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社会システム論Ⅱ オリエンテーション ht t p: / / d. hat ena. ne. j p/ redt ai l 2733/ ( 講義資料+ α は当日中に up する )

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社会システム論Ⅱ

オリエンテーション

ht t p: / / d. hat ena. ne. j p/ redt ai l 2733/

( 講義資料+αは当日中に upする )

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本授業の位置づけ

近代の社会システムを支えた,メディア産業 (マスコミュニケーション )の機能について

「社会システム論Ⅰ」をメディアに沿って再編成し,発展させる

「コミュニケーション論Ⅰ」の発展として,マスコミュニケーションを論じる

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メディアの社会的機能と制度

「メディアスタディーズ」はメディアのミクロな意味作用 (送り手→表現内容→受け手 )を主に講義・演習

「社会システム論Ⅱ」は,メディアのマクロな社会的機能,制度的(社会システム的 )な意味について,歴史を踏まえつつ講義

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ガバメントとガバナンス

本授業は,近代の統治・権力機構としてのガバメント (支配・統治 )の仕組みにフォーカス

「ガバナンス論」とは裏表の関係各論については,「ジャーナリズム論」「コミュニケーション・メディア史」「電子メディア論」などメディア系発展科目で講じられる

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授業の構成

第 1 部 :近代とメディア・ビジネスの成立– 主に第二次世界大戦まで– 6 ~ 7 週

第 2 部 :メディアの高度産業化– 1 9 5 0 年代以降– 4 ~ 5 週

第 3 部 :地域メディアの理念と現況– グループによる発表 (2 ~ 3 週 )

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履修上の諸注意

オフィスアワー– 火・金曜の昼休み– メールで「事前予約」すれば,随時対応

授業中の禁止事項– 「私語」以外は「なんでも可」– 着帽・飲食・遅刻 /途中退出・パソコンの利用

– 出席もとらない

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評価

5 月 1 2 日提出の「言論の自由」に関するWe lc o m e リポート (1 0 % )

第 1 部・第 2 部のリポート (1 5 %× 2 )第 3 部プレゼンテーション (1 0 % )– 履修者による相互評価

最終試験 (5 0 % )– リポートはそれぞれ 4 0 0 ~ 6 0 0 字

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参考書の紹介

全体を概観できるもの通史的・比較論的視点があるもの入門書として,価格が適切なもの

個々の授業回で,さらに深く学ぶために必要な参考書は,そのつど紹介する

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マスコミュニケーション理論

スタンリー = J.バランデニス=K.デイビス宮崎寿子 : 監訳 新曜社2 0 0 7 年上下巻。各 3 7 8 0 円

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マス・メディア論

後藤将之有斐閣 (コンパクト )1 9 9 91 8 9 0 円

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現代メディア史

佐藤卓己岩波書店1 9 9 82 6 2 5 円

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メディア産業論

湯淺正敏ら有斐閣 (コンパクト )2 0 0 61 8 9 0 円

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マス・コミュニケーション効果研究の展開

田崎篤郎・児島和人北樹出版2 0 0 31 8 9 0 円

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マス・メディアの表現の自由

松井茂記日本評論社2 0 0 52 1 0 0 円

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コミュニケーション・メディア

分離と結合の力学正村俊之世界思想社2 0 0 12 3 1 0 円

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発展の四段階仮説

梅棹忠夫マクルーハンダニエル・ベル

トフラー  (第三の波 )

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mediaと文明

コミュニケーション手段と文明の進化段階 ( 技術決定論的 )

①ことばの獲得→狩猟

②文字の獲得 →農耕

③活版印刷術の登場→工業

④電子メディア→情報 ( 脱工業

)

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( 閑話 ) そもmedia …とは

m e d ium の複数形原義は媒介者 ( 霊媒者 ) 。この世

( 此岸 )とあの世 ( 彼岸 )とをつなぐ

インチキ霊媒師,オダ・メイ

『ゴースト ニューヨークの幻』

ウーピー・ゴールドバーグ

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日本のmediaたち

恐山 (青森県 )のイタコ

田縣神社 ( 小牧市 )豊年祭の巫女 江原啓之

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コミュニケーションの歴史 ( 駆け足で )

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ことばの獲得

動物のコミュニケーション=しぐさ /鳴き声など感情の伝達

ことば (言語 ) =抽象的観念,思考結果の伝達

ことばの起源=①実用手段( 情報伝達 )・②娯楽・慰撫手段 ( おしゃべり : 猿の毛づくろいの代替 )

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文字の登場

文字の前段階としての絵音声言語=対面コミュニケーションが可能な範囲に限られる (部族社会 )→楔形文字 ( 紀元前 3 1 0 0 年 : 小国家 )

文字言語=文書・記録の保存,契約・法律の制定による資源の管理強化,高

等宗教や大規模組織の発達 ( 木鐸 )

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メディアとしての紙「文字」を「文書」の形で長期保存可能に。写本や「木版印刷」による「複製」

西暦 1 0 5 年,後漢の祭倫が発明

6 1 0 年,製紙法が日本に伝来

7 5 1 年,タラスの戦い→イスラム圏 /1 0 0 0 年ごろ→ヨーロッパ

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人の移動による伝達移動手段としての街道 ( 駅逓制 )

物流・人の移動と情報流通文書運搬のメッセンジャー移動の代替手段としての通信

… のろし,腕木式信号機 通信内容の信号化 ( モールス )

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( 閑話 ) 技術決定論の限界

(1) インカ帝国無文字文明高度な天文学・建築学の知識(2) 朝鮮半島活版印刷術の原型が生まれた限り,朝鮮半島には民主国家が成立していなければならない

…が ( 他の社会的条件の欠落 )

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写本と印刷物

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写本の限界限定的な流通 ( 膨大な労力 )特権階級の間で知識の伝承新たな解釈は御法度 ( 保守性 ) …秘儀・秘伝・門外不出貴重品。絵画と同等

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活版印刷術

1 2 3 4 年,朝鮮半島で発明シルクロード経由で欧州へ1 4 5 5 年,ドイツ (マインツ )のグーテンベルクが活版

 印刷機を用いて 「四十二行聖書」 を約 1 8 0 冊刊行

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活版印刷の影響黙読の習慣 (個人化 )方言から共通語へ知識の平準化・固定化情報 ( 知識 )の商品化 (大衆化 )パトロネージュの終焉

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活版印刷の波及効果

宗教的権威の失墜 ( 宗教改革 )統一国家の形成 (共通語 )学問の発達 (ルネッサンス )識字率向上⇔教育の大衆化均質な知識を持つ労働者国民主権の民主制 ( 市民革命 )