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TRANSCRIPT
DCアンプシリ“ズNo,231皿
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iC ∴S B D 整 流 ;S iC ∴M o S 珪 T レ キ レ ÷ タ ÷ 搭 載 ∴ ∴ ∴
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はじめに
今回はDCアンプシl)-ズとし
ては珍しい,真空管シングルパ
ワーIVC(電流・電圧コンバー
ター)を発表する.それも大型
送信管の直熟3極管UV21lAの
A2級シングルパワーIVCである.
シングルパワーIVCだからOPT
(出力トランス)が必要で 直流
まで増幅するDCアンプにはなら
ない.DCアンプの研究者が な
ぜこのようなアンプを発表するの
か.不思議に思えるかもしれない
が それには3つの理由がある.
半導体プリアンプからスター
トした電流伝送方式は.パワー
IVC,チャンネルフィルターと進
み,D/Aコンバーターで完結し
ている.真空管プリアンプや真空
管DCパワーIVCも電流入力型の
パワーIVCに進化し.真空管D/
Aコンバーターも完成している.
これで全システムが電流伝送化し
84
電流入力パワーNCは,オーディオDCアンプではす
でに定番となっているか DCアンプ流真空管パワー
アンプでは実現されていなかった今回,初段をダノッ
ド接地回路で臆入力インピーダンスとし,続くカソー
ドフォロワーと出力管ダノッドまで コンデンサーを
使用しないDCアンプとなった.シングル動作でも充
分な出力を取り出すことのできるUV-211Aを使用し,
グリッドをプラス領域までドライブするA2級動作で
20Wを得た,電源にはSiC素子による整流回路とレ
ギュレーターを備えている.
たと考えていた しかし取り残さ
れたアンプがあった それは真空
管シングルパワーアンプである.
従来の電圧伝送方式に比較して,
圧倒的な音楽情報を伝達する電
流伝送方式を一人でも多くの人に
体験してもらうには.取り残しが
あってはならない.
83ページのSTCMUOOIFスー
パーハイブリッドパワーIVCの
結語で書いたのだが 真空管と半
導体のそれぞれのよさを活かす
スーパーハイブリッドパワーIVC
の進化が進んだので 今度は異な
る方向からも同じ目標「時空を超
える音楽再現」を目指して進んで
みようと考えだ もちろんDCア
ンプの研究と同時並行である.
DCパワーIVCはすべてプッ
シュプルアンプで シングルアン
プはない,しかしシングルアンプ
のよさはDCプリアンプで実証済
みだ これをパワーIVCに活か
すには,真空管シングルアンプが
最も適切だ また真空管独自の音
楽表現力を活かすには ハイブ
リッドアンプではなく,純真空管
アンプがよいだろう.超シンプル
な回路で無帰還アンプにすると,
真空管のメリットが最も発揮され
るだろう.
一般の真空管アンプの回路は.
過去40-50年前の回路から進化
が止まっているものが多い.これ
らの回路は その当時はよがった
だろうが 回路技術が進歩した現
代から見れば いかにも古めかし
い.一例を挙げると,大切な音楽
情報が通過する信号経路に多数の
コンデンサーが使われていること
だ カップリングコンデンサーに
はフイルムコンデンサーが カ
ソードのバイパスコンデンサーに
は 特性的にも音質的にも電源に
しか使えないような大容量電解コ
ンデンサーが使われている.
全段直結アンプでも,バイパス
コンデンサーやデカップリングコ
MJ
UV“211A A2級シングルパワーIVC
ンデンサーが残っている.OTL
パワーアンプでは 出力に大容量
の電解コンデンサーが入っている
ものもある.音楽情報を重視しな
いのか,コンデンサーの音質に無
関心でなければ このような回路
にはならないはずだ
多数のコンデンサーの音は真空
管本来の音をマスクするので 真
空管のメリットが十分に活かされ
ない.真空管アンプの世界では
真空管全盛期の音と回路を保存す
るという目的があるのだろうが
音楽再現が本来の目的であるアン
プとはまったく別のところ(たと
えば製作過程を楽しむとか)に目
的があるのかもしれない.
そこで本来の音楽再現を目指し,
21世紀の真空管パワーアンプに
相応しい回路を開発しようと考え
だ この回路はDCアンプのポリ
シーで設計するので 趨シンプル
で美しい回路になるだろう.
さて.今回のUV211Aパワー
IVCだが 悪戦苦闘の末 やっと
光が見えてきてからは次々に問題
が解決し.超シンプルで合理的な
回路が開発できた
その昔は笑に大らかで開放
的,表情たっぷりに歌う.OPT
付きのシングルアンプとは思えな
い,力強ぐ)ズミカルな低音楽器
を再現する.超精密な倍音再現と
シャープな音の立ち上がりば 明
らかにDCアンプの効果である.
しかも半導体アンプとは異なる艶
やかさと優しさもある.古い時代
の真空管にこれだけの可能性があ
るとは,驚くばかりだ
本膳の設計方針
本機は真空管のメリットを最大
限に活かすために 最もシンプル
な真空管を出力管に使う.最も
シンプルな真空管とは,電極の
2014/4 85
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[図1I A2級シングルパワーiVCの基本回路
数が最も少なく,動作原理が明快
な直熱3橙管である.この中でも
グリッド電圧の正領域までドライ
ブできる送信管UV21lAを使う.
グリッド電流を流して動作すると
ころが半導体パワーアンプの感覚
に近く,親しみやすいからだ
本機はNFBを使わない無帰還
アンプにする.真空管の音質的な
メリットを探るには,NFBは妨
げになるかもしれない.
無帰還アンプでは電源変動や電
源ノイズの影響を受けやすいの
でドライブ段の電源にはレギュ
レーターを入れる.高耐圧のSiC
MOS-FETのおかげで 高電圧の
レギュレーターが気軽に作れるよ
うになったからだ 整流ダイオー
ドにはSiCSBD(シリコンカー
バイドショットキーバリアダイ
オード)を全面的に使い,整流管
は使わない.整流管はレギュレー
ションが悪く,電源の特性に合わ
せてアンプを設計するという本末
転倒現象が起こる.SiCデバイス
は真空管アンプにとっても救世主
になるだろう.
シングルアンプからハイパワー
を得るには,ダ)ッド電圧の正領
域まで使うA2級が適切だA2級
ではパワー管のグリッド電流が流
れるので カソードフォロワード
ライブが最適だ
初段は,本質的に入力インピー
ダンスが低いグリッド接地アンプ
に限る.グリッド接地アンプ入力
はオーディオアンプとしては珍し
いが 電流入力型のパワーIVC
には必然的な回路になる.
本機はパワーIVCと電源部の
シャシーを2段重ねで使う電源分
離型にする.電源分離型は製作も
調整も簡単になり,設置面積が小
さく運搬も楽だ なによりもあり
がたいのは,配線時にDC電源プ
ラグを抜けば感電する危険性がな
くなることだ 本電源スイッチに
は オフ時に高圧電源のフィル
ターコンデンサーに放電抵抗を接
続し,強制的に電荷を放電させる.
私は本棟のために 薄手のゴム手
袋を用意したが 使う必要はな
UV・211A A2線シングルパワーIVC
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[図6]本態UV-211AA2級シングルパワーIVC
ロードラインを引く このロード
ラインと各特性との交点の瓦を読
み取り‥韓1対互助特性をプロッ
トしたのが図5のC3gの阜・1対五
特性である.
動特性は真空管を実際に動作さ
せたときの特性で 静特性とEbb
とRLによって決まる.動特性は
2本あるが 5極管接続と3極管
接続の特性だ これらの特性は入
力電圧である.碑1の変化に対する
出力電流であるんの関係を表す特
性だが 実際にはスクリーング
リッド電流L2がんの20%程度な
ので 入力電流であるカソード電
2014/4
XLRコネクター XLRコネクター
XLR_4戦き∴∴∴∴「Ⅲ鳳.2-8ji
H+ H-
流刑ま諏こ近似的に等しいと見て
よい.烏1対瓦の比包・証印ままさ
にRIに等しく.いいかえるとE気
対五特性の傾きはRIの逆数.すな
わち相互ゴングクタンスgmに等
しいのである.したがって,gm
の大きい真空管ほどグリッド接地
動作の砧が低くなる.
図5には 以上の方法で計
算した幼,とRIを記入している
がC3gのダ)ッド接地アンプ
のg証は7.60mS,RIは132Qであ
る.目標のl00Qにあと一歩だが
電流伝送としてうまく動作するだ
ろう.真空管の特性表ではEb
89
+920V
80 0uゆut
HBG6068Ⅹ
スタンレーー
olper
NSPDe00S
日亜化学
が一定の条件で特定の却こおけ
るghが表示されている.5極管
の場合は,近似的にgmの逆数が
也に等しいと考えてよい.iパワー
IVCを設計するときはg肋の条件
で初段管を選ぶとよい.
さて,図1の基本回路ではTl
を3極管接続にしても同じような
動作をする.その場合のRIを確
認しておこう.図3のC3gの3
極管接続のEb対k特性にEbb=
440V,RL=51kQのロードライ
ンを引ざ 5極管接続時と同様な
方法で鹿1対Eb動特性をプロット
したのが図5中の3極管接続の特
/灘 _i怒/ 止 血 、∴藍 纂:
「千 ∴ ∴∴∴ 「∴「
//i鶏 i 欝∴∵:∴∴
馨 i競 売
潮 閣闇醒謡
1
罵言
勢 欒
∴\∴∴
/Q\),選’iくi/、⊃\1、_’//く/
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∴:●∴∴
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//葉享受㌫∵●//’/〆//約滴/ 高/練
ー 繕 /藷経 瀦
「∴
/霧瑳/宗(//寮
//((∵舞/、/
∴:
+:∴ 「-総闘 -一蹴 閥
汝 /
電源部を別シャシーとし.アンプ本体シャシー内にはドライブ段真空管基板と出力管ソケット.出力トランス,保護回路基板を収めた.基板の部品側が見えないのか残念
Tl
祐二1m Inpul
D i
Da
0 8C正或波
漢 L 呈 十 品
句・一一一 Tr
[図7]旬の測定方法
性である.3極管接続ではんの変
化には 大きな阜・1の変化が必要
で 特性の傾きが緩やかになる.
gmは0.71mSに下がり.RIは1.42k
〔=こ増加した.RJ力氾Sより大き
いので 電流伝送の条件は満たさ
れない.
グリッド接地アンプは 5極管
を使ってこそ値入カインピーダン
スを実現できる.3極管にもgh
の大きな真空管もあるが それは
Ebが一定の条件で表示されたも
ので 実際の動特性ではE調が
変化するので卵が低下してしま
う.どうしてもダ)ッド接地アン
プに3極管を使いたいときは カ
スコードアンプにして.Ebを一定
に保つと良い.もっとも5極管の
構造が スクリーングリッド電圧
を一定電圧に固定して,心をそっ
くり却こ流すカスコードアンプの
動作とよく似ている.
UV-211A
A2級シングルパワーIVC
図6は,本棟UV211AA2級シ
ングルパワーIVCである.基本
回路と同一定数だが スケルトン
抵抗の消費電力が2Wをオーバー
する部分は2個シリーズ接続にし
てある.真空管パワーアンプの音
を決定的に支配するOPTにはタ
ムラ製作所のF-2013を使う.シ
ングル用トランスとしては大型の
トランスで 40Wのパワーまで
扱える.音はきわめで自然でト
ランスを使っていることを忘れる
ほど豊富な音楽情報が通過する.
パワーIVCと電源の接続には
XLRコネクターとⅩLRプラグを
00
使う.図のように4個のコネク
ターが必要だ プラグの差し間違
えがあり得ない組み合わせとした
出力段用の商電直の2ピンプラ
グには注意のために,赤のビニー
ルテープを巻いておぐ ドライブ
段用m電源の3ピンプラグにも
白のテープを巻ぐ アンプの配線
時やチェック時には必ず電源gW
をオフにして,2ピンプラグと3
ピンプラグを抜いておぐ これで
感電する心配はない.
なお,本機の回路はカーボンプ
レートタイプの211にも同様に使
える.その場合はプレート電圧を
高くして,最大出力電力を増やす
こともできる.高電圧回路に自信
がある人は.1000Ⅴくらいかけて,
40W近い出力を出してみるのも
おもしろいだろう.ドライブ回路
はまったく同じでよい.
旬の測定方法
パワーIVCにとって大事なRJ
は簡単に測定できる.図7の測
定回路で発振器から正弦波信号を
パワーIVCに入力し,シリーズ
抵抗lkQの入力例の信号電圧鴫
とアンプ側の信号電圧V2を測り,
次の式でRIを計算する.
Vlに較べて鴫が小さいほと蹄I
が低いことになる.
本磯の場合,負荷抵抗8偶.信
号周波数lkHz,出力電圧10Vms,
出力電力12.5Wの条件で測定し
たところ.Vl=2.300Vp.p,iV2=
310.OmVp-p,RI=115縄であった.
理論値の132釦こ非常に近い値で
しかもより低い値である.1000
という基準値はあくまでも目安で
決定的な償ではない.また本機の
音は電流伝送の特徴を遺憾なく発
揮しているので パワーIVCと
して成功しているといえる.-
(以下次号)
MJ