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Oracleホワイト・ペーパー 20136Oracle Database Applianceの保護 – Symantec NetBackupを使用したテープ・バックアップ

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Oracleホワイト・ペーパー

2013年6月

Oracle Database Applianceの保護 – Symantec NetBackupを使用したテープ・バックアップ

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

免責事項

以下の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。また、情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。以下の事項は、マテリアルやコード、機能を提供することをコミットメント(確約)するものではないため、購買決定を行う際の判断材料になさらないで下さい。オラクルの製品に関して記載されている機能の開発、リリース、および時期については、弊社の裁量により決定されます。

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

概要 1 ハードウェアとソフトウェア 2 NetBackupマスター/メディア・サーバー 2 Oracle StorageTekライブラリ・ドライブおよびテープ・ドライブ 2 オペレーティング・システム 2 バックアップ・ソフトウェア 3 接続 3 イーサネット 3 Serial Attached SCSI(SAS) 3 構成図 3 日付の同期 3 Oracle StorageTekテープ構成 4 物理的な接続 4 ライブラリの監視 5 ライブラリ・ドライブのOSの検証 5 NBU構成 6 /etc/hostsファイルの変更 6 NetBackupのインストール 6 bp.confファイルの変更 6 Oracle RMANのNetBackupへのリンク 7 通信の検証 7 ストレージ・デバイスの構成 8 NetBackupポリシーの作成 9 NetBackupクライアントの検証 17 NetBackupホスト・プロパティの構成 18 RMANスクリプト 19 RMANテンプレートのコピー 19 RMANスクリプトの変更 19 tnsnames.oraで必要となる変更 20 NetBackupの代替リストア構成 21 バックアップ・テストの実行 22 データベースのリストア 22 リストアのデモ 23 NBUプライベート・ネットワーク構成 26 OSのセットアップ 26 NetBackupのセットアップ 27 NetBackupのbp.confの変更 27 NBUポリシーのセットアップ 28 NetBackupの代替リストア構成 28 RMANスクリプトの変更 28

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

実行 28 追加情報 28 パフォーマンス・チューニング 28 データの取得 29 データの解釈 29 最適化 29 ハードウェア圧縮 30 テープ・ドライブによる推奨されるチューニング 30 結論 31 追加リソース(付録) 31

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

概要

Oracle Database Applianceは、可用性の高いデータベース・ソリューションの配置、保守、サポートを簡素化することで時間とコストを削減する、ハードウェア、ソフトウェア、ストレージで構成されるエンジニアド・システムです。Oracle Database Applianceは、Oracle Automatic Storage Managementソフトウェアを使用して二重または三重にミラー化の冗長性を提供します。Database Applianceは2つのノードで構成され、それぞれのノードには専用の電源、メモリ、CPU、RAIDコントロールなどが搭載されているため、最大限の冗長性を確保できます。シングル・インスタンス、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)One Node、またはOracle RAC完全構成に対応します。また、Database Applianceは、Oracle Virtual Machine(OVM)を使用した仮想化をサポートしています。高度な冗長性があるため、物理的な障害が発生する可能性はわずかですが、それでも可能性はあります(自然災害や火災など)。また、レコードを誤って削除する、プログラミングに誤りがあるなどの理由で、論理的な破損が生じる場合もあります。災害や論理的な破損の可能性がある以上、オフサイトのストレージ機能を用意するとともに、データベースのバックアップによって一段階上のデータ保護を行う必要があります。Oracle StorageTek(STK)テープ・ライブラリおよびOracle StorageTekテープ・ドライブは、Oracle Database Applianceのリカバリ・ポイント目標(RPO)とリカバリ時間目標(RTO)を達成するためのコスト効率の高いソリューションです。本書では、オラクルのStorageTekテープ製品を使用してOracle Database Applianceをバックアップするための、Symantec NetBackupのセットアップ方法について詳細を説明します。本書の情報は、Oracle Recovery Manager(Oracle RMAN)のバックアップを直接テープに転送するために必要となる、Oracle Database Appliance上のNetBackup(NBU)の基本的な構成方法を詳細に説明することを目的としています。リストアの例やプライベート・ネットワークの例、パフォーマンス・チューニングの例についても記載しており、Oracle Database ApplianceでのNBUの使用に関する追加情報や、バックアップ環境の最適化に関する情報を得ることができます。

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

ハードウェアとソフトウェア

Oracle Database Applianceテープのテストに使用するハードウェアとソフトウェアの概要を以下に示します。

注:複数の構成をテストしています。以下の表には、さまざまなテストで使用したすべてのコンポーネントが含まれています。

表1:テスト環境

ハードウェア/ソフトウェア バージョン 目的

Oracle Database Appliance V1、Appliance Manager 2.1.0.3.0

X3-2、Appliance Manager 2.6.0.0.0 データベース・アプライアンス

Oracle Linux

5.5(Oracle Database Appliance V1)

5.7(Oracle Database Appliance V1のテスト用のバックアッ

プ・サーバー)

5.8(Oracle Database Appliance X3-2、およびOracle Database

Appliance X3-2のテスト用のバックアップ・サーバー)

データベースとバックアップ・サーバーのOS

Oracle Linuxカーネル Oracle Linux 5.5カーネル=kernel-2.6.18-194.32.1.0.1.el5(V1)

Oracle Linux 5.8カーネル= 2.6.32-300.32.5.el5uek(X3-2) データベース・サーバーのカーネル

NetBackup 7.5 バックアップ・ソフトウェア

Oracle Sun x4170 M2

Oracle Sun X3-2

ベース・ハードウェア(Oracle Database Appliance V1のテスト

に使用)

ベース・ハードウェア(Oracle Database Appliance X3-2のテス

トに使用)

NetBackupマスター/メディア・サーバー

Oracle StorageTek SL150(または

Oracle StorageTek SL500、または

SL24/48)

最新のファームウェア バックアップ用のテープ・ライブラリ

LTO-5ハーフハイト・テープ・ドライブ(2)

LTO-6ハーフハイト・テープ・ドライブ(2)

最新のファームウェア(Oracle Database Appliance V1のテスト

に使用)

最新のファームウェア(Oracle Database Appliance X3-2のテス

トに使用)

バックアップ用のテープ・ドライブ

6Gb SAS HBA SGX-SAS6-EXT-Z メディア・サーバーへのテープ接続

NetBackupマスター/メディア・サーバー Oracle Database Applianceでのバックアップ処理とリカバリ処理を管理するために、大量のリソースが備わる1ユニットのシングル・プロセッサ・マシンをNetBackup用のマスター/メディア・サーバーとして使用します。追加情報については、付録のNBUマスター/メディア・サーバーの要件のリンクを参照してください。

Oracle StorageTekライブラリ・ドライブおよびテープ・ドライブ 2台のLOT-5またはLTO-6テープ・ドライブを搭載したOracle StorageTek SL150です。LTOテープ・ドライブを搭載したOracle StorageTek SL500またはSL24/48も使用できます(LTO-6はSL24/48ではサポートされていません)。

オペレーティング・システム NetBackupマスター/メディア・サーバーにはOracle Linuxがインストールされています。

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バックアップ・ソフトウェア NetBackup Serverソフトウェアと関連するライセンス。

接続

ここでは、このテスト環境で利用するさまざまなインタフェースについて説明します。

イーサネット NetBackupマスター/メディア・サーバーでは、Oracle Database Applianceに対してGbE接続または10GbE接続を設定する必要があります。GbE接続か10GbE接続かは、バックアップ用にどのインタフェースを使用するかによって異なります。

Serial Attached SCSI(SAS) NetBackupマスター/メディア・サーバー内の1枚のSAS HBAカードを使用して、各テープ・ドライブを直接NBUマスター/メディア・サーバーに接続します。

構成図

図1:Oracle Database Applianceテープ・ソリューションの物理コンポーネントと接続方法

日付の同期

Network Time Protocol(NTP)を使用するか、この構成に関係するすべてのサーバーですべての日付/時刻が同期されていることを確認します。

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Oracle StorageTekテープ構成

Oracle StorageTek(Oracle STK)SL150は大容量と高い信頼性を兼ね揃えたモジュラー・ライブラリ・システムであり、ファイバ・チャネルまたはSAS経由でホストに接続できます。このテスト構成ではSAS接続を使用します。SL150はブリッジ・ライブラリです。そのため、ロボット制御コマンドがいずれかのテープ・ドライブに転送されます(ロボット用の個別の接続はありません)。新規のライブラリの場合は、SL150のドキュメントの説明に従ってライブラリをセットアップしてください。SL150の初期セットアップの後、各テープ・ドライブをNBUマスター/メディア・サーバーに接続します。SL150をSun X3-2 NBUマスター/メディア・サーバーに接続するには、SASケーブルを使用して、Sun X3-2 HBAカード上のSASポートに各テープ・ドライブを接続します。以下の図2と図3を参照してください。

物理的な接続

図2:Oracle StorageTek SL150テープ・ライブラリの背面図(2台のLTOテープ・ドライブをSASで接続)

図3:Oracle Sun Server X3-2の背面図(多分岐SASケーブルをSAS HBAカードに接続)

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注:本書ではOracle STK SL150を利用しています。Oracle Database Applianceバックアップ構成では、Oracle STK SL500ライブラリまたはOracle STK SL24/48ライブラリを使用することもできます。すべてブリッジ・ライブラリであるため、SAS SL500またはSAS SL24/48の物理的な接続方法は、SAS接続のSL150を使用する場合と同様です。つまり、物理的なテープ・ドライブ接続を介してロボット制御が実現されます。

ライブラリの監視 ライブラリの初期構成の後、Oracle StorageTekライブラリのブラウザ・ユーザー・インタフェース(BUI)を使用して、SL150ライブラリの監視、再構成、運用を行うことができます。SL150 BUIの画像は図4のとおりです。

注:STK SL500およびSTK SL24/48では、BUIは使用できません。SL500の管理にはStorageTek Library Console(SLC)が使用され、SL24/48の管理には組込みのWeb GUIが使用されるためです。

図4:Oracle StorageTek SL150モジュラー・テープ・ライブラリBUI

ライブラリ・ドライブのOSの検証 sgユーティリティを使用して、NetBackupマスター/メディア・サーバー上でOracle StorageTekテープ・ライブラリとLTO6テープ・ドライブを参照できることを確認します(sg_mapを実行するには、Linuxにsg3ユーティリティをインストールする必要があります。RPMのsg3ユーティリティをOracle Database Applianceにインストールする方法の詳細については、MOS Note 1461798.1を参照してください)。

[root@xman2 ~]# sg_map -i -x /dev/sg0 0 0 0 0 1 /dev/nst0 HP Ultrium 6-SCSI 32DS /dev/sg1 0 0 1 0 1 /dev/nst1 HP Ultrium 6-SCSI 32DS /dev/sg2 0 0 1 1 8 STK SL150 0182 /dev/sg3 1 0 0 0 0 /dev/sda HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg4 1 0 1 0 0 /dev/sdb HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg5 1 0 2 0 0 /dev/sdc HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg6 1 0 3 0 0 /dev/sdd HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg7 1 0 4 0 0 /dev/sde HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg8 1 0 5 0 0 /dev/sdf HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg9 1 0 6 0 0 /dev/sdg HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg10 1 0 7 0 0 /dev/sdh HITACHI H106030SDSUN300G A2B0 /dev/sg11 8 0 0 0 0 /dev/sdi ORACLE SSM PMAP

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

この出力から、Oracle StorageTekテープ・ライブラリ(Oracle STK SL150)と2台のHP LTO6(Ultrium 6)ドライブが存在することが分かります。

NBU構成

Oracle Database Applianceを使用したテープ・バックアップ用のNetBackup構成は、OSのセットアップ、NetBackupソフトウェアのインストール、Oracle RMANライブラリのリンク、ストレージ・デバイスの構成、ポリシーの構成、通信の検証、ホスト・プロパティの変更という複数のタスクから成ります。

注:これ以降の項では、重要なスクリーンショットのみを示します。すべてのスクリーンショットを示すわけではありません。詳細については、必ずNetBackupのドキュメントを参照してください(リンクは付録で記載しています)。

/etc/hostsファイルの変更 NBUマスター/メディア・サーバーおよびデータベース・ノードで/etc/hostsファイルをどのように変更するかは、環境内のバックアップ用に使用するネットワーク・インタフェースとDNS設定によって異なります。プライマリ・ネットワークをバックアップ用に使用し、すべてのホストがDNSに登録されている場合は、/etc/hostsファイルの変更は不要です。DNSなどのネーミング・サービスが利用できない場合は、NBUマスター/メディア・サーバーを各データベース・ノードの/etc/hostsに追加し、さらに各データベース・ノードをNBUマスター/メディア・サーバーの/etc/hostsに追加する必要があります。本書の例とスクリーンショットでは、プライマリのパブリック・イーサネット・インタフェースを使用したバックアップのセットアップ方法について詳細を説明します。セカンダリ以降のインタフェースのいずれか、または10GbEインタフェースを使用して、プライベート・ネットワーク経由でバックアップを実行する場合は、この構成の詳細について、本書の最後の方にあるNBUプライベート・ネットワーク構成の項を参照してください。

NetBackupのインストール NetBackupのインストールの追加情報については、付録のNetBackupのインストールの項を参照してください。

1. NBUマスター/メディア・サーバーとして使用するSunサーバー(この例ではホストxman2)にNetBackup Serverソフトウェアをインストールします。マスター・サーバーの名前に、ホスト名xman2を指定します。メディア・サーバーが存在するかどうかについて問われたら、noと指定します(一体型のマスター/メディア・サーバーを使用します)。一般的に、インストール中はホスト名の指定以外のすべてでデフォルト値を選択しますが、お使いの環境に合わせてインストールの質問に回答してください。詳細については、Symantecのドキュメントを参照してください。 例: Enter the name of the NetBackup server:xman2 Is xman2 the master server?[y,n] (y) Do you have any media servers?[y,n] (n)

2. 各データベース・サーバーにNetBackup Clientソフトウェアをインストールします。インストールの前に、各データベース・サーバーでxinetdが実行中であることを確認します。バックアップ・データの転送のために使用するネットワーク情報に基づいて、適切なホスト名を使用します(この例ではhamms1とhamms2)。

bp.confファイルの変更 バックアップでプライベート・ネットワークを使用する場合のみ、NBU bp.confファイルを変更する必要があります。詳細については、本書のNBUプライベート・ネットワーク構成の項を参照してください。

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Oracle RMANのNetBackupへのリンク Oracle RMANバイナリをNetBackupにリンクします(各データベース・サーバーで以下の手順を繰り返します)。

1. データベース・サーバーにrootとしてログインします。

2. oracleユーザーに切り替えます。su – oracle

3. Oracle Home内のlibディレクトリに移動します。cd $ORACLE_HOME/lib

4. NetBackupリンク・スクリプトを実行します。/usr/openv/netbackup/bin/oracle_link

5. リンクを検証します。ls -l $ORACLE_HOME/lib/libobk.so

通信の検証

1. NBUマスター/メディア・サーバー(xman2)でNetBackup GUIを起動します。 /usr/openv/netbackup/bin/jnbSA &

2. メディア・サーバーのリストに移動します(NetBackup Management → Host Properties → Media Servers)。リスト内にxman2が表示されます。xman2を選択すると、このサーバーに接続中であることを示す緑のチェック・ボックスが表示されます(図5参照)。

図5:NetBackup Host PropertiesのMedia Serverのリスト

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ストレージ・デバイスの構成

1. 構成ウィザードを使用して、表示される説明に従ってストレージ・デバイスを構成します。この構成では、マスター/メディア・サーバー(xman2)上でロボットとテープ・ドライブが検出されます(図6参照)。

図6:NetBackupデバイス構成ウィザード

2. Media and Device Management → Devices → Drivesと移動し、次にMedia Management Devices → Robotsに移動して、構成を確認します。

3. 組織ルールに基づいて、ロボットを登録し、テープ・プールをセットアップします。

4. NetBackup Management → Storage → Storage Unitsに移動し、デバイスの構成時にストレージ・ユニットが作成されていることを確認します(この例ではxman2-hcart2-robot-tld-0)。以下の図7を参照してください。

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図7:NetBackupストレージ・ユニット

NetBackupポリシーの作成

この構成では、Oracle RMANの動作のために2つのNetBackupポリシーをセットアップします。1つ目のポリシー

(Automatic-Oracleという名称)は、RMANスクリプトのスケジュール実行を制御するようにセットアップします。

ポリシー内に定義済みのスケジュールを作成し(例:毎日、全体)、スクリプトを実行するクライアントを選択し、

選択したデータベース・ノード上でRMANスクリプトへのパスをバックアップ・セレクションとして指定します

(あるノードがダウンした場合に備えて複数のノードでスクリプトの実行をセットアップできますが、本書では

この方法については説明しません)。1つ目のポリシーは、定義済みのスケジュールでRMANスクリプトを実行す

る目的のみで使用します。2つ目のポリシー(OracleAppPolicyという名称)には、デフォルトのアプリケーショ

ン・スケジュールと、Oracle RACクラスタ内の各ノード名が含まれます。このポリシーは、Oracle RACノードか

らNBUサーバーへのアクセスを許可し、さらにOracle RACノードから利用できるストレージ・リソースを定義す

るために必要となります。RMANスクリプトはいずれかのOracle RACノードで実行されるため、ユーザー定義の

バックアップとみなされます。そのため、NetBackupでデータベース・ノードを認証し、バックアップ・ジョブ

実行のためにNBUサーバー・リソースにアクセスできるようにするための手段が必要です。この認証を、このポ

リシーを使用して実現します。OracleAppPolicyポリシーでは、ストレージ・ユニットを指定し、バックアップ時

間を定義し、クライアント(データベース・ノード)を指定します。バックアップ・セレクションはRMANスク

リプトによって制御されるため、ここでは指定しません。この両方のスケジュールを同じポリシー内で指定する

こともできますが、説明を分かりやすくするために、本書では個別にセットアップします。詳細については、付

録でリンクを記載している『Symantec NetBackup for Oracle管理者ガイド』を参照してください。

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

Automatic-Oracleポリシー

1. NetBackup Management → Policiesに移動し、All Policiesリスト内で右クリックして、「New Policy」を選択します。ポリシーの名前をAutomatic-Oracleとし、「OK」をクリックして、ポリシーのAttributesセクションに進みます(図8参照)。

図8:NetBackup、Add a New PolicyのPolicy name画面

2. Policy typeをOracleに設定します。

3. Policy Storage to Storage Unitをxman2-hcart2-robot-tld-0に設定します。

4. Policy Volume Poolを、使用するプールに設定します。 以下の図9を参照してください。

図9:NetBackup、Add a New PolicyのAttributes画面

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バックアップ用のスケジュールを作成します。この例では、Automatic Full Backupタイプによる全体バックアップを作成します(図10参照)。

図10:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Schedule Attributes画面

Start Windowで、バックアップを実行する間隔を定義します(図11参照)。

図11:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Schedule Start Window画面

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クライアントを定義します。この例のクライアントは、RMANスクリプトを実行するホストのことです。この例では、hamms1でRMANスクリプトを実行します。冗長化する場合は、Single Client Access Name(SCAN)を使用してこのエントリをセットアップし、ここでSCANアドレスを指定できます。ただし、SCANアドレスを機能させるには、hostsファイル、bp.confファイル、特定のOracle Databaseファイル内でのその他のセットアップも必要になります。SCANのセットアップは本書の範囲には含まれません。オラクルのドキュメントを参照してください(図12参照)。

図12:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Client画面

注:この例でClientsタブに追加するクライアントはhamms1のみです。

バックアップ・セレクションの定義には、hamms1のRMANスクリプトへのパスを含めます(スクリプトの作成については、本書の後の項で説明します)(図13参照)。

図13:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Backup Selection画面

注:これはデータベース・サーバー上のスクリプトへのパスです。NBUマスター/メディア・サーバー上のスクリプトではありません。

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OracleAppポリシー

1. NetBackup Management → Policiesに移動し、All Policiesリスト内で右クリックして、「New Policy」を選択します。ポリシーの名前をOracleAppPolicyとし、「OK」をクリックして、ポリシーのAttributesセクションに進みます(図14参照)。

図14:NetBackup、Add a New PolicyのPolicy name画面

2. Policy typeをOracleに設定します。

3. Policy Storage to Storage Unit Groupをxman2-hcart2-robot-tld-0に設定します。

4. Policy Volume Poolを、使用するプールに設定します。 図15を参照してください。

図15:NetBackup、Add a New PolicyのAttributes画面

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バックアップ用のアプリケーション・バックアップ・スケジュールを作成します。Oracle RMANが正常に動作するためには、Application Backupタイプを使用する必要があります(図16参照)。

図16:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Schedule Attributes画面

開始時間を24時間対応として定義します。プライマリ・スケジュールは、最初に作成したポリシー(Automatic-Oracle)によって制御されます。このOracleAppPolicyポリシーでは、他のポリシーと同じ間隔に対応できるように、開始時間を24時間対応として設定する必要があります(図17参照)。

図17:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Schedule Start Window画面

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クライアントを定義します。ここでは、各データベース・サーバーをクライアントとして定義する必要があります(図18、19、20を参照)。

図18:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Client Policy name画面

図19:NetBackup、Add a New PolicyのAdd Client Policy name画面

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各クライアントを追加した後、ポリシー内のClientsタブは以下のようになります(図20参照)。

図20:NetBackup、Add a New PolicyのClients画面

Backup Selectionsセクションは空のままにします。これは、Oracle RMANではRMANスクリプトの設定に基づいてバックアップ対象を制御するためです。

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NetBackupクライアントの検証

NetBackup Management → Host Properties → Clientsに移動すると、hamms1とhamms2が表示されます。各クライアントを選択すると、このクライアントに接続中であることを示す緑のチェック・ボックスが表示されます(図21参照)。

図21:NetBackup、Host PropertiesのClients画面

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NetBackupホスト・プロパティの構成

NetBackup Management → Host-Properties → Master Serversに移動し、“Maximum jobs per client”を、使用するアクティブなRMANチャネルの最大数以上に変更します。この例では2です(図22参照)。

図22:NetBackup、Master Server Properties画面

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RMANスクリプト

前項では、RMANスクリプトを実行するようにポリシーをセットアップしました。次に、このRMANスクリプトを作成する必要があります。また、スクリプトを適切に実行できるように、Oracle Databaseのtnsnames設定を変更する必要があります。

RMANテンプレートのコピー

NBUクライアントにあるNetBackupのRMANサンプルからデータベースのホット・バックアップ用のテンプレート・スクリプトをコピーし、Backup SelectionsにおいてNBU Automatic-Oracleポリシー内で指定した場所に貼り付けます。この操作は、rootユーザーとしてログインして実行する必要があります。この操作を1台のクライアントで実行し、環境に合わせてスクリプトを変更して、必要な場合は(SCANアドレスを使用する場合など)、そのスクリプトを他のそれぞれのデータベース・ホストにコピーします。

例:ホストhamms1でスクリプトを作成し、その後そのスクリプトを/oracleBU/nbuにコピーします。

1. mkdir -p /oracleBU/nbu

2. cp /usr/openv/netbackup/ext/db_ext/oracle/samples/rman/hot_database_backup.sh /oracleBU/nbu/db_appliance_nbu.sh

3. 所有者とグループに対してRMANスクリプトの実行権限を付与します。 chmod 770 db_appliance_nbu.sh

RMANスクリプトの変更

ORACLE_HOMEエントリを、環境固有のORACLE_HOMEのパスに合うように変更します。

例:ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/11.2.0.3/dbhome_1

ORACLE_SIDをお使いのSIDに変更します。

例:ORACLE_SID=isr1

環境変数を、Oracleインストール・フォルダに変更します。

ORACLE_BASE=/u01/app/oracle LD_LIBRARY_PATH=$ORACLE_HOME/lib export ORACLE_BASE LD_LIBRARY_PATH

ORACLE_USERをRMAN実行ユーザーに変更します。例:ORACLE_USER=oracle

TARGET_CONNECT_STRをお使いの環境の認証情報に変更します。

例:TARGET_CONNECT_STR=sys/welcome1

CMD_STR=セクション以降で、スクリプトのバックアップ・セクションのチャネル割当てを変更します。割り当てるチャネル数は、NetBackupマスター/メディア・サーバーのテープ・ドライブ数と同じである必要があります(この例では2)。また、各データベース・ホストからのラウンドロビン割当てもセットアップします(第1チャネルhamms1、第2チャネルhamms2)。割当てチャネルのエントリの間に空白がある場合は、コメントを表すポンド記号(#)を記述する必要があります。そうしなければ問題が発生します。また、NB_ORA_POLICYに対して指定するポリシー名は、NetBackupで作成したポリシー名と同じものである必要があります。

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

$RMAN target $TARGET_CONNECT_STR nocatalog msglog $RMAN_LOG_FILE append << EOF RUN { ALLOCATE CHANNEL ch00 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS='ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms1,NB_ORA_SERV=xman2,NB_ORA_POLICY=OracleAppPoli cy)' CONNECT='@isr1'; ALLOCATE CHANNEL ch01 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS='ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms2,NB_ORA_SERV=xman2,NB_ORA_POLICY=OracleAppPoli cy)' CONNECT='@isr2';

CMD_STRセクションのデフォルトのセクションは、3つの部分に分割されます。第1セクションではチャネルを割り当てて、データベースをバックアップし、チャネルを解放します。第2セクションではチャネルを割り当てて、アーカイブ・ログをバックアップし、チャネルを解放します。第3セクションではチャネルを割り当てて、制御ファイルをバックアップし、チャネルを解放します。このスクリプトを簡素化するために、それぞれのセクションを削除し、前述の例のとおり1回だけチャネルを割り当てて、以下のコマンドを実行します。

BACKUP AS BACKUPSET INCREMENTAL LEVEL 0 DATABASE INCLUDE CURRENT CONTROLFILE PLUS ARCHIVELOG;

最後に、割り当てたチャネルを解放します。

RELEASE CHANNEL ch00; RELEASE CHANNEL ch01; } EOF

tnsnames.oraで必要となる変更

バックアップ・ロードを各データベース・サーバーに均等に分散させるために、RMANスクリプトを実行するデータベース・サーバー(この例ではhamms1)で、他のデータベース・サーバー上のRMANチャネルを開けるようにする必要があります。そのためには、各データベース・サーバーでtnsnames.oraファイルを変更する必要があります。

1) テキスト・エディタを使用して、/u01/app/oracle/product/11.2.0.3/dbhome_1/network/admin/tnsnames.oraファイルを変更します。

元のファイル:

[root@hamms1 admin]# cat tnsnames.ora # tnsnames.ora Network Configuration File: /u01/app/oracle/product/11.2.0.3/dbhome_1/network/admin/tnsnames.ora # Generated by Oracle configuration tools.

HAMMS = (DESCRIPTION = (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = hamms-scan)(PORT = 1521)) (CONNECT_DATA = (SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = isr) ) )

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

2) 各ノードのファイルを以下のように変更します。

# tnsnames.ora Network Configuration File:

/u01/app/oracle/product/11.2.0.3/dbhome_1/network/admin/tnsnames.ora

# Generated by Oracle configuration tools.

HAMMS = (DESCRIPTION =

(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = hamms-scan)(PORT = 1521)) (CONNECT_DATA =

(SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = isr)

)

)

hamms1 =

(DESCRIPTION =

(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = hamms1)(PORT = 1521))

(CONNECT_DATA =

(SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = isr) (SID = isr1)

)

)

hamms2 =

(DESCRIPTION =

(ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = hamms2)(PORT = 1521))

(CONNECT_DATA =

(SERVER = DEDICATED) (SERVICE_NAME = isr) (SID = isr2)

)

)

3) tnsnames.oraの変更後、ファイルの所有権/アクセス権が正しいことを確認します。

i) 所有者:oracle

ii) グループ:oinstall

iii) アクセス権:rw-r-----または640(8進数)

NetBackupの代替リストア構成

複数のデータベース・ノードにわたってパラレル・バックアップを実行する場合は、リストア・ファイルのアクセス権が問題になります。これは、NetBackupでは、別々のノードがそれぞれ独自のバックアップ・ピースを所有しているからです。前述のRMANスクリプトでは、2つのチャネルをそれぞれ別のノード(hamms1とhamms2)に割り当てました。1つのノードからデータベース・バックアップをリストアする場合、他のノードが所有するピースにアクセスする際にエラーが発生します。さらに、NetBackupで必要となるセットアップを実施せずに、リストア中に両方のノードにチャネルを割り当てようとした場合も失敗します。この構成が正常に動作するためには、データベース・ノードに対して、NetBackupでの代替リストアを有効にする必要があります。

NetBackupマスター/メディア・サーバーで以下の手順を実行します。

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1) cd /usr/openv/netbackup/db 2) mkdir altnames 3) cd altnames 4) echo hamms1 >> hamms1 5) echo hamms2 >> hamms1 6) cp hamms1 hamms2

この結果、hamms1とhamms2という2つのファイルが生成されます。この両方のファイルに以下の内容が含まれます。

hamms1 hamms2

NetBackupでの代替リストアにはさまざまなシナリオがあり、そのすべてのシナリオでaltnamesディレクトリをセットアップする必要があります。後で説明するリストアの例では、バックアップ中に使用したものと同じホストにチャネルを割り当てますが、このシナリオでは、両方のノードが存在しており、リストア中に使用できるものと想定しています。また、NetBackupカタログ内でノード名をリンクして、一方のノードが他方のノードのピースをリストアできるようにすることも可能です。ただし、この場合、通常のファイル・システム・バックアップとデータベース・バックアップを混在させないように注意する必要があります。Oracle RAC構成でNetBackupを使用する場合の代替リストアに関する詳細情報については、以下の資料を参照してください。

以下の183~196ページ:

『Symantec NetBackup 7.5 for Oracle管理者ガイド』

テクニカル・ノート:

複数のノード名を介してバックアップされているOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)データベースをリストアするのに必要なステップ

バックアップ・テストの実行

以上でNetBackupのセットアップが完了しました。NetBackupマスター/メディア・サーバーでデーモンをひととおり再起動し、すべての構成変更を更新します。次に、NBU GUIで自動バックアップ・スケジュール(Automatic-Oracle)を手動で実行してバックアップを実行し、ジョブを監視します。

データベースのリストア

論理的なデータベース破損や全体障害の発生時に、テープからのデータベースのリストアを実行できます。NetBackup GUIでリストアを構成して実行することも可能ですが(NBUのドキュメントを参照)、ほとんどの場合、データベース管理者(DBA)がリストアを実施し、データベースが存在するマシンでリストア・ジョブを実行します。DBAはOracle RMANを使用して、NBUメディア管理レイヤーに必要なバックアップ・ピースをリクエストします。RMANバックアップ・ピースは制御ファイル内、またはOracle RMANカタログ内(Recovery Managerをカタログ付きで使用した場合)でカタログ化されており、さらにNBUも独自のカタログ内でピースの情報を保有しています。全体障害が発生し、Oracle Database Applianceが再イメージ化された場合は、リストアを実行するためにデータベースのDBIDも必要になります。

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リストアのデモ

Oracle RMANでは、データベース内で発生した問題の種類に応じて、さまざまなリストア・シナリオを利用できます(詳細については、Oracle RMANのドキュメントを参照)。本書の例では、1つ以上の制御ファイルが破損し、さらにデータベースを構成するデータファイルの一部も破損したと想定します。さらに、すべてのアーカイブ・ログがファスト・リカバリ領域(FRA)に無事に残っていると想定します。Oracle RMANリストア・プロセスの基本的な手順として、制御ファイルをリストアし、データベースをリストアして、リカバリします。制御ファイルのリストア後は、リストアされた制御ファイルのデータに基づいて、必要なバックアップ・ピースがデータベースで認識されます。アーカイブ・ログがFRAで利用できる場合は、アーカイブ・ログを使用して現在の時点まで、または特定の時点までリカバリできます(この例ではアーカイブ・ログを利用できるものとします)。アーカイブ・ログをリカバリする必要がある場合、リカバリ可能なポイントは、最後のアーカイブ・ログの時点までです。これは不完全リカバリと呼ばれます。

データベースのリストアとリカバリの手順について、以下に例を示します。

**hamms1で以下を実行します**

[oracle@hamms1 ~]$ rman target /

Recovery Manager:Release 11.2.0.3.0 - Production on Wed May 29 07:05:56 2013

Copyright (c) 1982, 2011, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved.

connected to target database:HAMMS (DBID=1458682921)

RMAN> shutdown immediate;

using target database controlfile instead of recovery catalog database closed database dismounted Oracle instance shut down

**また、hamms2にSQL Plusでログインして、shutdown immediateを実行します**

RMAN> startup nomount;

connected to target database (not started) Oracle instance started

Total System Global Area 25654751232 bytes

Fixed Size 2238472 bytes Variable Size 2818574328 bytes Database Buffers 22749904896 bytes Redo Buffers 84033536 bytes

RMAN> run 2> { 3> ALLOCATE CHANNEL ch00 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS 'ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms1,NB_ORA_SERV=xman2)' ; 4> restore controlfile from autobackup; 5> }

allocated channel:ch00 channel ch00: SID=688 instance=isr1 device type=SBT_TAPE channel ch00: Veritas NetBackup for Oracle - Release 7.5 (2012020801)

Starting restore at 29-MAY-13

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

channel ch00: looking for AUTOBACKUP on day: 20130529

channel ch00: AUTOBACKUP found: c-1458682921-20130529-01 channel ch00: restoring controlfile from AUTOBACKUP c-1458682921-20130529-01 channel ch00: controlfile restore from AUTOBACKUP complete output file name=+DATA/hamms/control01.ctl Finished restore at 29-MAY-13 released channel:ch00

RMAN> alter database mount;

database mounted

**また、hamms2にログインしてstartup mountを実行します。これで、hamms2でパラレル・リストア用のチャネルを開くことができます**

RMAN> run 2> { 3> SET AUTOLOCATE ON; 4> ALLOCATE CHANNEL ch00 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS 'ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms1,NB_ORA_SERV=xman2)' CONNECT='@isr1'; 5> ALLOCATE CHANNEL ch01 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS 'ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms2,NB_ORA_SERV=xman2)' CONNECT='@isr2'; 6> restore database; 7> }

executing command:SET

autolocate allocated channel:ch00 channel ch00: SID=461 instance=isr1 device type=SBT_TAPE channel ch00: Veritas NetBackup for Oracle - Release 7.5 (2012020801)

allocated channel: ch01 channel ch01: SID=916 instance=isr2 device type=SBT_TAPE channel ch01: Veritas NetBackup for Oracle - Release 7.5 (2012020801)

Starting restore at 29-MAY-13 Starting implicit crosscheck backup at 29-MAY-13 Crosschecked 5 objects Finished implicit crosscheck backup at 29-MAY-13

Starting implicit crosscheck copy at 29-MAY-13 Finished implicit crosscheck copy at 29-MAY-13

searching for all files in the recovery area cataloging files... cataloging done

List of Cataloged Files ======================= File Name: +reco/HAMMS/ARCHIVELOG/2013_05_29/thread_2_seq_3.394.775292957

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channel ch00: starting datafile backup set restore channel ch00: specifying datafile(s) to restore from backup set channel ch00: restoring datafile 00001 to +DATA/hamms/datafile/system.257.774705241 channel ch00: restoring datafile 00004 to +DATA/hamms/datafile/undotbs2.261.774705283 channel ch00: restoring datafile 00005 to +DATA/hamms/datafile/users.262.774705285 channel ch00: reading from backup piece 4bn3c1le_1_1 channel ch01: starting datafile backup set restore channel ch01: specifying datafile(s) to restore from backup set channel ch01: restoring datafile 00002 to +DATA/hamms/datafile/sysaux.258.774705249 channel ch01: restoring datafile 00003 to +DATA/hamms/datafile/undotbs1.259.774705253 channel ch01: reading from backup piece 4cn3c1rh_1_1 channel ch01: piece handle=4cn3c1rh_1_1 tag=TAG20130529T070310 channel ch01: restored backup piece 1 channel ch01: restore complete, elapsed time:00:02:05 channel ch00: piece handle=4bn3c1le_1_1 tag=TAG20130529T070310 channel ch00: restored backup piece 1 channel ch00: restore complete, elapsed time:00:04:16 Finished restore at 29-MAY-13 released channel: ch00 released channel: ch01

RMAN> run 2> { 3> SET AUTOLOCATE ON; 4> ALLOCATE CHANNEL ch00 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS 'ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms1,NB_ORA_SERV=xman2)' CONNECT='@isr1'; 5> ALLOCATE CHANNEL ch01 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS 'ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms2,NB_ORA_SERV=xman2)' CONNECT='@isr2'; 6> recover database; 7> }

executing command:SET autolocate

allocated channel:ch00 channel ch00:SID=461 instance=hamms1 device type=SBT_TAPE channel ch00:Veritas NetBackup for Oracle - Release 7.5 (2012020801)

allocated channel:ch01 channel ch01:SID=916 instance=hamms2 device type=SBT_TAPE channel ch01:Veritas NetBackup for Oracle - Release 7.5 (2012020801)

Starting recover at 29-MAY-13

starting media recovery

archived log for thread 1 with sequence 2 is already on disk as file +RECO/hamms/archivelog/2013_05_29/thread_1_seq_2.392.775292653 archived log for thread 1 with sequence 3 is already on disk as file +REDO/hamms/onlinelog/group_1.256.774705197 archived log for thread 2 with sequence 2 is already on disk as file +RECO/hamms/archivelog/2013_05_29/thread_2_seq_2.393.775292849 archived log for thread 2 with sequence 3 is already on disk as file +RECO/hamms/archivelog/2013_05_29/thread_2_seq_3.394.775292957

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archived log file name=+RECO/hamms/archivelog/2013_05_29/thread_1_seq_2.392.775292653 thread=1 sequence=2 archived log file name=+RECO/hamms/archivelog/2013_05_29/thread_2_seq_2.393.775292849 thread=2 sequence=2 archived log file name=+REDO/hamms/onlinelog/group_1.256.774705197 thread=1 sequence=3 archived log file name=+RECO/hamms/archivelog/2013_05_29/thread_2_seq_3.394.775292957 thread=2 sequence=3 Finished recover at 29-MAY-13 released channel:ch00 released channel:ch01

RMAN> alter database open resetlogs;

database opened

RMAN>

**また、hamms2にログインしてalter database openを実行し、2つ目のインスタンスをオンラインに戻します**

NBUプライベート・ネットワーク構成

本書のNBU構成では、データベース・バックアップ・トラフィックの転送にパブリック・ネットワーク・インタフェースを利用しました。夜間のアイドル時間でデータベース・バックアップを実行できる場合は、これは妥当な構成です。しかし、組織のバックアップ要件によっては、バックアップ・トラフィックをOracle Database Applianceの他のインタフェースにオフロードする必要があります(パブリック・ネットワークのトラフィック量を削減する、バックアップ時間を短縮するなどの目的)。以下の例では、データベース・バックアップで10GbEボンディング・インタフェースを使用するためのNetBackupのセットアップ方法について詳細を説明します。

OSのセットアップ

まず、マスター/メディア・サーバーと各データベース・ノードで、10GbEインタフェースを構成する必要があります。この例では、マスター/メディア・サーバーと各データベース・ノードに対して、以下のホスト名とIPアドレスを構成しているとします。

xman2-xbond0 - 192.168.10.100 hamms1-xbond0 - 192.168.10.101 hamms2-xbond0 - 192.168.10.102

ホスト名がDNSマップやその他のネーミング・サービスのマップに含まれていない場合は、この構成内の各サーバー(xman2、hamms1、hamms2)のローカルhostsファイルにホスト名を設定する必要があります。

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NetBackupのセットアップ

NetBackup用の10GbEインタフェースを構成するには、本書のNBU構成の項で使用した手順に従って、パブリックのホスト名xman2を使用してマスター/メディア・サーバーをインストールし、パブリック名hamms1およびhamms2を使用して各クライアントをインストールします。NetBackupソフトウェアのインストールが完了したら、NBUセットアップで以下の変更を行って、トラフィックが10GbEインタフェースを経由するように設定する必要があります。あるいは、このNetBackupマスター/メディア・サーバーがOracle Database Appliance専用のサーバーである場合は、これらのホストでプライベート・インタフェース名(マスター/メディアの場合xman2-xbond0、クライアントの場合hammsx-xbond0)を使用してインストールできます。この場合、本書で説明したパブリック・インタフェースのセットアップと同じセットアップ方法となります。NetBackupマスター・サーバーが、このプライベート・ネットワークにアクセスできない他のクライアントに対してバックアップする必要がある場合は、本項の手順を利用する必要があります。

NetBackupのbp.confの変更

NetBackupのbp.confファイルを編集して、10GbEインタフェースでのトラフィックを許可する必要があります。

xman2のbp.confファイルについては、変更は不要です。

hamms1の元のbp.confファイル:

SERVER = xman2

CLIENT_NAME = hamms1

CONNECT_OPTIONS = localhost 1 0 2

hamms1の変更後のbp.confファイル:

SERVER = xman2-xbond0

SERVER = xman2

CLIENT_NAME = hamms1-xbond0

CONNECT_OPTIONS = localhost 1 0 2

hamms2の元のbp.confファイル:

SERVER = xman2 CLIENT_NAME = hamms2 CONNECT_OPTIONS = localhost 1 0 2

hamms2の変更後のbp.confファイル:

SERVER = xman2-xbond0 SERVER = xman2 CLIENT_NAME = hamms2-xbond0 CONNECT_OPTIONS = localhost 1 0 2

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NBUポリシーのセットアップ

Automatic-Oracleポリシーでは、ポリシーのClientsタブで、クライアント名をhamms1ではなくhamms1-xbond0にする必要があります。

OracleAppPolicyでは、ポリシーのClientsタブで、クライアント名を以下のようにする必要があります。

hamms1-xbond0 hamms2-xbond0

変更前:

hamms1 hamms2

NetBackupの代替リストア構成

NetBackupの代替リストア構成も、プライベート・ネットワークのホスト名に合わせて変更する必要があります。

1) cd /usr/openv/netbackup/db/altnames 2) echo hamms1-xbond0 >> hamms1-xbond0 3) echo hamms2-xbond0 >> hamms1-xbond0 4) cp hamms1-xbond0 hamms2-xbond0

RMANスクリプトの変更

クライアントで使用するすべてのRMANスクリプトについて、チャネル割当ての文字列を、プライベートのホスト名を使用するように変更する必要があります。 ALLOCATE CHANNEL ch00 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS='ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms1- xbond0,NB_ORA_SERV=xman2-xbond0,NB_ORA_POLICY=OracleAppPolicy)' CONNECT='sys/welcome1@isr1'; ALLOCATE CHANNEL ch01 TYPE 'SBT_TAPE' PARMS='ENV=(NB_ORA_CLIENT=hamms2- xbond0,NB_ORA_SERV=xman2-xbond0,NB_ORA_POLICY=OracleAppPolicy)' CONNECT='sys/welcome1@isr2';

実行

bp.conf、ポリシー・セットアップ、代替リストア構成、RMANスクリプトに対する変更が完了した後のバックアップの実行方法は、本書ですでに説明したパブリック・ネットワーク・インタフェースのセットアップの方法と同様です。

追加情報 NetBackupプライベート・インタフェースのセットアップの追加情報については、付録のNetBackupネットワーク構成にあるテクニカル・ノートを参照してください。

パフォーマンス・チューニング

データをテープに転送するためのNetBackupのデフォルト設定は汎用的な設定であるため、最大の転送速度を達成するためには、環境に合うようにチューニングする必要があります。テープ・パフォーマンスのチューニングに 使 用 す る NBU の 重 要 な 設 定 は 、 SIZE_DATA_BUFFERS と NUMBER_DATA_BUFFERS の 2 つ で す 。SIZE_DATA_BUFFERS 設 定 で は 、 テ ー プ に 書 き 込 ま れ る デ ー タ ・ チ ャ ン ク の ブ ロ ッ ク ・ サ イ ズ を 、NUMBER_DATA_BUFFERS設定では、テープに書き込まれる際に使用できるバッファ数を指定します。

チューニングを実行する前に、まずボトルネックの有無と、そのボトルネックの転送パス上の場所を特定する必要があります。この作業のために、NBUロギングを有効にする必要があります。以下の操作を実行します。

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

データの取得

• NetBackup マ ス タ ー / メ デ ィ ア ・ サ ー バ ー で NetBackup の bptm ロ グ を 有 効 に す る(mkdir/usr/openv/netbackup/ logs/bptmを実行し、デーモンをひととおり再起動する)

• Oracle Database Applianceのバックアップを実行し、bptmログにデータを記録する • ジョブの完了後、以下のコマンドを実行してジョブの転送速度を取得する

more /usr/openv/netbackup/logs/bptm/log.DATE | grep ?i kbytes/sec(注:bptmを使用することで、

転送速度からマウントとポジショニングに必要となる時間を引いた値が得られる)

10GbE経由、2チャネル・ジョブの例:

Stream 1

14:35:36.873 [5203] <4> write_backup:successfully wrote backup id hamms1-xbond0 _1332444634,

copy 1, fragment 1, 520759328 Kbytes at 134037.478 Kbytes/sec

Stream 2

14:32:09.754 [5218] <4> write_backup:successfully wrote backup id hamms2-xbond0 _1332444635,

copy 1, fragment 1, 490357280 Kbytes at 133351.920 Kbytes/sec • BPTMログを分析し、“フル・バッファ”待ちの発生有無と発生日時を特定する

more /usr/openv/netbackup/logs/bptm/log.DATE | grep ?i ”waited for full”

例:

Stream 1 (520759328 Kbytes)

05/29/2013 14:35:24 - Info bptm (pid=5203) waited for full buffer 133685 times, delayed 136084 times

Stream 2 (490357280 Kbytes)

05/29/2013 14:31:57 - Info bptm (pid=5218) waited for full buffer 118447 times, delayed 120079 times 注:このデータは、NBU GUIのActivity Monitor Job Detailsウィンドウでも取得できます。

データの解釈

前述の例のように、フル・バッファの待ち時間が非常に長い場合は、NBUのbptmプロセスで十分な速度でデータを受信することができていません。NUMBER_DATA_BUFFERSファイルとSIZE_DATA_BUFFERSファイルを変更して、こ の 待 ち 時 間 を 削 減 す る 必 要 が あ り ま す 。 こ れ ら は 、 マ ス タ ー / メ デ ィ ア ・ サ ー バ ー 上 の/usr/openv/netbackup/db/configディレクトリ内に保存するテキスト・ファイルです。デフォルトでは存在しないフ ァ イ ル の た め 、 作 成 す る 必 要 が あ り ま す 。 各 フ ァ イ ル に は 、 設 定 用 の 1 つ の 数 値 が 含 ま れ ま す 。NUMBER_DATA_BUFFERSは整数値です。SIZE_DATA_BUFFERSも整数値ですが、1024の倍数で指定する必要があります(32Kの場合は32768)。

bptmログで、空のバッファに対する待ち時間が発生している場合は、テープへのデータ書込み可能速度よりもデータの到着速度の方が速い状態です。このシナリオの場合は、NUMBER_DATA_BUFFERSをチューニングして、待ち時間が削減されるかを確認してください。

最適化

NUMBER_DATA_BUFFERS、SIZE_DATA_BUFFERSを変更し、別のバックアップ・ジョブを実行してパフォーマンスを計測します。bptmのフル・バッファを確認し、これ以上速度が向上しない状態になるまでこの手順を繰り返します。チューニングが完了したら、NBUが存在するディスクの場所がログで満たされないように、必ずNetBackupロギング機能を無効にします。

1MB ブ ロ ッ ク ・ サ イ ズ ( SIZE_DATA_BUFFERS 内 で 1048576 と 指 定 ) と 256 個 の バ ッ フ ァ(NUMBER_DATA_BUFFERS内で256と指定)にチューニングした後の出力:

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

Stream 1 16:17:34.206 [10949] <4> write_backup:successfully wrote backup id hamms1-xbond0_1332451734, copy 1, fragment 1, 520759328 Kbytes at 179497.350 Kbytes/sec

05/29/2013 16:17:20 - Info bptm (pid=10949) waited for full buffer 20 times, delayed 93 times Stream 2 15:58:29.941 [10973] <4> write_backup:successfully wrote backup id hamms2-xbond0_1332451737, copy 1, fragment 1, 490357280 Kbytes at 279384.526 Kbytes/sec

05/29/2013 15:58:17 - Info bptm (pid=10973) waited for full buffer 8 times, delayed 20 times

転送速度が向上し、待ち時間/遅延が大幅に削減されました。各種レートはデータによっても変わります。前述のジョブの場合、Stream 1にはSYSTEM表とSYSAUX表が含まれています。これらの表の大部分は固有のデータであるため、圧縮率は低くなります。Stream 2にはコア・データが含まれています。コア・データの場合は高い圧縮率が達成され、速度が向上しています(Stream 1では179MB/s、Stream 2では279MB/s)。

ハードウェア圧縮

デフォルトでは、ほとんどのテープ・ドライブで圧縮が有効化されており、テープ・ドライブ・レベルでの圧縮が推奨されます。Oracle RMANを使用して圧縮を試すことができますが、バックアップ・アーキテクチャの別のレイヤーで圧縮を有効にする場合は、テープ・ドライブ圧縮を無効にして圧縮の二重化を防ぐ必要があります。二重に圧縮されるとバックアップのサイズが増加し、転送速度が低下する可能性があります。

テープ・ドライブによる推奨されるチューニング

以下の表に、チューニング後のこの環境での転送速度を示します。

表2:パフォーマンス統計 ORACLE DATABASE APPLIANCE V1(X4170 M2メディア・サーバーでテストを実施)

ドライブ・

タイプ

NUMBER_DATA_BUFF

ERS

SIZE_DATA_BUFFE

RS

インタフェース テープ・ドライブ1台あたりの平均バック

アップ転送速度(ハードウェア圧縮使用)

テープ・ドライブ1台あたりの平均リス

トア転送速度(ハードウェア圧縮使用)

LTO5 256 1MB(1048576) 10GbE 225MB/s 220MB/s

LTO5 256 1MB(1048576) GbE 57MB/s 64MB/s

表3:パフォーマンス統計 ORACLE DATABASE APPLIANCE X3-2(X3-2メディア・サーバーでテストを実施)

ドライブ・

タイプ

NUMBER_DATA_BUFF

ERS

SIZE_DATA_BUFFE

RS

インタフェース テープ・ドライブ1台あたりの平均バック

アップ転送速度(ハードウェア圧縮使用)

テープ・ドライブ1台あたりの平均リス

トア転送速度(ハードウェア圧縮使用)

LTO6 256 1MB(1048576) 10GbE 370MB/s 233MB/s

注:Oracle RMANのためにGbE接続が飽和状態になりやすいことがOracle Database Appliance V1で確認されたため、GbEはOracle Database Appliance X3-2ではテストしていません。

注2:テスト環境では、NUMBER_DATA_BUFFERSの変更による転送速度への影響はごくわずかでした。転送速度のおもな差別要因はSIZE_DATA_BUFFERSにありました。お使いの環境で試し、その構成にもっとも適した設定を見つけてください。また、転送速度は達成される圧縮率によっても変わります。

30

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

注3:GbEインタフェース・バックアップの制限要因は、テープ・ドライブではなく、マスター/メディア・サーバーのイーサネット・インタフェースです。各ノードはGbEインタフェース経由では最大120Mbpsの速度で送信できます(ボンドはアクティブ/パッシブ)。一方、マスター/メディア・サーバーで利用できる速度は全体で120MB/s(インタフェースの対応能力)のみです。アクティブ/アクティブ・ボンディングを構成し、NIC数を増やすか複数のメディア・サーバーを使用した場合は、テープ・ドライブが飽和状態にならないため、より高い転送速度を達成できます。

注4:すべてのテストを、ベア・メタル構成(仮想化構成ではなく)を使って実行しました。また、Oracle Database Appliance X3-2のテストでは、ストレージ・モジュールは1つのみ使用しました。

結論

結論として、Oracle StorageTekテープ製品はOracle Database Appliance向けのコスト効率の高いデータ保護機能を提供し、Symantec NetBackupと組み合わせた場合に、完全なデータ保護ソリューションを実現します。

追加リソース(付録)

NetBackupドキュメント

『Symantec NetBackup for Oracle管理者ガイド』

『Symantec NetBackupインストール・ガイド』

NetBackupネットワーク構成:

『NetBackupホスト上に複数のNICがある場合に、ネットワーク・インタフェースをNetBackup 6.xまたは7.xで選択する方法』

『UNIXサーバー向けSERVER bp.confエントリ』

『UNIXサーバー向けMEDIA_SERVER bp.confエントリ』

『NetBackupのチューニング』

Database Applianceの資料

Oracle RMANドキュメント

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Oracle Database Applianceの保護 – NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

Oracle Database Applianceの保護 ? Symantec

NetBackup 7.5を使用したテープ・バックアップ

2013年6月

著者:Mike Foss(Integrated Storage Releations)

共著者:Kyle Noonan – Integrated Storage Relations、

Mike Foss – Integrated Storage Relations、

Dennis Frederickson – Integrated Storage Relations

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