technical information - yokogawati 12f5a1-01 1. 概 説 2 1. 概 説...
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TechnicalInformation
目次1. 概 説 .....................................................................................................2
2. 特 長 .....................................................................................................3
3. 残留塩素とは .............................................................................................43.1 残留塩素の定義 .................................................................................................... 43.2 遊離塩素(Free Available Chlorine) ................................................................ 43.3 結合塩素(Combined Chlorine) ...................................................................... 5
4. 測定原理 .....................................................................................................64.1 電極における反応 ................................................................................................ 64.2 回転電極式ポーラログラフ法 ............................................................................. 6
5. 構 成 .....................................................................................................95.1 外 観 ................................................................................................................... 95.2 検出器 ................................................................................................................... 95.3 変換器 .................................................................................................................105.4 サンプリング装置 ..............................................................................................14
6. 試料水の条件と出力への影響 ................................................................156.1 pH変動の影響 ...................................................................................................156.2 導電率変動の影響 ..............................................................................................156.3 流量変動の影響 ..................................................................................................166.4 温度変動の影響 ..................................................................................................176.5 結合塩素の影響 ..................................................................................................17
7. 校正および使用上の注意 ........................................................................187.1 校 正 .................................................................................................................187.2 使用上の注意......................................................................................................19
8. アプリケーション ...................................................................................20
9. 主な仕様および特性 ................................................................................219.1 標準仕様 .............................................................................................................219.2 特 性 .................................................................................................................21
10. 手分析値との相関 ...................................................................................2210.1 比色法 .................................................................................................................2210.2 滴定法 .................................................................................................................2210.3 FC400Gの出力と手分析値の相関 ....................................................................22
改訂情報 ............................................................................................................24
FC400G無試薬形遊離塩素計
TI 12F5A1-011996. 03 初版(YK)2011. 07 5 版(YK)
TI 12F5A1-01
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TI 12F5A1-01
2 1. 概 説
1. 概 説上水道において、その水道水の安全性を確保するために、塩素あるいは次亜塩素酸ナトリウムを水に注入して殺菌を行い、さらに、その塩素を水道の給水栓まで残留させ、浄水場以降の配管内においても水道水を汚染させないという考え方、手法は大切なことであり、今日の水道界における基本的な要素です。また、水道原水中に含まれる鉄、マンガン、アンモニア性窒素などを浄水プロセスにおいて除去するための塩素注入も、有効な手法として広く普及しています。これらの塩素処理プロセスにおいて、その水質を確保しながら経済的運用を図るために、オンライン残留塩素計は有用です。とくに近年は、水道原水としての河川および湖沼の汚濁が進行する中で、塩素注入による副生成物の低減や、よりおいしい水を供給するために給水栓水の残留塩素そのものの更なる低減が重要なテーマとなりつつあり、このために残留塩素濃度測定は、より高精度・高信頼性が求められています。FC400Gは、回転金電極を用いたポーラログラフ法を採用し、横河電機の残留塩素計における長年の経験と実績に基づき、マイクロプロセッサを搭載、メンテナンス低減を目指した無試薬形の遊離塩素計です。この他の用途に、あるいはより高安定な測定用には、試料水に試薬を加えて前処理をし測定する残留塩素計(形名:RC400G)をご検討ください。
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TI 12F5A1-01
2. 特 長 3
2. 特 長FC400Gの特長の概要を以下に示します。詳細は 5章を参照ください。
■ マイクロプロセッサ搭載の変換部● 校正はワンタッチで簡単です。 校正時に、自動的にセンサの診断(ゼロ点・スロープ・応答性)を行います。● 出力レンジは、0 ~ 1mg/l から 0 ~ 3mg/l まで現場で任意に設定可能です。● 出力信号は、折れ線出力が可能です。● 電極間加電圧/電流特性(プラトー特性)の確認が容易です。これにより、適用アプリケーションにおけるセンサ特性を詳細に知ることができます。
● 表示機能・接点出力機能が豊富です。● 操作性に優れた操作パネルです。
■ グレードアップされた検出部● 回転電極/セラミックビーズ洗浄は、改良を加え、更に効果的な連続自動洗浄を実現しました。
● 接触子としては、安全な摺動式コンタクトを採用しています。● 洗いやすく保守が容易なセル構造です。
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TI 12F5A1-01
4 3. 残留塩素とは
3. 残留塩素とは
3.1 残留塩素の定義“上水試験方法(2001)” および “JIS K0101-1998 工業用水試験方法” では、残留塩素は次のように定義されています。 残留塩素 = 遊離型有効塩素 + 結合型有効塩素または 残留塩素 = 遊離残留塩素 + 結合残留塩素遊離型有効塩素を “Free” 塩素、残留塩素を “Total” 塩素と呼ぶこともあります。本文の中では、便宜上、遊離型有効塩素を遊離塩素、結合型有効塩素を結合塩素と記述します。
3.2 遊離塩素(Free Available Chlorine)塩素ガス(Cl2)あるいは次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を水中に注入すると、塩素は水中で(3.1)(3.2)式のような平衡状態になります。この平衡は、pH4以上では右に片寄って、大部分が次亜塩素酸(HClO)の形で存在します。また、HClO は(3.3)式のように次亜塩素酸イオン(ClO-)と平衡しており、その平衡定数は温度、pHに依存します。
Cl2 + H2O HClO + HCl ..............................(3.1)塩素 次亜塩素酸
NaClO + H2O HClO + NaOH.....................(3.2)次亜塩素酸ナトリウム 次亜塩素酸
HClO H+ + ClO- .........................................(3.3) 次亜塩素酸イオン
図 3.1 は HClO と ClO- の pH変化に対する関係を示したもので、pH5以下ではHClOのみが存在します。塩素水の殺菌力が、酸性側で強く、アルカリ性側で弱いことから、殺菌に有効な成分はHClOであると考えられています。一般に遊離塩素とは、上記Cl2、HClO、ClO
- などの水中に存在している塩素分を指しています。
F3_1.ai
20
40
0
60
80
100
1003 4 5 6 7 8 9 10
80
60
40
20
0
pH
HClO(%)
ClO-(%)
図3.1 次亜塩素酸(HClO)の解離とpHの関係(20℃)
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3. 残留塩素とは 5
3.3 結合塩素(Combined Chlorine)液中に、河川などの汚染によって発生するNH4
+ などのアンモニア性窒素が存在すると、塩素処理を行った場合、(3.4)、(3.5)、(3.6)式の反応により、結合塩素の一種であるクロラミンが生成します。クロラミンは、液の pHによってその形態が異なります。図 3.2に示すように、pH8.2 以上ではモノクロラミン(NH2Cl)のみ、pH5.0 ~ 8.0 ではモノクロラミンとジクロラミン(NHCl2)が共存し、pH4.4 以下ではトリクロラミン(NCl3)のみが存在するとされています。
HClO + NH4+ NH2Cl + H2O + H+ ..............(3.4) モノクロラミン
NH2Cl + HClO NHCl2 + H2O.......................(3.5) ジクロラミン
NHCl2 + HClO NCl3 + H2O .........................(3.6) トリクロラミン
これらのクロラミンの殺菌力は、遊離塩素よりはるかに劣っています。細菌を一定時間内に 100%死滅させるために、結合塩素は遊離塩素の約 25倍の量が必要です。また、結合塩素と遊離塩素が同じ濃度であれば、結合塩素は遊離塩素の 100 倍の時間を滅菌に要するといわれています。
F3_2.ai
0
80
100
3 4 5 6 7 8 9pH
20
40
60% NCl3 NHCl2 NH2Cl
モノクロラミンジクロラミントリクロラミン
図3.2 クロラミンの形態とpHの関係
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6 4. 測定原理
4. 測定原理FC400Gの測定原理は、回転電極式ポーラログラフ法です。指示極には回転金電極、対極には塩化銀電極を使用しています。
4.1 電極における反応試料水中に指示極と対極をいれて両電極間に直流電圧(加電圧)を加えると、それぞれの表面では次のような反応が生じ、その結果発生する電流を検出します。指示極では(4.1)式に示す電解還元反応が生じます。
Cl2 + 2e- 2Cl- .........................................(4.1)
対極では、(4.2)に示す電解酸化反応が生じます。
2Ag 2Ag+ + 2e-..........................................(4.2)
4.2 回転電極式ポーラログラフ法図 4.1 に示すように、試料水中に指示極と対極を入れて両電極間に直流電圧(加電圧)を加え、この加電圧値を徐々に変えていくと、指示極表面に生じる被電解物質(塩素)の電解還元反応により、図 4.2 に示すような加電圧 /電流特性(これをポーラログラムまたはプラトー特性といいます)が得られます。このときの指示極近傍の塩素濃度は、図 4.3のように表すことができます。
対極指示極
F4_1.ai
図4.1 ポーラログラフの基本構成図
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4. 測定原理 7
拡散電流(µA)
加電圧(V)+0.4 +0.2 0 -0.2 -0.4 -0.6 -0.8
0 mg/l
0.6 mg/l
1.20 mg/l
2.0 mg/l
0
1.0
3.0
4.5
6.0
F4_2.ai
図4.2 遊離塩素のプラトー特性
指示極からの距離
塩素濃度
指示極
拡散層
C(遊離塩素濃度)
(a)
(b)
F4_3.ai
図4.3 指示極近傍における拡散層と塩素濃度
加電圧が小さい場合(図 4.3 (a))には、指示極表面における電解還元反応は十分には行われず、電極表面に未反応の塩素が存在します(図 4.3 (a))。さらに加電圧を大きくしていくと、反応速度は大きくなり、やがて未反応塩素がゼロの状態(図 4.3 (b))になります。この未反応塩素がゼロの状態になるまでは、電解還元反応は加電圧により変化します。これを加電圧律速といいます。加電圧が大きい場合(図 4.3 (b))には、電極表面に未反応塩素は存在しないので(図 4.3 (b))、電解還元反応は加電圧には影響されず、反応物質である塩素の供給速度により制限されることになります。このことを拡散律速、このときの反応電流を拡散電流といいます。FC400Gは、この条件で測定します。この拡散律速過程における塩素濃度測定で大切なことは、塩素濃度と拡散電流の相関性を安定的に得るために拡散係数(温度により定まる物性値)と拡散層の厚さを一定に保つことです。そのために FC400Gでは拡散係数に関しては温度を計測して補正を行い、拡散層の厚さに関しては指示極を一定速度で常時回転させています。
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8 4. 測定原理
プラトー領域での拡散電流は(4.3)式で表すことができます。
Id = K· n· F· C· D⅔· v⅓ .....................................(4.3)
Id:拡散電流(A)K:定数n:電極反応に関与する電子数F:ファラデー定数(96,500 C/mol)C:被電解物質(塩素)の濃度(mol/l)D:拡散係数(cm2/s)v:指示極の回転数(/s)
実際の FC400Gにおいては、以下のように設計しています。● 電解還元反応が安定なプラトー領域で加電圧を加え、拡散電流を測定します。このプラトー領域は、塩素濃度が増えるとともにシフトします。これは塩素濃度が増大すると、拡散電流が増大し、オームの法則に基づいて電極間の液抵抗による電圧降下が大きくなるためです。
よって、加電圧を拡散電流とともに自動的に変化させ、常にプラトーを捕らえる電圧を電極間に加えながら測定します。(図 4.2 参照)
これにより塩素濃度にリニアな拡散電流出力を得ています。(図 4.4 参照)
拡散電流(µA)
遊離有効塩素濃度(mg/l)
0
2.0
4.0
6.0
F4_4.ai
0.5 1.0 1.5 2.0
図4.4 塩素濃度と拡散電流の検量線
● 水温変化による拡散係数の変化に対しては、水温を測定して温度補償演算を行っています。
● 安定した拡散層を得るために、指示極は毎分 600回転(電源周波数 50Hz の場合)の速度で回転しています。
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5. 構 成 9
5. 構 成無試薬形遊離塩素計(FC400G)は、測定槽および電極機構部からなる検出器と変換器から構成されています。また、設置工事を容易にするために、水質計用サンプリング装置(ST401G自立形水質計システム)を用意しています。
5.1 外 観外観を図 5.1 に示します。
検出器
変換器
F5_1.ai
図5.1 遊離塩素計と自立形水質計システムの外観図
5.2 検出器検出器の外観を図 5.2 に、測定槽および電極部分のモデル図を図 5.3 に示します。
F5_2.ai
変換器
検出器
測定槽
図5.2 遊離塩素計(検出器と変換器)の外観図
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10 5. 構 成
F5_3.ai
対極 指示極 ビーズケース
オーバフロー
オーバフロー
排水口排水口 逆洗口
試料水入口
混合槽緩衝板
(a)
図5.3 測定槽構造モデル図
試料水は、混合槽、ビーズケース、指示極、対極、オーバフロー堰を経由して排水口から排水されます。オーバフロー堰および試料水入口部の緩衝板によって、0.1 ~ 2.5ml/min の幅広い流量範囲においてもほぼ一定量の試料水を指示極に送ることが可能です。図 5.3 (a) の小穴は、試料水が流れなくなったとき、セル内に淀んでいる水を排出し、対極を水中から露出させ、指示極が銀メッキされることを防ぎます。ビーズケースは着脱が容易であり、測定槽の開口部を広げることにより、測定セルの洗浄を容易にし、保守性を向上させました。電極の自動洗浄は、実績ある回転電極 /ガラスビーズ洗浄を更に改良し、回転電極 /セラミックビーズ洗浄を採用し、さらに効果的な連続洗浄により保守の周期を延ばすことができました。セラミックビーズはビーズケース中に収納されていますので、洗浄や交換が容易です。指示極から信号を取り出す電気的接触手段(コンタクト)としてブラシと回転子に摺動方式を採用し、安全性を高めています。コンタクトの材質は、耐摩耗性と耐腐食性に優れた金合金で、接触抵抗は回転金電極を回転させた状態で 500 Ω以下です。この抵抗値が増加すると、実効加電圧が減少し、感度が低くなって誤差が生じるようになります。
5.3 変換器変換器の外観は図 5.2 を参照ください。変換器の測定回路部は、操作パネルや外部配線接続端子板とともに、防滴(雨)構造のケースに収納されています。マイクロプロセッサの搭載により、多くの機能・特長を実現しました。主なものを以下に示します。(1) 豊富な表示機能:以下のような多彩な表示項目を選択できます。 遊離塩素濃度、試料水温度、加電圧、拡散電流、出力信号(%)、ゼロ点、スロープ、エラー表示、対話式メッセージ、キー操作要求表示
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5. 構 成 11
(2) 操作が簡単 操作レベルを次の 3つに分け、多彩な機能を有しながら、日常の操作はオペレーションレベルのみで行います。・ オペレーションレベル:日常の保守点検用 ( 例 ) ワンタッチ自動校正・ セッティングレベル:機能の選択、データの設定 ( 例 ) 出力レンジの設定・ サービスレベル:機能の選択、データの設定 ( 例 ) 安定性診断パラメータの設定
操作は対話式で簡単です。次に操作すべきキーが表示パネルに表示されます。 ケース蓋を閉じたままで、変換器外部から透明ポリカーボネートシートを介してキー操作ができます。
(3) 校正はワンタッチ自動校正で簡単です。 操作は対話式で簡単です。 校正液導入後、センサ出力が安定したか否かを変換器が自動的に判断します。このため、校正誤差および個人差が生じません。(図 5.4 参照)
tℓ :応答時間のリミットts :指示安定検出の時間∆Sn :検出時間内の濃度値変化∆Sℓ :指示安定検出の濃度
tℓ
∆Sn
ts
··········
··········
∆Sn≦ ∆Sℓ
F5_4.ai
時間
検出時間1秒
濃度値変化
濃度
応答異常
安定
図5.4 校正時における安定判別と応答性診断
(4) 自動診断機能 ワンタッチ校正時に、自動的にセンサのゼロ点およびスロープ(単位塩素濃度に対する拡散電流の大きさ)が初期の状態からどれくらい劣化しているかを診断します。
また、出力が安定するまでの時間を検知することにより、応答性を診断します(図 5.4参照)。これにより、指示極の清掃時期や交換時期を知ることができます。
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TI 12F5A1-01
12 5. 構 成
(5) プラトー特性を確認できます。6章に示すように、水質の変化によりプラトー特性が変化し、出力特性に影響が及ぶことも考えられます。これに対して、プラトー特性を測定して、加電圧をその試料水に対して最適の値に設定しなおすことができます。(図 5.5、4章、6章参照)
拡散電流
(µA)
6
5
4
3
2
1
00 -0.5 -1.0
ステップ0
ステップ1
ステップ2
ステップ3
ステップ4
ステップ5
ステップ6
ステップ7
ステップ8
スタ|ト電圧
ステップ加電圧
ステップ加電圧
ステップ加電圧
ストップ電圧
加電圧(V)
F5_5ai
(設定例) スタート電圧 :0 V ステップ加電圧 :-0.1 V ステップ数 :8
図5.5 プラトー特性の測定
(6) 測定レンジは、ユーザーにて簡単に変更・再設定できます。(7) 対極に高精度の白金抵抗体(Pt1000 Ω)を内蔵させ、マイクロプロセッサで温度補償演算をすることにより、温度補償精度を向上させました。
(8) 加電圧補償:4章で示したように、センサの電気化学的特性では、塩素濃度に応じてプラトー領域が電圧方向にシフトします。これに対して、広い測定範囲においてプラトーを確実に捉え、高精度の測定を実現するために、変換器において(5.1)式に示す加電圧補償を行っています。
x = Ay + B .........................................................(5.1)
x:加電圧(V)y:拡散電流(µA)A :定数(拡散電流に対する加電圧の係数)B:定数(拡散電流=0のときの加電圧値)
プラトー領域における実際の加電圧補償は、マイクロプロセッサにより行います。図5.6 に示すように、拡散電流の実測値④と補償式による拡散電流の計算値⑤の差(④-⑤)に係数 Cを掛けて、現在の加電圧③を加えることにより、新たな加電圧値⑥を得ます。これを繰り返して、加電圧補償直線とプラトーとの交点のDに至り、補償された加電圧⑦を得ます。
なお、出荷時はA = -0.02 V/µA、B = -0.1 V に設定されています。
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TI 12F5A1-01
5. 構 成 13
拡散電流y(µA)
加電圧 x(V)
A
D
B
F5_6.ai
1
1:加電圧補償式 x = Ay + B2:プラトー曲線3:現在の加電圧4:拡散電流の実測値5:補償式による拡散電流の計算値6:新たな加電圧 6 = 3 + C x ( 4 - 5 ) = 3 + C 4 - ( 3 - B) / A }7:補償された加電圧
2
3 6 7
4
5
図5.6 加電圧補償
(9) 測定回路 図 5.7 に測定回路のブロック図を示します。指示極と対極間に、加電圧回路から電圧を印加します。測定槽内の試料水の遊離塩素濃度に応じ、電極間に拡散電流(Id)が流れます。
拡散電流は、入力回路で電圧信号に変換され、A/D変換回路によりデジタル量に変換され、CPU回路に取り込まれます。拡散電流は、試料水の温度により変化しますので、対極に内蔵された測温抵抗体により温度を測り温度補償します。温度信号は、温度回路により電圧信号に変換され、拡散電流と同じくA/D変換回路によりデジタル量に変換された後、CPU回路に取り込まれます。実際の温度補償演算や拡散電流から遊離塩素濃度への変換演算は、CPU回路のマイクロプロセッサで行います。
実際の遊離塩素測定において、加電圧は一定ではありません。プラトー特性(電圧電流特性)が傾いているため(図 4.2 参照)、加電圧をその塩素濃度に応じ変化させる必要があります。CPU回路で演算された塩素濃度と、あらかじめ設定されている加電圧補償値から演算される信号がA/D変換回路に供給され、加電圧回路により電圧信号に変換された後、電極間に印加されます。実際の測定では、この動作が繰り返し行われ、最適の加電圧になるようCPU回路が加電圧を自動的に制御しています。(図 5.6 参照)
演算された遊離塩素濃度値は、LCDにより表示されます。また、同時にアナログ出力回路により、4-20 mA DCまたは 1-5 V DC の信号に変換され、出力されます。アナログ出力は、絶縁回路により入力回路・CPU回路と電気的に絶縁されています。
遊離塩酸濃度に対するアナログ出力のレンジ設定、校正操作などは、操作キーにより行います。少ないキーで各種設定、操作が簡単に行えます。
その他の回路として、装置の電源が入るときと切れるときにCPU周辺が正常に動作するためのリセット回路、各回路に電源を供給するための電源回路が組み込まれています。
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TI 12F5A1-01
14 5. 構 成
F5_7.ai測定槽
指示極 対極4―20 mA DC1―5 V DC
入力回路
加電圧回路
A/D変換回路
A/D変換回路
LCD表示
操作キー
温度回路
電源回路
リセット回路
CPU回路
絶縁回路
アナログ出力回路
各回路
拡散電流Id
加電圧Vc
温度信号
測温抵抗体(Pt1000)
図5.7 測定回路ブロック図
5.4 サンプリング装置専用サンプリング装置の外観は図 5.1 を参照ください。減圧弁とボールバルブを内蔵しており、試料水の圧力条件 100 ~ 750 kPa、流量条件 0.1~ 2.5 l/min で使用できます。
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TI 12F5A1-01
6.試料水の条件と出力への影響 15
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6. 試料水の条件と出力への影響6.1 pH変動の影響
3 章の(3.1)、(3.2)、(3.3)式に示したように、遊離塩素は水中で HClO、ClO- などの形で存在しています。この解離状態により電気化学的活性度が異なるため、FC400G の出力特性に影響を受けます。また、この解離状態は主として水の pH により決まります。つまり、FC400G の出力特性は試料水の pH の影響を受けます。(図 6.1、図 6.2 参照)しかし、図 6.2 から明らかなように、pH の変化幅が 1 以内(例えば pH の範囲が 6.5 ~ 7.5)であれば、実質的な問題はなく測定できると考えます。
拡散電流(µA)
加電圧(V)+0.4 +0.2 0 -0.2 -0.4
pH: 9.2
pH: 8.9
pH: 7.0
pH: 3.0遊離塩素濃度0.4 mg/l
0
0.5
1.0
1.5
2.0
F6_1.ai
3 4 5 6 7 8 9 10pH
pH6.5 pH7.5
FC400G動作範囲
0.5
0
1.0
FC400G指示値(mg/l)
F6_2.ai
図6.1 pHによるプラトー特性の変化 図6.2 pHによる拡散電流の感度変化
6.2 導電率変動の影響試料水の導電率が変化すると、プラトー領域が電圧方向にシフトします。(図 6.3 参照)このシフトが、加電圧がプラトー領域を逸脱しない程度であれば、試料水の導電率変動があっても FC400G の出力特性がほとんど影響を受けません。しかし、このシフトが、加電圧がプラトー領域を逸脱する程に大きい場合、試料水の導電率変動により FC400G の出力特性は大きく影響を受けます。導電率が 100 ~ 300 µS/cm の範囲内であれば、ほとんど誤差なく測定できます。(図 6.5参照)
拡散電流(µA)
加電圧(V)+0.6
100 µS/cm
100 µS/cm
200
500
0
F6_3.ai
2
4
6
8
10
+0.4 +0.2 0 -0.2 -0.4
200300500
400
図6.3 導電率によるプラトー特性の変化
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TI 12F5A1-01
16 6. 試料水の条件と出力への影響
参考: 導電率が 300 µS/cmを超える場合の対応 導電率が 300 µS/cmを超えると、プラトー特性は変化せずに、300 µS/cmとほぼ同じプラトー特性を示すようになり、またプラトー特性が立ってくる(最適加電圧値がほぼ一定の値になってくる)ので、加電圧補償が必要なくなります。
したがって、導電率のみが仕様外(300 µS/cm以上)で、また、その導電率が変化せず一定である場合には、加電圧補償をOFF(*V/µAを 0)にして測定することが可能です。ただし、この場合は、特性は繰返し性 4 %、直線性± 8 %程度となります。
電流
加電圧
最適加電圧値
“ * DRV V ”
“ * V / µA ”
F6_4.ai
0 100 200 300 400 500導電率(μS/cm)
1.0
0.3
相対感度
0.8
0.6
0.4
F6_5.ai
図6.4 無試薬形遊離塩素計のプラトー特性 図6.5 導電率による拡散電流の感度変化注: 導電率が 300 µS/cmを超える場合には、加電圧条
件を初期値から変更する必要があります。
6.3 流量変動の影響FC400Gは、回転電極式ポーラログラフ法を採用している(回転速度は毎分 600回転)ため、試料水の流量変化による出力特性への影響はほとんどありません。(図 6.6 参照)基本仕様における流量上限(2.5 l/min)は、測定槽の機械的構造により制限されます。また、流量下限(0.1 l/min)は、測定槽に水を満たす最小流量により制限されます。
相対感度
流量(l/min)
0
F6_6.ai
0.6
0.8
1.0
1.2
0.1 1 2 2.5
図6.6 流量による拡散電流の感度変化
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6. 試料水の条件と出力への影響 17
6.4 温度変動の影響4 章に示すように、プラトー領域での拡散電流は(4.3)式で表すことができます。
Id = K· n· F· C· D⅔· v⅓ .....................................(4.3)
Id:拡散電流(A)K:定数n:電極反応に関与する電子数F:ファラデー定数(96,500 C/mol)C:被電解物質(塩素)の濃度(mol/l)D:拡散係数(cm2/s)v:指示極の回転数(/s)
試料水の温度が変化すると、(4.3)式のD(拡散係数)が変化し、これにしたがって Id(拡散電流)が変化します。FC400G では、測温抵抗体(Pt1000 Ω)により水温を正確に測定し、この拡散係数の変化に対応する補償演算をマイクロプロセッサで行うことにより、試料水の温度変動の影響をほとんど受けません。
6.5 結合塩素の影響FC400Gは、本来、遊離塩素を測定する計器として開発されたものです。FC400Gの電極系に遊離塩素および結合塩素(モノクロラミン、ジクロラミン)をそれぞれ供給して測定した電圧電流特性(プラトー特性)を図 6.7 に示します。試料水中に結合塩素が混入している場合には、遊離塩素に反応して流れる拡散電流に、結合塩素に反応して流れる拡散電流が重畳するため、出力は遊離塩素に結合塩素の分が加算された特性となります。試料水中に結合塩素の存在が予想される場合には、弊社の姉妹製品『結合塩素対策形残留塩素計(形名:RC400G)』のご使用をおすすめします。この計器では、結合塩素濃度による出力への影響は、その結合塩素濃度の約 5%まで軽減されています。
拡散電流(µA)
加電圧(V)
測定加電圧
結合塩素
遊離塩素
遊離+結合塩素
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図6.7 結合塩素によるプラトー特性の変化
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18 7. 校正および使用上の注意
7. 校正および使用上の注意
7.1 校 正FC400Gを使用して遊離塩素濃度を正確に測定するには、校正が必要です。校正は、ゼロ点とスパンに対して行います。校正は、使用開始時および長時間の運転休止の後に運転を再開する時に実施します。また、運転中も一定期間(1か月程度)毎に校正を行ってください。これは、電極面の汚れなどから一定濃度の残留塩素濃度に対する拡散電流値が減少していくのを補正するためです。
(1) 校正に際しての “ならし運転” 校正は、指示極(回転金電極)の電極面が汚れていない安定した状態で行います。そのため、校正は指示極の電極面を研磨した後、指示極の特性を安定させるための “ならし運転” を 1時間程度行った後に実施してください。
(2) ゼロ校正 ゼロ点を校正する方法には、電極を空気中にさらして指示極(回転金電極)と対極との間に電流が流れないようにして行う “入力回路オープン法” と、塩素の含まれていない水(例えば活性炭ろ過水)を用いて行う “塩素不含水測定法” とがあります。
自動ゼロ校正を行う場合は、活性炭フィルタを用いた“塩素不含水測定法”で行います。一般には、手数のかからない “入力回路オープン法” でゼロ点を校正しますが、低濃度の遊離塩素濃度を測定する場合は、“塩素不含水測定法” でゼロ点を校正してください。
(3) スパン校正 ゼロ点とスパンの両方を校正するときは、ゼロ点を校正してからスパン校正を行ってください。スパン校正の方法には、手分析値に FC400Gの指示値を合わせ込む “実液法” と、校正標準液の濃度値(測定レンジの 80%近傍の遊離塩素濃度)に合わせ込む “標準液法” とがあります。
“標準液法” は、常時、低濃度の測定を行っている場合で、より正確な校正をしたいときに適しています。一般的には、“実液法” によるスパン校正で問題がありません。
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7. 校正および使用上の注意 19
7.2 使用上の注意(1) 電極の保守 FC400Gは測定槽にセラミックビーズを満たし、その中で常時指示極を回転させるという方式により、極めて高い自動洗浄効果を実現しています。
それでも長期運転においては、指示極表面が汚れてきて電極感度が劣化することがありますので、その場合は汚れの程度に応じて(1~ 3か月ごとに)指示極を清掃する必要があります。
指示極の清掃は専用の研磨用アルミナ粉末をガーゼにとり、電極表面を研磨することにより行います。
研磨直後の電極は通常の測定状態の電極表面とは異なり、電気化学的に不安定な状態にあり、特性が安定していません。これを測定状態にしてしばらく置く(ならし運転をする)とやがて通常の安定な状態になります。この安定な状態になるまでに要する時間は、通常 30分~ 1時間ですが、電極研磨方法によっては、更に時間を要する場合があります。
電極研磨後の校正は、ならし運転の後、電極特性が十分安定してから行ってください。
(2) 試料水の供給停止時の対処 試料水の供給が停止されると、測定槽内に水がなくなります。このまま乾燥した状態で測定を続けると指示極がセラミックビーズから大きいストレスを受け損傷します。
試料水の供給が停止されるときは、指示極の回転を停止(変換器部のキー操作でできます)してください。
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20 8. アプリケーション
8. アプリケーションFC400Gは、主として浄水プロセスのろ過工程以降の水および配水を測定対象としたものです。この他の用途、あるいはより高安定な測定用には、試料水に試薬を加える前処理をしてから測定する残留塩素計(形名:RC400G)をご検討ください。表 8.1 に、FC400Gと RC400Gの使用条件の相違を示します。
表8.1 無試薬形遊離塩素計(FC400G)と残留塩素計(RC400G)使用条件の相違
使用条件 無試薬形遊離塩素計(FC400G)残留塩素計(RC400G)
測定対象 遊離塩素 遊離塩素、残留塩素
試料水のpH pH6~ 8(ただし変化幅が 1 pH以下) pH3~ 9
試料水の SS 10 mg/l 以下 500 mg/l 以下
試料水の導電率 100~ 300 µS/cm(300 µS/cm以上の場合は 6.2 項参照) 制限なし
測定精度を必要とする場合 適(RC400Gの方がより適している) 適
遊離塩素測定における結合塩素の影響 影響が大きい(注) ほとんど影響なし
測定箇所 ろ過水、浄水、配水、給水栓水 着水井~浄水の全てのプロセス、配水
(注)浄水、配水、給水栓中には、結合塩素はほとんど存在しないので実用上問題ありません。
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9. 主な仕様および特性 21
9. 主な仕様および特性
9.1 標準仕様測定対象: 上水配水中の遊離塩素濃度(Free 塩素)測定方式: 回転電極式ポーラログラフ法測定範囲: 0 ~ 3 mg/l出力信号: 4-20 mA DC(負荷抵抗550 Ω以下)または1-5 V DC(出力抵抗300 Ω以下)試料水条件: 温度: 0 ~ 50 ℃ pH: 6.5 ~ 7.5 導電率: 100 ~ 300 µS/cm 流量: 0.1 ~ 2.5 l/min 圧力: 1~150 kPa、100~750 kPa(自立形水質計システム(ST401G)付きの場合) SS: 10 mg/l 以下変換器の機能: 表示機能: 遊離塩素濃度、試料水温度、加電圧 ,拡散電流、出力信号%、ゼロ点、
スロープ、エラー表示、対話式メッセージ、キー操作要求表示 検知機能: 拡散電流値オーバー、測定温度異常、加電圧異常、温度補償範囲オー
バー、変換器異常、ゼロ点異常、スロープ異常、応答性異常
9.2 特 性(%表示はレンジの上限値に対する値)繰返し性: 2 %直線性: ± 5 %安定性: ゼロドリフト: ± 1 %/ 月 スパンドリフト: - 10 %/ 月応答時間: 約 2分(90 %応答時間)温度補償誤差(水温): ± 3 %以内(温度補償範囲:0~ 40 ℃)周囲温度の影響: ± 0.5 % / 10 ℃電源電圧変動の影響: ± 0.5 % / 定格電圧の 10 %結合塩素の影響: 結合塩素対策形;結合塩素濃度の 30 %程度
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22 10. 手分析値との相関
10. 手分析値との相関“上水試験法” および “JIS K0101” では、残留塩素の定量法として手分析による比色法(DPD法)と滴定法(DPD法、ヨウ素法および電流法)が定められています。したがって、浄水場における水質評価もこれらの手分析値が基準になります。しかし、浄水場の運転管理には、測定の簡便さ、連続的にデータを受信できる等によりオンライン測定が可能な残留塩素計は有用であり、特に自動制御運転には連続測定は必須事項となります。このため、実際の浄水場の運転管理においては、残留塩素計の出力値と手分析値の相関関係を確認していくことが必要です。FC400Gの出力値と手分析値との相関を評価する場合、以下の事項を予めご理解ください。
10.1 比色法比色法にはDPD(ジエチルp- フェニレンジアミン)法があります。DPD法は、検水にDPD溶液を加え、残留塩素の量に応じて生じる桃色~桃赤色を残留塩素標準比色列と比較して遊離塩素を定量する方法です。遊離塩素を定量した後、ヨウ化カリウムを添加して、残留塩素を定量することが可能です。繰り返し精度が 5~ 10%(変動係数)と劣っており、個人差も大きいと言われています。
10.2 滴定法滴定法にはDPD(ジエチル -p- フェニレンジアミン)法、ヨウ素滴定法および電流滴定(AT)法があります。DPD法は、検水中の遊離塩素とDPD溶液が反応して生じる桃赤色を硫酸第一鉄アンモニウムで滴定し、遊離塩素を定量します。ヨウ素滴定法は、検水中の残留塩素とヨウ化カリウムを反応させ、遊離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し、残留塩素を定量します。電流滴定法は、フェニルアルセノオキサイド溶液を滴定試薬として電流滴定することにより、残留塩素を定量します。ヨウ化カリウム溶液、pH緩衝液を併用して、遊離塩素、結合塩素、モノクロラミンおよびジクロラミンを分離定量することができます。この方法は、共存イオンの影響を受けず、最も信頼性のある測定方法とされています。
10.3 FC400Gの出力と手分析値の相関手分析値が水質評価の基本的データであるとはいいながら、10.1 および 10.2 項に示すように、その手分析値は必ずしも絶対値に対して誤差を含まない値ではありません。言い換えると、FC400Gの出力値と手分析値の相関関係を評価する場合、それらの 2つの値の差がすべて FC400G の出力誤差に起因するものではなく、その中には手分析値に生ずるであろう測定誤差も含まれている可能性があります。FC400Gの出荷前の校正は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液を標準液とし、最も信頼性の高い電流滴定法で手分析を行い、この分析値に合わせこむ方法を採っています。お客様における手分析は十分な配慮と細心の注意によってなされていると思いますが、手分析の精度については弊社では表 10.1 のように考えています。
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10. 手分析値との相関 23表10.1 手分析の精度
手分析法 精度比色法 DPD法 ± 0.1 mg/l
滴定法 DPD滴定法 ヨウ素滴定法 電流滴定法
± 0.04 mg/l± 0.04 mg/l± 0.04 mg/l
注: 精度の中には繰返し性、直線性といった手法(原理)の特性にかかわる部分と、校正(値付け)に用いる標準にかかわる部分があります。後者には、比色法では標準比色列の正確さ、滴定法では試薬のファクターの正確さ等が該当します。また、比色法において吸光光度計を用いる場合には、計器の校正の正確さが関係します。
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改訂情報資料名称 : FC400G 無試薬形遊離塩素計
資料番号 : TI 12F5A1-01
1996年3月/初版 新規発行2005年9月/2版 全面見直し(電子化)2007年8月/3版 誤記訂正、全面見直し(電子化)2007年12月/4版 誤記訂正、7.1 校正 追加、9.1 項 変換器の機能 追加2011年7月/5版 全面見直し・表記統一
1.概 説2.特 長3.残留塩素とは3.1残留塩素の定義3.2遊離塩素(Free Available Chlorine)3.3結合塩素(Combined Available Chlorine)
4.測定原理4.1電極における反応4.2回転電極式ポーラログラフ法
5.構 成5.1外 観5.2検出器5.3変換器5.4サンプリング装置
6.試料水の条件と出力への影響6.1pH変動の影響6.2導電率変動の影響6.3流量変動の影響6.4温度変動の影響6.5結合塩素の影響
7.校正および使用上の注意7.1校 正7.2使用上の注意
8.アプリケーション9.主な仕様および特性9.1標準仕様9.2特 性(%表示はレンジの上限値に対する値)
10.手分析値との相関10.1比色法10.2滴定法10.3FC400Gの出力と手分析値の相関
改訂情報