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Page 1: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、
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【特許請求の範囲】

【請求項1】

寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

特にプロピオン酸菌(Propionibacterium)属、特にプロピオニバクテリウム・ア

ンセス(Propionibacterium ances)種の細菌、放線菌科(Actinomycetaceae)、特

に放線菌属(Actinomyces)の細菌、コリネバクテリウム属(Corynebacterium)、特

にジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)および偽結核コリネバクテリウ

ム(Corynebacterium pseudotuberculosis)種の細菌、ミコバクテリウム科(Mycob

acteriaceae)、ミコバクテリウム属(Mycobacterium)、特に癩菌(Mycobacterium

leprae)、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、ウシ結核菌(Mycobacterium bo

vis)および鳥結核菌(Mycobacterium avium)種の細菌、クラミジア科(Chlamydiac

eae)、特にトラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)およびオウム病クラ

ミジア(Chlamydia psittaci)種の細菌、リステリア属(Listeria)、特にリステリ

ア菌(Listeria monocytogenes)の細菌、豚丹毒菌(Erysipelthrix rhusiopathiae

)種の細菌、クロストリジウム(Clostridium)属の細菌、エルシニア属(Yersinia)

、ペスト菌(Yersinia pestis)、偽結核エルシニア菌(Yersinia pseudotuberculo

sis)、エンテロコリチカ菌(Yersinia enterocolitica)およびルクケリ菌(Yersin

ia ruckeri)の細菌、マイコプラズマ科(Mycoplasmataceae)、マイコプラズマ属(

Mycoplasma)およびウレアプラズマ属(Ureaplasma)、特に肺炎マイコプラズマ(My

coplasma pneumoniae)種の細菌、ブルセラ属(Brucella)の細菌、ボルデテラ(Bor

detella)属の細菌、カンピロバクター属(Campylobacter)、特にカンピロバクタ

ー・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)、カンピロバクター・コリ(Campylobact

er coli)およびカンピロバクター・フェツス(Campylobacter fetus)種の細菌、

ヘリコバクター属(Helicobacter)、特にヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter

pylori)種の細菌、スピロヘータ科(Spirochaetaceae)およびレプトスピラ科(Lep

tospiraceae)、特にトレポネーマ属(Treponema)、ボレリア属(Borrelia)および

レプトスピラ属(Leptosrira)、特にボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burg

dorferi)の細菌、アクチノバチルス属(Actinobacillus)の細菌、レジオネラ科(L

egionellaceae)、レジュネラ属(Legionella)の細菌、リケッチア科(Rickettsiac

(2) 特表2003-520760

Page 3: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

eae)およびバルトネラ科(Bartonellaceae)の細菌、ノカルジア属(Nocardia)およ

びロドコッカス属(Rhodococcus)の細菌、デルマトフィラス属(Dermatophilus)の

細菌からなる群から選択される細菌により引き起こされるヒトおよび動物の感染

症の治療および予防処置用の医薬製剤を製造するための、および植物における殺

真菌剤、殺菌剤および除草剤としての、一般式(I)

【化1】

{式中、R1 およびR2 は同一または異なっており、水素、置換および非置換ア

ルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキル、置換および非置換アルケニル、

置換および非置換アルキニル、置換および非置換アリール、置換および非置換ア

シル、置換および非置換シクロアルキル、置換および非置換アラルキル、置換お

よび非置換複素環式基、ハロゲン、OX1 ならびにOX2 からなる群から選択さ

れ、

ここで、X1 およびX2 は同一であっても異なっていてもよく、水素、置換お

よび非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキル、置換および非置換

アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換および非置換アリール、置換お

よび非置換アシル、置換および非置換シクロアルキル、置換および非置換アラル

キル、置換および非置換複素環式基からなる群から選択され、

Aはアルキレン基、アルケニル基およびヒドロキシアルキレン基からなる群か

ら選択され、

R3 は水素、置換および非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキ

ル、置換および非置換アリール、置換および非置換アシル、置換および非置換ア

ラルキル、置換および非置換アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換お

よび非置換シクロアルキル、置換および非置換複素環式基、ハロゲンからなる群

から選択され、

(3) 特表2003-520760

Page 4: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

R4 は水素、置換および非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキ

ル、置換および非置換アリール、置換および非置換アシル、置換および非置換ア

ラルキル、置換および非置換アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換お

よび非置換シクロアルキル、置換および非置換複素環式基、ハロゲン、OX4 か

らなる群から選択され、

ここで、X4 は水素、置換および非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキ

シアルキル、置換および非置換アリール、置換および非置換アラルキル、置換お

よび非置換アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換および非置換シクロ

アルキル、置換および非置換複素環式基、シリル、有機および無機塩基の陽イオ

ン、特に周期系の第一群、第二群または第三群金属、アンモニウム、置換アンモ

ニウムおよびエチレンジアミンまたはアミノ酸に由来するアンモニウム化合物か

らなる群から選択される}

で示される有機リン化合物、ならびに医薬上許容される塩、エステルおよびアミ

ドおよびエステルの塩、あるいは投与の際に代謝産物もしくは分解産物として本

発明に従って使用される化合物となる化合物の使用。

【請求項2】

有機リン化合物が式(II)

【化2】

{式中、

X1 は水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換また

は非置換アリール、置換または非置換アラルキル、置換または非置換シクロアル

キル、置換または非置換複素環式基からなる群から選択され、

R2 、R3 、R4 およびAは式(I)と同義である}

である、請求項1に記載の使用。

(4) 特表2003-520760

Page 5: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

【請求項3】

R2 がアシル基、特にホルミルまたはアセチル基であり、

R3 が水素、メチルおよびエチルからなる群から選択され、

R4 が水素、メチル、エチルおよびOX4 からなる群から選択され、

X4 が水素、ナトリウム、カリウム、メチルおよびエチルからなる群から選択

され、

X1 がHであり、かつ、

Aがアルキレン、アルケニレンまたはヒドロキシアルキレンからなる群から選

択される、請求項2に記載の使用。

【請求項4】

リン原子と窒素原子間でAが3個の炭素原子の鎖を形成する、請求項1~3の

いずれか1項に記載の使用。

【請求項5】

X4 が水素、アンモニウムならびに周期系の第一群および第二群の金属、好ま

しくはナトリウム、カリウム、カルシウムまたはマグネシウム、エチレンジアミ

ンまたはアミノ酸に由来するアンモニウム化合物、好ましくはエタノールアミン

、エチレンジアミン、N,N-ジベンジルエチレンジアミンおよびアルギニンか

らなる群から選択される、請求項2に記載の使用。

【請求項6】

R2 がアシル基であり、かつ、Aがアルキレン基であり、R2 が好ましくはホ

ルミルまたはアセチルにより形成され、かつ、Aが好ましくはプロピレン、プロ

ペニレンおよびヒドロキシプロピレンにより形成されている、請求項2~5のい

ずれか1項に記載の使用。

【請求項7】

細菌、ウイルス、真菌、または単細胞もしくは多細胞寄生体によって引き起こ

される感染症の治療用医薬製剤の製造のための、請求項1~6のいずれか1項に

記載の使用。

【請求項8】

プロピオン酸菌科、特にプロピオン酸菌属、特にプロピオニバクテリウム・ア

(5) 特表2003-520760

Page 6: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

ンセス種の細菌、放線菌科、特に放線菌属の細菌、コリネバクテリウム属、特に

ジフテリア菌および偽結核コリネバクテリウム種の細菌、ミコバクテリウム科、

ミコバクテリウム属、特に癩菌、結核菌、ウシ結核菌および鳥結核菌種の細菌、

クラミジア科、特にトラコーマクラミジアおよびオウム病クラミジア種の細菌、

リステリア属、特にリステリア菌の細菌からなる群から選択される細菌により引

き起こされる感染症の治療用医薬製剤の製造のための、請求項7に記載の使用。

【請求項9】

パルボウイルス科(Parvoviridae)、特にパルボウイルス、デペンドウイルス、

デンソウイルス;アデノウイルス科(Adenoviridae)、特にアデノウイルス、マス

トアデノウイルス、アビアデノウイルス;パポバウイルス属(Papovaviridae)の

ウイルス、特にパポバウイルス、特にパピローマウイルス(疣贅ウイルス)、ポ

リオーマウイルス、特にJCウイルス、BKウイルスおよびミオパポバウイルス

;ヘルペスウイルス属(Herpesviridae)のウイルス、特に単純ヘルペスウイルス

、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、エプスタイン・バールウ

イルス、6型ヒトヘルペスウイルス、7型ヒトヘルペスウイルス、8型ヒトヘル

ペスウイルス;ポックスウイルス属(Poxiviridae)のウイルス、特にポックスウ

イルス、オルトポックスウイルス、パラポックスウイルス、伝染性軟属腫ウイル

ス、アビウイルス、カプリウイルス、レポリポックスウイルス、原発性内肝性ウ

イルス、特にA型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝

炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、F型肝炎ウイルス、G型肝炎ウイルスなどの肝

炎ウイルス;ヘパドナウイルス、特にB型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルスなど

の総ての肝炎ウイルス;ピコルナウイルス属(Picornaviridae)のウイルス、特に

ピコルナウイルス、総てのエンテロウイルス、総てのポリオウイルス、総てのコ

クサッキーウイルス、総てのエコーウイルス、総てのライノウイルス、A型肝炎

ウイルス、アフタウイルス;カルシウイルス属(Calciviridae)のウイルス、特に

E型肝炎ウイルス;レオウイルス属(Reoviridae)のウイルス、特にオルビウイル

ス、ロタウイルス;トガウイルス属(Togaviridae)のウイルス、特にトガウイル

ス、アルファウイルス、ルビウイルス、ペスチウイルス、風疹ウイルス;フラビ

ウイルス属(Flaviviridae)のウイルス、特にフラビウイルス、FSMEウイルス

(6) 特表2003-520760

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、C型肝炎ウイルス;オルソミクソウイルス属(Orthomyxoviridae)のウイルス、

特にインフルエンザウイルス;パラミクソウイルス属(Paramyxoviridae)のウイ

ルス、特にパラミクソウイルス、麻疹ウイルス(morbilli virus)、ニューモウイ

ルス、麻疹ウイルス(measles virus)、ムンプスウイルス;ラブドウイルス属(Rh

abdoviridae)のウイルス、特にラブドウイルス、狂犬病ウイルス、リッサウイル

ス、水疱性口内炎ウイルス;コロナウイルス属(Coronaviridae)のウイルス、特

にコロナウイルス;ブニヤウイルス属(Bunyaviridae)のウイルス、特にブニヤウ

イルス、ナイロウイルス、フレボウイルス、ウークウイルス(uukuvirus)、ハン

タウイルス、ハンターンウイルス;アレナウイルス属(Arenaviridae)のウイルス

、特にアレナウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス;レトロウイルス属(Ret

roviridae)のウイルス、特にレトロウイルス、総てのHTLウイルス、ヒトT細

胞白血病ウイルス、オンコルナウイルス、スプマウイルス、レチノウイルス、総

てのHIウイルス;フィロウイルス属(Filoviridae)のウイルス、特にマルブル

クおよびエボラウイルス、スローウイルス、プリオン、オンコウイルスおよび白

血病ウイルスからなる群から選択されるウイルスによって引き起こされる感染症

の治療用医薬製剤の製造のための、請求項7に記載の使用。

【請求項10】

単細胞寄生体、すなわちマラリア、睡眠病、シャーガス病、トキソプラズマ症

、アメーバ性赤痢、リーシュマニア症、トリコモナス症、ニューモシスティス症

、バランチジウム症、クリプトスポリジア症、サルコシスチス症、アカントアメ

ーバ症、ネグレリア症、コクシジウム症、ジアルジア鞭毛虫症およびラムブル鞭

毛虫症の病原生物により引き起こされる感染症の予防および治療用医薬製剤の製

造のための、請求項7に記載の使用。

【請求項11】

医薬製剤が少なくとも1種の有機リン化合物の有効量と医薬上許容される賦形

剤とを含んでなる、請求項1~10のいずれか1項に記載の使用。

【請求項12】

医薬製剤が少なくとも1種のさらなる医薬上有効な物質を含んでなる、請求項

11に記載の使用。

(7) 特表2003-520760

Page 8: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

【請求項13】

医薬製剤がスルホンアミド、スルファドキシン、アルテミシニン、アトバクオ

ン、キニン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、ハロファントリ

ン、ピリメタミン、アルメシン、テトラサイクリン、ドキシサイクリン、プログ

アニル、メトロニダゾール、プラジカンテール、ニクロサミド、メベンダゾール

、ピランテール、チアベンダゾール、ジエチルカルバジン、ピペラジン、ピリビ

ナム、メトリホネート、オキサムニキン、ビチオノール、およびスラミンからな

る群の1種以上の成分をさらに含んでなる、請求項12に記載の使用。

【請求項14】

ペニシリン、ベンジルペニシリン(ペニシリンG)、フェノキシペニシリン、

イソキサゾリルペニシリン、アミノペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン

、バクアンピシリン、カルボキシペニシリン、チカルシリン、テモシリン、アシ

アルアミノペニシリン、アズロシリン、メズロシリン、ピペラシリン、アパルシ

リン、メシリナム、セファロスポリン、セファゾリン類、セフロキシム類、セフ

ォキシチン類、セフォキシチン、セフォテタン、セフメタゾール、ラタモキセフ

、フロモキセフ、セフォタキシム類、セフォジジム、セフタジジム類、セフタジ

ジム、セフピロム、セフェピム、通常のセファロスポリン、セフスロジン、セフ

ォペラゾン、セファレキシン類の経口セファロスポリン、ロラカルベフ、セフプ

ロジル、新規広域スペクトル経口セファロスポリン、セフィキシム、セフポドキ

シムプロキセチル、セフロキシムアクセチル、セフェタメット、セフォチアムヘ

キセチル、セフジニール、セフチブテン、その他のβ-ラクタム抗生物質、カル

バペネム、イミペネム/シラスタチン、メロペネム、ビアペネム、アズトレオナ

ム、β-ラクタマーゼ阻害剤、クラブラン酸/アモキシシリン、クラブラン酸/

チカルシリン、スルバクタム/アンピシリン、タゾバクタム/ピペラシリン、テ

トラサイクリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイ

クリン、ミノサイクリン、クロラムフェニコール、アミノグリコシド、ゲンタマ

イシン、トブラマイシン、ネチルマイシン、アミカシン、スペクチノミキシン、

マクロライド、エリトロマイシン、クラリトロマイシン、ロキシトロマイシン、

アジトロマイシン、ジリトロマイシン、スピラマイシン、ジョサマイシン、リン

(8) 特表2003-520760

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コサミド、クリンダマイシン、フシジン酸、グリコペプチド抗生物質、バンコマ

イシン、テイコプラニン、プリスチナマイシン誘導体、フォスフォマイシン、抗

菌葉酸アンタゴニスト、スルホンアミド、コ・トリモキサゾール、トリメトプリ

ム、その他のジアミノピリミジン-スルホンアミド配合物、ニトロフラン、ニト

ロフラントイン、ニトロフラゾン、ジャイレース阻害剤(キノロン)、ノルフロ

キサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、エノキ

サシン、フレロキサシン、ペフロキサシン、ロメフロキサシン、ベイ Y311

8、ニトロイミダゾール、抗マイコバクテリウム薬、イソナイアジド、リファン

ピシン、リファブチン、エタンブトール、ピラジンアミド、ストレプトマイシン

、カプレオマイシン、プロチオンアミド、テリジドン、ダプソン、クロファジミ

ン、局所用抗生物質、バシトラシン、チロトリシン、ポリミキシン、ネオマイシ

ン、カマナイシン、パロモマイシン、ムピロシン、抗ウイルス薬、アシクロビル

、ガンシクロビル、アジドチミジン、ジダノシン、ザルシタビン、チアシチジン

、スタブジン、リバビリン、イドクスウリジン、トリフルリジン、フォスカーネ

ット、アマンタジン、インターフェロン、チボール誘導体、プロテイナーゼ阻害

剤、抗真菌薬、ポリエン、アンフォテリシンB、ナイスタチン、ナタマイシン、

アゾール、敗血症治療用アゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、イトラコナ

ゾール、フルコナゾール、UK-109,496、局所適用用アゾール、クロト

リマゾール、エコナゾール、イソコナゾール、オキシコナゾール、ビフォナゾー

ル、フルシトシン、グリセオフルビン、シクロピロキソラミン、トルナフテート

、ナフチフィン、テルビナフィン、アモロルフィン、アントラキノン、ベツリン

酸、セミアントラキノン、キサントン、ナフトキノン、アリールアミノアルコー

ル、キニン、キニジン、メフロキン、ハロファントリン、クロロキン、アモジア

キン、アクリジン、ベンゾナフチリジン、メパクリン、ピロナリジン、ダプソン

、スルホンアミド、スルファドキシン、スルファレン、トリメトプリム、プログ

アニル、クロロプログアニル、ジアミノピリミジン、ピリメタミン、プリマキン

、アミノキノリン、WR238,605、テトラサイクリン、ドキシサイクリン

、クリンダマイシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン

、アルテミシニン、ジヒドロアルテミシニン、10bアルテムエーテル、アルテ

(9) 特表2003-520760

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エーテル、アトルテスネート、アトバクォン、スラミン、メルアルソプロール、

ニフルチモクス、スチボグルコネートナトリウム、ペンタミジン、アンフォテリ

シンB、メトロニダゾール、クリオキノール、メベンダゾール、ニクロサミド、

プラジカンテル、ピランテル、チアベンダゾール、ジエチルカルバマジン、イベ

ルメクチン、ビチオノール、オキサムニキン、メトリホネート、ピペラジン、エ

ンボネートからなる群の1以上の成分を特徴とする、請求項12に記載の使用。

(10) 特表2003-520760

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【発明の詳細な説明】

【0001】

本発明はヒトおよび動物においてウイルス、細菌、真菌および寄生体によって

引き起こされる感染症の治療および予防処置用の医薬製剤の製造のための有機リ

ン化合物およびその塩、エステルおよびアミドの使用、ならびに植物における殺

真菌剤、殺菌剤および除草剤としてのその使用に関する。本発明によれば、これ

らの有機リン化合物はホスフィノイル誘導体およびホスフィン酸誘導体を含んで

なる。

【0002】

ヒトおよび動物の治療および植物の保護の選択の範囲を広げるには、有効性が

高いだけでなく、他の医薬製剤や植物衛生剤とは異なり副作用が少なく、ヒトの

健康に危険の少ない薬剤を提供することが差し当たって必要である。

【0003】

従って本発明の目的は、ヒトおよび動物においてウイルス、細菌、真菌および

寄生体による感染症に、また植物における殺真菌剤、殺菌剤および除草剤として

有用であり、かつ、上記の要求を満たす物質を提供することにある。

【0004】

この目的は請求項1で定義された物質群により驚くほど完全に達成される。こ

の物質群はウイルス、ある種の細菌、真菌、単細胞および多細胞寄生体に対する

抗感染作用と植物における殺真菌、殺菌および除草作用の双方を示す。

【0005】

本発明に従い使用される有機リン化合物は一般式(I):

【化3】

{式中、R1 およびR2 は同一または異なっており、水素、置換および非置換ア

(11) 特表2003-520760

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ルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキル、置換および非置換アルケニル、

置換および非置換アルキニル、置換および非置換アリール、置換および非置換ア

シル、置換および非置換シクロアルキル、置換および非置換アラルキル、置換お

よび非置換複素環式基、ハロゲン、OX1 ならびにOX2 からなる群から選択さ

れ、

ここで、X1 およびX2 は同一であっても異なっていてもよく、水素、置換お

よび非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキル、置換および非置換

アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換および非置換アリール、置換お

よび非置換アシル、置換および非置換シクロアルキル、置換および非置換アラル

キル、置換および非置換複素環式基からなる群から選択され、

Aはアルキレン基、アルケニル基およびヒドロキシアルキレン基からなる群か

ら選択され、

R3 は水素、置換および非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキ

ル、置換および非置換アリール、置換および非置換アシル、置換および非置換ア

ラルキル、置換および非置換アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換お

よび非置換シクロアルキル、置換および非置換複素環式基、ハロゲンからなる群

から選択され、

R4 は水素、置換および非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキシアルキ

ル、置換および非置換アリール、置換および非置換アシル、置換および非置換ア

ラルキル、置換および非置換アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換お

よび非置換シクロアルキル、置換および非置換複素環式基、ハロゲン、OX4 か

らなる群から選択され、

ここで、X4 は水素、置換および非置換アルキル、置換および非置換ヒドロキ

シアルキル、置換および非置換アリール、置換および非置換アラルキル、置換お

よび非置換アルケニル、置換および非置換アルキニル、置換および非置換シクロ

アルキル、置換および非置換複素環式基、シリル、有機および無機塩基の陽イオ

ン、特に周期系の第一群、第二群または第三群金属、アンモニウム、置換アンモ

ニウムおよびエチレンジアミンまたはアミノ酸に由来するアンモニウム化合物か

らなる群から選択される}

(12) 特表2003-520760

Page 13: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

で示される有機リン化合物、ならびに医薬上許容される塩、エステルおよびアミ

ドおよびエステルの塩である。

【0006】

好適な化合物は特に下記式(II):

【化4】

{式中、

X1 は水素、置換または非置換アシル、置換または非置換アルキル、置換また

は非置換アリール、置換または非置換アラルキル、置換または非置換シクロアル

キル、置換または非置換複素環式基からなる群から選択され、

R2 、R3 、R4 およびAは式(I)と同義である}

のものである。

特に好ましくはAは窒素原子をリン原子とを結びつける3個の炭素原子鎖であ

る。この3員の鎖は置換されていてもよい。

特に式(II)の好ましい化合物はR2 がアシル、特にホルミルまたはアセチル

であり、R3 が水素、メチルまたはエチルであり、R4 が水素、メチル、エチル

またはOX4 (ここでX4 は水素、ナトリウム、カリウム、メチル、エチルであ

る)であり、X1 は水素であり、かつ、Aはアルキレン、アルケニレンまたはヒ

ドロキシアルキレンであるものである。特に良好な結果はR2 がホルミルまたは

アセチルで、かつ、Aがプロピレン、プロペニレンまたはヒドロキシプロピレン

で達成される。

【0007】

前記定義の具体的な特徴およびその好適な例を以下に示す。

「アシル」は個々に前記される酸に対応する有機カルボン酸、炭酸、カルバミ

ン酸またはチオ酸もしくはイミド酸などの酸、あるいは有機スルホン酸に由来す

(13) 特表2003-520760

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る置換基であるが、これらの酸は各々の場合、分子内に脂肪族基、芳香族基およ

び/または複素環式基、ならびにカルバモイルまたはカルバミミドイルを含んで

なる。

【0008】

これらのアシル基の好適な例を以下に示す。

【0009】

脂肪族アシル基は、以下のものを含む基のような脂肪酸に由来するアシル基を

含むものと考えられる。

アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソ

ブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイルなど);

アルケノイル(例えば、アクリロイル、メタクリロイル、クロトノイルなど)

アルキルチオアルカノイル(例えば、メチルチオアセチル、エチルチオアセチ

ルなど);

アルカンスルホニル(例えば、メシル、エタンスルホニル、プロパンスルホニ

ルなど);

アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、

プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソ

ブトキシカルボニルなど);

アルキルカルバモイル(例えば、メチルカルバモイルなど);

(N-アルキル)チオカルバモイル(例えば、(N-メチル)チオカルバモイ

ルなど);

アルキルカルバミミドイル(例えば、メチルカルバミミドイルなど);

オキザロ;

アルコキシアリル(例えば、メトキシアリル、エトキシアリル、プロポキシア

リルなど)。

【0010】

前記の脂肪族アシル基の例では、脂肪族炭化水素部分、特にアルキル基または

アルカン基は所望により、アミノ、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素など

(14) 特表2003-520760

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)、ヒドロキシ、ヒドロキシイミノ、カルボキシ、アルコキシ(例えば、メトキ

シ、エトキシ、プロポキシなど)、アルコキシカルボニル、アシルアミノ(例え

ば、ベンジルオキシカルボニルアミノなど)、アシルオキシ(例えば、アセトキ

シ、ベンゾイルオキシなど)などのような1以上の好適な置換基を含んでもよく

、かかる置換基を有する好ましい脂肪族アシル基としては、例えば、アミノ、カ

ルボキシ、アミノおよびカルボキシ、ハロゲン、アシルアミノなどで置換された

アルカノイルが挙げられる。

【0011】

芳香族アシル基は、置換または非置換アリール基(ここで、このアリール基は

フェニル、トルイル、キシリル、ナフチルなどを含み得る)を有する酸由来のア

シル基を含んでなるものと考えられ、好適な例は以下に示される。

アロイル(例えば、ベンゾイル、トルオイル、キシロイル、ナフトイル、フタ

ロイルなど);

アラルカノイル(例えば、フェニルアセチルなど);

アラルケノイル(例えば、シンナモイルなど);

アリールオキシアルカノイル(例えば、フェノキシアセチルなど);

アリールチオアルカノイル(例えば、フェニルチオアセチルなど);

アリールアミノアルカノイル(例えば、N-フェニルグリシルなど);

アレンスルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トシルまたはトルエンスル

ホニル、ナフタレンスルホニルなど);

アリールオキシカルボニル(例えば、フェノキシカルボニル、ナフチルオキシ

カルボニルなど);

アラルコキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカルボニルなど);

アリールカルバモイル(例えば、フェニルカルバモイル、ナフチルカルバモイ

ルなど);

アリールグリオキシロイル(例えば、フェニルグリオキシロイルなど)。

アシル基の前記の例では、芳香族炭化水素部分(特にアシル基)および/また

は脂肪族炭化水素部分(特にアルカン基)は所望により、アルキル基またはアル

カン基の好適な置換基としてすでに挙げたものような1以上の好適な置換基を含

(15) 特表2003-520760

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んでもよい。特に挙げられ、好ましい芳香族アシル基の例をなす特定の置換基を

有する芳香族アシル基としては、ハロゲンおよびヒドロキシで、またはハロゲン

およびアシルオキシで置換されたアロイル、ならびにアリールチオカルバモイル

(例えば、フェニルチオカルバモイルなど)とともにヒドロキシ、ヒドロキシミ

ノ、ジハロゲンアルカノイルオキシイミノで置換されたアラルカノイル;

アリールカルバミミドイル(例えば、フェニルカルバミミドイルなど)

が挙げられる。

【0012】

複素環式アシル基とは複素環式基を有する酸に由来するアシル基であると理解

され、これらには、

複素環式基が、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも1個

のヘテロ原子を有する5~6員の芳香族または脂肪族複素環である、複素環式カ

ルボニル(例えば、チオフェニル、フロイル、ピロールカルボニル、ニコチノイ

ルなど);

複素環式基が5~6員であり、窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される

少なくとも1個のヘテロ原子を含む、アルカノイル複素環(例えば、チオフェニ

ルアセチル、フリルアセチル、イミダゾリルプロピオニル、テトラゾリルアセチ

ル、2-(2-アミノ-4-チアゾリル)-2-メトキシイミノアセチルなど)

などが含まれる。

【0013】

前記の複素環式アシル基の例では、複素環および/または脂肪族炭化水素部分

は所望により、アルキルおよびアルカン基に関して好適であるとして述べたもの

と同じ、1以上の好適な置換基を含み得る。

【0014】

「アルキル」は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ

チル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのような9個までの炭素原子を有す

る直鎖または分枝鎖アルキル基である。

【0015】

「ヒドロキシアルキル」は、少なくとも1個の水酸基、好ましくは1または2

(16) 特表2003-520760

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個の水酸基を含む、9個までの炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキル基で

ある。

【0016】

「アルケニル」としては、例えばビニル、プロペニル(例えば、1-プロペニ

ル、2-プロペニル)、1-メチルプロペニル、2-メチルプロペニル、ブテニ

ル、2-エチルプロペニル、ペンテニル、ヘキセニルなどの9個までの炭素原子

を有する直鎖または分枝鎖アルケニル基が含まれる。

【0017】

「アルキニル」は、9個までの炭素原子を有する直鎖または分枝鎖アルキニル

基である。

【0018】

シクロアルキルは、好ましくは所望により置換されていてもよいC3~C7シ

クロアルキルを表す。おそらく好適な置換基はとりわけアルキル、アルケニル、

アルキニル、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシなど)、ハロゲン(例え

ば、フッ素、塩素、臭素など)、ニトロなどが可能な置換基である。

【0019】

アリールはフェニル、ナフチルなどの芳香族炭化水素基であり、所望によりア

ルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシな

ど)、ハロゲン(例えば、フッ素、塩素、臭素など)、ニトロなどのような1以

上の好適な置換基を含んでもよい。

【0020】

「アラルキル」としてはベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、トリチルな

どのようなモノ、ジ、トリフェニルアルキルが挙げられ、この芳香族部分は所望

によりアルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシなど)、ハロゲン(例えば、フ

ッ素、塩素、臭素など)、ニトロなどのような1以上の好適な置換基を含んでも

よい。

【0021】

「アルキレン」は9個までの炭素原子を含み、式:

-(Cn H2n )-

(17) 特表2003-520760

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(式中、nは1~9の整数である)で示すことができる、メチレン、エチレン、

トリメチレン、メチルエチレン、テトラメチレン、1-メチルトリメチレン、2

-エチルエチレン、ペンタメチレン、2-メチルテトラメチレン、イソプロピル

エチレン、ヘキサメチレンなどの直鎖または分枝鎖アルキレン基を含む。好まし

いアルキレン基は4個までの炭素原子を含み、特に好ましい置換基は例えばトリ

メチルエチレンなど、3個の炭素原子を有するものである。水素原子は例えばハ

ロゲン基のようなその他の置換基で置換されていてもよい。

【0022】

「アルケニレン」は式:

-(Cn H2n-2 )-

(式中、nは2~9の整数である)で表すことができる、例えばビニレン、プロ

ペニレン(例えば、1-プロペニレン、2-プロペニレン)、1-メチルプロペ

ニレン、2-メチルプロペニレン、ブテニレン、2-エチルプロペニレン、ペン

テニレン、ヘキセニレンなどの、9個までの炭素原子を有する直鎖または分枝鎖

アルケニレン基を含む。アルケニレン基は特に好ましくは5個までの炭素原子、

特には、例えば1-プロペニレンなどの3個までの炭素原子を含むことができる

。水素原子は例えばハロゲン基などのその他の置換基で置換されていてもよい。

「ヒドロキシアルキレン」としては、9個までの炭素原子を含む直鎖または分

枝鎖アルキレン基が含まれ、ここでは選択される少なくとも1個の炭素原子が水

酸基で置換されていている。これらの基は式:

-(Cn H2n-z )(OH)z -

(式中、nは1~9の整数であり、zは1≦z≦nが当てはまる整数である)

で表すことができる。かかるヒドロキシアルキレン基の好適な例としては、ヒド

ロキシメチレン、ヒドロキシエチレン(例えば、1-ヒドロキシエチレンおよび

2-ヒドロキシエチレン)、ヒドロキシトリメチレン(例えば、1-ヒドロキシ

トリメチレン、2-ヒドロキシトリメチレンおよび3-ヒドロキシメチレン)、

ヒドロキシテトラメチレン(例えば、2-ヒドロキシテトラメチレン)、2-ヒ

ドロキシ-2-メチルトリメチレン、ヒドロキシペンタメチレン(例えば、2-

ヒドロキシペンタメチレン)、ヒドロキシヘキサメチレン(例えば、2-ヒドロ

(18) 特表2003-520760

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キシヘキサメチレン)などが挙げられる。4個までの炭素原子を含む低級ヒドロ

キシアルキレンが特に好ましく、特には例えば2-ヒドロキシトリメチレンなど

の3個の炭素原子を含むかかる化合物がある。水素原子は例えばハロゲン基など

のその他の置換基で置換されていてもよい。

【0023】

X4 基は好ましくはホスフィン基上でエステルを形成するように選択すること

ができる。式(I)および(II)のかかるエステルの好適な例としては、アルキ

ルエステル(例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イ

ソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、ヘキシルエステル

など);

アラルキルエステル(ベンジルエステル、フェネチルエステル、ベンズヒドリ

ルエステル、トリチルエステルなど);

アリールエステル(例えば、フェニルエステル、トリルエステル、ナフチルエ

ステルなど);

アロイルアルキルエステル(例えば、フェナシルエステルなど);およびシリ

ルエステル(例えば、トリアルキルハロゲンシリル、ジアルキルジハロゲンシリ

ル、アルキルトリハロシリル、ジアルキルアリールハロシリル、トリアルコキシ

ハロシリル、ジアルキルアラルキルハロゲンシリル、ジアルコキシジハロシリル

、トリアルコキシハロシリルなど)などが挙げられる。

【0024】

前記のエステルにおいては、アルカンおよび/またはアレン部分はハロゲン、

アルコキシ、ヒドロキシ、ニトロなどのような好適な置換基を少なくとも1個含

んでもよい。

【0025】

X4 は好ましくは周期系の第一族、第二族もしくは第三族の金属、アンモニウ

ム、置換アンモニウムまたはエチレンジアミンもしくはアミノ酸由来のアンモニ

ウム化合物である。言い換えれば、有機リン化合物の塩化合物は有機または無機

塩基により形成され(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アル

ミニウム塩、アンモニウム塩、マグネシウム塩、トリエチルアミン塩、エタノー

(19) 特表2003-520760

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ルアミン塩、ジクロロヘキシルアミン塩、エチレンジアミン塩、N,N’-ジベ

ンジルエチレンジアミン塩など)、またアミノ酸との塩(例えば、アルギニン塩

、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩など)などである。

【0026】

本発明に従い使用される式(I)または(II)の化合物は、塩酸、臭化水素酸

、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、乳酸、マレ

イン酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、安息香酸などのような有機または無機酸

のアンモニウム塩としてのそれらのプロトン化形態と仮定される。

【0027】

本発明に従い使用される式(I)または(II)の化合物では、例えば二重結合

を含む基、またはキラル基R1 、R2 、R3 、R4 、X1 、X2 、X4 もしくは

Aについての空間異性体が生じ得る。本発明に従う化合物の使用は純粋物質とし

て、またそれらの混合物の形の双方のあらゆる空間異性体を含む。

【0028】

これらの有機リン化合物はウイルス、細菌、単細胞および多細胞寄生体および

真菌により引き起こされるヒトおよび動物の感染症の治療および予防処置に特に

好適である。

【0029】

これらの化合物は単細胞寄生体(原生動物)、特にマラリアおよび睡眠病なら

びにシャーガス病、トキソプラズマ症、アメーバ性赤痢、リーシュマニア症、ト

リコモナス症、ニューモシスティス症、バランチジウム症、クリプトスポリジア

症、サルコシスチス症、アカントアメーバ症、ネグレリア症、コクシジウム症、

ジアルジア鞭毛虫症およびラムブル鞭毛虫症の病原生物に対して有効である。

従ってそれらはマラリア、また睡眠病ならびにChagas病、トキソプラズ

マ症、アメーバ性赤痢、リーシュマニア症、トリコモナス症、ニューモシスティ

ス症、バランチジウム症、クリプトスポリジア症、住肉胞子虫症、アカントアメ

ーバ症、ネグレリア症、コクシジウム症、ジアルジア鞭毛虫症およびラムブル鞭

毛虫症の予防処置に特に好適である。

【0030】

(20) 特表2003-520760

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本発明の有効物質は特に以下の細菌に対して用いられる。

プロピオン酸菌科、特にプロピオン酸菌属、特にプロピオニバクテリウム・アン

セス種の細菌、放線菌科、特に放線菌属の細菌、コリネバクテリウム属、特にジ

フテリア菌および偽結核コリネバクテリウム種の細菌、ミコバクテリウム科、ミ

コバクテリウム、特に癩菌、結核菌、ウシ結核菌および鳥結核菌種の細菌、クラ

ミジア科、特にトラコーマクラミジアおよびオウム病クラミジア種の細菌、リス

テリア属、特にリステリア菌の細菌、豚丹毒菌種の細菌、クロストリジウム属の

細菌、エルシニア属、ペスト菌、偽結核エルシニア菌、エンテロコリチカ菌およ

びルクケリ菌の細菌、マイコプラスマ科、マイコプラスマ属およびウレアプラズ

マ属、特に肺炎マイコプラズマ種の細菌、ブルセラ属の細菌、ボルデテラ属の細

菌、カンピロバクター属、特にカンピロバクター・ジェジュニ、カンピロバクタ

ー・コリおよびカンピロバクター・フェツス種の細菌、ヘリコバクター属、特に

ヘリコバクター・ピロリ種の細菌、スピロヘータ科およびレプトスピラ属、特に

トレポネーマ属、ボレリア属およびレプトスピラ属、特にボレリア・ブルグドル

フェリの細菌、アクチノバチルス属の細菌、レジュネラ科、レジュネラ属の細菌

、リケッチア科およびバルトネラ科の細菌、ノカルジア属およびロドコッカス属

の細菌、デルマトフィラス属の細菌。

【0031】

有機リン化合物およびその誘導体は結局、動物のジフテリア、尋常性座瘡、リ

ステリア症、豚丹毒、ヒトおよび動物のガス壊疽、ヒトおよび動物の悪性水腫、

ヒトおよび動物の結核、ヒトおよび動物の癩病およびさらなるミコバクテリア症

、動物の副結核、ヒトおよび動物のペスト、腸間リンパ節炎および仮性結核、コ

レラ、在郷軍人病、ヒトおよび動物のボレリア症、ヒトおよび動物のレプトスピ

ラ症、梅毒、ヒトおよび動物のカンピロバクター腸炎感染症、動物のモラクセラ

角結膜炎および漿膜炎、動物およびヒトのブルセラ症、ヒトおよび動物の炭疸、

ヒトおよび動物の放線菌症、ストレプトトリックス症、動物のオウム病/鳥類病

、Q熱、エールリッヒ症の治療に好適である。

【0032】

さらにその使用は胃腸管の潰瘍におけるヘリコバクター根絶に有効である。

(21) 特表2003-520760

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【0033】

また別の抗生物質と併用して前記の疾病を治療することもできる。結核治療用

のその他の抗感染薬との組み合わせ製剤には、イソニアジド、リファンピシン、

エタンブトール、ピラジンアミド、ストレプトマイシン、プロチオンアミドおよ

びダプソンが特に好適である。

【0034】

さらに本発明の有効物質は以下のウイルスによる感染症に有用である。

パルボウイルス属:パルボウイルス、デペンドウイルス、デンソウイルス;ア

デノウイルス属:アデノウイルス、マストアデノウイルス、アビアデノウイルス

;パポバウイルス属:パポバウイルス、特にパピローマウイルス(疣贅ウイルス

)、ポリオーマウイルス、特にJCウイルス、BKウイルスおよびミオパポバウ

イルス;ヘルペスウイルス属:総てのヘルペスウイルス、特に単純ヘルペスウイ

ルス、水痘帯状疱疹ウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、エプスタイン・バー

ルウイルス、総てのヒトヘルペスウイルス、6型ヒトヘルペスウイルス、7型ヒ

トヘルペスウイルス、8型ヒトヘルペスウイルス;ポックスウイルス属:ポック

スウイルス、オルトポックスウイルス、パラポックスウイルス、伝染性軟属腫ウ

イルス、アビウイルス、カプリウイルス、レポリポックスウイルス、総ての原発

性内肝性ウイルス;肝炎ウイルス:A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型

肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、F型肝炎ウイルス、G型

肝炎ウイルス;ヘパドナウイルス:総ての肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、D

型肝炎ウイルス;ピコルナウイルス属:ピコルナウイルス、総てのエンテロウイ

ルス、総てのポリオウイルス、総てのコクサッキーウイルス、総てのエコーウイ

ルス、総てのライノウイルス、A型肝炎ウイルス、アフトウイルス;カルシウイ

ルス属:E型肝炎ウイルス;レオウイルス属:レオウイルス、オルビウイルス、

ロタウイルス;トガウイルス属:トガウイルス、アルファウイルス、ルビウイル

ス、ペストウイルス、風疹ウイルス;フラビウイルス属:フラビウイルス、FS

MEウイルス、C型肝炎ウイルス;オルソミクソウイルス属:総てのインフルエ

ンザウイルス;パラミクソウイルス属:パラミクソウイルス、麻疹ウイルス(mor

billi virus)、ニューモウイルス、麻疹ウイルス(measles virus)、ムンプスウ

(22) 特表2003-520760

Page 23: 【特許請求の範囲】 - FC2riibs.web.fc2.com/JPA_2003520760.pdf【特許請求の範囲】 【請求項1】 寄生体、真菌、ウイルス、ならびにプロピオン酸菌科(Propionibacteriae)、

イルス;ラブドウイルス属:ラブドウイルス、狂犬病ウイルス、リッサウイルス

、水疱性口内炎ウイルス;コロナウイルス属:コロナウイルス;ブニヤウイルス

属:ブニヤウイルス、ナイロウイルス、フレボウイルス、ウークウイルス(uukuv

irus)、ハンタウイルス、ハンターンウイルス;アレナウイルス属:アレナウイ

ルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス;レトロウイルス属:レトロウイルス、総

てのHTLウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス、オンコルナウイルス、スプマ

ウイルス、レチノウイルス、総てのHIウイルス;フィロウイルス属:マルブル

クおよびエボラウイルス;スローウイルス、プリオン、オンコウイルスおよび白

血病ウイルス。

【0035】

従って、本発明に従い使用される有機リン化合物は以下のウイルス感染症に対

抗するのに好適である。

【0036】

腫瘍、特にヒトにおいてパピローマウイルスにより引き起こされる生殖器官の

腫瘍を予防するためのパピローマウイルスの根絶、JCウイルスおよびBKウイ

ルスの根絶、ヘルペスウイルスの根絶、カポジ肉腫の治療のためのヒト8型ヘル

ペスウイルスの根絶、移植前のサイトメガロウイルスの根絶、移植前およびエプ

スタイン・バーウイルス関連腫瘍を予防するためのエプスタイン・バーウイルス

の根絶、慢性肝臓疾患の治療および肝臓癌ならびに肝硬変の予防のための肝炎ウ

イルスの根絶、心筋症におけるコクサッキーウイルスの根絶、真性糖尿病患者に

おけるコクサッキーウイルスの根絶、ヒトおよび動物における免疫不全ウイルス

の根絶、AIDS患者における二次感染症の治療 、ウイルス起源の呼吸系の炎

症(咽頭乳頭腫、過形成、鼻炎、咽頭炎、気管支炎、肺炎)、感覚器の炎症(角

結膜炎)、神経系の炎症(小児麻痺、髄膜脳炎、脳炎、亜急性硬化性汎脳炎、S

SPE、進行性多病巣性白質脳症、リンパ球性脈絡髄膜炎)、胃腸管の炎症(口

内炎、歯肉口内炎、食道炎、胃炎、胃腸炎、下痢性疾患)、肝臓および胆嚢系の

炎症(肝炎、胆管炎、肝細胞性癌腫)、リンパ組織の炎症(単球増加症、リンパ

節炎)、造血系の炎症、生殖器の炎症(流行性耳下腺炎性睾丸炎)、皮膚の炎症

(疣贅、皮膚炎、口唇ヘルペス、紅色汗疹、水痘帯状疱疹、帯状疱疹)、粘膜の

(23) 特表2003-520760

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炎症(乳頭腫、結膜乳頭腫、過形成、異形成症)、心臓/血管系の炎症(動脈炎

、心筋炎、心内膜炎、心膜炎)、腎臓/尿路系の炎症、生殖器の炎症(肛門生殖

器障害、疣贅、陰部疣贅、急性コンジローム、異形成、乳頭腫、子宮頸異形成、

尖圭コンジローム、疣贅状表皮発育異常症、運動器官の炎症(筋炎、筋痛)の治

療、分趾蹄動物における口蹄疫、コロラドダニ熱、デング症候群、出血熱、初夏

髄膜脳炎(ESME)および黄熱の治療。

【0037】

記載される化合物、すなわち式(I)および(II)の有機リン化合物、ならび

にホスフィノ基におけるエステルおよびアミドおよびその塩は単細胞および多細

胞寄生体、特にマラリアおよび睡眠病病原体に対して強力な細胞傷害活性を示す

。従って本発明に従い使用される化合物はウイルス、細菌、寄生体および真菌に

よりヒトおよび動物で引き起こされる感染症の治療に有用である。またこれらの

化合物はウイルス、細菌、寄生体および真菌により引き起こされる疾患の予防、

特にマラリアおよび睡眠病の予防処置にも好適である。

【0038】

本発明に従い使用される有機リン化合物としては、本目的のためには一般に医

薬上許容される塩、アミド、エステル、かかるエステルの塩またはその他、投与

の際に本発明に従い代謝産物または分解産物として使用される化合物となる化合

物(「プロドラッグ」としても知られる)が含まれ、これらは抗感染作用を有す

得る公知の薬剤と類似の好適ないずれかの方法での投与のために(無毒の医薬上

許容される担体と混合して)配合すればよい。

【0039】

医薬上許容される化合物の塩としては、塩酸、硫酸、クエン酸、マレイン酸、

フマル酸、酒石酸、p-トルエンスルホン酸のような無機または有機酸のアンモ

ニウム塩としてのそれらのプロトン形態で本発明に従い使用される式(I)およ

び(II)の化合物を形成する塩が挙げられる。

【0040】

医薬上許容される好適な塩はまた、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩

、アンモニウム塩、エタノールアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシ

(24) 特表2003-520760

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ルアミン塩、およびアルギニン塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩のような

アミノ酸の塩など、X4 の好適な選択によって形成されるものでもある。

【0041】

上記物質の使用は細菌病に対する、またはその予防のための医薬製剤の製造、

あるいは除草剤の製造のために特に好適である。

【0042】

これらの物質の活性は試験系を用いて決定される。この系はin vitroにおける

細菌、寄生体、ウイルス、真菌または植物の生育阻害の測定に基づくものである

。このために当業者に公知の試験法がある部分使用される。

【0043】

例えば抗マラリア活性は、血液培地におけるマラリア寄生体の増殖阻害を測定

することにより決定される。

【0044】

抗菌活性は、栄養培地上または液体培地における細菌の増殖阻害を測定に基づ

いて決定される。

【0045】

抗ウイルス活性は、細胞培養物おけるウイルス成分の形成に基づいて決定され

る。

【0046】

殺菌活性の決定は培養基および液体培地中の真菌の増殖阻害に基づくものであ

る。

【0047】

検討すべき微生物のいくつかは動物モデルでしか調べられないことがある。こ

の場合には発明者らは次ぎに適当なモデルを使用する。

【0048】

in vitro測定系において活性を示す物質は、次ぎにin vivoモデルでさらに調

べる。

【0049】

抗寄生体活性、抗ウイルス活性、殺真菌活性または殺菌活性は適当な動物モデ

(25) 特表2003-520760

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ルでさらに評価する。

【0050】

除草活性に関するスクリーニングは、藻類系により、標準的な条件下で植物か

らのイソプレン放射の測定により決定される。

【0051】

医薬上有効な薬剤は医薬製剤の形態での投与単位にて製造すればよい。これは

製剤がその有効成分含量が個別用量の画分または倍数に相当する個々の成分、例

えば、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、坐剤およびアンプルの形態であること

を意味する。この投与単位は、例えば、1、2、3または4個別用量もしくは1

/2、1/3、または1/4個別用量を含んでいてもよい。個別用量には1回の

投与される、通常一日用量の全部、半分または3分の1もしくは4分の1に相当

する有効物質量が含まれていることが好ましい。

【0052】

無毒の不活性な医薬上好適な賦形剤とは、固体、半固体または液体希釈剤、増

量剤およびあらゆる種類の配合助剤を意味するものと理解すべきである。

好ましい医薬製剤としては、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、顆粒剤、坐剤

、水剤、懸濁剤およびエマルション、ペースト剤、軟膏、ゲル剤、クリーム剤、

ローション剤、散剤、スプレー剤が挙げられる。錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピ

ルおよび顆粒剤は有効物質を、(a)増量剤および希釈剤(例えば、デンプン、

ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトール、および珪酸)、(b)結合剤

(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニル

ピロリドン)、(c)保湿剤(例えば、グリセロール)、(d)沈殿防止剤(例

えば、寒天、炭酸カルシウムおよび炭酸ナトリウム)、(e)溶解抑制剤(例え

ば、パラフィン)、および(f)吸収促進剤(例えば、第四級アンモニウム化合

物)、(g)湿潤剤(例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロー

ル)、(h)吸収剤(例えば、カオリンおよびベントナイト)、ならびに(i)

滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウムおよびマグネシウム、および

固体ポリエチレングリコール)、または(a)~(i)に記載の物質の混合物な

どの通常の賦形剤とともに含んでいてよい。

(26) 特表2003-520760

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【0053】

錠剤、糖衣錠、カプセル剤、ピル、顆粒剤は所望により不透明化剤を含んだ通

常のコーティングおよびケーシングで提供してもよいし、またそれらが遅れて、

好ましくは腸管の特定部分においてはじめて放出されるように構成してもよく、

ここでは例えば高分子物質およびワックスをマトリックスとして使用してもよい

【0054】

この有効成分は、所望により1種以上の前記賦形剤とともにマイクロカプセル

に封入された形態で提供してもよい。

【0055】

坐剤は有効物質に加え、通常の水溶性または水に不溶な賦形剤、例えば、ポリ

エチレングリコール、脂肪、例えば、カカオ脂および高級エステル(例えば、C

16脂肪酸を伴うC14アルコール)、またはこれらの物質の混合物を含んでも

よい。

【0056】

軟膏、ペースト剤、クリーム剤およびゲル剤は有効物質に加え、通常の賦形剤

、例えば、動物性および植物性脂肪、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガ

カントガム、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベント

ナイト、珪酸、タルクおよび酸化亜鉛、またはこれらの物質の混合物を含んでも

よい。

【0057】

散剤およびスプレー剤は有効物質に加え、通常の賦形剤、例えば、ラクトース

、タルク、珪酸、水酸化アルミニウム、珪酸カルシウム、およびポリアミドパウ

ダー、またはこれらの物質の混合物を含んでもよい。さらにスプレー剤は通常の

噴射剤、例えば、クロロフルオロカーボンを含んでもよい。

【0058】

水剤およびエマルションは有効物質に加え、溶剤、可溶化剤および乳化剤のよ

うな通常の賦形剤、例えば、水、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、

炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレン

(27) 特表2003-520760

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グリコール、1,3-ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油(特に綿

実油、落花生油、トウモロコシ油、オリーブ油、ひまし油およびゴマ油)、グリ

セロール、グリセロールホルマール、テトラヒドフルフリルアルコール、ポリエ

チレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混合

物を含んでもよい。

【0059】

また非経口投与には、水剤およびエマルションは無菌の等張形態で提供すれば

よい。

【0060】

懸濁剤は有効物質に加え、液体希釈剤のような通常の賦形剤、例えば、水、エ

チルアルコール、プロピレングリコール、沈殿防止剤(例えば、エトキシル化イ

ソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエ

ステル)、微晶質セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天お

よびトラガカントガム、またはこれらの物質の混合物を含んでもよい。

【0061】

また前記の処方は色素、防腐剤および臭気または香味改良添加剤(例えば、ハ

ッカ油、ユーカリ油および甘味剤、例えば、サッカリン)を含んでもよい。

【0062】

式(I)および(II)の有効物質は前記の医薬製剤中、混合物全体の約0.1

~99.5重量%、好ましくは約0.5~95重量%の濃度で存在するのが好ま

しい。

【0063】

またこれらの医薬製剤は式(I)および(II)の化合物に加え、さらなる医薬

有効物質を含んでもよい。

【0064】

これらの化合物はこれまでに記載された抗菌性、抗ウイルス性、抗真菌性およ

び抗寄生体性を有する物質とともに使用してもよい。かかる物質にはすでに治療

適用に使用されていたか、またはなお使用されている化合物が含まれる。この目

的に好適な物質としては、特にレッドリスト、またはSimon/Stille, Antibiotik

(28) 特表2003-520760

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a-Therapies in Klinik und Praxis, 9th Edition 1998 Schattauer Verlag 、

またはインターネット上のhttp:/www.customs.treas.gov/imp-exp/rulings/harm

oniz/hrm129.htmlで挙げられる物質がある。これらの誘導体は特に、ペニシリン

、ベンジルペニシリン(ペニシリンG)、フェノキシペニシリン、イソキサゾリ

ルペニシリン、アミノペニシリン、アンピシリン、アモキシシリン、バクアンピ

シリン、カルボキシペニシリン、チカルシリン、テモシリン、アシアルアミノペ

ニシリン、アズロシリン、メズロシリン、ピペラシリン、アパルシリン、メシリ

ナム、セファロスポリン、セファゾリン類、セフロキシム類、セフォキシチン類

、セフォキシチン、セフォテタン、セフメタゾール、ラタモキセフ、フロモキセ

フ、セフォタキシム類、セフォジジム、セフタジジム類、セフタジジム、セフピ

ロム、セフェピム、通常のセファロスポリン、セフスロジン、セフォペラゾン、

セファレキシン類の経口セファロスポリン、ロラカルベフ、セフプロジル、新規

な広域スペクトル経口セファロスポリン、セフィキシム、セフポドキシムプロキ

セチル、セフロキシムアクセチル、セフェタメット、セフォチアム-ヘキセチル

、セフジニール、セフチブテン、その他のβ-ラクタム抗生物質、カルバペネム

、イミペネム/シラスタチン、メロペネム、ビアペネム、アズトレオナム、β-

ラクタマーゼ阻害剤、クラブラン酸/アモキシシリン、クラブラン酸/チカルシ

リン、スルバクタム/アンピシリン、タゾバクタム/ピペラシリン、テトラサイ

クリン、オキシテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、

ミノサイクリン、クロラムフェニコール、アミノグリコシド、ゲンタマイシン、

トブラマイシン、ネチルマイシン、アミカシン、スペクチノミキシン、マクロラ

イド、エリトロマイシン、クラリトロマイシン、ロキシトロマイシン、アジトロ

マイシン、ジリトロマイシン、スピラマイシン、ジョサマイシン、リンコサミド

、クリンダマイシン、フシジン酸、グリコペプチド抗生物質、バンコマイシン、

テイコプラニン、プリスチナマイシン誘導体、フォスフォマイシン、抗菌葉酸ア

ンタゴニスト、スルホンアミド、コ・トリモキサゾール、トリメトプリム、その

他のジアミノピリミジン-スルホンアミド配合物(combinations)、ニトロフラン

、ニトロフラントイン、ニトロフラゾン、ジャイレース阻害剤(キノロン)、ノ

ルフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、

(29) 特表2003-520760

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エノキサシン、フレロキサシン、ペフロキサシン、ロメフロキサシン、ベイ Y

3118、ニトロイミダゾール、抗マイコバクテリウム薬、イソナイアジド、リ

ファンピシン、リファブチン、エタンブトール、ピラジンアミド、ストレプトマ

イシン、カプレオマイシン、プロチオンアミド、テリジドン、ダプソン、クロフ

ァジミン、局所用抗生物質、バシトラシン、チロトリシン、ポリミキシン、ネオ

マイシン、カマナイシン、パロモマイシン、ムピロシン、抗ウイルス薬、アシク

ロビル、ガンシクロビル、アジドチミジン、ジダノシン、ザルシタビン、チアシ

チジン、スタブジン、リバビリン、イドクスウリジン、トリフルリジン、フォス

カーネット、アマンタジン、インターフェロン、チボール誘導体、プロテイナー

ゼ阻害剤、抗真菌薬、ポリエン、アンフォテリシンB、ナイスタチン、ナタマイ

シン、アゾール、敗血症治療用アゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、イト

ラコナゾール、フルコナゾール、UK-109,496、局所適用用アゾール、

クロトリマゾール、エコナゾール、イソコナゾール、オキシコナゾール、ビフォ

ナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン、シクロピロキソラミン、トルナフ

テート、ナフチフィン、テルビナフィン、アモロルフィン、アントラキノン、ベ

ツリン酸、セミアントラキノン、キサントン、ナフトキノン、アリールアミノア

ルコール、キニン、キニジン、メフロキン、ハロファントリン、クロロキン、ア

モジアキン、アクリジン、ベンゾナフチリジン、メパクリン、ピロナリジン、ダ

プソン、スルホンアミド、スルファドキシン、スルファレン、トリメトプリム、

プログアニル、クロロプログアニル、ジアミノピリミジン、ピリメタミン、プリ

マキン、アミノキノリン、WR238,605、テトラサイクリン、ドキシサイ

クリン、クリンダマイシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロキ

サシン、アルテミシニン、ジヒドロアルテミシニン、10bアルテムエーテル、

アルテエーテル、アトルテスネート、アトバクォン、スラミン、メルアルソプロ

ール、ニフルチモクス、スチボグルコネートナトリウム、ペンタミジン、アンフ

ォテリシンB、メトロニダゾール、クリオキノール、メベンダゾール、ニクロサ

ミド、プラジカンテル、ピランテル、チアベンダゾール、ジエチルカルバマジン

、イベルメクチン、ビチオノール、アキサムニキン、メトリホネート、ピペラジ

ン、エンボネートとともに提供できる。

(30) 特表2003-520760

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【0065】

さらに有機リン化合物はスルホンアミド、スルファドキシン、アルテミシニン

、アトバクォン、キニン、クロロキン、ヒドロキシクロロキン、メフロキン、ハ

ロファントリン、ピリメタミン、アルメシン、テトラサイクリン、ドキシサイク

リン、プログアニル、メトロニダゾール、プラジクァンテル、ニクロサミド、メ

ベンダゾル、ピランテル、ティアベンダゾル、ジエチルカルバマジン、ピペラジ

ン、ピリビヌム、メトリホナート、オキサムニキン、ビチオノール、またはスラ

ミン、もしくはこれらの物質の2種以上と組み合せて医薬製剤にて提供してもよ

い。

【0066】

前記の医薬製剤は公知の方法を用いて、例えば、有効物質を賦形剤と混合する

ことによって常法にて製造される。

【0067】

前記の製剤はヒトおよび動物において、経口、直腸、非経口(静脈内、筋肉内

、皮下)、大槽内、膣内、腹膜内、局所(散剤、軟膏、滴剤)的に、腔、体腔に

おける感染症の治療に使用できる。好適な製剤は注射液、経口処置用の溶液およ

び懸濁液、ゲル剤、点滴製剤、エマルション、軟膏または滴剤である。局所治療

は眼科製剤および皮膚科製剤、銀および他の塩、点耳薬、眼用軟膏、散剤または

水剤を用いて行える。動物への投与は好適な組成の食餌または飲料水を介して達

成することもできる。ゲル剤、微粉製剤、散剤、錠剤、徐放性錠剤、プレミック

ス、濃縮物、顆粒剤、ペレット剤、錠剤、ボリ剤(boli)、カプセル剤、エアゾル

剤、スプレー剤、吸入製剤をヒトおよび動物に使用してもよい。また本発明に従

い使用される化合物は例えば、プラスチック材(局所治療用プラスチック鎖)、

コラーゲンまたは骨接合剤のような他の担体材料に配合してもよい。

【0068】

一般に所望の結果を得るには、ヒト医薬および獣医薬とも、式(I)および(

II)の有効物質を、24時間当たり約0.05~約600、好ましくは0.5~

200mg/体重kgの総量で、所望により2以上の単位用量の形で投与するこ

とが有利であることが分かっている。単位用量には、好ましくは約1~約200

(31) 特表2003-520760

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、特に1~60mg/体重kgの量の有効物質が含まれる。しかしながら治療さ

れる患者の性質および体重、疾病の性質および重篤度、薬剤の調製法の性質およ

び投与経路、ならびに投与が行われる時間間隔の関数として、記載用量から外れ

る必要がある場合もある。

【0069】

有効物質が前記の量より少ない量を用いても十分な場合もあるが、前記の量っ

より多い有効物質を用いなければならい場合もある。当業者ならば、それぞれの

場合に必要とされる至適用量および投与経路をその技術を用いて決定することが

できる。

【0070】

本発明の化合物は、通常の濃度および調製法において、飼料または飼料製剤と

ともに、または飲料水とともに動物へ与えてもよい。

【0071】

さらに本発明に従って使用される化合物は、植物における殺菌剤、殺真菌剤お

よび除草剤としても申し分なく使用できる。

(32) 特表2003-520760

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─────────────────────────────────────────────────────フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DK,DM,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW

(33) 特表2003-520760