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「日本再興戦略」及び「『日本再興戦略』改訂2014」に掲げられた農業分野の成果目標

(KPI:KeyPerformanceIndicator)について

KPI

・今後10年間(2023年まで)で全農地面積の8割が担い手によって利用される。

・今後10年間(2023年まで)で資材・流通面等での産業界の努力も反映して担い手のコメの生産コストを

現状全国平均比4割削減する(約9,600円/60kg)。

・今後10年間(2023年まで)で法人経営体数を2010年比約4倍の5万法人とする。

・6次産業の市場規模を2020年に10兆円とする。

・酪農について、2020年までに6次産業化の取組件数を500件に倍増させる。

・2020年に農林水産物・食品の輸出額を1兆円とし、2030年に5兆円とする。

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産学官

の関係者を巻き込んだ

研究開発戦略づくり

・ロードマップによる進

行管

・異分野の技術シーズ情

報の収

集強

【策定の考え方】

「生産現場等が直面する課題を速やかに解決するための研究開発」を最優先課題に位置付け、普及組織・担い

手等と協働した研究開発を強力に推進。

IC

Tやロボット技術等の

最先端技術シーズを国産農林水産物のバリューチェーンに結び付ける新たな産学官連

携研究の仕組みを創設。

地球温暖化、少子高齢化など中

長期

的な視

点で取

り組

むべ

き課

題についても、将

来の

目指

すべ

き基

本的

な方

向を定め、着実に推進。

新たな農

林水

産研

究基

本計

画の

ポイント

【背景】

世界的な人口の増加や気候変動などによって、国際的な

食料需給の不安定性が増大。

き続

き、食

料自

給率

の向

上に努

めつつ、良

質な食

料を

安定的に供給していくため、従事者の高齢化・減少等、生産

基盤が脆弱化する農林水産業が、若者にとって希望の持て

る魅力ある産業に生まれ変わることが必要

基本的考え方

平成

27年

3月

31日

決定

農林水産省農林水産技術会議

-今

後10年

程度

を見

据えた研

究開

発の

重点

目標

及びそれ

を実

現するための

推進

施策

Plan

Check

Actio

n

Do

1.研

究開

発マネジメントの

改革

(ニーズに直

結した研

究開

発の

戦略

的な展

開)

府省

との

連携

、異

分野

技術

の取

り込

み・

関係

府省

を巻

き込

んだ研

究推

進体

「橋

渡し」機

能の

強化

(右

図参

照)

・「知

」の

集積

と活

用の

場による技

術革

新・

研究

開発

・普

及・生

産現

場の

連携

強化

戦略的な知的財産マネジメントの推進

・秘

匿化

や独

占的

な許

諾も選

択肢

とした知

的財

産マネジメント

レギュラトリーサイエンス等の充実・強化

・規

制対

応研

究の

強化

国民理解の促進

・国

民との

双方

向コミュニケーションの

強化

評価制度の効果的な運用

・予

算の

集中

・重

点化

に向

けた

評価

制度

の運用見直し

予算の集中・重点化

・真に必要な研究課題への

「選

択と集

中」

2.技

術移

転の

加速化

技術開発

普及

多様なプレイヤーの協働

(国立研究開発法人、公設試、農業

者・団体、民間企業、普及指導員等)

新品種、新

たな栽培技

術等

事業化

研究開発・普及・生産現場の連携による技術開発・普及

生 産 現 場 ・ 消 費 者

「知」の集積と活用の場による技術革新

①実証

↓②

フィードバ

ック

↓③改良

プラットフォーム

(大

学、国

立研

究開

発法人

、民

間企業

、公

設試

等)

基盤技術、

異分野の革

新的技術等

産学

官の

研究

者や

事業

者等

が、新たな技

術・

アイデアを持

ち寄

り、新たな研

究プロジェクトを

立ち上

げ、新

技術を創

研究シーズを磨

き上

げ、現

場適応

性の高

い技術

に改

研究

商 品 化 ・ 事 業 化

3.多

様な「知

」の

創出

のための

環境

整備

国立研究開発法人の改革

・平

成28年

4月

の独

法統

合の

効果

を最

大限

に発

揮するための

体制

整備

研究開発基盤の

強化

・研

究資

金制

度の

効果的な運用

・研

究開

発情

報の

収集

・分

析・

人材

育成

国際連携の推進

・国際研究ネットワークへ

の積極

的な参画

第1

農林水産研究の推進に関する施策の基本的な方針

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「経営展望」に示された各地域における効率的かつ安定的な農業経営の姿の実現や分野・品目別の生産・流通上の課題等の速やかな解決

に向

け、21の

重点

目標

を設

定。

今後5年間程度で技術開発及び実用化を図り、その後速やかに生産現場への普及を目指す。

○生

産現

場か

ら食

卓までの

安全

管理

の徹

底や

動植

物の

疾病

・病

害虫

の侵

入・まん延

を防

止する

ための

技術開発

○健

康長

寿社

会を支

える栄

養・機

能性

に優

れた農

林水

産物

・食

品を供

給するための

技術

開発

○農

林水

産物

の生

産・流

通システムを革

新するための

技術

開発

○地

域資

源を活

用した新

産業

創出

のための

技術

開発

○世

界に誇

れる強みのある農林水産物の開発

○気

候変

動に対

応した農

林水

産業

の適

応技

術の

開発

○病

害虫

や家

畜伝

染病等の防疫技術の

高度化

○資

源循

環型

の持

続性

の高

い農

林漁

業システムの

確立

○農

山村

の多

面的

機能

を最

大限

に発

揮させ

、農

山漁

村インフラ及

び森

林を持

続的

に整

備・利

用・

管理

する技

術開

発○

海洋

生態

系と調

和した水

産資

源の

持続

的な利

用を支

える水

産技

術の

開発

○気

候変

動等

の地

球規模課題への対応

や開発

途上地

域の食

料安定

生産等に関

する国際研

○地

域条

件に応

じた高

収益

性水

田営

農システムの

確立

○地

域の

強み

を活

かし、持

続性

のある中

山間

水田

営農

システムの

確立

○担

い手

の規

模拡

大や

高生

産性

営農

を可

能とする北

海道

畑作

営農

システムの

確立

○南

九州

・沖

縄地

方における高

収益

性畑

作営

農システムの

確立

○実

需者

と連

携した強

みの

ある商

品開

発による茶

の需

要拡

大及

び効

率的

な営

農システムの

確立

○加

工・業

務用

需要

に対

応した野

菜の

低コスト生

産・流

通システムの

確立

○省エネ・省

力・高

収量

を実

現する次

世代

施設

園芸

モデル

の開

○担

い手

の規

模拡

大を支

える高

品質

果実

の省

力・早

期成

園化

技術

等の

開発

○多

様な花

き品

種の

開発

力を支

える育

種基

盤の

整備

及び品

質保

持輸

送技

術の

開発

○省

力か

つ精

密な飼

育管

理等

が可

能な酪

農システムの

確立

○国

産飼

料基

盤に立

脚した肉

用牛

の効

率的

な繁

殖・肥

育システムの

確立

○国

産飼

料を最

大限

に活

用した養

豚・養

鶏モデル

の確

○農

業生

産の

効率

化と環

境保

全等

の効

果が

両立

する農

業技

術の

開発

及び導

入便

益の

見える化

○森

林利

用技

術の

高度

化及

び林

産物

の新

たな需

要開

○魅

力ある漁

業・養

殖業

を実

現する技

術開

○地

域の

雇用

・所

得の

増大

に資

する6次

産業

化関

連技

術の

開発

○農

林水

産物

の国

別・品

目別

輸出

戦略

の実

現を支

援する輸

出関

連技

術の

開発

○食

品の

安全

性向

上技

術及

び動

植物

防疫

技術

の開

○効

率的

なほ

場水

管理

、農

業・農

村インフラの

効果

的維

持管

理技

術と農

村の

防災

・減

災情

報シス

テムの

開発

○鳥

獣特

性に応

じた効

果的

・効

率的

な被

害防

止技

術等

の確

○被

災農

林家

の営

農・森

林作

業、被

災漁

業者

の操

業の

再開

を阻

む技

術的

課題

の解

地球温暖化の進行や少子高齢化に伴う消費動向の変化など中

長期

的な視

点で取

り組

むべ

き課

題について、農

林水

産研

究が

目指

すべ

き6つの

基本

的な方

向に即

して、11の

重点目標を設定。

特に重要な研究開発テーマについては、関

係業

界、外

部有

識者

等の

意見

を聴

きなが

ら、研

究開

発戦

略を作

成。

第2

農林水産研究の重点目標

中山

間水

水田

北海

道畑

南九

州・沖

縄畑

茶 野菜

施設

園芸

果樹

花き

酪農

肉用

環境保全型農業

養豚

・養

森林

・林

水産業

6次産業化

輸出促進

食品

安全

・動

植物

防疫

農業

・農

村インフラ

鳥獣害対策

東日本大震災

安全

で信

頼される食

料を安

定供給

し、国

民の健康長寿に貢献する

農林水産業の生産流通システムを革新

し、大幅なコスト削減を実現する

農山

漁村

に新

たな産業

や雇用

を生み

出す

農林水産物の単収・品質向上を促進し、「強み」をさらに引き伸ばす

農林水産業の持続化・安定化を図る

地球

規模

の食

料・環

境問

題に対

処し、国際

貢献を行

1.農

業・農

村の所

得増大

等に向けて、生

産現

場等

が直

面する課

題を速

やか

に解

決するための

研究

開発

2.中

長期

的な戦

略の

下で着

実に推

進すべ

き研

究開

- 172 -

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魅力

ある

農山

漁村

づく

りに

向け

~都

市と

農山

漁村

を人

々が

行き

交う

「田

園回

帰」

の実

現~

(活

力あ

る農

山漁

村づ

くり

検討

会報

告書

平成

27

3月

31

活力

ある

農山

漁村

づく

り検

討会

1

1.序

…2

2.魅力ある農山漁村づくりに向けて

…3

3.農山漁村にしごとをつくる ~むら業・山業・海業の創生~

…5

(1)地域資源を活かした雇用の創出と所得の向上

(2)多様な人材が活躍できる場づくり

4.集落間の結び付きを強める ~集落間ネットワークの創生~

…8

(1)地域コミュニティ機能の維持・強化

(2)地域資源の維持・管理

5.都市住民とのつながりを強める ~都市・農山漁村共生社会の創生~

…11

(1)都市と農山漁村の結び付きの強化

(2)多様なライフスタイルの選択肢の拡大

6.次のステップへ

…14

- 173 -

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2

魅力ある農山漁村づくりに向けて

~都市と農山漁村を人々が行き交う「田園回帰」の実現~

1.序

農山漁村が動き始めている。

地方の都市から遠く離れた「むら」に若者が戻り始めている。

山口県周防

すお

大島

おお

しま

町で

は、

都会

から

Iタ

ーン

して

きた若

者が

、果

樹の

栽培

や6

次産

業化

に取

り組

んで

いる

。先

輩移

住者

が町

役場

とと

もに

「島

くら

す」

を設

立し

て新

たな

移住

希望

者を

援している。平成

24年

(201

2年

)には、ついに町の人口が社会増に転じた。

若者が地域の真ん中で活動している。

岩手県大船渡

おお

ふな

市で

は、

水産

事業

を営

む若

者が

、震

災復

興の

中核

となっ

てい

る。

地元

の女

たち

とと

もに「

漁師

のお

つま

み研

究所

」を

立ち

上げ

、魚

介類

の加

工・販

売に

取り

組ん

でい

る。

地域に新たな価値と雇用を生み出している。

地域の人々の手で「むらづくり」が進んでいる。

石川県七尾市釶打

なた

うち

地区では、「

10集落はひとつ」を合言葉に、むらづくり協議会を立ち上

げた

。ブ

ラン

ド米

など

の特

産品

づく

りに

取り

組み

、郷

土の

祭り

を受

け継

いで

いる

。都

市住

がむらへ移り住み、「むら」から出て行った者のUターンを促している。

都会の人々と農山漁村の人々との結び付きが強まっている。

馬県

川場

村で

は、

世田

谷区

と縁

組協

定を

結ん

で、

小学

生の

移動

教室

、森

林体

験や

老人

との

交流

を長

年続

けて

いる

。世

田谷

区民

の「

第2

のふ

るさ

と」

とな

って

、区

民の

訪問

を受

入れ、地元の農産物を区民に届けている。

域の

新た

な担

い手

が様

々な

分野

で活

躍し

てい

る。

バブ

ル崩

壊後

、我

が国

の社

会構

造が

わりつつある中で、震災復興などをきっかけとして、若者の価値観が変わりつつあるようだ。

農山

漁村

に暮

らし

てこ

そ体

感で

きる

自然

との

触れ

合い

や人

との

濃密

なつ

なが

り、

都会

を志

しない、新たなライフスタイルに人生の意義を見出そうとしている。

そし

て、

こう

した

新た

な価

値観

に基

づく

彼ら

の行

動は

、閉

塞感に

覆わ

れた

地元

を自

らの

で変えようと頑張っている住民たちと融合しつつある。

人々

が都

市と

農山

漁村

を行

き交

い始

めた

。特

に若

者の

動き

が活発

であ

る。

その

背景

には

民の農山漁村への多様な関心がある。これを、ここでは「田園回帰」と呼んでみよう。

農山漁村の魅力の再発見が進んでいる。「田園回帰」の流れが着実に生まれつつある。

活力

ある

農山

漁村

づく

り検

討会

」で

は、

地域

の人

々の

現場

での

活躍

に学

び、

この

よう

取組

を応

援す

るた

めに

、国

や地

方自

治体

が彼

らと

どの

よう

に向

き合

い、

課題

を共

有し

てい

べきかを議論してきた。

今後、「

田園回帰」が社会的・持続的な潮流となって、農山漁村に活力を与え、地域ににぎ

わいを取り戻すことにつながるよう期待している。

3

2.魅力ある農山漁村づくりに向けて

農山漁村には資源があふれている。

が国

の農

地の

約4

割は

中山

間地

域に

あっ

て、

農産

物を

豊富

に生

産し

、国

民へ

供給

して

る。

一軒

ごと

の農

地面

積は

小さ

くて

も、

それ

ぞれ

の農

家が

、地

域に

受け

継が

れて

きた

多様

品種の伝統野菜や草花を栽培している。

農山漁村には土地や水が豊富に存在し、エネルギーを供給できる高いポテンシャルがある。

森林

は、

建築

用材

やき

のこ

など

の林

産物

の供

給源

であ

り、

最近

では

、発

電や

熱利

用の

原料

なる

木質

バイ

オマ

スの

供給

源と

して

も注

目を

集め

てい

る。

全国

の浜

には

、東

京で

は目

にす

ことのできない多様な種類の魚介類が水揚げされている。

れら

の地

域資

源は

、先

祖代

々、

地域

の人

たち

の手

で守

り続

けら

れて

きた

。春

にな

れば

民総

出で

用水

路の

泥上

げに

汗を

流し

、収

穫の

時期

には

住民

が交

代で

見回

りに

出て

、鳥

獣被

から農作物を守ってきた。

住民

の手

で地

域を

守る

」と

いう

営み

は、

集落

の中

で長

年に

わた

って

受け

継が

れ、

住民

生活の基盤を築いてきた。子供を育て、お年寄りを見守り、住民が助け合って生活してきた。

冠婚葬祭には集落の住民全員が当たり前のように参加してきた。

ところがいま、地域の結び付きが綻びをみせている。

人口

減少

・高

齢化

の進

む農

山漁

村で

、住

民の

活動

力が

衰え

ている

。住

民が

共同

で活

動で

なく

なっ

た集

落で

は、

耕作

放棄

が進

み、

森林

は荒

れ、

鳥獣

の侵

入が

増え

、祭

りの

記憶

が失

れつつある。

農山

漁村

の土

地の

約7

割を

森林

が占

め、

残り

の土

地の

半分

は農

地で

ある

。地

域の

結び

付き

がなくなり、森林や農地の管理を諦めてしまえば、その損失は農山漁村だけにとどまらない。

我が国の国土が荒れ、文化の伝統が途絶える事態は避けなければならない。

農山

漁村

は、

国民

に食

料を

供給

する

だけで

なく

、国

土の

保全

、水

源の

涵かん

養、

エネ

ルギ

ーや

木材

の供

給、

学習

・保

養の

場の

提供

など

、様

々な

機能

を有

して

いる

。近

年で

は、

災害

時に

市機能をバックアップする役割なども期待されている。

魅力

ある

農山

漁村

が存

在し

続け

、こ

のよ

うな

多面

的機

能が

発揮

され

るた

めに

は、

何よ

りも

まず

、そ

こに

人が

住ん

でい

なけ

れば

なら

ない

。そ

のた

めに

は、

都市

と農

山漁

村を

人々

が行

交う

「田

園回

帰」

の対

流型

社会

を実

現し

、若

者も

高齢

者も

全て

の住

民が

安心

して

生き

生き

暮らしていける環境を作り出さなければならない。

本検

討会

では

、7

回に

わた

って

議論

を積

み重

ね、

以下

の3

点を

基本的

な視

点と

して

、魅

ある農山漁村づくりに向けたビジョンをこの報告書に取りまとめた。

- 174 -

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4

①農

山漁

村に

住む

人々

がや

りが

いを

もっ

て働

き、

家族

を養

って

いけ

るだ

けの

収入

が確

されなければならない。

②今

後更

に人

口減

少・

高齢

化が

進む

集落

にお

いて

も、

人々

が安

心し

て暮

らし

、国

土が

全さ

れ、

多面

的機

能が

発揮

され

るよ

う、

地域

間の

結び

付き

を強

化し

なけ

れば

なら

ない

③魅

力あ

る農

山漁

村は

国民

の共

通財

産で

ある

。農

山漁

村の

直面

する

課題

を農

山漁

村だ

の問題として捉えるのではなく、都市住民も含め、国民全体の問題として考えなければ

ならない。

5

3.農山漁村にしごとをつくる

~むら業・山業・海業の創生~

(1)地域資源を活かした雇用の創出と所得の向上

山漁

村に

住む

人々

が、

やり

がい

をも

って

働き

、都

市で

は得

難い

経験

を積

むこ

とが

でき

仕事

とい

えば

、そ

の筆

頭に

挙げ

られ

るの

は、

農山

漁村

の豊

かな

資源

を活

かし

た産

業に

ほか

らない。

地域

資源

を活

用し

た雇

用の

創出

は、

農山

漁村

で働

くこ

との

魅力を

最大

限に

引き

出す

こと

できる方策であり、都市からの移住者への訴求力も強い。

地域

資源

を活

用し

た産

業の

中核

は農

林水

産業

であ

り、

その

成長産

業化

を目

指す

べき

こと

当然であるが、さらに、農林水産業の関連産業を農山漁村に取り込み、「

むら業・山業・海業」

の創出を図らなければならない。

これらの産業振興による雇用の創出と所得の向上について、地域の中で資源の価値を高め、

地元に利益を還元することが重要であるとの観点に立って、以下の方策を進める必要がある。

①「地域内経済循環」のネットワーク構築

域の

農林

漁業

者が

主体

とな

って

農林

漁業

の6

次産

業化

を進

める

など

、地

域に

埋も

れた

利用

資源

の発

掘や

高付

加価

値化

に取

り組

むこ

とに

よっ

て、

域外

に流

出し

てい

た価

値を

域内

再投資する「地域内経済循環」を構築する。

山県

真庭

市で

は、

木質

バイ

オマ

ス資

源を

活用

した

エネ

ルギ

ーの

地産

地消

に取

り組

むと

もに

、地

域外

から

得た

売電

収入

を林

業関

連産

業な

どに

還元

し、

雇用

創出

と山

林整

備を

推進

るな

ど、

地方

自治

体や

民間

団体

が一

体と

なっ

て、

地域

内で

経済

を循

環さ

せる

活動

を進

めて

る。 岩

手県

紫波

しわ

町で

は、

自伐

林家

をは

じめと

する

地域

住民

が連

携し

て、未

利用

間伐

材を

バイ

マス

資源

とし

て地

域内

の施

設で

熱利

用し

てい

る。

また

、岩

手県

住田

町で

は、

地域

の協

同組

等が

主体

とな

って

集成

材工

場を

設置

し、

町ぐ

るみ

で「

森林

・林

業日

本一

の町

づく

り」

を目

しており、地域材を使った新たな町庁舎を建築した。

さら

に、

漁業

者を

はじ

めと

する

地域

自ら

が、

各漁

村の

実情

を踏ま

え、

付加

価値

向上

など

取組

を計

画的

に実

施す

るた

めに

「浜

の活

力再

生プ

ラン

」を

策定

し、

漁業

者の

収入

向上

や漁

の活性化につなげている。

のよ

うに

、地

域の

人々

が参

画し

、地

元の

資源

を持

続可

能な

方法

で活

用し

た産

業を

興す

とによって、地域の価値を高め、地域内外にその魅力を発信することができる。

さら

に、

将来

的に

は、

他の

地域

との

経済

的な

つな

がり

を強

化し、

農山

漁村

を中

核と

した

数の市町村にわたるネットワークを形成し、広域的な経済圏域への発展を目指す。

- 175 -

Page 28: >Ý>ß>Ý>ã - maff.go.jp · 3°8® º Ý 8h fÛg#fÝfôh p1ß æ6õ ¾ è0y 9× 2afú p fÛg#'¼ p'- fþ$ fúg % fþ _ °fûg g f¸ v , o afþ ¥ vg p'- fþ ( sfûg g 0d Ñ ±g"

6

②社会的企業(ソーシャル・ビジネス)が活躍できる環境整備

林水

産業

やそ

の関

連産

業は

、地

域の

資源

や人

、土

地と

強い

結び

付き

を持

つ生

業で

あり

長年にわたって、地域に根ざした産業として地域の活性化に貢献してきた。

らに

近年

、若

い世

代を

中心

に、

農林

水産

物等

の地

域資

源の

活用

や地

域の

多様

な人

材の

躍に

より

、小

さな

ビジ

ネス

を営

みつ

つ、

民間

主体

で地

域の

課題

解決

に取

り組

み、

地域

コミ

ニティの活性化に寄与する、いわゆる「社会的企業」(

ソーシャル・ビジネス)を起こす動き

がある。

根県

雲南

市吉

田町

では

、地

域住

民が

行政

とと

もに

会社

を立

ち上

げ、

地元

の農

産物

を活

した加工品を販売しつつ、水道事業や地域バスの運行などにも取り組んでいる。

この

よう

な新

たな

動き

を、

農林

水産

業や

6次

産業

化を

事業

の柱

とし

、地

域内

で役

割を

調整

しつ

つ「

自助

」機

能を

作り

出し

、地

域社

会へ

の貢

献に

継続

的に

取り

組む

こと

ので

きる

事業

態と

して

積極

的に

評価

し、

地域

活性

化を

支え

るク

ラウ

ドフ

ァン

ディ

ング

(ふ

るさ

と投

資)

活用等も視野に入れ、今後更に新たな人材が活躍できる環境を整備する。

7

(2)多様な人材の活躍の場づくり

元の

女性

や都

市か

らの

移住

者が

地域

コミ

ュニ

ティ

の活

動に

参画

する

こと

は、

地域

の人

に刺激を与え、農山漁村の魅力を改めて認識する機会を提供する。

これまでにも、「

田舎で働き隊」(

農林水産省)や「地域おこし協力隊」(

総務省)として地

方に

派遣

され

た者

の多

くが

、事

業終

了後

も地

元に

定着

し、

地域

のコ

ーデ

ィネ

ータ

ー等

とし

活躍している。

た、

この

よう

な多

様な

人材

が、

地元

の人

が意

識し

てい

ない

埋も

れた

未利

用資

源を

発見

たり

、途

絶え

つつ

ある

伝統

技能

・文

化を

再生

する

こと

によ

って

、地

域全

体で

新た

な6

次産

化やグリーン・ツーリズムへの取組に発展させていくことも期待される。

これらの多様な人材が活躍できる環境整備について、地域経済の活性化に資する観点から、

以下の方策を進める必要がある。

①女性の担い手が活躍できる環境整備

性の

担い

手は

、消

費者

ニー

ズを

汲み

取る

力、

コミ

ュニ

ケー

ショ

ン能

力な

どを

活か

して

林水

産業

の生

産現

場や

6次

産業

化等

の取

組に

おい

て重

要な

役割

を果

たし

てい

る。

特に

、女

が参画している農業経営体は販売金額が大きく、売上げや収益力が向上する傾向が見られる。

阜県

高山

市で

は、

トマ

ト生

産農

園の

女性

農業

経営

者が

消費

者ニ

ーズ

を掴

んで

ドラ

イト

トや

ピュ

ーレ

等の

加工

・販

売に

乗り

出し

、株

式会

社を

設立

する

など

地域

内で

先駆

的な

6次

業化を実現し、女性の感性を活かした「自分らしい新しい農業スタイル」を実践している。

この

よう

な女

性の

担い

手の

活躍

を推

進し

、将

来の

農山

漁村

のリー

ダー

とし

て、

様々

な場

で活躍できる環境を整備する。

②社会経験を積んだ者が活躍できる環境整備

市で

ビジ

ネス

に従

事す

るな

どし

て社

会経

験を

積ん

だ者

が、

農山

漁村

に移

住し

て新

たな

事に

就き

、地

域資

源の

可能

性を

見出

して

新た

なビ

ジネ

スを

展開

した

り、

地域

コミ

ュニ

ティ

アドバイザーとして活躍している事例がみられる。

京都府京丹後市で、閉店した村営商店を継いだ新たな経営者は、IT企業から転進して「田

舎で働き隊」として地元入りした。

これ

らの

者は

、マ

ーケ

ティ

ング

や経

理事

務な

ど農

山漁

村に

不足す

る能

力を

補強

し、

地域

済の

発展

に寄

与す

る人

材と

して

の活

躍が

期待

され

る。

また

、退

職年

齢に

達し

た者

の地

域貢

の場

を広

げ、

生涯

現役

社会

の実

現に

も寄

与す

るも

のと

して

、今

後更

に多

様な

外部

人材

が農

漁村で活躍できる環境を整備する。

- 176 -

Page 29: >Ý>ß>Ý>ã - maff.go.jp · 3°8® º Ý 8h fÛg#fÝfôh p1ß æ6õ ¾ è0y 9× 2afú p fÛg#'¼ p'- fþ$ fúg % fþ _ °fûg g f¸ v , o afþ ¥ vg p'- fþ ( sfûg g 0d Ñ ±g"

8

4.集落間の結び付きを強める ~集落間ネットワークの創生~

(1)地域コミュニティ機能の維持・強化

我が国は人口減少局面に入った。現在の人口減少傾向が続けば、

2050

年に

は13

,000

余り

の農業集落の存続が危惧され、仮に、我が国の出生率が急速に回復したとしても、今後

50年

間は人口減少が続くと予測されている。

落人

口の

減少

・高

齢化

が進

み、

単独

では

生活

サー

ビス

等の

提供

が困

難と

なる

集落

が増

ていくことが予想される。

この

よう

に農

山漁

村が

低密

度化

して

いく

中で

、将

来に

わた

って住

民が

安心

して

暮ら

して

けるようにするためには、基幹集落(例えば、昭和の合併前の旧市町村の役場があった集落)

への

機能

集約

と集

落間

のネ

ット

ワー

クの

強化

を通

じて

地域

に必

要な

機能

を確

保す

ると

とも

に、

地域

全体

でコ

ミュ

ニテ

ィ機

能の

維持

・強

化を

図ら

なけ

れば

なら

ない

との

観点

に立

って

、以

の方策を進める必要がある。

①拠点への機能集約とネットワークの強化

落人

口の

減少

・高

齢化

が進

む中

で、

地域

全体

でコ

ミュ

ニテ

ィ機

能を

維持

する

観点

から

地域の実情にもよるが、小学校区(昭和の合併前の旧市町村)程度の規模の集落群において、

診療

所、

介護

・福

祉施

設、

保育

所、

公民

館等

の生

活サ

ービ

スの

提供

の拠

点を

基幹

集落

に集

した

「小

さな

拠点

」と

周辺

集落

のネ

ット

ワー

クの

形成

が進

めら

れる

よう

、関

係府

省間

で連

し、それぞれの政策ツールを活かしつつ役割分担して施策を展開する。

た、

6次

産業

化や

都市

との

交流

等の

推進

に当

たっ

ても

、農

林水

産物

の加

工・

販売

施設

が基

幹集

落に

集約

でき

るよ

う施

策を

展開

する

。漁

村に

おい

ては

、地

域の

創意

工夫

の下

で、

産流通機能の集約化や陸揚げ機能の高度化等の漁港の機能再編を進める。

秋田

県由

利本

荘市

笹子

じね

地区

では

、道

の駅

や福

祉施

設の

整備と

併せ

て農

産物

加工

施設

を整

した。地元の農業者が農産物を持ち寄り、道の駅で特産品として販売している。

このような取組を通じて、「

拠点」を中心として地域全体に人・モノ・サービスを届けると

いっ

たネ

ット

ワー

クの

流れ

を創

出す

る。

また

、そ

の際

、保

全す

べき

農地

・森

林に

つい

ては

地域ぐるみでしっかりと守り、次世代に受け継ぐことができるよう留意する。

②住民主体で進める土地利用の実現

口減

少社

会の

到来

に対

応し

つつ

、美

しく

活力

ある

農山

漁村

づく

りを

進め

、地

域に

にぎ

いを

取り

戻す

ため

には

、住

みよ

い生

活環

境の

構築

や雇

用・

所得

の確

保が

求め

られ

るこ

とに

え、

これ

を実

現す

るた

めの

土地

利用

のあ

り方

を含

めた

地域

の将

来像

を明

らか

にし

てい

くこ

が重要である。

のよ

うな

地域

の将

来像

を描

くに

当た

って

は、

何よ

りも

そこ

に住

む人

々が

中心

とな

らな

ればならない。

この

ため

、地

域住

民が

主体

とな

って

、地

域の

ある

べき

将来

の土地

利用

の姿

を議

論し

、農

の保

全や

既造

成地

への

農業

の関

連産

業の

取り

込み

、生

活関

連施

設の

集約

等の

土地

利用

の整

化が実現できる仕組みを検討する。

9

(2)地域資源の維持・管理

が国

では

長年

にわ

たり

、農

作業

や農

地・

水路

の管

理が

集落

単位

で行

われ

てき

た。

また

これ

らの

作業

を共

同で

実施

する

こと

を通

じて

集落

内で

の結

び付

きが

維持

され

、生

活全

般に

たって住民同士が支え合ってきた。

しか

しな

がら

、近

年、

住民

の減

少・

高齢

化が

進み

、単

独の

集落で

は農

地の

管理

等を

担う

とが

困難

な地

域が

増加

して

いる

。同

時に

、こ

れま

で自

然に

行わ

れて

きた

高齢

者へ

の声

かけ

子どもの見守りなどを行う素地も失われつつある。

他方

、一

部の

地域

では

、中

山間

地域

等直

接支

払制

度へ

の取

組を契

機に

集落

間で

連携

した

定を結んだり、複数集落が共同で営農組織を法人化する事例もみられる。

この

よう

に、

単独

の集

落で

は機

能の

維持

が困

難な

地域

にお

いて集

落間

の連

携を

進め

るこ

は、

地域

資源

の維

持・

管理

に資

する

だけ

でな

く、

住民

生活

を支

える

基盤

形成

にも

つな

がる

の観点に立って、以下の方策を進める必要がある。

①地域全体で多面的機能を維持・発揮させる取組の促進

落の

住民

によ

る共

同活

動が

疎か

にな

れば

、農

地や

水路

は荒

廃し

、耕

作放

棄が

増加

する

さら

に、

野生

鳥獣

の侵

入を

許し

、離

農や

集落

外へ

の移

転を

加速

化さ

せる

原因

とな

る。

この

うな悪循環が集落機能の更なる低下を招き、「

2.魅

力あ

る農

山漁

村づ

くり

に向

けて

」で

述べ

た多面的機能を著しく損なうことが危惧されている。

この

ため

、集

落間

の連

携に

よる

農地

、水

路等

の共

同管

理や

地域

ぐる

みで

の鳥

獣害

対策

、森

林や

藻場

・干

潟の

保全

管理

を支

援し

、近

隣の

集落

同士

が支

え合

いな

がら

地域

全体

で多

面的

能を維持・発揮させる取組を進める。

さら

に、

将来

にわ

たっ

て安

定的

に多

面的

機能

を維

持・

発揮

させる

方策

とし

て、

地域

内の

民が

農地

等の

共同

管理

を継

続す

るこ

とを

前提

に、

地域

外の

担い

手に

よる

「通

い耕

作」

を積

的に

受け

入れ

る可

能性

を模

索し

、こ

のよ

うな

営農

形態

にお

ける

、担

い手

と集

落の

農業

者や

業者以外の住民との役割分担のあり方について、更に検討を進める。

②地域の暮らしを支える取組の促進

落人

口の

減少

・高

齢化

が進

む中

、若

者や

農林

漁業

の担

い手

が中

心と

なっ

て民

間団

体や

PO

法人

等を

立ち

上げ

、住

民と

とも

に地

域資

源の

維持

や農

林水

産業

の活

性化

に取

り組

む事

がみられる。

れら

の団

体は

、高

齢化

によ

り農

産物

の出

荷や

農業

資材

の購

入に

支障

が生

じて

いる

農家

サポ

ート

に取

り組

み、

さら

に高

齢者

への

声か

けや

買い

物支

援な

ど、

従来

から

集落

が担

って

たコミュニティ機能も補完している。

- 177 -

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10

新潟県上越市櫛く

池いけ

地区では、

11集

落が

連携

して

協定

を結

び、単

独で

は農

地等

の管

理が

困難

な集

落を

地域

全体

で支

えて

いる

。さ

らに

、6

次産

業化

や都

市と

の交

流、

庭先

集荷

サー

ビス

も取り組んでいる。

らに

、こ

れら

の活

動は

、市

町村

合併

が進

展す

る中

で、

行政

機関

が実

施し

てき

た公

共サ

ビスや災害対応の一部を住民が主体となって担うものとしても積極的に意義付けできる。

のよ

うな

地域

の暮

らし

を支

える

取組

を広

く普

及さ

せ、

地域

ごと

に異

なる

地元

のニ

ーズ

柔軟に応え得る組織の立上げや業務の展開を促進する。

11

5.都市住民とのつながりを強める ~都市・農山漁村共生社会の創生~

(1)都市と農山漁村の結び付きの強化

山漁

村は

、食

料の

安定

供給

や国

土の

保全

・水

源の

涵かん

養な

どの

機能

に加

え、

エネ

ルギ

ーや

木材

の供

給、

災害

の防

止、

自然

教育

・保

養休

養の

場の

提供

など

、様

々な

役割

を担

って

いる

この

ため

、農

山漁

村の

コミ

ュニ

ティ

機能

を維

持・

発揮

する

こと

は、

農山

漁村

の住

民の

みな

ず、都市住民を含め国民全体にも様々な恵沢を与える。

方で

、都

市住

民と

のか

かわ

りを

持つ

こと

は、

農山

漁村

で暮

らす

人々

にと

って

も、

地元

埋も

れた

地域

資源

や住

民に

受け

継が

れて

きた

技能

・文

化な

ど地

域の

魅力

を再

発見

し、

地域

価値を高めていくことにつながる。

のよ

うに

、都

市と

農山

漁村

は経

済的

にも

社会

的に

も切

り離

すこ

との

でき

ない

相互

補完

係に

ある

こと

を理

解し

、都

市も

農山

漁村

も、

それ

ぞれ

の個

性を

発揮

して

「地

域の

自立

」を

現し、「

田園回帰」の対流型社会を形成していくことを目標に、具体的な方策を考えるべきと

の理念に沿って、以下の方策を進める必要がある。

①国民の理解の増進

力あ

る農

山漁

村づ

くり

を実

現す

るこ

とは

、農

業・

農村

や森

林の

果た

す多

面的

機能

の発

の促

進に

つな

がる

もの

であ

り、

都市

住民

を含

め国

民全

体が

農山

漁村

から

様々

な恩

恵を

受け

いる

こと

につ

いて

、改

めて

国民

全体

で認

識を

共有

でき

るよ

う、

都市

と農

山漁

村の

結び

付き

強化する。

北海道長沼町では、「消費者と生活者の距離を縮めたい」との考えの下、平成

15年

(200

3

年)頃

に農家民泊の取組を開始した。現在では、

150を超える農家民宿等で年間約

3,70

0名の

小中

高生

を受

け入

れ、

農作

業や

農家

の生

活体

験を

提供

して

いる

。長

野県

泰阜

やす

おか

村で

は、

都会

子ど

もた

ちが

村内

に長

期滞

在し

て地

元の

小中

学校

に通

う山

村留

学を

実施

し、

森林

につ

いて

ぶ機会を提供している。

この

よう

に、

幅広

い世

代の

都市

住民

が農

山漁

村に

親し

める

よう

、関

係府

省と

連携

して

受入

れ環境等を整備し、都市と農山漁村の結び付きの重要性への理解の増進を図る。

②都市と農山漁村の交流の戦略的な推進

市と

農山

漁村

の交

流は

、農

山漁

村や

農林

水産

業に

対す

る都

市住

民の

理解

を深

める

とと

に、

農山

漁村

に埋

もれ

た魅

力を

地域

住民

が再

発見

し、

地元

に誇

りと

自信

を取

り戻

すき

っか

ともなる。

年で

は、

子供

の農

山漁

村で

の宿

泊体

験や

グリ

ーン

・ツ

ーリ

ズム

等の

取組

が活

発化

して

り、農家民宿や農家レストラン等も増加傾向にある。

- 178 -

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12

らに

、地

方自

治体

間で

協定

を締

結し

、定

期的

な住

民の

交流

を進

めた

り、

大学

・企

業と

携し

た交

流プ

ログ

ラム

を開

発す

る事

例が

みら

れる

ほか

、都

市住

民が

災害

に見

舞わ

れた

場合

備えて農山漁村との結び付きを強化するなど、組織的な交流も増加している。

和歌山県田辺市上か

秋津

あき

では、廃校舎を活用して農家レストランや農業体験施設等を整備し、

地元

住民

を中

心に

「秋

津野

ガル

テン

」とし

て運

営し

てい

る。

長野

県坂

城さ

かき

町で

は、

生産

森林

合が

東京

都の

小売

業大

手企

業と

協定

を結

び、

社員

ボラ

ンテ

ィア

によ

る森

林整

備活

動を

受け

れている。

の他

、青

森県

十和

田市

など

では

、農

家民

宿や

地元

の大

学な

どが

協議

会を

設立

し、

留学

を国

際語

学サ

ポー

ター

とし

て育

成す

るな

どし

て、

アジ

アか

らの

修学

旅行

生を

誘致

した

結果

一般の海外旅行者も増加し、平成

25年

(201

3年

)の外国人誘客数が

525人と3年間で3倍近

くに増加した。

この

よう

な事

例を

参考

とし

つつ

、都

市と

農山

漁村

の交

流を一

過性

のブ

ーム

に終

わら

せず

これ

らを

雇用

の創

出と

所得

の向

上に

結び

付け

、農

山漁

村に

にぎ

わい

を取

り戻

すこ

とに

つな

るものとなるよう、地域の創意工夫による積極的・戦略的な取組を推進する。

13

(2)多様なライフスタイルの選択肢の拡大

市と

農山

漁村

の交

流の

機会

が多

くな

れば

、農

山漁

村の

暮ら

しや

農林

水産

業へ

の興

味を

く都

市住

民も

増え

、更

に進

んで

、農

山漁

村を

頻繁

に訪

れて

農家

民宿

に宿

泊し

たり

、農

林水

物の直売所に足を運ぶなど、農山漁村とのつながりを強めていく人々も生まれてくる。

た、

都市

住民

が農

山漁

村に

接す

る機

会を

高め

るこ

とに

よっ

て、

最終

的に

農山

漁村

への

住・

定住

を選

択す

る者

を増

やし

たり

、移

住・

定住

には

至ら

なく

とも

、都

市と

農山

漁村

の二

域居

住を

始め

る者

の増

加が

期待

され

るほ

か、

農山

漁村

から

他出

した

者に

Uタ

ーン

を促

すき

かけともなり得る。

のよ

うに

、都

市と

農山

漁村

の交

流が

、都

市と

農山

漁村

の双

方の

住民

にと

って

、多

様な

イフスタイルの選択肢を広げ、「

田園回帰」の実現につながるという点を積極的に評価し、以

下の方策を進める必要がある。

①農山漁村への移住の促進

口減

少の

進む

農山

漁村

にあ

って

も、

一部

の地

域で

は移

住者

の受

入れ

が進

み、

子供

や生

年齢

世代

を中

心に

転入

超過

を実

現し

てい

る。

一方

で、

人口

の社

会増

減の

現象

には

、同

一県

でも市町村ごとに、また、同一市町村内でも地区ごとに大きなばらつきがみられる。

町村

や地

区内

の人

口の

社会

増減

は、

住宅

団地

の整

備や

社宅

の改

廃な

ど、

地域

固有

の事

によ

って

大き

く変

動す

るこ

とは

否め

ない

が、

全般

的な

傾向

とし

て、

首長

・自

治体

や地

域コ

ュニ

ティ

の移

住者

受入

れへ

の熱

意、

先輩

移住

者の

情報

発信

、地

元で

起業

・就

業で

きる

環境

の充実の度合いが、社会増の実現に寄与していると考えられる。

和歌山県那智勝浦町色川

いろ

かわ

地域では、移住希望者が

15人の地域住民と面談する機会を用意

し、お互いのことをよく知り合った上で移住を決断できるようにしている。子供の数も増え、

地域の小中学校が維持されている。

この

よう

な地

域の

仕事

や暮

らし

に関

する

情報

を豊

富に

提供

し、

移住

希望

者が

「お

試し

」的

に現

地で

暮ら

せる

仕組

みづ

くり

や地

域住

民と

のマ

ッチ

ング

(お

見合

い)

を実

施す

る市

町村

地域の取組を支援する。

②「田舎で働き隊」等の更なる活動の促進

平成

21年度

(200

9年

)から農林水産省が実施している「田舎で働き隊」制度では、

20~

30代の若者を中心にこれまでに約

1,10

0名が農山漁村に派遣され、地域の都市農村交流等の活

動主

体の

自立

的な

発展

を担

って

きた

。さ

らに

、派

遣期

間終

了後

も半

数以

上の

者が

地元

に定

し、農林水産業や地域活性化等の活動に従事している。

また、総務省において実施されている「地域おこし協力隊」制度では、平成

25年度

(201

3年

)で約

1,00

0名が過疎地域等で地域協力活動に従事し、任期終了後も約

6割が同じ地域に定

住している。

後、

更に

地方

のニ

ーズ

に応

え、

使い

やす

くす

る観

点か

ら、

まち

・ひ

と・

しご

と創

生本

の指示により、両制度の統合拡充に向けた検討が進められている。

のた

め、

地域

から

の募

集情

報の

統合

化や

一体

的な

研修

の実

施、

活動

情報

の共

有化

や隊

間の

交流

等に

つい

て、

でき

ると

ころ

から

早期

に統

合が

図ら

れる

よう

、関

係府

省間

での

検討

加速化する。

- 179 -

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14

6.次のステップへ

(1)始めの一歩を踏み出そう

魅力ある農山漁村づくりは、常に現場の実践から始まる。

京都

府南

丹市

世せ

木き

地区

では

、地

域の

魅力

を活

かし

て取り

組む

コン

テン

ツを

掲げ

、住

民同

の話合いを重ねて、丹波黒大豆の直販や若者の田舎暮らし体験活動に取り組んでいる。

石川県七尾市釶打

なた

うち

地区では、昭和

56年

(198

1年

)に地域づくり活動を開始したものの、集

落間の対立により一度は活動が停滞した。しかし、これではいけないと平成

4年

(199

2年

)か

ら活動を再開し、現在では、集落営農組織を法人化するまでに至っている。

今ま

で述

べて

きた

事例

も含

め、

これ

らの

取組を

「先

進事

例」

と呼

ぶこ

とは

、必ず

しも

適当

では

ない

。現

場の

進む

道は

一つ

一つ

異な

って

いて

、ど

の現

場が

「進

んで

いる

」と

は言

えな

からである。

しかし、試行錯誤の道を先に歩んできたこれらの「先行事例」から学ぶべき点は多い。

大切

なの

は、

地域

の方

々の

知恵

と工

夫に

より

アク

ショ

ンを

起こす

こと

であ

り、

その

きっ

けは

、役

場か

らの

働き

かけ

かも

しれ

ない

し、

その

地域

に訪

れた

「よ

そ者

」か

らの

アイ

デア

もしれない。

いず

れに

して

も、

それ

らは

、始

めの

一歩

、い

わば

魅力

ある

農山漁

村づ

くり

の種

であ

り、

こか

ら続

く活

動の

積み

重ね

によ

り、

いず

れ花

が咲

き、

大き

な実

がな

るこ

とが

期待

され

るも

である。

この報告書では、「

先行事例」を参考として、これから地域で魅力ある農山漁村づくりに取

り組もうとする方々に対し、実践活動を行う際の「道標」となるよう、「

取組のポイント」を

添付することとした。

(2)都市と農山漁村の距離を縮めなければならない

会に

住ん

でい

て、

農山

漁村

への

関心

は高

いけ

れど

も、

どう

やっ

て農

山漁

村に

接す

れば

いかわからない人は多い。

平成

26年

(201

4年

)8月の世論調査では、都会と農山漁村の交流が必要であると答えた人

が、

89.9%

と、平成

17年

(200

5年

)に比べて

10ポイント以上増えている。また、農山漁村へ

の定住願望のある都市住民が

31.6%と、平成

17年

(200

5年

)に比べて

10ポイント以上増え

ている。

この

数字

が、

農山

漁村

との

交流

や移

住・

定住

の増

加に

その

ままつ

なが

って

いる

とは

いえ

いが

、都

市住

民が

農山

漁村

との

関わ

りを

深め

よう

とす

る動

きは

、少

しず

つ確

実に

広が

りつ

ある。

梨県北杜

ほく

市で

は、

東京

で経

営コ

ンサ

ルタ

ント

を行

って

いた

者が

移住

して

NP

O法

人を

ち上

げ、

都会

の若

者と

とも

に耕

作放

棄地

を開

墾し

、野

菜の

栽培

に取

り組

んで

いる

。ま

た、

業が

社員

研修

や顧

客の

体験

ツア

ーに

農場

を活

用し

、企

業内

の人

間関

係の

改善

や人

脈形

成に

15

役かっている。

岡山県西粟倉村

にし

あわ

くら

そん

では、村の進める「百年の森林

もり

構想」に共感した人々が、ふるさと投資(ク

ラウ

ドフ

ァン

ディ

ング

)の

仕組

みを

活用

して

、新

たな

林業

機械

の導

入費

用に

投資

をし

た。

らに、このような取組が都市住民と地域との結び付きを深め、若者の

Iタ

ーン

の増

加に

もつ

ながりつつある。

都市

と農

山漁

村そ

れぞ

れの

活動

の一

つ一

つが

、地

域を

活気

づけ

、我

が国

の国

土を

支え

てい

くこ

とに

結び

付く

。魅

力あ

る農

山漁

村づ

くり

のた

めに

は、

私た

ち一

人ひ

とり

がそ

のこ

とを

解し、実践しなければならない。

この

報告

書が

、一

歩を

踏み

出そ

うと

して

いる

方々

を後

押し

する

もの

とし

て、

広く

現場

で活

用されることを願ってやまない。

- 180 -

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「活力ある農山漁村づくり検討会」における検討状況について

1.趣旨

口減

少社

会を

見据

え、

将来

の農

山漁

村の姿

を予

測し

た上

で、

目指

すべ

き農

山漁

村像

議論

する

こと

が必

要と

の認

識の

下、

活力

ある

農山

漁村

づく

りに向

けた

ビジ

ョン

やそ

の実

のた

めの

施策

につ

いて

、幅

広い

視点

から

検討

を進

める

こと

を目的

とし

て、

有識

者か

らな

「活力ある農山漁村づくり検討会」を開催。

2.委員

青山 彰久

読売新聞東京本社編集委員

安藤 光義

東京大学大学院農学生命科学研究科准教授

(委員長)小田切 徳美

明治大学農学部教授

沼尾 波子

日本大学経済学部教授

藤山 浩

島根県中山間地域研究センター研究統括監

松永 桂子

大阪市立大学大学院創造都市研究科准教授

3.これまでの検討状況

第1回 平成

26年7月

23日(水)

議題:① 活力ある農山漁村づくりに向けたビジョンについて

②今後のスケジュールについて

第2回 平成

26年8月

25日(月)

議題:農山漁村の活性化の取組について

・ 定住促進の取組

・ 地域内経済循環の取組

・ 地域の暮らしを支える取組

第3回 平成

26年9月

26日(金)

議題:① 農山漁村の活性化の取組について

・ 集落機能の集約(拠点づくり)の取組

・ 都市と農山漁村の交流の取組

・ 地域資源を活用した新たな取組

②論点整理(案)について

第4回 平成

26年

10月

31日(金)

議題:① 地域づくりに取り組んでいる団体からのヒアリング

・ つねよし百貨店(京都府京丹後市)

・ 釶打(なたうち)ふるさとづくり協議会(石川県七尾市)

②論点整理(案)について

③今後の検討会の進め方について

第5回 平成

26年

12月9日(火)

議題:① 林野庁・水産庁ヒアリング

②中間取りまとめ

第6回 平成

27年2月

19日(木)

議題:魅力ある農山漁村づくりに向けた実践について

第7回 平成

27年3月

23日(月)

議題:魅力ある農山漁村づくりに向けたビジョンの取りまとめについて

- 181 -