牛乳のhaccpについて牛乳のhaccpについて 平成29年8月21日(月)...
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牛乳のHACCPについて
平成29年8月21日(月)
大阪府健康医療部食の安全推進課
平成29年度 衛生研修会
まずは一般的衛生管理
HACCPシステムは安全な食品を生み出す大きなシステムの一部。基本的な衛生管理が構築されていることが前提。
一般的衛生管理とHACCPは「車の両輪」に例えられる。
使用水の衛生
食品が接する設備等の清潔
交差汚染の防止
手指の洗浄・消毒、トイレ設備の維持
汚染物質からの食品の保護
化学薬品の適正な取扱い
従業員の健康状態
そ族・昆虫の駆除 など
【例えば】
Oh no…
7原則12手順について
手順1:HACCPチームの編成
手順2:製品についての記述
手順3:意図する用途についての
記述
手順4:フローダイアグラムの作成
手順5:フローダイアグラムの現場
確認
手順6:ハザード分析の実施
(原則1)
手順7:重要管理点(CCP)の決定
(原則2)
手順8:管理基準(CL)の設定
(原則3)
手順9:モニタリング方法の設定
(原則4)
手順10:改善措置方法の設定
(原則5)
手順11:検証方法の設定 (原則6)
手順12:記録の文書化と保管 (原則7)
手順1:HACCPチームの編成
• HACCPチームリーダー(施設の最高責任者)
• 製造管理の責任者
• 品質管理の責任者
• 施設設備、機械器具の工務や保守管理の責任者
• 原料購入の責任者
• 営業の責任者
• その他
手順2:製品についての記述手順3:意図する用途についての記述
自分たちが作っている商品がどのようなものか書き出してみる。
製品の名称、種類
原材料の名称、添加物の名称
製品の特性(Aw、pH等)
容器包装の材質
消費期限又は賞味期限、保存方法
手順4:フローダイアグラム(製造工程)の作成手順5:フローダイアグラムの現場確認
• 商品の作り方を書き出してみる原料受入れ
保管
製造・加工
包装
出荷
• 作業内容によっては(加熱工程など)作業時間、温度等も書き込むとよい
• 実際の製造現場で各段階の状況、作業時間などを確認する
手順6:ハザード分析の実施 (原則1)
製造工程ごとにどのようなハザードが潜んでいるか考える
ハザード(危害要因):健康に悪影響をもたらす要因。
生物的ハザード:病原細菌、ウイルス、寄生虫、これら由来の毒素
化学的ハザード:有害化学物質(抗生物質、洗剤等)
物理的ハザード:硬質異物等ハザードはどこから?
人
原材料 環境
no. 工程
1 受 入
2 ろ 過
3 清浄化
1 2 3 4 5 6
原材料/工程
1欄で予想される危害要因
重大な危害要因か(Yes/No)
3欄の判断をした根拠
3欄で Yes とした危害要因の管理手段は
CCPか(Yes/No)
1.受入生乳
病原微生物の存在 Yes汚染されている可能性がある
殺菌工程及び冷却工程にて管理
1 2 3 4 5 6
原材料/工程
1欄で予想される危害要因
重大な危害要因か(Yes/No)
3欄の判断をした根拠
3欄で Yes とした危害要因の管理手段は
CCPか(Yes/No)
8.加熱殺菌
病原微生物の生残 Yes加熱温度、加熱時間の不足により病原微生物が生残
適正な加熱温度、加熱時間(流量)で管理
・・・▼
7 均質化
8 殺 菌
9 冷 却
・・・▼
手順7:重要管理点(CCP)の決定(原則2)
健康被害を防止する上で特に厳重に管理しなければならない工程を見つける。※特定の製造工程の中で、以降に同様の工程がなければ、その工程が重要管理点(CCP)となる。
• 生物学的ハザード(病原微生物):加熱殺菌
• 化学的ハザード(残留抗生物質):ディスク法検査
• 物理的ハザード(硬質異物):金属探知機、X線装置
【例えば】
no. 工程
1 受 入
2 ろ 過
3 清浄化
1 2 3 4 5 6
原材料/工程
1欄で予想される危害要因
重大な危害要因か(Yes/No)
3欄の判断をした根拠
3欄で Yes とした危害要因の管理手段は
CCPか(Yes/No)
1.受入生乳
病原微生物の存在 Yes汚染されている可能性がある
殺菌工程及び冷却工程にて管理
No
1 2 3 4 5 6
原材料/工程
1欄で予想される危害要因
重大な危害要因か(Yes/No)
3欄の判断をした根拠
3欄で Yes とした危害要因の管理手段は
CCPか(Yes/No)
8.加熱殺菌
病原微生物の生残 Yes加熱温度、加熱時間の不足により病原微生物が生残
適正な加熱温度、加熱時間(流量)で管理
Yes
・・・▼
7 均質化
8 殺 菌
9 冷 却
・・・▼
手順8:管理基準(CL)の設定 (原則3)手順9:モニタリング方法の設定 (原則4)
• CCPで管理すべき基準値(CL)を決める。
温度(○○℃以上)
時間(○秒間)
速度 など
• この基準値が守られているかの確認方法を決める。
いつ(○時間ごとに1回)
誰が(ライン担当者が)
何を(殺菌機の加熱温度と流量)
どのように(計器の値を確認し記録) など
【例えば】
【例えば】
手順10:改善措置方法の設定(原則5)
管理基準が守られなかったとき(不具合の発生等)どのように対応すれば良いか決める。
廃棄
再利用
工程のやり直し
機械等の修復 など
手順11:検証方法の設定 (原則6)
• CCPごとの検証
測定計器の校正
定期的な抜き取り検査
記録の確認(モニタリング、改善措置など)
実際のモニタリング作業の現場確認
• HACCPプラン自体の検証
クレーム、違反等発生時の見直し
最終製品の検査 など
手順12:記録の文書化と保管(原則7)
各段階の記録を作成し、製品がHACCPプランどおりに管理しながら製造された証拠を残す。
HACCPチーム、HACCPプランの記録
作業日報
モニタリング記録
機械保守点検記録
改善措置記録 など
参考資料(厚生労働省HP)• HACCP導入のための手引書
• HACCPモデル例http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161539.html
御清聴ありがとうございました