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Chevron事業から見る アジア太平洋のガス開発 アジア太平洋のガス開発 2010年6月17日 調査部 坂本 茂樹 坂本 茂樹 1 項目 z アジア上流事業でChevron存在が高まる 米国 西 リカ z Chevron コア・エア:米国GOM西アフリカアジア太平洋 (中期投資比率が高い) z Chevronのアジア太平洋案件特徴: 有望なガス生産・開発案件が多い 有望なガス生産・開発案件が多い z アジア太平洋での事業実施 炭化水素資源のガス比率が高い 市場発展余地が大きい 市場発展余地が大きい 発展段階にある市場が多い未整備な点も多い 2

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Page 1: Chevron GOM Chevron...Chevron事業から見る アジア太平洋のガス開発 2010年6月17日 調査部 坂本茂樹 1 項目 zアジア上流事業でChevron存在が高まる

Chevron事業から見るアジア太平洋のガス開発アジア太平洋のガス開発

2010年6月17日

調査部

坂本 茂樹坂本 茂樹

1

項目アジア上流事業でChevron存在が高まる

リ 米国 西 リカChevron コア・エリア:米国GOM、西アフリカ、アジア太平洋(中期投資比率が高い)

Chevronのアジア太平洋案件特徴:有望なガス生産・開発案件が多い有望なガス生産・開発案件が多い

アジア太平洋での事業実施

– 炭化水素資源のガス比率が高い

– 市場発展余地が大きい市場発展余地が大きい

– 発展段階にある市場が多い→未整備な点も多い

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Page 2: Chevron GOM Chevron...Chevron事業から見る アジア太平洋のガス開発 2010年6月17日 調査部 坂本茂樹 1 項目 zアジア上流事業でChevron存在が高まる

アジアで高まるChevron 存在感アジアで高まる 存在感2005年Unocal買収→アジア資産を拡充:

タイ ベトナム ガ 事業タイ、ミャンマー、ベトナムのガス事業

⇒東南アジアでShellに代わり最大鉱区面積保有⇒東南アジアでShellに代わり最大鉱区面積保有

元々のChevron事業:インドネシア・スマトラ油田、豪州LNG事業(NWS G )豪州LNG事業(NWS、Gorgon)

IOCにとって

➪東南アジア;生産減少するも、なおコア・エリア

オ 拡大する 生産基地➪オセアニア;拡大するLNG生産基地

➪アジア太平洋;発展余地の大きい需要センター

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アジア太平洋;発展余地の大きい需要センタ

Chevron:上流コア・エリア

出所出所:

Chevron講演資料

2010年3月2010年3月

・米国メキシコ湾(深海)西 リカ(深海)・西アフリカ(深海)

・アジア太平洋:タイ・シャム湾ガス田、西豪州沖合LNGインドネシア・スマトラ陸域油田、ベトナム沖合ガス田

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Page 3: Chevron GOM Chevron...Chevron事業から見る アジア太平洋のガス開発 2010年6月17日 調査部 坂本茂樹 1 項目 zアジア上流事業でChevron存在が高まる

Chevron:中期開発案件

アジア太平洋案件の特徴 (出所)Supplement to Annual Report 2009

1) 全体の新規生産量の52%を占める

2) ガス比率が高い=87% (全地域のガス比率=55%)

53) 大規模案件:豪州ガス開発(Gorgon LNG)、インドネシア沖合深海ガス田開発2016年以降生産開始するWheatstone追加⇒更に高まる豪州LNG比率

Chevronアジア太平洋事業の類型1.原油・液分生産:高収益

インドネシア・スマトラ陸上油田インドネシア スマトラ陸上油田

タイ・シャム湾コンデンセート

2 ガス生産(市場価格 タイ市場) 高収益2.ガス生産(市場価格→タイ市場):高収益

タイ・シャム湾ガス田

ミャンマー・Yadanaガス田

3.ガス生産(統制価格、ガス政策未定):事業化に難しさ3.ガス生産(統制価格、ガス政策未定):事業化に難しさ

インドネシア・カリマンタン沖合深海(→ボンタンLNG)

ベトナム マレ ベ スン( C M O M 発電所)ベトナム・マレーベースン(→ Ca Mau, O Mon発電所)

4.豪州新規LNG:高ポテンシャル

6Gorgon、Wheatstone LNG

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タイ、ミャンマーのガス生産資産

出所:Chevron

Supplement to 2009 Annual Report

Unocal買収(2005年)で継承した優良資産1) シャム湾沖合ガス田(U l 1 3エリア P li ) タイ市場向け供給(発電用)1) シャム湾沖合ガス田(Unocal 1-3エリア、Palin) → タイ市場向け供給(発電用)

2020年代まで長期契約締結、生産増加中Chevronオペレーター鉱区生産量1,400MMcfd(2009年、全生産の50%以上)

2) ミャンマーYadanaガス田 → タイ市場向け長期契約

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2) ミャンマーYadanaガス田 → タイ市場向け長期契約ミャンマー軍政(民主勢力弾圧)に係るリスクあり

東カリマンタン沖合深海ガス田開発東カリマンタン沖合深海ガス田開発

深海Ganal/Rapak鉱区(元Unocal資産)p・1999~2003年発見・Gendalo、Gehem等ガス田開発計画承認・将来のボンタンLNG向けガス供給源

(2016年生産開始?)

インドネシア・ガス供給政策年 国内供給優先 輸出削減・2010年~、国内供給優先、LNG輸出削減

・2011-12~LNG国内消費開始?・価格政策、輸送インフラ:未整備

Chevron・前提条件変化→開発計画変更の可能性

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出所:各種情報・報道

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ベトナム:マレーベースン沖合ガス田

52/97, 48/95 & B鉱区(元Unocal資産)・1997~2008年,ガス発見1997 2008年,ガス発見(ベトナム最大規模の非随伴ガス田)

ガス田開発計画ガ 田開発計画・2009年7月 ガス田開発覚書(HOA)→FEED・2010年 ガス売買契約(?)・2014年 生産開始(?)

→CaMau, O Mon発電所向け供給・20年以上の長期契約

ベトナムのガス利用歴史10年あまり・ガス事業の基盤未整備(輸送インフラを含む)・ガス売価は東南アジアで最安の統制価格

9出所:各種情報・報道

Chevronの豪州LNG事業1.既存事業

NWS LNGに16 7%参加するノン・オペレーターNWS LNGに16.7%参加するノン オペレ タ

2.新規オペレーター案件:Chevronの拠点LNG

Gorgon(1,500万トン);2009年FID、2014生産開始

Wheatstone(860万トン→拡張計画)Wheatstone(860万トン→拡張計画)、2011-12年FID、2016年以降生産開始

西方・深海フロンティアで探鉱→Wheatstone増強

➪主要東アジア買主と契約締結⇒優位な位置づけ➪主要東アジア買主と契約締結⇒優位な位置づけ

課題;豪州LNGの高コスト、開発案件集中時の資機材 労働力不足 熾烈な ケテ ング

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資機材・労働力不足、熾烈なマーケティング

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西豪州:LNG案件と探鉱鉱区

出所:各種情報・報道

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Chevron案件:Gorgon LNG(Barrow島)、Wheatstone LNG(Onslow近傍)Gorgon等ガス田西方の深海フロンティア地域に広い探鉱鉱区

豪州新規沖合LNG:契約締結状況

東アジアの主要買主と順調に契約締結⇒有利な位置づけ

購 者 流 液 事業権益 部放出が特徴

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LNG購入者に上流・液化事業権益の一部放出が特徴

競合するカタールLNG事業は豪州新規LNG進展を強く意識

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アジア太平洋での事業実施1.供給サイド

炭化水素のガス比率が高い⇒事業はガス中心へ炭化水素のガス比率が高い⇒事業はガス中心

2.需要サイド:

①アジア太平洋 世界でも市場発展余地が大きい①アジア太平洋=世界でも市場発展余地が大きい

同市場向けエネルギー供給案件を多く保有=優位性高

ガス事業は個々の地域市場向け

⇒対応する供給事業保有者が有利⇒対応する供給事業保有者が有利

②黎明期、発展段階のガス市場が多い

市場環境の整備度が低い(政策 輸送インフラ 政治リスク)市場環境の整備度が低い(政策、輸送インフラ、政治リスク)

市場価格化実現に時間を要する(←ガス統制価格)

13➪事業実施には、ある程度の難しさが残る