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1
「トレーサビリティ(traceability)」とは何ですか?
�
「トレーサビリティ」とは、「測定結果が、何を根拠に値付けされたのかを示した経路」を言います 。
はかりを例に説明します。お肉屋さんでは、 「検定証印」あるいは「基準適合証印」が表示
されたはかりを使用し、さらに定期検査(2年に1回)を行い、正しい値を示すことが証明
されたはかりを使用しています。これにより、消費者が安心して購入できるわけです。
「検定証印」「基準適合証印」は、基準となる特定計量器と同じ重さを示すことを証明するも
のです。
基準となる特定計量器(産業技術総合研究所)
お肉屋さんで使用されるはかり
お肉屋さんのはかりを検査する標準計量器
トレーサビリティ
はかりの場合
お肉屋さんのはかりは国家基準の計量器まで遡ることができます。これなら安心♪
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2 3
「トランスファビリティ(transferability)」とは何ですか?
�
トランスファビリティは、基準測定操作法や認証標準物質から測定結果まで、順に値が伝えられていることを示すものです。トレーサビリティとは、これを逆の方向に遡ったものです。
「トレーサビリティ体系図」とは何ですか?
�
「トレーサビリティ体系図」とは、測定結果から基準測定操作法または認証標準物質までの伝達経路を示す体系図です。2種類の書式があり、その違いを下図に示します。
「トレーサビリティ体系図」(右図:ISO書式)は、基準測定操作法または認証標準物質を起
源として、右側に操作法、左側に試料が記載されています。また、上から順に、値の伝達経
路を示しています。「トレーサビリティ、および不確かさ報告用紙」(左図:JAB書式)は、
右側に測定方法、左側に標準物質が記載され、キャリブレータまでの経路が表記されてい
ます。
JAB 書式 ISO 書式
各ユーザ(産業界・研究機関・消費者など)
実用標準
二次標準
基準測定操作法認証標準物質(一次標準)
不確かさ
大きい
小さい
トレーサビリティ
トランスファラビリティ
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「トランスファビリティ(transferability)」とは何ですか?
�
トランスファビリティは、基準測定操作法や認証標準物質から測定結果まで、順に値が伝えられていることを示すものです。トレーサビリティとは、これを逆の方向に遡ったものです。
「トレーサビリティ体系図」とは何ですか?
�
「トレーサビリティ体系図」とは、測定結果から基準測定操作法または認証標準物質までの伝達経路を示す体系図です。2種類の書式があり、その違いを下図に示します。
「トレーサビリティ体系図」(右図:ISO書式)は、基準測定操作法または認証標準物質を起
源として、右側に操作法、左側に試料が記載されています。また、上から順に、値の伝達経
路を示しています。「トレーサビリティ、および不確かさ報告用紙」(左図:JAB書式)は、
右側に測定方法、左側に標準物質が記載され、キャリブレータまでの経路が表記されてい
ます。
JAB 書式 ISO 書式
各ユーザ(産業界・研究機関・消費者など)
実用標準
二次標準
基準測定操作法認証標準物質(一次標準)
不確かさ
大きい
小さい
トレーサビリティ
トランスファラビリティ
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4 5
基準測定操作法、認証標準物質とは何ですか?
�
基準測定操作法および認証標準物質は、計量研究所または学術団体によって承認され、公的に認められた基準測定操作法(JCTLM*,ICSH*,JSCC*など)、公的に認知された標準物質(NIST*,HECTEF*など)です。トレーサビリティの根拠として用いられます。以下のようなものがあります。
「ISO」、「JAB」、「CAP」とは何ですか?「ISO15189」とは何ですか?
�
「ISO」は、International Organization for Standardization国際標準化機構の略号です。国際的に通用させる規格や標準類を制定するための国際機関です。
「JAB」は、The Japan Accreditation Board for Conformity Assessment 財団法人 日本適合性認定協会の略号です。ISO9000(品質システム)、ISO14000(環境マネジメントシステム)の審査登録機関を審査し、 認定する機関 です。
「CAP」は、College of American Pathologists 米国臨床病理医協会の略号です。病理学者、検査技師で構成された学会です。
「ISO15189」は、臨床検査室に特化した品質マネジメントシステムの国際規格であり、名称は、「ISO15189 臨床検査室-質と適合能力に対する特定要求事項」です。2003年に発行され、2005年8月からISO15189に基づく臨床検査室の認定制度がスタートしました。
*参考(巻末)を参照ください。
1. 基準測定操作法(例)
2. 主な認証標準物質
赤血球数 ICSHの国際常用基準測定操作法AST JSCC常用基準法
NISTより提供されている標準物質
NIST SRM909bBUN, CRE, UA, Mg, CaNIST SRM916aD-BIL, T-BILNIST SRM917aGLUNIST SRM1952aCHO
HECTEFより提供されている標準物質
日本・常用酵素標準物質AST, ALT, CK, ALP, LD, r-GT, AMY, ChE脂質測定用標準血清T-CHO, TG, HDL-C含窒素・グルコース標準血清CRE, UA, BUN, GLUイオン電極用標準血清Na, K, Cl電解質標準血清総Ca, 総Mg, Na, K, Cl血清鉄測定用標準血清Fe
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基準測定操作法、認証標準物質とは何ですか?
�
基準測定操作法および認証標準物質は、計量研究所または学術団体によって承認され、公的に認められた基準測定操作法(JCTLM*,ICSH*,JSCC*など)、公的に認知された標準物質(NIST*,HECTEF*など)です。トレーサビリティの根拠として用いられます。以下のようなものがあります。
「ISO」、「JAB」、「CAP」とは何ですか?「ISO15189」とは何ですか?
�
「ISO」は、International Organization for Standardization国際標準化機構の略号です。国際的に通用させる規格や標準類を制定するための国際機関です。
「JAB」は、The Japan Accreditation Board for Conformity Assessment 財団法人 日本適合性認定協会の略号です。ISO9000(品質システム)、ISO14000(環境マネジメントシステム)の審査登録機関を審査し、 認定する機関 です。
「CAP」は、College of American Pathologists 米国臨床病理医協会の略号です。病理学者、検査技師で構成された学会です。
「ISO15189」は、臨床検査室に特化した品質マネジメントシステムの国際規格であり、名称は、「ISO15189 臨床検査室-質と適合能力に対する特定要求事項」です。2003年に発行され、2005年8月からISO15189に基づく臨床検査室の認定制度がスタートしました。
*参考(巻末)を参照ください。
1. 基準測定操作法(例)
2. 主な認証標準物質
赤血球数 ICSHの国際常用基準測定操作法AST JSCC常用基準法
NISTより提供されている標準物質
NIST SRM909bBUN, CRE, UA, Mg, CaNIST SRM916aD-BIL, T-BILNIST SRM917aGLUNIST SRM1952aCHO
HECTEFより提供されている標準物質
日本・常用酵素標準物質AST, ALT, CK, ALP, LD, r-GT, AMY, ChE脂質測定用標準血清T-CHO, TG, HDL-C含窒素・グルコース標準血清CRE, UA, BUN, GLUイオン電極用標準血清Na, K, Cl電解質標準血清総Ca, 総Mg, Na, K, Cl血清鉄測定用標準血清Fe
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6 7
「メタボISO」と「ISO15189」の違いは何ですか?
�
ISO15189では、5つに分類された基幹項目について、審査が行われますが、メタボISOは、特定健診項目についてのみ認定審査が行われ、受審の際の項目数・種類が異なります。
「CAPラボ認定」と、「ISO15189」の違いは何ですか?
�
「CAPラボ認定」は、CAP-LAPと呼ばれ (CAP Laboratory Accreditation Program)米国臨床病理医協会による臨床検査室の認定制度です。「ISO15189」は、国際標準化機構の臨床検査室に特化した品質マネジメントシステムの国際規格で臨床検査室の認定制度です。
ISO15189の「臨床検査室の認定範囲分類」として、基幹項目、非基幹項目に分類されます。
基幹項目は、下記の5つに分類され、各分類毎に受審することができます。受審する基幹項
目について、各分類に含まれる全ての項目について審査を受ける必要があります。
基幹項目分類
1.一般検査
2.血液検査
3.生化学検査
4.免疫学的検査
5.微生物学的検査
メタボISOは、特定プログラムIとして分類され、特定健診(メタボリックシンドローム健診)
に関する検査について審査を受けます。
a.基本的な健診項目
中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、クレアチニン、グルコース、
ヘモグロビンA1c(HbA1c)、尿酸、AST、ALT、γ-GT、尿糖、尿蛋白
b.詳細な健診項目
赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット値
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6 7
「メタボISO」と「ISO15189」の違いは何ですか?
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ISO15189では、5つに分類された基幹項目について、審査が行われますが、メタボISOは、特定健診項目についてのみ認定審査が行われ、受審の際の項目数・種類が異なります。
「CAPラボ認定」と、「ISO15189」の違いは何ですか?
�
「CAPラボ認定」は、CAP-LAPと呼ばれ (CAP Laboratory Accreditation Program)米国臨床病理医協会による臨床検査室の認定制度です。「ISO15189」は、国際標準化機構の臨床検査室に特化した品質マネジメントシステムの国際規格で臨床検査室の認定制度です。
ISO15189の「臨床検査室の認定範囲分類」として、基幹項目、非基幹項目に分類されます。
基幹項目は、下記の5つに分類され、各分類毎に受審することができます。受審する基幹項
目について、各分類に含まれる全ての項目について審査を受ける必要があります。
基幹項目分類
1.一般検査
2.血液検査
3.生化学検査
4.免疫学的検査
5.微生物学的検査
メタボISOは、特定プログラムIとして分類され、特定健診(メタボリックシンドローム健診)
に関する検査について審査を受けます。
a.基本的な健診項目
中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、クレアチニン、グルコース、
ヘモグロビンA1c(HbA1c)、尿酸、AST、ALT、γ-GT、尿糖、尿蛋白
b.詳細な健診項目
赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット値
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8 9
�
校正証明書は、検査室の分析装置と基準測定操作法あるいは認証標準物質との差を検証し、必要事項を満たしていることを証明する書類です。
「トレーサビリティ」は、なぜ必要ですか?どのような時に役立ちますか?
�
「トレーサビリティ」は、測定によって得られた値が何に基づいて値を付けられているかを示すものです。患者検体の測定結果が、何に基づいて得られているか根拠を示す場合に必要です。 ISO15189 認定では、トレーサビリティの確保が要求されています。
校正証明書には、対象となった製品が校正されたことと、校正に使用された基準器が国際
標準法(基準測定操作法)に対してトレーサビリティが取れていることが記載されていま
す。
「校正証明書」とは何ですか?
日常行われる検査は、試薬メーカが提供する標準物質を用いて、分析装置をキャリブレー
ション(校正)することで、患者検体の検査結果の保証を行なっています。
では、標準物質の表示値の根拠は、どうなっているのでしょうか?Q1のお肉屋さんの「は
かり」のように基準となる測定操作法や標準物質まで遡って、表示値の根拠を示すことが
できますか?
標準物質を販売している試薬メーカに問い合わせて確認することをお勧めします。
*弊社、血球計数装置の校正証明書(例)
校正証明書
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8 9
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校正証明書は、検査室の分析装置と基準測定操作法あるいは認証標準物質との差を検証し、必要事項を満たしていることを証明する書類です。
「トレーサビリティ」は、なぜ必要ですか?どのような時に役立ちますか?
�
「トレーサビリティ」は、測定によって得られた値が何に基づいて値を付けられているかを示すものです。患者検体の測定結果が、何に基づいて得られているか根拠を示す場合に必要です。 ISO15189 認定では、トレーサビリティの確保が要求されています。
校正証明書には、対象となった製品が校正されたことと、校正に使用された基準器が国際
標準法(基準測定操作法)に対してトレーサビリティが取れていることが記載されていま
す。
「校正証明書」とは何ですか?
日常行われる検査は、試薬メーカが提供する標準物質を用いて、分析装置をキャリブレー
ション(校正)することで、患者検体の検査結果の保証を行なっています。
では、標準物質の表示値の根拠は、どうなっているのでしょうか?Q1のお肉屋さんの「は
かり」のように基準となる測定操作法や標準物質まで遡って、表示値の根拠を示すことが
できますか?
標準物質を販売している試薬メーカに問い合わせて確認することをお勧めします。
*弊社、血球計数装置の校正証明書(例)
校正証明書
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10 11
��
基準測定操作法または認証標準物質がない場合は、測定値の根拠となる測定法あるいは標準物質までの伝達経路を示します。
基準測定操作法、認証標準物質がない項目のトレーサビリティはどうすればよいのですか?
��
定量項目については、トレーサビリティ体系図が必要ですが、定性項目には必要ありません。
公的に認知された基準測定操作法(JCTLM,ICSH,JSCC)、公的に認知された標準物質
(NIST,HECTEFなど)がない場合、メーカ等が開発した測定操作法または標準物質を根拠
として、値の伝達経路を示します。
定性項目のトレーサビリティは必要ですか?
ISO15189に基づく臨床検査室認定では、定性項目についてもトレーサビリティ体系図
が必要です。その場合は、下図のようなバリデーション資料をメーカから入手します。
バリデーション資料
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10 11
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基準測定操作法または認証標準物質がない場合は、測定値の根拠となる測定法あるいは標準物質までの伝達経路を示します。
基準測定操作法、認証標準物質がない項目のトレーサビリティはどうすればよいのですか?
��
定量項目については、トレーサビリティ体系図が必要ですが、定性項目には必要ありません。
公的に認知された基準測定操作法(JCTLM,ICSH,JSCC)、公的に認知された標準物質
(NIST,HECTEFなど)がない場合、メーカ等が開発した測定操作法または標準物質を根拠
として、値の伝達経路を示します。
定性項目のトレーサビリティは必要ですか?
ISO15189に基づく臨床検査室認定では、定性項目についてもトレーサビリティ体系図
が必要です。その場合は、下図のようなバリデーション資料をメーカから入手します。
バリデーション資料
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10 11
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ISO15189では、機器管理として品質記録を作成・保管することが要求さています。校正証明書は、機器の正確さと、トレーサビリティを証明する書類であり、品質記録として、利用できます。
校正証明書はどのような時に役立ちますか?
��
校正証明書に有効期限はありません。定期的に(年1回)に実施することを推奨します。
ISO15189では、校正の不確かさの算出が要求されています。校正証明の検査成績書には、
校正の不確かさが記載されています。また、この校正の不確かさを用いて、日常検査の不確
かさを算出することができます。
校正証明書に有効期限はありますか?定期的に校正して更新する必要はありますか?
校正証明書は、校正時の装置の状態を証明するもので、それ以降の状態を保証するもので
はありません。従って、定期的(例 年1回)に校正作業(トレーサビリティの検証)を行い、
校正と校正の間の期間は、内部精度管理を実施し、装置の状態を監視して変動がないこと
を示すことで、その期間に測定されたデータの信頼性を保証することができます。
校正の頻度は、検査室自身で、実施の回数、期間を定めていただく必要があります。
校正の不確かさが記載されています。
校正の不確かさ
第1回校正
内部精度管理
第2回校正
検査成績書
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10 11
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ISO15189では、機器管理として品質記録を作成・保管することが要求さています。校正証明書は、機器の正確さと、トレーサビリティを証明する書類であり、品質記録として、利用できます。
校正証明書はどのような時に役立ちますか?
��
校正証明書に有効期限はありません。定期的に(年1回)に実施することを推奨します。
ISO15189では、校正の不確かさの算出が要求されています。校正証明の検査成績書には、
校正の不確かさが記載されています。また、この校正の不確かさを用いて、日常検査の不確
かさを算出することができます。
校正証明書に有効期限はありますか?定期的に校正して更新する必要はありますか?
校正証明書は、校正時の装置の状態を証明するもので、それ以降の状態を保証するもので
はありません。従って、定期的(例 年1回)に校正作業(トレーサビリティの検証)を行い、
校正と校正の間の期間は、内部精度管理を実施し、装置の状態を監視して変動がないこと
を示すことで、その期間に測定されたデータの信頼性を保証することができます。
校正の頻度は、検査室自身で、実施の回数、期間を定めていただく必要があります。
校正の不確かさが記載されています。
校正の不確かさ
第1回校正
内部精度管理
第2回校正
検査成績書
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14 15
「不確かさ」とは何ですか?��
「不確かさ」とは、「測定結果に影響を与える要因(不確かさの成分)の標準偏差(ばらつき)を足し合わせたもの」です。
「不確かさ」とは、「測定結果に付随した合理的に測定量に結び付けられ得る値のばらつき
を特徴づけるパラメータ」と定義されています(「計測における不確かさの表現のガイド
- 統一される信頼性表現の国際ルール」より)。
不確かさの算出には、測定結果がばらつく要因(原因)を抽出し、特性要因図を作成します。
ばらつきが起きる要因としては、「検体の状態」、「試薬」、「機器」、「手技」、「環境」・・等、様々
なことが考えられ、特に大きな要因について標準偏差(ばらつき)を求め、それらを足し合
わせて「不確かさ」とします。
400
420
440
460
480
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
RB
C (
× 1
04/uL)
繰り返し性日内変動 日間変動 試薬ロット
室温変動
精度管理データにおける不確かさの要因
不確かさの「Aタイプ」、「Bタイプ」とは何ですか?
��
「Aタイプ」:実測値に基づき算出される不確かさ「Bタイプ」:校正証明書等に示された不確かさ
分析装置の要因であるキャリブレーション(キャリブレータ)については、キャリブレータ
に添付されているアッセイシートに記載の不確かさの値を使用することになります。これ
はBタイプの不確かさです。このアッセイシートに記載されている不確かさは、拡張不確
かさで表記されていますので、不確かさを合成する際には、包含係数(k=2)で割って標準
不確かさに戻して計算します。
「実測定に関連して得られた測定値を統計解析して得られたばらつき」
例:ばらつきを観測するために、実際にデータ取りを行なった結果得られる標準偏差のこと
Aタイプ
「実測定以外で測定値に影響を与えるばらつき」で、他から入手するもの
例:校正機関の校正証明書や標準液のアッセイシート等に付記される不確かさのデータ、文献や書籍に記載された一般的な不確かさのデータ、ホールピペットやメスフラスコの公差など
B タイプ
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「不確かさ」とは何ですか?��
「不確かさ」とは、「測定結果に影響を与える要因(不確かさの成分)の標準偏差(ばらつき)を足し合わせたもの」です。
「不確かさ」とは、「測定結果に付随した合理的に測定量に結び付けられ得る値のばらつき
を特徴づけるパラメータ」と定義されています(「計測における不確かさの表現のガイド
- 統一される信頼性表現の国際ルール」より)。
不確かさの算出には、測定結果がばらつく要因(原因)を抽出し、特性要因図を作成します。
ばらつきが起きる要因としては、「検体の状態」、「試薬」、「機器」、「手技」、「環境」・・等、様々
なことが考えられ、特に大きな要因について標準偏差(ばらつき)を求め、それらを足し合
わせて「不確かさ」とします。
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RB
C (
× 1
04/uL)
繰り返し性日内変動 日間変動 試薬ロット
室温変動
精度管理データにおける不確かさの要因
不確かさの「Aタイプ」、「Bタイプ」とは何ですか?
��
「Aタイプ」:実測値に基づき算出される不確かさ「Bタイプ」:校正証明書等に示された不確かさ
分析装置の要因であるキャリブレーション(キャリブレータ)については、キャリブレータ
に添付されているアッセイシートに記載の不確かさの値を使用することになります。これ
はBタイプの不確かさです。このアッセイシートに記載されている不確かさは、拡張不確
かさで表記されていますので、不確かさを合成する際には、包含係数(k=2)で割って標準
不確かさに戻して計算します。
「実測定に関連して得られた測定値を統計解析して得られたばらつき」
例:ばらつきを観測するために、実際にデータ取りを行なった結果得られる標準偏差のこと
Aタイプ
「実測定以外で測定値に影響を与えるばらつき」で、他から入手するもの
例:校正機関の校正証明書や標準液のアッセイシート等に付記される不確かさのデータ、文献や書籍に記載された一般的な不確かさのデータ、ホールピペットやメスフラスコの公差など
B タイプ
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16 17
��
標準不確かさ :要因ごとの標準偏差合成標準不確かさ:複数の標準不確かさの成分を合成したもの拡張不確かさ :測定結果の大部分(例えば95%)が含ま れると期待される区間
「合成標準不確かさ」、「拡張不確かさ」とは何ですか?
��
日常検査法の不確かさは、検査に用いる測定機器の校正の不確かさと、精度管理データの標準偏差の2つを合成して求めることができます。
日常検査法の不確かさとは何ですか?どのように求めるのですか?
ISO15189では、日常検査における測定結果のトレーサビリティを検証し、その不確かさ
を算出することが求められています。
不確かさは、 「検体測定値の不確かさを求めるには、トレーサビリティの経路に沿った全て
の過程の、測定値に影響する要素の標準偏差を合成すればよい。」 と定義されています。
従って、校正の不確かさと日常検査における測定の不確かさを用いて日常検査法の不確か
さを推定することができます。
生化学の日常検査値の不確かさは、キャリブレータの表示値の不確かさ、キャリブレーションの不確かさ、精度管理データの標準偏差を合成して求めることができます。
不確かさの要因ごとのばらつき(標準偏差)を算出します。この時の標準偏差を「標準不確かさ」と言います。
ばらつきの要因が持つ「標準不確かさ」を合成したもの。(それぞれの要因の標準不確かさを二乗和して合成し、平方根をとります)
「合成標準不確かさ」に包含係数kを掛け合わせたもの。
不確かさの合成と拡張
uucc22 = u = u11
22 + u + u2222 + u + u33
22 + + ……………… + u + unn22
uucc = = √u√ucc22
合成標準不確かさ 合成標準不確かさ uucc 拡張不確かさ 拡張不確かさ UU
U = U = uucc × 2× 2
生化学
CBCの日常検査値の不確かさは、測定装置の校正の不確かさと、精度管理データの標準偏差の2つを合成して求めることができます。
CBC
標準不確かさ 合成標準不確かさ 拡張不確かさ
*P35,36参照。
*P31,32,33,34参照。
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標準不確かさ :要因ごとの標準偏差合成標準不確かさ:複数の標準不確かさの成分を合成したもの拡張不確かさ :測定結果の大部分(例えば95%)が含ま れると期待される区間
「合成標準不確かさ」、「拡張不確かさ」とは何ですか?
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日常検査法の不確かさは、検査に用いる測定機器の校正の不確かさと、精度管理データの標準偏差の2つを合成して求めることができます。
日常検査法の不確かさとは何ですか?どのように求めるのですか?
ISO15189では、日常検査における測定結果のトレーサビリティを検証し、その不確かさ
を算出することが求められています。
不確かさは、 「検体測定値の不確かさを求めるには、トレーサビリティの経路に沿った全て
の過程の、測定値に影響する要素の標準偏差を合成すればよい。」 と定義されています。
従って、校正の不確かさと日常検査における測定の不確かさを用いて日常検査法の不確か
さを推定することができます。
生化学の日常検査値の不確かさは、キャリブレータの表示値の不確かさ、キャリブレーションの不確かさ、精度管理データの標準偏差を合成して求めることができます。
不確かさの要因ごとのばらつき(標準偏差)を算出します。この時の標準偏差を「標準不確かさ」と言います。
ばらつきの要因が持つ「標準不確かさ」を合成したもの。(それぞれの要因の標準不確かさを二乗和して合成し、平方根をとります)
「合成標準不確かさ」に包含係数kを掛け合わせたもの。
不確かさの合成と拡張
uucc22 = u = u11
22 + u + u2222 + u + u33
22 + + ……………… + u + unn22
uucc = = √u√ucc22
合成標準不確かさ 合成標準不確かさ uucc 拡張不確かさ 拡張不確かさ UU
U = U = uucc × 2× 2
生化学
CBCの日常検査値の不確かさは、測定装置の校正の不確かさと、精度管理データの標準偏差の2つを合成して求めることができます。
CBC
標準不確かさ 合成標準不確かさ 拡張不確かさ
*P35,36参照。
*P31,32,33,34参照。
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「バジェットシート」とは、不確かさの推定値を計算するための計算シートです。また、「感度係数」は、ばらつきの要因となるものの大きさや単位が異なる場合に、その大きさと単位を合わせるための係数です。
「バジェットシート(budget sheet)」とは何ですか?「感度係数」とは何ですか?
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精度管理物質は、内部精度管理、つまり測定システム(装置や試薬)が安定な状態(管理状態)にあることを実証するために用いる試料ですので、値を伝達するための物質ではありません。従って不確かさは必要ありません。
バジェットシートの作成に必要な要件
①不確かさの要因
②不確かさの成分(単位)
③感度係数
④不確かさのタイプ
精度管理物質(コントロール)にも不確かさは、必要ですか?
不確かさは、キャリブレータの表示値あるいは測定機器の校正値に付与されるものです。
精度管理物質(コントロール)には、一部、参考値が付けられていますが、キャリブレータ
のように値を保証するものではありません。 精度管理のターゲット値設定などの参考とし
て使用してください。
記号 不確かさの要因 値± タイプ 確率分布 除数 感度係数 備考標準不確かさ
標準不確かさ(測定量の単位)
0.014(×1012/L)
0.053(×1012/L)
0.014(×1012/L)
0.026(×1012/L)
0.014(×1012/L)
0.026(×1012/L)
内部精度管理の総平均値4.406 (×1012/L)
SCS-1000の測定値4.555 (×1012/L)
0.029(×1012/L)0.058(×1012/L)
内部精度管理の総平均値 = 4.41 (×1012/L) ± 0.06(×1012/L),(k=2)
uCalSCSパックの校正の不確かさ B
表記に用いる拡張不確かさU
uR
正規分布(k=2)
正規分布日常検査値の合成標準不確かさ
B
正規分布
正規分布
2
1
0.97
1.00uQC内部精度管理
データの標準偏差
日常検査値の不確かさ① ②③④
例)RBC のバジェットシート
��������������
��������������
18 19
��
「バジェットシート」とは、不確かさの推定値を計算するための計算シートです。また、「感度係数」は、ばらつきの要因となるものの大きさや単位が異なる場合に、その大きさと単位を合わせるための係数です。
「バジェットシート(budget sheet)」とは何ですか?「感度係数」とは何ですか?
��
精度管理物質は、内部精度管理、つまり測定システム(装置や試薬)が安定な状態(管理状態)にあることを実証するために用いる試料ですので、値を伝達するための物質ではありません。従って不確かさは必要ありません。
バジェットシートの作成に必要な要件
①不確かさの要因
②不確かさの成分(単位)
③感度係数
④不確かさのタイプ
精度管理物質(コントロール)にも不確かさは、必要ですか?
不確かさは、キャリブレータの表示値あるいは測定機器の校正値に付与されるものです。
精度管理物質(コントロール)には、一部、参考値が付けられていますが、キャリブレータ
のように値を保証するものではありません。 精度管理のターゲット値設定などの参考とし
て使用してください。
記号 不確かさの要因 値± タイプ 確率分布 除数 感度係数 備考標準不確かさ
標準不確かさ(測定量の単位)
0.014(×1012/L)
0.053(×1012/L)
0.014(×1012/L)
0.026(×1012/L)
0.014(×1012/L)
0.026(×1012/L)
内部精度管理の総平均値4.406 (×1012/L)
SCS-1000の測定値4.555 (×1012/L)
0.029(×1012/L)0.058(×1012/L)
内部精度管理の総平均値 = 4.41 (×1012/L) ± 0.06(×1012/L),(k=2)
uCalSCSパックの校正の不確かさ B
表記に用いる拡張不確かさU
uR
正規分布(k=2)
正規分布日常検査値の合成標準不確かさ
B
正規分布
正規分布
2
1
0.97
1.00uQC内部精度管理
データの標準偏差
日常検査値の不確かさ① ②③④
例)RBC のバジェットシート
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��������������
20 21
��
同じ項目であってもメーカによって、測定方法、操作方法、および、ばらつき要因の抽出方法などが異なります。測定装置のモデルにより仕様が異なるのと同じです。
メーカによってキャリブレータの不確かさの値が異なるのは、なぜですか?
��
同じ装置が複数台ある場合は、それぞれの装置のばらつきを合成して算出します。機器間差も、ばらつきの一つとして考えます。
同じ装置が複数台ある場合、不確かさは、どのように算出するのですか?
不確かさは、個々の装置や測定法に与えられるものです。
同一項目の検査を行うにあたって、同じ型の装置が複数台あったり、メーカが異なったり、
装置の設置環境が異なったりする場合は、どの装置、測定法、あるいは環境においても、検
査サービス利用者には同じ結果を提出する必要があります。つまり、同じ検体であるのに、
測定する装置によって検査サービス利用者が受け取る結果が異なるようでは、質の高い検
査結果を提供する検査室であるとは言えません。従って、各装置の差異を定期的に確認し、
差異があれば検証し、常に正しい検査結果を検査サービス利用者に提供してください。確
認・検証の頻度は、装置の特性に応じて、適切な頻度を設定してください(通常、半年~1
年に1回)。
装置1 装置2 装置3
U1 U2 U3
装置のばらつきの合成 uucc22 = u = u11
22 + u + u2222 + u + u33
22
uucc = = √u√ucc22
要因
モデルA モデルB
環境・その他 測定装置
キャリブレーター
��������������
��������������
20 21
��
同じ項目であってもメーカによって、測定方法、操作方法、および、ばらつき要因の抽出方法などが異なります。測定装置のモデルにより仕様が異なるのと同じです。
メーカによってキャリブレータの不確かさの値が異なるのは、なぜですか?
��
同じ装置が複数台ある場合は、それぞれの装置のばらつきを合成して算出します。機器間差も、ばらつきの一つとして考えます。
同じ装置が複数台ある場合、不確かさは、どのように算出するのですか?
不確かさは、個々の装置や測定法に与えられるものです。
同一項目の検査を行うにあたって、同じ型の装置が複数台あったり、メーカが異なったり、
装置の設置環境が異なったりする場合は、どの装置、測定法、あるいは環境においても、検
査サービス利用者には同じ結果を提出する必要があります。つまり、同じ検体であるのに、
測定する装置によって検査サービス利用者が受け取る結果が異なるようでは、質の高い検
査結果を提供する検査室であるとは言えません。従って、各装置の差異を定期的に確認し、
差異があれば検証し、常に正しい検査結果を検査サービス利用者に提供してください。確
認・検証の頻度は、装置の特性に応じて、適切な頻度を設定してください(通常、半年~1
年に1回)。
装置1 装置2 装置3
U1 U2 U3
装置のばらつきの合成 uucc22 = u = u11
22 + u + u2222 + u + u33
22
uucc = = √u√ucc22
要因
モデルA モデルB
環境・その他 測定装置
キャリブレーター
��������������
��������������
22 23
��
ISO15189認定を取得する場合、我が国で認められた認証標準物質がある項目(現在:生化学21項目)について、測定結果の不確かさを推定することが求められています。
不確かさの推定値を算出する項目は何ですか?また、将来的にどのような項目が追加されるのですか?
��
不確かさは、測定値の確からしさを示します。信頼性の高い測定ができているかどうかの判断材料となります。検査手法の改善の必要性を判断する指標にもなります。
なぜ、不確かさを求める必要があるのですか?実際に計算した結果を有効に活用する方法はありますか?
ISO15189(臨床検査室-品質と適合能力に関する特定要求事項) の中で不確かさを計算
することが要求されています。
ISO15189(臨床検査室-品質と適合能力に関する特定要求事項)
5.6 検査手順の品質の保証5.6.2 検査室は、適切、かつ、可能ならば、測定結果の不確かさを求める。不確かさ
の重要な成分を考慮する。不確かさに寄与する源には、サンプル採取、サン
プルの調整、サンプルの分取部分の選択、校正物質、標準物質、入力値、使用
した機材、環境条件、サンプルの状態、 及び実施者の変更などが含まれる。
不確かさを推定することが指定されている(生化学21項目)
Na, K, Cl, 総Ca, 総Mg, GLU, UN, CRE, UA, CHO, TG, ALB,TP, AST, ALT,
CK, ALP, LD, GGT, AMY, HbA1c (2007年3月現在)
対象項目については、JAB RL310-2004 を参照
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22 23
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ISO15189認定を取得する場合、我が国で認められた認証標準物質がある項目(現在:生化学21項目)について、測定結果の不確かさを推定することが求められています。
不確かさの推定値を算出する項目は何ですか?また、将来的にどのような項目が追加されるのですか?
��
不確かさは、測定値の確からしさを示します。信頼性の高い測定ができているかどうかの判断材料となります。検査手法の改善の必要性を判断する指標にもなります。
なぜ、不確かさを求める必要があるのですか?実際に計算した結果を有効に活用する方法はありますか?
ISO15189(臨床検査室-品質と適合能力に関する特定要求事項) の中で不確かさを計算
することが要求されています。
ISO15189(臨床検査室-品質と適合能力に関する特定要求事項)
5.6 検査手順の品質の保証5.6.2 検査室は、適切、かつ、可能ならば、測定結果の不確かさを求める。不確かさ
の重要な成分を考慮する。不確かさに寄与する源には、サンプル採取、サン
プルの調整、サンプルの分取部分の選択、校正物質、標準物質、入力値、使用
した機材、環境条件、サンプルの状態、 及び実施者の変更などが含まれる。
不確かさを推定することが指定されている(生化学21項目)
Na, K, Cl, 総Ca, 総Mg, GLU, UN, CRE, UA, CHO, TG, ALB,TP, AST, ALT,
CK, ALP, LD, GGT, AMY, HbA1c (2007年3月現在)
対象項目については、JAB RL310-2004 を参照
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24 25
��
「不確かさ」は、ある試料を、同様の装置、方法、標準物質および手順を用いて、測定を繰り返した場合に得られる測定値のほぼ95%が入る範囲の大きさを表すもので、真値の有無を示すものではありません。
不確かさは、表示値(測定値)±拡張不確かさ(k=2)で表しますが、この範囲の中に真値があると考えてよいのですか?
��
不確かさ計算ソフトには、メーカ用と検査室用があります。概要は、以下の通りです。検査室では、通常⑤が良く使われています。
JCCLSのホームページに5種類の不確かさ計算ソフトがありますが、何が違うのですか?また、どれを使用すればよいのですか?
①キャリブレータ不確かさ計算ソフト(メーカ用) キャリブレータ・QA用試料の表示値の不確かさを推定する場合に使用します。
②初回校正キャリブレータ不確かさ計算ソフト(メーカ用)初回測定時にのみ構成(キャリブレーション)を実施する実験手順において、キャリブ
レータ・QA用試料の表示値の不確かさを推定する場合に使用します。
③日常検査不確かさ計算ソフト(検査室用) 日常検査での管理物質測定値の不確かさを推定する場合に使用します。
④初回校正日常検査不確かさ計算ソフト(検査室用)初回の測定時にのみ校正(キャリブレーション)を実施する実験手順において、日常検査
での管理物質測定値の不確かさを推定する場合に使用します。
⑤内部管理データを用いた日常不確かさ計算ソフト(検査室用)内部精度管理データ(日常のコントロール試料測定値)を利用し、日常検査での管理物質
測定値の不確かさを推定する場合に使用します。
100回、同じ測定を繰り返した場合に、100回分の平均値に対して95回、拡張不確かさ
の範囲内に測定値が得られることを表しています。
最上位の測定法トレーサビリティの連鎖
同様の手順で測定を繰り返し行った場合に、得られる測定値が95%の確率で現れる範囲
同様の手順で測定を繰り返し行った場合に、得られる測定値の母集団の平均値(母平均)
ある測定値±拡張不確かさで示された範囲
測定結果
実用標準
二次標準
不確かさの数値の意味
��������������
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24 25
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「不確かさ」は、ある試料を、同様の装置、方法、標準物質および手順を用いて、測定を繰り返した場合に得られる測定値のほぼ95%が入る範囲の大きさを表すもので、真値の有無を示すものではありません。
不確かさは、表示値(測定値)±拡張不確かさ(k=2)で表しますが、この範囲の中に真値があると考えてよいのですか?
��
不確かさ計算ソフトには、メーカ用と検査室用があります。概要は、以下の通りです。検査室では、通常⑤が良く使われています。
JCCLSのホームページに5種類の不確かさ計算ソフトがありますが、何が違うのですか?また、どれを使用すればよいのですか?
①キャリブレータ不確かさ計算ソフト(メーカ用) キャリブレータ・QA用試料の表示値の不確かさを推定する場合に使用します。
②初回校正キャリブレータ不確かさ計算ソフト(メーカ用)初回測定時にのみ構成(キャリブレーション)を実施する実験手順において、キャリブ
レータ・QA用試料の表示値の不確かさを推定する場合に使用します。
③日常検査不確かさ計算ソフト(検査室用) 日常検査での管理物質測定値の不確かさを推定する場合に使用します。
④初回校正日常検査不確かさ計算ソフト(検査室用)初回の測定時にのみ校正(キャリブレーション)を実施する実験手順において、日常検査
での管理物質測定値の不確かさを推定する場合に使用します。
⑤内部管理データを用いた日常不確かさ計算ソフト(検査室用)内部精度管理データ(日常のコントロール試料測定値)を利用し、日常検査での管理物質
測定値の不確かさを推定する場合に使用します。
100回、同じ測定を繰り返した場合に、100回分の平均値に対して95回、拡張不確かさ
の範囲内に測定値が得られることを表しています。
最上位の測定法トレーサビリティの連鎖
同様の手順で測定を繰り返し行った場合に、得られる測定値が95%の確率で現れる範囲
同様の手順で測定を繰り返し行った場合に、得られる測定値の母集団の平均値(母平均)
ある測定値±拡張不確かさで示された範囲
測定結果
実用標準
二次標準
不確かさの数値の意味
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26
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誤差や精密度は、求め方や表現方法が、分野や国によって異なること、誤差には真値が不可欠ですが、真値が求められないことから、国際的に統一された指標として、「不確かさ(uncertainty)」 が導入されました。
測定結果の信頼性が誤差や精密度ではなく、不確かさで表わされるようになったのは、なぜですか?
測定誤差は、測定結果の信頼性を表す指標として用いられ、以下のように定義され、通常、
偶然誤差(ばらつき)と系統誤差(かたより)に分類されます。
測定誤差 = 測定値-真値
測定誤差には、「真値」が不可欠であり、その評価の方法には、原理的困難・各誤差成分を合
成するのに幾つかの可能な方式が考えられる等、混乱が避けられない状況にありました。
また、精密度などの測定結果の信頼性を表す方法が、技術分野や国によってまちまちであ
ることが、1970 年代後半に国際度量衡委員会によって指摘されています。これを契機に、
統一的な評価・表現方法を定める努力が国際標準化機構(ISO) を中心に開始されました。
この活動の成果は、国際単位系(SI) を提唱した7国際機関によって最終的に合意され、こ
れをまとめた指針“ Guide to the Expression of Uncertainty in Measurement ”が
1993 年に出版されました。この指針はしばしばGUM と略称され、伝統的に用いられて
きた測定誤差や精密度に替えて、「不確かさ」(uncertainty) という指標が導入されました。
平均値望ましい値測定値
偶然誤差:ばらつき
系統誤差:かたより