の低さにつながっていると考えられます。

■名古屋のまちに愛着を持っているか

※設問に対して同意できれば 10 点、全くできないならば 0 点として得点を選択。

■買い物・遊びの市民推奨度

28.5%8.8%

16.7%15.0%

6.6%12.4%

2.5%3.0%1.1%0.8%1.0%3.7%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0%

109876543210

無回答

14.0%5.8%

16.5%13.5%

10.6%20.3%

4.1%5.5%

2.4%1.6%1.7%3.9%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0%

109876543210

無回答

1.7%3.1%

9.3%13.9%13.7%

30.2%8.0%8.9%

4.0%2.3%0.9%4.0%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0%

109876543210

無回答

6.0%3.5%

10.0%13.6%

9.6%27.0%

3.7%9.1%

3.7%3.4%3.1%

7.3%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0%

109876543210

無回答

67.9

53.3 51.0 49.0 53.8

44.3

63.2 62.0

47.8

27.3

38.3

27.5

47.4

13.6

50.5 51.7 51.4

17.9

28.5

12.2

40.0

25.4

42.8

50.0

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

札幌市 東京区部 横浜市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市

愛着 誇り 推奨

■名古屋のまちに誇りを持っているか ■名古屋のまちを知っているか

■愛着、誇り、推奨(他都市比較)

市民推奨度※:-3.6

出典:平成28年 名古屋市「都市ブランド・イメージ調査」出典:平成27年 名古屋市「市政アンケート」

出典:平成27年 名古屋市「市政アンケート」

※「市民推奨度」の算出方法 設問に対して同意(例:推奨できる)できれば 10 点、全くできないならば 0 点として得点を選択。10~8 点を同意、5

~7 点を中立、0~4 点を非同意とし、同意の割合から非同意の割合の差を算出して指数化した=NPS(ネットプロモー

タースコア)

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■名古屋市の「市民推奨度 最下位」の理由

出典:平成28年 名古屋市「第5回ネット・モニターアンケート」

■最も魅力的に感じる都市が自分の住む都市と回答した割合

出典:平成28年 名古屋市「都市ブランド・イメージ調査」

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8

また、名古屋のまちのために行動しているかについては、「全くしていない」との回答が最も多くなって

います。

人と人とのつながりが希薄化する中で、市民がまちの一員として「このまちをより良い場所にするため

に自分自身が関わっている」という当事者意識を持ち、「自分たちのまちを魅力的にしよう」と行動したり、

魅力を発信したりすることが重要です。行動というのは決して難しいものではなく、名古屋の魅力につい

て家族や友人に話すことも、行動の始まりです。

先行する海外の都市では、デザインやフォントによるイメージの統一や、公共空間におけるブランドメッ

セージの大々的なプレゼンテーションを通じ、市民一人ひとりが誇りを持って、「自分たちのまち」だと理

解し、行動につなげています。

■名古屋のまちのために行動していることがありますか。

※設問に対して同意(例:行動している)できれば 10 点、全くできないならば 0 点として得点を選択。

出典:平成27年 名古屋市「市政アンケート」

■あなたが名古屋市を推奨するとしたら、まず何をしますか。

出典:平成28年 名古屋市「第5回ネット・モニターアンケート」

1.6%

1.3%

4.1%

5.1%

5.6%

17.8%

5.2%

14.8%

10.2%

8.8%

20.4%

4.9%

0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0%

10

9

8

7

6

5

4

3

2

1

0

無回答

名古屋の魅力について

家族や友人に話す

30.7%

名古屋の魅力について

SNS(フェイスブックや

ツイッター)で発信する

25.1%

名古屋の魅力を高める活動

(地域やNPOの活動、行政

のイベント)に参加する

28.1%

名古屋の魅力を高めるため

事業や活動を自ら実施する

7.3%

その他

8.9%

無回答

0.0%

課題 市民が名古屋の魅力に気づき、まちへの誇りを高め、

自発的に発信するための仕組みが必要です

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~先行する他都市の事例~

○BARCELONA BETAGA!キャンペーン

スペイン随一の商工業地域の中心を成すまちバルセロナで展開

されていた、市と市民が協力してまちをアピールしていくというキャン

ペーン。「BARCELONA BETAGA!」は、「バルセロナがドキドキ

する」という意味。

「あなた(=市民)がドキドキすると、バルセロナもドキドキする。何百

万もの(市民の)夢があり、何百万もの(市の)プロジェクトがある。そ

れらを結びつけて一緒に夢を実現しましょう」と呼びかける。

1992年のバルセロナ・オリンピックで都市は格段に豊かになったが、その後、市民の熱い気持ちは少し

ずつ薄らいでいった。その市民に対してもう一度このまちへの期待とプライドを持ち直してもらいたい、という

思いを込めて、街中をバナーで彩ることを始めとした多様なメディアによるキャンペーンを展開した。

(参考) 「シビックプライド-都市のコミュニケーションをデザインする-」

監修:伊藤香織+紫牟田伸子 発行:株式会社宣伝会議

○I amsterdamキャンペーン

オランダ最大の都市・アムステルダムのまちにおいて「私がアムス

テルダムだ(I am Amsterdam)」「We are proud of Amsterdam」を

表現している。「アムステルダムは自分たちがつくりあげているもの

だ」という意識を喚起させるために作られたキャンペーンロゴ。シビッ

クプライドを呼び起こすことを第一のミッションとして位置づけられ、都

市ブランディング・都市マーケティング戦略にもなっている。アムステ

ルダムの将来の発展はまちに誇りをもつ市民がいてこそなるという戦略である。

このキャンペーンは、突発的な観光誘致キャンペーンとしてではなく、「アムステルダムという都市を足下

からとらえ直し、発信し直し、市民と都市アムステルダムを結びつけること」を目的としている。

(参考) 「シビックプライド-都市のコミュニケーションをデザインする-」

監修:伊藤香織+紫牟田伸子 発行:株式会社宣伝会議

○世界各都市のシティフォント

都市のキャンペーン、サイン(案内表示)等、様々な媒体にお

けるイメージの統一を図るため、シティフォント※を制作し、都市

のアイデンティティを醸成している。

※シティフォント

都市生活の情報基盤である文字・書体を活かして、市民はも

ちろんのこと、その地を訪れる人が理解できる、明快かつ一貫性

のある都市アイデンティティを醸成するもの。

横浜 ベルリン

ローマ

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4 市民の情報源

市民に影響を与える情報源を調べると、テレビに次いで新聞、インターネットニュース、SNSの順に割合

が高くなっていることから、スマートフォンやタブレット端末の普及が大きく影響していると考えられます。ま

た、情報ソースの信頼度をみると、知人からの推奨が、他のメディアに比べて最も高くなっています。

SNSの浸透により、今や個人が発信者であり、個々の情報発信が世界へとつながっています。人々が共

感し、ムーブメントにつなげるためには、情報源として最も信頼されている「知人からの推奨」を軸としたSNS

の積極的な活用が重要です。

■情報の影響度

出典:名古屋市「第5回ネット・モニターアンケート」(回答件数=1212 件)

■情報ソースの信頼度

出典:Nielsen「Global Survey of Trust in Advertising」

73.8%43.8%

35.4%21.3%19.4%19.0%15.2%

12.9%12.4%9.6%8.4%7.5%

4.7%0.5%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%

テレビ新聞

インターネットニュースSNS(フェイスブックやツイッターなど)

広報なごや家族・友人からの情報

ウェブサイト(企業のPRサイト、ブログなど)雑誌

チラシ・フリーペーパーラジオ

名古屋市公式ウェブサイト交通広告(中吊り広告、駅貼りポスターなど)

ランキングサイトその他

83

70

66

66

63

61

60

78

60

61

56

49

63

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90

知人からの推奨

企業ウェブサイト

インターネット上の消費者の意見

新聞記事

テレビ広告

ブランドスポンサーシップ

新聞広告

2015

2007

SNSやウェブサイトを積極的に活用するなど、

メディアの特性に合わせた戦略的な情報発信が必要です課題

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第3章 戦略の核となる考え方

1 名古屋のブランド力

これまで名古屋は、「歴史・文化」、「まちづくり・ものづくり」、「デザイン・環境」、「なごやめし」などの都市

イメージを、行政や地域、各種団体が協働して形成を進めてきました。これまで積み上げてきた名古屋の

ブランド力は大切な財産です。

(1)歴史・文化を語れるまち

名古屋は、中世以前から熱田社と湊まちとして栄えていた「熱田」のまちと、徳川家康によって築かれ

た「名古屋城」とその城下町が骨格となって拡大したまちです。

尾張は、織田信長、豊臣秀吉、前田利家など幾多の戦国武将を生み出し、天下統一の舞台となりま

す。慶長15年(1610)、戦国の乱世を制した徳川家康により名古屋城の築城が開始され、清須から名

古屋に城下町が移されました(清須越)。名古屋城築城と同じくして堀川が開削され、船による物資の大

量輸送が可能となりました。

江戸時代には御三家筆頭である尾張藩の城下町として発展し、まつりや芸能を奨励し、「芸どころ名古

屋」の礎を築いた尾張藩第7代藩主徳川宗春など、歴代藩主の治世により、特に茶華道や能など、武家

のたしなみとされる文化が花開くとともに、町民にも芝居などの文化が広がり、現代に続く名古屋の文化の

礎が築かれていきました。また、街道沿いでは、慶長13年(1608)、藩の奨励により、有松が東海道の池

鯉鮒(ちりゅう)宿と鳴海(なるみ)宿の間に開村されました。この地区に伝わる有松絞りは、町に最初に移住

した竹田庄九郎が考案したと伝えられており、有松は絞り染めとともに繁栄しました。

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(2)復興の大都市、世界に誇れる産業のまち

名古屋は明治22年(1889)に市制施行し、鉄道駅、幹線道路、路面電車、電気、ガスの整備など基

礎的なインフラが整い、大都市名古屋へ飛躍する基盤ができました。さらに、明治40年(1907)の名古

屋港の開港によって輸出産業都市への基盤ができるとともに、鶴舞公園を会場とした博覧会の実施によ

り、都市部の発達が促されました。大正・昭和前期には、市域の拡大とともに、大正15年(1926)の中川

運河の起工により、水運機能が飛躍的に強化され、名古屋駅と港を結ぶ中川運河などを中心とした工

業地帯が広がる産業都市として開花しました。

昭和20年(1945)終戦を迎えましたが、戦災によりまちのシンボルであった名古屋城天守閣を始め、

城下・熱田など当時の市域の約1/4を焼失しました。直ちに戦災復興計画を立案し、総力を挙げて復興

に向けたまちづくりに邁進しました。また、昭和34年(1959)伊勢湾台風により市の南西部が大きな被害

にあったものの、再び復興を遂げており、その後の地下鉄や高速道路の建設など、都市基盤整備が進め

られ大都市となりました。

名古屋は江戸と京・大阪の間に位置して、古来より交通の要衝であり、肥沃な濃尾平野や豊かな海の

幸に恵まれた伊勢湾、そして木曽川の上流から供給される良質な木材資源がありました。

こうした資源を活用し、徳川家の強大な力を背景に名古屋城が築かれ、日本中から技術を持った職

人たちが集まるようになりました。そして和時計の技術はからくり人形づくりに応用され、その技術は日本が

近代国家の仲間入りをしてからも、近代産業に応用されていきました。

近代に入ると、江戸時代の綿織物業を継承する繊維産業の隆盛により織機工業が発展し、自動車産

業が誕生しました。さらに、陶磁器生産からのセラミックス産業の発展、からくり技術の継承による工作機

械や産業用機械製造業の発展など、多くの産業が発展してきました。

本市を中心とした名古屋大都市圏は、自動車のみならず航空宇宙、精密機器、工作機械、ファインセ

ラミックス、さらにはロボット産業などが集積した、日本のものづくり産業の中核となっています。

(3)デザイン都市なごや・環境首都なごや

市制100周年を記念して、平成元年(1989)「デザイン都市」を宣言しました。以降、デザインを活かし

たまちづくりを目指し、その成果として、平成20年(2008)ユネスコの「創造都市ネットワーク(デザイン分

野)」への加盟が認定され、「ユネスコ・デザイン都市なごや」となりました。以降、他の認定都市と連携・協

力をしながら国際的な情報発信や、名古屋の若手デザイナーや学生の人材育成などに取組み、平

成27年(2015)に、ユネスコ創造都市ネットワークフォーラムを開催しました。

また、ごみ処理量が右肩上がりに増加する中で、渡り鳥の重要な飛来地である藤前干潟を処分場とし

て埋め立てる計画を断念し、平成11年(1999)に「ごみ非常事態宣言」を発表、市民・事業者との協働

による徹底した分別・リサイクルの取組みにより、大幅なごみ減量を達成しました。その後、平成17年(2

005)の自然の叡智をテーマとした「愛知万博(愛・地球博)」や平成22年(2010)の「生物多様性条約

第10回締約国会議(COP10)」の開催を経て、市民の環境に対する意識は高まり、本市は環境に先進

的に取り組む都市として広く知られるようになりました。さらに、平成26年(2014)の「持続可能な開発の

ための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」の開催、平成27年(2015)に「フェアトレードタウン」として

認定されるなど、これまで培った市民・事業者との協働や国際会議・イベント等を開催した経験を活かし、

持続可能な都市「環境首都なごや」の実現を目指しています。

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(4)なごやめしブランド

大豆のみを原料とする「赤味噌」や「たまり(醤油)」から始まる歴史を持ち、味噌カツやひつまぶしなど、

なごや特有の食文化を生み出してきました。

「なごやめし」という言葉は、平成12年(2000)ごろ、名古屋から東京に進出した飲食店企業が、名古

屋風のメニューを説明するために使用したのが始まりと言われています。平成17年(2005)に開催され

た愛・地球博を契機として、全国的に認知度も高まり、マスメディアにも取り上げられるようになりました。ま

た、平成23年度から、民間事業者と連携して「なごやめし博覧会」を開催するとともに、平成26年度に、

県市連携のもと、なごやめしを地域ブランドとして確立し、戦略的にPRするための手法等について検討す

る「なごやめしPR懇談会」を開催いたしました。この懇談会を踏まえ、平成27年度には、県及び関係団

体との連携のもと、「なごやめし普及促進協議会」を設立し、イベントの開催やロゴマーク及びPRグッズの

作成、ウェブサイトやSNSの開設など、なごやめしのPRに積極的に取り組んでおり、本市の観光推進にお

ける重要なコンテンツとなっています。

大量消費の時代が終わり、個々人の価値観が多様化している中で、経済的な豊かさのみならず、暮ら

しの豊かさをはじめ、個々人の楽しみやいきがいを求める時代となっています。これらを踏まえ、これからの

時代に対応できるような名古屋のブランド力の向上が必要です。

<図:名古屋のブランド力>

歴史・文化 歴史・文化 歴史・文化 歴史・文化

名古屋のブランド力

1610 1889 1945 1989 2005 2011

名古屋城 築城開始(1610)

三英傑出生をはじめとした武家文化

市制施行名古屋市誕生(1889)

戦後復興(1945~) 復興の大都市、日本のものづくりの中核へ

デザイン博覧会

(1989)

なごやめしブランドの発信

(2011)

愛・地球博(2005)

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2 「名古屋ブランド」の確立へ

(1)新しいブランド力へのチャレンジ

平成32年(2020)の東京オリンピック・パラリンピック競技大会や平成38年(2026)の第20回アジア

競技大会の開催という、市民のスポーツへの関心を高める絶好の機会があるとともに、野球、サッカー、

バスケットボール、フットサルなどのプロスポーツを始めとし、名古屋を拠点に活動している13ものトップス

ポーツチームと本市が連携した「でらスポ名古屋」という団体があるなど、名古屋は市民がスポーツへの

関心や理解を示し、更には支援する土壌が培われています。

また、名古屋・大須では多くのアニメやゲームに関する店舗が開店し、東京・秋葉原、大阪・日本橋な

どと並ぶ、アニメ、漫画、ゲームといったポップカルチャーのまちとしても注目されています。平成15年

(2003)に始まった「世界コスプレサミット」は、開催回数を重ねるごとに協力者が広がり、大型イベントに

成長しています。名古屋がこのイベントの発祥の地であるとともに、日本のアニメや漫画、ゲームが世界中

に広がり、日本を代表する文化の一つとなっていることは、名古屋の強みの一つと言えます。

こうした魅力はこれからの時代に向けた、名古屋の新しい強みであり、大きな可能性を秘めていると考

え、「スポーツ」、「ポップカルチャー」を新しいブランド力へのチャレンジとしていきます。

(2)名古屋のブランド力の統合

「歴史・文化」、「まちづくり・ものづくり」、「デザイン・環境」、「なごやめし」といった、これまで積み上げてき

た名古屋のブランド力に加え、「スポーツ」と「ポップカルチャー」を名古屋の都市イメージを構成する新し

い魅力とし、総合力としての「名古屋ブランド」の確立を目指します。

歴史・文化

まちづくり・ものづくり

なごやめし

2016

デザイン・環境

2020

スポーツ

ポップカルチャー名古屋

魅力向上・発信戦略

<「名古屋ブランド」の確立を目指す>

新たなチャレンジ

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3 市民による魅力発信

(1)市民が「魅力発信市民」になることを目指す

日々の通勤通学や買い物という日常の暮らしと違い、休みの日に友達とちょっとランチに出かけたり、家

族の誕生日を祝うために子どもと出かけたりなど、自分から好きなことを選んで好きな時に楽しむことは、

生活を楽しく豊かにします。すでに、ほとんどの市民は、名古屋の魅力に触れて、まちの面白さを体験して

います。そのこと自体が価値あるものとして市民一人ひとりに認識してもらい、友人や知人に名古屋のまち

を訪れることをおすすめしてもらうことが必要です。

こうしたまちを楽しむ市民を「魅力発見市民」、市内外の人に名古屋の魅力を発信する市民を「魅力発信

市民」と定義し、魅力向上・発信の担い手とします。さらに、魅力発信市民が積極的に名古屋の魅力を発信

することで、市民を「魅力発見市民」へ、魅力発見市民を「魅力発信市民」へと変えていきます。

SNSの浸透により、個人の推奨(口コミ等)の影響が強くなる中で、まずは魅力発見市民を主たるター

ゲットとし、推奨したくなるような情報をわかりやすく提供します。そして、魅力発見市民がたくさんの人と共

感することで、自信を持って名古屋を推奨できる環境作りを行い、より多くの人々が多種多様な魅力発信

市民となることを目指します。

・ 名古屋の魅力を集約・編集し、まず市民に気づいてもらうための情報発信を行います。

・ 市民に楽しんでもらうための資源磨き、発信するための仕掛けづくりをします。

・ 魅力に気づいた市民が、魅力を楽しむとともに、市外へ発信します。

魅力

魅力

魅力の編集

魅力

市民

楽しむ 発信

魅力発見市民

魅力の集約

発信

魅力発信市民

魅力 魅力

気づく

楽しむための

資源磨き

発信するための

仕掛けづくり

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(2)魅力発信市民から世界へ

人は楽しんだことや感動をしたことについて、誰かに伝えたくなるものです。魅力発信市民は、名古屋を

「楽しい」、「感動した」と思ったことについて、自ら友人・知人に発信します。

従来は、観光など名古屋のまちを楽しみに訪れるという視点から、海外から訪れる人を「インバウンド」と

定義してきました。本戦略では、バウンド=境界を「名古屋」として捉え、市外から訪れる人を「インバウンド」

と定義します。それに対し、魅力発信市民を「オウンバウンド」と定義し、まちを楽しむ目的以外で訪れる人

を「タッチバウンド」と定義します。

本戦略はオウンバウンドを通じて市外の方へ名古屋の魅力発信をすることを発信手法の柱と考えます。

すなわち、オウンバウンドを通じてインバウンドやタッチバウンドへ名古屋の魅力を発信してもらうことで、多く

の方に「名古屋に行ってみたい」、「また来たい」と思っていただくとともに、訪れてくれた人がさらに名古屋

の魅力の共感者となり、更なる魅力発信の拡散を目指します。

○オウンバウンド(魅力発信市民)

<例>市民が買い物や飲食、イベントなど、市内観光を楽しむ

○タッチバウンド(名古屋を楽しむ目的以外で市外から訪れる人)

<例>出張や乗換えで、名古屋に訪れる

○インバウンド(名古屋を楽しむ目的で市外から訪れる人)

<例>個人旅行や団体旅行で名古屋を観光する

名古屋のまちを「楽しみに訪れる」という視点での定義 (バウンド=境界)

<魅力の共感者>

市外

タッチバウンド

海外

<名古屋>

世界に拡散<名古屋>

インバウンド

魅力発信市民

(オウンバウンド)

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第4章 戦略の内容

1 基本理念

名古屋圏域の中心として本市が持続的に発展していくためには、交流・活動人口を増加させ、魅力資

源の消費行動につなげるという視点が重要です。そこで、本戦略の基本理念を以下の通り掲げます。

○名古屋のブランド力をさらに向上させ、新たな「名古屋ブランド」を確立します。

○名古屋の魅力資源を磨き上げ、市民のまちへの愛着や誇り(シビックプライド)を高め、市民

による名古屋の魅力発信を進めます。

○産学官民が連携し、更なる名古屋の魅力向上・発信を目指します。

2 位置づけ

(1)名古屋市総合計画2018との関係

本市では平成26年(2014)に「名古屋市総合計画2018」を策定し、「魅力と活力にあふれるまち」を

実現するため、重点戦略である「国際的な都市間競争を勝ち抜く、大きく強い名古屋をつくります」を推進

する取組みの中で、「また来たい」ナゴヤの創出と圏域の活性化を掲げています。

本戦略は、「魅力と活力にあふれ、行きたくなるまち」及び「市民が誇りに思えるまち」の実現と圏域の活

性化のために、名古屋市の各局区室の施策を総合的に調整し、横断的・一体的な取組みを推進するも

のです。

(2)個別計画との関係

本戦略は、各局区室の事業や今後策定する個別計画において、魅力向上・発信に関する方向性を

提示するものであり、各局区室が連携し、戦略的・一体的な事業を展開するために策定されるものです。

(3)計画期間

概ね10年先の将来を見据え、平成28年度から平成32年度までの5年間とします。

3 推進体制

(1)庁内推進体制

交流促進につながる名古屋の魅力向上に関する施策・事業などの情報を収集・共有し、議論・調整・

意思決定を行うとともに、継続的に名古屋魅力向上・発信戦略に基づく取組みの評価・改善を行うため

の局横断的な体制を設けます。

(2)産学官民の連携体制

市民・企業・大学・高校・行政など多様な主体が自主的に連携し、アイデアを結集させ、魅力資源の磨

き上げや、発信するメディアの掘り起しなど、名古屋として継続的・効果的な活動を協議・推進します。

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4 5つの柱

市民が誇れる名古屋の良好な都市イメージを編集・発信し、「名古屋ブランド」の確立を目指します。

名古屋らしさや個性を高めるため、世界の目的地(デスティネーション)となる魅力資源を磨き上げ・編

集するとともに、各資源が持つ魅力への「市民の気づき」を促す取組みとして、地域に愛されている魅力

資源を磨き上げ・編集します。

こうして魅力を高めた名古屋の魅力資源を、ターゲットや内容ごとに、より適したメディアを開発・選択す

ることで、受け手の状況に応じて戦略的に情報発信を行います。まずは、市民に発信し、市民のまちに対

する誇りや愛着(シビックプライド)を醸成・高揚させることで、自発的な市内外への発信を促し、魅力発信

市民による名古屋の発信力を高めることで、市内外からの評価を獲得します。

また、この一連の取組みについて、担い手となる人材を育成し、市民との協働を進め、魅力向上・発信

を実施します。

■戦略の推進イメージ

戦略1

ブランドづくり

都市イメージの

編集・発信

魅力発信市民のムーブメント

魅力資源の磨き上げ・編集

戦略4

メディアの

創造・活用

情報の拡散を図る

戦略的な情報発信

戦略2

デスティネーションづくり

世界の目的地となる魅力資源の

磨き上げ・編集

戦略3

シビックプライド・

ちびっこプライドづくり

名古屋を誇りに思える市民を増やす

ための魅力資源の磨き上げ・編集

戦略5 サポーター・担い手づくり

名古屋の魅力向上・発信に取り組む市民を増やす

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5 戦略体系図

戦略の核 5つの柱・主な取組み

本市を取り巻く現状と課題を踏まえながら、本戦略では5つの柱を定め、

魅力向上・発信に取り組んでいきます。

都市イメージの編集・発信

「大都市ナゴヤ」の魅力発信

ポップカルチャーの聖地化

なごやめしブランドの再認識

歴史・文化の魅力の編集

地域の魅力発信の充実

産業の魅力の編集

受け手に届く情報発信

戦略1

ブランドづくり

都市イメージの編集・発信

<数値目標>

市民が名古屋を最も魅力的

な都市と感じる

戦略2

デスティネーションづくり

世界の目的地となる魅力資

源の磨き上げ・編集

<数値目標>

名古屋市民の市民推奨度

市内観光地における年間観

光客数

戦略3

シビックプライド・

ちびっこプライドづくり

名古屋を誇りに思える市民

を増やすための魅力資源の

磨き上げ・編集

<数値目標>

名古屋市民の名古屋に対する誇り

戦略4

メディアの創造・活用

情報の拡散を図る戦略的な

情報発信

<数値目標>

魅力向上・発信ウェブサイトへのアクセス数

広報宣伝媒体の開発数

戦略5

サポーター・担い手づくり

名古屋の魅力向上・発信に

取り組む市民を増やす

<数値目標>

名古屋観光文化交流大使参加者数

名古屋応援事業認定数

「名古屋ブラ

ンド」の確立

「歴史・文化」

「まちづくり・ものづくり」

「デザイン・環境」

「なごやめし」

「スポーツ」

「ポップカルチャー」

市民による

魅力発信

「市民」

気づく

「魅力発見市民」

楽しむ

「魅力発信市民」

オウンバウンド

魅力の共感者

<世界に拡散>

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●キャッチコピー・ロゴ等による機運醸成

●魅力発信強化期間の創設

●デザインイメージの統一

全局区室

●コスプレ・アニメの聖地化

観光文化交流局

緑政土木局

●なごやめしブランドの再認識 ●学校給食におけるなごやめしの提供

●地域の魅力発信の充実

●産業観光の推進

●●民間活力の導入の検討

●名古屋まつり・にっぽんど真ん中祭り・

世界コスプレサミットによるにぎわい創出

●名古屋駅・ささしま地区、栄地区、名古

屋港・水辺のエリアプロモーションの推進

●●MICE 推進による魅力発信

●スポーツプロモーションの推進

●第20回アジア競技大会の推進

●文化芸術の魅力発信

●歴史的人物の魅力発信

●都市基盤の活用による魅力づくり ●フェアトレードタウンの推進 ●●外国人市民による魅力発掘の促進

●メディアリレーション事業の推進

●広報宣伝媒体の開発・効果的活用

●魅力向上・発信専用ウェブサイトの創設

●名古屋応援事業の推進

●職員研修及び推進運動の実施

内容

全局区室

観光文化交流局

観光文化交流局、

市民経済局、住宅都市局、

緑政土木局

観光文化交流局、総務局、健康福祉局、住宅都市局、 教育委員会

観光文化交流局、

教育委員会

区役所

観光文化交流局、 市民経済局

観光文化交流局、

交通局、

教育委員会

<主な関係局>

観光文化交流局、防災危機管理局、総務局、環境局、住宅都市局、 緑政土木局、上下水道局、交通局、 教育委員会

観光文化交流局

観光文化交流局

全局区室

●子どもが魅力を発見できる機会の創出●市立高校による名古屋の魅力の PR ●大学・高校との連携・協働

総務局、子ども青少年局、 教育委員会

市民への期待する効果

名古屋の都市イメージを理解し、支持をして

もらう

名古屋城や有松・桶狭間等に訪れ、魅力を

体験し、国内外に発信してもらう

トップスポーツと直に触れ、スポーツを新しい

ブランドとして認識し、国内外に発信してもら

祭りを市民の誇りとして認識し、世界から認

められる祭りに育ててもらう

コスプレ・アニメを名古屋の新しいブランドとし

て認識し、国内外に発信してもらう

なごやめしを味わい、独自の食文化に誇りを持ってもらう

子どもや若者が名古屋の魅力を発見し、主

体となって発信してもらう

名古屋のまちに関心を持ち、自発的にSNS

で発信してもらう

名古屋の魅力向上・発信のための活動に主

体的に参画してもらう

都心部を中心に名古屋のまちに触れ、集積

した都市機能を有するまちの活気を実感し、

国内外に発信してもらう

歴史・文化の魅力を再認識し、これまで蓄積

されてきた「まちの記憶」に誇りを持ってもらう

地域の魅力に触れ、広く地域内外に発信し

てもらう

ものづくりの心に触れ、この地域の強みである

産業に誇りを持ってもらう

日常にある魅力を認識し、まちの一員である

ことに誇りを持ってもらう

●産学官民の連携による魅力向上・発信

推進協議会の構築

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戦略1 ブランドづくり

都市イメージの編集・発信

名古屋の評価を高めるためには、名古屋市民が名古屋のことを魅力的に思い、国内外の人々を惹き

つけ・魅了し、名古屋に来たいと思えるよう、都市のイメージを高めていくことが重要です。

歴史・文化、まちづくり・ものづくり、デザイン・環境、なごやめしなど、これまで積み重ねてきたブランド力

に、新たな魅力を加え、都市イメージを編集・発信することで、機運醸成を図り、市民の皆さまとともに「名

古屋ブランド」の確立を目指します。

○成果指標

現状値 目標値

市民が名古屋を最も魅力的な都市と感じる 3位※

(平成 28 年度)

1位

(平成 32 年度)

※現状値は、平成28年「都市ブランド・イメージ調査」結果によるもの

<主な取組み>

○都市イメージの編集・発信

・ 名古屋の都市イメージを高める取組みを進めるため、キャッチコピー、ロゴマーク、PRソングなどを作

成し、「名古屋ブランド」の確立に向けた機運醸成を進めつつ、「名古屋ブランド」を表現するブランドメ

ッセージの作成・浸透を図ります。

・ 「まるはちの日(8月8日)」、「市制施行の日(10月1日)」にちなみ、8月と10月を魅力発信強化期

間とし、多くの市民を巻き込んで名古屋の魅力発信に取組みます。

・ 名古屋の魅力発信に関する庁内発行物について、デザインイメージの統一化に取組みます。

■重点的な取組み

内容 H28 H29 H30 H31 H32

都市イメージの

編集・発信

キャッチコピ

ー等の作成

魅力発信強化期間で名古屋の魅力発信

ブランド確立に向けた機運醸成

ブランドメッセージの作成・公表

主な取組み

数値目標

ブランドメッセ

ージの浸透

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戦略2 デスティネーションづくり

世界の目的地となる魅力資源の磨き上げ・編集

世界から人を惹きつけ、国際的な評価を獲得するためには、いわゆる「キラーコンテンツ」を磨き上げる

ことで、名古屋らしさや個性を高めることが必要です。

名古屋城を核とした「歴史・文化魅力軸」と「まちづくり・ものづくり魅力軸」の2つの南北に延びる魅力軸

を中心に、名古屋の魅力資源を磨き上げるとともに、スポーツやポップカルチャー等の新たな魅力を創出

し、世界からの目的地となることを目指します。

指標 現状値 目標値

名古屋市民の市民推奨度

「あなたは、名古屋市に買い物・遊びなどで訪れることを友人・知人に薦めたいですか。」 -3.6(平成 27 年度) ±0(平成 32 年度)

市内観光地における年間観光客数 4,331万人

(平成27年度)

4,900万人

(平成32年度)

※「市民推奨度」の算出方法:設問に対して同意できれば 10 点、全くできないならば 0 点として得点を選択。10~8 点を同意、5~7 点

を中立、0~4 点を非同意とし、同意の割合から非同意の割合の差を算出して指数化した=NPS(ネットプロモータースコア)

○名古屋城と有松・桶狭間を結ぶ魅力軸の創出・発信

・ 名古屋城から大須、熱田を介して、有松・桶狭間までを「歴史・文化魅力軸」として、文化・観光拠点

の魅力を向上させ、四間道、文化のみちなどとの回遊性を高めることで、来訪者の満足度の向上を

図ります。(P23「名古屋城を核とした2つの魅力軸」参照)

・ 天守閣木造復元や本丸御殿復元などの整備を進めるとともに、「特別史跡名古屋城跡保存活用計

画」を策定し、名古屋城の価値と魅力を最大限に高める保存活用を進めます。

・ 平成30年は、本丸御殿の全体公開、金シャチ横丁(第一期)の開業が予定されていることから、同年

を「名古屋城デスティネーション元年」と位置づけ、名古屋城のエンターテイメント性を充実させます。

・ 名古屋城の魅力のより一層の向上と運営の効率化のため、民間の幅広いアイデアや運営・経営ノウ

ハウ等を最大限に活用するなど民間活力の導入について検討します。

○「大都市ナゴヤ」の魅力発信

・ 名古屋駅・ささしま地区、栄地区、名古屋港地区及び堀川、中川運河は、名古屋の大都市としての

イメージを牽引するとともに、近世以降の名古屋のまちづくりと近代の産業発展を支えてきたことから、

「まちづくり・ものづくり魅力軸」として位置付け、今後の観光・賑わい資源として積極的にプロモーション

します。(P23「名古屋城を核とした2つの魅力軸」参照)

・ 名古屋の広い道路空間を活かし、都心における歩いて楽しい空間づくりとともに、訪れた誰もが乗りた

くなる新たな路面公共交通システムの導入を検討します。

・ MICEを推進し、国際展示場の整備や大規模なイベントや行事の開催地として名古屋を国内外にプ

ロモーションします。あわせて、ビジネス目的で訪れる人に対しまちの魅力を伝え、消費を促進します。

主な取組み

数値目標

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新たな交通手段の 導入を検討まちの回遊性や賑わいの向上、都心

全体の連携強化を目指して、リニアなど

で訪れた人が名古屋のまちを見ながら

移動できる、最新の技術を取り入れた新

たな路面公共交通システム導入につい

て検討します。

名古屋駅・ささしま地区 リニア開業を見据え策定した「名古屋駅周辺まちづくり構

想」の実現に向けて、ターミナル機能の強化や象徴的な都

市空間の形成をはかり、国際的・広域的な拠点の形成を目

指しています。

ささしまライブ24地区については、都市基盤整備とともに

民間による建築物整備を行い、国際歓迎・交流拠点の形

成を目指した官民連携によるまちづくりを推進しています。

名古屋港地区

金城ふ頭においては、物流拠点と調和した、交流拠点として親しまれる港づくりを促進しており、LEGOLAND® JAPAN を核とする民間開発など交流拠点形成の促進を図っています。また、ガーデンふ頭においては、水族館の他、花火大会などのイ

ベントが開催されており、本市の観光名所として賑わいが創出されていますが、さらなる賑わい創出を図るため、名古屋港管

理組合において、ガーデンふ頭再開発基本計画を取りまとめる予定であり、本市としても連携して取り組んでいます。

さらに、熱田、名古屋城やささしまライブ24地区などの歴史資産や拠点を巡る新たな水上交通網の実現と、熱田と桑名を

結ぶ旧東海道唯一の海路である七里の渡しの復活をはかるため、中川運河、堀川と名古屋港などを連絡する水上交通を推

進しています。

また、こうした取組みとあわせて、あおなみ線・水上交通を軸にみなとと都心の賑わいをつなぐ「みなと回遊ループ」の実現

に向けた取組みを進めています。

栄地区世界に誇れるシンボル空間の形成を目指した公共空

間の再生、民間再開発の促進、界隈性の充実によるま

ちづくりを進めています。

テレビ塔エリアについては、テレビ塔と連携した公園・道

路の整備・運営に取組み、一層の賑わいを創出するとと

もに、良好な景観形成を行い、テレビ塔のシンボル性を

活かした空間づくりを行います。

名古屋城

有松・桶狭間

熱田

名古屋駅・ささしま地区 栄地区

名古屋港地区

中川運河

堀川国際展示場

金城ふ頭の賑わいを担う中核施設で

あり、中京圏最大の展示場という重要な

産業基盤施設である「ポートメッセなご

や」。長らく名古屋港のランドマークとして

親しまれてきた「第 1 展示館」が、展示

床面積を2万㎡に拡張されるとともに、コ

ンサート等にも対応できる多機能型施設

として生まれ変わります。

大須

四間道

金城ふ頭(国際展示場)

ガーデンふ頭

歴史・文化魅力軸

まちづくり・

ものづくり魅力軸

文化のみち

~名古屋城を核とした2つの魅力軸~(歴史・文化魅力軸、まちづくり・ものづくり魅力軸)

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名古屋城

名古屋城は慶長15年(1610)、徳川家康の命により築城が開

始されました。昭和5年(1930)には、城郭建築として国宝第1号

に指定されましたが、昭和20年(1945)の名古屋空襲により天守

閣や本丸御殿は焼失しました。しかし、名古屋のシンボルとして天

守の再建を望む市民の支援を受け、昭和34年(1959)に天守閣

は再建されました。

本丸御殿は、平成30年の全体公開に向けて、現在、玄関・表

書院・対面所などを一般公開しており、多くの方にお楽しみいただいているほか、「春の陣」や「菊花大

会」などの恒例行事を開催しながら、観光客の誘致と市民の憩いの場の提供に努めています。

そのほか、名古屋城では特別史跡名古屋城跡全体整備計画に基づき、石垣の整備、重要文化財

名古屋城旧本丸御殿障壁画の保存修理、二之丸庭園の保存整備、重要文化財等展示収蔵施設

の整備を進めており、さらには名古屋城の一層の魅力向上などのため本丸御殿の復元や金シャチ横

丁(第一期)の整備とともに、史実に忠実な天守閣の木造復元を進めます。

名古屋城を核として、江戸時代に形成された尾張なごやの歴史的な骨格を「歴史・文化魅力軸」、

また、近世以降の名古屋のまちづくりと近代の産業発展を支えてきた都市基盤や大都市としてのイメ

ージを牽引するエリアを「まちづくり・ものづくり魅力軸」として位置付けます。この2つの魅力軸を中心

に、積極的なプロモーションをすることで、それぞれのエリアの魅力をさらに高めるとともに、市内外から

人を呼び込みます。

有松の町並み(重要伝統的建造物群保存地区)

東海道沿いに江戸時代から継承される町並みが残る

有松。ゆるやかに曲がった東海道約800mの区間に沿っ

て、広い間口を持つ絞商の主屋や土蔵、門、塀が連なる、

ゆったりとした町並みが見られます。

また、有松には歴史的な町並みとともに、400年前から

続く伝統産業の有松・鳴海絞り、江戸期から明治期に製作

された市指定文化財の3輌の山車が今日まで受け継がれ

ています。

「桶狭間の戦い」で有名な桶狭間古戦場は、有松に隣接しており、これら本物の歴史・文化が受け継

がれている有松のまちの魅力をさらに高め、発信していきます。

※平成29年観光案内拠点を開設。

※有松の東海道沿いの町並みは、平成28年7月25日、国から重要伝統的建造物群保存地区

(重伝建)に選定されました。大都市における街道沿いの町並みとしては初、愛知県では、豊田

市足助地区に次ぐ2地区目です。

有松の町並み

名古屋城天守閣

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○スポーツを活かした魅力の創出・発信

・ 本市と名古屋を拠点としたトップ・スポーツチームが連携した「でらスポ名古屋」や、「マラソンフェステ

ィバル ナゴヤ・愛知」をはじめとする大規模スポーツ大会などを活用したスポーツプロモーションを推

進し、スポーツツーリズムなどにより訪問客を増やします。

・ 東京オリンピック・パラリンピック競技大会に係るホストタウンとして、トップアスリートとの交流や障害者

スポーツの交流による地域活性化を進めるとともに、ユニバーサルデザインの推進に努めます。

・ 平成38年(2026)の第20回アジア競技大会の開催を見据え、開催地としての機運を醸成します。

・ 国では、スポーツの成長産業化の実現を図るため、スタジアム・アリーナを核とした街づくり(スマート・

ベニュー構想)の計画策定を進めています。本市においても、国の動向を注視しつつ、スタジアム・ア

リーナを活用した集客・交流の場としてのまちづくりを進め、新たな名古屋の魅力を創出・発信します。

○まつり・イベントによるにぎわいの創出

・ 半世紀以上の歴史を有する「名古屋まつり」を通して名古屋の伝統・文化・魅力を発信し、まちの賑わ

いを創出します。

・ 全国的なイベントに成長した「にっぽんど真ん中祭り」や、海外からも大勢が参加する「世界コスプレサ

ミット」を一過性のイベントとすることなく、国内、世界から人を呼び込みます。

○ポップカルチャーの聖地化

・ 世界コスプレサミットの発祥地である名古屋において、コスプレ・アニメを名古屋のブランド力を高める

新たな文化として発信するため、コスプレの聖地となるための拠点化や継続的なコスプレイベントの実

施について検討します。

・ アニメの舞台となった市内のスポット(聖地)を巡るマップを作成するなど、アニメツーリズムを推進します。

■重点的な取組み

内容 H28 H29 H30 H31 H32

名古屋城と有松・

桶狭間を結ぶ魅

力軸の創出・発信

スポーツを活かし

た魅力の創出・発

ポップカルチャー

の聖地化

東京オリンピッ

ク・パラリンピック

競技大会のホ

ストタウン推進

に係る調査

スポーツプロ

モーション推

進に係る調査

東京オリンピック・パラリンピック競技大会

のホストタウンの推進

スポーツプロモーションの実施

名古屋城デスティネ

ーション化の実現に

向けた機運醸成

名古屋城

デスティ

ネーショ

ン化の実現

名古屋城デスティネー

ション化の維持・更なる

向上

コスプレ・アニ

メの聖地化に

係る調査等

アニメツーリズムの推進

コスプレ・アニメの聖地化に

係る機運醸成

コスプレ・ア

ニメの聖地

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名古屋まつり 昭和30年に始まった名古屋の秋を彩るまつりで、毎年10月に

開催されます。市内中心部を練り歩く郷土英傑行列をはじめとした

多彩な行列、会場行事ではご当地武将隊・グルメなどによる観光

PRブースやステージイベントが催されます。

にっぽんど真ん中祭り 日本のど真ん中、真夏の名古屋を舞台に繰り広げられる日本最

大級の踊りの祭典です。どまつり名物「総踊り」では、2010年にギネ

ス世界記録“日本一の総踊り”として認定されました。

世界コスプレサミット 日本のアニメ・マンガを愛する世界中のコスプレイヤーが集まり新

しい国際交流を創造するため、毎年、名古屋で開催される国際的

コスプレイベントです。

メインイベントの「世界コスプレチャンピオンシップ」は、各国・各地

域の代表者がステージでパフォーマンスを行い、グランドチャンピオンを決めるコンテストであり、衣装の

完成度だけでなく、演技・演出なども含めて採点される究極のコスプレ世界一決定戦です。

第 20 回アジア競技大会平成38年(2026)に愛知・名古屋での開催が決定した第20回アジア競技大会

は、「アジア版オリンピック」とも言われる大規模なスポーツの祭典です。大会開催ま

での準備期間において、ソフト・ハード両面での取組みを展開し、スポーツの振興は

もとより、国際交流や観光の促進、外国人にも対応した都市環境の整備など、名古

屋のまちづくりに多様な効果をもたらすビッグプロジェクトとして地域全体で成功に導く

必要があります。

名古屋トップ・スポーツチーム連絡協議会「でらスポ名古屋」名古屋を拠点に活動している13のトップ・スポーツチームと名古屋市

が連携して、市民のスポーツ振興のほか、都市魅力の向上や地域の活

性化を図るため活動しています。

名古屋まつりでのイベントの様子

~現在の取組み~

(加盟チーム)

【アメリカンフットボール】名古屋サイクロンズ

【サッカー】NGUラブリッジ名古屋、

名古屋グランパス

【バスケットボール】トヨタ自動車アンテロープス、

豊通ファイティングイーグルス名古屋、名古屋

ダイヤモンドドルフィンズ、三菱電機コアラーズ

【バレーボール】大同特殊鋼レッドスター

【ハンドボール】HC名古屋、大同特殊鋼Phenix

【フットサル】名古屋オーシャンズ

【ホッケー】名古屋フラーテル

【野球】中日ドラゴンズ

©にっぽんど真ん中祭り

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戦略3 シビックプライド・ちびっこプライドづくり

名古屋を誇りに思える市民を増やすための魅力資源の磨き上げ・編集

市民が名古屋に対して持つ愛着や誇りは、都市と自分の生活との一体感(共感)を生むことで醸成・高

揚につながります。

生活に根差し、地域に愛されている魅力を編集し発信することにより、市民一人ひとりの関心や満足度

を高め、大人も子どもも名古屋を誇りに思う「シビックプライド」の醸成・高揚を図ります。

指標 現状値 目標値

名古屋市民の名古屋に対する誇り

「あなたは、名古屋のまちに誇りを持っていますか。」

35.9%

(平成 28 年度)

50.0%

(平成 32 年度)

※「名古屋市民の名古屋に対する誇り」の算出方法:設問に対して同意できれば 10 点、全くできないならば 0 点として得点を選択。10~8 点つけた人の割合

○なごやめしブランドの再認識

・ 全国的に人気が高い「なごやめし」を、民間事業者と連携し、地域全体で PR・普及促進に取り組むこ

とで、市民に対してなごやめしの魅力を再認識してもらえるようにします。

・ 学校給食において、味噌カツやエビフライといった「なごやめし」の献立を提供するなど、子どもにも名

古屋独自の食文化の魅力を体験してもらえるようにします。

○歴史・文化の魅力の編集

・ まちなかで気軽に文化芸術に親しめるポップアップアーティスト、名古屋フィルハーモニー交響楽団と

連携したまちかどコンサートなど、まちなかでの文化事業の展開や、文化・歴史資源を活用したやっと

かめ文化祭など、名古屋が有する多様な文化を活かし、名古屋独自の魅力を創出し、まずは市民が

その魅力を再認識・体験してもらえるよう取組みます。

・ 名古屋市美術館、名古屋市科学館では、白川公園周辺が文化の拠点となるよう、周辺地域、近隣

施設と連携しながら、「芸術と科学の杜」事業に取組みます。

・ 文化のみち二葉館・文化のみち橦木館、揚輝荘、有松、四間道、志段味古墳群「歴史の里」をはじ

めとした、市内に残る歴史的建造物や歴史的町並み、史跡など、魅力を分かりやすく伝えます。

・ 名古屋ゆかりの織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三英傑をはじめとする武将や、「芸どころなごや」

の礎を築いたと言われる尾張藩第七代藩主徳川宗春から続く武家文化の魅力を、市民に再認識し

てもらえるように分かりやすく伝えます。

○地域の魅力発信の充実

・ 各区役所においては、現在、魅力あるまちづくりを区政運営方針に掲げた取組みとして地域住民と連

携しながら進めています。今後、区民の誇りと愛着を醸成するため、各区において、区の特性に応じた

まちづくりを進め、地域の魅力を内外に発信します。

主な取組み

数値目標

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なごやめし

平成 27 年度に設立したなごやめし普及促進協議会(※)において、

なごやめしを普及させるため、ロゴマークを作成、使用しています。

【「I LOVE なごやめし人気投票」上位 20 品】(平成 27 年度実施)

ひつまぶし、味噌煮込みうどん、味噌カツ、手羽先、きしめん、

あんかけスパ、天むす、どて煮、鉄板スパ、台湾ラーメン、

味噌おでん、小倉トースト、エビフライ、鬼まんじゅう、モーニング、

カレーうどん、名古屋コーチン、ういろう、えびせんべい、守口漬

※なごやめし普及促進協議会構成員

名古屋市、愛知県、名古屋商工会議所、(一社)愛知県観光協会、(公財)名古屋観光コンベンションビューロー

~現在の取組み~

やっとかめ文化祭 ~時をめぐり、文化を旅する、まちの祭典~

名古屋には、有史以来、長い歴史の中で語り継がれてきた

多様な「物語」や、育まれてきた豊かな「文化」があります。

この豊富な都市資源に着目し、多くの市民との協働のもとで

継続的な掘り起こしや再編集、新たな創造に取り組むことによ

り、市民が誇りを感じる、奥行きのある都市文化を育み、将来

へと継承していきます。

あわせて、近年注目を集める地域資源を活用した「着地型

観光」への展開も見据えながら、多様なソフト資源を可視化・蓄

積し、名古屋独自の魅力の発信や持続性のある観光振興につなげていきます。

期 間:10 月下旬~11 月下旬

内 容:名古屋のまちじゅうを会場にして、伝統芸能の公演や講座・ワークショップ、まち歩きなど、

多彩なプログラムを開催

会 場:都心部のフリースペース、名古屋能楽堂、大須演芸場、寺社、料亭、和菓子屋 など

名古屋のまちを訪れる、笑い神と有松の町並み

ひつまぶし 味噌煮込みうどん 味噌カツ 手羽先 きしめん

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~16区の現在の主な取組み~

瑞穂区 サクラのまち瑞穂づくり

瑞穂区の区の木、区の花

であるサクラを通じて瑞穂区

の魅力を発信する事業。「瑞

穂のさくら写真展」の開催や、

瑞穂区内のサクラ情報を配

信するほか、山崎川の夜桜

を楽しんでいただけるよう、

3月下旬~4月上旬にライトアップを行います。また、サク

ラをモチーフにしたスイーツを通して瑞穂のサクラを PR し

ます。

昭和区 花と緑のまちづくりを進める団体の活動支援事業

ごきそ緑道の花壇の管

理等を行っている「ゆめ緑

道ごきそ」、興正寺公園内

において自然環境保全のた

め、枯枝の除去、清掃など

を行っている「八事里山づく

りの会」、川名公園環境学

習の森における市民主体の森づくり活動を行っている「川

名公園森づくり隊」のそれぞれの活動に対し区役所として

支援を実施しています。

中区 中区の成り立ち・歴史・文化をいまに伝える事業

スマートフォンを活用したまちあるき案内アプリケーション「名古屋歴史スマートナビ」を活用して、スマホ de まちあるき事業を展開、歴史・文化に関連する講演会などを開催して、区民一人ひとりが中区の歴史・文化を身近に感じられるとともに、中区の魅力に自信と誇りが持てるよう取組んでいます。 ・堀川七橋界隈スマホ de まちあるき ・広小路南界隈スマホ de まちあるき ・碁盤割地区スマホ de まちあるき ・橘町界隈スマホ de まちあるき ・講演会等の実施

中村区 わたしたちのまち中村事業

まち歩きイベントやまち歩きカードの収集などを通じて、区民の身近にある歴史や文化などの魅力を発見し、再認識することで、ふるさと意識の高揚や郷土愛の醸成を図るものです。

・まち歩きイベントの実施

・まち歩きカードや魅力マップの頒布

・歴史体験授業の実施

西区 「ものづくり文化の道」推進事業

名古屋城の西に広がるエリアに

は、名古屋扇子や名古屋友禅な

どを始め、菓子メーカー・問屋の集

積、四間道や円頓寺商店街など

の歴史資源、さらには自動車、陶

磁器など近代産業の発祥地があり、

「ものづくり文化」が今日まで受け継がれています。このエ

リアを「ものづくり文化の道」と呼び、ものづくり体験イベント

を開催するなど魅力を発信しています。

北区 黒川などの水辺空間の魅力発信

子どもたちが直接黒川に入 り、生き物に触れる「黒川観察 会」、「黒川清掃」、「黒川友 禅流し」などの実施により、北 区の持つ豊かな自然を次世 代に伝えていくため、水辺空 間に直接触れ、その魅力を知る取組みを行います。 毎年春に実施する「黒川友禅流し」は、かつて黒川で

行われていた名古屋型友禅の糊落としを再現したもので、北区の春の風物詩となっています。

東区 「歩こう!文化のみち」の開催

白壁・主税・橦木地区は

市の町並み保存地区に指

定されており、この地区を含

む名古屋城から徳川園に

至るエリアは「文化のみち」

と名付けられ、建築遺産の

保存・活用が進められてい

ます。11月3日の文化の日には、「文化のみち」をもっと知

っていただけるよう、「歩こう!文化のみち」を開催してお

り、毎年大変多くの方で賑わっています。

千種区 千種まちかど発掘事業

区内の歴史的資産等の

魅力を発掘し、それらの場

所を巡るまちあるきイベント

などを実施します。

また、「ちくさボランティア

カメラマン」と協働して、千

種区への愛着が育まれるよ

う魅力を発信します。

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天白区 自然観察会・自然体験会

区内に現存する豊かな自然

をフィールドとして活動している

市民グループと協働し、年間を

通じて自然観察会や自然体験

会を実施しています。区の中央

を流れる天白川や貴重な動植

物が生息する相生山緑地、島田緑地、東山の森などの

観察、里山の保全活動や自然の中での遊びを通じて、

自然の素晴らしさとそれを育む活動の大切さを伝えてい

ます。

名東区 名東の日(名東ウィーク)

5月を英語で「メイ」、10日

を数字で「とお」という語呂合

わせから、名東区では毎年5

月10日を「名東の日」とし、

この日を中心とした1週間を

「名東ウィーク」として、区民

のふれあい・交流の促進や、区の個性・活力を発信する

場としています。期間中、区内では区民まつりをはじめと

して、参加団体・事業者の皆様による個性あふれるイベ

ントや協賛セールなど、まち全体で盛り上がります。

緑区 緑区の歴史・文化の魅力発信

重伝建に選定された有松を

はじめ桶狭間・鳴海・大高・徳

重地区の魅力をわかりやすく紹

介する散策マップ(日本語版・

英語版)の作成等、16区唯一

の緑区観光推進協議会による

観光客誘致の推進に取り組んでいます。また、市民活動

団体との連携による散策会や歴史イベントの実施等によ

り、緑区の歴史的・文化的な魅力を広く発信しています。

守山区 「まめなしのある風景守山」 事業

市内でも有数の貴重な自然環境

が残されている守山区では、地元の

自然保護団体と行政が連携して、

観察会、保全活動等を実施し、市

民の皆様が自然に親しみ、関心を

持つための機会を創出しています。

特に、絶滅危惧種「マメナシ」は、国内の自生木のうち

の約4割が守山区内にあり、この貴重な自然遺産が次世

代へと継承されるよう、保全・PR活動に取り組んでいま

す。

南区 ミオーの花と笑顔であふれるまちづくり

南区制 100 周年記念事

業のキャラクターとして、南

区の「Mi」と「100」を合わせ

た名前の「Mioo(ミオー)」が

誕生しました。 現在は「花と笑顔であふ

れる南区づくり」を目指し、各種イベントへの登場や、グッズ等で南区の魅力を積極的にアピールしています。また、地域からの発案で歌やダンスが作られるなど、区民の皆さまにも親しまれるキャラクターになっています。

港区 ミナトの匠事業

港区は取扱貨物量日本

一の名古屋港を擁し、大小

さまざまな工業施設が集積

しています。また名古屋港

水族館やリニア・鉄道館な

どの大規模アミューズメント

施設があるほか、南陽地区には田園風景が広がっています。「ミナトの匠」では、区内の様々な施設で働くプロフェッシ

ョナルの姿を見学し、知られざる現場を「見る」「知る」ことができます。

中川区 郷土の文化を明日に伝える・情報発信事業

中川区の区名の由来であり、東洋一の大運河と言われ名古屋の産業の発展を支えてきた「中川運河」周辺をはじめとし、ものづくり産業が多くある特色を活かし、企業の協力を得て、もの づくりを子ども達に伝える取組みを実施するとともに、戦国武将 前田利家誕生の地でもあり歴史も深く、地域グループ「はっけん・たんけん・中川区 まちの魅力発信隊」と協働し、まち歩きや中川区に縁のある人物を紹介する人物事典に取り組んでいます。

熱田区 あったか!あつた魅力発見市

区内各所がイベント会場に

様変わりします。5つのマルシ

ェ(宮の渡し公園・白鳥庭園

・熱田神宮公園・大名古屋食

品卸センター金山総合駅南

口)に加え、4か所の寺院特

別公開、断夫山古墳の特別

入山や、熱田神宮の特別ガイドも同時開催します。当日

限定の臨時バスや水上交通(船)など、区内を周遊しな

がら熱田の魅力を再発見するイベントです。

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○産業の魅力の編集

・ 民間事業者や関係団体と連携しながら、ものづくり産業をはじめとしたこの地域に集積する産業の魅

力を市民に分かりやすく伝えるとともに、産業施設の見学や体験等を通して、名古屋の産業の魅力を

再認識してもらい、産業観光の推進につなげます。

○市民が誇れる名古屋の魅力の認識

・ なごやの安全でおいしい水道水、環境への先進的な取組みなど、快適な都市環境の魅力を、市民

やその子どもに分かりやすく伝えることで、誇りを醸成・高揚します。

・ 先進的な公共交通や、魅力的な都市景観など、都市としての魅力を広く発信することで、市民の誇り

の醸成・高揚につなげます。

・ 環境・貧困・人権・平和・開発など地球規模の課題解決に貢献するため、市民一人ひとりの買い物を

通じて、まちぐるみでフェアトレードを推進し、地域の絆を深めます。

・ 「イケメンゴリラ」シャバーニが絶大なる人気を集めている東山動植物園や、世界最大のプラネタリウム

ドーム Brother Earth を備えた名古屋市科学館、名古屋市美術館、名古屋市博物館、日本最大

のショープールを備えた名古屋港水族館、LEGOLAND® Japan やリニア・鉄道館等を有する金城ふ頭交流エリアなど、名古屋の施設の魅力を、市民に分かりやすく伝え、訪れてもらうことで、口コミ等に

よる市外への発信を促します。

・ 外国人市民の目線で名古屋の魅力を発掘してもらい、在住外国人のネットワークを活用するなど、海

外への発信を促します。

○子ども・若者による名古屋の魅力の発見・発信

・ 郷土の歴史に対する興味を喚起するため、中学生を対象とした、名古屋の歴史の印象的な出来事

を記述した副読本の作成をはじめとして、地域素材を活かした学習機会の充実を図ります。子どもの

社会参画を推進する「なごっちフレンズ」や小中学校と連携し、子どもが学んだことを活かし、フィール

ドワークで名古屋の魅力を体験できるような機会を創出します。

・ 市立高校では日頃の学習活動の中で、名古屋の産業や文化の魅力を PR する取組みを行います。

・ 大学、高校やNAGOYA学生キャンパス「ナゴ校」と連携・協働して、名古屋の魅力を発信します。

■重点的な取組み

内容 H28 H29 H30 H31 H32

地域の魅力発信

の充実

産業の魅力の編

子ども・若者が名

古屋の魅力の発

見・発信 子どもが魅力を発見できる機会の創出

郷土の歴史を学ぶ 副読本の作成

郷土の歴史を学ぶ副読本の活用

市立高校による名古屋の魅力の PR

産業観光の推進

地域の魅力発信の充実

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~現在の取組み~

東山動植物園再生プランの推進

東山動植物園では、再生プランに基づき、

開園後80年の歴史を大切にしながら、動植

物の生き生きとした姿を楽しむことができる展

示施設を順次整備しているほか、飲食・物販

施設やトイレ・休憩施設等サービス施設の充

実を図っています。

また、親子動物講座やサマースクール等の

環境教育の充実や、春・秋まつり、ナイトZOO

&GARDEN、もみじ狩り・紅葉ライトアップ等、

楽しみながら動植物に親しみ、学ぶことができ

る季節ごとのイベントの充実を図っています。

産業観光

17 世紀初頭、徳川家康によって築造された名古屋城

とその城下町は 400 年後の今、いくつかの顔を持つ大都

市になりました。その一つが“産業”都市の顔です。

日本有数の農畜水産物や花きの産地を周辺に抱えて

“なごやめし”や和菓子文化を育ててきました。

一方で、自動車・航空宇宙・工作機械・セラミックスなど

の重層的な“ものづくり”企業群を有し、日本の産業と科学

技術の中核都市としての顔があります。産業遺産を活用して稼働している施設(トヨタ産業技術記念館

など)や体験型資料展示施設(例:展示館 ブラザーコミュニケーションスペースなど)、製造現場の施

設(例:トヨタ自動車本社工場・八丁味噌の郷)など、すでに観光客を恒常的に受入れ人気を博してい

る施設は少なくありません。

トヨタ産業技術記念館

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学生の自主的な社会貢献活動 ~滝子学生カフェ~

名古屋市立大学では、学内外における学生の自主的な社会

貢献活動を奨励・支援しています。

一例として、商店街活性化のために、滝子商店街の空き店舗

を活用し、有志の学生がカフェのオーナーやスタッフになり、学生

と地域住民の交流スペースを提供する「滝子学生カフェ『たきこ

ーひー』」を開店しました。

今後も地域と連携し、名古屋のまちの魅力をさらに高めていけ

るよう、学生の自主的な社会貢献活動を推進していきます。

若宮商業高校、観光分野の人材を育成!

若宮商業高校では、名古屋の魅力を紹介することを目的に、

「名古屋市観光レトロマップ」の制作に取り組んでいます。生徒

たちは、写真の専門家から撮影テクニックを学んだり、名古屋

の名所についての調査研究をしたりして、工夫を凝らしたマップ

制作にあたっています。

また、観光に関する専門科目「観光ビジネス」を授業に取り

入れ、旅館やホテルでの接客マナーの習得に取組み、「日本

の宿 おもてなし検定」にチャレンジし資格取得を目指しています。

NAGOYA学生キャンパス「ナゴ校」

「ナゴ校」は、ナゴヤの学生が、大学・企業・地域・行政と力を

あわせてナゴヤのまちの魅力と活力向上をめざして活動をしてい

ます。

・みんながナゴヤのことを「考え」(ナゴ考(コウ))てほしい!

・もっとナゴヤのことを「好き」(ナゴ好(コウ))になってほしい!

・多くの人々が「行ってみたくなるナゴヤ」(ナゴ行(コウ))をめざそう!

という理念のもと、学生によるイベント企画・情報発信などを行っています。

~若者との連携や取組み~

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天白区クリーンウォーキング

地域の方、企業、学生ボ

ランティア総ぐるみで行う天

白区クリーンウォーキング。

毎年学区を変えて実施し

ており、各々のスタート地点

からゴミを拾いながらまちを

練り歩きます。

毎年参加している学生ボランティアの皆さんは貴重な

担い手となっています。

学校法人東邦学園との包括的連携協定

名東区は、学校法人東邦

学園と、まちづくり、防災、福

祉、生涯学習、文化など幅広

い分野において相互に協力し、

地域社会の発展に寄与するこ

とを目的に、包括的連携協定を締結しています。毎年 5

月の「名東の日・区民まつり」では、「平和の丘 春まつり」

会場に愛知東邦大学と東邦高校を提供していただき、

学生グループの企画・運営によるステージ出演やブース

出展で、まつりを盛り上げていただいています。

大学連携事業の推進

守山区は、金城学院大学と

の「まちづくり連携協定」に基づ

き、「子育てサロン」を始めとする

地域の子育て支援事業や「元気

まつり守山」などを連携して実施

するほか、名古屋市文化振興事

業団及び金城学院大学との

「文化・芸術等に係るまちづくり連携協定」を活用した事

業を実施し、大学の専門的な知識や大学生の発想を活

かしていきます。

ユースクエアの自主活動グループによる北区の魅力の発掘・発信

「キタ!北区の魅力大博

覧会」の開催や北区のPR動

画の制作などのために公募

で集まった若者が、名古屋

市青少年交流プラザ(ユー

スクエア)を拠点として活動

を継続し、北区の文化や芸

術といった地域の魅力を発

掘・発信しています。

愛知学院大学と北区との連携協力に関する協定書による取組み

愛知学院大学の名城公

園キャンパス開校を機に平

成25年10月に協定を締結

し、まちづくり、防災、生涯学

習、文化など幅広い分野に

おいて相互協力しています。

(主な取組み内容)

・地域防災力アップ事業

・ボランティアグループ「くりりん」との合同清掃活動

・北区区民まつり きた・きたフェスタの同日開催 など

東区まちづくり元気サポーター

高校生を中心とした東区内の

学生が、若いパワーと柔軟な発

想力を活かして区の事業に参加

・協力することで、活力あるまちづ

くりを進めています。

防災事業への参加や交通安

全ポスター等のデザイン制作、小学生スポーツ教室のコ

ーチ、区民まつりなどのイベント出演やボランティア活動

など、様々な場面で活躍しています。

大学と連携した名古屋市政広報映像制作

映像メディアに係る教育・

研究の一環として、大学と

連携・協力し、名古屋市政

広報映像の制作を行ってい

ます。平成 27 年度からは、

椙山女学園大学の学生と

協力して、市内の施設や催

しを紹介する動画を制作し、

市の魅力発信に取り組んでいます。

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戦略4 メディアの創造・活用

情報の拡散を図る戦略的な情報発信

魅力発信にあたっては、行政の持つ広報メディアでの効果的な発信を進めるほか、様々な媒体を活用

して、効果的な情報の拡散を図ることが重要です。

市民や企業等と連携し、新たな広報宣伝媒体を開発・活用するとともに、最も情報として信頼されてい

る「知人からの推奨」を軸に、双方向のコミュニケーションが可能なSNSやウェブサイト等を活用した市民

による魅力発信の仕組みをつくるなど、効果的な情報の拡散を図ります。

■成果指標

指標 現状値 目標値

魅力向上・発信ウェブサイトへの年間アクセス数 ―

(平成 28 年度)

500 万アクセス

(平成 32 年度)

広報宣伝媒体の開発数(累計) ―

(平成 28 年度)

100 媒体

(平成 32 年度)

○受け手に届く情報発信

・ 名古屋の魅力を効果的に発信するため、情報が発信・拡散する過程を分析し、発信媒体であるマス

メディアをはじめ多様なメディアを効果的に活用します。

・ 包括連携協定を活用するなど、企業や団体等と連携し、名古屋の魅力発信のための新たな広報宣

伝媒体を開発し、活用します。

・ 名古屋の魅力的なコンテンツを選定・編集し、市民をはじめ、多くの人々が名古屋の魅力を語ること

ができるウェブサイトを新たに作成・運営します。フェイスブックやツイッター等のSNSとも連携した情報

発信をすることで、SNSでつながっている多くの人を通じて、情報の拡散を図ります。

■重点的な取組み

内容 H28 H29 H30 H31 H32

受け手に届く情報

発信

効果的なプロモーション手法のモデル構築

専用ウェブサ イ ト の 構築

SNSの運営

専用ウェブサイトの運営

モデルを全庁的に展開

主な取組み

数値目標

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~消費者の行動変化について~

マーケティングにおける消費者の行動変化に注目したモデルに、2004年に国内の大手広

告会社が提唱した「AISAS(アイサス)」というモデルがあります。

Attention(認知)➡ Interest(興味)➡ Search(検索)➡Action(行動)➡ Share(共有)とい

う一連のプロセスです。

商品の場合、消費者に、商品の存在を知ってもらい、商品への興味を呼び起こし、関心を

持ってもらったことについてインターネットなどで調べてもらい、一定の価値を確認してもらった

上で購入してもらいます。さらには、その商品の評価をクチコミやインターネットなどで発信・共

有してもらうという考え方です。

これは、観光地やイベントなどについても同じようにあてはまり、商品の購入が、訪問や参加

という形になります。

これまでの名古屋市における情報発信をみると、広報紙やチラシなどにより「認知」を取ろう

とする作業は行われていますが、形式的には情報に接触したが本来の認知が取れていない

ケースが多くみられます。そのため、せっかく興味を持ってもらっても、訪問や参加という「行

動」に至らないケースも多々あると考えられます。

名古屋の魅力発信において、この「AISAS」のプロセスをどのようにしてスムーズな流れに

し、市民自らによる「共有」(情報発信)を生むかということが、メディア戦略の最大の課題とな

ります。

また、平成23年(2011)には同じ広告会社が、「SIPS(シップス)」というSNS時代の消費

者行動のモデルを発表しています。

これは、Sympathize(共感)➡ Identify(確認)➡ Participate(参加)➡Share&Spread(共

有&拡散)というプロセスで、SNSや友人・知人の推奨により情報に接触し、商品やイベント、

さらにまちなどへの関わりを持ち、その人が今度は情報を発信、拡散していくというものです。

都市の魅力発信においては、こうしたプロセスに対しても適切に対応していく必要があります。

マスメディアなどの効率的、効果的に Attention や Interest を獲得できるメディアにどのよう

にアプローチしていくか。あるいは、情報検索のためのウェブサイト等の構築をどう図っていく

か。そして、SNSにどのように適応していくかといった事柄が今後の主要課題となります。

【参考】

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戦略5 サポーター・担い手づくり

名古屋の魅力向上・発信に取り組む市民を増やす

名古屋の魅力向上を継続的に行うためには、魅力発見市民はもちろん、魅力発信市民を増やすこと

が必要です。

名古屋の魅力を自発的に発信するサポーターの拡大を図るとともに、産学官民の連携による名古屋

の魅力向上の担い手づくりを進めます。また、名古屋市職員が率先して魅力向上・発信に取り組むため、

職員のプロモーション意識の向上を図ります。

■成果指標

指標 現状値 目標値

名古屋観光文化交流大使参加者数(累計) ―

(平成 28 年度)

10,000 人

(平成 32 年度)

名古屋応援事業認定数(累計) ―

(平成 28 年度)

100 事業

(平成 32 年度)

○幅広い市民参画を促す仕組みづくり

・ 各界で活躍している人を「名古屋観光文化交流特命大使」として委嘱し、名古屋のPRを促進します。

・ 「名古屋が好き」「名古屋が誇り」と思い、自らがまちの魅力を発信したいと宣言した人を「名古屋観光

文化交流大使」として募り、友人・知人等に対する名古屋のPRを促します。

・ 企業・市民・NPOなどの市民団体が行っている名古屋を盛り上げる取組みを、名古屋応援事業とし

て、発掘・支援します。

○産学官民連携による担い手づくり

・ 市民、企業、大学・高校、行政など多様な主体が連携する名古屋魅力向上・発信の推進協議会の

構築を目指します。

○職員のプロモーション意識の向上

・ 名古屋市職員のプロモーション意識の向上を目的とする職員研修や推進運動を実施します。

■重点的な取組み

内容 H28 H29 H30 H31 H32

産学官民連携に

よる担い手づくり ナゴヤ・プロ

モーション会

議の開催

推 進 協 議

会の準備 推進協議会の設置

主な取組み

数値目標

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~魅力発信市民への成長・増加イメージ~

各分野・テーマにおいて、「中心となって活動する市民・団体」→「活動に参加・応援する市

民」→「活動するテーマ・分野に興味を持っている市民」と、徐々に周辺にいる人をつなげていくこ

とで、魅力発信市民を増やしていきます。そのため、中心となって活動する市民・団体は特に重

要であることから、発掘をお願いするとともに、連携を行っていきます。

中心となって活動する

市民・団体(担い手)

活動に参加・応援する市民

(サポーター)

活動するテーマ・分野に

興味を持っている市民

各分野・テーマで中心となって 活動する市民・団体との連携/情報発信

各部局など

魅力の発信 魅力の発信 魅力の発信

魅力の発信 魅力の発信

【参考】

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おわりに

日本の人口減少はすでに始まっています。これは、現時点では増加傾向を保っている名古屋市にお

いても、将来的には人口減少が予測されており、生産年齢人口が減少する一方で、高齢者は急速に

増加し、また、税収が減少する一方で、行政サービスのコストは増加していくことに他なりません。

今後も、これまでの行政サービスの水準を維持するためには、既存産業の強化に加え、新たな産業

を開発育成することや、これまでの行政サービスを可能な限り、主に税収を財源とした事業(コストセン

ター)から、市域に利益を生み出す事業(プロフィットセンター)へと転換することが必要と考えます。

すなわち、「稼げるまち」への転換が必要であり、名古屋のまちにおける生産と消費の双方を促進して

いく仕掛けが必要です。

具体的には、観光分野の市外ターゲットの強化や、平成32年(2020)の東京オリンピック・パラリン

ピック競技大会や平成38年(2026)の第20回アジア競技大会の開催を機会としたスポーツ産業の

開発などが挙げられます。歴史的資源を活用した魅力の再発見、開発はもちろんのこと、コスプレ・アニ

メ等の新たなカルチャーによるコンテンツツーリズムのほか、プロスポーツと連携したスポーツツーリズム

などです。

名古屋はその地理的位置により、人や情報の流れのポジションで優位性があることから、日本の結節

点(ハブ)、世界の結節点として機能できるポテンシャルを持つ都市です。

平成39年(2027)に開業予定のリニア中央新幹線によって、東京・名古屋間はわずか40分で結

ばれます。名古屋が東京・大阪の通過点になることなく、目的地(デスティネーション)となるためには、

名古屋のまちの魅力が市内外に広く伝わり、理解されていることが必要です。

この戦略は、市民の皆さまに名古屋の魅力を改めて理解してもらい、友達や知人とともに、まちに出

かけ、まちを楽しんでもらう仕掛けを構築することで、人々の消費行動を促していきます。そして、市民

自らが日本全国に、そして世界に向けて名古屋の魅力を発信し、世界中から人、物、資金、情報を呼

び込むとともに、将来にわたり名古屋が世界の「結節点」となっていくための仕掛けを示す道筋となるこ

とを期待するものです。

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資料編

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資料1 策定経過

時 期 策定経過

H28.4.19 第 1 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H28.5.9 第 1 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議

H28.5.18 第 1 回ナゴヤ・プロモーション会議

H28.6.1~6.6 都市ブランド・イメージ調査

H28.7.1 第 2 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H28.7.6 第 2 回ナゴヤ・プロモーション会議

H28.8.5 第 3 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H28.8.15 第 3 回ナゴヤ・プロモーション会議

H28.9.6 第 4 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H28.10.14~10.24 第 5 回ネット・モニターアンケート(名古屋のシティプロモーションについて)

H28.10.18 第 5 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H28.10.24 第 2 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議

H28.11.10 第 6 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H28.11.14 第 4 回ナゴヤ・プロモーション会議

H28.11.29 第 3 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議

H28.12.16 第 7 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H28.12.26

名古屋市会経済水道委員会にて所管事務調査

名古屋市会産業・歴史文化・観光戦略特別委員会

(名古屋魅力向上・発信戦略(案)について)

H29.1.16~2.28 名古屋魅力向上・発信戦略(案)に関するパブリックコメントの実施

H29.3.6 第 5 回ナゴヤ・プロモーション会議

H29.3.10 第 8 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会

H29.3.24 第 4 回名古屋魅力向上・発信戦略策定会議

H29.3.30 名古屋魅力向上・発信戦略の公表

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資料2 名古屋魅力向上・発信戦略策定会議

本市における都市魅力の向上・発信を図る取組みを全市一丸となって進めるため、全庁的な会議によ

って議論することで本戦略を策定しました。

1 名古屋魅力向上・発信戦略策定会議開催経過

回 開催日 議題

第 1 回 H28.5.9 ・名古屋の魅力向上・発信に係る戦略の策定について

第 2 回 H28.10.24 ・名古屋の都市魅力向上・発信戦略の基本的考え方について

・名古屋・大逆転プロモーションについて

・シティプロモーションにおける「キャッチコピー」「ロゴ」について

第 3 回 H28.11.29 ・名古屋魅力向上・発信戦略(素案)について

第 4 回 H29.3.24 ・名古屋魅力向上・発信戦略(案)の策定について

2 名古屋魅力向上・発信戦略策定会議幹事会開催経過

回 開催日 議題

第 1 回 H28.4.19 ・名古屋魅力向上・発信戦略策定会議について

・名古屋の魅力向上・発信に係る戦略について(素案)

第 2 回 H28.7.1 ・都市ブランド・イメージ調査結果について

・第 1回ナゴヤ・プロモーション会議結果について

・各局区ヒアリング、関係者ヒアリング結果について

第 3 回 H28.8.5 ・名古屋の都市魅力向上・発信戦略の基本的考え方について

・観光文化交流局が策定を予定している戦略等に資する各局区室所管事業について

・「名古屋市シティプロモーション」フェイスブックへの投稿等について

第 4 回 H28.9.6 ・「名古屋を訪れたい人1.4ポイント」最下位脱出のための取組みについて

・めざすべき姿及びロゴマーク等の確認について

第 5 回 H28.10.18 ・名古屋の都市魅力向上・発信戦略の基本的考え方について

・名古屋・大逆転プロモーションについて

・ロゴマークの作成について

第 6 回 H28.11.10 ・名古屋魅力向上・発信戦略(素案)について

第 7 回 H28.12.16 ・名古屋魅力向上・発信戦略(案)について

・名古屋の魅力を語る230万人によるインターネット大討論会について

第 8 回 H29.3.10 ・名古屋魅力向上・発信戦略について

・平成28年度総括について

・平成29年度の取組みについて

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資料3 ナゴヤ・プロモーション会議

マーケティングやデザインなど各分野で活躍している有識者から、シティプロモーションの課題や方向性に

ついて意見を聴取する懇談会を開催しました。

1 ナゴヤ・プロモーション会議参加者名簿(五十音順、敬称略)

所属 氏名

名古屋工業大学大学院社会工学専攻建築・デザイン分野 准教授 伊藤 孝紀

タレント 梅本まどか

株式会社スタメン 代表取締役 加藤 厚史

NPO法人大ナゴヤ大学 学長 加藤 幹泰

東海大学文学部広報メディア学科 教授 河井 孝仁

金城学院大学国際情報学部国際情報学科 教授 佐藤 久美

月刊「宣伝会議」編集長 谷口 優

NPO法人メイドインジャパン プロジェクト 副代表理事 鶴田 浩

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2 ナゴヤ・プロモーション会議開催経過

回 開催日 場所 議題

第 1 回 H28.5.18 名古屋市公館

小会議室

・名古屋魅力向上・発信(シティプロモーション)戦略について

・データでみる名古屋の現状

・意見交換「なぜ私たちは、友人・知人に名古屋に訪れる

ことを薦められないのか?」

第 2 回 H28.7.6 白鳥庭園

清羽亭

・第1回ナゴヤ・プロモーション会議結果と方向性

・都市ブランド・イメージ調査結果について

・都市イメージ浸透戦略について

・意見・提案

第 3 回 H28.8.15 名古屋市役所

本庁舎 正庁

・名古屋の都市魅力向上・発信戦略の基本的考え方

・名古屋の市民性について

・戦略策定に向けた機運醸成について

第 4 回 H28.11.14 揚輝荘南園

聴松閣

・都市ブランド・イメージ調査公表を受けてのプロモーション

の実施状況

・名古屋魅力向上・発信戦略について

第 5 回 H29.3.6 名古屋市役所

本庁舎 正庁

・キャッチコピー選考趣旨について

・キャッチコピー選考

・名古屋シティプロモーションサイトについて

・総括

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資料4 都市ブランド・イメージ調査

1 目的

国内主要8都市それぞれのシビックプライドや魅力度合、名古屋に対して抱かれている魅力やイメージ、

効果的なプロモーションに活用可能な媒体を把握するために実施しました。

2 調査対象

札幌市、東京23区、横浜市、名古屋市、京都市、大阪市、神戸市、福岡市に在住する20~64歳で、

かつ、各都市の在住年数が 5年以上の男女

ネットリサーチ会社のネットリサーチシステムを利用し、各都市 418 サンプル

3 調査期間

平成 28年 6月 1日~6月 6日

4 調査結果

次ページより

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(1)シビックプライド(愛着・誇り・推奨)について

①住んでいる都市に対する愛着=「愛着度」

(Q 現在お住まいの都市に愛着を感じますか。)

②住んでいる都市に対する誇り=「誇り度」

(Q 現在お住まいの都市に誇りを感じますか。)

③住んでいる都市に買い物や遊びを友人・知人へ推奨=「推奨度」

(Q 現在お住まいの都市に買い物・遊びなどで訪れることを友人・知人に薦めたいですか。)

○名古屋市の「愛着度」は調査対象とした 8都市中 7番目で、「誇り度」は 6 番目、「推奨度」は最下位。

○名古屋市は「愛着度」、「誇り度」、「推奨度」において、中立を意味する 5~7 点を付けた人が他都市と比

べて最も多い。

○名古屋市は「推奨度」において、同意を意味する 8~10 点を付けた人が他都市と比べて最も少ない。

○「愛着度」札幌市、神戸市、福岡市の順に高く、大阪市、名古屋市、横浜市の順に低い。

○「誇り度」は福岡市、神戸市、札幌市の順に高く、大阪市、東京区部、名古屋市の順に低い。

○「推奨度」は札幌市、福岡市、京都市の順に高く、名古屋市、東京区部、大阪市の順に低い。

○「愛着度」や「誇り度」が最も低いのは大阪市であるが、「推奨度」は名古屋市の 2倍以上である。

○「誇り度」は「推奨度」と比べ高くなっている都市が多いが、札幌市と大阪市のみ「推奨度」の方が高い。

○東京区部と名古屋市は「愛着度」、「誇り度」、「推奨度」の数値が似たような傾向がある。

○非同意を意味する 0~4 点を付けた人が最も多い都市は東京区部であるが、同意を意味する 8 点~10

点を付けた人が名古屋市よりも、東京区部の方が多いため、「推奨度」の最下位は名古屋市となっている。

67.9

53.3 51.0 49.0 53.8 44.3

63.2 62.0

47.8

27.3

38.3 27.5

47.4

13.6

50.5 51.7 51.4

17.9 28.5

12.2

40.0

25.4

42.8 50.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0

札幌市

東京区部

横浜市

名古屋市

京都市

大阪市

神戸市

福岡市

愛着 誇り 推奨 単位:ポイント

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【各都市 得点別人数の割合】 単位:%

都市名

「愛着度」 「誇り度」 「推奨度」

同意

8-10点

中立

5-7点

非同意

0-4点NPS

同意

8-10点

中立

5-7点

非同意

0-4点NPS

同意

8-10点

中立

5-7点

非同意

0-4点NPS

札幌市 70.6 26.8 2.6 67.9 55.0 37.8 7.2 47.8 57.2 37.1 5.7 51.4

東京区部 57.9 37.6 4.5 53.3 38.3 50.7 11.0 27.3 33.5 51.0 15.6 17.9

横浜市 58.1 34.7 7.2 51.0 46.7 45.0 8.4 38.3 40.7 47.1 12.2 28.5

名古屋市 54.1 40.9 5.0 49.0 35.9 55.7 8.4 27.5 25.4 61.5 13.2 12.2

京都市 60.8 32.3 6.9 53.8 53.8 39.7 6.5 47.4 48.8 42.3 8.9 40.0

大阪市 52.9 38.5 8.6 44.3 29.9 53.8 16.3 13.6 37.3 50.7 12.0 25.4

神戸市 66.3 30.6 3.1 63.2 56.5 37.6 6.0 50.5 50.2 42.3 7.4 42.8

福岡市 65.6 30.9 3.6 62.0 57.4 36.8 5.7 51.7 56.7 36.6 6.7 50.0

平 均 60.8 34.0 5.2 55.6 46.7 44.6 8.7 38.0 43.7 46.1 10.2 33.5

※「愛着度」「誇り度」「推奨度」の算出方法

設問に対して同意(例:愛着を感じる)できれば 10 点、全くできないならば 0 点として得点を選択。10~8

点を同意、5~7 点を中立、0~4 点を非同意とし、同意の割合から非同意の割合の差を算出して指数

化した=NPS(ネットプロモータースコア)

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(2)都市の魅力について

④各都市を買い物や遊びで訪問したいか=「訪問意向」

(Q 次の各都市について、買い物や遊びに行きたいと思いますか。)

○名古屋市への「訪問意向」は、調査対象とした 8 都市の中で最も低い。

※「訪問意向」の算出方法

行きたいを 10 点、行きたくないを 0 点として得点を選択。10~8 点を「訪問意向あり」、5~7 点を中立、

0~4 点を「訪問意向なし」とし、「訪問意向あり」の割合から「訪問意向なし」の割合の差を算出して指数

化した=NPS(ネットプロモータースコア)

⑤8 都市の中で最も魅力的な都市・最も魅力に欠ける都市

(Q 現在お住まいの都市を含む 8 都市の中で最も魅力的に感じる都市、最も魅力に欠けると感じる

都市をそれぞれ一つ選んでください。)

○名古屋市は「最も魅力的に感じる都市」で最下位、「最も魅力に欠ける都市」で最上位となり、最も魅

力に乏しい都市と見られている。

36.6

28.6 28.9

1.4

37.6

16.8

27.7 25.7

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

札幌市

東京区部

横浜市

名古屋市

京都市

大阪市

神戸市

福岡市

訪問意向 単位:ポイント

20.2 22.4

11.5

3.0

20.2

5.3 8.7 8.7 8.4

13.2

5.3

30.1

3.8

17.2

7.6

14.4

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

札幌市

東京区部

横浜市

名古屋市

京都市

大阪市

神戸市

福岡市

(%) 魅力的に感じる 魅力に欠ける

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⑥8 都市の市民が最も魅力的に感じる都市(Qは⑤と同様)

○他都市の市民は自分の住んでいる都市を、「最も魅力的に感じる」と回答する人が最も多いが、名古

屋市民は名古屋市よりも東京 23 区や京都市の方を「最も魅力的に感じる」と回答する人が多い。

⑦魅力的な都市を選択した理由

(Q 「Q6」で「1. 魅力的に感じる」で選択した都市について、どのような理由によるものか、あてはまる

ものを全て選んでください。

○京都市の「歴史がある」をはじめとして、札幌市(76.9%)や東京区部(69.6%)、大阪市(69.5%)、神戸市

(70.4%)、福岡市(72.5%)では、概ね 7 割以上の人から支持されている魅力があり、都市のイメージが確

立されている。

○一方で、名古屋市の魅力としては、「食べ物がおいしい」が最も認知されているが、約 5 割にとどまって

おり、横浜市とともに都市イメージが十分に確立されていないといえる。

都市名 最も高かった理由 都市名 最も高かった理由

札幌市 食べ物がおいしい(76.9%) 京都市 歴史がある(91.4%)

東京区部 都会的だ(69.6%) 大阪市 活気がある(69.5%)

横浜市 おしゃれなお店がある(53.9%) 神戸市 おしゃれな店がある(70.4%)

名古屋市 食べ物がおいしい(52.5%) 福岡市 食べ物がおいしい(72.5%)

55.5

15.8 13.9 14.8 20.3 16.7 14.6

9.8

13.9

53.6

17.5 23.0

16.7 20.6

14.4 19.6

5.5 6.0

39.5

9.8 7.4 7.7

7.2 8.9

0.2 0.7 1.0

15.8

2.4 1.0

1.9 1.2

15.6 16.0 20.1

23.7

36.1

17.2

13.6 19.4

3.1 1.4 1.9 2.6

2.9

24.4

2.4

3.6

2.9 0.7

2.6 5.5

8.1 6.0

40.9

2.9

3.3 5.7 3.6 4.8 6.0 6.5 5.0

34.7

札幌市民 東京区民 横浜市民 名古屋市民 京都市民 大阪市民 神戸市民 福岡市民

札幌市 東京23区 横浜市 名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 福岡市

「最も魅力的に感じる」を回答した割合

単位:%

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38.6

26.5

22.1

12.6

12.2

10.6

10.0

9.2

8.7

6.7

6.5

6.5

5.8

4.9

3.7

26.3

29.7

7.9

11.7

15.3

20.1

18.2

24.2

7.7

26.8

5.3

17.0

5.7

16.3

4.5

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0

名古屋城

なごやめし

特にない・思いつかない

モーニング・喫茶

熱田神宮

栄(百貨店、地下街等)

東山動物園

名古屋港水族館

リニア鉄道館

大須商店街

徳川美術館

名駅(百貨店、地下街等)

有松の古い町並み・絞り

名古屋市科学館(プラネタリウム)

中日ドラゴンズ主催試合

(%)

全体

名古屋市

(3)名古屋の魅力資源等について

⑧名古屋で買い物や遊ぶときに、訪れたいところ・体験したいこと

(Q 名古屋で買い物や遊ぶことを考えたときに、何に訪れたい・体験したいですか。)

○名古屋での買い物・遊びについて、全体(※)では「名古屋城」がトップになるが、名古屋市民は「なごや

めし」や「大須商店街」が上回っている。

○全体では「特にない・思いつかない」が 2 割で、3 番目に多い回答となっている。

○名古屋市在住者が全体を概ね 10%以上上回るのは、「栄」、「名古屋港水族館」、「大須商店街」、

「名駅」、「名古屋市科学館」である

※ 調査対象とした8都市(名古屋市民の回答を含む)をいう。以下同じ。

単位:%

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⑨名古屋のことを連想するコンテンツ

(Q テレビや雑誌、インターネット、SNS等、様々なメディアから発信される情報、まちを歩いていて、

何を見聞きしたときに名古屋を連想しますか。)

○名古屋を連想するコンテンツとして、「名古屋城」、「中日ドラゴンズ」、「なごやめし」が上位 3 項目とな

っている。

○上位のコンテンツの中で、「コメダ」と「スガキヤ」は全体と比べて名古屋市民の割合が突出して高い。

52.9

36.4

31.8

27.2

22.3

21.7

19.5

17.6

14.7

14.7

13.3

12.9

12.2

11.1

10.0

7.3

66.0

48.3

50.7

40.4

27.5

46.7

38.5

22.5

7.2

24.4

26.3

46.2

30.9

21.1

26.1

26.1

0.0 20.0 40.0 60.0

名古屋城

中日ドラゴンズ

なごやめし

赤味噌・赤だし

トヨタ自動車のクルマ

コメダ

名古屋弁

えびフライ

連想できるものがない

名古屋グランパス

SKE48

スガキヤ

熱田神宮

フィギュアスケート(浅田真央、宇野昌麿)

中日新聞・中日新聞ニュース

名古屋市長

(%)

全体

名古屋市

単位:%

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⑩名古屋のイメージとして連想できること・できないこと

(Q 以下の①~⑳について、名古屋のイメージであると思いますか。)

○「そう思う」割合が多い3項目は、「特色ある食べ物」と「豪華・派手な結婚式」、「地理的に日本各地へ

の移動が便利」であり、「そう思わない」割合が多い 3 項目は「東京や大阪に負けない存在感がある」と

「流行を生み出し、発信している」、「観光名所が多い」である。

(全体の回答結果)

※名古屋市民の回答を含む

50.4

11.5

38.5

30.7

33.9

66.0

10.4

31.4

15.6

20.8

18.4

20.5

26.8

41.0

25.4

59.2

9.5

19.5

9.2

13.5

22.0

30.3

16.7

14.5

17.8

12.4

21.2

18.3

30.7

21.5

23.4

23.5

22.5

14.1

33.8

12.6

40.6

45.6

28.5

27.8

0% 20% 40% 60% 80% 100%

①地理的に日本各地への移動が便利

②水道水がおいしい

③ものづくりの技術水準が高い

④三英傑ゆかりの地

⑤道路が広くて整備されている

⑥特色ある食べ物が多い

⑦ごみの分別、エコマネーなど、環境…

⑧経済活動が活発

⑨まちなみが美しい

⑩堅実で保守的な市民気質

⑪文化・芸術活動が盛んで、施設も充…

⑫イベント(まつり・博覧会・コンサー…

⑬スポーツが盛んである

⑭夏が蒸し暑い

⑮観光名所が多い

⑯結婚式が豪華・派手

⑰流行を生み出し、発信している

⑱東京や大阪に負けない存在感がある

⑲他地域から遊びや買い物に来た人…

⑳迷わずに目的地に行くことができる

そう思う わからない そう思わない 単位:%

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○全体的には5割以下であるが、名古屋市民が5割以上となったものは、以下の 5 項目。

「水道水がおいしい」、「ものづくりの技術水準が高い」、「三英傑ゆかりの地」、「道路が広くて整備されてい

る」、「夏が蒸し暑い」

(名古屋市民の回答結果)

80.4

59.3

73.0

74.4

70.6

78.5

40.2

50.7

25.6

50.0

29.2

33.3

26.3

88.8

22.5

48.3

13.2

23.4

23.0

40.0

10.8

23.4

11.0

11.5

18.4

12.7

33.3

23.0

49.0

24.6

42.3

43.8

45.7

6.7

61.7

29.4

63.4

59.8

43.1

34.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

①地理的に日本各地への移動が便利

②水道水がおいしい

③ものづくりの技術水準が高い

④三英傑ゆかりの地

⑤道路が広くて整備されている

⑥特色ある食べ物が多い

⑦ごみの分別、エコマネーなど、環境…

⑧経済活動が活発

⑨まちなみが美しい

⑩堅実で保守的な市民気質

⑪文化・芸術活動が盛んで、施設も充…

⑫イベント(まつり・博覧会・コンサー…

⑬スポーツが盛んである

⑭夏が蒸し暑い

⑮観光名所が多い

⑯結婚式が豪華・派手

⑰流行を生み出し、発信している

⑱東京や大阪に負けない存在感がある

⑲他地域から遊びや買い物に来た人…

⑳迷わずに目的地に行くことができる

そう思う わからない そう思わない 単位:%

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資料5 第5回ネット・モニターアンケート

1 アンケートの趣旨

名古屋市では6月に国内主要8都市の市民を対象とした「都市ブランド・イメージ調査」を実施しまし

た。その調査結果として、8都市中最も行きたくなく、魅力がない都市という結果となり、テレビや新聞な

ど数多くのマスメディアに取り上げられました。今回のアンケートでは、名古屋の魅力についておたずねし、

名古屋の魅力の向上・発信をはかる取組みを進めるための参考とするために実施しました。

2 アンケート実施期間

平成 28 年 10 月 14 日~10 月 24 日

3 調査対象

市内在住の18歳以上で、市政に関心のある市民(公募)によるインターネット調査

調査対象500人に対して有効回収数427人

4 アンケート結果

次ページ以降参照

※各図表の「N」は、回答者数を表しています。

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問1【※必須】あなたは都市ブランド・イメージ調査結果を知っていましたか(選択は1つ)

N=427

【問2は、問1で調査結果を「知っていた」とお答えした方におたずねします。「知らなかった」と答えた人は

問3にお進みください】

問2 あなたは、この調査結果を、何で知りましたか(選択はいくつでも)

N=281

知っていた

65.8%

知らなかった

34.2%

無回答

0.0%

74.0%

9.6%

43.1%

3.9%

29.5%

3.2%

4.6%

6.0%

1.1%

0.0%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%

テレビ

ラジオ

新聞

雑誌

インターネットニュース

SNS(ツイッター、フェイスブックなど)

名古屋市公式ウェブサイト

家族・友人から聞いた

その他

無回答

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【すべての方におたずねします。】

問3【※必須】 この調査で、名古屋市は「訪問意向最下位」という結果となりました。あなたは、この結

果についてどう感じますか。(選択は1つ)

N=427

【問4は、問3で「残念だが仕方がない」と答えた方におたずねします。「当然と思う」と答えた方は問5へ、

「全く違うと思う」と答えた方は問6へ、それ以外の方は問7に進んでください。】

問4 どうして残念だが仕方がないと思いますか(選択はいくつでも)

N=258

残念だが仕方がない

60.4%

当然と思う

21.1%

全く違うと思う

8.7%

なんとも感じない

6.6%

その他

3.3%

無回答

0.0%

19.8%

19.8%

37.2%

44.6%

14.0%

1.2%

0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% 40.0% 45.0% 50.0%

産業に力があるのでこのままでよいから

おすすめすることをしない気質だから

他からの評価は名古屋の人の評価と違うから

他都市の方が楽しいから

その他

無回答

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【問5は、問3で「当然と思う」と答えた方におたずねします。「全く違うと思う」と答えた方は問6へ、それ以

外の方は問7に進んでください。】

問5 どうして当然と思いますか(選択はいくつでも)

N=90

14.4%

63.3%

43.3%

28.9%

33.3%

26.7%

14.4%

8.9%

23.3%

24.4%

42.2%

1.1%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0%

おいしい食べ物がないから

象徴的な建造物やまちなみがないから

歴史が感じられないから

おしゃれなお店がないから

都会的でないから

街に活気がないから

買い物が不便だから

ビジネスで訪れる人が少ないから

祭りやイベントがないから

国際色豊かでないから

その他

無回答

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【問6は、問3で「全く違うと思う」と答えた方におたずねします。それ以外の方は問7に進んでください。】

問6 どうして全く違うと思いますか(選択はいくつでも)

N=37

67.6%

54.1%

62.2%

5.4%

10.8%

27.0%

48.6%

24.3%

24.3%

13.5%

5.4%

2.7%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0% 80.0%

おいしい食べ物があるので

象徴的な建造物やまちなみがあるので

歴史があるので

おしゃれなお店があるので

都会的であるので

街に活気があるので

買い物が便利なので

ビジネスで訪れる人が多いので

祭りやイベントがあるので

国際色豊かであるので

その他

無回答

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【すべての方におたずねします】

問7【※必須】 なぜ「訪問意向最下位」という結果になった(訪問地にならない)と思いますか(選択は

1つ)

N=118

問8 平成28年9月26日第192回国会において、安倍内閣総理大臣から「リニア中央新幹線の全線

開業を最大八年間前倒し」、「東京と大阪を大きなハブとしながら」との所信表明演説がありました。名

古屋を素通りされてしまうことも懸念されていますが、名古屋に来てもらうには、あなたは何が必要だと

思いますか。(ご自由にお書きください)

N=427

問8 自由記載あり :回答数 362

・産業を通してのイベントや会議等をもっと開催し、そのついでに、立ち寄りたいと思ってもらえる観光施設

をつくるべき。

・名古屋にしかない「オンリーワン」のものを、もっとアピールすべき。

・東京と大阪に比べたら、名古屋には観光施設が少ないので、大型アミューズメントをつくる。

・市民 1 人 1 人が魅力を把握して共同で PR する。

・名古屋駅・栄・名古屋城を続いたルートとしてにぎやかにし、観光・食の目玉とする。

ほか

珍しい観光施設がないので

26.7%

観光施設の魅力が欠けるので

31.6%

おみやげ屋さんが少ないので

1.2%

名産品がないので

0.0%

食べ物の魅力が欠け

るので

0.7%

建造物やまちなみに

魅力が欠けるので

10.5%

店舗の魅力が欠けるので

0.9%

イベントの魅力が欠けるので

4.4%

おすすめすることを

しない気質だから

12.2%

その他

11.7%

無回答

0.0%

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問9【※必須】 この調査で、名古屋市は市民の方が自分のまちを推奨する「市民推奨度」も最下位と

いう結果となりました。なぜこの結果になったと思いますか(選択は1つ)

N=427

問 10【※必須】 名古屋市民の方が、自分のまちを推奨するようになるためには、行政としてどうすれば

いいと思いますか(選択はいくつでも)

N=427

推奨するものはある

が、推奨の仕方がわからない

ので

22.5%

推奨するものがわからないので

34.4%

推奨するものがないので

34.7%

その他

8.4%

無回答

0.0%

39.1%

63.7%

25.5%

42.2%

12.6%

9.1%

0.0%

0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0% 70.0%

他都市と差別化を図るための

都市ブランドの確立

来訪してもらうための魅力資源の

磨き上げと発信

市民の名古屋に対する愛着や誇りの高揚

メディア等を活用して効果的な魅力の発信

魅力の向上に取り組めるよう、

市民一人ひとりの行動を促す

その他

無回答

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問 11【※必須】 あなたが名古屋市を推奨するとしたら、まず何をしますか(選択は1つ)

N=427

名古屋の魅力につい

て家族や友人に話す

30.7%

名古屋の魅力についてS

NS(フェイスブックや

ツイッター)で発信する

25.1%

名古屋の魅力を高める活動

(地域やNPOの活動、行政

のイベント)に参加する

28.1%

名古屋の魅力を高め

るため事業や活動を

自ら実施する

7.3%

その他

8.9%

無回答

0.0%

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問 12【※必須】 あなたの行動に最も影響を与える情報源は何ですか。(選択は3つまで)

N=427

73.8%

9.6%

43.8%

12.9%

12.4%

8.4%

15.2%

4.7%

35.4%

21.3%

7.5%

19.4%

19.0%

0.5%

0.0%

0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0%

テレビ

ラジオ

新聞

雑誌

チラシ・フリーペーパー

名古屋市公式ウェブサイト

ウェブサイト(企業のPRサイト、ブログなど)

ランキングサイト

インターネットニュース

SNS(フェイスブックやツイッターなど)

交通広告(中吊り広告、駅貼りポスターなど)

広報なごや

家族・友人からの情報

その他

無回答

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問 13【※必須】 名古屋市観光文化交流局ナゴヤ魅力向上室では、市内、市外、県外、世

界に向けて、名古屋の魅力を Facebook で発信しています。あなたは、この Facebook ページ

を知っていましたか?(選択は1つ)

N=427

はい

8.0%

いいえ

92.0%

無回答

0.0%

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資料6 名古屋魅力向上・発信戦略(案)に関するパブリックコメント

名古屋魅力向上・発信戦略について、平成29年1月16日から平成29年2月28日にかけて、戦略

案および概要版の冊子を区役所情報コーナーなどに配架し、郵送、ファクシミリ、電子メールなどにより、

市民意見を募集しました。

1 市民意見の概要

提出者数 73人

件数 143件

提出方法 持参 郵送 ファックス 電子メール 合計

人数 7名 13名 10名 43名 73名

件数 9件 33件 11件 90件 143件

2 市民意見の内訳

項目 意見数

1 戦略策定の背景 3件

2 戦略策定に向けた現状と課題 9件

3 戦略の核となる考え方について 6件

4 戦略の内容 103件

(1)戦略の内容 1件

(2)戦略1 ブランドづくり 15件

(3)戦略2 デスティネーションづくり 39件

(4)戦略3 シビックプライド・ちびっこプライドづくり 27件

(5)戦略4 メディアの創造・活用 7件

(6)戦略5 サポーター・担い手づくり 14件

5 その他 22件

合計 143件

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この冊子は、古紙パルプを含む再生紙を使用しています。

名古屋魅力向上・発信戦略

発行・編集 名古屋市観光文化交流局

ナゴヤ魅力向上担当部ナゴヤ魅力向上室

〒460-8508 名古屋市中区三の丸三丁目 1 番 1 号

電 話 052-972-2406 FAX 052-972-4199

発行年月 平成29年3月