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2010.2.19 上春別乳検組合研修会
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H22年2月19日
上春別支所乳質改善
根室農業改良普及センター
乳質について
*体細胞と生菌*
何のための乳質改善か?何のための乳質改善か?
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2010.2.19 上春別乳検組合研修会
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乳質とは?=牛乳品質
乳成分
体細胞数
生菌数
風味
無脂固形分、乳脂肪、乳タンパク質、乳糖
乳腺の健康状態の指標
牛乳の味、香り
農場の衛生管理状態の指標
体細胞数 ~乳房炎の原因と予防~
乳質その1
体細胞数は乳腺の健康状態の指標
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乳質は3つの要因に依存している乳質は3つの要因に依存している
1 人 1 人 ・・ ・・ ・・ 搾乳手順、飼養環境搾乳手順、飼養環境
2 機械 2 機械 ・・ ・・ ・・ 搾乳機械搾乳機械
3 牛 3 牛 ・・ ・・ ・・ 搾乳手順搾乳手順
多くの乳質改善のための現場活動が失多くの乳質改善のための現場活動が失敗する理由は、人々が3つの要因全てを敗する理由は、人々が3つの要因全てを検討することができないために、問題の検討することができないために、問題の全ての原因が特定されないことにある。全ての原因が特定されないことにある。
乳房炎トライアングル
括約筋
乳頭口を傷めない
ロゼット
乳頭管
ケラチン層
乳房炎の原因と予防
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乳頭口を傷めない
括約筋乳頭管
ロゼットケラチン層
乳房炎の原因と予防
・過搾乳・泌乳生理を無視した搾乳・ミルカーの不調 ・寝起きの際、乳頭を踏む(牛床環境)
乳房炎の原因と予防乳頭口を傷めない
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乳房炎の原因と予防乳頭口を傷めない
乳頭口を傷めない
細菌を接触させない
ミルカー過搾乳
搾乳方法牛床環境
牛床・除糞管理パドック・放牧地
搾乳衛生搾乳方法
問題牛の隔離
適度な運動
快適な環境十分な栄養信頼関係
細菌を侵入させないためには細菌を侵入させないためには
牛にストレスを与えない
乳房炎の原因と予防
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乳頭口を傷めない
乳房炎の原因と予防
伝染性伝染性
環境性環境性
乳房炎原因菌の種類
黄色ブドウ球菌(SA)
無乳性連鎖球菌(SAG)
コリネバクテリウムボビス(CB)
環境性連鎖球菌(OS)
環境性ブドウ球菌(CNS)
大腸菌群(CO)
搾乳中にミルカーや人の手等を介して、感染牛から他の牛へ感染する。
糞や土壌、敷料、牛体など環境中に存在している菌で、環境からの感染が多い。
対策:最後に搾る等主な菌
主な菌対策:環境をきれいにする
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乳房炎の原因と予防
細菌を接触させない
乳頭口周辺を衛生的に保つ事
ポイントは乾燥!
乳房炎の原因と予防
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牛床の管理牛床の管理
クリーンサポート 1500円/20kg
ゼオライト 1000円/20kg
ホタくん2号 500円/20kg
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カウトレーナー
設置直後 設置後
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毛焼きの様子(根室市S牧場)
毛焼き前
毛焼き後
細菌を接触させない
手が触れる場所は衛生的に保つ
乳房炎の原因と予防
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手が触れる場所は衛生的に保つ
細菌を接触させない
牛にストレスを与えない
乳房炎の原因と予防
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1.不十分な前処理2.早すぎる装着タイミング3.遅い離脱タイミング
1.正確な前処理2.正確な装着タイミング3.持続するピーク乳量
慣習手法:乳量16kg、3.21夜 作業変更:乳量17kg、3.22夜
乳量増加(1kg増加)
搾乳時間(分)搾乳時間(分)
搾乳手順の改善による差~乳頭刺激と装着タイミング~
早い→過搾乳→痛い→アドレナリン→乳量減
ライナーの捻れに注意ライナーの捻れに注意
マークを一直線に合わせる
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推奨される搾乳方法
前搾り
□ 1乳頭につき5回位
□ オキシトシンの分泌を促す ようしっかり刺激を与える
□ つなぎはストリップカップを 使い、異常乳の排出と確認 を行う
□ 前搾りの乳汁が手にかからな
いようにする
1回目 2回目
3回目 4回目
前搾りの回数と細菌
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推奨される搾乳方法
プレディッピング
□ 乳頭の汚れが多い時は 先に拭き取る
□ ディッピング後は20~ 30秒コンタクトタイムを
おく
推奨される搾乳方法
拭き取る□ 衛生的な脱水タオルで 拭き取る
□ 1頭1タオル以上使用
□ 乳頭表面はもちろん、 乳頭口を意識して拭く
◇ 乳頭が濡れているとライナー スリップの原因となる
◇ 乳房は洗わない、拭かない
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推奨される搾乳方法
拭き取る
乳頭口は意識的に拭きましょう。
推奨される搾乳方法
ポストディッピング
□ 乳頭の2/3以上漬ける
□ ノンリターンディッパーが おすすめ
□ 離脱後、 速やかにディッピング
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推奨される搾乳方法ポストディッピング
ディッピングはしっかりつけましょう
きれいに見えても菌が沢山
搾乳用の手袋を装着して頻繁に手を洗う
乳房に直接触れる手に注意
こまめな手洗い
推奨される搾乳方法
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搾乳片付け
推奨される搾乳方法
生菌数
生菌数は農場の衛生管理状態の指標
乳質その2
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衛生対策しっかり冷却
しっかり洗浄
生菌数増加
の原因
生菌数増加
の原因
生菌数増加の要因
細菌の混入細菌の混入
細菌の増殖細菌の増殖
ミルカーバルク
洗浄工程
細菌を混入・増殖させないためには細菌を混入・増殖させないためには
バルク乳温(4℃以下)
飼養環境搾乳方法
ミネラル (1.0%)
ぬるま湯
塩素化アルカリ洗剤+熱湯
酸性洗剤+熱湯
牛乳の成分(汚れの種類)牛乳の成分(汚れの種類)と洗剤の種類と洗剤の種類
乳 糖 (4.5%)
脂 肪 (4.0%)
たん白質 (3.3%)
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パイプラインの洗浄行程
酸リンスタイプは、毎回アルカリ、酸洗浄し、すすぎなし。
殺菌
(搾乳)
水洗い
アルカリ洗浄
すすぎ
すすぎ
酸洗浄
【3~4日に一度】
パイプラインの洗浄行程
酸リンスタイプは、毎回アルカリ、酸洗浄し、すすぎなし。
殺菌
(搾乳)
水洗い
アルカリ洗浄
すすぎ
すすぎ
酸洗浄
【3~4日に一度】
・水温 43℃以下
・有機物、ミネラルが付着していると殺菌力が弱まる
殺菌のポイント
・規定濃度を守る(有効塩素濃度200ppm)
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パイプラインの洗浄行程
酸リンスタイプは、毎回アルカリ、酸洗浄し、すすぎなし。
殺菌
(搾乳)
水洗い
アルカリ洗浄
すすぎ
すすぎ
酸洗浄
【3~4日に一度】
・水温 38~43℃
・搾乳後時間が経つと乳膜ができ 汚れは落ちにくくなる
水洗いのポイント
パイプラインの洗浄行程
酸リンスタイプは、毎回アルカリ、酸洗浄し、すすぎなし。
殺菌
(搾乳)
水洗い
アルカリ洗浄
すすぎ
すすぎ
酸洗浄
【3~4日に一度】
・水温 40~80℃
・5~15分の循環洗浄
アルカリ洗浄のポイント
・規定濃度を守る(一般的に0.5%)
脂肪タンパク質
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パイプラインの洗浄行程
酸リンスタイプは、毎回アルカリ、酸洗浄し、すすぎなし。
殺菌
(搾乳)
水洗い
アルカリ洗浄
すすぎ
すすぎ
酸洗浄
【3~4日に一度】
・水温 40~80℃
・必ずアルカリ洗浄の後に行う
酸洗浄のポイント
・規定濃度を守る(一般的に1%)
・3~4日に一度
ミネラル分
搾乳機器の洗浄
種類 用途 濃度 洗浄温度 頻度
アルカリ洗剤
脂肪、タンパク質の除去
0.5% 40℃以上※70℃以上が理想
毎回
酸洗剤 ミネラルを除去
1% 40℃以上※70℃以上が理想
3~4日 に1回
殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム)
殺菌 300倍 43℃以下 毎回搾乳前に
注)洗剤濃度は目安。製品の取扱説明に従い使用してください
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生菌数が高くなったら
○適正ですか?
・洗剤濃度 ・洗浄温度 ・循環時間 ・洗浄水量
○手順の確認
・アルカリ洗浄前のすすぎは十分? ・アルカリ洗浄→酸洗浄してますか? ・搾乳前の殺菌
・フィルターソックスは使い捨て?
現場での要改善事例
バルククーラーの内部奥(自動洗浄の過信は禁物!)
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体細胞と生菌の違いって?
体細胞体細胞 比較比較 生 菌生 菌
どちらも肉眼どちらも肉眼では見えないでは見えない
発生増加の場所発生増加の場所
生乳中の増減生乳中の増減
高いとどう高いとどうなるかなるか
何がわかるのか何がわかるのか
対 策対 策
乳房内乳牛の体の外
乳房内
増える増えない
農場の衛生状況乳房の健康状態
産乳が減る 牛乳が腐敗異常風味
各種衛生対策乳房炎予防
異常風味