usdmを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善...

20
C DENSO CORPORATION All rights reserved. USDMを活用した要件定義の改善 ~ ユースケース記述からUSDMへ ~ (株) デンソー ITS技術2部 矢野 恵生 (株) デンソー 技研センター 古畑 慶次 - カーナビのソフトウェア - 現状の要件定義 - 要件抽出における問題点 - 問題の原因/解決 - USDMの適用 - 今後の取り組み 【発表内容】

Upload: others

Post on 17-Jan-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

1 / 20

USDMを 活 用 し た 要 件 定 義 の 改 善

~ ユ ー ス ケ ー ス 記 述 か ら USDMへ ~

(株 ) デ ン ソ ー ITS技 術 2部矢 野 恵 生

(株 ) デ ン ソ ー 技 研 セ ン ター古 畑 慶 次

- カ ー ナ ビ の ソ フ トウ ェ ア- 現 状 の 要 件 定 義- 要 件 抽 出 に お け る 問 題 点- 問 題 の 原 因 / 解 決- USDMの 適 用- 今 後 の 取 り組 み

【発 表 内 容 】

Page 2: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

2 / 20デ ン ソ ー の 製 品 - 開 発 対 象 製 品 -

非 自 動 車 事 業

自 然 冷 媒ヒー トポ ン プ 式 給 湯 機

産 業 用 ロ ボ ット

QRリー ダ ー赤 外 線 温 熱 機

イ ン ジ ェクタ

ETC

プ ラ グ

発 電 機

エ ン ジ ン ECU

メー ター

自 動 車 事 業

カーナビゲーション

開発対象製品

環境機器・産業機器・情報機器

カ ー ナ ビ ゲ ー シ ョン の ソ フ トウ ェア を 開 発

Page 3: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

3 / 20カ ー ナ ビ の ソ フ トウ ェア

要 求 機 能 の 複 雑 化

開 発 要 件 の 正 確 な 抽 出 が ま す ま す 困 難 に

[要 求 機 能 ] 検 索 機 能[必 要 機 器 ] マ イ ク 、SDカ ー ド、・・・[必 要 モ ジ ュ ー ル ] 検 索 、音 声 認 識 、メモ リ地 点 管 理 、・・・

機 能 の 要 件 抽 出 に て 考 慮 す べ き 対 象 が 増 大

複 数 機 器 の 連 携複 数 モ ジ ュ ー ル の 連 携

03年 05年 07年 10年

ソ フ トウ ェア 規 模 の 増 加ベ ー ス ソ フ トの 規 模 はモ デ ル ご とに 増 加 総

ライン数

約 2倍 に増 加

Page 4: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

4 / 20現 状 の 要 件 定 義 (1/2)

要 件 定 義 工 程顧 客 の 要 求 か ら 開 発 要 件 を 抽 出

要件定義工程

ソフト設計/製作工程

D1顧 客 要 求

P2ソ フ トを 設 計 /

製 作 す る

D2開 発 要 件

(ユ ー ス ケ ー ス 記 述 )

P1開 発 要 件 を

抽 出 す る

ソ フ トウ ェア

【要 件 抽 出 方 法 】顧 客 と 合 意 し た 要 求 か らユ ー ス ケ ー ス 記 述 に て開 発 要 件 を 抽 出

Page 5: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

5 / 20現 状 の 要 件 定 義 (2/2)

ユ ー ス ケ ー ス 記 述 例

AA-11

ユースケース名 ○○を■■■する

XX.YY

承認者

作成者 XXX

概要 △△△の○○を、××に■■■する。

事前条件 なし

事後条件 ○○が××に■■■されている。

関連文書 ① ABCDE.doc

フロー STEP イベント

基本フロー:B-1 1 主アクタが○○○を要求した場合、本ユースケースは起動される。

2 主アクタは、△△△の○○を、××に■■■する。(A-1)

3 本ユースケースを終了する。

代替フロー:A-1 1 ○○が存在しない場合、本フローは起動される。

2 システムはコーションを表示する。

3 本ユースケースを終了する。

例外フロー:E-1 1 なし

ユースケース番号

Rev.(最終更新日)【概 要 】機 能 の 概 要

【基 本 フ ロ ー 】最 も 基 本 的 な ア ク タ(ユ ー ザ )と シ ス テ ム のや り取 り

【代 替 フ ロ ー 】特 定 の 条 件 に よ っ て基 本 フ ロ ー の一 部 の 処 理 を 変 更 す る場 合 の フ ロ ー

【例 外 フ ロ ー 】基 本 / 代 替 フ ロ ー の 途 中 で異 常 や エ ラ ー が 発 生 し た場 合 の フ ロ ー

UML2.0 を ベ ー ス とした フ ォ ー マ ットに て 記 述

Page 6: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

6 / 20要 件 抽 出 に お け る 問 題 点

要 件 抽 出 漏 れ の 発 生基 本 機 能 の 開 発 に て 要 件 抽 出 漏 れ に よ る 不 具 合 (2.3% )が 発 生

【基 本 機 能 】

要 件 漏 れ の 影 響

全 対 策 工 数 の 約 45% を 要 し た

要 件 漏 れ の 原 因 解 明 / 対 策 が 必 要

全 体 設 計 の や り直 し影 響 範 囲 の 再 検 討 etc

目 的 地 を 検 索 す る 機 能メモ リ 地 点 を 管 理 す る 機 能

外 部 の テ ス トに て 発 覚 した た め手 戻 り工 数 大

【不 具 合 原 因 】 【対 策 工 数 】

要 件 抽 出 漏 れ そ の 他

Page 7: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

7 / 20問 題 の 原 因 (1-1)

漏 れ た 要 件 の 特 徴 ①

要 件 抽 出 の 対 象 で は な い 機 能 か ら 影 響 を 受 け る 振 舞 い

漏 れ た 要 件 の 例 (Req1)【対 象 機 能 】

ユ ー ザ が 入 力 し た 国 名 か ら 、ナ ビ 対 象 の 国 を 切 り 替 え る 機 能

【対 象 で は な い 機 能 】シ ス テ ム の 言 語 を 切 り替 え る 機 能

【影 響 を 受 け る 振 舞 い 】 (抽 出 が 漏 れ た 要 件 )シ ス テ ム の 言 語 が 切 り替 わ っ た 場 合 は 、入 力 さ れ た 国 名 を 消 去 し な け れ ば な ら な い

対 象機 能

関 連 が 強 い機 能 群

関 連 が 弱 い機 能 群

考 慮 が漏 れ た 影 響

Page 8: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

8 / 20問 題 の 原 因 (1-2)

漏 れ た 原 因ユ ー ス ケ ー ス 記 述 で は 機 能 概 要 か ら 直 接 要 件 を 抽 出

作成者 XXX

概要 △△△の○○を、××に■■■する。

事前条件 なし

事後条件 ○○が××に■■■されている。

関連文書 ① ABCDE.doc

フロー STEP イベント

基本フロー:B-1 1 主アクタが○○○を要求した場合、本ユースケースは起動される。

2 ・・・

代替フロー:A-1 1 ○○が存在しない場合、本フローは起動される。

2 ・・・

例外フロー:E-1 1 なし

【概 要 】機 能 の 概 要

【基 本 フ ロ ー 】【代 替 フ ロ ー 】【例 外 フ ロ ー 】機 能 の 要 件

機 能 概 要 に は 対 象 機 能 の 振 舞 い の 一 部 の み を 記 述

対 象 で は な い 機 能 か ら 受 け る 影 響 も 含 め た全 て の 振 舞 い を 、1つ の 文 章 で 記 述 す る の は 困 難

漏 れ た 要 件 に 繋 が る 記 述 は 存 在 しな い

機 能 概 要 に 記 述 され て い な い 振 舞 い は 漏 れ や す い

対 象 機 能

機 能 概 要 が含 む 範 囲

Page 9: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

9 / 20問 題 の 原 因 (2-1)

基 本 フ ロ ー とは 異 な る 処 理 パ ター ン に お け る 振 舞 い

【対 象 機 能 】入 力 さ れ た 住 所 部 品 文 字 列(国 / ス トリー ト/ シ テ ィ/ ハ ウ ス No)か ら 地 点 を 検 索 す る 機 能

【基 本 フ ロ ー 】国 / ス トリー ト/ シ テ ィ/ ハ ウ ス Noが全 て 入 力 さ れ た 場 合 の 振 舞 い

【異 な る 処 理 パ タ ー ン 】 (抽 出 が 漏 れ た 要 件 )シ テ ィが 入 力 さ れ な い 場 合 の 振 舞 い

漏 れ た 要 件 の 特 徴 ②

漏 れ た 要 件 の 例 (Req2)開 始

終 了

基 本 フ ロ ー

異 な る 処 理パ ター ン

考 慮 が 漏 れ た処 理 パ ター ン

Page 10: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

10 / 20問 題 の 原 因 (2-2)

漏 れ た 原 因ユ ー ス ケ ー ス で は 全 て の 要 件 を 並 列 (同 じ階 層 )に 記 述

概要 △△△の○○を、××に■■■する。

フロー STEP イベント

基本フロー:B-1 1 主アクタが○○○を要求した場合、本ユースケースは起動される。

2 ・・・

代替フロー:A-1 1 ○○が存在しない場合、本フローは起動される。

2 ・・・

代替フロー:A-2 1 ○○が既に+++に存在する場合、本フローは起動される。

2 ・・・

代替フロー:A-3 1 ○○が既に***に存在する場合、本フローは起動される。

2 ・・・

例外フロー:E-1 1 なし

【基 本 フ ロ ー 】最 も 基 本 的 な 処 理

網 羅 性 の 確 認 が 困 難 とな りや す い要 件 同 士 の 関 連 が 分 か ら な い

→ 同 じ観 点 で 抽 出 した も の な の か ?

同 じ観 点 で 抽 出 され た 要 件 が ま とま っ て い な い

基 本 フ ロ ー と 異 な る 処 理 が 複 数 あ る と漏 れ る 可 能 性 が あ る

【代 替 フ ロ ー 】【例 外 フ ロ ー 】基 本 フ ロ ー とは異 な る 処 理 パ ター ン

Page 11: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

11 / 20問 題 の 解 決 (1/4)

解 決 す べ き 課 題① 機 能 概 要 に 記 述 され て い な い 振 舞 い は 漏 れ や す い

② 基 本 フ ロ ー と異 な る 処 理 が 複 数 あ る と漏 れ る 可 能 性 が あ る

記 述 さ れ て い な い 振 舞 い を 明 確 に し な け れ ば な ら な い

要 件 を 区 分 し て 整 理 で き る 構 成 が 必 要

ユ ー ス ケ ー ス 記 述 で は 解 決 が 困 難

要 件 1要 件 2要 件 3要 件 4・・・

● ● に 関 す る 要 件

要 件 2 要 件 5 ・・・

■ ■ に 関 す る 要 件

要 件 1 要 件 3 ・・・

【ユ ー ス ケ ー ス 記 述 】【あ りた い 姿 】

ユ ー ス ケ ー ス 記 述 で は 書 け る 場 所 が 無 い

ユ ー ス ケ ー ス 記 述 の 構 成 で は 、要 件 の 区 分 は 困 難

Page 12: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

12 / 20問 題 の 解 決 (2/4)

別 手 法 の 検 討 - USDM -

○ ○ 機 能 U S D M要求 AA-11

理由説明要求 AA-11-1

理由説明

□□□ AA-11-1-1□□□ AA-11-1-2□□□ AA-11-1-3□□□ AA-11-1-4

要求 AA-11-2理由説明

□□□ AA-11-2-1□□□ AA-11-2-2□□□ AA-11-2-3□□□□□□ AA-11-2-11□□□ AA-11-2-12

<***>

<***>

<***>

要 求 を 階 層 的に 表 現

要 件 を 要 求 の 下に 記 述

USDM : Universal Specification Describ ing Manner(株 )シ ス テ ム ク リエ イ ツ の 清 水 吉 男 氏 が 提 案

要 求 と 要 件 を 階 層 的 に 表 現

要 求 の 背 景 と し て の 理 由 を 記 述

【USDMの 構 成 】

要 求 (1階 層 目 )

要 件 2要 件 5・・・

要 件 1要 件 3・・・

要 求 (2階 層 目 )

要 求 (2階 層 目 )

【ユ ー ス ケ ー ス記 述 の 構 成 】

要 件 1要 件 2要 件 3要 件 4・・・

概 要要 求 の 背 景 で あ る理 由 を 記 述

Page 13: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

13 / 20

対 象 機 能

問 題 の 解 決 (3/4)

USDMに よ る 課 題 解 決 ①記 述 され て い な い 振 舞 い を 明 確 に しな け れ ば な ら な い

要求 AA-11

理由

説明

要求 AA-11-1

理由

説明

□□□ AA-11-1-1

要求 AA-11-2

理由

説明

□□□ AA-11-2-1

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

<○○○○○○○○○>○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

<○○○○○○>○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

1階 層 目 の 要 求 + 理 由 を 元 に 、2階 層 目 の 要 求 で 全 て の 振 舞 い を 明 確 に す る こ と に よ り解 決

作 業 者 の 目 が 機 能 全 体 に 向 き や す い理 由 の 記 述 が 、関 連 の 弱 い 機 能 か ら の 影 響 に 気 付 くき っ か け とな る文 書 として 明 示 され て い る こ とで 、DRで の 気 付 き に つ な が る

要 件 抽 出 前 に 2階 層 目 の 要 求とし て 全 て の 振 舞 い を 抽 出

理 由 の 記 述 に よ り、気 付 け る 可 能 性 が高 ま る

Page 14: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

14 / 20

○○機能 U SD M要求 AA-11

理由

説明

要求 AA-11-1

理由

説明

□□□ AA-11-1-1

□□□ AA-11-1-2

要求 AA-11-2

理由

説明

□□□ AA-11-2-1

□□□ AA-11-2-2

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

<○○○○○○>○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

<○○○○○○○○○>○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

問 題 の 解 決 (4/4)

USDMに よ る 課 題 解 決 ②要 件 を 区 分 して 整 理 で き る 構 成 が 必 要

要 件 1要 件 2要 件 3要 件 4・・・

● ● に 関 す る 要 件

要 件 2 要 件 5 ・・・

■ ■ に 関 す る 要 件

要 件 1 要 件 3 ・・・

要 件 は 要 求 の 下 にま とめ て 記 述

要 件 が 2階 層 目 の 要 求 ご と に 記 述 さ れ る こ と で 解 決

【ユ ー ス ケ ー ス 記 述 】【あ りた い 姿 】

文 書 の 構 成 上 、自 動 的 に 要 件 が 区 分 され る

Page 15: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

15 / 20USDMの 適 用 (1/3)

不 具 合 へ の 適 用 ① - Req1 へ の 対 応 -

国切 り替え機能 U SD M

要求 AA-11

理由

説明

要求 AA-11-1

理由説明

□□□

要求 AA-11-2

理由説明

□□□(略 )

要求 AA-11-5

理由説明

・・・・・・

AA-11-1 で入力した国名より、ナビ対象の情報を切り替えてほしい。

・・・

●●機能によりシステムの言語が変更された場合は、AA-11-1 で入力した国名を消去してほしい。・・・

・・・

ユーザが入力した国名から、国に関するナビ対象の情報を切り替えて欲しい・国が変われば使用する言語が変わるので、 国に関する情報を入れ替える必要があるため。・○○○

ユーザが国名を●●●より入力できるようにしてほしい。

・・・

・・・・・・

【対 象 機 能 】ユ ー ザ が 入 力 した 国 名 か ら 、ナ ビ 対 象 の 国 を 切 り替 え る 機 能

【抽 出 が 漏 れ た 要 件 】シ ス テ ム の 言 語 が 切 り替 わ っ た 場 合 は 、入 力 され た 国 名 を 消 去 しな け れ ば な ら な い

2階 層 目 の 要 求 として全 て の 振 舞 い を 明 確 化

1階 層 目 の 理 由 の「使 用 す る 言 語 」の 記 述 よ り、抽 出 が 漏 れ た 要 件 を発 見 す る た め の 振 舞 い に気 付 くこ とが で き た

Page 16: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

16 / 20USDMの 適 用 (2/3)

住所部品文字列からの地点検索機能 U SD M

要求 BB-11

理由説明

要求 BB-11-1

理由説明

□□□

要求 BB-11-5

理由説明

□□□ BB-11-5-1

□□□ BB-11-5-2ユーザがシティ入力をキャンセルした場合は、■■■してほしい。

国、ストリート、シティ、ハウスNoを入力し、地点検索してほしい。・・・

ユーザが住所部品を●●●より入力できるようにしてほしい。

・・・

・・・・・・

ユーザが国入力をキャンセルした場合は、■■■してほしい。

ユーザが住所部品の入力をキャンセルした場合は、■■■してほしい。・・・

住 所 部 品 文 字 列 が入 力 され な か っ た場 合 の 振 舞 い を 、要 求 とし て 記 述

要 求 の 下 を 確 認 す る こ とで 、全 て の 住 所 部 品 文 字 列 に つ い て要 件 が 抽 出 され て い る か ど うか を確 実 に 確 認

【対 象 機 能 】入 力 され た 住 所 部 品 文 字 列 か ら地 点 を 検 索 す る 機 能

【抽 出 が 漏 れ た 要 件 】シ テ ィが 入 力 され な い 場 合 の 振 舞 い

不 具 合 へ の 適 用 ② - Req2 へ の 対 応 -

Page 17: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

17 / 20USDMの 適 用 (3/3)

2階 層 目 の 要 求 として 「エ ラ ー 発 生 」に 関 す る 振 舞 いを 挙 げ る こ とで 、

全 エ ラ ー に つ い て 要 件 が 抽 出 で き て い る こ とを 確 認

特 定 の エ ラ ー 発 生 時 に 、

エ ラ ー 画 面 に 遷 移 しな い

不 具 合 内 容 適 用 結 果

実 行 で き な い は ず のシ ー ン で実 行 で き て しま う

2階 層 目 の 要 求 として 、

「各 シ ー ン で の 実 行 可 否 」に 関 す る 振 舞 い を

挙 げ る こ とで 抽 出 漏 れ が 発 生 しな い こ とを 確 認

特 定 の 状 態 に お い て 、

出 力 結 果 が お か しい

2階 層 目 の 要 求 として 、

「現 在 の 状 態 」に 関 す る 振 舞 い を 挙 げ る こ とで

抽 出 漏 れ が 発 生 しな い こ とを 確 認

・・・ ・・・

過 去 の 全 不 具 合 に つ い て 有 効 性 を 確 認

不 具 合 へ の 適 用 ③ - そ の 他 の 不 具 合 -

Page 18: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

18 / 20ま とめ

今 回 の 発 表 の ま とめ

現 行 開 発 へ の 展 開 状 況

一 部 の 開 発 に て 試 行 中

次 世 代 ナ ビ の 操 作 画 面 開 発

社 内 の Webシ ス テ ム 開 発

ユ ー ス ケ ー ス 記 述 に 構 成 上 の 問 題 が あ る こ とが 判 明

別 手 法 として USDMを 採 用

過 去 の 不 具 合 に つ い て USDMの 有 効 性 を 確 認

機 能 概 要 に 記 述 さ れ て い な い 振 舞 い は 漏 れ や す い

基 本 フ ロ ー と 異 な る 処 理 が 複 数 あ る と 漏 れ る 可 能 性 が あ る

Page 19: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

19 / 20今 後 の 取 り組 み

定 量 デ ー タの 測 定

ユ ー ス ケ ー ス 図 との 統 合全 体 の 機 能 分 割 を ユ ー ス ケ ー ス 図 で 実 施 、そ れ に USDMを 関 連 付 け る こ とを 検 討 中

機 能 全 体 をユ ー ス ケ ー ス 図に て 分 割

○ ○ 機 能 U S D M要求 AA-11

理由

説明

要求 AA-11-1

理由

説明

□□□ AA-11-1-1

□□□ AA-11-1-2

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

<○○○○○○>○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○ ○ 機 能 U S D M要求 AA-11

理由

説明

要求 AA-11-1

理由

説明

□□□ AA-11-1-1

□□□ AA-11-1-2

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

<○○○○○○>○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○○

分 割 機 能 に 対 しUSDMに て要 件 抽 出

抽 出 漏 れ 要 件 の 発 生 件 数抽 出 可 能 な 要 件 数 (要 件 の 展 開 力 )要 件 抽 出 工 程 の 必 要 工 数全 工 程 の 開 発 工 数

現 在 以 下 の デ ー タを 測 定 中

Page 20: USDMを活用した要件定義の改善usdmを活用した要件定義の改善 ~ユースケース記述からusdmへ~ (株)デンソー its技術2部 矢野 恵生 (株)デンソー

C DENSO CORPORATION All rights reserved.

20 / 20参 考 文 献

「派 生 開 発 」を 成 功 さ せ る プ ロ セ ス 改 善 の 技 術 と 極 意(清 水 吉 男 ・著 )

組 込 み ソ フ トウ ェ ア 開 発 の た め の オ ブ ジ ェク ト指 向 モ デ リン グ(SESSME WG2・著 )

連 載 :【改 訂 版 】初 歩 の UML 第 8回<http ://www .atmarkit.co .jp/ im/carc/seria l/renew_um l08/renew_um l08.htm l>

(株 式 会 社 豆 蔵 )