multispecc...multispecc 概説 ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 david...

190
MultiSpec c 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部 日本語訳(プログラム5.22.2003バージョン対応) 訳者:飯坂譲二(ビクトリア大学)、飯坂 道子 桜井貴子(東京理科大学) 斎藤元也(独立行政法人 農業環境技術研究所)

Upload: others

Post on 01-Feb-2020

1 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

MultiSpecc 概説

Ver. 5.2001

プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl

プログラミング Larry Biehl

Purdue大学電子電算機工学部 日本語訳(プログラム5.22.2003バージョン対応)

訳者:飯坂譲二(ビクトリア大学)、飯坂 道子 桜井貴子(東京理科大学)

斎藤元也(独立行政法人 農業環境技術研究所)

Page 2: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

MMuullttiiSSppeecc 概概説説 バージョン 5.2001

プログラムの概念と入門ノート著者

David Landgrebe

Larry Biehl

プログラミング Larry Biehl

Purdue 大学電子電算機工学部

日本語訳(プログラム5・22・2003バージョン対応)訳者

飯坂譲二(ビクトリア大学)、飯坂 道子

桜井貴子(東京理科大学*)

斎藤元也(農業環境技術研究所*) * 翻訳時の所属

MultiSpec は Macintosh 上で実行する(リモートセンシング多重分光画像)データ解析ソフ

トウェア・システムです。PC-windows 版もありますが、Macintosh 版の機能がすべて備え

られているわけではありません。MultiSpec は、ランドサット(Landsat)などの地球観測

衛星シリーズで観測された多重分光画像や AVIRIS、MODIS などのハイパースペクトル・デ

ータ(高分光解像度データ)など、多数バンドのデータの解析を目的としたものです。

MultiSpec は大学や幼稚園から高校までの教育、政府や企業など、いろいろな状況に利用さ

れていますが、このシステムの基本目的は、私たちの研究から生まれたハイパースペクト

ル・データ解析用の新しいアルゴリズムを人々が気軽に試用できるようにすることにあり

ます。

このシステムは Macintosh や PC-Windows 系のパソコンの使用を前提としています。できれ

ばカラー・ディスプレーを使ってください。なお、第2章の「MultiSpec の手ほどき」では、

TIPJUL1.LANというTMのデータセットを使いますので、このデータをコピーしてください。

MultiSpec の改訂版や使用上必要となる文書についての最新情報は、下記の URL から入手で

きます。

http://dynamo.ecn.purdue.edu/~biehl/MultiSpec/

MultiSpec に関する質問やコメントは下記にお願いいたします。

Professor David Landgrebe

School of Electrical and Computer Engineering

Purdue University

West Lafayette, Indiana USA 47907-1285

Internet: [email protected]

訳についての問い合わせは下記にお願いします。

Internet: [email protected] (英語)

[email protected] (日本語)

MultiSpec のマニュアルとプログラムの原本の著作権は米国 Purdue 大学にあります。

また、マニュアルの日本語版は訳者に属します。

Page 3: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

訳訳者者 序序 序(文責 飯坂 譲二)

人工衛星から地球の環境情報や資源情報を観測するリモートセンシング技術が一般に知ら

れるようになってから、30年近い年月が過ぎています。21世紀に入ってその重要性はます

ます大きくなっています。この間、日本でも独自の地球環境衛星を打ち上げたり、あるい

は、独自のセンサーを開発し、他国の人工衛星に搭載したりして、国際協力に貢献するよ

うになりました。リモートセンシングは、地球環境や地球資源情報を専門的に研究、利用

する機関や研究者を対象するばかりではなく、地方自治体の意思決定、小学校、中学校、

高校での地理、地球科学、生態、歴史などの教育にも役立つものです。

観測・収集 されたリモートセンシングの画像データから地球環境や資源情報を抽出解析し

て役立てるには、コンピュータを利用した解析が不可欠ですが、リモートセンシングが日

本に紹介された当時、ディジタル画像解析の重要性が認識されず、ディジタル画像は不要

だとされた時代がありました。従って、リモートセンシング画像のディジタル解析に必要

なソフトウェアの開発・ 普及に、大きな遅れをとってしまっていることも事実です。幸い、

解析に必要なコンピュータ等のハードウエアはこの4半世紀の間、製造技術が進歩し、PCで

も処理できるようになりました。しかし、解析に必要なコンピュータのソフトウェアにつ

いては、商業化されたものが多くあるとはいえ、極めて高価で、リモートセンシングを応

用したり、試したりしたい人々にとっては高値の花で、これが、リモートセンシングの有

効利用推進を阻んでいるともいえます。

これを解決するためには、リモートセンシングの画像を容易に解析できるソフトウェアの

普及が不可欠です。幸い、リモートセンシングのパイオニアであり、ディジタル解析の創

世期からこの分野に寄与している米国パデュー大学が、NASAその他の機関の援助を受けて、

PCやマックで利用できる強力なソフトウェア“MultiSpec” cを開発し、その普及のため

に一般公開し、フリー・ウエアとしてWebから ダウンロードできるようになっています。残

念ながら、日本語版のプログラムは用意されていませんが、ウィンドーのメニューはリモ

ートセンシングに関心のある人たちには理解できる程度の英語です。プログラムの使い方

については、厚い手引書に抵抗を感ずる人もいるかもしれません。そこで、手引書の日本

語訳を作成し、公開することがリモートセンシングの普及に役立つと思い、著作権保持者

の承認を得て作成したのがこの訳本です。

現在、訳者らが用いているコンピュータは、マックではなく、PCが基礎でなので、原著と

は異なり、図はウィンドーズのもとで実行したものを使いました。マック専用の機能は試

していません。また、英語版のマニュアルも、絶えず新しく改良されるプログラムの機能

を反映していないので、訳者が気づく限りその補足を試みましたが、もれもあろうかと思

います。お気づきのことがありましたら、訳者までお知らせ下さい。マックを利用する方

は、原著も合わせて参考にして下さい。なおプログラム自体も絶えず更新されているので、

定期的なダウンロードをお勧めします。なお、この訳本はMultiSpec Application のバ

ージョン 27のプログラムをもとにしています。

Version 5.02

Page 4: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

本本書書のの使使いい方方 ********************************************************************************

本書の使い方 次の4部から構成されています。

第 1 部 背景

第 2 部 MultiSpec 入門

MultiSpec の最も基本的なシステム機能だけを用いて説明した初心者向けの短い

手ほどきで、コマンドステップまでを詳しく説明しています。

第 3 部 MultiSpec の利用

マルチスペクトル・ データ解析において必要なシステム機能と使い方の説明をさ

らに追加、しかし細かい命令セットの呼出し方などについてはあまり詳しくは説

明していません。

第 4 部 MultiSpec のリファレンス

メニュー、項目の機能を説明します。基本システム機能の使い方を学んだ後に、

リファレンスとして用います。

プログラムの使い方はなるべく直感的に分かるようにと心がけていますが、新しいユーザ

は、解析を行う前にぜひ第 2 部と第 3 部を読んで、各ステップを試してみてください。さ

らに第 4 部を熟読すると、第 3 部までに説明されていなかった特長や機能の説明があるの

で、大変役に立ちます。

本書は MultiSpec そのものの説明と、いろいろなオプションをどう呼び出すかに的を絞っ

ています。いろいろなアルゴリズムを実際のデータ解析でどう適用したら最もよいかにつ

いては別の文献で説明されています。

1. ハイパースペクトル・データから情報を抽出する原理について

マルチスペクトル・ データについては、一般的な背景説明からはじめています。マル

チスペクトル・デー タを見るいろいろな方法、それがどのようなものであるか、デー

タ解析の一般概念について論じています。高次元データの特徴空間の特異な(しかも

直感的でない)特色についての研究成果を示し、ハイパースペクトル・デー タへのア

プローチの方法を提供します。

2. マルチスペクトル・データ解析:信号論からみた考え方

本書は MultiSpec に組みこんだ理論と概念の概略を説明しています。二つの解析例、9

バンドのデータセット、および同じデータの 220 バンドのハイパースペクトル・デー

タセットの解析を通じて、1 段階づつ追跡していきます。さらに従来のマルチスペクト

ル・デー タに対して、ハイパースペクトル・ データがどのくらい強力か比較検討して

います。

3. ハイパースペクトル・データセット解析例

本書は、ワシントン DC の商店街の、航空機ハイパースペクトル・データセット解析例

を取り上げています。処理のステップには、必要なプロセッサあるいはオペレータの

処理時間もリストされていますが、これはハイパースペクトル・ データがデータ量は

大きくても、処理時間、解析時間は必ずしも長くないことを示すためです。

これらの文献は次の MultiSpec のウェブサイトから Documentation のページから眺めるこ

とも、PDF ファイルとしてダウンロードすることもできます。

http://dynamo.ecn.purdue.edu/~biehl/MultiSpec/

(訳注:日本語版で使用している TM 画像は NASDA から提供を受けたものです)

Version 5.02

Page 5: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

目目次次 目 次

I.背景・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

A. 典型的な処理手順のシナリオ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1

B. MultiSpecの実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

II.MultiSpec入門 初心者のための簡単な例題・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

A. データの表示と検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

B. トレーニング・サンプルの選択・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

C.分類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

D.ハードコピーの印刷・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

E.精度の定量的な検討・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

F.クラスタリングのアルゴリズム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

G.特徴選択プロセッサ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

H.他のソフトウェアの利用例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

Ⅲ. MultiSpecの利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

A. データの入力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

B. データの解析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

背景および手順・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

システム機能の使用例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

強化統計量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

特徴抽出・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 33

データの 2次元プロット・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38

スペクトル・グラフ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39

統計量画像の表示・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39

IV. MultiSpecのリファレンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42

A. MultiSpecのウィンドー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42

出力テキスト・ウィンドー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 45

画像ウィンドー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46

プロジェクト・ウィンドー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54

グラフ・ウィンドー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66

座標ウィンドー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 69

B.メニュー項目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 71

Appleのメニュー(Macintosh版のみ)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 71

File(ファイル)メニュー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 71

Edit(編集)メニュー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 81

View(表示)メニュー(Windows版のみ)・・・・・・・・・・・・・・・・・ 89

Project(プロジェクト)メニュー・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 90

Processor(プロセッサ)メニュー・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 92

Options(オプション)メニュー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 165

Window(ウィンドー)メニュー(Macintosh用)・・・・・・・・・・・・・167

Window(ウィンドー)メニュー(Windows版)・・・・・・・・・・・・・・169

C.共有ダイアログ・ボックス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 170

D.MultiSpecの一般的特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 176

アップル マッキントッシュのOSの場合・・・・・・・・・・・・・・・・ 176

付録A. Project(プロジェクト)・ファイル形式・・・・・・・・・・・・・・・・ 177

付録B. MultiSpecの制約・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 183

付録C 変換ファイル形式・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 184

付録D.ゲイン・オフセット変換ファイル形式・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 185

Version 5.02

Page 6: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅠⅠ 背背景景

MultiSpec 概説I. 背景 MultiSpecはLARSYSマルチスペクトル画像解析システムを基にしてMacintosh(PowerPC

または 680x0 ベース(数値演算プロセッサ付きでも無しでもよい))あるいは PC―

Windows で実行できるようにしたものです。LARSYS はリモートセンシングの多重分光画

像処理のために初期に開発されたシステムの一つで、1960 年代に初版が作成されまし

た。政府の研究機関、大学の研究室などでこれまでに開発されてきた多くシステムやい

くつかの市販の製品はこのシステムから派生したものです。現システムの目的は、私た

ちの研究結果を最適なマルチスペクトル(多重分光)、特にハイパースペクトル・ デー

タ解析の手法で提供することを目指しています。新しいバージョンは常に私たちの研究

から生まれた新しいアルゴリズムが利用できるようにしています。最終目標は、LANDSAT

MSS や TM のような通常のマルチスペクトル・ データや MODIS、AVIRIS、その他の多次元

センサーからのハイパースペクトル・ データの解析のための実用的、高速、かつ使いや

すい手法の提供にあります。

もともとの LARSYS は 15 バンド以下のスペクトルを、20 クラス程度に分類するよう

設計されていました。将来は同じ程度の対話性と使いやすさを維持した上で、非常に多

数のバンド(数百程度)から、さらに多数のクラス(50 以上)を効率的に処理できる

ようにする予定です。現状では 200 バンド以上のデータが表示できます。しかし、さ

らに複雑なデータの最適な処理には、新しい処理アルゴリズムが必要となります。その

ようなわけで現在の MultiSpec は、高次元のマルチスペクトル・ データ処理に必要な

アルゴリズムのほんの一部が組み込まれているだけで、それなりに役には立ちますが、

将来の効率的な処理システム完成までの中間段階に位置していると考えてください。 A. 典型的な処理手順のシナリオ

通常の(低次元)マルチスペクトル画像データ解析は、多数のアプローチや処理ステップ

の中のいずれかに従うわけですが、典型的なステップは、次ぎのようなものになると思

います。適切なオフラインの処理ステップをおこなった後に、インタラクティブ・ モー

ドで次のステップに進みます。

1.データの検討 これはデータセット、その品質、一般的特徴を全体的につか

むもので、少なくとも一部については、マルチバンドの白黒画像形式や IR 画像

形式で眺めます。したがって何らかのディスプレーがまず必要となります。

2.地被クラスの定義 識別する地被物体のクラスの定義、あるいは互いに判別

すべき一群のクラスの定義をしなければなりません。それには、対称とする特

定のクラスの特性を定量的に定義する何らかの手段が必要になります。普通は

データから抽出した少数のサンプル画素をそのクラスの代表としてラベル付け

することが多いようです。解析のプロセスはこれらのサンプルを拡張したもの

で、全データセット内のトレーニング・サン プルとかデザイン・サ ンプルと呼

ばれています。

Version 5.02 -1- A.典型的な処理手順のシナリオ

Page 7: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅠⅠ 背背景景

3.特徴の決定 解析で用いる対象データセットに特有の特徴は、見分けがつく

ようなかたちでわかっているか、計算できるものでなければなりません。その

方法には、単に使用可能なスペクトル・バン ドから最適なサブセットを選ぶプ

ロセスである場合、多数のバンドを何らかの方法で組み合わせるプロセスの場

合があります。

4.解析 特定の解析アルゴリズムをこのデータセットに適用し、目的のものを

分類あるいは判別を行います。

5.結果の評価 定量的手段および定性的手段を用いて、得られた結果の品質と

特性を決定します。

この MultiSpec には、これらの各ステップを実施する手段がいくつか提供されています。

その主眼点は、「望ましい解析は相対的な性格をもっている」ということにあります。

すなわち、主題とする単一の地被クラスを背景から識別するのではなく、相対的な基準

を用いて、各画素をすべての可能なクラスの一つに、それぞれ割り当てるという意味で

す。いき値で判定される少数の画素を除いて、スクリーン内のすべての画素をいずれか

の論理的なクラスに割り当てることができるように、十分なクラスが定義されていなけ

ればならないということです。

さらに、現在の MultiSpec では、地被クラスは多数の Gauss 分布の重なりと仮定してい

ます。ヒストグラム作成ツールやクラスター化ツールなどで、データのモードを決定し、

この仮定に相応しいクラスやサブクラスを適切に定義します。

しかし、今の段階で完全なものだとはいえません。システムが有効に応用できる状況を

拡張したり、ユーザにとって効率的、便利なプロセスになるように、多くの新しいアル

ゴリズムの評価や開発が進められています。

B. MultiSpec の実施 この節では、読者が標準的なユーザ・ インターフェースに習熟しており、プルダウン・

メニューの使い方、マウスによるポイント、クリック、ドラッグの仕方などを熟知して

いるものと想定しています。不慣れな場合には、コンピュータの OS マニュアルや手引

書などを参照してください。また、MultiSpec のプログラムや使用するデータもハード

ディスクにコピーしてください。準備が整ったら、

・ MultiSpec をダブルクリックして、プログラムを起動します。

Version 5.02 -2- B. MultiSpec の実施

Page 8: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅠⅠ 背背景景

Version 5.02 -3- B. MultiSpec の実施

図1. MultiSpec のメニューバーとテキスト・ウィンドー。 MultiSpec を呼びだすと、

これがスクリーン上に表示されます。

MultiSpec が呼び出されると、図1のようなメニューバーとテキスト出力ウィンドーが

表示されます。テキスト出力ウィンドーには、ファイルの統計情報、ヒストグラム・ デ

ータ、初期分類結果など、MultiSpec のテキスト出力がすべて表示されます。ここに現

れたテキスト出力はコピーして、他の応用プログラムに貼り付けることができます。

スクリーンの上端のメニューに注目してください(図1参照)。各メニュー項目をカーソ

ルで指して、マウス・ ボタンを押したままにすると、各メニュー項目のいろいろなオプ

ションが出てくるのが分かります。File メニューにより、Image で画像をオープンし、

Project Image でウィンドーにその画像を表示し、Print で出力を印刷し、Save でそ

のテキスト・ ファイルをディスク・ ファイルとして格納し、Change an Image Description で画像データの記述を変更できます。

Edit メニューは切り取り、コピー、貼り付け、クリアーなどの標準ユーザ・インタ ー

フェースの機能のためのものです。Window メニューはスクリーン上のウィンドーを一

番上にもってきて、アクティブなウィンドーにします。Project メニューはあたらしい

Project ファイルを起動するのに使います。プロジェクト・ ファイルは、トレーニング・

フィールドやテスト・ フィールドの座標、クラス統計などが格納されているファイルで、

中間結果を格納して、解析完了前にプログラムを中止することができます。その結果、

後日、これまでの作業結果を全く失うことなく解析を続行することができます。

Processor メニューは MultiSpec のいろいろなプロセッサのうち、使いたいものを選ぶ

ことができます。Palette メニューと Option メニューは高度の応用だけに必要なもの

で、リファレンスの章で説明します。

Page 9: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門

II. MultiSpec 入門 初心者のための簡単な例題 通常おこなわれる解析課題には多数のクラスが含まれていますが、ここでは簡単な例

題として、TM のデータセットの小さな部分画像を例にとり、5 つの地被クラスを、熱

バンドを除く6つのバンドから分類してみることにします。この例題でいうクラスとい

うのは、「水域」、「常緑森林」、「低層商住宅地」、「住宅地」、「密集都市部」です。デー

タは図2に示してあります。図の中に示したフィールドをトレーニング・データとして

使うことにします。

A. データの表示と検討 例題を始めるにあたって、まず MultiSpec を起動してください。次ぎに

・ File メニューから Open Image….を選択します。

ダイ

ファ

この

x153

が表

Ve

トレーニング

フィールド

2 TOKYO.LAN ファイル内のデータの表示。トレーニングに使うフィールドが示されてい

す。

アログ・ボックスがオープンされてきますので、この中からこれから使うデータ・

イルを選択します。

TOKYO.LAN を選択してオープンするか、TOKYO.LAN をダブル・クリックしてく

ださい。

データは 2002 年 1 月 17 日に観測された関東地方の TM シーンの部分画像(1464 行

6 列の画像)です。次にいろいろな画像表示オプションを選ぶダイアログ・ボックス

示されます。

規定値設定では、ディスプレーにシーン全体が現れ、3-Channel Color 表示タ

イプが表示されます。モニターが 256 色またはそれ以下の場合は、スクリーン

カラーの赤にバンド4、緑と青にバンド3が割り当てられています。どのバン

ドを選んでもよいのですが、バンド4は赤外領域の反射、バンド3は可視部の

赤色領域に対応しているので、このような割り当てを行うと、スクリーン画像

が赤外カラー・フィルムに似た3色で表されます。ここでOKをクリックします。

rsion 5.02 -4- A. データの表示と検討

Page 10: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門 データのヒストグラムが予め計算、保存されていない場合は、新たにダイアログ・ボッ

クスが表示され、そこで選択した領域のヒストグラムを作成できるようにします。その

結果、いろいろなチャンネルの階調値がスクリーン・カラーに適切に割り当てられます。

このダイアログ・ボックスに組みこまれた既定設定のオプションでよければ、

・ OK をクリックすると、ヒストグラム作成が始まります。

6 つのチャンネルのヒストグラムが作られると、さらに別のダイアログ・ボックスが現

れるので、次回に同じデータを使用するときに再度ヒストグラムを計算しなくて済むよ

うに、これらのヒストグラムを保存できるようにします。ファイルのタイトルが既定値

のままでよければ、

・ Save をクリックして、ヒストグラムを画像統計ファイル TOKYO1.STA に保存します。

ウィンドーの大きさ 調整ボックス

画像拡大縮小ボックス

このデータの画像が続いて表示

されます。まず、この画像の

ウィンドの右下隅にある

Window Sizing Box

(ウィンドー・サイズ変更ボックス)

を使います1

・ 右下にドラッグすることで、現サイズを 2 倍より少し大きめに拡大します

(Enlarge the window)。

ウィンドーのツール・バーに と と表示された2つのアイコンがあります。これら

は画像のズーム・ボックス (Image Zoom Box)で現サイズからのズームイン(zoom in)

とズームアウト(zoom out)を行います。ウィンドーのステータス・バーの右部分に

zoom=x 1.0 などと表示されていますが、これは現ズームの拡大率を表しています。

画像ズーム・ボックスの左にもう一つのアイコン があり、拡大率が 1.0 でないとき

には、 アイコンをクリックして、x1.0 の原寸画像に戻すことができます。

を一回クリックして、画像を 2 倍に拡大します。 ・

を繰り返しクリックして、さらに拡大することができます。縮小するには をクリッ

クします。しばらく試してみて、x2.0 に戻ってください。

1 マッキントッシュ 版はここの説明と少し異なります。詳細は第 VI 章の MultiSpec のリファレンスを参照してく

ださい。

Version 5.02 -5- A. データの表示と検討

Page 11: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門 B. トレーニング・サンプルの選択

次のステップはトレーニング・フィールドの選択です。まず、

・ Processor メニューから Statistics を選択し、表示されたダイアログ・ボック

ス内の OK をクリックします。こうすると、7 スペクトル・バンドをすべてを使

い、他の既定値のままにした統計計算と分類を行います。

次ぎに、‘Project’とタイトルがついた新しいウィンドーがスクリーンの右上隅に現れ、

中に Select Field というテキストを含んでいます。各クラスのトレーニング・フィール

ドを選択するには、画像上の長方形の領域をドラッグ(または、多角形オプションを選

択して、求める多角形の頂点をクリック)して、その後、“Add To List”を押して、

選択したフィールドをリストに追加します。(訳注:多角形を閉じるには、最後に選択

した頂点をダブルクリックします。)

・ 画像ウィンドー内の植生トレーニング・フィールド(図2のスクリーン上部の赤色に

見えるフィールド)を定義するには、そのフィールドの左上隅をマウスで決め、

その点から右下隅までドラッグしてください。でき上がった境界が気に入らない

から訂正したいという場合には、同じプロセスをもう一度繰り返してください。

・ Select Field ダイアログ・ボックス内に、選択した領域の左上隅と下右隅の座

標(行番号および列番号)が現れます。

・ Add to list ボタンをクリックしてください。

ダイアログ・ボックスが現れるので、次ぎのように、クラス名を入力し、そのフィール

ドを指定します。

・ クラス名(Class Name)ボックスに「水域」とタイプし、OK をクリックします。

このクラスのトレーニング・フィールドは1つだけなので、第 2 のクラスのトレーニン

グを選択します。

・ Select Field ウィンドーの水域クラス名をポイントして、マウス・ボタンを押す

と、ポップアップ・メニューが現れます。マウス・ボタンを放さないように Newへドラッグしてから、マウス・ボタンを放します。次に

・ 図2に示したImage Window内の2番目のトレーニング・フィールドをドラッグし

て定義します。

・ Select Field ウィンドー内の Add to list ボタンをクリックしてください。

再びダイアログ・ボックスが現れてくるので、クラス名、フィールド名を入力します。

・ クラス名ボックスに「常緑森林」とタイプして、OK をクリックします。

常緑森林クラスはトレーニング・セット内に複数のフィールドがあるので、それぞれの

フィールドに名前を付けます。

・ Image Window(画像ウィンドー)内の残りのトレーニング・フィールドをドラッ

グしてください。

Select Field ウィンドー内のクラスはすでに常緑森林になっているので、このフィー

ルドは自動的にこのクラスに関係付けられます。

Version 5.02 -6- B. トレーニング・サンプルの選択

Page 12: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門

・ Select Field ウィンドー内の Add to list ボタンをクリックし、表示された別

のウィンドーにあるフィールド名を入力してダイアログ・ボックス上の OK をク

リックしてください。

全てのトレーニング・フィールドの選択が終わると、トレーニング・プロセスが完了しま

す。これでクラス定義とトレーニング精度を評価する準備が整いました。一般的には、

別の方法による品質チェックがあるかも知れません。しかし、ここでは先ずトレーニン

グ・フィールドを分類して、それらが適切に分離できるかを評価することにします。

C. 分類

・ Processor メニューから Classify を選択してください。

・ Classify で表示されるダイアログ・ボックスで、このパスでは‘画像の選択’を外

すように‘Image Selection’の左のチェック。ボックスの✔をクリックします。

このパスは、クラスの定義とトレーニングの品質初期評価をおこなうのが目的なので、

トレーニング・フィールドのみを分類します。Write Classification result to の下で

Project Text Window がすでに選択されていて、分類結果がテキスト・ウィンドー内に

英数字で表示されます。必要なら、Disk File ボタンを選んで、結果を Disk に書き込

むこともできますが、ここでは、このようなファイルは必要でないので、このボタンは

選択しません。

他の既定値の設定はそのままでいいので、

・ OK をクリックしてから、分類開始のため、”Update Project Statistics”ダイ

アログ・ボックスの Update をクリックします。

分類はすぐに完了します。

・ Window メニューから Text Output を選択してください。

分類結果が出力されているウィンドーが前景に移動し、アクティブになります。必要に

応じてスクロールして分類結果を見てください。各画素のクラスは1から8で示され、

画素がどちらのクラスに割り当てられているかを示しています。最後のフィールドの後

に、各フィールド、各クラスの画素がどのように分類されているかが表で示されます。

各フィールドはほぼ100%の精度でなければなりません。満足すべき結果が得られた

として、全領域を分類する準備が整いました。是非というわけでは有りませんが、結果

を出力する余地を作るために Text Output ウィンドーをクリアすることもできます。こ

れを行う場合は、テキスト出力ウィンドーをアクティブにしたまま

・ Edit メニューから Select All を選び、次ぎに Clear を選んでください。

さて、分類を続けるには、

・ Processor メニューから Classify を選んでください。

・ Areas to Classify の下で、Training(resubstitution)を選択から外すため、そ

の傍にある✔をクリックしてください。

・ Image file を選択してください。

Version 5.02 -7- C. 分類

Page 13: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門

・ Write classification results to の Disk File をクリックしてください。そう

しておけば、後で利用可能なディスク・ファイルが作成されます。それから OK を

クリックします。Save もクリックすると、結果のファイル名に関するダイアロ

グ・ボックスが現れます。

データセット内の 28,561 画素を 7 バンドすべて使って分類するのに、1秒以下しかかか

らないことがお分かりでしょう。分類が完了するとすぐに、結果がテキスト・ウィンドー

に表示されますが、結果を調べるには分類領域全体をスクロールしなければなりません。

D. ハードコピーの印刷

主題マップ形式のハードコピー. 主題マップ形式のハードコピー出力は次のようにし

て得られます。

・ File メニュー内の Open Image を選択します。

・ ダイアログ・ボックス内で、分類プログラムの作成した Untitled Project.GIS を

選択して、Open をクリックします。その結果現れたダイアログ・ボックス内の OKをクリックします。

各クラスに用いた既定値の色をさらに適切な色に変更することが出来ます。それには、

凡例内の変更したい色をダブルクリックし、色環内の望みの色をクリックします。たと

えば、緑を植生クラスにすることができます。例で示すように表示結果を白黒で出力す

るつもりならば、2つのクラスに対して、コントラストのよい色を選ぶよう注意してく

ださい。

右下の アイコンを用いて、目的の大きさに結果画像を拡大できます。

・ File メニュー内の Print Image を選び、次ぎに現れてきたダイアログ・ボック

スの OK をクリックします。

図3.カラーによる分類結果の表示

図3は結果のカラー画像形式の出力例です。カラー・プリンターがあれば、カラー印刷

もできます。表示をワープロ文書にコピーできます。それには、“Select All”を選ぶか、

目的とする表示の一部をドラッグして、Copy を選び、ワープロの文書に貼り付けます。

Version 5.02 -8- D. ハードコピーの印刷

Page 14: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門 E. 精度の定量的な検討

解析結果の評価には、LIST RESULTS プロセッサーが使えます。まず、Untitled

Project.GIS ウィンドーがアクティブであることを確認します。(アクティブでなけれ

ば、そのウィンドーのどこかをクリックするか、Window メニューから選びます。)

・ Project メニューから Add Associated Image を選びます。

トレーニング・フィールドの輪郭と名前がすぐに画像上に現れてきます。次に、

・ Processors メニューから List Results を選びます。

いくつかのオプションが指定できるダイアログ・ボックスが表示されます。このオプシ

ョンについては第 VI 章 リファレンスのセクションで説明します。今は

・ OK をクリックしてください。

すると、トレーニング・サンプルの精度評価の結果がテキスト・ウィンドー内に次のよ

うな2つの表で表示されます。

Version 5.02 -9- E. 精度の定量的な検討

Page 15: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門 Input Parameters:

Project = 'Untitled Project' Image file = 'tokyo02.gis' Project Classes used: 1: 常緑森林 2: 低層密集商住宅地 3: 住宅地 4: 密集都市部 5: 水

Thematic Image Classes 0: background 1: 常緑森林 2: 低層密集商住宅地 3: 住宅地 4: 密集都市部 5: 水

Output Information:

TRAINING FIELD PERFORMANCE (Resubstitution Method)

Project Reference Number of Samples in Thematic Image Class Field Class Accuracy+ Number 0 1 2 3 4 5 Name Number (%) Samples background 常緑森林 低層密集商住 住宅地 密集都市部 水

皇居 1 100 49 0 49 0 0 0 0 明治神宮 1 100 80 0 80 0 0 0 0 植物園 1 96 25 0 24 0 1 0 0 羽田 2 51 198 0 0 101 76 21 台東 2 84.6 260 0 0 220 17 23 0 杉並 3 70.6 340 0 0 92 240

0

8 0 世田谷 3 51.5 550 0 2 203 283 62 0 銀座 4 57.3 361 0 0 149 5 207 0 渋谷 4 43.3 300 0 1 87 82 130 0 新宿 4 61.4 420 0 0 130 32 258 0 東京湾 5 100 2205 0 0 0 0 0 2205 霞ヶ浦 5 97.1 70 0 0 0 0 2 68

TOTAL 4858 0 156 982 736 711 2273

TRAINING CLASS PERFORMANCE (Resubstitution Method)

Project Reference Number of Samples in Thematic Image Class Class Class Accuracy+ Number 0 1 2 3 4 5 Name Number (%) Samples background 常緑森林 低層密集商住 住宅地 密集都市部 水

常緑森林 1 99.4 154 0 153 0 1 0 低層密集商住宅地 2 70.1 45

08 0 0 321 93 44 0

住宅地 3 58.8 890 0 2 295 523 70 0 密集都市部 4 55 1081 0 1 366 119 595 0 水 5 99.9 2275 0 0 0 0 2 2273

TOTAL 4858 0 156 982 736 711 2273

Reliability Accuracy (%)* 98.1 32.7 71.1 83.7 100

OVERALL CLASS PERFORMANCE (3865 / 4858 ) = 79.6% Kappa Statistic (X100) = 70.8%. Kappa Variance = 0.000056.

+ (100 - percent omission error); also called producer's accuracy. * (100 - percent commission error); also called user's accuracy.

1 CPU seconds for results listing. 02-04-2003 22:00:48 -------------------------------------------------- 最初の表はトレーニング・フィールドの精度の評価です。表の各行がそれぞれ各トレーニ

ング・フィールドの分類結果を表しています。2番目の表は、クラス毎にフィールドをま

とめて、各トレーニング・クラスについての全体的な分類結果を表しています。テスト・

フィールドが定義されている場合は、各テスト・フィールドおよび各テスト・クラスについて

同様の表が作成されます。クラスをグループ化する能力、すなわち、もっと一般的なク

ラスのサブクラスであるようなクラスを求める機能については、本書第 VI 章の

MultiSpec のリファレンスの File メニューの Open Image コマンドの部分で説明され

ています。そのようなグループ化が行われた場合は、上の表はグループについても作成

されます。

Version 5.02 -10- E. 精度の定量的な検討

Page 16: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門 F.

G.

クラスターリングのアルゴリズム

MultiSpec には2つのクラスター処理アルゴリズムが用意されています。これらは、分

類器(クラシファイヤー)をトレーニングするステップで、与えられたデータセット内

に分離可能なクラスを決定したり、データのモードを見つけたりするときに大変役立ち

ます。アルゴリズムのひとつは簡単な1-パス型です。もう一つは繰り返し型です。詳

しい説明はこのマニュアルの MultiSpec の利用とリファレンスにあります。

特徴選択プロセッサー

特徴選択プロセッサ-は、分類をおこなう上で最適なスペクトル特徴をいくつ選択する

のがよいか判定するためのものです。上の例のように7つのバンドをすべて使うのでは

なく、特定のクラスに対しては最適な3バンドだけを選ぶ方がよいこともあります。計

算時間が短縮されるのは勿論、より複雑な分類タスクで、さらに高い分類精度が得られ

る場合もあります。

特徴選択プロセッサーは、特徴のサブセット毎に可能なクラス対の統計的な距離を示す

表を作成します。クラスが 3 つの場合は、7つの特徴のうち、もっともよい特徴 3 つと

Bhattacharyya 統計的距離が、テキスト・ウィンドーに次のように現れてきます。

Feature Selection 02-04-2003 22:04:18 (MultiSpec12.24.2002)

Input Parameters:

Project = 'Untitled Project' Original class statistics are used. Base image file = 'tokyo02.lan' Algorithm used is "Bhattacharyya" List best 20 combinations Minimum value to be listed: 0 Maximum value to be listed: 30000 List separabiliy table. 1 contiguous channels in each channel combination group All possible channel combinations will be searched

Channels used: 1-6

Classes used: Symbol 1: 常緑森林 1 2: 低層密集商住 2 3: 住宅地 3 4: 密集都市部 4 5: 水 5

Output Information:

There are 10 class combinations. There are 6 channel combination(s) for 1 group(s) of 1 contiguous channel(s).

12 13 14 15 23 24 25 34 35 45 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 Channels Min. Ave. Weighted Interclass Distance Measures

1 4 0.08 3.55 1.4 0.82 0.98 14.4 0.12 0.08 5.76 0.2 9.34 2.322 6 0.03 1.3 0.26 0.52 0.1 2.21 0.03 0.08 3.27 0.18 4.81 1.573 5 0.02 1.98 0.02 0.03 0.16 6.81 0.05 0.07 4.22 0.19 6.31 1.984 3 0.02 1.62 1.88 2.11 0.87 0.57 0.02 0.1 4.34 0.09 4.53 1.735 2 0.01 1.34 2.23 2.25 1.11 0.19 0.01 0.09 3.04 0.07 3 1.446 1 0 1.24 2.23 2.01 1.21 0.06 0 0.05 2.81 0.03 2.51 1.49

There are 15 channel combination(s) for 2 group(s) of 1 contiguous channel(s).

12 13 14 15 23 24 25 34 35 45 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 Channels Min. Ave. Weighted Interclass Distance Measures

1 3 4 0.16 5.04 5.15 3.8 4.97 17.5 0.18 0.16 5.98 0.35 9.66 2.582 2 4 0.14 5.07 6.75 4.5 5.81 14.7 0.19 0.14 5.92 0.34 9.61 2.693 4 6 0.13 4.53 2.2 1.57 1.51 20 0.13 0.15 6.2 0.26 10.3 2.844 4 5 0.12 4.59 1.68 1.09 1.16 21.4 0.12 0.15 6.4 0.27 10.4 3.085 1 4 0.1 4.82 5.71 3.61 5.19 15 0.18 0.1 5.92 0.29 9.6 2.546 5 6 0.07 2.76 2.01 1.67 1.29 9.27 0.07 0.11 4.36 0.21 6.45 2.187 1 5 0.06 2.94 2.73 2.13 2.08 7.08 0.06 0.11 5.31 0.24 7.04 2.598 2 5 0.06 3.02 2.99 2.54 2.03 7.32 0.06 0.16 5.25 0.27 7.04 2.579 3 5 0.06 3.26 3.13 2.73 1.98 8.12 0.06 0.18 5.85 0.28 7.63 2.7

10 1 3 0.04 1.8 2.43 2.42 1.26 0.58 0.04 0.12 4.47 0.11 4.66 1.9111 3 6 0.04 2.3 2.09 2.21 1.21 2.37 0.04 0.19 5.45 0.27 6.76 2.4112 1 6 0.04 2.12 2.26 2.11 1.42 2.27 0.04 0.12 4.7 0.23 5.82 2.2813 2 6 0.03 2.16 2.29 2.33 1.33 2.25 0.03 0.17 4.72 0.26 5.98 2.2514 2 3 0.03 1.8 2.34 2.46 1.16 0.58 0.03 0.15 4.46 0.13 4.7 1.94

weighting factor >

class pair symbols > weighting factor >

class pair symbols >

Version 5.02 -11- F. クラスターリングのアルゴリズム

Page 17: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門 There are 20 channel combination(s) for 3 group(s) of 1 contiguous channel(s).

clas 12 13 14 15 23 24 25 34 35 45 we -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 Channels Min. Ave. Weighted Interclass Distance Measures

1 2 4 6 0.21 5.9 6.92 4.61 6.01 20.3 0.21 0.22 6.35 0.42 10.6 3.222 3 4 6 0.2 5.59 5.36 3.92 5.31 20.2 0.2 0.23 6.43 0.44 10.6 3.113 2 4 5 0.2 6.14 7.09 4.66 6.2 21.8 0.2 0.22 6.55 0.42 10.7 3.464 2 3 4 0.2 5.52 6.86 4.62 6.04 17.7 0.2 0.21 6.19 0.4 10 2.855 3 4 5 0.2 5.86 5.78 4.16 5.59 21.5 0.2 0.23 6.63 0.44 10.7 3.356 1 4 6 0.18 5.58 5.89 3.78 5.31 20 0.2 0.18 6.37 0.36 10.6 3.067 1 4 5 0.17 5.77 5.87 3.67 5.4 21.4 0.2 0.17 6.58 0.36 10.6 3.38 1 3 4 0.17 5.32 6.26 4.22 5.75 17.5 0.2 0.17 6.07 0.37 9.78 2.759 1 2 4 0.15 5.24 7.04 4.59 5.99 15.1 0.19 0.15 6.06 0.35 9.87 2.97

10 4 5 6 0.13 4.98 2.97 2.11 2.06 21.5 0.13 0.19 6.54 0.3 10.6 3.2911 1 5 6 0.08 3.64 4.58 3.54 3.02 9.35 0.08 0.16 5.44 0.25 7.18 2.7912 1 3 5 0.07 3.42 3.58 2.96 2.34 8.18 0.07 0.2 5.98 0.3 7.75 2.8813 2 5 6 0.07 3.77 5.06 4.17 3 9.53 0.07 0.21 5.39 0.29 7.18 2.7714 3 5 6 0.07 3.85 4.72 3.97 2.86 9.72 0.07 0.23 5.98 0.3 7.77 2.915 1 2 5 0.06 3.19 3.34 2.71 2.33 7.48 0.06 0.17 5.5 0.28 7.21 2.8616 2 3 5 0.06 3.45 3.55 3.05 2.3 8.24 0.06 0.23 5.97 0.32 7.84 2.9317 1 3 6 0.05 2.47 2.6 2.51 1.58 2.4 0.05 0.21 5.59 0.29 6.9 2.5918 2 3 6 0.04 2.47 2.51 2.55 1.5 2.38 0.04 0.24 5.57 0.31 6.96 2.6419 1 2 6 0.04 2.32 2.63 2.51 1.64 2.3 0.04 0.18 4.97 0.27 6.11 2.5320 1 2 3 0.04 1.91 2.61 2.59 1.44 0.59 0.04 0.16 4.58 0.14 4.77 2.15

There are 15 channel combination(s) for 4 group(s) of 1 contiguous channel(s).

cl 12 13 14 15 23 24 25 34 35 45 w -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 Channels Min. Ave. Weighted Interclass Distance Measures

1 1 3 4 6 0.22 5.85 6.44 4.33 6.06 20.2 0.22 0.25 6.52 0.45 10.7 3.282 2 3 4 6 0.22 6.08 7.02 4.73 6.37 20.6 0.22 0.29 6.62 0.49 11 3.383 1 2 4 6 0.22 6.03 7.23 4.72 6.22 20.3 0.22 0.23 6.5 0.43 10.9 3.54 1 3 4 5 0.22 6.11 6.73 4.5 6.31 21.5 0.22 0.25 6.73 0.45 10.8 3.525 2 4 5 6 0.22 6.41 7.98 5.36 6.5 21.9 0.22 0.27 6.69 0.45 11 3.666 2 3 4 5 0.22 6.33 7.27 4.89 6.62 22 0.22 0.29 6.81 0.49 11 3.627 1 2 4 5 0.21 6.28 7.41 4.77 6.4 21.8 0.21 0.23 6.7 0.43 11 3.748 3 4 5 6 0.21 6.1 6.54 4.75 5.85 21.6 0.21 0.28 6.77 0.47 10.9 3.569 1 4 5 6 0.21 6.04 6.72 4.35 5.78 21.5 0.21 0.22 6.71 0.39 10.9 3.51

10 1 2 3 4 0.21 5.63 7.15 4.72 6.21 17.8 0.21 0.22 6.29 0.41 10.1 3.1111 1 3 5 6 0.09 4.02 5.23 4.22 3.25 9.74 0.09 0.24 6.11 0.32 7.89 3.0812 1 2 5 6 0.08 3.91 5.32 4.28 3.27 9.57 0.08 0.21 5.64 0.3 7.35 3.0613 2 3 5 6 0.08 4.07 5.35 4.44 3.21 9.83 0.08 0.28 6.1 0.34 7.98 3.1314 1 2 3 5 0.07 3.55 3.76 3.14 2.53 8.29 0.07 0.24 6.1 0.33 7.92 3.1515 1 2 3 6 0.06 2.58 2.78 2.68 1.77 2.41 0.06 0.25 5.7 0.32 7.02 2.85

There are 6 channel combination(s) for 5 group(s) of 1 contiguous channel(s).

12 13 14 15 23 24 25 34 35 45 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 Channels Min. Ave. Weighted Interclass Distance Measures

1 1 2 3 4 0.23 6.19 7.32 4.83 6.52 20.6 0.23 0.3 6.72 0.5 11.1 3.642 1 3 4 5 0.23 6.34 7.46 5.07 6.56 21.6 0.23 0.3 6.86 0.49 11 3.733 2 3 4 5 0.23 6.58 8.11 5.52 6.87 22.1 0.23 0.33 6.95 0.52 11.3 3.824 1 2 4 5 0.23 6.53 8.24 5.45 6.7 21.9 0.23 0.28 6.85 0.46 11.2 3.945 1 2 3 4 0.22 6.44 7.53 4.97 6.77 22 0.22 0.3 6.92 0.5 11.2 3.886 1 2 3 5 0.09 4.17 5.53 4.51 3.43 9.84 0.09 0.29 6.23 0.35 8.06 3.35

There is 1 channel combination(s) for 6 group(s) of 1 contiguous channel(s).

12 13 14 15 23 24 25 34 35 45 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 -10 Channels Min. Ave. Weighted Interclass Distance Measures

1 1 2 3 4 0.24 6.68 8.34 5.6 7.02 22.1 0.24 0.34 7.06 0.53 11.4 4.08

オプションを適切に選ぶと加重クラス間距離が最小となるチャネルのサブセットの組

み合わせ毎に降順(大きい値から順に)に並べられた表が出力されます。(別のオプシ

ョンで、加重クラス間距離の平均値の降順に並べられます)この表から、3チャネルを

用いた場合に、このアルゴリズムは、クラスの分離性はチャネル2,4,6の組み合わ

せが一番よいことが分かります。しかし、この場合、クラス間分離度の最小距離は最大

になりますが、クラス1とクラス3の分離性が重要な場合には、チャネル2,4,5の

組み合わせの方がクラス間距離が 4.66 と大きくなっているので、よい選択だといえる

でしょう。

Version 5.02 -12- G. 特殊選択プロセッサー

Page 18: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅡⅡ MMuullttiiSSppeecc 入入門門

このプロセッサーを用いるときは、加重クラス間距離の表に現れる個々の値をみるだけ

でなく、出力の平均値と最小値の欄も見てください。クラスが多数あった場合は、評価

に、平均化のプロセスでクラス間距離の重みを変えるオプションを使うこともできます。

特徴選択プロセッサーの出力は、コピーしてスプレッドシートに貼り付けたり、テキス

ト・ファイルとしてディスクに保存したりして、更に複雑な表計算を行うことができま

す。市販のソフトウェアを用いた例は次の節で示します。

H. 他のソフトウェアの利用例

グラフ作成プログラムのような市販のソフトの使用は、MultiSpec の機能を拡張する上

で大変役に立ちます。実際、そのような使用法が設計思想に含まれています。また、図

4はバンド3とバンド4のデータセットから、5行おき、5列おきに取り出したデータ

のヒストグラムです。この図は、まずヒストグラム・プロセッサーを選び、次ぎに、List

Histogram オプションを選び、テキスト出力ウィンドーから結果をコピーして、市販の

グラフ作成プログラムに貼り付けたものです。(訳注:以下に示したグラフは実際に

MS-Excel を使用して描いたものです。出力テキスト・ウィンドーに出力されているヒッ

ストグラムの表から目的のデータをマウスで選択し、Edit のコピー機能でクリップ・

ボードにデータを複写し、MS-Excel を起動して、新しいワークシートを開いて、貼り

付けます。このシートからデータをグラフに描くには MS-Excel の使用法を参照してく

ださい、

0

10000

20000

30000

40000

50000

60000

70000

1 10 19 28 37 46 55 64 73 82 91 100 109 118 127 136 145 154 163 172 181 190 199 208 217 226 235 244 253

バンド   1

バンド   2

バンド   3

バンド   4

バンド   5

バンド   7

図4.TOKYO.LAN のバンド1,2,3,4,5とバンド7のヒストグラム

(MS EXCEL 利用)

Version 5.02 -13- H. 他のソフトウェアの利用例

Page 19: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

III. MultiSpec の利用

A. データの入力

マルチスペックはバイナリー形式のデータファイルを全て読むことができます。また、

データファイルによっては、つぎのダイアログ・ ボックスで指定できるパラメータの値

が分かっていれば ASCII 形式でも読み込むことができます。

ASCII 形式は、各画素に1文字を割り当てて画像を英数字で表したものです。マルチス

ペックはコンマやスペースで分離された数字の ASCII 画像データを解釈することはでき

ません。

マルチスペックは選択したデータファイルのヘッダーからこれらのパラメータを決定しま

す。現在のところ、マルチスペックが認識できるのは、ERDAS*.lan、ERDAS*.gis、ERDAS.Imagine 、 GAIA 、 HDF-Scientific Data Model( 一 部 ) 、 Land Analysis System(LAS)、LARSYS Multispectral Image Storage Tape(MIST) 、LGSOWG、

MacSADIE、マルチスペック ASCII 分類、PDS、Sun“creenDump”、非圧縮 TARGA、

非圧縮 TIFF や VICAR 形式のデータファイルです。マルチスペックがファイル形式のパラ

メータが決定できない場合は、上に示したダイアログ・ ボックスが表示され、パラメータ

を指定できるようになっています。 (訳注:日本の衛星画像はこれらの形式を用いている場合が多いので、画像の読み込みに

問題はほとんどありません)

付録 B にこれらのパラメータの有効範囲が掲載してあります。有効なバンド・ インター

リーブ形式は、ライン・ インターリーブ形式(BIL)、バンド逐次方式(BSQ)、サンプル・

インターリーブ・バンド形式(BIS)です。データは 1 バイトまたは2バイトで、4 ビ

ットから 16 ビットのデータ値です。2バイトのデータの場合、その2つのバイト並べ

方は2通りありますが、どちらの順序でもかまいません。

Version 5.02 -14- A. データの入力

Page 20: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

Version 5.02 -15- A. データの入力

インポートするファイルには、ヘッダーやトレイラーが付いていることも付いていない

こともありますが、いずれもそのフォーマットを知る必要はなく、ただ含まれているバ

イト数だけ分かっていれば十分です。画像データには各行あるいは各チャネルの前後に

何バイトか追加されて、行番号や較正データのような情報が入っていることもあります

が、この場合も、含まれるバイト数だけ分かれば十分です。マルチスペックは、ヘッダ

ー、トレイラー、各行の前後、各チャネルの前後のデータを無視します。

このようなパラメータのいくつかを用いているファイル形式の例として LARSYS MIST

形式があります。これらのファイルは BIL 形式で、800バイトのヘッダー、各行のは

じめに4バイトの較正データ、各チャネルの後ろに6バイトの較正データが付いていま

す。言い換えると、各行のデータに対して、全部でnチャンネル掛ける6バイトのデー

タがチャンネルの後に追加されています。

この画像ファイルが大きな画像から部分画像として切り出されている場合、原画像の行

番号と列番号を保持したいときには、マルチスペックは最初にデータを読み込んだとき

start line と start column パラメータを用いて、上記のダイアログ・ボックスにこれ

らのデータを入力する機能を持っています。

ファイルを最初に読み込む際に、必要に応じて、これらの各データ値を入力するかどう

かを選ばなければなりませんが、マルチスペックはヘッダーに書き換えるので、このフ

ァイルを次回表示するときに再入力する必要はありません。

新しいデータを読み込むのに必要なステップは次の通りです。マルチスペックからアク

セスできるデータ読込み媒体にバイナリー形式、または ASCII 形式のデータを保存しま

す。マルチスペックを呼び出して、File メニューから Open Image を選びます。ダイ

アログ・ボックスに表示される、データ・ボリュームを選んで、新しいデータの入って

いるデータファイルを選びます。OK をクリックするとダイアログ・ボックスが表示さ

れます。正しいパラメータを入力して、OK をクリックすると、画像データがマルチス

ペックに読み込まれて、“Set Display Specification“(ディスプレー仕様の設定)

ダイアログ・ボックスが現れます(第4部 マルチスペックのリファレンスにある File

メニューの下の Open Image を参照してください)。このような手順でデータをインポ

ートできます。

次回にファイルをオープンしたとき、再度同じパラメータを入力しないで済むように標

準ヘッダーをこのファイルに挿入したいときは、 上記のステップの後で Processor(プ

ロセッサー)メニューから Reformat…(再形式変換)を選び、次に Insert Header(ヘッダーの挿入)を選んで、OK をクリックします。ダイアログ・ボックスが現れ、ERDAS73

あるいは ERDAS74 ヘッダーが挿入できます。Reformat Processor(形式再変換 プロ

セッサー)の“Change Image File Format”(画像ファイル形式変換) コマンドを用い

ると、別のヘッダータイプを追加できます(リファレンスのセクションを参照して下さ

い)。

(訳注:Header は、Processor メニューから Reformat を選択し、Change Header を選

択すると Set Header Information(へッダー情報設定)ウィンドーが表示されるの

で、そこで必要な情報を入力できますが、新しいプログラムでは ERDAS74 のへッダーの

みが指定できます)。

Page 21: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

B.

データの解析

背景および手順

多重分光画像データの解析アプローチは、解析者の数と同じくらいあります。解析に用

いるステップとして、その画像の画面、解析目的の情報、データの特性に対する解析者

の初期仮定などが必要条件となります。

解析プロセスの基本的な要件は,

データ・セ ットで規定される多重分光データ空間全体を, できるだけ正確に、

各点のデータを目的とする特定のクラスに対応させ、重なりのない領域、また

は適切なサブセットで網羅できるように分割することです。

経験的に、これらの部分データ・ セットがガウス分布、またはその結合でモデル化でき

ると仮定できるので、この仮定を適切に利用して解析法を展開するのが実用的であり、

強力な方法であることが知られています。ガウス・ モデルの利点はいろいろありますが、

その一つは、目的とするクラスを適切に規定するために必要なトレーニング・ セットの

量は、特にスペクトルの次元が大きくなると一般に膨大な量となりますがガウス・ モデ

ルを用いると、この状況が緩和されることです。しかし、この仮定は、解析プロセスに

目的の各情報クラスに見られるモードの検出機能や密度と各モードとの適合性の検討

などを課すことになります。したがって、解析プロセスは、データ・ セット全体にフィ

ットするガウス分布の集合のパラメータを見つけること、興味の対象であるクラスに対

応する分布のサブセットに対するパラメータを見つけることにあるといえます。

大気、太陽照射、視角、地表の凹凸などのシーンに見られるノイズの扱いについての最

初のアプロ-チは、スペクトル応答に影響するこれらの変数の変動を解析前に予め調整、

除去しておくことです。しかし、実際問題として、このようなシーン変数のパラメータ

の正確な値が欠如していたり、パラメータの値がわかっても必要な計算が複雑であった

り、このような計算(これ自体データから最終的に得られる情報量を減ずる傾向があり

ます)によって生ずるノイズや不確定性などもあったりするのが、このアプローチの欠

点でもあります。

第2のアプローチは、第一のシーンの観測変数に比較的感度の低い解析手法を利用する

ことです。データに目的とする情報クラスが存在する諸条件は、目的とする情報クラス

に付加的なサブクラスを定義することで扱い得るということです。これが以下のアプロ

ーチで意図しているところですが、データに対する解析前調整が最小限適用されている

ことを前提にしています。

以下に示すステップは、マルチスペックを使用した上述のアプローチで、これによって

解析のタスクを実行することができます。1

1 ここで述べた手順は、どちらかというと、これまで多く用いられている次元の(20バンド以下)のデー

タセットを対象にしたものです。50から500バンドを有するハイパー・ スペクトラルのデータセットについ

ては、拡大した手順が必要で、

http://dynamo.ecn.purdue.edu/~biehl/MultiSpec/documentation.html.

にある他の資料を参照してください。

Version 5.02 -16- B. データの解析

Page 22: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 1. データ・セットに精通

・ 画像表示プロセッサーを利用してデータを2色または3色で表示し、画像の一

般的な画質を評価する。1 表示された画像を利用できる地表の参照情報と比較

する。このデータ・セ ットから、抽出可能、適切かつ網羅的な(ただし過剰に

ならない程度)クラスをリストします。

2. 予備的なクラスとそのトレーニング・セットの選択

・ クラスター・プロセッ サーを利用し、トレーング・フィ ールドを選択する領域

のクラスター分析を行います。結果をディスク ファイルに保存し、結果の主題

画像を表示してトレーニング領域を選択するために利用します

• もとのデータの表示か、主題クラスター表示(関連画像を追加した後)のどちらか

を利用して、選んだクラスを適切に表すトレーニング・ フィールドの予備的な選択

を行います。

3. クラスの選択とトレーニングを検証

・ 特徴選択プロセッサーを利用していろいろなクラス間の分離性を検討します。

クラスタ-マップを検討したり、トレーニング領域のクラスターリングをおこな

ったりして、クラスの様相をチェックします。複数のモードのクラスがある場

合、クラス全体を正確に表せるように、2つまたはそれ以上のサブ-クラスを定

義するのが適切です。必要に応じてステップ2と3の間を繰り返します。

・ サブクラスの必要性を決定するために統計量プロセッサーを利用して各クラス

のヒストグラムを調べます。これはサブクラスの必要性を識別するもう一つの

方法です。

4. 利用する分光的な特徴の選択

・ 最終的なトレーニング・セットが一旦得られたら、特徴選択プロセッサーを利用

し、与えられたトレーニング・セッ トによる分類をおこなう上で特徴のサブセ

ットを選択します。2

5. 予備的なデータの分類.

・ トレーニング・フ ィールドだけの分類を選択したスペクトラル・バン ドを利用

して、トレーニング・フィールドの純度と分離性を検証します。

6. 最終的な分類、分類および、目的とする情報抽出の評価

・ データ全体を選択した特徴を利用して分類します。

・ 統計量プロセッサーを利用してできる多数のテスト・フィールドをマークしま

す。トレーニング・フィールドに関する精度を決定するために、また、分類 器

(Classifier)のトレーニングが、どの程度トレーニング・データ以 外につい

て一般化されるのかを決定するために、“List Results”(結果を知るとする)

プロセッサーを利用します。この時点で、必要に応じて満足のいく結果が得ら

れるようにトレーニングの修正をおこないます。3

1画像を全バンドを並列に並べて一度に観察できるようにして、少なくとも検出したものの主観的な様相で

妥当な性質を各バンドについて観察することはおおいに役立つことがあります。 2特徴抽出プロセッサーもまたこの課題に利用できます。このセクションの後にある説明をご覧下さい。 3強化統計量プロセッサーは、トレーニング・ フィールドで旨く作動する分類器をデータセットの他のサン

プルについて一般化して拡張するのに役立ちます。このセクションの後でこの新しいプロジェクトについ

て説明します。

Version 5.02 -17- B. データの解析

Page 23: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

・ この評価結果に応じて、クラスの定義やトレーニングの修正を行った後で、こ

れまでのステップを繰り返えします。満足できる結果が得られたら、全データ・

セットを分類し、適度ないき値設定を行い、結果をディスクに保存し、確率結

果画像を作成します。

・ 画像表示プロセッサーを利用して、得られた主題画像や、確率結果ファイルを

視覚的に評価できるように表示します。分類結果ファイルの表示は、分類結果

が妥当なものか、また空間的な分布との一貫性があるかをみるのに役立てます。

結果を表示するとき、いき値処理された点の部分は、確率結果ファイルと相俟

って、データ中の重要なモードをクラス定義プロセスで見落としていないかを

判定する補助にします。その結果に応じて、再び以上のステップを繰り返す必

要が生ずることがあります。“List Results”(結果をリストする)プロセッサ

ーを利用し、トレーニングとテスト・フィールドの分類精度を基に、結果の 定

量的な評価をします。

システム機能の利用例

次ぎに、上述のステップに従ったマルチスペックの利用例を示しながら説明します。マ

ルチスペックのもつ機能全体は、この文書のリファレンスの章に記してあります。この

章の目的はマルチスペックが持つ諸機能をデータ・ セットを解析するプロセスでどのよ

うに利用するかを解説することで、与えられた課題の実用上の手順を解説することでは

ありません。

この目的のため、マルチスペックのプログラムをダウンロードしたパデュー大学のWeb

からサンプル・データもダウンロードしたデータ・セット 、TIPJUL1.LAN,を使用にしま

す。マルチスペックを開始し、ファイル・ メニューにある“Open Image”(画像を開く)

を使い、グランド・トルース・ファイル、 JTIPSUB1.GIS,を、また、多重分光データの

ファイル・ TIPJUL1.LAN も開きます。ここで解析の対象は、トウモロコシ、大豆、アル

ファアルファ/燕麦のクラスであるとします。

データの画像ウィンドーをアクティブにし、プロセッサー・メニューから“ Cluster..“.(クラスター..)を選びます。 ISODATA アルゴリズムを選び、表示されたダイアロ

グ・ボッ クスから”Use One-Pass Cluster“(ワン・パス・クラスタアー) の初期化オプ

ションを選びます。この初期化法は、ISODATAAアルゴリズムがクラスターの最終結果を

得るまでに必要な繰り返し演算の回数が少なくて済む傾向があるからです。”Other“オ

プションの規定値を利用すると、15以上のクラスターが識別されますが、ここではそれ

より少ない数のクラスを目標にしています。そこで、Minimum Cluster Size(最小のクラスター・ サイズ) を100に設定しなおし、Distance 2(第2ライン以後の距離)を75

に変更して、ダイアログ・ ボックスの OK をクリックし、それからCluster Classification Map Area(クラスター分類を行う領域)の Image AreaとWrite Cluster

Map/Results to(クラスター・マップ/結果を..に書きこむ)にある Disk Fileを選択

するように設定します。OK をクリックすると処理が始まります。Save を押すと、結果

はディスクの規定値名、Untitled Project.clusterに書き込まれます。(訳注:プログ

ラムの新しいバージョンでは結果をディスクの書き込むように指定すると、書き込むフ

ァイル名を指定するウィンドーが表示されるので、ユーザはファイル名を指定します)

Version 5.02 -18- B. データの解析

Page 24: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 クラスターリングが完了したら、Untitled Project.cluster 画像(訳注:プログラム

の新しいバージョンではユーザが指定したファイル名にファイル拡張子‘.clu’がつい

ています)を開き、注意深くグランド・ トルース・ マップJTIPSUB1.GIS.と比較します。

これから分かるように、あるフィールドは目的の情報クラスにだけ属し、別のフィール

ドは2つまたはそれ以上のクラスターが混在していたり、クラスターによっては2つま

たはそれ以上の情報クラスに属しているように見えるものもあり、最終的な分類では、

分光クラスは、これらのクラスターを分離するような方法で定義しなければならないこ

とを示しています。残された課題は、目的とする情報クラスにマッチする分光クラスを

定義することです。クラスター・マップはこのプロセスで便利な道具です。

註:例えば、クラスター1はいくつかの大豆フィールドに対応し、従って、大豆という

情報クラスのサブクラスとして適したものといえます。クラスター8とトウモロコシも

同様です。クラスター・ マップで大豆やトウモロコシを表示するカラーをグランド・ ト

ルース画像で用いられているものに合わせると比較が容易になります。これを行うには、

グランド・ トルース画像をアクティブにして、判例に表示されている大豆の項のカラー

片をダブル・ クリックします。色表が表示されます。色表のドットの位置、色表下の明

るさのスライダーの位置、あるいはヒュー・ アングル値、飽和度、輝度が、現在大豆を

表すのに使用されているカラーの座標を示していることに注意してください。Cancelをクリックし、クラスター・ マップ画像をアクティブにして下さい。凡例にあるクラス

ター1のカラー片をダブル・ クリックして色表を表示してください。グランド・ トルー

ス・ マップで大豆のカラーと同じ色表の位置をクリックし、スライダーも同じ位置に移

動するか、あるいは上でノートしたカラー座標を入力します。OKをクリックするとカラ

ーは意図したカラーに変わります。同じステップを繰り返して、クラスター8のカラー

も、トウモロコシ・クラスの色も変えられます。

クラスを定義する別のツールとして、ここでは、Processor(プロセッサー)メニューに

あるStatistics(統計量)を選びます。表示されたダイアログ・ ボックスの規定値パラ

メータを受け入れると、(訳者挿入:Projectというタイトルがついたウィンドーが表示

され、)“Select Fiel”(フィ-ルド選択)というテキスト・ウィンドーが現れます 。ウ

ィンドーの上部にあるClassの右のポップアップ・メニュ ーをマウスで引き出すと、9

つあるクラスター・ クラスの統計量が、このプロジェクト・ ファイルに現時点で含まれ

ていることが分かります。これは、例えば、Feature Selection(特徴選択)プロセッ

サーを用いていろいろなクラスター間の統計的な距離を決定するため利用することが

できます。また、どのクラスターを一緒にして情報クラスが作成できるかも決定するこ

とができます。これを示すために、プロセッサー・ メニューにある“Feature Selection”(特徴選択) を選び、“Channel Combinations”(チャネル組み合わせ)オプションを

7つのサブセットに設定し、“’Symbols”(記号)ポップアップ・ボ ックスを利用して

クラスター1の記号をS(大豆について)に、クラスター8をC(トウモロコシに対して)

に設定してから、List Options (リスト・ オプション)ボタンを押します。(訳注:下

線部の機能はウィンドー版にはありません)現れたウィンドーで、List class pair distances (クラス対距離)オプションの上をクリックしてからOK をクリックします、

残っているウィンドーもOK をクリックします。

Version 5.02 -19- B. データの解析

Page 25: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 計算が終了したら、テキスト・ ウィンドーをアクティブにして、クラス対記号とクラス

間距離をリストしている行のコピーします。スプレッド・ シート・ アプリケーションを

開き、(訳注:例えばMSのエクセル1)クリップボードにあるデータを適切な場所に貼り付

けます。最小距離のクラス対は次のようにして見つけることができます。クラス対距離

を含むカラム(ここではカラムEからANまで)を選択し、Dataメニュー からSort を選

択し、カラムで“Sort”(並べ替え)を指定します。最初のキーは$E$4です。OK をクリ

ックすると結果のテーブルは以下のようになります。

4と7の間の距離は最小値が1.32なので、クラスターの4と7は互いに極めて近く、お

そらく、一緒にできるものです。クラスター7の色を前に述べた手順でクラスター4の

ものに合わせて、クラスター・ マップ上の二つの関係について注目してください。これ

を行う場合の便利な方法は以下の通りです。クラスター・ マップ・ウ ィンドーをアクティ

ブにし、シフトキーを押したままにした上で、カーソルを凡例にあるクラスター4のカ

ラー片の上に移動します。カーソルが目の形にかわることに気づかれると思います。マ

ウス・ ボタンをクリックすると、そのクラスターに属する画像の画素全てがブリンクし

ます。 (オプションとシフトキーを押したままマウス・ ボタンをクリックすると、その

クラスター・ クラスまでとそれを含む画像の全ての画素がブリンクします)(訳注:この

記述はマッキントッシュ版に適用されます。ウィンドー版では、シフトキーと右のマウ

ス・ボタ ンを押したまま、左のマウス・ボ タンをクリックすると同じことが行えます)

グランド・ トルース・ マップとクラスター・ マップを注意深く比較すると、クラスター

4と7を結合したものの画素は大豆に属するものもあれば、他のクラスに属するものも

あり、7次元空間内で互いに近傍にあっても、分類器はこの結合したクラスターを適切

に分離しなければなりません。このために、クラスター・ マップを利用して2つの異な

ったクラスのトレーニング・ フィールドを定義します。このプロセスを次に示します。

クラスター・ マップ・ ウィンドーをアクティブにして、プロジェクト(Project)・メ ニ

ューから“Add As Associated Image”(関連画像を追加する) を選択します。これに

よって、現行のプロジェクトのトレーニング・ フィールドをクラスター・ マップから定

義することができます。次に示す画像に、“New(あたらしい)”クラスを定義するために

利用するいくつかのトレーニング・ フィールドが示されています。参考のために、フィ

ールドの座標を画像の後にテーブルとして示しました。これらのフィールドをクラスタ

ー・ マップに指定して、プロジェクトのトレーニング・ フィールドとして定義してくだ

さい。各クラスを定義するとき、(訳者追記:‘Project(プロジェクト)’ウィンド-の

中で)、’Select Field(フィールド選択)’モードのウィンドーにある’Class(ク

ラス)’ポップアップ・ メニューに、“New(新しい)”を表示させてください。これはク

ラスターリングで定義されたクラスを追加するのではなく、新しいクラスを定義しよう

としているからで、小さなフィールドを定義するために、画像を拡大する必要もありま

す。ここではマイクロソフトの Excelのスプレッド・シ ートを利用していますが、他

のスプレッド・シートを同様に利用することもできます。

Version 5.02 -20- B. データの解析

Page 26: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

フィールド番号 フィールド番号

4予備クラスのためのトレーニング・フィールド

クラス/フィールド 開始ライン 開始カラム 終了ライン 終了カラム

大豆 1

10 14 2 26 40

11 5 87 24 120

12 159 90 168 111

大豆 2

13 58 3 70 28

14 58 144 69 162

トウモロコシ

15 31 3 53 18

16 30 60 52 72

17 101 97 133 111

アルファルファ/燕麦

18 36 24 54 28

19 54 59 55 74

Version 5.02 -21- B. データの解析

Page 27: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

Version 5.02 -22- B. データの解析

フィールド全体を定義し終えた後、フィ-ルド座標の特定のセットを編集することが可

能です。 Statistics(統計量)プロセッサーのSelect(選択)ウィンドーの“class”(ク

ラス)ボタンをクリックし、調整したいフィールド名の上をダブル・クリックしま す。

これでフィールドの座標を表示します。 変更するには、“Edit Coordinate(s)”(座標

を編集)ボタンをクリックします。(訳注:これはProcessor/Statistics(統計量)で表

示された“Project”ウィンドーの中でSelectモードの場合です)座標を編集している

とき、システムは、左上の座標が右下の座標より上にかつ左になっているかをチェック

します。そうしたら、OK ボタンを押してください。

"前に算定された古い" クラスター・ クラスは、Statistics(統計量)プロセッサーの(訳

注:これも“Project”ウィンドーの中でおこないます)“Select Field”(フィールド

選択)ウィンドーをアクティブにして、プロジェクト ボタンをクリックし、クラスタ

ー・ クラスの1から9を選択して、Edit(編集)メニューからCutを選ぶと削除できます。

(訳注:これも“Project”ウィンドーの中の操作です)こうすると、新しく定義した

4クラスのみが残されます。次に‘Statistics Project (統計量 プロジェクト)ウ

ィンドーにあるUpdate P. Stats(プロジェクト統計量の更新)ボタンをクリックする

と、クラスターの統計量は削除されます。(前述のProjectウィンドー内の操作です)

トレーニング・ クラスがガウス型をしているか、その妥当性を見るために、ヒストグラ

ムを見ることがあります。これは、“Statistics”(統計量)プロセッサーの“Project”

(プロジェクト)ウィンドーをアクティブにし、マウスをHistogram Classes(クラス

のヒストグラム)ボタンの上で押し、“Hist...”にスライドさせると実行できます。こ

れでヒストグラムのためにいくつかのオプションが設定できます。Plot Histograms を

選択すると、クラスまたはフィールドのヒストグラムが作成、表示されます。グラフ下

方の余白にある記号Λまたはvで、バンドからバンドへ動かすことができ、また、この

記号の右の小さいウィンドーで、表示したいクラスのサブセットを選択することができ

ます。前のダイアログ・ ボックスでOverlay Density Functions(密度関数を重ねる) チ

ェック・ ボックスが選択されていると、ヒストグラム、それぞれにフィットしたガウス

型密度関数のいずれか、または両方を表示することもできます。

また、ヒストグラムが上のように積算されていると、これらをグラフィック・ プログラ

ムにコピーすることも可能です。次ぎの図は、クラスター・ プログラムで見つかった大

豆の2ピークの特性を示す例です。

大豆1と2フィールドのヒストグラム

チャネル 5:1.55-1.75μm

Page 28: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 トレーニング・ クラスの様相が適切のものだと仮定すると、次は分類の試行をおこない

ます。分類のために7バンドから最適な4バンドを利用すると仮定します。プロセッサ

ー・ メニューから“Feature Selection”(特徴選択) を選び、Channel Combinations

(チャネル組み合わせ)オプションのサブセットのサイズを4に設定します。必要に応

じて、Symbols(記号)をユーザ設定のセットにします、すなわち、S-大豆1、s-大豆

2、C-トウモロコシ、A-アルファルファ/燕麦とし、Ssクラス対重みを0に設定します。

(このオプションはウィンドー版にはなく、既定設定の記号のみです)List Options...(リスト・ オプション)を選び, Average class distance (平均クラス距離)をSort combinations by (組み合わせを..で並べ替える)オプションのために選んだ上で、List class pair distances(クラス対距離のリスト)チェック・ ボックスをチェックします。

両方のダイアログ・ボックスの OK をクリックします。

テキスト・ ウィンドーに表示された結果から、バンド2,3,4と5が利用する上で最適

であることがわかります。プロセッサー・メ ニューからClassify (分類)を選び、チ

ャネルを2,3,4および5のサブセットに設定します。 (最初“none”を選択し、次

に2をクリックし、シフトキーを押しながら3,4と5の上をクリックし、“Area to be

Classified” (分類する領域)を画像全体に設定し、“Write Classification Results”

(分類結果を…書き込む)をDisk File(ディスク ファイルに書きこむ)にし、“Create

Probability Results File”(確率結果ファイルを作成)もチェック、“Threshold”(い

き値) チェック・ボックスはチェックせずに置きます。そして OKをクリックします。

分類が完了したら、File(ファイル)メニューから“Open Image”(画像を開く) を選

びます。表示されたダイアログ・ ボックスのDisplayの上でマウスを押します。Classes ポップアップ ウィンドーでGroups/Classes(グル-プ/クラス)を選びます。凡例領域

で大豆2クラス名を大豆クラス1クラス名にドラッグします。大豆1グループ名をダブ

ル・ クリックして大豆1を単に大豆に変えます。クラスに使用していたカラーをグラン

ド・ト ルース・フ ァイル、JTIPSUB1.GISで使用しているカラーと一致させます。結果の

画像をグランド・ トルース画像と一緒に比較のために下に示します。ここでは、少数派

のクラスのトレーニングを行わず、いき値処理も利用していないので、全画素は設定し

た3クラスのどれかに強制的に割り当てられています。

S: C: A:

ただし、S:大豆、C:トウモロコシ、A:アルファ

H牧草地/草地、T:道路、D:センサーの歪

Version 5.02 -23

B: C: S: W: A: P: H: T: D:

ルファ/燕麦、B:背景、W:小麦、P:牧草、

み‘

- B. データの解析

Page 29: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 “List Results”(結果をリストする)プロセッサーは、分類精度を定量的に評価する

上で役立ちます。例えば、この分類の場合、トレーニング・サンプルの分類精度は 、

“Processor”(プロセッサー) メニューから“List Results...”(結果をリストする) を選ぶとチェックできます。結果は、表示されたダイアログ・ ボックスで選んだオプシ

ョンに従って、フィールド、クラスやグループに対して得られます。グループに対する

結果は次にようになります。

トレーニング。グループの性能.

プロジェクト 主題画像グル-プのサンプル数

1 2 3 グループ名

グルー

プ番号

正しいも

のの% サンプル数

大豆 とうもろこし アルファルファ

大豆 1 99.7 2073 2067 1 5

とうもろこし 2 99.6 1162 1 1157 4

アルファルファ/

大麦 3 100.0 1 2 7 0 0 1 2 7

総数 3 3 6 2 2068 1158 136

全体的な性能 (3351 / 3362 ) = 99.7

テスト・ フィールド、すなわち、長方形または多角形で特定したが、使用しなかったフ

ィールドは、Statistics(統計量)プロセッサーのSelect(選択)ダイアログ・ ボックスを

利用して座標が定義できます。そして、このフィールドの表形式は“List Results”(結

果をリストする)プロセッサーでも得られます。

この結果はかなりいいのですが、アルファルファ クラスその他でもう少し作業が必要

です。これを行うツールとして、分類プロセスの途中で作成された確率結果ファイルを

表示してみます。このファイルを“File”(ファイル)メニューにある“Open Image”(画像をひらく)を選択、表示します。次ぎに示すように、この画像は最尤クラスのクラス・

メンバーである確率を示します。明るいカラーは尤度が高く、暗いものは尤度が低いも

のです。低い尤度の領域は、スペクトル・ クラスの定義の追加の対象になります。この

画像を検討してみると、スペクトル・ クラスの定義の追加には、前に無視したクラスタ

ーのいくつかを使う必要があることが分かります。

確率結果画像

Version 5.02 -24- B. データの解析

Page 30: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

この確率結果から、一般にトレーニング領域だけが、尤度の高いところとなる傾向にあ

ることに気が付きます。これは分類器が、同じクラスあるいは同じクラスらしいところ

でも、トレーニング・ データでないところまでは一般化しないことを示しています。こ

のことは確率結果画像がアクティブなときにプロジェクト・メ ニューからAdd as Associated Image (関連画像を付加する)を選んでみるとさらにはっきりします。ト

レーニング領域が確率結果画像に重なり、比較が容易になります。

このようなデータ解析の基本的な目標の一つは、クラスのリストがクラスを網羅してい

ること、すなわち、シーンの中の各画素を割り付ける論理的なクラスが存在するという

にあります。確率画像が暗い領域ではこの目標が達せられていないことを示します。そ

こで、以下のようなフィールドをクラスとして追加し、そのクラスを未知クラスとして

扱うことにします

クラス 開始ライン 最後のライン 開始カラム 最後のカラム

未知クラス1 64 70 31 57

未知クラス2 29 55 100 112

未知クラス3 72 83 59 79

未知クラス4 29 40 142 147

未知クラス5 79 84 32 55

未知クラス6 103 112 32 54

未知クラス7 130 141 7 25

未知クラス8 2 27 142 151

これらのフィールドを、プロセッサー・ メニューにあるStatistics(統計量)プロセッ

サーを利用して、クラスとしてプロジェクト・ ファイルに追加します。12クラスを遂行

したら、分類と結果の表示を、グランド・ トルースに合わせてディスプレーのカラーを

調整すると、輸送路である未知クラス4を除いて、未知のものはすべて大豆とみること

ができます。クラスの定義の調整がさらに可能にみえますが、この分類はかなりグラン

ド・トルースに近いものです。次ぎに示した分類マップを参照してください。しか し、

トレーニングの視点を改良して、トレーニング統計量をさらに修正する方法がもう1つ

あります。

Version 5.02 -25- B. データの解析

Page 31: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 Enhance Statistics(強化統計量)

マルチスペックのツールの中に強化統計量(Enhance Statistics)と名付けられたもの

があります。12345. 信号処理理論の基本から、よくトレーニングされた分類器とは、

クラスのリストは、ある画面の中の各画素をどれかの論理的なクラスに割り当

てられるという意味で、完全にクラスを網羅したものである。

このクラスは利用可能な特徴で分離可能でなければならない。かつ

クラスは情報的な価値がなければならない、すなわち、クラスはユーザにとっ

て意味のあるクラスでなければならないこと。

いいかえると、よくトレーニングされた分類器は、データ・ セット全体の分布をうまくモ

デル化したものでなければならず、ユーザが対象とするクラスは、他のクラスとも可能

な限り、互いに判別されるものでなければなりません。数学的に、全体データ・ セット

の確率密度関数がクラス密度の結合としてモデル化されていることが望ましいのです。

すなわち

∑=

=m

iiii xPxP

1(1) )|()|( φαθ

ここで、x は測定された特徴 (ベクター) の値, P は確率密度で 解析対象のデータ・

セット全体を記述する確率密度関数、Pi はユーザが求めるクラスiの密度関数、αIはク

ラスiの重み係数または確率、mはクラスの数です。パラメータθとφについては、こ

れらの密度の式にどんな制約をもうけるのが適切かということを考えながら、次ぎに説

明します。

よく知られているように、クラスの分布をガウス型とする仮定は、ガウス型密度関数が

理論的にも実用面でも多くの便利な性質や特性を有しているからです。しかし、クラス

がいつもガウス型の分布をしているとは限らないので、もっと一般的なモデルが必要に

なります。一方、純粋にノンパラメトリックなアプローチはリモートセンシングでは扱

い難いのが普通です。これはノンパラメトリックなクラス密度を十分な精度で推定する

には膨大なトレーニング・セットを通常必要とするからです。これに対し

パターン認識の理論をリモートセンシングに応用するときの特

徴は、トレーニング・サンプルが不足する場合が多いことです。

1 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, "Using Partially Labeled Data For Normal Mixture Identification With Application To Class Definition," Proceedings of the International Geoscience

and Remote Sensing Symposium (IGARSS'92), Houston, TX, pp. 1603-5 May 26-29, 1992. 2 B.M. Shahshahani, D.A. Landgrebe, "On the Asymptotic Improvement of Supervised Learning by Utilizing Additional Unlabeled Samples; Normal Mixture Density Case," SPIE Int. Conf. Neural and

Stochastic Methods in Image and Signal Processing, San Diego, CA, July 19-24, 1992. 3 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, “Use Of Unlabeled Samples For Mitigating The Hughes

Phenomenon” Proceedings of the International Geoscience and Remote Sensing Symposium (IGARSS'93),

Tokyo, pp. 1535-7, August 1993. 4 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, “Classification of Multi-Spectral Data By Joint

Supervised-Unsupervised Learning,” PhD thesis, School of Electrical Engineering, Purdue

University, December 1993,School of Electrical Engineering Technical Report TR-EE-94-1, January,

1994. 5 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, “The Effect of Unlabeled Samples in Reducing the

Small Sample Size Problem and Mitigating the Hughes Phenomenon,” IEEE Transactions on Geoscience and Remote Sensing, Vol. 32, No. 5, pp 1087-1095, September 1994.

Version 5.02 -26- B. データの解析

Page 32: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 逆に、実用的なアプローチは、各クラス(訳注:情報クラス/ユーザクラス)の密度をガウ

ス型密度の線形結合であるとしてモデル化することです。ユーザクラスを単一成分のみ

を持つ式(1)表す代わりに、各クラス(訳注:ユーザクラス)を代表する異なったサブ

セットを使って、線形結合する要素数を増やします。このようにすれば一般的な機能が

用意される一方、ガウス型仮定のもつ便利な性質を維持できます。事実、理論的には、

各平滑な密度関数を、このようなガウス型密度の結合でどんな精度でも近似することが

できます。

このようにトレーニングされた分類器として、データ・ セット全体の確率密度関数、P(x|θ)、はガウス型密度の結合でモデル化できます。特徴空間にJ個のユーザクラスがある

と仮定しS1...,SJ, J ≤・ m.と記すとします。各クラスは、m個のガウス型要素の異なっ

たサブセットで構成されているとし、要素iはクラスSiに属するとします。ただし、i

∈・Sj. これで、 式(1)の中で、φi =(μi、Σi)はそれぞれガウス型要素の平均ベ

クターと共分散行列で、θ=(α1、….,αm、μ1,…,μm、Σ1….Σm)となります。上

述の全必要条件は、J個のクラスが適切な分離性を有し、ユーザクラスに対応するよう

に式(1)を充たすθが決定できる場合に充たされます。これらのm個の成分決定はトレ

ーニングの段階で完成しておかねばなりません。

これをMultiSpecではどのようにおこなうのでしょうか?上述の3つの基本について述

べます。

第1の要件は、MultiSpecで予備分類された、確率マップの結果を利用するとい

うことです。これによって、最尤クラスへの尤度が低すぎることから、何らか

のクラスに分類されてはいるが、そのクラスへの関連性の強さが制限されてい

るデータ・セット内に、そのような画素の位置が判定できるからです。

第2の要件は、クラスは分離可能でなければならないということです。これは、

トレーニングプロセスでクラスター・アルゴリズムを利用するからです。

第3の要件は、クラスは情報価値がなければならないということです。トレー

ニング・サンプルはユーザが定義するものですから。

(訳注:3,2,1の順位を日本式に1,2,3,に変えました)

しかし、この時点では(1)式が本当に充たされているかどうか、すなわち、このプロセ

スで定義されたクラスの条件付密度の線形結合が解析しようとしているデータ・ セット

全体のよいモデルを提供しているかどうか保証するツールはありません。強化統計量プ

ロセッサーはこの問題を解くために設計されています。強化統計量プロセスは、トレー

ニング・ サンプルとデータ・ セット全体から(ラベルが付いていない)サンプルを一様

に選択したセットを利用して、クラスの平均と共分散を調整して、クラス密度の結合が

全体の密度により適合するように繰り返し演算をおこないます。

Version 5.02 -27- B. データの解析

Page 33: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

応用面からみると、このプロセスにはいくつかの利点があります。

(1) このプロセスは全データ・セットに 適用でき、その結果、トレーニング・データ以

外のデータに対しても一般化ができるので、トレーニング・セットを さらに強固

なもにできます。

(2) このプロセスはヒュー現象---すなわち、有限の大きさのトレーニング・セット に

対して特徴を追加すると、しばらくは精度が向上しますが、その後、ピークや

精度が落ち始める現象---を減ずる効果があります。特徴の数を増やすと精度が

落ちる問題は、特にa)トレーニング・セットの 大きさが小さい場合、b)利用でき

る特徴の数が大きい場合、この両方の場合を特に考慮しなければなりません。

このスキームの統計量を強化すると、ピークの精度対特徴量の数を高次元の時

に高い値に移動させることができるので、トレーニング・セットが 制限されてい

ても高い精度が得られるようになります。

(3) トレーニング・サ ンプルだけではできないラベルなしのサンプルを利用できる

ので、クラスの先験確率の推定値が得られます。

例 このプロセッサーの利用法を前の解析例にしたがって示します。(訳注:以下の例は、

英語版のマニュアルで用意されているものです。サンプル・ データをダウンロードして

みてください)前に作成した12クラスのトレーニング・ セットを利用し、プロセッサー

(Processor )メニューにある強化統計量(Enhance Statistics )プロセッサーを選

択します。このプロセスでは、ラベル付き(トレーニング)のサンプルと同様、なるべ

く多くのラベルなしサンプルを用いることが推奨されているので、2ライン毎に一つお

きの2サンプルを利用するようにプロセッサーを設定します。この結果、5361のトレー

ニング・ サンプルに対して、ラベルの付いていない7225サンプルを選択したことになり

ます。他の規定値も満足であればOKをクリックします。 プロセッサーはクラス平均値

ベクター、共分散行列や先験確率を修正しながら、定義されたクラスの集合に関するデ

ータに適合するまで、10,000サンプル以上の繰り返しを開始します。

繰り返し演算は既定値の境界条件が充たされるまで継続します。12 詳細は前に引用した

参考文献にあります。

1 10,000+で 7バンドの計算時間はかなりかかります。G3のマッキントッシュでは 35 回の繰り返しで 20

秒以内です。

Version 5.02 -28- B. データの解析

2 MultiSpec で実施している形式では、実施にはクラス当たり 1成分を仮定しています。各サブクラスは 1

クラスとして扱われます。

Page 34: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

このプロセスで得られる1つの結果は、各クラスの先験確率の推定値で、次のようになり

ます。

強化統計クラスの重み: 使用したクラス 重み

1: 大豆1 7.530

2: 大豆2 25.783

3: とうもろこし 31.777

4: アルファルファ/大麦 18.965

5: 未知1 0.049

6: 未知2 0.474

7: 未知3 1.985

8: 未知4 13.922

9: 未知5 0.083

10: 未知6 8.751

11: 未知7 0.848

12: 未知8 9.835

これらの重みは分類にあたって、フライトラインに各クラスをどのくらい割り当てるか

を予測します。この重みは、推定クラスの先験確率を百分率で表しています。

繰り返し処理が終わると(あるいは終了まえに繰り返し処理を中断すると)プロジェク

ト・ ファイルには、もとのクラス統計量と強化統計量の2つがあることになります。い

ずれも、その次にそれを必要とするプロセス、特徴抽出(Feature extraction)、特徴

選択( Feature selection)、分類( Classify)、主成分( Principal Components)、

統計量画像作成( Create Image Statistics)(クラス統計量のみ)や共分散チェック

(Check Covariance)などで利用されます。

どのセットを選択するかは、プロジェクト(Project)メニューにある切り替え項目で

決められます。√ が前についているものが現在選択されているセットです。

もとの統計量を基にして分類した前の結果と強化統計量を用いたときの分類の効果を

比較するために、最後おこなった分類を、7バンド全部と前に述べた他のオプションを

用いて、もとの統計量と強化統計量を使って繰り返してみます。結果を以下に示します。

グラウンド・ トルースも比較のために合わせて示しますが、分類結果のカラー表示で比

較するのが最善です。

Version 5.02 -29- B. データの解析

Page 35: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

12 クラスの分類

もとの統計量を用いた分類 強化統計量を用いた分類

バックグラウンド

とうもろこし

大豆

小麦

アルファルファ/大麦

牧草・草地

輸送

センサーの乱れ

グラウンド・トルース・マップ

この2つの分類結果を注意深く比較してみると、トレーニング・サンプルの精度が ささ

やかながら低下しています。おそらく、少数派クラスに対してもっと適切な取り扱いが

あるものと考えられます。事実、トレーニング・ セットから、1つまたは複数のクラス

がなくなっていることがわかります。それでも、下図に示したように確率結果画像と比

較するとかなりの差が見られ、分類器の一般化機能がかなり改良されていることを示し

ています。

Version 5.02 -30- B. データの解析

Page 36: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

Version 5.02 -31- B. データの解析

12 クラスの分類

もとの統計量に対する確率結果 強化統計量に対する確率結果

各画素に対するメンバーシップの程度に関して、クラス統計量を集めたものの方が、デ

ータ・ セット全体に対してさらによい適合性を示していろことが分かります。定量的に

は分類後、もとの統計量用いた場合の平均尤度確率が26.8%であったものが47.6%にまで

増加しています。

ここでさらに役立つ機能に、いき値処理の機能があります。クラスの完璧なリスト作成

を試み、強化統計量を計算したにもかかわらず、最尤クラスのメンバーでも尤度が低く

なっている画素がいくつかみられます。確率結果マップは、このような画素がどこにあ

るかを示しますが、MultiSpecの持ついき値処理機能はこれらについて定量的な情報を

提供してくれます。この機能は分類が終わった後、プロセッサー・ メニューの下にある

“結果のリスト”(List Result )を選択すると利用できるようになります。確率結果

マップが開かれ、分類マップも開かれている上でアクティブになっていると、 結果の

リスト(List Results)ダイアログ・ ボックスでいき値結果(Threshold Results)と

ラベルのついたチェック・ ボックスが利用できるようになります。これをチェックする

とダイアログ・ ボックスが表示され、目的のいき値レベルを入力できるようになります。

例えば、いき値を2%に設定した場合、平均値と共分散行列が同じの理想的なガウス分

布の2%が、各クラスのいき値になります。最後に分類をおこなってプロセッサー

(Processor)メニュー項目にある結果をリスト(ListResults )を選択します。いき

値なしと、いき値2%を指定した結果は以下のようになります。

Page 37: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

強化統

計量

サ ン

プ ル

総数

大豆

ト ウ

モ ロ

コシ

アルファ

ルファ/

大麦

不明

不 明

不 明

未 知

未 知

未 知

10

未 知

11

未 知

8

いき値

なし

28561 4940 8235 6454 537 567 937 2125 368 2208 452 1738

2%い

き値

28561 4758 7846 6119 531 544 928 1848 359 2157 433 1679

# い き

値処理

1359 182 389 335 6 23 9 277 9 51 19 59

百分率 4.76% 3.68

%

4.72

%

5.19% 1.12

%

4.06

%

0.96

%

13.0

4%

2.45

%

2.31

%

4.20

%

3.39

%

もとの統計量を用いた分類は以下のような結果がえられてえいます。

元 の 統

計量

サ ン

プ ル

総数

大豆

ト ウ

モ ロ

コシ

アルファ

ルファ/大

不 明

不 明

不 明

未 知

未 知

未 知

10

未 知

11

未知8

い き 値

なし

28561 7668 9420 2164 863 1134 1098 2057 339 1071 456 2291

2 % い

き値

28561 5200 6910 726 674 894 1010 863 325 778 420 1658

#いき値

処理

9103 2468 2510 1438 189 240 88 1194 14 293 36 633

百分率 31.9% 32.2% 26.7% 66.4% 21.9% 21.2% 8.0% 58.1% 4.1% 27.4% 7.9% 27.6%

これらの表は、クラス密度をデータ全体に対して適合性の改良を定量的に示す別の指標

の一つです。強化統計量(Enhanced Statistics)の利用した場合、いき値処理された

画素数の割合が4.76%であることは、もとの統計量を用いた場合には31.9%であることに

比べ、理想的なガウス密度の場合の2%にかなり近いことから、明らかに強化統計量が

適合性を改良しているといえます。

また、分類時にいき値を適用することもできます。このとき、いき値処理された画素は

分類マップに明示されます。

Version 5.02 -32- B. データの解析

Page 38: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 特徴抽出

多重分光データ解析プロセスでキーとなるステップは、与えられたデータ・ セットの解

析に用いる分光的な特徴の最適なセットを決定することです。適切な選択に影響する要

因には多くのものがあり、あるものはデータ・ セットに依存し、またあるものは目的と

する情報に依存します。このように一般には、利用する上で適切な特徴はデータが変わ

り、目的のクラスが異なる度に変わります。また、データ・ セットを解析する度に利用

する最適なセットを決定する必要があります。

さらに、多数の分光バンド数が利用できる場合、理論的にも実際問題としても、普通利

用できる特徴をすべて使うわけではないことは確かです。通常トレーニング・ サンプル

は、多数ではなく、サイズが制約されたトレーニング・ セットしかない場合、クラス分

布を算定する精度は特徴の数が増加すると落ちてきます。このように、どの特徴を利用

するかを決定するばかりでなく特徴をいくつ利用するかも決定しなければなりません。

いくつの特徴を利用すべきか分かっている場合には、これまで見てきたように、特徴の

最適なサブセットを見出すのにFeature Selection (特徴抽出)プロセッサーが役立つ

場合が多々あります。しかし、このプロセッサーは利用する正しい数の決定には役立ち

ませんが、特徴の最適セットは利用できるものの単なるサブセットではなく、バンドの

線形結合の場合もあるというもっと大切な意味を持っています。高次元の特徴空間の研

究から、(a) 特徴空間内の体積は次元の増加に伴い急速に増大します。 (b) その結果、

より高次元の特徴空間はほとんど空で、従って(c) 対象とするクラス分布構造は通常部

分空間にあり、その分布の向きと位置は問題にかなり依存したものです。このことは、

最適な特徴セットは、元の特徴の線形変換となることがあるということを意味します。

このような線形変換はデータ・ セットを回転し適切な方向にし、変換された特徴サブセ

ットの最適選択となります。. この手順はデータのバンドの数が大きくなるとき(10

バンドより大きい場合)さらに重要になります。

この機能を提供するために、特徴抽出アルゴリズムとして2つのアルゴリズムが

MultiSpecにいます。それは、決定境界特徴抽出(Decision Boundary Feature

Extraction)123(DBFE) と判別分析特徴抽出(Discrimiant Analysis Feature Extraction

(DAFE)でFeature Extraction (特徴抽出)プロセッサーに含まれています。この2つ

のいずれの手順も、最適な線形変換を見つけながら実行します。DBFE の変換は直接ト

レーニング・ サンプルを基礎にしていますが、DAFEはトレーニング・ セットから算定し

た平均ベクターと共分散を基礎にしています。

1 Lee, Chulhee and David A. Landgrebe, "Feature Selection Based On Decision Boundaries," 1991 International Geoscience and Remote Sensing Symposium, Espoo, Finland, Jun-91. 2 Chulhee Lee and David A. Landgrebe, "Feature Extraction Based On Decision Boundaries," IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol. 15, No. 4, April 1993, pp 388-400. 3 Chulhee Lee and David A. Landgrebe, “Feature Extraction And Classification Algorithms For High Dimensional Data,” PhD Thesis, Purdue University, December 1992, and School of Electrical Engineering Technical Report TR-EE 93-1, January 1993.

Version 5.02 -33- B. データの解析

Page 39: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

一旦変換が決定されると、この変換は直接利用することもでき、また新しいデータ・ セ

ットを形成するのにも利用されます。いずれの場合も、特徴は、自動的に、定義された

クラス間を判別する相対的な重要度の順になります。DBFE 変換の固有値は、フル・ デ

ータ・ セットの場合と同じ精度を基本的に得るには、いくつの特徴を利用するかに関す

る情報を提供します。以下の図と表は、12バンドで、9クラスのデータ・セットに つい

て、どのクラスも有限ですが、かなりの量のトレーニング・ サンプルを持っている場合

に、特徴選択プロセッサーのDBFE法とバッタチャヤ距離結果を比較したものです。

決定境界(Decision Boundary)特徴抽出とバッタチャヤ距離法(B-Distance)

分類精度

%トレーニング・フィールド

DBFE

の固有値

次元 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

固有値-DBEF 11.569 8.7917 8.0953 1.9662 1.7316 1.3462 0.4323 0.2004 0.1744 0.0829 0

TF-%DBFE 50.9 89.4 95.5 95.8 97.0 98.4 98.4 98.4 98.4 98.5

TF-%B距離 36.2 72.9 93.5 94.8 97.2 97.8 98.0 98.2 98.3 98.4

TF-%-DAFE 64.1 87.4 96.0 97.4 97.8 98.1 98.4 98.4 98.5 98.5

DBFE アルゴリズムを作動させると、上の表の固有値 ‐ DBFEとラベルがつけられた

タの計算を開始します。各固有値の相対的な大きさは特徴の判別値に比例してい

この場合、各項目の大きさを比較して、最初の3特徴が利用できる分離性があり、

3つが少し追加され、残りはほとんど寄与していません。TF-%DBEFとラベルの付い

は分類で得られた結果で、このことを検証しています。TF-%-B-距離とラベルの付

行はFeature Selection プロセッサーで、バタッチャヤ距離オプションを指定し

合に対応する結果です。

表の最後のラインは DAFE手順に対応する分類結果で、非常に類似した性能である

を示しています。これらのデータは、単にDBFEとDAFE特徴がB-距離の特徴と精度が

いか優れていることを示すばかりではなく、低い次元では、よりよい分離性を提供

ことを示しています。その上、DBFEから得られる固有値は単に利用する特徴の数を

ますが、B-距離法は、この点の情報はあまりありません。従って、効果的な特徴抽

必要な推察や技法が減ります。

Version 5.02 -34- B. データの解

TF-%B 分布

TF-%DBFE

特徴の数

有値-DBFE

11 12

.0327 0.0164

98.5 98.5

98.4 98.5

98.5 98.5

デー

ます。

続く

た行

いた

た場

こと

等し

する

示し

出に

Page 40: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 DBEFアルゴリズムの理論的な基礎は各クラス対の判別境界の位置を利用しており、「判

別の上で有益」と「判別の上で冗長」を決定します。ステップの概要は以下の通りです。

1 クラス対の最初のトレーニング・サンプルを分類します。

2 クラス1の画素に対してクラス2の最近傍画素を決定し、この位置からその間

にある線分にある決定境界上の点を見つけます。これをトレーニング・サン プ

ル全部について行った後、全体の決定境界の有効な部分を決定します。

3 これから、どのように「判別の上で有益な特徴」を形成するかその基本情報を

含む“決定境界特徴行列”(Decision Boundary Feature Matrix)を決定します。

4 このプロセスをクラス対全体について繰り返し、得られた決定境界特徴行列の

総和(重み付きの)を求めます。 このほか、付加的なステップでさらに効率化

のために冗長度を除いて変換の最適化を図ります。

DAFEのアルゴリズムはクラス内とクラス間の散布行列を基にした標準的な判別解析ア

ルゴリズムです。DAFEアルゴリズムの利点は高速であることですが、含まれるクラスの

平均値にあまり差がないときにはあまり性能がよくありません。その上、含まれるクラ

スの数より1だけ少ない特徴までしか信頼できません。DBEFにはこのような欠点はあり

ませんが、計算時間が余計にかかり、トレーニング・ セットが小さい場合には性能がよ

くありません。さらに詳しいことはリファレンス・ セクションの特徴抽出(Feature

Extraction)ところを参照してください。

新しいアルゴリズムを利用するのに要するステップは次の通りです。

1 トレーニング・ セットを選んだ後、特徴抽出(Feature Extraction) メニュ

ーから決定境界(Decision Boundary )または、判別解析(Discriminate

Analysis) オプションのいずれかを選びます。必要に応じて均等でないクラ

ス重みを選択することもでき、DBFEの場合、不等なクラス間重みをここでは必

要ならば指定します。DBEFの場合、リファレンスでアルゴリズムに習熟したユ

ーザには“特殊なオプション”(special options)が使えます。多くのユーザ

には既定値設定でほとんど満足できるはずですので、OKをクリックしてくださ

い。

2 このプロセッサーの計算が終了したら、必要な変換データがテキスト・ ウィン

ドーに表示され、またメモリーにも保存されます。ここで、必要に応じて、チ

ャネル・ ポップアップ・ ボックスのそばにある“特徴変換を利用”(Use Feature

Transformation)を選びます。通常はこのような統計量を利用する4つのファ

ンクション、すなわち、分類(Classify)、特徴選択( Feature Selection)、

統計量画像の作成(Create Statistics Image)、共分散のチェック(Check

Covariances)を指定して次に進みます。DBFE を用いている場合には、最初の

N個の特徴を利用しますが、Nは上に示した固有値のリストから選びます。

Version 5.02 -35- B. データの解析

Page 41: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

3 変換統計量を繰り返し利用することが予想される場合には、変換された統計量

を“変換を..として保存”(Save Transformation as... )項目をFile メニ

ューから選んで保存するか、変換されたデータをもとにして新しいデータ・ フ

ァイルを作成します。これをおこなうには、画像ファイル形式を変換(Change Image File Format) を形式再変換(Reformat )プロセッサーから選び、ダ

イアログ・ ボックスのデータ変換(Transform data ... )チェック・ボッ ク

スをクリックします。現れたダイアログ・ ボックスから“固有ベクターからチ

ャネル”(New channels from Eigenvectors )」オプションを選択し、示唆さ

れたビット数を記入します。OKを選んだ後、データ当たりのビット数を最低示

唆された数に設定し、変換されたデータのダイナミック・ レンジを確保してお

きます。ユーザが、ファイルの大きさをかなり縮小するために新しいファイル

に特徴のサブセットを選択したい場合があります。OK をクリックすると新し

いデータ・ セットが作成されます。新しい画像を表示し、基本画像ファイルを

変更(Change Base Image File )項目をプロジェクト(Project)メニューか

ら選択して基本画像を変更すると新しく作成された変換されたデータが表示

されます。 このデータ・セットは 通常の方法で分類に使われることもありま

すが、ステップ1の後のテキスト・ウィンド ー示された固有値を検討すると、

上の表で検討した固有値 DAFE アルゴリズムは、クラス内とクラス間の散布

行列を基にした標準的な判別解析アルゴリズムです。DAFEアルゴリズムのよい

点は大きさと精度の関係をもとに、どの特徴を利用すべきかを選ぶことができ

ます。

数学的にさらに詳しいことや、理論の完全な展開やDBFEのテスト結果などに興味がある

ユーザは、引用した参考文献を参照してください。1

ハイパー・ スペクトルデータになると、DAFEとDBFEの計算のいずれも次元空間を減らす

最適変換を見つける計算が全次元をつかって始まるので、問題はらに複雑になります。

このような計算もまた、トレーニング・ セット小さい場合にはかなり影響を受けること

があります。この制限を処理するために、クラス -条件つき前処理アルゴリズムが設計

され、投影追跡として知られる方法をもとにしています。23 このアルゴリズムは必要

な計算をもとの高次元の空間でなく投影空間でおこいます。図はその全体的な枠組みを

示します。ある点Φのデータが200次元とします。投影追跡で多分20チャネルの部分空

間が決定され、この場合、全ての計算は20次元について行われます。これはさらにDAFE

またはDBFEで最適化され、分類を行うために10次元程度までに最適化されるでしょう。

1 ここではDBFE アルゴリズムはパラメタ化した形式でのみ利用していますが、ノン・ パラメトリックな

分類器でも同じように一般化できることを注記しておきます。以下を参照してください。: -Chulhee Lee and David A. Landgrebe, "Decision Boundary Feature Extraction for Non-Parametric Classification," IEEE Transactions on System, Man, and Cybernetics, Vol. 23, No. 2, March/April, 1993, および

-Chulhee Lee and David A. Landgrebe, “Decision Boundary Feature Extraction for Neural Networks,” IEEE Transactions on Neural Networks, Vol. 8, No. 1, pp 75-83, January 1997 2 Luis Jimenez and David Landgrebe, “Projection Pursuit For High Dimensional Feature Reduction:

Parallel And Sequential Approaches,” Presented at the International Geoscience and Remote Sensing

Symposium (IGARSS'95), Florence Italy, July 10-14, 1995.

Version 5.02 -36- B. データの解析

3 Luis Jimenez and David Landgrebe, “Projection Pursuit in High Dimensional Data Reduction: Initial

Conditions, Feature Selection and the Assumption of Normality,” IEEE International Conference on

Systems, Man, and Cybernetics, Vancouver, Canada, October 22-25, 1995.

MULTISPEC REFERENCE

Version 5.01 - 32 - Using MultiSpec: Analyzing Data

Page 42: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 このようにして、大きさが制約されているトレーニング・ セットについても最大限利点

が得られます。

III

条件付クラス

前処理

高次元データ

前処理ステップを

Extraction )プロ

やDBFEが利用でき

の利用に進むこと

data)を扱う場合

Version 5.02

特徴抽出

サンプルの ラベル情報

Γ

高次元データの前処理を含む

おこなうのに用いる投影追

セッサーからアクセスできま

たり、これで投影追跡前処理

ができます。後者はもとも

です。

-37-

Ψ

分類/解析

高次元データの分類

跡アルゴリズムは特徴

す。このプロセッサーを

(Projection Pursuit p

と高分光解像度データ(

B.

Ω

抽出(Feature 選ぶと直接DAFE

reprocessing)

hyperspectral

データの解析

Page 43: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 データの 2 次元プロット(BiPlot Of Data)

選択した領域について、2チャネル間データの散布図を描くことができます。(訳注:現

在のバージョンではマッキントッシュ版のみ)。トレーニング・データ、テスト・ デー

タ、選択した領域の2次元プロットを作成できます。この機能はプロセッサー

(Processor)メニューの下にあるユーティリティー(Utilities)のサブ・ メニューに

あります。このプロセッサーでは、この2次元プロットのグラフに、クラス統計量の集

中度を表す楕円を描くことも可能です。以下に示した例は、クラス3の集中を表す楕円

を、そのクラスの1フィールドの散布図と比較するために描いたものです。楕円のプロ

ットが、指定された平面に投影したデータを表すグラフを描きます

チャネル

楕円の大きさはいき値レベルを

変換した空間で描くには2次元

換を利用する”(Use Transfo

適用する場合、“特徴”(Featu

ータをプロットする場合には“

Version 5.02

チャネル 7 対 4の 2 次元プロット

チャネル 4

%で設定してコントロールします。データの値と楕円を

プロット(BiPlot)ダイアログ・ウィン ドーにある“変

rm )チェック・ ボックスを選択します。変換をデータに

re)がグラフの横軸のラベルに用いられます。もとのデ

チャネル”(Channel)がレベルに使われています。

-38- B. データの解析

Page 44: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 スペクトラル・グラフ( Spectral Graph.)(訳注:マッキントッシュ版のみ)

画素を指定したときに、階調レベルのディジタル・ カウントがどのようにスペクトル・

バンドからスペクトル・ バンドへ変化するかを示すグラフが表示できます。この機能は、

オプション(Option)メニューにあ Selection Graph )を選択すると作動します。これ

によってグラフをプロットする

ためのウィンドーが開かれます。

単一画素を選ぶと、グラフとし

てスペクトル値が表示されます。

多重分光画像ウィンドーで複数

画素を選択すると、平均値と平

均値に+/-1の標準偏差を加え

たものと、最大・最小値が選択

したグラフにプロットされます。

下の図に210バンド画素のグラ

フを示しました。このグラフはいろ

役に立ちます。

グラフ・ ウィンドーは直接プリント

グラフ・ ウィンドーはスクリーンに

ード・プロセッサーのような他のア

グラフ・ ウィンドーをコピーするに

メニュー項目のCopy またはCOMMAN

Data)プロセッサー内で表示してい

ーをコピーします。

統計量画像(Statistics Image)

クラスまたはフィールドの第1次と

す。1この表示形式はカラーで表示し

12バンドの2クラス(訳注:水と小

部にある大きい正方形は12x12

表します。各個々の小さい正方形は

いで、下に示したカラー・ バーに示

ケールされています。バンドは行と

の正方形はバンド1とバンド11の間

右下の正方形は、このデータがデー

下のグラフはバンドの番号毎に平均

Version 5.02

1 Chulhee Lee and David A. Landgrebe, "Transactions on Geoscience and Remote

る“新しいグラフの選択”(New

ライン 44-カラム 88 データ値

いろなバンドの相対的な信号レベルを判断するのに

できませんが、クリップボードにコピーができます。

表示されているものがコピーされます。グラフはワ

プリケーション・プログラムに貼り付けられま す。

は、グラフ・ ウィンドーをアクティブにして、Edit D-C.を使います。グラフをデータ・リスト (List

る場合には、COMMAND-Cを使ってグラフ・ウ ィンド

表示

第2次の統計量を表す画像を作成することができま

ておくと、役に立ちますです。下に示したに2例は

麦)の統計量を比較しています。表示された図の上

の小さな正方形で構成され、クラス間の相関行列を

特定のバンドと他のバンド間の相対的な相関の度合

したように青(-1)からグリーン(0)、赤(1)にス

列数で示されています。例えば、第1列と第11行目

の相関を示し、ほぼ0であることを示しています。

タ・ ファイルに入っている場合、波長が示されます。

値±1σの変動をグラフにしたものです。

-39- B. データの解析

Analyzing High Dimensional Multispectral Data, IEEE

Sensing, Volume 31, No. 4, pp 792-800, July 1993.

Page 45: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用 水 小麦

.

12x12の正方形で

各バンドと一方の

バンド間の相対的

な相関を示す

例:この正方形は

バンド1と11の間の

相対的な相関を描く

バンドの番号ごとに

対平均値±1σを

プロットしたグラフ

このバンドはカラー

と相関を-1(青)

から +1(赤)に関連

させる

これらの統計量画像プロットは、クラスの統計的な変動を可視化して知覚できるように

することがさらに難しくなる高次元のデータに対して非常に役立ちます。以下に示した

のは210バンドをもつAVIRISの2クラスの表示例です。

Version 5.02 -40- B. データの解析

Page 46: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅢⅢ MMuullttiiSSppeecc のの利利用用

Version 5.02 -41- B. データの解析

この場合の統計量画像表示から2つの

クラスが、第1次統計量(平均値)が類

似したスペクトルの範囲にあっても、第

2次統計量が非常に異なっていることか

ら、比較的分離可能であることがグラフ

から分かります。

統 計 量 画 像 表 示 は プ ロ セ ッ サ ー

(Processor)メニューのユーティリテ

ィー(Utilities)から統計量画像作成

(Create Statistics Image )を選択

して作成します。ダイアログ・ ボックス

から、どのバンドにするか、どのクラス

にするか、どのフィールドを含めたいか、

その後で統計量画像を主題画像と同じ

形式で保存するかなどのパラメータの

値を選択します。このファイルは通常の方法で開くことができます。

クラス1 クラス 2

Page 47: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス IV. MultiSpec のリファレンス

このリファレンスでは、次の情報について更に詳しく説明します。

―MultiSpec のウィンドー

―MultiSpec のメニュー項目

―共通ダイアログ・ボックス

―MultiSpec の一般的な特徴

ウィンドーやダイアログ・ボック スの図の大部分はマック OS8.で実行されるマック・

バージョンから引用しています。ウィンドーズ・バ ージョンのウィンドーやダイアロ

グ・ボックスの図は Windows 2000 で実行される 32 ビットウィンドー・バージョンか

ら引用しています。

訳者注(この翻訳では Windows2000 で MultiSpec を実行した場合のウィンドーとダイア

ログ・ボックス の図を引用しています。マックを利用しているユーザーは英語版の

MultiSpec の図を参照してください)

A. MultiSpec のウィンドー

このセクションでは MultiSpec で使うウィンドーについて説明をします。

ウィンドーには:

Output Text(出力テキスト)ウィンドー

Image(画像)ウィンドー(2 種)

―Multispectral(多重分光)画像ウィンドー

―Thematic Image(主題画像)ウィンドー

Project(プロジェクト)ウィンドー

Graph(グラフ)ウィンドー(3 種)

―Selection Graph(グラフ 選択)ウィンドー

―Biplot Graph(2 元グラフ プロット)ウィンドー

―Histogram Graph(ヒストグラム グラフ)ウィンドー

出力テキスト、画像とグラフ・ ウィンドーは、File-Print メニュー項目で説明するよ

うにプリントが可能です。また、この3つのウィンドーは Edit-Copy メニュー項目で

説明しますが、複写可能です。

それぞれのウィンドーを次ぎに挙げ、それについての説明をします。

まず、タイプの異なったウィンドーに共通したコントロールについて説明します。

Version 5.02 -42- A. MultiSpec のウィンドー

Page 48: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

共通ウィンドー・コントロール

このセクションでは MultiSpec で用いるいろいろなウィンドーで共通したウィンドー

のコントロールの説明をします。

(訳者注:マッキントッシュ・ バージョンについては英語版の図や説明を参照してください)

ウィンドーズ・バージョン

ウィンドー・タイトル

ウィンドーの大きさコントロール

ドラッギング・エッジ・

コントロール

スクロールバーの移動スペース

サム・スクロール・コントロール

最大化 最小化

アロー コントロール

閉じる

Close Box(閉じる):このコントロール・ ボタンでウィンドーを閉じます。File-Close

ウィンドー・メニュー項目でも閉じられます。

Window Title(ウィンドー タイトル):これはウィンドーのタイトルです。このタイト

ルの下や近傍をマウスでクリックし、押したままにするとウィンドーをモニターの上で

他の場所に移動できます。

Window Zoom Box(ウィンドーの拡大縮小):(マッキントッシュ バージョンのみ)この

コントロール・ ボタンでウィンドーのエッジをウィンドーに表示されている画像の周り

にフィットできます。このボックスの内部を再びクリックするとウィンドーのエッジは

もとのサイズに戻ります。

Version 5.02 -43- A. MultiSpec のウィンドー

Page 49: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Collapse Window Box(ウィンドー最小化):このウィンドー・ボッ クスでウィンドーを

最小化し、タイトルのみにします。

Expand Window Box(ウィンドー最大化):(ウィンドーズ バージョンのみ):このコン

トロール・ ボタンはウィンドーを最大化して全アプリケーション・ ウィンドーにフィッ

トするようにします。

Scroll Control(スクロール コントロール):ウィンドーの大きさより大きいテキスト

や画像をスクロールする場合には、ウィンドーの端にある水平方向、垂直方向のスクロ

ール・バーを用いてウィンドー内に表示します。

Arrows(アロー):テキストの行や画像の一部をスクロールするには、この上下、左

右方向のアローの上をクリックして一時表示します。

Thumb(サム):サム・ コントロールの上にマウスを移動しクリック、押したままサ

ムを目的の位置までドラッグして移動します。そこでマウスボタンを離すと、テキ

ストまたは画像はその場所にスクロールされます。

画像ウィンドーの場合、最初にオプション・ ボタンを押してからマウスを押したま

まサムを動かすと画像はサムに動きに合わせて実時間で移動します。

Space Scroll Bar(スクロール バー スペース):サムの両側の空白部の上でマウス

を押すと、テキストや画像を瞬時にスクロールできます。

Dragging Edge Control(ドラッギング エッジ コントロール):エッジに沿ってマウス

ボタンを押してドラッグすると画像ウィンドーをモニター上の他の場所に、また、セカ

ンド・ モニターが接続されている場合には、そのモニター上に移動させることができま

す。

Window Sizing Box(ウィンドーの大きさ変更):このコントロール・ ボタンでウィンド

ーの大きさを変更できます。その手順は、このボックスの上にカーソルを移動し、ウィ

ンドーの右下のコーナーをドラッグして目的の大きさにします。

Version 5.02 -44- A. MultiSpec のウィンドー

Page 50: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Output Text Window (出力テキスト ウィンドー)

この出力ウィンドーは MultiSpec を起動したときに作成されます。

MultiSpec のプロセッサーが作成したすべてのテキスト出力は、このウィンドーに書き

こまれます。このウィンドーのテキストは、分類処理結果のテーブルなども含む、プロ

セッサーがおこなった処理をまとめます。

Output Text Window (出力テキスト・ウィンドー):

Hiding Window(ウィンドーを隠す):出力ウィンドーを閉じることはできませんが、

ウィンドーの Window-Hide メニュー コマンドで隠すことはできます。(訳者注:ウ

ィンドーズ・バージョンでは最小化以外できません)

Saving Window(ウィンドーの保存):テキスト・ウィン ドーの内はメニュー項目

“File-Save Text Output as“を使ってディスク・ファイルを保存すること が

できます。この内容を一旦保存したあとで何らかの変更があり、MultiSpec を終了

する場合には、出力テキスト・ ウィンドーの内容を保存するかどうかを問い合わせ

てきます。

Copying Window(ウィンドーの複写):ウィンドーにある情報(あるいは選択した

部分を)クリップ・ ボードに複写でき、他のアプリケーションでそれ貼り付けるこ

とができます。

Paste in Window(ウィンドーに貼り付ける):出力テキスト・ ウィンドーに貼り

付けができます。ただし、MultiSpec で前に保存した出力テキスト・ウィンドーを

開くことはできません。これをおこなうには、前に保存したディスク・ ファイルを

テキスト・ エディター・アプリケ ーションを使ってオープンし、そのテキストを

MultiSpec の出力テキスト・ウィンドーに複写します。

Version 5.02 -45- A. MultiSpec のウィンドー

Page 51: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Image Windows(画像 ウィンドー): 画像ウィンドーはメニュー項目、Processor-Display Image を使って作成します。

画像ウィンドーには 2 つのタイプがあり、Multispectral Image(多重分光画像)ウィ

ンドーと Thematic Image(主題画像)ウィンドーです。

-Multispectral Image(多重分光画像)ウィンドーは、赤、緑、青で表示される

チャネルを選択し、多重分光スキャナー・データを表示したい時に使います。

-Thematic Image(主題画像)ウィンドーは分類結果の出力画像、あるいは他の

GIS(地理情報システム)のラスター画像を、特定の色を特定の主題に割り付けて表

示したいときに使います。

Multispectral Image(多重分光画像)ウィンドー(3-チャネル表示)

(訳者注:マッキントッシュ・バージョンは英語版を参照してください)

ウィンドーズ・バージョン

元倍

上に示したウィンドーは多重分光画像ウィンドーです。これ

像データの赤外カラー表示と呼ばれるもので 3 チャネルです

ル・ バーには表示されている画像の画像ファイル名や、赤、

た画像の各チャネルの番号が示されています。ウィンドーに

タンについては、共通ウィンドー・ コントロールのところで説

像ウィンドー独自のコントロール・ボタンについては以下に説

Coordinate view control(座標ビュー・コン トロール) (

み):このコントロール・ ボタンは、画像の上に座標ビューを表示

スを再びクリックすると、この座標ビュー・コントロール は閉

Window-Show/Hide Coordinate Viewのメニュー項目を使って

もできます。

ウィンドーズ版ではWindow-Show/Hide Coordinate Viewのメ

開いたり閉じたりできます。

Version 5.02 -46- A. M

ツール バー

率コントロール

大コントロール

小コントロール

領域選択

大率インジケータ

はランドサット TM 画

。ウィンドーのタイト

緑、青の順で割り当て

あるコントロール・ ボ

明してあります。 画

明します。

マッキントッシュ版の

させます。このボック

じられます。また、

、開いたり閉じること

ニュー項目を使って、

ultiSpec のウィンドー

Page 52: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Cursor(カーソル): カーソルの形は画像の上では+の形になります。

(マッキントッシュ版のみ): オプション・キー を押したままにすると、カーソル

の形は手の形に変わります。この状態時に画像上でマウスを押したまま動かすと、

画像を任意の方向にドラッグすることができます。

Selected area(選択領域): 上の例では、画像内に選択した領域が示されていま

す。これについては、Making Selections within an Image Window(画像ウィンド

ー内でセレクションを行う)を参照してください。

Overlay control(オーバーレイ・ コントロール): このコン

トロール・ボタンで右図のようなポップアップ・メニューを 表

示させます。このポップアップ・メニューで、画像ウィンド ー

のオーバーレイ表示/非表示をコントロールします。オーバーレ

イ全部を非表示(No overlays)/表示したり(All overlays)、個々

のオーバーレイを表示/非表示に切り替えたりできます。チェック・マ ークは、そ

のオーバーレイが表示されていることを示します。

このコントロールを行う前に(マッキントッシュ版の場合)オ

プション・ キーを押したままにするか、(ウィンドーズ版では)

右マウス・ ボタンを押すと、右のようなポップアップ・ メニュ

ーが表示されます。オーバーレイの一つを選択すると、このオ

ーバーレイのカラーや太さが、次ぎに示す “Set Overlay

Parameters(オーバーレイ・ パラメタ設定ダイアログ・ ボックス”で選択できるよ

うになります。オーバーレイが画像ウィンドーに割り当てられていない場合は、こ

のコントロールは表示されません。

ZOOM OUT(縮小):このコントロールで画像の縮小ができます。

ZOOM IN(拡大):このコントロールで画像の拡大ができます

この ZOOM IN ボタンを 1 回クリックすると画像はx1.0から x2.0、x3.0 等と、

ステップ毎に拡大されます。ズームのセンターは画像内の点を選択することによっ

てコントロールできます。すなわち、センターとなる点をクリックするか、拡大し

たい領域を選択するかのどちらかによってです。拡大処理は、選択した点の近傍、

または選択した領域で行われます。

ズーム・コントロール・ボタンにはいくつかのオプションがあります。

-(マッキン・トッシュ 版の場合)オプション・キーを、 また(ウィンドーズ

版の場合には)コントロール・ ボタンを押したままで、ズーム・ ボタンの一

つを押すと、拡大が 1.0 刻みではなく 0.1 刻みになります。

Version 5.02 -47- A. MultiSpec のウィンドー

Page 53: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

-また、ズーム・ボタンを押したままにすると、1 秒あたりに3ないし 4 回の率で

ズーム・ス テップが連続的に行われます。しかし、マウスボタンがズーム・コ

ントロール・ボタ ンを押しているときに(マッキントッシュ版の場合)コマン

ド・キ ーを、また(ウィンドーズ版の場合)右マウス・ ボタンをおすと、ズー

ム動作はコンピュータが可能な範囲で速くなります。

Magnification ボタン:このコントロールは、x0.1 などと表示され、ユーザーに現

在の拡大率を示します。また、これをクリックすると、画像は拡大率1の大きさに

戻ります。

Multispectral Image Window (side by side channel display)

(多重分光画像ウィンドー:並列表示)

上に示したウィンドーは、多重分光画像ウィンドーの別の表示例です。Processor

-Display Image(プロセッサー-画像表示)のメニュー項目に表示されるダイアログ・

ボックスで、Display Type オプションを選び、次ぎにSide by Side Channels(チ

ャネルを並列)を選ぶと上の画像が得られます。

各チャネルの上にあるタイトルは、チャネル番号と、チャネルの説明が必要である場合

には、その説明です。チャンルの幅が狭すぎる場合にはチャネル番号のみが示されます。

ウィンドーの下部および右横にあるコントロールは前に説明したものと同じです。

あるチャネル内でなんらかの選択を行った場合、その選択は全てのチャネルについても

適用されます。ズーミング・ オペレーションは選択が実際に行われたチャネルを中心に

ズームされます。

"Side by Side Channels" 画像ウィンドーでは、オーバーレイは描かれないことに注意

してください。.

Version 5.02 -48- A. MultiSpec のウィンドー

Page 54: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Thematic Image (主題画像)ウィンドー

パレッ

分離バ

凡例ス

凡例ス

上に

です

す。

Co

Le

V

凡 例 タ イ ト

凡例リスト

ト コントロール

ー・コントロール

クロール・アップ

クロール・ダウン

示したウィンドーは主題画像ウィンドーの例です。これは分類結果を出力したもの

。 (訳注:マッキントッシュ版の主題画像ウィンドーもこれに同じようなもので

詳しくは英文のマニュアルを参照してください)

ィンドーにはいろいろなコントロール・ ボタンがありますがほとんどのものについて

、共通ウィンドー・ コントロールと多重画像ウィンドー(3 チャネル)のところです

に説明してあります。主題画像ウィンドー独自のものとして、Legend(凡例)と Legend

ntrol(凡例コントロール)がありますが、これについては、次に説明します。

gend Title (凡例のタイトル):このポップアップ・ メニューで、画像や凡例リス

にクラスあるいは情報グループのいずれを表示するか選択します。

のポップアップ・ メニューでクラスを情報グループに結合することもできます。これ

、多モードの情報クラスを適切にモデル化するためにサブクラスが必要な場合、ある

は、表示目的のためにクラスをグループ化したい場合などに便利です。クラスを結合

る手順は Combining Classes into Information Groups(クラスを結合して情報

ループにする)のところで説明します。

ersion 5.02 -49- A. MultiSpec のウィンドー

Page 55: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Legend List(凡例リスト):このリストはクラスに対応するカラーとクラス名(また

はグループ名)を表示します。

クラス(またはグループ)のカラーを変更するには、クラス名の左にあるカラー片をダ

ブルクリックするとダイアログ・ ボックスが現れます。このダイアログ・ ボックスのカ

ラー・ ホイールで、目的とするカラーを選べるようになっています。また、別の選び方

も表示されます。

クラスまたはグループ名の上(カラー片ではなく)

をダブルクリックすると右に示したようなダイアロ

グ・ボックス が表示され、クラスまたはグループ名

がエディットできます。

Split Bar Control(分離バー・コントロール):

凡例の巾はマウスを分離バーの上で押し、目的の巾までドラッグしてコントロールしま

す。凡例の巾を5画素以下にすると凡例は表示されなくなります。凡例の巾は、ポップ

アップ・メニューの表示に必要最小限の巾になっています。

Legend Scroll Down/Legend Scroll Up(凡例のスクロール・ダウン/アップ):こ

のコントロールで、凡例リストを上下方向にスクロールできます。リストの動く速さは、

ゆっくりなので、読むのに不自由はありません。(訳注:以下下線付きはマッキントッ

シュ判のみ)できるだけ速くスクロールしたい場合には、マウスボタンをコントロー

ル・ボタン上に押したまま、コマンド・キーを押します。

Palette Control (パレットのコントロール):このボタンを使

って、使用するカラーパレットが選択できます。このボタンを選

択すると、ポップアップ・ メニューが現れます。規定値として幾

つかのカラーと階調パレットが用意されています。統計画像を表

示するためにいろいろなところで利用されている相関行列パレ

ットを用いると、あるクラスから次ぎのクラスに移行するときに、そのクラスの色から

次ぎクラスの色へと滑らかに変化させます。AVHRR NDVI はこのタイプの画像用の特別

なセットです。

(訳者注:以下はマッキントッシュのみに適用されます)

‘False Color’(ウィンドー判には用意されていません)を選ぶとダイアログ・ボ ッ

クスが表示され、ユーザーが各クラスの平均ベクターのチャネルに各主題カラーの赤、

緑.青を定義することができるようになります。このオプションは、プロジェクト・ フ

ァイルが開かれている時だけ可能です。共通ダイアログ・ボックス にある‘Assign

Channel For False Color- Palette(擬似カラーのチャネル割り当て)ダイアロ

グ・ボックスの説明を参照して下さい。

Version 5.02 -50- A. MultiSpec のウィンドー

Page 56: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Combine Classes into Information Groups(クラスを組み合わせて情報グループに

する)

多モードの情報クラスをサブクラスを導入して適切にモデル化したり、表示目的、情報

クラス作成のために複数のクラスをまとめてグループ化する場合には、主題画像に表示

されているクラスを組み合わせると便利です。こうすると、表示された主題画像が、情

報グループとして表示され、分類精度も、主題画像を情報グループとして評価すること

ができます。このグループ化は、主題画像を検討するときに行います。情報グループは、

クラス・ポ ップアップ・メニュー を表示し、Groups/Classes を選択します。次ページ

図左に示したような凡例がすぐに表示されます。

(番号のついた項目)クラスを他のグ

ループ(番号なしの項目)に移動する

には、そのクラスを、目的のグループ

までドラッグします。例えば、常緑樹

暗部-cluster18をクラス(番号付きの

項目)常緑樹―Cluster17にドラッグす

ると、最右図に示したようにグループ

Cluster17はメンバーを2つ持つこと

になります。グループ名は次ぎに述べ

る手順で、常緑樹に変えられます。

グループ名の上を(カラー片でなく)

ダブルクリックすると、グループ名を

編集できるダイアログ・ ボックスが開

かれ、これでグループ名をエディット

できます。

Group/Class内のカラー片はグループ

名と一緒に動きます。カラー片のない

リスト項目はクラスを表します。コン

トロール・キ ーを押したままで、クラ

ス名をダブルクリックすると、そのク

ラスを新しいグループに割り当てるこ

とができます。ダイアログ・ボック スが表示され、新しいグ

ループの名前が入力できます。

Version 5.02 -51- A. MultiSpec のウィンドー

Page 57: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

主題凡例に関する他のユーザ・アクション

Save Changes(変更の保存): クラス、またはグループ名の変更や、割り当てたカ

ラーの変更は、ファイル・ メニューにある‘Save Thematic Class/Group Info As...’

(主題クラス/グループの情報を・・ に保存する)を選択して、保存できます。変

更はクラスに関連した現行のトレイラー・ ファイルに保存することができます。こ

のファイルの規定値名は画像名に’.TRL’というファイル拡張子がついたもので

す。また別名をつけて保存することも可能です。クラス名とカラ-を含む別のトレ

イラー・ファイルは、ファイル・メニューから’Open Thematic Class Info...(主

題クラス情報を開く)’を選択して、主題画像と関連付けられます。

Blink Class or Group Colors:(クラスまたはグループ・ カラーをブリンクさせる):

凡例の各カラー片の上に(マッキントッシュ版とウィンドー版の両方)、あるいは、

画像ウィンドーの各カラ-の上に、カーソルを置くと(マッキントッシュ版のみ)、

クラスまたはグループを’ブリンク’させることができます。また次のことも試し

てください。

Shift Key(シフト・キ ー): シフト・キーを 押したままにすると、カーソル

は目の形をした記号に変わります。マウスボタンをクリックするとクラスまた

は情報グループのカラーは、背景カラーに変わります。マウスボタンを離すと

カラーは、元のカラーに戻ります。

Shift and Control Keys(シフト・キーとコントロール・キー): シフト・ キ

ーとコントロール・ キーを押したままにすると、カーソルは目の形に変わりま

す。マウスボタンをクリックすると他のクラスやグループのカラーは、背景カ

ラーに変わります。マウスボタンを離すと元のカラーに戻ります。

Shift and Option Keys(シフト・キーとオプション・キー): (マッキントッ

シュ版のみ)

Shift and Right Mouse Button(シフトと右マウス・ボタ ン): (ウィンドー

ズ版)これらのキーやボタンを押すと、カーソルは目の形に変わります。マウ

スボタンをクリックすると、このクラスまたはグループのカラーと、選択した

ものより若い番号のもの全ては、背景カラーに変わります。マウスボタンを離

すとカラーは元に戻ります。1

Version 5.02 -52- A. MultiSpec のウィンドー

1 この機能は、確率画像に対して実際に導入されていました。プロセッサー メニューの分類のセクショ

ンを参照してください。

Page 58: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

画像ウィンドー内での選択

Uses for Selected Areas(選択された領域の利用): 選択された領域は次のよう

に利用できます。

- トレーニングまたはテスト・フィ ールドに、利用領域を規定する。これは

Select Field Project Window(フィールド選択プロジェクト・ ウィンドー)

のところで説明してあります。

- プロセッサーの機能が作用する領域を規定する。ヒストグラムやデータの

リストなどのプロセッサー機能には、利用する画像ファイルの中の領域を

指定できるダイアログ・ボックス があります。画像ウィンドー内に長方形

領域がある場合、この領域はこのダイアログ・ボックス の規定値として用

いられます。ダイアログ・ボック スには選択した領域を対象にするか、全

画像を利用するかを切り替えるボタンがあります。このボタンは画像ウィ

ンドー内の選択した領域には影響を与えません。

- 画像のズームを行う領域を規定できます。この点は前述のコントロール・

ボタンのズームのところで説明してあります。

Making Selections(選択をおこなう): 画像ウィンドー内で、選択したい長方形

の一つのコーナーにマウスを押し、もう一方のコーナーまでドラッグすると、その

長方形が選択できます。マウスを離すと領域が選択されます。その領域は、画像ウ

ィンドーの中に、点線の輪郭で示されます。

ドラッグしながら長方形を選択しているとき、ウィンドーの端に達すると、自動的

に画像はスクロールされます。それでもまだ、画像の端に至っていない場合には、

画像ウィンドーに、画像の新しい部分が現れます。

コーディート・ ヴューがオンになっていると、選択された座標が、選択された領域

の画素数とともに表示されます。

Deleting Selections(選択の削除): アクティブな画像ウィンドーの内の選択は、

Edit-Clear Selection Rectangle(編集-長方形選択のクリヤー)を利用するか、

Delete(削除)キーを叩いて削除します。

Duplicate Selections in all Image Windows(全画像ウィンドーでの選択の複製):

一つの画像ウィンドーで行った選択を、開かれている他の画像ウィンドーに適用す

ることができます。これを行うときは、選択操作を行っている間、コントロール・

キーを押したままにします。選択した領域は、アクティブな画像ウィンドーに一時

的に描かれ、マウスボタンを離すと、この画像ウィンドー内でおこなった選択は、

全画像ウィンドーで、恒久的な選択に変わり(点線に変わる)ます。マウスボタン

を離すときに、コントロール・ キーは押したままになっていなければならないこと

に注意してください。また、各画像ウィンドーと画像ファイルの開始ラインと開始

カラムを考慮にいれておきます。

Version 5.02 -53- A. MultiSpec のウィンドー

Page 59: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Project Window(プロジェクト・ウィンドー)

プロジェクト・ウィ ンドーは’Processor - Statistics(プロセッサー・統計 )’メニ

ュー項目を選択すると作成されます。

Project window(プロジェクト・ ウィンドー)には4モードがあり、それぞれウィンド

ーの上部に表示されるプロジェクトのタイトルの下に示されます。:

- Select Field (フィールド 選択)モードはトレーニング・フ ィールドやテス

ト・フィールドを選ぶときに使います。

- Class List (クラス リスト)モードはプロジェクトにあるクラスをリスト

したり、そのクラスを使用するときに使います。

- Field List (フィールド・リス ト)モードはクラス内のフィールドをリスト

したり、そのフィールドを使用するときに使います。

- Coordinate List(座標リスト)モードは、フィールドや領域を定義する座標を

リストしたり、その座標を使用するときに使います。

ウィンドーの中央近くにある ->Class, ->Field, and ->Select とラベルのついたボ

タンで、モードを切り替えることができます。

Version 5.02 -54- A. MultiSpec のウィンドー

Page 60: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Select Field (フィールド 選択)プロジェクト・ウィンドー)

上述したように、Select Field(フィールド選択)モードは、プロジェクト クラ

スのトレーニングやテスト・ フィールドを選択するのに用います。選択領域はつぎ

の3方法で作成できます。:

- Window(ウィンドー)セクションのSelections(セレクション)で述べたよ

うに、長方形の領域を選択することができます。

- 長方形の領域は、以下に述べるEdit Selection(エディット 選択)ボタン

を利用して作成することもできます。

- 多角形領域は、以下に述べるPolygon Enter(多角形入力)で作成できます。

基底画像ウィンドー、あるいはそれに関連させた画像ウィンド-(Project-Add as

Associated(プロジェクト/関連づけ画像の追加)メニュー項目を参照のこと)で、

選択が行われると、以下に述べる’Add To List (リストに追加)’ボタンが有効

になります。

Select Field(フィールド選択)プロジェクト・ウィンド ーのコントロールについ

ては、つぎに詳しく説明します。

Class(クラス): このポップアップ・メ ニューで、選択したフィールドに割り当

てるクラスを選択することができます。現在のクラス名がNew(新クラス)の場合

には、選択したフィールドは新しいクラスに割り当てられるので、名前をつけます。

次ぎのAdd to List(リストに追加)ボタンを参照してください。

Polygon Enter(多角形入力): このチェック・ ボックスでは、長方形にの代りに、

多角形状の領域を選択することができます。この場合には、コーナーをドラッグす

るかわりに、目的の多角形のコーナーをすべてクリックし、多角形領域を選択しま

す。2この多角形選択は、最後のコーナーをダブルクリックすると完了します。多

角形選択が完了する前に、Del(削除)キーをおすと最後に選択した点が削除され

ます。

Edit Selection(エディット 選択): このボタンを押すとダイアログ・ ボックス

が現れ、長方形領域の行列座標を入力したり、編集することができます。

詳しくはEdit Rectangle Selection (長方形選択のエディット)メニュー項目を

参照してください。

Version 5.02 -55- A. MultiSpec のウィンドー

2 ノート,多角形フィールドに問題が見つかっています。最右列と最下行が多角形フィールドに期待通りに

は含まれません。この問題は、たとえば、長方形のフィールドと多角形で同じ領域を選んだときに生じま

す。多角形フィールドは右端の列または最下行を含みませんが、同じ指定の長方形はそれを含みます。こ

のことは。多角形フィールドを選択するときに考慮しなければなりません。いつ、この問題を解決するか

の予定は立っていません。

Page 61: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Add To List(リストに追加): このボタンを押すとDefine Class and/or Field

(クラス/フィールドの定義)ダイアログ・ボッ クスが現れ、選択した領域をフィ

ールドとしてプロジェクトに追加できます。このダイアログ・ ボックスで、フィー

ルドをクラスに関連付け、フィールドを名づけてトレーニングまたはテスト・ フィ

ールドとして定義します。詳しくは以下のDefine Class and/or Field(クラス/

フィールドの定義)ダイアログ・ボックスの説明を参照してください。

このボタンはまた、フィールド選択をプロジェクト関連画像ウィンドーで行ってい

る場合で、かつ‘Project”(プロジェクト)ウィンドーが’Select Field‘(フィールド

選択)モードになっているとき、’Return‘(改行) または ’Enter‘(入力)キー

を押したときにも現れます。

->Classes(クラス), ->Fields(フィールド), ->Coord.(座標): これらのボ

タンは、プロジェクト・ ウィンドーのモードをClass List(クラス リスト)、 Field

List(フィールド・リスト) あるいはCoordinate List(座標リスト)にそれぞれ

切り替えます。

Coordinates (座標)(L,C): このリストは選択した領域のコーナーまたは頂点の

行列座標を示します。長方形は左上と右下のコーナーで定義します。多角形領域は

多角形の各頂点で定義します。

長方形領域は、左上のコーナーと右下のコーナーで定義されます。

多角形は多角形の各頂点の座標で定義されます。

Version 5.02 -56- A. MultiSpec のウィンドー

Page 62: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Class List (クラス リスト)プロジェクト・ウィンドー

Class List(クラス リスト)モードはプロジ

ェクト内のクラスをリストしたり、作業したり

するときに使います。Class List (クラス リ

スト)プロジェクト・ ウィンドーを右に示しま

した。このウィンドーのコントロールについて

詳しく説明します。

Edit Class Name(クラス名のエディット) : こ

のボタンで、クラス名をエディットするための

ダイアログ・ ボックスが表示されます。このダ

イアログ・ ボックスはDefine Class and/or

Field(クラス/フィールド定義)ダイアログ・

ボックスのサブセットです。

Stats(統計): このテキスト情報は、プロジ

ェクトで扱われている統計を示します。これら

はProject - Use Original Statistics(プロ

ジェクト - 元の統計量を利用)メニュー項目

で定義されます。

Histogram Classes(ヒストグラム・ クラス): こ

のボタンで、クラスまたはフィールドのヒストグ

ラムを出力テキスト・ ウィンドーにリストしたり、

ヒストグラム・ グラフ・ ウィンドーにヒストグラ

ムのグラフを描いたりします。

このボタンを起動すると右に示したようなポ

ップアップ・メニュー が表示されます。

このポップアップ・ メニューでプロジェクト内

のクラスまたはフィールドのヒストグラムを

直接作成することができます。Histogram (ヒストグラム)オプションはSet

Specifications for Class/Field Histograms(クラス/フィールド・ ヒストグラ

ム仕様設定(後述))ダイアログ・ボ ックスを表示させ、ヒストグラムの規定設定

を変更できます。

Version 5.02 -57- A. MultiSpec のウィンドー

Page 63: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

List Classes Stats(クラス 統計量 リ

スト): このボタンでクラス/フィールド

の統計量を出力テキスト・ウィン ドーにリ

ストすることができます。このボタンを起

動すると右に示したようなポップアップ・

メニューが表示されます。

このポップアップ・メ ニューで直接クラス

統計量をリストしたり、フィールド統計量のみをリストできます。List Stats

(統計量リスト)オプションはSet Specifications for Listing Statistics (統

計量リストの仕様設定)ダイアログ・ ボックス(後述)を表示させ、リストの既定

設定を変更することができます。

Update P. Stats(プロジェクト 統計の更新): このボタンでプロジェクトの統

計を更新することができます。このボタンはトレーニング・ フィールドに何らかの

変更があったときに使用可能になります。

->Select(選択), ->Fields(フィールド), ->Coord(座標): これらのボタン

はプロジェクト・ウィンドー・モードを。それぞれ、Select Field(フィールド選

択), Field List(フィールド・リスト)あるいはCoordinate List( 座標リスト)

モードに切り替えます。

Classes(クラス): このリストにはプロジェクトで定義されているクラス名を含

みます。クラス数が多すぎてスペースに入らないときエレベータや矢印でリストを

スクロールします。

リストからクラスを選んでから"->Field" ボタンを押してField List(フィール

ド・ リスト)モードにかえることができます。また、クラス名の上をダブルクリッ

クしても、同じことができます。

Version 5.02 -58- A. MultiSpec のウィンドー

Page 64: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Field List(フィールド・リスト)プロジェクト・ウィンドー

クラス・ モードは定義されているクラスのフィールド

をリストしたり作業するときに利用します。Field

List (フィールド・リ スト)プロジェクト・ ウィン

ドーを右に示しました。このウィンドーのコントロー

ルの詳しいことは以下に説明します。

Class(クラス): このテキスト情報はリストされて

いるフィールドが定義されているどのクラスのもの

か示します。

Edit Field Name(フィールド名のエディット) : こ

のボタンでフィールド名をエディットできるダイア

ログ・ボ ックスが表示されます。これはDefine Class

and/or Field(クラス/フィールド定義)ダイアログ・

ボックスのサブセットです。

Stats(統計): このポップアップ・メニュ ーから

Project -Use Original Statistics(プロジェクト -

規定した元の統計量を利用)メニュー項目にあるクラ

スで利用する統計のタイプを設定することができま

す。

Histogram Class(クラスのヒストグラム):このボタ

ンでクラスやクラス内のフィールドのヒストグラムを出力テキスト・ ウィンドーに

リストしたり、ヒストグラム・ グラフ・ ウィンドーにグラフを作成します。このボ

タンを起動すると下右に示したようなポップアップ・メニューが表示されます。

このポップアップ・メニ ューから直接クラス

やクラス内のフィールドのヒストグラムを作

成できます。Histogram(ヒストグラム)オプ

ショ ンは Set Specifications for Class/

Field Histograms (クラス/フィールド・ヒ

ストグラム指定)ダイアログ・ボッ クス(後

述)を表示させ、既定の設定を変更することができます。

Version 5.02 -59- A. MultiSpec のウィンドー

Page 65: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

List Class Stats(クラス統計リスト): このボタンでクラス/フィールドの統計

量を出力テキスト・ ウィンドーにリストすることができます。このボタンを起動す

ると右に示したようなポップアップ・ メニューが

表示されます。このポップアップ・ メニューで直

接クラス統計量をリストしたり、フィールド統計

量のみをリストできます。List Stats(統計量リ

スト)オプションはSet Specifications for

Listing Statistics (統計量リストの仕様設

定)ダイアログ・ボック ス(後述)を表示させ、

リストの既定設定を変更することができます。

Update Class. Stats(クラス統計の更新): このクラスの統計を更新することが

できます。このボタンはトレーニング・ フィールドに何らかの変更があったときに

使用可能になります。

->Select(選択), ->Fields(フィールド), ->Coord(座標): これらのボタン

はプロジェクト・ウィンドー・モードを、それぞれ、Select Field(フィールド選

択), Field List(フィールド・リスト)あるいはCoordinate List( 座標リスト)

モードに切り替えるときに利用します。

Fields(フィールド): このリストにはプロジェクトで定義されているフィールド

名が表示されます。フィールドの数が多すぎてスペースに入らないときエレベータ

や矢印でリストをスクロールします。

リストからフィールド名を選んでから"->Field" ボタンを押してProject(プロジ

ェクト)ウィンドーのCoordinate List(座標・ リスト)モードにかえることがで

きます。また、クラス名の上をダブルクリックしても、同じことがおこなえます。

Version 5.02 -60- A. MultiSpec のウィンドー

Page 66: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Coordinate List(座標リスト)プロジェクト・ウィンドー

フィールド・モードは フィールドを規定する座

標をリストしたり、作業するときに利用します。

Coordinate List (座標リスト)プロジェクト・

ウィンドーを右に示しました。このウィンド-の

コントロールについての詳しいことは、次に説

明します。

Class(クラス): このテキスト情報は、定義さ

れているフィールドが属しているクラスを示し

ます。

Field(フィールド): このテキスト情報は定義

されているフィールドの座標を示します。

Edit Coordinates(座標のエディット) : この

ボタンを押すとダイアログ・ボッ クスが表示さ

れ、フィールドの座標が編集できるようになり

ます。

Histogram Field (フィールドのヒストグラ

ム): このボタンを押すとクラスのヒストグラ

ム、またはクラス内のフィールドを出力テキス

ト・ウィン ドーにリストするか、これらのヒス

トグラムをヒストグラム・グラフ ・ウィンド ー

にグラフとして描きます。このボタンを起動す

ると、右下に示したようなポップアップ・メ ニ

ューが表示されます。

このポップアップ・メニューで、直接フィール

ドのヒストグラムが作成できます。Histogram

( ヒ ス ト グ ラ ム ) オ プ シ ョ ン は Set

Specifications for Class/Field Histograms

(クラス/フィールド・ ヒストグラム指定)ダイアログ・ ボックス(後述)を表示

し、ヒストグラムの既定値が変更できます。

このボタンは、出力テキスト・ ウ

なポップアップ・メニューが現れます。このポ

ストのための仕様設定)ダイアログ・ ボックス(後述)を表示させ、リストの既定

List Field Stats(フィールド統計のリスト):

ィンドーにフィールド統計をリストするための

ものです。このボタンを起動すると右図のよう

ップアップ・メニューで直接フィールド統計を

リストすることができます。List Stats…(統

計のリスト)オプションはSet Specifications for Listing Statistics(統計リ

値設定を変更することができます。

Version 5.02 -61- A. MultiSpec のウィンドー

Page 67: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Update Field Stats(F.統計の更新): このボタンでフィールドの統計を更新する

ことができます。このボタンはトレーニング・ フィールドに何らかの変化が生じた

場合に有効です。

->Select(選択), ->Classes(クラス), ->Fields(フィールド): これらのボ

タンはウィンドー・ モードを、それぞれ、Select Field(フィールド選択), Field

List(フィールド・リ スト)あるいはCoordinate List(座標リスト)モードに切

り替えます。

Coordinates (L,C)(座標(行、列)): このリストには、フィールドのコーナーや

頂点の行座標と列座標があります。座標の数が多すぎてスペースに入りきれない場

合は、上下左右のスクロール・バーを使います。

行と列の座標値の上をダブルクリックすると、Edit Rectangular Field

Coordinates or Edit Polygonal Field Coordinate(長方形フィールド座標エディ

ット、または多角形フィールド座標エディット)ダイアログ・ ボックスが表示され、

座標を変更することができるようになります。

Cutting and Pasting Classes or Fields(クラスまたはフィールドの切り出しと貼り

つけ):フィールドやクラスの切り出し、他のクラスに貼り付けが可能です。フィール

ドやクラスを再貼りつけすると、それはリストの最後に追加されますから、これによっ

てクラスの順序の変更ができます。

プロジェクト・ ウィンドー内でのフィールドやクラスの切り出しと貼りつけについては、

Edit(編集)メニューのところに説明があります

Version 5.02 -62- A. MultiSpec のウィンドー

Page 68: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Define Class and/or Field(クラス/フィールド定義)ダイアログ・ボックス

Class(クラス): このポップアップ・メ ニューで、新しく定義したフィールドを

クラスに関連付けることができます、クラス名が‘New’の場合、クラス名を入力

するための‘Enter Class Name’エディット・ボックスが表示されます。

Enter Class Name(クラス名の入力): このエディット・ボックスでクラス名を入

力します。規定値はClassにクラス番号をつけたものです。クラス名の最大文字数

は31文字です。

Number train pixels in class(クラスのトレーニング画素数): このテキスト情

報は、そのクラストレーニング画素の総数を示します。(トレーニング・フ ィール

ドが追加された場合は、追加されたフィールドも含む)

Enter Field Identifier(フィールド識別器の入力): このエディット・ボッ クス

でフィールド名を入力します。既定のフィールド名は、‘Field+フィールド番号’

です。フィールド名は31文字以内です。

Number pixels(画素数): このテキスト情報は、いくつのフィールド内の画素が

プロジェクトに追加されるか、その数を示します。

Training Field/Test Field(トレーニング・フ ィールド/テスト・フィールド): この

ラジオ・ ボタンで、フィールドが、クラスのトレーニング・フィ ールドであるか、そ

れともテスト・フィールドであるかを決めます。

Cancel: このボタンで、ダイアログ・ ボックスを閉じ、‘Class and/or Field“を

キャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、選択したフィールドをプロジェク

トに追加します。選択されたフィールドは、プロジェクト・ フィールドで定義され

たように境界が描かれ、選択領域は、次ぎの選択ができるように削除されます。

Version 5.02 -63- A. MultiSpec のウィンドー

Page 69: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Set Specifications for Class/Field Histograms (クラス/フィールド・ヒストグ ラ

ム仕様設定)ダイアログ・ボックス (マッキントッシュのみ)

Classes/Fields〔クラス/フィールド〕: このラジオボタンでヒストグラムをクラ

スについて描くか、各フィールドについて描くかを選択します。

Use feature transformation(特徴変換の利用):このチェック・ボックスで、も

とのチャネルのデータを使用するか(チェックなし)、変換されたチャネルを使用

するか(チェック付き)を指定できます。このオプションは、主成分分析を行うか、

特徴抽出解析を行うか、あるいは予め保存してあるディスク・ ファイルから変換行

列を読み込み、変換行列が可能な場合にのみ利用できます。 (訳注ウィンドー版では、利用できチャネルをすべて利用するだけで、選択はできません。)

Channels/Features(チャネル/特徴): このポップアップ メニューで、プロジェ

クト統計量で利用できるチャネル(もとのチャネル)や特徴(変換されたチャネル)

の全てを使うか、一部チャネルのみを使うかを選ぶことができます。

Output(出力): このラジオボタンで、ヒストグラムの表を、出力テキスト・ ウィ

ンドーに出力するか、グラフ・ウィンドーに出力するかを選択できます。

Include empty bins(空のビンを含める): このチェック ボックスで、出力

テキスト・ ウィンドーに出力する表に、ヒストグラムにある空のビンも含める

ことをリクエストできます。

Blank values outside of range(範囲外のブランク値): このチェック ボッ

クスで、データの最小最大値外のものを、0のかわりにブランクにすることを

リクエストできます。

Line/Column interval(ラインとカラムの間隔):これらのエディット ボックスで、

データを画像ファイルから読み込むときのラインとカラムの間隔を設定できます。

Output Options(出力オプション):

Group by(グループ化): このラジオ ボタンで、表にある情報をチャネル毎か、

クラス/フィールド毎にするか選択します。

List format(リストの形式): これらのラジオボタンでヒストグラム表を行

列形式にするか、カラム形式にするか、選択します。

Cancel: このボタンで、ダイアログ・ ボックスを閉じ、ヒストグラムのリクエスト

をキャンセルします。

OK: このボタンで、ダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで設定さ

れたパラメタ・セットを使って、ヒストグラムのリクエストを実行します。

Version 5.02 -64- A. MultiSpec のウィンドー

Page 70: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Set Specifications for Listing Statistics〔統計量リスト仕様設定)ダイアログ・

ボックス

List Statistics For: このチェック・ボ ックスで、クラス統計量あるいはフィー

ルド統計量をリストするかどうかを指定します。

Other Options(その他のオプション):

Mean and Std. Dev. Precision(平均値と標準偏差の精度): このエディット

ボックスで、平均値と標準偏差の値を表示する小数点以下の桁数を指定します。

Covariance/Correlation precision(共分散/相関の精度): このエディット

ボックスで、共分散や相関行列の値を表示する小数点以下の桁数を指定します。

Use feature transformation(特徴変換の利用):(訳注: マッキントッシュ

版ののみ)このチェック・ ボックスで、もとのチャネルの統計量のリストを使

用するか(チェックなし)、変換されたチャネルの統計量をリストするか(チ

ェック付き)を指定できます。このオプションは、主成分分析を行うか、特徴

抽出解析を行うか、あるいは、予め保存してあるディスク・ ファイルから変換

行列を読み込んで、変換行列が使える場合にのみ利用できます。

Include(・ ・を含める): これらのチェック・ボック スで、平均値と標準偏差ベ

クター、共分散行列/あるいは相関行列を指定したクラス/またはフィールドについ

てリストするかをどうかを指定します。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、統計量リストのリクエストを

キャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで設定され

たパラメタ・セットを使って統計量リストのリクエストを実行します。

Version 5.02 -65- A. MultiSpec のウィンドー

Page 71: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Graph Windows(グラフ ウィンドー) グラフ・ウ ィンドーには3つのタイプ、selection(選択), biplot(2次元プロット)

ヒストグラムがあります。

- 選択グラフ・ ウィンドーは、画像ウィンドーの選択した領域内のデータを、チャ

ネル毎に画素値を描きます。

-2次元プロットは、データ(または特徴)を2つのチャネル(または特徴)に対し

てプロットします。

-ヒストグラムは、選択したクラスまたはフィールドのデータのヒストグラムを表

示します。

Selection Graph Window(選択グラフ・ウィンドー) (訳注:マッキントッシュ版のみ)

このグラフ・ウィ ンドーは’Options- New Selection Graph(オプション-新しいグラ

フ・ウィンドー)メニュー項目で作成されます。

選択した領域が、多重分光画像ウィンドーや主題画像ウィンドーで1画素しかない場合、

作成されたグラフは、その画素のデータ値を表す1ライン(あるいは+)を含みます。

選択した領域が、主題画像ウィンドーで複数個の画素を含む場合には、作成されたグラ

フは選択された領域の左上のデータ値を表す+を含みます。

選択領域が多重分光画像ウィンドーで複数個の画素を含む場合には、下図にあるようにグ

ラフは平均値とそれに+/-1標準偏差を加えたものと最小/最大値をふくむ複数ライン

になります。

ウィンドーにあるコントロール・ ボタンについては、共通ウィン

ルのところで説明してあります。

Graph Title(グラフのタイトル): グラフのタイトルはプロッ

選択したラインとカラムを示します。

Red line(レッド・ライン): レッド・ラ インは各チャネルの

Green lines(グリーン・ライン): グリーン・ラインは各 チャ

+/-1倍を平均値からのずれとして描いたものです。

Blue lines(ブルー・ライ ン): ブルー・ライン は各チャネルの最大と

ます。

Version 5.02 -66- A. Multi

グラフのタイトル

ドー・ コントロー

トしたデータ値の

平均値を表します。

ネルの標準偏差の

最小データを表し

Spec のウィンドー

Page 72: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Biplot Graph Window(2次元プロットウィンドー) (マッキントッシュ版のみ)

このグラフは‘Processor-Utility-Biplots of Data(プロセッサー・ ユーティリティ

ー・データの2次元プロット)メニュー項目で作成します。

記号

楕円

タイトル

ウィンドーのコントロール・ ボタンは共通ウィンドー・ コントロールのところで説

明してあります。

Title(タイトル): グラフのタイトルはグラフの作成に使用したチャネル(また

は特徴)を示します。

Symbols(記号): グラフの記号は、指定したクラスとチャネル対に対する値を表

します。クラス データの規定値は1,2,3,・ ・ です。選択された領域のデータに関

する規定値の記号は+です。

Ellipse(楕円): グラフに楕円が描かれている場合、これは指定されたクラスと

チャネル対の統計量の集中度を表す楕円です。

X-Axis/Y-Axis(x-軸/y-軸): 軸はそれぞれのチャネルのデータ値を表します。

Version 5.02 -67- A. MultiSpec のウィンドー

Page 73: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Histogram Graph Window(ヒストグラム・ウィンドー)

(訳注:旧バージョンではマッキントッシュ版のみでしたが、新しいプログラムで

はウィンドーでも機能します。ただし現状ではバグがあり、マニュアル通りに動作

しないものあります)

このグラフ・ウィンド ーは、Project-Statistics(プロジェクト-統計量)で表示され

たProjectウィンドーにあるClass Statistics (クラス統計量)と Field Statistics

(フィールド統計量)のウィンドーにあるHistogram(ヒストグラム)ボタンを使って作

成します。

ヒストグラム

ウィンドーにある多くのボタンについては、共通ウィンドー・コ-ントロー

説明してあります。ヒストグラム・ウィンドー特有のボタンについては次に

Title(タイトル): グラフのタイトルには、ヒストグラムがクラス

ムかフィールドのヒストグラムの何れかであるかを示し、表示されて

(または特徴)も表示します。

Legend(凡例):現在カラーで表示されているヒストグラムがクラス

たはフィールドであるかを色で識別します。

Histogram(ヒストグラム): 縦線は各データ値のカウントを示しま

Density Function(密度関数): この曲線は指定されたクラスとチャ

ガウス型密度関数を表します。

Channel scroll up/Channel scroll down(チャネルのスクロール・アッ

ル・ダウン) : このコントロール・ボタンで 表示されているチャネル番

特徴を)変えることができます。スクロールは1秒当たり、2ないし3

化しない様に実施されています。スクロール中‘command’を押して

ピュータが描ける最大速度で変化させることができます。これはハイ

トル・データを見るときに便利です。

Legend control(凡例コントロール): このコントロール・ ボタンで

示するクラスまたはフィールドの選択ができます。

Overlay control(オーバーレイ コントロール): このコントロールで

ストグラムに重ね書きをしたり、ヒストグラムの表示をしないようにす

ます。

Version 5.02 -68- A. MultiSpec

イトル

凡例

密度関数 ール・

チャネル・ スクロアップ・ダウン

凡例コントロール

ーバーレイ・コントロール

ルのところで

説明します。

のヒストグラ

いるチャネル

であるか、ま

す。

ネルに対する

プ/ スクロー

号を(または

グラフ以上変

おくと、コン

パー・ スペク

、グラフに表

密度関数をヒ

ることができ

のウィンドー

Page 74: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Coordinate View(座標表示)

座標表示は、画像内のカーソルや画像ウィンドー内で選択された領域のラインとカラム

の位置を表示するものです。選択された領域内の画素数も合わせて表示します。座標の

表示場所は、画像ウィンドーの画像にすぐ上です。

Coordinate View(座標表示) (マッキントッシュ版)

座標表示は、Window-Show Coordinate View(ウィンドー座標表示)メニュー項目

か、垂直スクロール・バーの上の座標表示ボタンで作成します。

Coordinate View(座標表示) (ウィンドー版)

座標表示は、Window- Show Coordinate View(ウィンドー座標表示)メニュー項目

か‘View- Coordinates Bar(表示-座標バー)メニュー項目で選択します。

Version 5.02 -69- A. MultiSpec のウィンドー

Page 75: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Version 5.02 -70- A. MultiSpec のウィンドー

Coordinate View(座標表示)要素の説明

Lines/Column(ライン/カラム)ポップアップ メ

ニュー: 右図に示したようなポップアップ・ メニュ

ーで、カーソルや選択領域の位置を表示する単位を

選択することができます。

Cursor Location(カーソルの位置): カーソルの

位置は、ポップアップ メニューのすぐ右にあります。上の数字は垂直(ライン)

情報を示し、下の数字は水平(カラム)情報を示します。単位は画像に対して定義

されているマップ情報から選びます。

Selected Area Location(選択領域の位置): 選択した領域はカーソル位置の右、

分離線の後にあります。上の数字はライン情報を示し、下の数字はカラム)情報を

示します。多角形で選択した場合、ラインとカラム情報は、選択した多角形領域を

囲む最小の長方形で表します。単位は画像に対して定義されているマップ情報によ

って選ばれます。

Number Pixels(画素数)ポップアップ・メニ ュー: このポッ

プアップ メニューで選択した領域を表す単位が選択できます。

領域内の画素数、また平方キロメートルなど。

Scale(スケール): このテキスト情報はスクリーン上の画像の大きさを近似的に

示したものです。この情報は、この画像の地図情報が可能で、地図情報の単位が与

えられているときに表示されます。このスケールは、固定されたモニターの解像度

によるので近似値です。実際のモニターの解像度はこの値とは異なっています。

ノート:

座標を表示する値の千の単位や小数点以下の表示は使用しているオペレーティング・ シ

ステムでユーザーが定義します。マッキントッシュもウィンドーズのオペレーティン

グ・ システムいずれの場合も、ユーザーの希望に従って設定することができます。この

設定はマルチスペックを開始する前におこなってください。

Page 76: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス B. メニューの項目

Apple(アップル) メニュー(マッキントッシュ版のみ) About MultiSpec…

このメニューは使用しているマルチスペックのバージ

ョン番号と日付を表示します。またメニュー項目では

パデュー大学研究財団の著作権も表示しています。

アップル・メニューの他の選択項目は導入されている

特定のマッキントッシュによって異なり、マルチスペックとは無関係です。

File(ファイル)メニュー File メニューには画像やその他のファイルを開いたり、

ロード、保存、プリントしたりする機能があります

File-New Project(ファイル-新プロジェクト)メニュー項

このメニューで、アクティブになっている画像ウィンドー

に新しいプロジェクトを開くことができます。プロジェク

ト・ウィン ドーはモニターの右側に表示されます。通常、

プロセッサーメニューの下にある‘ Statistics...(統計

量計算)’ または ’Cluster...(クラスター)’が次の

ステップとして選択されます。この’New Project’のス

テップをスキップし、Statistics..’’や‘ Cluster...’

メニュー項目でも選択できます。プロジェクト・ ファイル

が 開 か れ て い な い 場 合 、 ’Statistics...’

や’Cluster...’ メニュー項目を選択すると、アクティ

ブな画像ウィンドーのために新しいプロジェクトが自動

的に開かれます。

File - Open Image(ファイルー画像を開く)メニュー項目

このメニュー項目を選ぶと、表示する画像を選択するためのダイアログ・ ボックスが表

示されます。ダイアログ・ ボックスには以下に示すように、現行ディスクのファイルの

リストがあり、このディスクにあるファイ画像ファイルやすべてのフォルダがリストさ

れています。

マッキントッシュ版:マルチスペックは TEXT, BINA, ????, rIMG(MacSADIE),TPIC(非

圧縮の TARGA), TIFF(非圧縮の TIFF),Gcls(GAIA)のタイプのファイルが全画像ファ

イルであると仮定しています。ファイル メニューのもとで、‘ファイルを開く’を選択

しているときにオプション・ キーを押すと、全てのファイルタイプのファイルがリスト

されます。

候補となる TIFF 画像は 8 ないし 16 ビット(1 ビットではない)で画像は、圧縮形式で

はいけません。カラー・ テーブルをもつこれらの TIFF 画像は、主題タイプの画像とし

て扱われ、複数のレイヤー(またはチャネル)をもち、カラー・ テーブルを持たない画

像は、多重分光画像タイプとして扱われます。

Version 5.02 -71- B. メニュー項目

Page 77: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Select Image(画像選択)ダイアログ・ボックス(ウィンドーズ版)

(訳注:以下下線部はマッキントッシュ版向け)

Select Image(画像選択): このポップアップ・ ボックスで、ディスクや階層化さ

れているファイル・リストの上位フォルダを選ぶことができます。

Macintosh HD(マッキントッシュ HD): このボタンの名前は左のリストにあるフ

ァイルが保存されているディスク・ ボリューウムの名前です。このボタンをクリッ

クするとフォルダの階層は1レベル上に移動します。

Eject(とりだし): このボタンで、アクティブなドライブが、入れ替え可能なデ

ィスクの場合、そのディスクを取り出すこととができます。このボタンは、ディス

クが入れ替え可能な場合にのみ、稼動します。

Desktop(ディスクトップ): このボタンで、ディスクの階層構造の最上層ファイ

ルとボリューウムのリストを表示します。

(訳注:以下マッキントッシュ・ウィンドーズ共通)

Open(開く): このボタンでファイルのリストから選んだファイルを開くことがで

きます。リスト内のファイルを選択した後で、それをクリックするか、リターン・

キーまたはエンター・ キーを押たり、リストのファイル名をダブル・ クリックする

と実行ファイルを開くオペレーションが開始します。

Cancel: このボタンでオペレーションをキャンセルします。‘画像を開く‘オペレ

ーションはキャンセルされます。

Open image as(・・と して画像を開く): このラジオ・ ボタンでマルチスペック

が画像ファイルをどのように扱うか----多重分光画像や主題画像として扱うかを

既定します。:

- 規定値の場合、マルチスペックはファイルにヘッダー情報がある場合にヘ

ッダー情報から画像の扱い方を決定します。

- 多重分光画像は、通常多重分光スキャナー・ データを開き、選択したチャ

ネルを赤、みどり、青として表示します。

- 主題画像は、通常分類の出力画像あるいは地理情報システム (GIS)のラス

ター画像を選択し、特定の主題に対して特定のカラーを割り当てます。

Version 5.02 -72- B. メニュー項目

Page 78: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Link to active image window(アクティブ・ウ ィンドーへのリンク): このチェ

ック・ ボックスで、新しく選択した画像を、アクティブな画像ウィンドーに表示さ

れる画像ファイルにリンクします。この論理的にリンクしたファイルは、あたかも

1 つの画像ファイルのように取り扱われます。これは各チャネル毎に別のファイル

になっている場合に便利なものです。以下 Logically Linking Files(論理的にフ

ァイルをリンクする)で説明する手順を参照してください。この手順で論知的にリ

ンクしたファイルを組み合わせて 1 つのファイルを作成することができます。この

手順は、Combining Files into a Single New File(ファイルを結合して 1 つの新

しいファイルにする)で、 説明してあります。このチェック・ボ ックスは、アク

ティブな多重分光画像ウィンドーがない場合には、利用できません。

画像ファイルが開かれると

画像ファイルが選択され、それが開かれると、マルチスペックはその画像が識別で

きる形式のものかどうかをチェックします。Recognized Formats(識別できる形式)

を参照してください。

ファイルが識別できる形式でない場合、マルチスペックは、Change Image

Description(画像記述の変更)ダイアログ・ボッ クスを表示します。詳しいこと

は Change Image Description(画像記述の変更) メニュー項目を参照してくださ

い。マルチスペックはヘダー・ レコードから画像形式を読み取り、Processor ―

Display Image(プロセッサー画像表示)メニュー項目で説明した多重分光表示仕

様か主題表示仕様ダイアログ・ボックスを開きます。

識別できるデータ形式

現在ところ識別できるデータ形式は:

ArcView,

ArcView 形状 ファイル

ENVI,

ERDAS *.LAN,

ERDAS *.GIS,

ERDAS 画像, (4,8, 16-ビット符号付と符号なしデータ値;非圧縮)

FastL7A,

GAIA,

GeoTIFF & TIFF 非圧縮,

HDF-サイエンティフィック・データ・モデル

(全部を一つのファイルにする)、

Land Analysis System (LAS),

LARSYS 多重分光画像ストレージ・テープ (MIST),

LGSOWG,

MacSADIE,

MultiSpec ASCII 分類形式のデータ・ファイル,

PDS,

Sun "Screen Dump",

TARGA uncompressed,

VICAR(訳注:JPL のシステム)

(訳注:太字は日本でもポピュラーな形式)

Version 5.02 -73- B. メニュー項目

Page 79: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Logically Linking Files(論理的にファイルをリンクする)

例えば、4 バンドの画像が 4 つの別々のファイルとして分離されて保存されてい

るような場合には、これらの多重分光画像を論理的にリンクして、一つの画像

ファイルのようにすることができます。また、同じライン数とカラム数を持ち、

それぞれの画素が同じ場所に対応している時系列的な多重画像が別のファイル

に保存されているような場合もリンクできます。(次ぎに説明する Combining

Files into a Single New File:複数のファイルを結合して単一のファイルの

する項を参照してください)

ディスク・ ファイルをリンクして一つの画像ウィンドーにするには、まず、最

初の多重分光画像をファイル メニューにある‘画像を開く’を利用して開きま

す。別のディスク・ ファイルをアクティブな画像ウィンドーにリンクするには、

もう一度‘画像を開く’を利用します。このとき、ダイアログ・ボ ックスの下

のほうにある ’Link to Active Image Window(アクティブ・画像ウ ィンドー

にリンクする)’オプションが表示されます。 このボックスをチェックし、ア

クティブな画像ウィンドーにリンクする画像を選択します。この’Link to

Active Image Window’がチェックされ、Cancel を選択しない限り、ユーザはさ

らに画像ディスク・ ファイルを’open image(画像を開く)ダイアログ・ ボッ

クスで、自動的にアクティブな画像ウィンドーにリンクできます。‘open image’

ダイアログ・ボッ クスのタイトルはそれまで、いくつのディスク・ ファイルを

選択、リンクしたかその数を表示します。画像ウィンドー名は ’Ln-’という

接頭語がつきます。ここで n は画像ウィンドーにリンクされたディスク・ファ

イルの数です。分離されていたディスク・ ファイルを一緒にリンクした後は、”

論理的にリンクした画像についてプロセッサーの‘Display Image(画像表示)、

Histogram(ヒストグラム)、 List Data(リストデータ)、 Principal Components

(主成分)、 や Reformat(再形式変換) を実行することができます。この“論

理的に結合した”画像はプロジェクトの基底画像とすることはできません。

論理的にリンクしたものには、そのほかのルールや制約があり:

- リンクは、多重分光タイプの画像ウィンドーで利用される画像についての

み可能

- リンク可能な画像ディスク・ファイルはデータ・バイト数、ライン数と カ

ラム数の異なったものや、チャネル数が異なったものや、BIL と BSQ 形式が

混在してもよい。(ノート: BIS 形式は論理的にリンクした画像には利用で

きません。BIS ファイルを BIL または BSQ 形式に予め変換しておきます。)

リンクされた画像は、それぞれの分離された画像ディスク ファイルのそ

れぞれのパラメタを論理結合した最大のラインとカラム数を持つことにな

ります。

- 全画像は、最初のラインとカラムに合わせられます。それぞれの画像ディ

スク・ファイルを、異なったラインとカラムに重ね合わせはできません。

Combining Files into a Single New File(複数ファイルを結合して単一ファイルにする)

論理的にリンクされた画像ディスク・ファイ ルの全チャネルを含む新しいディス

ク・ ファイルを作成するには、プロセッサー-メニューの‘Reformat(形式再編成)

を利用します。目的のファイルをリンクしたあとで、これを行うには Reformat プ

ロセッサーの下にある Change Image File Format(画像ファイル形式の変換)オ

Version 5.02 -74- B. メニュー項目

Page 80: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

プションを選びます。この Change Image File Format(画像ファイル形式の変換

ダイアログ・ボックスで’New File for the Output File(出力ファイルに新ファ

イルを)を選択します。必要に応じて他のオプションも選びます。新しいファイル

には名前をつけ OK をクリックすると作成されます。この新しいファイルが以後、

プロジェクトの基底画像として、また外のファイルに使えます。

画像ファイルを開く別の方法

画像ファイルは、画像ファイル名やマルチスペックの文書のアイコンをダブル・ ク

リックしたり、画像ファイルをマルチスペックのアプリケーション・ アイコンにド

ラッグしても開くことができます。

マルチスペックを開始し、画像ファイルを開く別の方法は、マルチスペックを選択

し、検索プログラムで画像ファイルを選択し、選択した項目の上をダブル・ クリッ

クすることです。マルチスペックが開始され、自動的に選択した画像ファイルが開

かれます。

さらに、.STA 拡張子か.TRL 拡張子を持つファイルをダブル・クリックすると、そ

れに関連した画像が同じフォルダにあると、その画像が開かれます。

ArcView 形状 ファイル

(画像ウィンドーが最初に開いていると)ArcView の形状ファイルを開くことがで

きます。マックの画像ウィンドーが開かれている場合、画像ウィンドーの下左に追

加されているポップアップ ボタンでオーバーレイのオン/オフの切り替えができ

ます。ウィンドーズ版の場合は、ツールバーのズーム・ ボタンのとなりにあります。

(現在のところ、カラーについてのコントロールはありません)形状ファイルは、

アクティブな画像ウィンドーに加えられます。特定の形状ファイルをメモリーから

削除するには‘Edit - Clear Overlay’(編集― オーバーレイをクリアー)メニュ

ー項目を使います。

画像マップ情報

マルチスペックは少なくとも、ERDAS *.lan および *.gis, ERDAS Imagine, FastL7A

と GeoSPOT GeoTIFF ファイルにあるマップの幾何情報を読み込めます。この情報

はマップ座標を表示したり、画像ウィンドーに形状ファイルの重ね書きオプション

を可能にするために利用されます。

Version 5.02 -75- B. メニュー項目

Page 81: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

File-Open Project...(ファイル-プロジェクトを開く)メニュー項目

このメニュー項目で、これまでに実行し、保存してあるプロジェクトをユーザが選択で

きるダイアログ・ ボックスが表示されます。このダイアログ・ ボックスには、現行のフ

ォルダ内のプロジェクト・ ファイルと全フォルダがあるディスク上のファイルをリスト

します。

MultiSpec は"TEXT" ファイル全てをプロジェクト・ファイルの候補とみなします。

Select Project(プロジェクト選択)ダイアログ・ボックス

Select Project Popup Box: このポップアップ・ボック スで、ディスクや階層化さ

れているファイル・リストの上位フォルダを選ぶことができます。

(訳注:以下下線部はマッキントッシュ版のみ)

Macintosh HD: このボタン上の名前はリストされているファイルが保存されてい

るディスク・ ボリュームの名前です。このボタンをクリックすると、階層化されて

いるフォルダの 1 レベル上に移動します。

Eject:アクティブなディスク除去可能なディスク・ ドライブの場合、このボタンで、

そのリムーバブル・ ディスクを取り出します。このボタンはディスクが除去可能な

場合にのみ利用可能です。

Desktop(ディスクトップ): このボタンでディスク階層の最上レベルのファイル

とボリューウムのリストをみることができます。

Open(開く): このボタンでリストから選択したファイルを開きます。リストにあ

るファイルを選択したあと、このボタンをクリックするか、リターン.キーまたは

エンター・ キーを押すか、リストの中のファイル名をダブル・ クリックすると、実

行されます。選択したファイルがプロジェクト・ ファイルでなかった場合には注意

され、ファイルのリストが再び提示され、他の選択ができます。

Cancel: このボタンでオペレーションをキャンセルし、プロジェクト・ ファイルは

開けません。

Version 5.02 -76- B. メニュー項目

Page 82: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス プロジェクト ファイルを開く別の方法

マッキントッシュ版のみ: マルチスペックを開始し、Finder Window(検索ウィン

ドー)にあるプロジェクト・ ファイルをダブル・ クリックするとプロジェクト・ フ

ァイルを開くことができます。

File - Open Project Image(ファイル-プロジェクト画像を開く)メニュー項目

このメニュー項目で現行プロジェクトの画像を開くことができます。以下に述べる

Project(プロジェクト)メニュー の説明を参照してください。

File-Open Thematic Class/Group Info…(主題クラス/グループ情報を開く)メニュ

ー項目:

このメニュー項目で、現在アクティブになっている画像ウィンドーについて、主題クラ

ス、またはグループ情報を、規定値ファイルからロードしたものとは別のファイルから

ロードすることができます。この項目は、主題タイプのアクティブな画像ウィンドーに

対してのみ利用可能です。また、メニュー項目は、アクティブ画像ウィンドーがクラス

を表示している場合には“Open Thematic Class”となり、グループを表示している

場合には“Open Thematic Groups”と表示されます。

情報グループとその作成については、“Thematic Windows“にあるセクションを参照し

てください。

File-Close Window(ファイル-ウィンドーを閉じる):

このメニュー項目で、現在アクティブなウィンドーを閉じることができます。アクティ

ブなウィンドーは、Window メニューを見ると判定できます。アクティブなウィンドー

名の隣にはチェック・ マークが付いています。このメニュー項目で閉じることのできる

ウィンドーは、画像ウィンドー、グラフ・ ウィンドー、プロジェクト・ ウィンドーです。

“Close Windows”メニューは、画像ウィンドーがアクティブになっているときには、

“Close Image Window”となり、プロジェクト・ウィンド ーがアクティブのときには、

“Close Project Window”と、また、グラフィック・ウィンドーがアクティブのとき に

は、“Close Graphic Window”に変わります。また、画像、グラフィックとプロジェク

ト・ウィン ドーは、Close Box(ウィンドーの右上のある小さなボックス)をクリック

して閉じることもできます。

画像ウィンドーを閉じる(Close Image Window):“Close Image Window(画像ウィン

ドーを閉じる)“メニュー項目は、アクティブになっている画像ウィンドーに関連した

画像ファイルを使う必要がなくなったときに利用します。画像ウィンドーが閉じられ、

ウィンドーとその内容、ウィンドーに関連したメモリーがすべてを廃棄されます。アク

ティブであった画像ウィンドーの直ぐ下にあるウィンドーが新しい画像ウィンドーに

なります。Window メニューを見て、どの画像ウィンドーをアクティブにするかを決定

します。アクティブな画像ウィンドーの名前は輪郭付きの文字で表示されます。

Version 5.02 -77- B. メニュー項目

Page 83: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Close Project Window(プロジェクト・ ウィンドーを閉じる):“Close Project Window(プ

ロジェクト・ウィンドーを閉じる)”メニュー項目は、プロジェクトが必要でなく なっ

たときに利用します。プロジェクト・ ウィンドーが閉じられ、プロジェクトに関連した

メモリーも廃棄されます。最後に保存したときからプロジェクトに何らかの変更があっ

た場合には、1)“Save The Project(プロジェクトを保存する)”、2)”Not Save the

Project(プロジェクトを保存しない)、3)”Cancel The ‘Close the Project Window(プ

ロジェクト・ウィンドーを閉じるをキャンセルする)“のいずれかを選択します。

Close Graph Window(グラフ・ウィン ドーを閉じる):“Close Graph Window(グラ

フ・ウィンドーを閉じる)“メニュー項目は、アクティブになっているグラフ・ウ ィン

ドーが不要になった時に使用します。グラフ・ ウィンドーは閉じられ、グラフに関連し

たメモリーも廃棄されます。

註:テキスト出力ウィンドーは、閉じることはできませんが、Window メニューを使っ

て、テキスト出力ウィンドーを非表示にすることはできます。

File-Load/Save Transformation Matrix.(変換行列をロード/保存する)メニュー項目

このマルチスペックのセッションで、主成分や特徴変換が前もって計算されている場合、

“Save Transformation(変換行列を保存する)”を選択すると、この変換行列をディス

ク・ファイルに保存することができます。

このような変換行列がメモリーに記憶されていない場合、“Load Transformation

Matrix”を使うと、ディスクに予め保存されているこのような変換行列をロードするこ

とができます。

ただし、マッキントッシュ版で書かれた変換ファイルはウィンドーズでは読み込めず、

逆もまた同様です。

File-Save Thematic Class Info As..(主題クラス情報を保存する)

主題画像ウィンドーの画像に、クラス名、場合によっては表示カラーに変更を加えたと

き、このメニュー項目で、その主題クラスの情報を保存することができます。情報

は .trl ファイルとして保存されます。主題画像ファイルが開かれディスプレイに表示

されると、このクラス情報は*.trl が主題画像ファイルと同じベース名を持つ限り、自

動的に読み込まれ利用できるようになります。

File-Save Thematic Group Info As..(主題グループ情報を保存する):

クラスのグルーピング、グループ名、場合によっては表示カラーを変えた場合、このメ

ニュー項目で、グループ情報を保存することができます。この情報は主題画像ファイル

の終わり、データの後ろに保存されます。主題画像ファイルが開かれディスプレイに表

示されているときは、グループ情報は自動的に読み込まれ利用できるようになります。

Save Text Output As…(テキスト出力に名前をつけて保存):

このメニュー項目で、出力テキスト・ ウィンドーにあるテキスト(またはテキストの一

部)を別のテキスト・ ファイルに保存できます。保存されたファイルは、他のアプリケ

ーション・ プログラム、例えばワード・ プロセッサーで利用できます。このメニュー項

目はテキスト ウィンドーがアクティブなときにのみ有効です。

Version 5.02 -78- B. メニュー項目

Page 84: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Save Image To TIFF As…(画像をTIFF形式のファイルとして名前をつけて保存):

このメニュー項目で、アクティブな画像ウィンドーに表示されている画像(またはその

一部)を TIFF フォーマットのディスク・ファイルとして保存します。この場合、保存さ

れるのは表示されている画像のバンドだけで、データ・ファイルの全バンドがこの方法

で保存されるのではないことに注意してください。主題画像と 8 ビットのカラー・マル

チスペクトル画像は TIFF パレット・カラー画像として、1 チャネルマルチスペクトル

画像は TIFF 階調画像として、16-24 ビットのカラー、マルチスペクトル画像は TIFF RGB

フル・ カラー画像として保存されます。このメニュー項目は画像ウィンドーがアクティ

ブになっているときにのみ有効です。

File - Save Project(ファイル-プロジェクトを保存)メニュー項目

このメニュー項目で、現行のプロジェクトを、そのプロジェクトを読みこむときに利用

したファイル、または最後に保存したファイルと同じファイルに保存します。これが新

しい’Untitled’ プロジェクトの場合には、ダイアログ・ボックス が表示され、ファ

イル名をリクエストしてきます。規定値の名前は常に与えられます。

File - Save Project As...〔ファイル-プロジェクト・ ファイルを・・と名づ けて保

存〕メニュー項目

このメニュー項目で、現行のプロジェクトでプロジェクトを読みこんで利用したファイ

ルとは異なったファイルに保存できます。表示されたダイアログ・ ボックスで、プロジ

ェクト・ ファイルを保存する新しいファイル名の入力や、ディスク・ ドライブやフォル

ダの選択ができます。入力したファイル名が既存のものとダブっている場合には、その

ファイルを上書きするか、オペレーションをキャンセルするかの警告があり、対応をき

いてきます。また、ファイルの保存に十分なディスク容量がない場合も同様です。

File - Page Setup...(ページ設定)(マッキントッシュ版):または

File - Print Setup (プリント設定)(ウィンドーズ版)

このメニュー項目で、プリント用のパラメターを設定するための標準的なダイアログの

表示をリクエストできます。

Version 5.02 -79- B. メニュー項目

Page 85: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス File-Print(ファイル-プリント)メニュー項目

テキスト・ウィンドーの場合: このメニュー項目で、テキスト・出力ウィンドー内のテキスト(または選択したその一

部)を選択したプリンターで印刷します。

画像ウィンドーの場合: このメニュー項目で、アクティブ画像ウィンドーの画像(またはその選択した部分)を

選択したプリンターで印刷します。 ページ設定ダイアログで“縮小または拡大”パラ

メターで修正していないかぎり、画像は画像ウィンドーで使用されている縮尺でプリン

トされます。

マッキントッシュ版の場合:このメニュー項目を選ぶ

と、右に示したダイアログが表示されます。このダイ

アログ・ ボックスから画像をプリントするのに必要な

ページ数が分かり、画像を1ページにおさめられるよ

うにスケールを合わせることもできます。

ウィンドーズ版の場合には、画像が印刷ページに対し

て大き過ぎる場合には、1ページに収まるようにスケ

ールダウンします。

主題画像ウィンドーの凡例は、画像ウィンドーに表示されている場合にはプリントされ

ますが、凡例が表示されていない場合にはプリントされません。

フィールドの境界が表示されている場合には、表示されている通りにプリントされます。

グラフ・ウィンドーの場合: このメニュー項目で、ウィンドーを選択したプリンターにプリントします。グラフ・ ウ

ィンドーはページの中央、ウィンドーに表示されている大きさでプリントされます。グ

ラフが大きすぎて1ページに納まらない場合には、そのページに合うようにスケールダ

ウンされます。

利用するプリンターの選択はそれぞれマッキントッシュまたはウィンドーズのOSが

用意する方法を利用します。Macintosh システムの場合には。“Apple”メニューの下に

ある“Chooser”メニュー項目を利用してプリンターを選択します。

File-Quit MultiSpec(マルチスペックの終了)メニュー項目:

このメニュー項目で MultiSpec を終了します。最後の保存をおこなった後、プロジェク

トになんらかの変更があれば、変更を保存するかどうかを聞いてくるダイアログが表示

されます。保存、保存しない、キャンセルのオプションがあります。開かれている主題

画像ウィンドーも最後に保存が行われたあとに何らかの変更ができたときには、クラス

またはグループ情報を保存するかきいてきます。出力テキスト・ ウィンドーについても

同様に、最後に保存が行われた後に変更がある場合には、出力テキスト・ ウィンドーを

保存するか否かをきいてきます。

Version 5.02 -80- B. メニュー項目

Page 86: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Edit(編集)メニュー

編集メニューは、MultiSpec のテキスト、画像、グラフや

プロジェクト・ ウィンドーについて、元に戻す、切り出し、

コピー、貼り付けなど、編集をおこないます。

Edit― Undo(もとに戻す) Undo コマンドは、プロジェクト・ウィン ドーがアクティ

ブのときにだけ利用できます。Cut Field 手順をもとに戻

すことができます。つまり、クラスから切り取られたフィ

ールドを元のクラスに戻します。このフィールドは、フィ

ールド・ リストの最後になります。フィールドの消去に加

え、必要に応じて、フィールドがリストされている順序を

変える手段にも使えます。同様に、Cut Class おこなった

後でそれをもとに戻すことも可能です。註:最後に行った切り取り操作だけがもとに戻

せます。“Paste Field” や “Paste Class Field”による操作はもとに戻せません。

Edit― Cut(切り取り) “Cut”メニューで、アクティブなウィンドーのテキスト、プロジェクト・ フィールド、

またはクラスの切り出しができます。 テキスト・ウィンドーの場合。Cut コマンドで、出力ウィンドー内のテキストを切り取

ることができます。選んだテキストはビデオ・ 反転 モード(白黒表示の場合)、カラー

表示スクリーン上ではハイライトになります。テキスト・ ウィンドーから切り取ったテ

キストは、クリップボードにコピーされ、他のアプリケーションの文書に貼り付けるこ

とができます。 出力ウィンドーのテキストは、I 印のカーソルを、切り出したいテキストのはじめに置

き、マウスをクリックし、押したまま切り出したいテキスト全体にドラッグします。選

んだテキストはビデオ・反転 モードとなります。テキスト全体を選びたいときは、シ

ョート・カットとして“ Select All”コマンドを使用してください。 画像ウィンドーの場合には、このコマンドは利用できません。 プロジェクト・ ウィンドーの場合、Cut コマンドは、プロジェクト・ ファイルからフィ

ールド、(Cut Field) または、クラス(Cut Class)を切り出します。Cut Classメニューは、プロジェクト・ ウィンドーがアクティブで、プロジェクト・ モードにある

とき(すなわち、ウィンドーにクラスがリストされているとき)利用可能となります。

矢印のカーソルを、クラス・ リストにある目的のクラスに置き、一度クリックするとそ

のクラスが選択できます。Edit メニューの Cut Class コマンドを実行すると、選んだ

クラスがクラス・リス トからカットされます。クラスが切り出されたあと、Edit メニ

ューの Undo Class Cut コマンドが利用可能になります。(Undo の項を参照) Cut Field は Cut Class と類似した動作をします。しかし、この場合、プロジェクト・

ウィンドーはアクティブでクラス・ モードでなければなりません(すなわち、クラス内

のフィールド・ リストがプロジェクト・ ウィンドーにリストされていなければなりませ

ん)。フィ-ルドが切り出された後で、Edit メニューの“Undo Cut Field”が利用可能

になります。

Version 5.02 -81- B. メニュー項目

Page 87: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Edit― Copy(コピー) “Copy”(コピー)メニュー項目はテキスト出力、画像ウインド-とグラフ・ ウィンド

ー用です。 テキスト出力・ウィンドーの場合:“Copy”メニュー項目で、選択したテキストをクリ

ップボードにコピーします。そのコピーは他のアプリケーションの文書に貼り付けるこ

とができます。テキスト・ウィンドーのテキスト選択を参照して下さい。 画像ウィンドーの場合:Copy コマンドで選択した画像をクリップボードにコピーしま

す。コピーした画像は他のアプリケーションの文書に貼り付けることができます。 また、クリップボードにコピーしたい画像の左上隅にクロス印のカーソルをおいて、マ

ウスを押したまま画像の右下隅までドラッグして選択したい部分を長方形で囲み、マウ

スを放すと、長方形の画像の一部をクリップボードにコピーできます。選択した領域の

まわりにボックスが描かれます。すべての画像を選びたいときは“Select All”メニュ

ー項目を利用してください。 主題タイプの画像では、凡例が画面に表示されている限り、選択された画像と一緒に凡

例もクリップボードにコピーされます。 フィールドの境界も画像ウィンドーに表示されている場合には、一緒にコピーされます。 グラフ・ウィンドーの場合。“Copy”(コピー)メニュー項目は、グラフ・ウィンドー

をクリップボードにコピーします。これは他のアプリケーションの文書に貼り付けが可

能です。

Edit― Paste(貼り付け)メニュー項目 Paste(貼り付け)メニュー項目は、出力テキスト・ウィ ンドーとプロジェクト・ウ ィ

ンドー用だけに実施されています。 出力テキスト・ ウィンドーの場合:このメニュー項目を用いて前に切り取りまたはクリ

ップボードにコピーしたテキストを出力テキスト・ ウィンドー内の目的の場所に貼り付

けることができます。 プロジェクト・ウィンドーの場合 : このメニュー項目を用いて、切り出されたフィー

ルドまたはプロジェクト統計ファイルで“Cut Class”(クラスを切り出す)で切り出

されたフィールドを、プロジェクト・ウィ ンドーの Project Class List(プロジェク

ト・ クラス・ リスト)モードで他のクラスが選択されると”Paste Field“(フィールド

の貼り付け)が利用できるようになります。 “Paste Class Fields”(クラス・ フィールドの貼り付け)はクラスが切り出され、かつ

プロジェクト・ ウィンドーの“プロジェクト・ クラス・ リスト・ モード”で他のクラス

が選択された後に利用可能になります。

Edit-Clear(クリアー)メニュー項目

“Clear”メニュー項目は出力テキスト・ウィン ドー用のみで利用できます。“Clear”メニュー項目は“Cut”メニュー項目と同じ効果を持ちますが、“Clear”の場合にはク

リップボードにコピーされません。

Version 5.02 -82- B. メニュー項目

Page 88: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Edit― Select All(全体を選択)メニュー項目 この“Select All”メニュー項目は、テキスト出力ウィンドーと画像ウィンドーのみに

実施されます。 テキスト出力ウィンドーの場合:“Select All”を選択すると、出力テキスト・ ウィンド

ー内のテキスト全体が選択されます。すなわち、これが実行されるとテキスト全体が選

択されビデオが反転されます。 画像ウィンドーの場合:“Select All”を選択すると、画像ウィンドーにある画像全体が

選択されます。この項目が実行された後には、画像全体の周囲が点線で囲まれます。

Edit― Selection Rectangle(長方形を選択)メニュー項目 このメニュー項目は画像ウィンドーやプ

ロジェクト・ ウィンドーがアクティブにな

っている場合に利用できます。右に示した

ダイアログ・ ボックスが表示され、選択し

たい長方形のラインやカラムの入力や修

正が可能となります。 註:このメニュー項目はプロジェクト・ ウ

ィンドーが開かれており、選択した領域が

多角形で定義されている場合には利用で

きません。

Edit-Clear Selection Rectangle(長方形選択をクリアー)メニュー項目 このメニュー項目は、画像がアクティブ・ ウィンドーで、かつ長方形が選択されている

ときに利用可能になります。表示されている画像内の、選択されている長方形をクリア

ーします。Delete キーを押しても同じことが行えます。

Edit-Clear Transformation Matrix(変換行列をクリアー)メニュー項目 このメニュー項目は、主成分変換または特徴抽出変換が計算されているときに利用可能

になります。メモリーにある変換行列をクリアーするのに利用します。このコマンドを

実行すると、ダイアログ・ ボックスが表示されて、本当にメモリーから変換行列を削除

するかどうか確認してきます。

Version 5.02 -83- B. メニュー項目

Page 89: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Edit― Image Description…(画像記述編集)メニュー項目

このメニュー項目で、画像ファイルの形式記述の変更ができます。このメニューを選ぶ

と、下図に示したような“Set MultiSpectral File Format Specification”(多重分光フ

ァイル形式仕様)、または、“Set Thematic File Format Specification”(主題画像形式

仕様設定)ダイアログ・ ボックスが表示されます。マルチスペックが画像を“Open Image”(画像を開く)を選択して開くと、その画像のヘッダーの内容を、マルチスぺッ

クが理解できなかった場合にも、次の2つのうち何れかが表示されます。

Set Image File Format Specification(画像ファイル形式仕様設定)ダイアログ・ ボックス

Number of Lines/Columns/Channels/Classes: これらのエディット・ ボックスで、

ライン数、カラム数、チャネル数(多重分光画像の場合)やクラス数(主題画像の

場合)が入力できます。

Version 5.02 -84- B. メニュー項目

Page 90: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Start Line Number/Start Column Number(開始ライン数/開始カラム数: これら

の 2 つのエディット・ ボックスで、画像が、大きな画像の部分画像ならば、アクテ

ィブな画像ファイルに、開始ライン数とカラム数を入力できます。これは、同じ画

像のなかの、それぞれ異なった部分画像である2つの画像ファイル内の領域を比較

するときや、基底画像のプロジェクト情報をその領域の部分である関連画像に適用

するときに便利です。 File Header Bytes/File Trailer Bytes(ファイル・ へダー・ バイト数/ファイル・ ト

レイラー・ バイト数): これらの 2 つのエディット・ ボックスで、それぞれ、画像

データを読みこむときに、スキップするバイト数と、ファイルの終わりにどのバイ

ト数を無視するかを入力できます。 Preline Bytes/Postline Bytes(ラインの前部/後部のバイト数): これらの2つの

エディット・ ボックスで、画像データを読みこむときに各ラインの初めと終わりに

無視するバイト数を指定できます。例えば、校正用の情報は、これらのバイトに保

存されていることがあります。 Prechannel Bytes/Postchannel Bytes(チャネルの前部・ 後部のバイト): (多重分

光画像ファイルのみ) これらの 2 つのエディット・ ボックスで画像データを読みこ

むときに無視する各チャネルのデータのバイト数を入力できます。 Band Interleave Format(バンド・ インターリーブ形式): (多重分光画像ファイル

のみ) このポップアップ・ メニューで、画像データがファイル内でどのように編成

されているかを示します。3 種の選択ができます。-BIL はラインごとのバイト・

インターリーブ形式、BSQ はバンド・シク エンシャル、BIS はサンプル毎のバン

ド・ インターリーブ形式です。(BIS はまた画素ごとのバンド・ インターリーブま

たは BIP と呼ばれることがあります) Bytes Per Data Value(データあたりのバイト数): このポップアップ・メニ ュー

で、1データ当たりのバイト数、1または2バイトのいずれもを指定できます。 Bits Per Data Value(データ値のビット数): このポップアップ メニューで、デ

ータのビット数を指定できます。-4, 8, 10, 12, 13, 14, 15 または 16 ビットです。 このパラメターは、2 バイトの高分光解像度データのヒストグラムを作成するとき

に重要になります。16 ビットの情報を許容するようなヒストグラムを作成するに

は、例えば 200 チャネルの高分光解像度データx65,535x4バイトといった量にな

り、膨大なメモリーが必要になります。しかし、例えば、データの値が実際には

13 ビットであることが分かっている場合には、必要なメモリーは、前に比べて 1/8になります。 Swap Bytes(バイトの交換): このチェック・ ボックスで、2 バイトデータ値の場

合に、バイトの順序を入れ替えるかどうかを指定することができます。 Signed Data(符号付データ): (多重分光画像ファイルのみ) このチェック・ ボッ

クスで、マルチスペックが符号なしデータ (チェックなし)や、符号付きデータ (チェック付き)を扱うかどうかを指定できます。 Determine Number of Classes(クラス数の決定): (主題画像のみ) このボタンで

は、ファイルを読み、ファイル内にある異なったデータ値の数をチェックすること

によって、主題画像ファイルにあるクラス数を決定します。

Version 5.02 -85- B. メニュー項目

Page 91: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Edit - Image Map Parameters...(画像マップ・パラメタ)…メニュー項目

このメニュー項目で、画像ファイルの地図情報が変更できます。このメニューを選択す

ると、以下に示すような Set Map Coordinate Specifications(地図座標仕様設定)ダ

イアログ・ ボックスが表示されます。MultiSpec では、画像は、異なった投影の画像に

再投影はできないことに注意してください。このダイアログ・ボックスにある情報 は、

分類や形式再編プロセッサー使った結果、新たに作成された画像ファイルにコピーされ

ます。

Set Map Coordinate Specifications(地図座標仕様設定)ダイアログ・ボックス

Planar Coordinate Information(平面座標情報): Units(単位): 右に表示されるプルダウン・ メニュー

で、平面座標情報の単位が選択できます。これは画像

ウィンドーの大きさや位置、別の単位で領域選択の計

算に必要なものです。この単位は地球資源から顕微鏡

的な医用画像にいたるまでの広範囲のものが可能です。 X map coordinate for center of pixel (1,1)(画素(1,1)中央の X 地図座標): このテキスト・ ボックスで、画像左上画素のセンターに

対応する地図座標の水平座標を入力します。 Y map coordinate for center of pixel (1,1)(画素(1,1)中央の Y 地図座標):このテキスト・ ボックスで、画像左上画素のセンターに対応する地図座標の縦

座標を入力します。 Horizontal pixel size(水平方向の画素の大きさ):このテキスト・ ボックスで、

上に示した Unit(単位)プルダウン・メ ニューで指定した単位で、画素の幅

を入力することができます。座標情報がカラムの左から右に移動するときに減

少する場合には負の値を入力してください。

Version 5.02 -86- B. メニュー項目

Page 92: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Vertical pixel size(垂直方向の画素の大きさ):このテキスト・ボ ックスで、

画素の高さをプルダウン・ メニューで指定した単位で入力することができます。

座標情報が上から下にラインが移動するときに減少する場合には負の値を入

力してください。

Grid Coordinate System(グリッド座標システム):

Grid Coordinate System Name: このプルダウン・ メニューで画

像ファイルについてのグリッド

座標システムを選択できます。

Zone(ゾーン): UTM ゾーンが

分かっているとき、それは、下

図のように "Grid Coordinate System:"(グリッド座標システ

ム)にリストされます。

Geodetic Model(測地 モデル):

Datum(測地原点): 右図にし

めしたようなプルダウン・メニ

ューは、画像ファイルについて

水平測地原点が分かっている場

合には、それを示します。

Projection Ellipsoid(射影楕円

体): 右図に示したようなプル

ダウン・メニューで画像ファイ

ルに用いられている射影楕円、

それが記載されている場合にそ

れを示します

Version 5.02 -87- B. メニュー項目

Page 93: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Edit - Clear Overlays (オーバーレイのクリヤ-)メニュー項目

このメニューをプルダウンすると右のようなサブメニューが

表示されます。

このサブメニューでメモリーからオ-バーレー全部または選択

的に削除することができます。選択されたオーバーレイが画像ウィンドーのどれかに表

示されている場合、それは画像ウィンドーから削除されます。

Version 5.02 -88- B. メニュー項目

Page 94: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

View(表示)メニュー (ウィンドーズ版のみ)

このメニューの項目で、MultiSpec の主ウィンドーの項目

をいくつか表示― 非表示に切り替えることができます。

View ― Toolbar(表示― ツール・バー)メニュー項目

この項目をチェックしたり、チェックを外すと、MultiSpec タイトル・バーの下 で、

MultiSpec の主ウィンドーの上近くにあるツールバーを表示したり(チェックする)、

閉じたり(チェックを外す)できます。ツールバーには、Zoom〔ズーム〕ボタンもあ

ります。

View ― Status Bar(表示― ステータスバー)メニュー項目

このメニュー項目で、MultiSpec の主ウィンドーの下にある status(ステータス)を

表示(チェックする)したり、非表示(チェックを外す)したり、切り替えることがで

きます。

View ― Coordinates Bar(表示― 座標バー)メニュ項目

このメニュー項目で、アクティブになっている画像ウィンドー内の座標バーを表示(チ

ェックする)・非表示(チェックを外す)に切り替えます。

Version 5.02 -89- B. メニュー項目

Page 95: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Project(プロジェクト)メニュー

このProject(プロジェクト)メニュー項目で、プロジェク

トを開いたり、閉じたり、プロジェクトの設定をコントロ

ールしたりします。.

Project - Use Original Statistics (もとの統計量を利用)メニュー項目

Project - Use Leave-1-Out Statistics(リーブ1-アウト統計の利用)メニュー項目

Project - Use Enhanced Statistics (強化統計量の利用)メニュー項目

Project - Mix of statistics used (使用統計量のミックス)メニュー項目

最初の3項目は、トレーニング・サンプルから直接計算される統計量を利用するも の、

Leave-One-Out(LOOC)アルゴリズム1を利用して計算する統計量 、すでに実行されてい

る場合にはEnhance Statistic(強化統計量)で作成する統計量で、この3つの中から一

つを選択します。現在使用しているものには√がつきます。√がついていないものを選択

することによってこの3つ統計量の間の切り替えができます。 最後の項目は初めは常に

無効になっています。これは個々のクラスに別々の統計量セットを使用している場合、

ユーザにそれを示すために使用します。これはStatistics-Class (統計量-クラス)ウ

ィンドーのポップアップ・メニューでコントロールします。

LOOC は、あるクラスのトレーニング・サンプ ルの数が、用いているチャネルの数と同

じオーダーか、それより少ない場合に、標本共分散の値の算定に用いる方法です。この

算定法は、標本共分散と共通共分散推定と、その対角形式を調べ、どれが最適であるか

を判定します。

算定にはつぎのような式を利用しています。:

≤≤−+−≤≤−+Σ−≤≤Σ+Σ−

=32232112101

iii

iiii

iiiii

i

SdiagSS

diagC

ααααααααα

)()()()()(

)()(

ここで ∑=

Σ=L

iiL

S1

1は共通共分散で、クラス全体について、クラスの共分散を平均して

求めたものです。変数α・ はどの混合率を選択したかを示す混合パラメターです。

この混合パラメターα・ の値は、サンプル・セ ットから1サンプルを除き、残りのサン

プルから平均と共分散を計算します。この平均と共分散推定を取り除いたサンプルとの

尤度比を計算します。各サンプルを順番に取り除き、尤度比の対数の平均値を計算しま

す。α・ の値を変化させ、いろいろな混合を調べてみて、平均対数尤度比を最大にする

値を選びます。

Version 5.02 -90- B. メニュー項目

1 Hoffbeck, Joseph P. and David A. Landgrebe, "Covariance Matrix Estimation and Classification with Limited Training Data," IEEE Transactions of Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol.18,

no. 7, pp. 763-767, July 1996.

Page 96: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス 共分散の計算に使うサンプル数が特徴量の数に等しいか少ない場合、推定された共分散

行列は通常は特異行列になりやすく利用できませんが、利用できるサンプルの数が3ま

たはそれ以上の場合には、LOOCは、利用可能な共分散行列を計算します。この

Project - Use Leave-1-Out Statistics(リーブ1-アウト統計の利用)メニュー項目

を選択するとマルチスペックは、各クラス毎に決定したα・ の値を計算し、クラスの共

分散が必要な場合には、それから算定されるC・ を利用します

Project - Clear Statistics(統計量をクリアー)メニュー項目

“Clear Statistics”(統計量をクリアー)メニュー項目で、現在ロードされているプ

ロジェクトのために保存されている統計量をクリアーします。 この動作によって、プ

ロジェクトに使う統計量を“Statistics”(統計量)プロセッサーを通してチャネルの

別のサブセットを選択することができます。この機能は、欠陥チャネルがあり、共分散

行列が特異行列になっているような、大きなチャネル数のデータ・セットに有効で す。

しかし、クラスター統計量で定義されたクラスの統計量をクリアーすると、このクラス

の画素のソースがプロジェクト・ ファイルに保存されていないので、クラス自体が削除

されてしまうことに注意してください。

Project - Change Base Image File... (ベース画像ファイルの変更)メニュー項目

このメニュー項目で、プロジェクト・ ファイルに関連している画像を変更することがで

きます。この項目を選ぶと、ダイアログ・ ボックスが表示され、現行ディスク内のファ

イルのリストや、現行のフォルダー内の画像ファイルや、フォルダがリストされており、

新しいベース画像を選択できるようになります。

ベース画像を変更すると、現行のクラス/フィールド統計はクリアーされ、新しい統計

量が新しいベース画像から必要に応じて計算されます。この項目は、たとえば、同じフ

ィールド・ クラスを、校正処理やデータ変換をおこなった後で、元の画像データに位置

合わせをおこなった日付の異なった画像に適応する場合や、現行の画像から計算された

画像などに用いたいときに役に立ちます。

Project - Base Image(ベース画像)メニュー項目

Project - Add as Associated Image(関連画像の追加)メニュー項目

Project - Remove as Associated Image (関連画像の削除)メニュー項目

この項目で、非ベース画像ウィンドーを現行のプロジェクトに関連付けることができま

す。アクティブな画像ウィンドーがベース画像ファイルである場合、“Base Image”(ベ

ース画像)が表示されます。アクティブ画像ウィンドーが現行プロジェクトのベース画

像ファイルではない場合、メニュー項目は“Add as Associated Image”(関連画像の追

加)が表示されます。また、アクティブな画像ウィンドーが現行のプロジェクトと関連

している場合には、“Remove as Associated Image”(関連画像の削除)が表示されます。

分類出力画像のような画像をプロジェクトに関連付けると、画像ウィンドーにフィール

ドの境界が表示されます。また、関連させた画像ウィンドー内の新しいフィールドやク

ラスをプロジェクトに追加することもできます。しかし、すべてのフィールド/クラス

統計量はベース画像ファイルから計算されます。ベース画像と関連付けされた画像間に

ある開始ラインやカラム、ライン・カラム間隔の差は考慮されます。

Version 5.02 -91- B. メニュー項目

Page 97: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor Menu(プロセッサー メニュー)

このProcessor Menu(プロセッサー メニュー)の項目

でアクティブな画像ファイルや開かれているプロジェ

クト・ファイルの処理をコントロールします。

Processor - Display Image(プロセッサー ‐画像表示)メニュ-項目

このメニューで画像データ・ファ イルから選択した部分を画像ウィンドーに表示します。

この項目を選択すると下記に示すダイアログ・ボックス が表示され、いろいろな表示オプ

ションが選択できます。表示されるダイアログ・ボック スは画像データ・ファ イルと多重

分光画像が主題画像として扱うかによって異なります。下の図は多重分光画像の場合を示

します。

Set Multispectral Display Specifications(マルチスペクトル表示仕様設定)ダイ

アログ・ボックス

Area to Display(表示領域): line and column edit boxes (行列編集ボックス)

で表示する領域を指定選択できます。 Line and Columnの左にあるボタンで簡単に

ユーザが指定した領域の表示(画像ウィンドで部分領域を表示している場合)と画

像全体表示の切り替えができます。 規定値は画像の全体表示です。

Line and Column interval (行列間隔)を利用して画像を表示する間隔を指定し

て小縮尺で表示することもできます。画像を最初に開くとき、場合によってはこの

間隔が1より大きい値が規定値になることがあります。これはMultiSpecが選択し

た領域を毎行列表示するにはメモリー不足の状態が生じた場合に生じます。

Version 5.02 -92- B. メニュー項目

Page 98: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Display type: このポップアップ・ メニューで右に示したような選択が可能になり

ます。これを選ぶとマルチスペクトル画像表示の

タイプをコントロールし、1,2、または3チャ

ネルのカラーのいずれにするか、あるいは、

Side-by-Sideオプションで多重画像を並べて表

示することもできます。このオプションで作成さ

れ た 画 像 ウ ィ ン ド ー の 例 は Windows -

MultiSpectral Images(ウィンドー-マルチスペ

クトル画像)のセクションに示してあります。

Bits of Color(カラーのビット): このポップアップ メニューでカラー画像を1,

8, 16, または24 ビットのカラーで表示するか選択します。1-ビット表示は1ビッ

トのプレーンしかないモノクロ表示装置に利用しますが、8, 16, と24 ビット表示

は1‐ ビットカラーより多いモニターを有する場合に利用できます。(訳注:新しい

プログラムでは8または24ビットのカラービットに制限されています)

Enhancement(強調): 右側に表示されるポップ

アップ・メ ニューで画像表示の際の階調強調法

を選択できます。マック判では、ポップアップ・

メニューは右のメニューとは異なることにご注

意ください。

上の3つの選択肢で階調スケールの間隔のとり

かたをコントロールします。Linear Stretch(線

形強調)場合, 階調スケールの間隔を全範囲にわ

たって等間隔に割り当てますが、Equal Area

Stretch(等面積強調)は各間隔に属する画素数が同じ数になるように調整します。

この変換は非線形ですが、画像のコントラストを最大にします。(訳注:3つめの

Gaussian(ガウス変換)はヒストグラムをガウス分布で近似します。

このポップアップ・ メニューの中ごろにあるMin-Max(最大― 最小)オプションで画

像ヒストグラムで強調処理を行う上下限の位置を指定できます。2 Percent Tails

Clipped(すその2%クリップ)項目はあるチャネル・ ヒストグラムの上下2%に

位置するデータの値を選択する範囲外とする上下限の点にし、画像内の画素でこの

範囲外にある少数のデータ値をもつ画素は画像の階調表示強調には影響しないよ

うにします。にこれは通常単にSpecify Min-Max...(最小-最大値 指定)オプシ

ョンを選択した場合よりよいコントラストの表示がえられます。このオプションを

選ぶと以下に説明するようなSet Specifications for Display Enhancement(表

示強調のための仕様設定)ダイアログ・ ボックスが現れます。Enhancement(強調)

ポップアップ メニューの下部には、0のデータを黒としてデータとして扱うか、あ

るいは背景として扱い白として表示するかを選択できます。

Number of display levels(表示レベル数): このエディット・ボ ックスで各チャ

ネルのデータ変換後の表示レベル数(階調レベル)範囲を入力します。既定値のレ

ベル数はカラービットの可能な最大値です。この値はそれより小さい数に変更でき

ますが、カラービットより大きい数には変更できません。

Version 5.02 -93- B. メニュー項目

Page 99: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Magnification(拡大): このエディット・ ボックスを使って、画像ウィンドーに

画像を表示するときに用いる拡大率を設定できます。既定の拡大率は全体画像が画

像ウィンドーに入るような拡大率です。拡大率は0.01から0.99の間のどんな値にも

変更可能です。(訳注:新しいプログラムでは1.0より大きい数も有効ですが、負の

数は許されません。)

Load New Histogram(新しいヒストグラムのロード): このボックスをチェックす

ると表示されている画像の強調を決定するために新しいヒストグラムの計算をリ

クエストできます。

Channel Descriptions(チャネルの説明): このボタンで別のダイアログ・ ボック

スが現れ、画像ファイルにこの情報がある場合にはチャネルの記述を表示します。

Channels(チャネル): こエディット・ボ ックスで、color names(カラー名)の

右のボックスにチャネル番号を入力することによって、表示するチャネルを選択し、

それらをRed(赤), Green(緑), と Blue(青)を割り当てることができます。

既定値は

- 画像ファイルが3チャネルの場合、SPOT 画像と仮定して3, 2, 1を使います。

- 画像ファイルが4 チャネルの場合、MSS 画像と仮定し4, 2, 1を使います。

- 画像ファイルが5 チャネルの場合 MSS 画像と仮定して4, 2, 1を使います。

- 画像ファイルが7 チャネルの場合 TM 画像と仮定して4, 3, 2を使います。

- 画像ファイルが12 チャネルの場合、Michigan スキャナーを仮定して11, 9,

7を使います。

-画像ファイルが210 チャネルの場合HYDICE 画像として63,52,36を使います。

- その他、画像ファイルが84 チャネルより大きい場合、50, 27, 17を使いま

す。(AVIRIS).

- その他の場合で画像ファイルが85 チャネルより少ない場合には4, 3, 2を使

います。

Cancel(キャンセル): このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、画像表示リク

エストをキャンセルします。画像表示仕様には何らの変更もおこなわれません。し

かし、File-Open Image(ファイル-画像を開く)メニューを選んだ後でDisplay

Specification dialog box (表示仕様)ダイアログ・ボックスが表示されている

ときに、Cancel(キャンセル)を選んだ場合、ブランクの画像表示ウィンドーが残

ります。このブランク・ ウィンドーは、その画像を必要としているプロセッサーが

使用している画像は実際には見えていないがアクセス可能であることを示唆して

います。 この機能は有用で、実際に表示するには大メモリーと時間を要するが表

示する必要はないような大きな画像を扱うときなどです。.

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、リクエストした仕様にしたがって

表示リクエストを実行します。

Version 5.02 -94- B. メニュー項目

Page 100: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Set Display Enhancement Specifications(表示強調仕様設定)ダイアログ・ボックス

Channel min/max with percent of tails clipped(%でクリップしたチャネルの

最小/最大): このボタンとエディット・ ボックスでヒストグラム両端のすそのに

ある指定された%(エディット・ ボックスで指定)にある画素を無視してこの範囲

外にある少ないデータ値を階調表示強調に影響がないようにします。これは通常、

データ表示でよいコントラストをもたらす場合が多くみられます。

Entire data range(全データ範囲): このボタンを用いると画像階調スケールを

求める上でヒストグラムの全範囲を使用するようにしています。(訳注:これを選

択すると画像を諧調変換なしに表示するのと同じになります。)

User specified(ユーザの指定): このボタンでユーザが使用する範囲を指定でき

るようになります。ユーザが表示範囲を指定できるのは、画像が最初に表示された

直後に限定されていることに注意してください。その後でユーザは選択範囲を

Enhancement(強調)の下にあるエディット・ ボックスに入力する機会があります。

Cancel(キャンセル): このボタンでダイアログ・ボッ クスを閉じ、display

enhancement specifications.(表示強調仕様)には変更がありません。

OK: このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで指定され

たdisplay enhancement parameters(表示強調パラメタ-)が設定されます。

Version 5.02 -95- B. メニュー項目

Page 101: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Set Thematic Display Specifications(主題表示仕様設定)ダイアログ・ボックス

Area to Display: ‘line and column’(行と列)エディット・ボックスで表示す

る領域を指定できます。’line and Column’(行と列)の左のボタンでユーザが

選定した領域(画像ウィンドーにそれが作られている場合)と画像全体の表示を容

易に切り替えることができます。既定値は全体画像表示です。

画像を小さなスケールで表示するためにline and column interval(ラインと列間

隔)を利用します。場合によっては、画像ファイルが最初に開かれたとき、間隔1

より大きい既定値となることがあります。これが生ずるのは、MultiSpecが選択し

た領域を毎行毎列表示するにはメモリーが不足していると判断した場合です。

Palette(パレット): 右に示したようなポップ

アップ・ メニューは。主題画像を表示する上で使

用するカラーパレットの選択に用います。

統計画像を作成するときによく用いられるどこ

でも用いられるCorrelation Matrix palette(相

関行列パレット)は色から色への転移がかなりス

ムースにいき、すなわちあるクラスから次のクラスに移るときに色が滑らかに移行

させます。

’False Color...’(擬似カラー)を選ぶと、 ダイアログ・ ボックスが表示され、

ユーザは各クラス平均ベクターのチャネルを選択し、各主題カラーの赤、緑と青の

値を定義できます。このオプションが利用できるのはプロジェクト ファイルが開

かれていることが要求されることに注意して下さい。 Shared Dialog Boxes のセ

クションにあるthe Assign Channels for False Color Palette (擬似カラーパレ

ットのチャネル割り当て)の説明を参照してください。

Display(表示): このポップアップ・ メニューでクラスやクラス情報グループ(も

し既定されている場合)のいずれを表示するか選択できます。Information groups

(情報グループ)はThematic Windows (主題ウィンドー)のセクションに説明して

あります。

Version 5.02 -96- B. メニュー項目

Page 102: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Display classes/groups(クラス/グループの表示): このポップアップ メニュー

で、クラスまたはグループのサブセットを表示するかどうかを選択できます。非選

択のクラスまたはグループは背景カラーで表示されます。

Background color(背景カラー): このボタンは画像ウィンドーで使用する背景カ

ラーを指定します。既定設定は白です。

Display legend(凡例表示): このチェック ボックスは凡例を画像ウィンドーの

左に表示するかしないかを指定します。 既定の設定では画像の中に256クラスま

たはそれ以下の場合には凡例を表示します。

Magnification(拡大率): このエディット・ ボックスで画像を画像ウィンドーに

表示する場合に用いる拡大率を設定します。既定の拡大率の値は画像全体がモニタ

ー領域に適合するような拡大率になっています。この拡大率は0.01から99まで変化

します。(訳注:新しいプログラムでは拡大率を1以上に設定できますが、負の数

値は受け付けません。)

Number class/number groups(クラスの数/グループの数): このテキスト情報は

画像にあるクラスの数と、定義されているグループ既定されている場合には、その

数を表示します。

Cancel(キャンセル): このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、画像表示のリ

クエストをキャンセルします。表示画像の仕様は変更されません。しかし、

File-Open Image(ファイル-画像を開く)メニュー項目を選択した後Display

Specification (表示仕様)ダイアログ・ ボックスが表示されている場合にキャン

セルした場合には、ブランクの画像ウィンドーは残ったままになります。このブラ

ンク・ ウィンドーは、実際に画像が表示されていないもののプロセッサーが必要と

する画像へのアクセスが可能であることを示唆しています。この機能は有用で、す

なわち、大きな画像で表示には大きなメモリーと時間を要するが表示の必要ない場

合です。

OK: このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、リクエストした仕様に従って画像

を表示します。

Version 5.02 -97- B. メニュー項目

Page 103: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Processor-Histogram image"(画像のヒストグラム)メニュー項目

この“Histogram image”(画像のヒストグラム)メニューで、画像データ・フ ァイルの

ヒストグラム統計のセットをメモリーのロードしたり、画像データ・ ファイルからヒス

トグラムを計算したり、画像ヒストグラム・ ファイルを読みこんでヒストグラム統計を

リストしたりします。このメニューを選ぶと次のようなダイアログ・ ボックスが表示さ

れ、リクエストを実行する前にいろいろなオプションが選べます。

Set Histogram Specifications(ヒストグラム仕様設定)ダイアログ・ボックス

Default Statistics File(統計量ファイルの既定設定): このラインはアクティ

ブになっている画像ウィンドーに関係付けられている画像の統計量ファイル名を

示します。

Method(手法): このポップアップ・ メニュ

ーで以下の選択ができます。:

- 既定設定の画像統計量ファイルを利用

する(既存の場合)

- 別の既定設定の画像統計量ファイルを

選択する。

- あるいは、新しいヒストグラム統計情報を計算する。(訳注:上の図を参照)

Area to Histogram(ヒストグラム算定する領域)(訳注:原文ではSelected Areani

ですが新しいプログラムでは変更されています: line and column (行と列)エデ

ィット・ ボックスで画像の統計量を計算する領域を選択します。Line とColumn

(行と列)の左のボタンで、ユーザの指定した領域(画像ウィンドー内にそれがあ

る場合)にするか、画像全体を領域にするか容易に切り替えることができます。

Channels(チャネル): このポップアップ・ メニューでヒストグラムを算定するチ

ャネルのサブセットが選べます。Shared Dialog Boxes (共有ダイアログ・ボ ック

ス)のセクションのチャネル選択を参照してください。

Version 5.02 -98- B. メニュー項目

Page 104: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

List histogram summary(ヒストグラム・サマリーのリスト): このチェック・ ボ

ックスで、ヒストグラム・ サマリー・ テーブルのリストをリクエストすることがで

きます。テーブルは、タブキーで区切られており、コピーでスプレッド・ シートの

アプリケーションに貼りつけできます。以下のoutput tables(出力テーブル)のセ

クションを参照してください。

List histogram: このチェック・ ボックスをチェックして、リクエストしたチャネ

ル毎のヒストグラム・ テーブルのリストをリクエストできます。テーブルは、タブ

キーで区切られており、コピーでスプレッド・ シートのアプリケーションに貼りつ

けでできます。以下のoutput tables(出力テーブル)のセクションを参照してくだ

さい。

List histogramがチェックされていると、更に以下のオプションが選べます。

Format(形式): column and line(行と列)ボタンを使って、データの値を

テーブルの列、または行の形式でリストするように選択できます。

include empty bins(空白欄の算入): このチェック・ ボックスで、カウント

のないデータ値をリストするかどうかを指定します。このオプションは列形式

の場合のみ利用できます。空の欄はデータを行形式でリストする場合には、常

に含まれます。

Write results to(結果を・・へ書き込む): この二つのチェック・ ボックスを使

ってテーブルを出力テキスト・ ボックスにリストするか、ディスク・ ファイルに書

き込むかを選択できます。

Cancel(キャンセル): このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、画像ヒストグ

ラムのリクエストをキャンセルします。histogram image specifications(画像ヒ

ストグラム仕様)には変更が加えられません。

OK: このボタンはダイアログ・ボックスを閉じ、 histogram image (画像ヒストグ

ラム)のリクエストを実行します。

Version 5.02 -99- B. メニュー項目

Page 105: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

ヒストグラム出力テーブルの例

Histogram Summary Table(ヒストグラム・サマリ-・テーブル)

Histogram Image 09-10-1999 16:13:40 (MultiSpec6.30.99)

Image file = 'TIPJUL1.LAN'

Statistics from: 'TIPJUL1.STA'

Total Number of Pixels = 1156

Histogram Summary Table

Channel Channel Data Range Mean Median Standard

Description Deviation

1 0.45- 0.52 µm 78 to 160 89.8 87 7.6

2 0.52- 0.60 µm 28 to 71 36.3 35 5.1

3 0.63- 0.69 µm 24 to 92 34.4 31 8.9

4 0.76- 0.90 µm 42 to 184 115.4 118 19.9

5 1.55- 1.75 µm 56 to 207 104.4 105 26.0

6 2.08- 2.35 µm 14 to 122 38.7 36 17.8

7 10.4 -12.5 µm145 to 164 149.8 149 3.1

Histogram Table in Column Format(列形式のヒストグラム・テーブル:部分のみ) Histogram Image 09-10-1999 16:22:55 (MultiSpec6.30.99)

Image file = 'TIPJUL1.LAN'

Statistics from: 'TIPJUL1.STA'

Total Number of Pixels = 1156

Histogram Vectors (column format)

Data Channel Number

Value 1 2 3 4 5 6 7

14 0 0 0 0 0 1 0

15 0 0 0 0 0 2 0

16 0 0 0 0 0 3 0

17 0 0 0 0 0 10 0

18 0 0 0 0 0 27 0

Histogram Table in Line Format (行形式のヒストグラム・テーブル:部分のみ) Histogram Image 09-10-1999 16:53:44 (MultiSpec6.30.99)

Image file = 'TIPJUL1.LAN'

Statistics from: 'TIPJUL1.STA'

Total Number of Pixels = 1156

Histogram Vectors (line format)

Channel Data Value

0 14 15 16 17 18 19 20 21 22

1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

5 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

6 0 1 2 3 10 27 63 76 49 34

Version 5.02 -100- B. メニュー項目

Page 106: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor - List Data(プロセッサー-データ・リスト)メニュー項目

このメニューを使って、選択した領域と部分チャネルから、画像のデータ値を出力テキ

スト・ ウィンドー/またはディスク ファイルにリストします。これは、例えば、データ・

セットの一部をMutliSpecの外で処理したい場合に役立ちます。このメニュー項目を選

ぶと、次ぎのようなダイアログ・ボックスが表示され、オプションが設定できます。

Set List Data Specifications(データ・リストの仕様設定)ダイアログ ボックス

Area(s)(領域): Classes と Area(クラスと領域)のチェック・ ボックスで選択

した一つまたは複数クラスに属するデータの値、あるいは画像の中で選択した長方

形領域に含まれるデータ値がリストされます。

クラスの指定はClasses(クラス)チェック・ ボックスのとなりにあるALLかクラス

ラベルの付いたポップアップ・メニューでおこないます。

Training and Test(トレーニングとテスト)チェック・ボックスで、トレーニン

グ/テスト領域に含まれるデータをリストするかどうかを選ぶことができます。

Line and Column (行と列)の左にあるボタンで、ユーザ指定の領域(画像ウィン

ドーで指定されている場合)と全画面領域を切り替えることができます。

Channels(チャネル): このプル・ ダウン・ メニューで、リストする部分チャネル

を選ぶことができます。Shared Dialog Boxes(共通ダイアログ・ボ ックス)にあ

る“Select Channels”(チャネルの選択)のセクションを参照してください。

Options(オプション): このプル・ ダウン・ リストで、チャネル・ データの画素

値を行または列でリストするかどうかを選択できます。後で示すoutput tables(出

力テーブル)のセクションを参照してください。

他のチェック・ボックスは:

- データをリストするとき、行や列の値を含めるか

- データをリストするときクラスやフィールド識別コードを含めるか

- 各選択した各画素をグラフ・ウィンドー にグラフとして描くかを指定します。

- 最初に選択した画素のデータをグラフ化した後、Close ウィンドーボック

スをクリックすると次の画素にいきます。最初の画素が描かれた後、“ウィ

ンドーを閉じる“ボックスに近いところをクリックすると次の画素が移行

します。最後の画素が描かれた後List Dataプロセッサーは閉じられますが、

グラフィック・ウ ィンドーを開いたままになります。このグラフィック・

ウィンドーは“ウィンドーを閉じる”アイコンをクリックするか、Escキー

を押すと閉じられます。

Version 5.02 -101- B. メニュー項目

Page 107: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Write results to(結果を・・に書 き込む): この2つのチェック・ボックスで結

果のリストを出力テキスト・ ウィンドーに書くように、あるいはディスク・ ファイ

ルにも書き出すように指定できます。

Cancel(キャンセル): このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、list data(デ

ータのリスト)のオペレーションをキャンセルします。

OK: ダイアログ・ボックスを閉じ、list da taのオペレーションを指定されたパラ

メターで実行します。

Output Tables(出力テーブル)の例:

チャネル・データの値を行方向にリストしたテーブル

List Data 09-10-1999 17:19:14 (MultiSpec6.30.99) Project = 'TIPJUL1.Project3' Image file = 'TIPJUL1.LAN' Channels used: 1: 0.45- 0.52 µm 2: 0.52- 0.60 µm 3: 0.63- 0.69 µm 4: 0.76- 0.90 µm 5: 1.55- 1.75 µm 6: 2.08- 2.35 µm 7: 10.4 -12.5 µm Multispectral Image Data Values Line Col Channels 1 2 3 4 5 6 7 96 60 87 32 29 124 73 22 147 96 61 86 32 28 124 73 20 147 97 60 85 32 30 125 73 23 147 97 61 86 33 28 126 73 19 146

チャネル・データの値を列方向にリストしたテーブル Line Chan Columns 60 61 62 96 1 87 86 84 2 32 32 32 3 29 28 28 4 124 124 125 5 73 73 73 6 22 20 20 7 147 147 147 97 1 85 86 84 2 32 33 33 3 30 28 29 4 125 126 128 5 73 73 71 6 23 19 20 7 147 146 146

Version 5.02 -102- B. メニュー項目

Page 108: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Processor ― Reformat(プロセッサー-形式再編集)

Reformat(形式再編)を選択してマ

ウスボタンを押すと、右側のような

サブメニューが表示されます。この

サブメニューの項目は、選択したい

項目までマウスをドラッグすると選

択できます。

このサブメニューの項目から、アク

ティブな画像ファイルに関係してい

るディスク・ファイルに変更がおこなえます。

Processor -Reformat - Change/Write Header... (プロセッサー-形式再編集― ヘッ

ダーの変更と書きこみ)メニュー項目

このメニューの目的は、アクティブな画像ウィンドーに関連した画像ファイルのヘッダ

ーを挿入したり変更するためです。ヘッダーのレコードは、行数、列数、データのビッ

ト数、画像ファイルの開始行と開始列で、画像を開いたときに再びこの情報を繰り返し

入力する必要がないようにするためです。ヘッダーレコードには、画像ファイルについ

ての地図情報も入っています。

画像ファイルにERDAS *.LAN ヘッダーが含まれている場合、“Change Header”がこのラ

ジオ・ ボタンの名前になります。画像ファイルにヘッダーが含まれていない場合には

“Write Header” がこのボタンの名前になります。画像ファイルにMultiSpecが識別で

きるヘッダーが含まれているがERDAS*.LANでない場合“Change Header”がこのボタン

の名前になりますが、このボタンは使用可能ではありません。このメニュー項目はヘッ

ダーの中にある地図情報を更新するのにも利用します。

このメニューを選ぶと、次図のようなダイアログ ボックスが表示されます。

Set Header Specification(ヘダー形式変換)ダイアログ・ボックス

Version 5.02 -103- B. メニュー項目

Page 109: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Header(ヘッダー):ポップアップ・ メニューで、ファイルにあるヘッダーを追加

したり変更することができます。ヘッダーとしては、ERDAS73 と ERDAS74 の2

通りの選択ができます。(訳注:新しいプログラムでは ERDAS74のへダーのみ

になっています)

Current Header Parameter(現在のヘッダー パラメター):これらのテキスト情

報項目は、ライン数、コラム数、チャネル数、データ・ ビット、開始ラインと終了

ラインについての現在の設定値です。

Edit Image Parameters(画像パラメターの編集):このボタンで、“Edit-Image Description..”メニューで説明した“Set Image File Format Specification”(画像

ファイルの形式指定)ダイアログ・ ボックスが表示され、その設定が変更できるよ

うになります。

Edit Image Map Parameters(画像マップ・パラメタの編集) :このボタンを押す

と“Set Map Coordinate Specification”(マップの座標指定設定)ダイアログ・ ボ

ックスが表示され、Edit-Image Map Parameter..(画像マップ・パ ラメタ)で説

明した設定の変更が可能になります。

Cancel(キャンセル):このボタンでダイアログ・ボッ クスを閉じ、ヘッダーの変

更・書きこみをキャンセルします。

OK:このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ボ ックスで指定し

たパラメターを用いてヘッダーの変更・ 書きこみを実行します。画像が大きい場合

には時間がかかることがあります。

Version 5.02 -104- B. メニュー項目

Page 110: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

“Processor- Reformat-Change Image File Format...(プロセッサー-形式変換-画像

ファイル形式の変更)“ メニュー項目

このメニュー項目は、アクティブな画像ウィンドーに関係している画像から、ライン、

カラムやチャネル構成を変えた部分画像や、その他の新しい画像ファイルを作成するた

めのものです。この項目を選択すると、次のようなダイアログ・ボックスが表示されます。

Image File Format Change(画像ファイル形式変換)オプション ダイアログ ボックス

Input file(入力ファイル): このテキスト情報はアクティブになっている画像ウ

ィンドーに関連した画像ファイル名を表示します。同時に、この画像ファイルの、

行数、列数、データ バイト、データのビット数やバンド形式が表示されます。こ

の情報は参照情報として利用されます。

Output file(出力ファイル): このポップアップ・メニ ューは、実行するオペレ

ーションとして“New file”(新しいファイル), “Append to”(追記), “Modifypart”

(部分修正)を選ぶことができます。

Append to(追記)または、Modify part(部分修正)を選んだ場合には、後で既存

のファイルの変更を開始する行や、チャネル番号を指定できます。OKボタンの説明

にある情報を参照してください。

Transform Data(データ変換) : このチェック ボックスは、Set Reformat

Transform Parameters(形式変換パラメター )ダイアログ・ボックスを表示させ

ます。以下にそれを説明します。

Bits per data value(データ当たりのビット): このエディット・ボックスで出

力画像データのビット数を指定することができます。

Bytes per data value(データ値当たりのバイト数): このエディット・ボッ クス

で、出力画像データのバイト数を指定することができます。選択できるのは1, 2 ま

たは4 バイトです。

Band format(バンド形式): このポップアップ メニューで出力画像の形式として

バンド・ インターリーブの形式を指定できます。(訳注:新しいプログラムではBIL

のほかBSQやBIS形式が選択可能です。)

Version 5.02 -105- B. メニュー項目

Page 111: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Channels(チャネル): このポップアップ・ メニューで利用するチャネルの部分を

選択できます。 Shared Dialog Boxes(共通ダイアログ ボックス)のセクション

にあるSelect Channels(チャネルの選択)を参照してください。

Options(オプション):

Invert bottom to top(最後の行と最初の行の反転): このチェック・ボック

スは、入力ファイルの最後の行を最初の行に反転することができます。

Invert right to left(左右の反転): このチェック・ボックスで入力ファイルの左

右の列を反転することができます。

Swap bytes(バイトの交換): このチェック・ボックス で入力ファアイルの2

バイトの順序を入れ替えます。このオプションは出力画像が2バイトの場合に

のみ利用できます。

Write channel descriptions(チャネルの説明書きこみ): このチェック・ボック

スで、出力画像ファイルにチャネルの説明をするように指定できます。このオプ

ションは入力画像ファイルにチャネルの説明がある場合にのみ利用できます。 Header(ヘッダー): 右に示したポップアップ

メニューで書き込みするヘッダーのタイプを

コントロールできます。出力データが BIL 形式

の場合、新しいファイルに ERDAS のヘッダーま

たは Matlab のヘッダーを選択できます。Matlab

形式を選択した場合には、選択した出力画像は

Matlab のファイル形式になります。ファイルは Matlab で直接読みこむことが

できます。MultiSpec はこのファイルの読み込みはできません。主題画像がア

クティブ画像ウィンドーにあり、プロジェクト・ ファイルが開かれている場合

には GAIA ヘッダーを画像ファイルに書きこむことも可能です。GAIA ヘッダー

はプロジェクト・ファ イルから統計ファイルを要求します。(訳注:新しいプ

ログラムでは、ArcView 形式、TIFF 形式などヘッダーが可能になっています。)

Cancel(キャンセル): このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、change image

fileFormat(画像ファイル形式変更)のオペレーションをキャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで指定した

仕様に従って画像ファイル形式変更を実行します。

New file request(新しいファイルをリクエスト)の場合:ダイアログ・ボ ックスが表

示され、新しい出力画像ファイル名とそのファイルを保存する場所を設定できます。

Append to or Modify part request(追記または部分修正リクエスト)の場合:ダイ

アログ・ ボックスが表示され、追記または

部分修正したい画像ファイルが選択でき

るようになります。その後、右のようなダ

イアログ・ ボックスが表示され、それぞれ

新画像ファイルを追記する行番号(BILま

たはBIS画像ファイルの場合)や、選択し

たファイルを部分修正するチャネル番号(BSQ画像ファイルの場合)を指定できる

ようになります。

Version 5.02 -106- B. メニュー項目

Page 112: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Set Reformat Transform Parameters (形式変換パラメター設定)ダイアログ・ボックス

ラジオ・ボタ ンのはじめの3つ(訳注:ウィンドー版では2つ)で、選択したチャ

ネルのデータ値を変更し、出力画像ファイルに書き出す3つの方法(訳注:ウィン

ドー版では2つ)から1つを選択します。そのどれかを選択すると、さらに次ぎの

オプションが表示されます。最初のオプションを指定した場合には、上に示すよう

になります。

出力データの値は一番近い整数値で表されます。また、出力データは“Change Image

Format”ダイアログ・ ボックスで指定した出力のビット数と符号付データのチェッ

クに応じて切り捨てられます。

この3つの(訳注:ウィンドー版は2つ)変換オプションのどれかが指定された場

合、計算された画素の最小・ 最大値と、クリップされた画素数が出力テキスト・ ボ

ックスに表示されます。この情報はファクターをどのように変えればダイナミッ

ク・レンジを最大にできるか決める時に役に立ちます。

Adjust Selected Channels(選択したチャネルの調整): このラジオ・ボタンで、

選択したチャネルを、線形のスケーリング、またはオフセットでデータ値の調整が

できます。エディット・ ボックスの一番左側のボックスでoffset(オフセット)の

値を指定します。次ぎの2つのエディット・ ボックスでスケーリングに必要なパラ

メターを指定します。右のチェック・ ボックスで(チェックすると)出力データは

符号付で0に切り捨てないことを指定します。

この手法は例えば、符号付のデータを符号なしのデータにしたり、その逆をおこな

うときに利用します。また、データのビット数やバイト数を減ずるときにも役立ち

ます。

Version 5.02 -107- B. メニュー項目

Page 113: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

New Channels from PC or FE Eigen vectors or G-O Transform (新しいチャネ

ルを主成分または特徴抽出固有ベクターまたはゲイン-オフセットから作成):(訳

注:この機能はウィンドー版にはありません)

このラジオ・ ボタンで、メモリーに保存されておりアクティブ・ ウィンドーの画像

に表示されている元のチャネルに変換をおこなって新しいチャネルを作成するこ

とができます。

次ぎの3変換が用意されています。:

- PC (主成分) 固有ベクター

- FE (特徴抽出) 固有ベクター

- G-O (ゲイン-オフセット) 変換

PC とFE 固有ベクターはProcessor-Utilities-Principal Component Analysis(プ

ロセッサー・ユーティ リティー・ 主成分分析)とProcessor-Feature Extraction

(プロセッサー・特徴 抽出)のメニュー項目のいずれかを利用して作成するか、

File-Load Transformation Matrix〔ファイル ー変換行列のロード〕メニューから

メモリーにロードするか、いずれかの方法を取ります。G-O 変換は、File-Load

Transformation Matrix(ファイル ー変換行列のロード)メニュー項目を利用して

ディスク・ファイルからメモリーに読みこむ必要があります。

ポップアップ・ メニューで作成する変換画像のサブセットを選ぶことができます。

テキスト情報は、新しいチャネル・ データに最低必要なビット数を薦めてくれます。

ラインの1つは固有画像1(最大変動を持つ)で、もう1つのラインは最大固有値

画像です。推奨されている最小ビット数は、関連されている固有値の平方根に1を

加えたものの6倍のビット数です。これでこれで平均値の周り、標準偏差の+/-3

倍の範囲が許容されます。出力画像のビット数は親のダイアログ ボックスの“Bits

per data value”(データ値あたりのビット数) ポップアップ・メ ニュー項目で変

更が可能です。

エディット・ ボックスから整数値を切り捨てる前に出力データをスケールするファ

クターを指定します。

Version 5.02 -108- B. メニュー項目

Page 114: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

New Channel from General Algebraic Transformation

(汎用算術変換による新しいチャネル):

このラジオ・ ボタンで、もとのチャネルから新しいチャネルを作成するための汎用

算術変換が利用できます。変換は次式でおこないます。

出力= offset + (a0 + a1C1 + a2C2 + ...)/(b0 + b1C1 + b2C2 + ...) * factor;

ここでoffset, factor, a0, a1, b0, b1, ... は実数の定数で、正または負でも許

され、C1, C2, ...Cn は利用するチャネル番号です。1 ‘c’ または ’C’も使用

できます。分母・ 分子にある 定数*チャネルの値 (すなわち. a1C1)の組み合わせ

た数は、アクティブな画像ファイルのチャネル数+1に制限されます。また、分母・

分子にある文字数は255に制限されています。

このオプションは,現在のところ一度に一つの新しいチャネルをつくる場合にのみ

可能です。

No Transformation to be Done(変換をおこなわない): このラジオ・ボタンで、

変換はおこなわないことを指定します。

Cancel(キャンセル): このボタンは、ダイアログ・ ボックスを閉じます。設定さ

れた変換パラメターの変更はおこないません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで指定した

パラメターを設定します。

1他のアプリケーションからテキストをコピーし、ダイアログ ボックスのエヂット・ フィールドに貼り付

ことができます。これは汎用算術変換式が長い場合に便利です。 Version 5.02 -109- B. メニュー項目

Page 115: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor-Reformat-Convert Multispectral Image to Thematic Image..." (多重分

光スペクトル画像を主題画像に変換)メニュ-項目(マッキントッシュ版のみ)

このメニュー項目の目的は、アクティブになっている多重分光画像ウィンドーを、画像

の主題タイプに変換することです。このプロセッサーはマッキントッシュのOSで使える

ツールを用いて、アクティブな多重分光画像で使われているカラー全体を表す‘n’色

の最適パレットを決定します。これはMac OSの7.0またはそれ以降のバージョンで稼動

するMultiSpecだけで使用可能です。

これは3チャネルで表示されている多重分光画像をユーザの指定した数のクラスで迅

速に‘クラスター’化するのに利用できます。このプロセッサーでは、クラスタリング

ためには、3チャネルまでしか利用できないことに注意してください。画像が3チャネ

ル以上の場合には、この手法は適していません。

このオプションを選択すると、次のようなダイアログ・ボックスが表示されます。

Set Multispectral to Thematic Specifications(多重分光から主題仕様設定)ダイ

アログ・ボックス

Color sampling method(カラーのサンプリング方法): このラジオ・ボタンで、

3チャネルで表した多重分光の3チャネルの擬似カラー、またはトルー・ カラーの

画像から、Nカラー(クラスの数で定義されます)の最適セットを得るために使う

方法が選択できます。

Number of classes(クラス数): このエディト ボックスで、出力主題画像に出力

するカラーの数を指定します。

Output format:(出力形式) このポップアップ・メニ ューで、あたらしい画像フ

ァイルに含めるヘッダーを選択します。

List color table in text window(テキスト・ ウィンドーにカラー・ テーブルを

リスト): このチック・ ボックスで、各8ビットの赤-緑-青の値をテキスト・ ウィ

ンドーにリストします。

Cancel(キャンセル): このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、この多重分光

画像から主題画像への変換オペレーションをキャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、この多重分光画像から主題画像へ

の変換オペレーションを実行します。

Version 5.02 -110- B. メニュー項目

Page 116: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor-Reformat-Convert Project Fields to Thematic Image File...(プロジェ

クト・フィールドを主題画像ファイルに変換)メニュー項目

このメニューは、トレーニングやテスト・ フィールドを表示する主題画像を作成するこ

とを目的にしています。トレーニングやテスト・ フィールド外の画素は、バックグラウ

ンド・クラスとして表されされます。このメニュー項目は、選択したトレーニング /テ

スト長方形や、多角形からマスク画像ファイルを作成するのに役立ちます。このオプシ

ョンを選択すると次のようなダイアログ・ボックスが表示されます。

The Project Areas to Thematic Image(プロジェクト領域から主題画像)ダイアログ・

ボックス

Thematic image area(主題画像領域):ライン・ コラム・ エディット・ ボックスで、

トレーニング/テスト・フ ィールドに関係する新しい主題画像内領域を選択できま

す。このLineと Columnの左にあるボタンで、ユーザが選択した領域(プロジェク

ト ウィンドーに指定されている場合に)と画像全体を切り替えることができます。

Use: これらのチェック・ ボックスで、トレーニング/あるいはテスト フィールド

を出力主題画像ファイルに含めることができます。

ERDAS header record and trailer file: このチェック・ ボックスで、出力主題画

像にERDAS *.LAN ヘッダーを含め、新しい主題画像ファイルにクラス名を含む.TRL

ファイルを作成するように指定します。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、プロジェクト・ フィールドを

主題画像ファイルに変換するオペレーションをキャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、プロジェクト・ フィールドを主題

画像ファイルに変換するオペレーションをダイアログ・ ボックスで指定したパラメ

ターを用いて実行します。

Version 5.02 -111- B. メニュー項目

Page 117: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Processor-Reformat-Convert Shape File to Thematic Image File...(形状ファイル

から主題画像ファイルへの変換)メニュー項目

このメニュー項目は、形状ファイル・ ポイントにある画素はクラス1とし、形状ファイ

ル・ ポイントを含まない他の画素は0とする主題ファイルを作成します。この機能は将

来拡張される予定です。

Version 5.02 -112- B. メニュー項目

Page 118: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor-Reformat-Modify Channel Descriptions...(チャネルの説明変更)メニュ

ー項目

このメニュー項目は、画像ファイルの各チャネルの説明の追加で、16文字まで許されま

す。各チャネルの波長範囲を注記するのに便利です。説明の追加、変更、削除ができま

す。このメニューを選択すると、次のようなダイアログ・ボックスが表示されます。

The Channel Descriptions(チャネル 説明)ダイアログ・ボックス

Modify Channel Information for Channel(チャネル情報を修正するチャネル):

このラジオ・ ボタンを選択すると(訳注:マッキントッシュ版のみ、ウィンドーズ

の場合は上に示したようにこのボタンはありません)、OKボタンを選択すると、多

重分光画像ファイルの後ろに、入力したチャネル情報が保存されます。

Next channel & Prev channel(前後のチャネル): これらのボタンで、編集した

いチャネルを前後に切り替えることができます。

Description(説明): このエディット・ ボックスで、チャネルの説明、すなわち

波長帯域の上下限を入力できます。長さは16文字までです。

Value(値): このエディット・ボ ックスで、チャネルの値、波長帯の中央値を入

力します。

Delete Channel Information at end of file(ファイルの後ろにあるチャネル情

報の削除)(訳注-このボタンはマッキントッシュ版のみ):このボタンを選択すると、

多重分光画像ファイルの後部にあるチャネル情報は、OKボタンを押して削除されま

す。

Cancel: このボタンで、ダイアログ・ ボックスを閉じ、チャネル説明修正オペレー

ションはキャンセルします。

OK: このボタンで、ダイアログ・ ボックスを閉じます。Modify ラジオ・ ボタンを

選択すると、更改したチャネルの説明は画像ファイルの後部に書きこまれます。

Deleteボタンを選択すると、チャネル情報は削除されます。

(訳注:ウィンドーズ版の場合には、OKを押すと、エディット・ ボックスで指定し

た内容に変更され、キャンセルを押すとエディット・ ボックス内の変更は無視され

てダイアログ・ボックスが閉じられます。)

Version 5.02 -113- B. メニュー項目

Page 119: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Processor- Reformat- Mosaic Images...(モザイク画像・・)メニュー項目

(マッキントッシュ版のみ)

このメニュー項目は、画像をモザイクにしたり、あるいは、選択した2枚の画像を、横

端をつなげて、並べるためのものです。この項目を選ぶと下のようなダイアログ・ ボッ

クスが表示されます。

Set Mosaic Images Specifications Dialog Box(画像モザイク使用設定)ダイアログ・

ボックス

Left(左): このテキスト情報は、新しい画像ファイルの左側のアクティブ画像ウ

ィンドーの名前を選択します。このテキスト情報の下のエディット・ ボックスで使

用する左の画像の部分(ラインとカラム)を選択することができます。

Right(右): このテキスト情報は、新しい画像ファイルの右側のアクティブ画像

ウィンドーの名前を選択します。これはディスク上のデータ・ファ イルではない

MultiSpec内の画像ウィンドーのリストです。

ポップアップ・ メニューの下にあるエディット・ ボックスで、使用する右の画像の

部分(ラインとカラム)を選択することができます。右の画像のエンド・ ラインは

左の画像で選択したライン数と等しくなる値に強制的に設定されます。

Options(オプション):

Ignore background value(バックグラウンド値の無視): このチェック・ボ

ックスとエディット・ ボックスで、画像を組み合わせるときにバックグラウン

ドの値を無視するように指定します。これによって別のTM4分割の組み合わせ

ができます。バックグラウンド値の規定値は0です。必要に応じて別のバック

グラウンド値を設定できます。

Write channel descriptions(チャネルの説明書きこみ): このチェック・ボ

ックスで、新しい画像ファイルに含めるチャネルの説明を選ぶことができます。

Header(ヘッダー): このポップアップ・ メニューで新しい画像ファイルに含

めるヘッダーを選択することができます。

Version 5.02 -114- B. メニュー項目

Page 120: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、画像モザイク・ オペレーショ

ンをキャンセルします。

OK: このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、画像モザイク・ オペレーションを

実行します。

註: BSQとBILのバンド・ インターリーブの組み合わせも可能です。出力ファイルは

BILのバンド・インターリーブとなります。

左または右の画像のいずれかがBISのバンド・インターリーブの場合、両方の画像

はBISのバンド・インターリーブでなければなりません。この場合の出力バンド・

インターリーブ形式はBISになります。

左の画像と右の画像ともチャネル数は同じで、1データあたりのバイと数も同じで

なければなりません。

前述の制約を満たす画像のみがMosaic ダイアログ・ボ ックスのRight Image

List(右の画像リスト)に表示されます。左の画像は右画像に許される画像の形式を

規定するものです。

Version 5.02 -115- B. メニュー項目

Page 121: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Processor-Reformat- Recode Thematic Image..(形式変換 主題画像のコード変更)

メニュー項目

このメニュー項目は、アクティブなウィンドーに関連している主題画像ファイルのデー

タ値の変更を可能にするためのものです。これはトレーニングやテストようの画像マス

クを作成したり、修正するときに役立ちます。このメニュー項目を選択すると、次によ

うなダイアログ・ボックスが表示されます。

Set Thematic Recode Parameters(主題再コード設定)ダイアログ・ボックス

Set data to(設定するデータ値): このエディット・ボッ クスで、条件が満たさ

れている場合に、データを変更する新しい値を設定することができます。引用符内

のファイル名は変更をおこなう主題ファイルの名前です。

When data value(データ値が・・ のとき): このポップアップ・メ ニューとエデ

ィット・ ボックスで、主題画像ファイルのデータ値を変更する条件を設定すること

ができます。

ポップアップ・メニューから次の条件が選択できます。:

- <=

- >=

- =

- ~= (等しくない場合l)

in file(入力ファイル): このポップアップ・

メニューで、条件をチェックするのに使用す

るファイルが選択できます。規定ファイルは

変更をおこないたいファイルです。必要に応

じて別のファイルを指定することもできます。

これは元のファイルをバックアップの目的でそのままにしておきたいときに便利

です。

Version 5.02 -116- B. メニュー項目

Page 122: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor Reformat Rectify Image..(プロセッサー画像切り出し再形式 メニュー項

目(マッキントッシュ判のみ)

このメニュー項目は、選択した一つまたはそれ以上のチャネルを、他のチャネルに関し

て調整(幾何的変換)します。これを選択すると、以下のダイアログ・ ボックスが表示

されます。

(訳注:ウィンドー版場合には、画像ウィンドーに表示されている画像からマウスでド

ラッグして選択した領域を切り出して保存することは可能です。ただし、表示されてい

る3色成分をTIF形式で保存する機能に限定されています。多重チャネル全体を切り出す

には、各多重分光画像を別々のウィンドー画像強調せずに表示し、切り出す部分領域を

画像ウィンドー全体に適用して保存することによって可能になります。その後で再び各

チャネルの関連付けをおこなう形式再編成処理をおこないます。)

Set Image Rectification Parameters(画像調整パラメタ-設定)ダイアログ・ボ ックス

Input Image Settings(画像設定入力): line and column(行列)エディット・

ボックスで画像を切り出す部分を選択します。Line and Column(行列)の左のボ

タンでユーザが指定した領域(プロジェクト画像ウィンドーがつくられているとし

て)と画像全体領域とを切り替えることができます。

Output Image Options(出力画像オプション):

Header: このポップアップ・ メニューで、出力画像ファイルで用いるヘッダー

を選択します。

Set Nonselected Pixels to Background Value(非選択画素を背景の値に設定):

このチェック・ ボックスで、非選択の画素の値を現在の値の代わりに背景の値

に設定することができます。

Background value: このエディット・ボックスで背景の値を設定できます。

Version 5.02 -117- B. メニュー項目

Page 123: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Rectification Setting(切り出し設定)

Offset/Scale(オフセット/スケール): このエディット・ボッ クスで、選択

したチャネルの画像を、選択しなかったチャネルに相対的にシフトするのに用

いるline/column offsets(行/列のオフセット)を指定します。負の値は選択

したチャネルを、指定されたオフセットの値だけ上(行)、あるいは左(列)

にシフトします。正の値は選択したチャネルを指定されたオフセットの値だけ

下へ(行)、あるいは右(列)にシフトします。

Scale(スケール): このエディット・ボックスで、画像の再拡大縮小でもち

いるline/column (行/列)スケールを指定します。値1.0は再拡大縮小を

おこなわないことを示します。1より値の大きいスケールでは新しい画像はよ

り大きくなります。1より値の小さいスケールでは、新しい画像はより小さく

なります。

Rotation (clockwise) Degrees(時計方向回転角度): このエディット・ボッ

クスで、選んだチャネルを回転させる角度(度)で指定します。正の値は時計

周り方向、負の値は反時計方向です。

Channels(チャネル): このポップアップ・メニューは、サブ゙チャネ ルの選

択、シフト、リスケールや回転させるチャネルを選択します。Shared(共有ダ

イアログ・ボックス) のセクションを参照してください。

Cancel(キャンセル): このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、rectify image

operation をキャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ボックスを閉じ、rectify imag e operation(画像切り

出し)オペレーションをダイアログ・ボッ クスで指定されたパラメタ-を用いて実行

します。新しい出力ファイル名の問い合わせがきます。出力画像ファイルで使われる

画像リサンプリングは最近傍内挿であることに注意してください。

Version 5.02 -118- B. メニュー項目

Page 124: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Processor-Reformat Convert ENVI ASCII ROI to Thematic Image..."(ENVI ASCII

ROIを主題画像に変換する 再形式化)(マッキントシュ 判 のみ)

このメニュー項目で、対象領域の部分として識別されている画素のASCIIファイル、ROI

を主題画像に変換し各ROI毎に別のクラスに変換します。 ENVIにはこのようなASCII

ファイルの作成が可能です。

ASCIIファイルの形式の例は以下の通りです。

ROI Name : Corn

ROI Color: (255,255,0)

( 92 ) , ( 44 )

( 93 ) , ( 45 )

( 94 ) , ( 45 )

( 94 ) , ( 44 )

( 92 ) , ( 43 )

( 92 ) , ( 44 )

( 92 ) , ( 45 )

( 92 ) , ( 46 )

( 93 ) , ( 46 )

ROI Name : Soil

ROI Color: (255,255,0)

.

.

最初の行はクラス名を識別します。

第2行はそのクラスで用いる (赤、緑、青)を定義します。.

その次の行はそのクラス内の画素の行と列を与えます。

クラス間にはブランク行を挿入します。

ファイルを変換する手順は:

- ROIが基礎にしているマルチスペクトル画像を開きます。

- Reformat-Convert ENVI ASCII ROI to Thematic Image オプションを選びます。

- MultiSpec は出力ファイル名を訊いてきます。

- MultiSpec は使用するROI ASCII ファイルを選択することができます。

- するとオペレーションが実行されます。

Version 5.02 -119- B. メニュー項目

Page 125: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor -Cluster メニュー項目

このメニュー項目で、選択した画像に対して、2つあるクラスター・アルゴリズ ム1、

シングル・ パス・クラ スターとISODATAタイプの繰り返しアルゴリズムの一方を用いて

クラスター解析を実行します。このメニュー項目を選択すると、下図のようなダイアロ

グ・ボックスが表示されます。

Set Cluster Specifications (クラスター仕様設定)ダイアログ・ボックス

Algorithm(アルゴリズム): このラジオ・ ボタンで、使用するアルゴリズムを選

択します。このボタンのいずれかを選択すると別のダイアログ・ ボックスが表示さ

れ、選択したアルゴリズムに応じたパラメターが指定できるようになります。それ

ぞれのダイアログ・ボックスについては、この後で説明します。

Cluster Classification Map Area(s)(クラスター分類マップの領域): このラジ

オ・ ボタンで、計算したクラスターの統計量を用いてトレーニング領域または選択

した画像領域の分類をユークリッド距離を用いて行うよう指定します。選択した分

類領域の各画素はユークリッド距離で、最終のクラスターセンターと比較されます。

画素が、もっとも近いクラスターからあまり離れていない場合には、そのクラスタ

ーに割り当てられます。ある画素が、“使用しているチャネルの数*分類いき値の

平方”より大きい場合は、離れすぎているとします。この離れすぎている画素は、

空白記号のラベルが付けられます。(訳注:No Classificationを選択して場合には

Area to Classify(分類する領域)隠れ、グレイになります。)

クラスター分類を指定して、クラスター分類マップをディスクに保存すると、分類

マップは、前に説明したFile-Open Image メニューで表示することができます。

Line/Column(ライン/カラム): line and column(ライン/カラム)編集ボッ

クスで、クラスター分類をおこなう領域を指定します。Line and Columnの左

にあるボックスで(画像ウィンドーにある)、ユーザが指定した領域と、画像

全体のどちらを分類領域にするかを切り替えることができます。

Classification threshold(分類いき値):このエディット・ボックス で、前に述

べたクラスター分類マップを作成するときに用いるいき値を入力します。

Version 5.02 -120- B. メニュー項目

1 See John A Richards, Remote Sensing Digital Image Analysis, First Edition, Springer-Verlag, 1986, pages 197- 199, or Second Editon,1993, pages 236-7.

Page 126: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Channels(チャネル): このポップアップ・ メニューで、クラスター演算で使用す

るチャネルを選択します。規定値ではチャネル全部を利用します。Shared Dialog

Boxes(共通ダイアログ・ボックス)のセクションを参照してください。

Symbols(記号): このポップアップ・メ ニューで、クラスター・ク ラスを表す記

号を選択できます。(訳注:ウィンドー版の場合には既定の記号のみです)

Shared Dialog Boxes(共通ダイアログ・ボックス)にある Change Class Symbols

(クラス記号の変更)のセクションを参照してください。

Cluster Stats(クラスター統計): このポップアップ・メ ニューで、クラスター

演算が終了したときのクラスター統計の取り扱い方を指定します。

選択肢として:

- Do not save the statistics(統計量を保存しない)

- Save the statistics to a new project file (新しいプロジェクト・フ

ァイルに保存:既定設定)

統計量を新しいproject ファイルに保存しProjectファイルがすでに開

かれているときには、現行のproject は閉じられます。現行のプロジェク

トは最後に保存されてから変更がある場合にはそれを保存する機会がユ

ーザに与えられます。

新しいprojectファイルに保存する場合には、保存されるクラスター統計

のチャネルは、クラスターリングを行ったチャネルになります。チャネル

の一部を利用してクラスターを行い、新しいProjectに全チャネルに対す

る統計を保存したい場合には、“Cluster”プロセッサーを選択する前に

“New Project”Projectメニューで新しいprojectを作成しておかなけれ

ばなりません。それからcluster processorを選び、“Add to Project”を

選択します。

- 統計量を現行のprojectに追加します。クラスター統計を現行のprojectに

保存する場合、使用したチャネルは現行のprojectで利用しているチャネ

ルと一致していななければなりません。

Create cluster mask file(クラスター・マスク・ファイルの作成): このチェッ

ク・ ボックスで、クラスター演算で各最終クラスター・ クラスの統計量を作成する

のに用いた画素を同定するマスク・ ファイルを作成するかどうかを指定することが

できます。マスク・ ファイルはクラスターをおこなったときの入力画像と同じ大き

さです。 “1”という値はクラスター1に用いられた画素を識別し、“2”の値はク

ラスター2に用いられ、以下同様です。“0” はクラスター統計に用いられなかっ

た画素全てです。マスク・ ファイルは主題画像ファイルとして扱われ、

Processor-Statistics(プロセッサー-統計量)メニュー項目で説明するトレーニ

ング領域を定義するために利用することができます。

Version 5.02 -121- B. メニュー項目

Page 127: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Write cluster report/map to(クラスター・レポート/マップを書きこむ): この

二つのチェック・ボックスでcluster report( クラスター・レポートやクラスター

分類マップを、出力テキスト・ ウィンドーに書きこんだり、ディスク・ ファイルに

保存したりするようにできます。

(訳注:Text Windowをチェックすると、クラスター分類の結果を出力テキスト・

ウィンドーに書き込みます。分類する画像領域が大きいときには、それに応じて出

力テキスト・ ウィンドーが大きくなり見にくくなります。クラスター分類の結果が

記号(文字で)で表示されるので、クラスター分類の結果を画像ごとに検討するの

には便利です)

Text Disk Fileをチェックすると、クラスター分類結果はファイルとしてディスク

に書き込まれますが、そのファイル名を指定するウィンドーが表示されます。規定

値のファイル名拡張子は‘.clu’です。)

Image Window Overlay(画像ウィンドーへの重ね書き)訳注:このオプションは

5/22/03のプログラムから用意されています。クラスター解析をおこなっていると

き、繰り返しパスごとにクラスター分類の結果を画像ウィンドーへ重ね書きをおこ

ないます。このオーバーレイを外すには、画像ウィンドーのツールバーにあるオー

バレイ・コントロールを使います)

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、クラスター演算をキャンセル

します。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで設定され

たパラメターを用いてクラスター・オペレーションを実行します。

Version 5.02 -122- B. メニュー項目

Page 128: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Set Single Pass Cluster Specifications (シングル パス クラスター 仕様 設定)

ダイアログ ボックス

Minimum cluster size(最小クラスターサイズ): このエディット ボックスで、ク

ラスター オペレーションが終了したときにクラスの統計量を保存するクラスタ

ー・クラスの最小画素数を設定します。

Critical distance 1(限界距離 1): このエディット・ ボックスでは各クラスタ

ー領域の第一ラインでおこなうクラスター・ オペレーションで用いる限界距離(デ

ータ値を単位に)を指定します。画素と最近クラスター・ センターとの距離がこの

値より大きい場合には、この画素を新しいクラスターを規定する最初の画素として

用います。距離の尺度はユークリッド距離です。

Critical distance 2(限界距離 2): このダイアログ・ ボックスは、各クラスタ

ーをおこなう領域の残りのラインに対しておこなうクラスター・ オペレーションで

用いる限界距離(データ値を単位に)を指定します。画素と最近クラスター・ セン

ターとの距離がこの値より大きい場合には、この画素を新しいクラスターを規定す

る最初の画素として用います。距離の尺度はユークリッド距離です。

Determine clusters from(クラスターを・ ・ から決定): このラジオ・ ボタンで、

クラスターリングを行う領域を選択します。トレーニング領域か選択した画像領域

を指定することができます。

line and column (行と列)のエディット ボックスで、クラスターリングで用いる

領域を選定できます。Line and Column(行と列)の左のボタンを使うと、ユーザ

の選択領域(画像ウィンドー内ですでに選択されている場合)と画像全体の切り替

えができます。

Cancel(キャンセル): このボタンは、ダイアログ・ ボックスを閉じ、シングル・

パスのクラスター・ アルゴリズムの指定をキャンセルします。シングル・ パスのパ

ラメターは変更されません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じられ、ダイアログ・ ボックスで指定

したシングル・パスのパラメターが設定されます。

Version 5.02 -123- B. メニュー項目

Page 129: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス シングル・パス・アルゴリズムの説明

最初のクラスター領域の第1行にある最初のサンプルを最初のクラスターのセンタ

ーとします。残りの各画素に対して、標準的なユークリッド距離を尺度にして最短

距離にあるクラスターを見つけます。次に、選んだ各チャネルのデータ値をもっと

も近くにあるクラスター・ センターのチャネル値と比較をします。どれかのチャネ

ルに対してデータの値が"critical distance1"(限界距離 1)より離れている場

合、そのサンプルを新しいクラスター・センターとして用います。

クラスター領域の最初の行について調べ終わったら、ユーザの指定したクラスター

領域の残ったサンプルのサブセット用いて現存するクラスターに追加したり、新し

いクラスターを作成します。画素は第1行にある現存のクラスターと比較します。

違いは、新しいクラスターを作成する場合に、"critical distance2"(限界距離

2)を使用することです。残っている行のクラスターリングを行っているときに、

ユーザの指定したcolumn、 line の intervals(行と列の間隔)が使われます。

列間隔は、ある行の終わりから次に選択された行の始めに連続するように実施され

ます。すなわち、例えば、1ラインに169画素あるものをクラスターリングしている

とき、列の最後のサンプルが、列間隔5を用いて166であったとすると、次のラ

インで用いる最初のサンプルは2番目のサンプルとなります。これによって、ユー

ザはサブセットを使っている場合でも、全列からサンプルを利用できる機会がある

ことになります。

選択されている全ての領域がクラスターされた後で、"minimum cluster size"(最

小クラスターサイズ)を満たさないクラスターを削除します。前に説明したように、

分類のオプションが指定されている場合にはクラスター分類へと進みます。

Version 5.02 -124- B. メニュー項目

Page 130: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Set ISODATA Cluster Specifications(ISODATAクラスター仕様設定)ダイアログ ボックス

Initializing Options(初期化オプション): このラジオ・ ボタン(一つだけ選択

できるチェック・ ボタン)を利用して、クラスター・ センター位置の初期化方法が

指定できます。

選択肢としては:

- 最初の固有ベクターに沿ったもの

- 固有ベクター体積内,

- ワンパスのクラスターセンターの利用

の3つがあります。

Include project class means(プロジェクト・クラス平均を含める)のチェック・

ボックスをチェックすると、現在のプロジェクト・ クラス平均を第一固有ベクター

に沿った、あるいは、固有ベクター体積内で初期クラスター・ センターとして利用

することを指定します。このオプションはワンパス・ クラスター・ センターで初期

化する場合には利用できません。

Determine clusters from(・・からクラスターを決定): これらのラジオ・ボタ

ンを利用すると、クラスター解析する領域を指定することができます。トレーニン

グ領域なり選択した画像領域のいずれも利用できます。

line and column (行列)エディット・ボックスでクラスターを行う領域を選択し

ます。Line and Column (行列)の左にあるボタンでユーザが指定した領域(この

領域を画像ウィンドーにしてあるとき)と領域を画像全体とするか簡単に切り替え

られます。

Initial number clusters(初期クラスターの數): このエディット・ボックスで

初期クラスターの数を設定します。

Version 5.02 -125- B. メニュー項目

Page 131: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Convergence(%)(収束度 %): このエディット・ ボックスでIOSDATAの繰り返し

を停止するためのいき値として用いるパーセントを設定できます。一回の繰り返し

でクラスター・ クラスを変えない画素数がクラスター計算をおこなっている画素の

総数に収束度%を乗じたものより大きいか等しくなった場合には、ISODATAのクラ

スター演算は終了します。

Minimum cluster size(最低クラスターサイズ): このエディット・ボックスは、

クラスター演算がおわったとき、統計量を保存するクラスの最低の大きさを設定し

ます。

Critical distance 1(限界距離 1): このエディット・ ボックスは、Use one-pass

cluster(ワンパス クラスター)オプションを選択した場合に表示されます。こ

のエディット・ ボックスで各クラスター領域の第一ラインをクラスター解析してい

るときに利用する限界距離(データ値の単位で)を指定できます。ある画素とそれ

に一番近いクラスター・ センターとの距離がこの値より大きい場合、その画素は新

しいクラスターを作成する最初の画素として利用します。距離の尺度はユークリッ

ド距離です。

Critical distance 2(限界距離 2): このエディット・ ボックスは、Use one-pass

cluster(ワンパス クラスター)オプションが選択されている場合に表示されま

す。このエディット・ ボックスを使って限界距離を指定し、各クラスター領域の残

りのラインをクラスター解析をしているときに使用し(データ値を単位として)も

し、ある画素とそれに一番近いクラスターとの間の距離がこの値より大きい場合は、

その画素を新しいクラスターのセンターにします。距離の尺度はユークリッド距離

です。

Cancel: このボタンは、ダイアログ・ ボックスを閉じ、ISODATA クラスター・ アル

ゴリズムの仕様指定をキャンセルします。ISODATAパラメターには変更がおこなわ

れません。

OK: このボタンは指定したISODATA演算のパラメターを設定し上で、ダイアログ・

ボックスを閉じます。

Version 5.02 -126- B. メニュー項目

Page 132: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス ISODATA アルゴリズムの説明

第一固有ベクターに沿う初期クラスターまたは固有ベクター体積内の初期化オプ

ションを選択すると、データの主成分の計算を開始します。Along first eigen

vector initialization(第一固有ベクターに沿う初期化)オプションでは初期

クラスター・ センターは指定した数だけ第一主成分にそって等分に配置されます。

Within eigenvector volume initialization(固有ベクター体積内初期化)オプシ

ョンの場合には、初期クラスターのセンターは、最初の3主成分で立体の中に散布

されます。ここで、Include project class means(プロジェクト・クラス 平均

を含める)が指定されている場合には、プロジェクト・ クラス平均が上述の初期セ

ンターに最近傍のプロジェクト・クラス平均で置きかえられます。

Use one-pass cluster centers initialization(ワン-パス・クラスター・センタ

ー初期化)オプションが指定されている場合、one-pass clustering algorithm

(ワン-パス・ クラスター算法)が最初に実行され、それによって決定されたクラ

スターのセンターがISODATA クラスターリングの初期クラスターセンターとして

使用されます。

初期クラスター・ センターが決定されると、各画素をそこからユークリッド距離が

一番近いクラスター・ センターと関連付けします。全画素がクラスターのどれかに

割り当てられると1パスの処理が終わり、以下のような繰り返し停止基準のテスト

が終了するまで繰り返しが続きます。繰り返し中、画素の最低Pパーセントが、前

の繰り返しで関連付けられたクラスター・ センターと変わりがなければ、クラスタ

ーリングが終了したとします。そうでない場合には全クラスタ-について平均値を

再計算し、その結果を新しいクラスター・ センターとして、クラスターリングの処

理を繰り返します。

クラスターリングは、収束パーセントに達したときに停止します。(訳注:マッキ

ントッシュ版:クラスターリングは、また、キーボードで、“Command-.”コマンド

を入力したとき, Command key(コマンド キー)を押したまま、”.“キーを同時

に押すと停止します。"Command-."を入力すると、ダイアログ・ボックスが表示さ

れ、それまで行ったパスを終了し、統計量を保存、処理をキャンセルし、統計量を

保存しない、クラスターリングの継続などのオプションが選べます。

(訳注:ウィンドー版ではEscキーを押すとクラスター処理は一時停止した後、ダ

イアログ・ ボックスが表示され、それまで行ったパスを終了し統計量を保存、処理

をキャンセル、統計量を保存しない、クラスターリングの継続などのオプションが

選べます。)

クラスターリングが停止すると、各クラスターを調べて、クラスターが最低要求さ

れた画素数を有するかどうかをみるために調べます。それを満たしていない場合に

は、そのクラスター・ センターをプロジェクト統計にリストせず、また、保存しま

せん。分類のオプションが指定されていれば、分類処理に進みます。

Version 5.02 -127- B. メニュー項目

Page 133: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス プロセッサー-統計(Processor-Statistics)メニュー項目

このメニューで、トレーニング領域やテスト領域を定義したり、定義した領域をクラス

として関連付けたりすることができます。“Statistics”(統計)メニュー項目を選択し

たときにプロジェクト(project)がアクティブになっていない場合には、新しいプロ

ジェクトが自動的にアクティブになります。(前に作成し保存してあるプロジェクトで

作業したい場合には、Project - Open Project(プロジェクトープロジェクトを開く)

メニュー項目から目的のプロジェクトを選択し、それをメモリーにロードします。)こ

のメニューを選択すると、以下のダイアログ・ ボックスが表示され、プロジェクトに関

連したオプションを設定することができます。

Set Project Options(プロジェクト オプション設定)ダイアログ・ボックス

Project Change(プロジェクトの変更): このポップアップ・メニュ ーからプロジ

ェクトの統計量をクリアーしたり、新しいプロジェクトを作ります。

(訳者注:このコマンドはウィンドー版になく、Project Commandのみが表示され

ます)

Channels to Use:(利用するチャネル):このポップアップ・メニ ューで平均値や

共分散を計算する際に利用するチャネルを、利用可能なチャネルの中からその一部

を選択できます。共通ダイアログ・ボックスのセクション にあるチャネル選択

(Select Channels)の項を参照して下さい。

Project Statistics Options...(プロジェクト統計量のオプション): このボタ

ンで別のダイアログ・ ボックスを表示し、他の統計量計算のオプションをコントロ

ールします。この"Project Statistics Options"ダイアログ・ボックスは次ぎに説

明します。

Version 5.02 -128- B. メニュー項目

Page 134: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Training mask file(トレーニング・マスク・ファイル) : このポップアップ・ メ

ニュー項目からプロジェクトの基底画像内の領域を定義するために利用するマス

ク画像を選択し、トレーニング統計量に用いることができます。このマスク・ ファ

イルはMultiSpecが扱える画像であれば、どんな形式の画像でもかまいません。画

像ファイルが多重分光タイプの場合、現在のところ、マスクはそのファイルの第1

チャネルに保存されていると仮定しています。

マスク・ ファイルにあるデータは、0以外の値は、それぞれ値は別のフィールドや

クラスとして扱われます。マスクを選択しダイアログ・ ボックスの"OK"ボタンをク

リックすると、マスク・ データはメモリーに読みこまれ、マスクの値は数値マスク

の値の順にプロジェクト・ クラスに割り当てられます。利用しなかったマスクの値

はスキップされます。例えば、マスク・ ファイルにデータ値が1,2,4と6があるとす

ると、1の値をもつマスクの値は、プロジェクト・ クラスの1に、マスクの値2に

はプロジェクト・ クラス2に、マスクの値が4のものはプロジェクト・ クラス3に、

またマスクの値が6のものは、プロジェクト・クラス4に割り当てられます。

プロジェクト・ クラスより多いマスクの値がある場合には、新しいクラスが作成さ

れます。マスクとして利用する画像ファイルが主題タイプであり、その画像ファイ

ルがファイルの中のデータ値とクラス名との関連性を含んでいる場合、それらのク

ラス名は新しく生成されたプロジェクト・クラス名として利用されます。

マスクの各値はフィールドとして扱われ、それに関連付けられたクラス名を持って

います。"n"をファイルにあるマスクの値とすると、名前は MaskFieldnで与えられ

るか、クラス名がある場合、"classname_Mn"で、ここで"classname" はマスク・ ク

ラス名で"n" がマスクの値です。各マスクの値はそれの関連したフィールドを持っ

ているので、プロジェクト・ ファイルに関連づけられたクラスと順序が同じでない

場合にはあるクラスから他のクラスへとマスク・ フィールドをコピーしたり貼り付

けたりすることができます。

長方形で定義されたトレーニング・ フィールドと多角形で選択された領域とマスク

画像ファイルとの組み合わせが可能なことに注意しください。

MultiSpecでマスク画像ファイルを作成する現行の方法は、Processor-Clusterで

"Create cluster mask file"(クラスター・マス ク・ファ イルの作成)か

"Processor-Reformat ‐ Convert Project Fields to Thematic Image File"(プロ

ジェクト・ フィールドを主題画像ファイルに変換する)メニュー項目を利用します。

あるいは、MultiSpecの入力として利用できる外部のソフトを利用してマスクを作

成します。

Test mask file(テスト・マスク・ファイル) : このポップアップ・ メニュー項目

からプロジェクトの基底画像内の領域を定義するために利用するマスク画像を選

択し、テスト領域に用いることができます。詳しい情報はトレーニング・ マスク・

ファイルを参照して下さい。

Version 5.02 -129- B. メニュー項目

Page 135: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Outline Selected Areas(選択された領域の境界)

Training fields(トレーニング・ フィールド): このチェック・ボッス で、

長方形または多角形で定義されたトレーニング・ フィールドの境界をプロジェ

クト画像ウィンドーや各関連プロジェクト画像ウィンドーに表示するしない

をコントロールします。

Test fields: このチェック・ボッ クスで、長方形または多角形で定義された

テスト・ フィールドの境界をプロジェクト画像ウィンドーや各関連プロジェク

ト画像ウィンドーに表示するしないをコントロールします。

Show class names(クラス名の表示): このチェック・ ボックスで、クス名を

プロジェクト画像ウィンドーや関連プロジェクト画像ウィンドーに描かれた

クラスの境界を一緒に表示するしないをコントロールします。

Show field names(フィールド名の表示): このチェック・ボック スでクラス

名をプロジェクト画像ウィンドーや関連プロジェクト画像ウィンドーに描か

れた領域の境界を一緒に表示するしないをコントロールします。

Show train/test label(トレーニング/テスト・ラベルの表示) : このチェッ

ク・ボック スでトレーニング/テスト・ラベル をプロジェクト画像ウィンドー

や関連プロジェクト画像ウィンドーに描かれた領域の境界を一緒に表示する

しないをコントロールします。ラベル“n”はトレーニング、“t”はテスト用

です。

Color(カラー): このカラー・ポップ・アップ・メニュー項目で、上述のチ

ェッボックスで指定したテキストやフィールドの境界の色を黒または白にコ

ントロールできます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、要求した“Processor ‐

Statistics“メニュー項目をキャンセルします。プロジェクト統計量の設定は変更

されません。

OK: このボタンでダイアログ・ボックスを閉じ、"Se t Project Options(プロジ

ェクト・オプション"ダイアログ・ボックスを 受け付けて、"Statistics(統計量)

" ウィンドーが表示されていないときにはそれを表示します。さらに詳しくは

"Project Window(プロジェクト・ウィンド ー"のセクションを参照してください。

Version 5.02 -130- B. メニュー項目

Page 136: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Set Project Statistics Options Dialog Box

このダイアログ・ボックスで幾つかのproject st atistics options(プロジェクト

統計量オプション)とコントロールできます。

Compute statistics for(計算する統計量): このラジオ・ボタン で平均値、標準

偏差と共分散を計算するか、単に平均と標準偏差のみを計算するかを指定します。

平均と標準偏差のみを計算する場合には、Feature Selection(特徴選択)、

Statistics Image(統計画像)やMaximum Likelihood (最尤法)およびECHO 分類

などのプロセッサーは使えません。このオプションはメモリー容量が不足している

場合や2次計量が不要な場合に作られたものです。

Keep only class statistics in memory(クラス統計量のみをメモリーに保存): こ

のチェック・ ボックスで、ユーザは、フィールド統計量でなくクラス統計量のみを

メモリーに保存するように指定できます。規定値はクラス統計量をメモリーに保存

します。この機能は、高次元(50チャネル以上)のフィールドが多数あり比較的ク

ラスの数が小さい場合にメモリーが少なくてすませるために存在しています。クラ

ス統計量のみを保存することに欠点もあります。クラスから1フィールドをカット

した場合、そのクラスの統計量は規定画像ファイルを再び読みこんで再計算する必

要があります。もしフィールド統計量をキープしてあれば、クラス統計量はメモリ

ーに保存されているフィールド統計量の和から容易に計算できます。また、統計量

がクラスター・ フィールドから定義されている場合そのクラスの統計量は更新でき

ません。

Set-zero-variances to(ゼロ分散を・・に設 定): このチェック・ ボクスで2次

統計量を必要とするアルゴリズムで0分散をもつクラス統計量を利用できるよう

にします。このようなケースでは、共分散行列の逆を求めることができません。例

えば、対象としている領域の周りに’0’のような一定値で、この境界をクラスと

して扱いたいような場合です。このオプションは’0’分散を小さな値の指定して

設定します。規定値は0.01です。このチェック・ ボックスを選択すると、エディッ

ト・ボックスが表示され、使用する分散の値を入力することができます。

Version 5.02 -131- B. メニュー項目

Page 137: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Minimum log determinant allowed for valid matrix inversion(有効な逆行列

の行列式の対数の最小値): このエディット・ ボックスで逆行列が不良条件を満た

すと考えるいき値を設定することができます。値は対数の単位です。従って-25は

10のー25乗を意味します。

Use common covariance in leave-one-out covariance estimations(リーブ・ワ

ン・ アウト共分散内の共通共分散を利用): このチェック・ ボックスで、リーブ・

ワン・ アウト共分散内の共通共分散算定を利用したき、どの行列を使用するかをコ

ントロールすることができます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じます。プロジェクト 統計量オ

プションは変更されません。

OK: このボタンでダイアログ・ボックスを閉じ、" Set Project " Statistics

Options(プロジェクト統計量オプション)ダイアログ・ ボックスで指定したもの

を受け付けます。ユーザは"Set Project Options"(プロジェクト・オプション設

定)ダイアログ・ボックスに戻ります。

Version 5.02 -132- B. メニュー項目

Page 138: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor-Enhance Statistics(プロセッサー-強化統計量)メニュー項目

このプロセッサーは、ラベル付きサンプルの統計量を修正または強調するためにラベル

なしサンプルを用いて、教師つき-教師なしモードが組み合わされたクラス統計量を計

算します。このプロセッサーは、最近の研究成果1 2 3 4 5 6を基にしています。プロセ

ッサーはデータ・ セット全体を重みつきガウス型密度関数の線形結合でモデル化したも

のをベースにしています。これは、トレーニング・ サンプルと指定したラベルなしのサ

ンプル組み合わせに対して、クラスの平均値、クラス共分散行列とクラスの重みを逐次

的に調整しながら最適合になるまで繰り返すプロセスです。(これは後験クラス確率の

算定といえます)調整は期待値を最大化するプロセスを用いて行われます。準備として、

局外画素、すなわち、どのクラスに対しても尤度値がユーザの指定したいき値より低い

画素は、無視します。第Ⅲ部 “MultiSpecを利用する”章にこのプロセッサーの利用例

が紹介してあり、このプロセスの利点の数例が示してあります。このメニュー項目を選

択すると、次のようなダイアログ・ ボックスが表示され、実行前にパラメタが設定でき

るようになります。

Set Statistics Enhancement Specifications(統計量強調仕様設定)ダイアログ・ボッ

クス

1 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, "Using Partially Labeled Data For Normal Mixture Identification With Application To Class Definition," Proceedings of the International Geoscience and Remote Sensing Symposium (IGARSS'92), Houston, TX, pp 1603-5 May 26-29, 1992. 2 B.M. Shahshahani, D.A. Landgrebe, "On the Asymptotic Improvement of Supervised Learning by Utilizing Additional Unlabeled Samples; Normal Mixture Density Case," SPIE Int. Conf. Neural and Stochastic Methods in Image and Signal Processing, San Diego, CA, July 19-24, 1992. 3 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, “Use Of Unlabeled Samples For Mitigating The Hughes Phenomenon” Proceedings of the International Geoscience and Remote Sensing Symposium (IGARSS'93),Tokyo, pp 1535-7, August 1993. 4 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, “Classification of Multi-Spectral Data By Joint Supervised-Unsupervised Learning,” PhD thesis, School of Electrical Engineering, Purdue University, December 1993,School of Electrical Engineering Technical Report TR-EE-94-1, January, 1994. 5 Behzad M. Shahshahani and David A. Landgrebe, “The Effect of Unlabeled Samples in Reducing the SmallSample Size Problem and Mitigating the Hughes Phenomenon,” IEEE Transactions on Geoscience and RemoteSensing, Vol. 32, No. 5, pp 1087-1095, September 1994.

Version 5.02 -133- B. メニュー項目

6 Saldju Tadjudin and David A. Landgrebe, “Robust Parameter Estimation for Mixture Model,” IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium, Seattle, WA July 6-10, 1998.

Page 139: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Unlabeled samples(ラベルなしサンプル): このテキスト情報は、現在選択され

ている画像の部分にあるラベルなしのサンプル数を示します。

指定されたラベルなしのサンプルに含まれるラベル付き(トレーニング)サンプル

はどれもラベル付きサンプル・ セット内でのみ用いられ、ラベルなしセットから除

外されます。従って、このラベルなしサンプルの数は実際に使用される数より大き

くなることがあります。

Selected area for unlabeled samples(ラベルなしサンプルの選択領域): ライ

ンとカラムのエディット・ ボックスで、ラベルなしのサンプルを選ぶ領域を指定し

ます。Line and Columnの左にあるボックスで、ユーザが選択した領域(画像ウィ

ンドー内で選択してある場合)と全画像とを容易に切り替えることができます。規

定値は全画像で、ライン・ カラムの間隔は利用できる最小値で、利用できるメモリ

ーに指定されたラベルなしサンプル数の一次データを保存します。

Use enhanced statistics for initial conditions(初期条件に強化統計量を利用

する): このチェック・ ボックスで、前に強化処理をストップしたときに得られて

いる強化統計量で繰り返し処理を開始することができます。

Outlier thresholds(輪郭いき値):

Soft: 右に示したポップアップ・ メニューでソフト・ いき

値1を、閾値なし、χの平方値、確率の%値、ラベル付き

の平均値からの最大マハラノビス距離が指定できます。

Chi*Chi〔χ二乗〕: このエディット・ボッ クス(上の図には表示されてい

ません)はsoft outlier threshold(ソフト輪郭いき値をχ平方の値を用い

て)を設定します。上のポップアップ・ メニュー項目で、Percentを選択し

た場合には、百分率で表したχ平方値がこの値に表示されます。

Percent(%): Percentを選択すると、このエディット・ボック ス(上の図に

は表示されていません)が表示されます。エディット・ ボックスでOutlier

threshold(輪郭 いき値)をガウス分布に等価なパーセント(固定したχ平

方値の替わりに)として入力できます。

Hard〔ハード〕: 右に示したポップアップ・ メニューから、

hard threshold(ハードいき値)を“no threshold”、χ

平方値、あるいは%の確率の値かいずれかを指定します。

Chi*Chi(χ二乗): このエディト・ ボックスで‘hard

outlier threshold(ハード輪郭いき値)をχ平方値で入力できます。

Percentメニュー項目を選択した場合には、Percentの設定に関連したχ平

方値がこの値として表示されます。

Percent(%): Hard Threshold (ハードいき値)ポップアップ・メニ ュ

ーで、Percentを選択すると、このエディット・ボックス(上の図には 表

示されていません)が表示されます。エディット・ ボックスでOutlier

threshold(輪郭 いき値)をガウス分布に等価なパーセント(固定したχ

平方値の替わりに)を設定できます。

Version 5.02 -134- B. メニュー項目

1 Saldju Tadjudin and David A. Landgrebe, “Robust Parameter Estimation for Mixture Model,” IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium, Seattle, WA July 6-10, 1998.

Page 140: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Weight labeled samples(ラベル付きサンプルの重み): これで、ラベル付きサン

プルの重みを、ラベルなしのサンプルに対する相対的な重みとして設定します。(チ

ェックされている場合) 規定値はサンプル数に対する比例または1.0の重み因子で

す。これを2.0に変えると、ラベルつきサンプルの重みを2倍にし、0.5にするとラ

ベル付きサンプルの重みは半分にします。

Labeled samples(ラベル付きサンプル): このテキスト情報は、プロジェクト・

ファイルにあるラベル付き(トレーニング)サンプルの総数を示します。

Classes(クラス): このポップアップ・ メニューで、強化統計量を見出すための

クラスを選択することができます。規定値は全クラスです。くわしくはShared

Dialog Boxes (共有ダイアログ・ボックス) にある“See Select Classes”を参

照してください。

Class weights(クラスの重み): このポップアップ・メ ニューで各クラスに対す

る先験的な重みを選ぶことができます。規定値は均等な重みです。詳しくはShared

Dialog Boxes (共有ダイアログ・ボックス) にある“Specify Class Weights”を

参照してください。

Iteration stop conditions(繰り返し停止条件): これらのエディット・ボック

スで停止条件を設定できます。 許される繰り返しの最大数と、対数尤度の変化を

繰り返しの長さのパラメタで設定される最後のN回の繰り返しにわたる百分率で指

定することができます。

また、停止条件がみたされなくても、Status(ステータス)ダイアログ・ ボックス内の

Cancelボタンを押して停止することが可能です。オペレーションが停止するとダイアロ

グ・ボックス が表示され、現在の繰り返し演算を終了するか(現在の強化統計量を保

存して)、現行の繰り返しを終了しないか(現在の強化統計量を保存しないで)、停

止リクエストをCancelするか(統計量強化オペレーションを継続する)を選択します。

Macintoshのバージョンのみ: 停止条件に至る前に"ホールド・ コマンド・ キー

と”.”キーを同時に入力すると、繰り返しを停止することができます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ボ ックスは閉じられ、“Statistics

Enhancement”オペレーションをキャンセルします。設定に変更はありません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで設定され

たパラメタを利用して“Statistics Enhancement”を実行します。

このプロセッサーの出力は強化されたクラス統計量(平均値と共分散)と、先験確

率です。これらの修正されたクラス統計量はプロジェクト・ ファイルの一部として

保存され、“Feature Extraction”(特徴抽出), “Feature Selection”(特徴選

択), “ Classify”(分類), “ Principal Components”(主成分), “Create Image

Statistics”(画像統計量の作成:クラス統計量のみ)と“Check Covariance

processors”(共分散チェック・プロ セッサー)などで利用されます。得られた統

計量は解析するデータ・ セット全体により、よいモデルを提供します。こうして、

トレーニング・サ ンプルから他のものへの一般化を改良します。また、ヒュ-ズ現

象を緩和して高次元データの有効利用が図れます。

註:ウィンドー版で書きこまれた強化統計量を含むプロジェクト・ ファイルはマッ

キントッシュ版でも読むことが可能です。しかし、マッキントッシュ版で書きこま

れた強化統計量を含むプロジェクト・ ファイルはウィンドー版では読みこめません。

Version 5.02 -135- B. メニュー項目

Page 141: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor ― Feature Extraction(プロセッサー-特徴抽出) メニュ-項目

Feature Extraction(特徴抽出)プロセッサーには、判別分析特徴抽出(Discriminant

Analysis Feature Extraction :DAFE)、判別境界特徴抽出(Decision Boundary Feature

Extraction:DBFE)、投射追跡(Projection Pursuit)の3つのアルゴリズムがありま

す。後の2つは、最近開発されたもので(文献1234)、DAFEは. 計算時間が短いという利

点はありますが、平均ベクターが類似しているクラスについては性能があまりよくない

ことが知られています。DBFE は計算時間が長くかかりますが、DAFEが持つ欠点はなく、

また、与えられたクラスのセットに対し、必要な特徴の数を直接示唆してくれます。こ

のような特性は別にして、いずれも次元が少ない場合には性能がよいのですが、DBFE

はトレーニング・ サンプルを直接利用する一方、DAFEはトレーニング・ サンプルから算

定されたクラス統計を利用しているので、トレーニング・ セットのサンプル・ サイズに

制限のある高次元のデータの場合には、同じ性能都はいえません。このような状況では、

投射追跡を元にした前処理のアルゴリズムを用いて、“マルチスペックの利用”の章で

説明したように(ページ37参照)予め次元数を減らします。

DAFEとDBFEの計算はいずれも、分光特徴の最適線形変換を見つけながら進みます。一旦、

この変換が決定されると、この変換はデータ・ セットの変換に利用され、この変換され

たデータ・ セットの特徴は分離性が最適であり、定義されているクラス間の判別の重要

度に応じた自動的に順序がつけられます。DBFE変換の固有値は、データ・セッ ト全体の場

合と同様の精度を得るためには、いくつの特徴を利用したらよいか、その情報を与えて

くれます。

DBFE アルゴリズムの詳しいことは、紹介した文献を参照してください。DAFEのアルゴ

リズムは、次のようなクラス内やクラス間の散布マトリックスを基にしている、きわめ

て標準的な判別分析です。Σiをクラスiの共分散行列とし、Pi をクラスiの先験確率、

iをクラスiの平均値とすると、

Sw = P1*Σ1 + P2*Σ2 + .... はクラス内の散布マトリックス

Sb = P1*( 1- 0)*( 1- 0)’ + P2*( 2- 0)*( 2- 0)’ + ... はクラス間の散布

マトリックスで、’は転置を意味します。

0 = P1* 1 + P2* 2 + ...

DAFEでは, 変換は行列 Sw-1*Sbの固有値と固有ベクターから決定されます。Nをクラスの

数とすると、常にN-1の0でない固有値が存在し、階数(Sb ) = 階数( Sw-1*Sb ) = N ‐ 1

なので、このようにして導かれた最初のN-1だけが信頼に足ります。

このメニュー項目を選択すると次のようなダイアログ・ ボックスが表示され、実行を始ま

る前にパラメタを設定することができます。

1 Chulhee Lee and David A. Landgrebe, "Feature Extraction Based On Decision Boundaries," IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence, Vol. 15, No. 4, April 1993, pp 388-400. 2 Chulhee Lee and David A. Landgrebe, “Feature Extraction And Classification Algorithms For High Dimensional Data,” PhD Thesis, Purdue University, December 1992, and School of Electrical Engineering Technical Report TR-EE 93-1, January 1993. 3 Luis Jimenez and David Landgrebe, “Projection Pursuit For High Dimensional Feature Reduction: Parallel And Sequential Approaches,” Presented at the International Geoscience and Remote Sensing Symposium (IGARSS'95), Florence Italy, July 10-14, 1995.

Version 5.02 -136- B. メニュー項目

4 Luis Jimenez and David Landgrebe, “Projection Pursuit in High Dimensional Data Reduction: Initial Conditions, Feature Selection and the Assumption of Normality,” IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics, Vancouver, Canada, October 22-25, 1995.

Page 142: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Set Feature Extraction Specifications (特徴抽出仕様設定)ダイアログ・ボックス

Preprocessing Transformation(前処理変換): このポップアップ・ メニューで、(訳

注:ウィンドーズ版には用意されていません)前処理の変換オペレーションが選択

でき、その内容には:

‐ 投影追跡変換をしない,

‐ 新しい投影追跡変換

‐ あらかじめ計算されたもの

が含まれます。

投影追跡変換作成を選択すると、“Set Preprocessing Specifications”(前処理仕

様設定)ダイアログ・ ボックスが表示され、これに関連したパラメタが設定できま

す。このダイアログ・ボックスは以下に示します。

Feature Extraction Algorithm(特徴抽出アルゴ

リズム): これらのラジオ・ボ タンで特徴抽出に

用いるアルゴリズムを選択します。DBFE、DAFEあ

るいはPreprocessing onlyのいずれかを選択しま

す。(訳注:この説明はマッキントッュ版用;ウィンドーズ版では、プルダウンメ

ニューになっており、そのリストから、アルゴリズムを選びます。)

Channels(チャネル): このポップアップ・ メニューで、全チャネルを利用するか

または部分チャネルを利用するか選択指定することができます。Sared Dialog

Boxes(共通ダイアログ・ボックス)のセクションの“Set Select Channel”を

参照してください。

Classes(クラス): このポップアップ・ メニューで、クラス全部を使用するか1

部のクラスを使用するか選択できます。Shared Dialog Boxes(共通ダイアログ・

ボックス)の“’Select Classes”セクションを参照してください。

Class Weights(クラス重み): このポップアップ・メニ ューで、クラス、すなわ

ち、先験確率に、均等な重みを指定するか、個々にそれぞれ異なった重みを指定す

るかを選べるようにします。Shared Dialog Boxes(共通ダイアログ・ ボックス)

の“Specify Class Weights”(クラス重み指定)のセクションを参照してください。

Interclass Weights(クラス間の重み): このポップアップ・メニュ ーで、クラスの各

対に対してもクラス間重みを設定することができます。この機能はクラス間の分離

を望まない場合にクラスのサブクラスを削除したい時に有用です。このオプション

は“DBFE.”に対してのみ使えます。 Shared Dialog Boxes(共通ダイアログ・ボ

ックス)の“Specify Class Pair Weights ”(クラス対間の重み)のセクションを

参照してください。

Version 5.02 -137- B. メニュー項目

Page 143: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

List Transformation Matrix(変換 行列をリスト): このチェック・ ボックスで、

変換行列をテキスト・ウィンドーにリストすることができます。

Special Options(特殊なオプション): このチェック・ ボックスで、DBEFア

ルゴリズムの付加的なオプションを表示します。これらのオプションの説明は、参

考文献にありますが、これらの文献を理解した後で実験したい人のためのものです。

通常は規定値のままでも十分な結果が得られるので、このオプションはあまり考慮

する必要はありません。

Within class threshold(クラス内のいき値): このエディット・ ボックスで、

クラス内のいき値を設定することができます。

Interclass threshold(クラス間のいき値): このエディット・ボッ クスで、

クラス間のいき値を設定することができます。

Min. threshold number(最小いき値): このエディット・ボックス で最小い

き値を設定することができます。

Optimize classes & Percent of all feature accuracy(特徴精度全体のクラ

スと%の最適化): このチェック・ ボックスで最適化(冗長な特徴を削除する)

をするかどうかを指定し、最適化を指定した場合に必要とする全特徴の精度

を%で指定できます。

Maximum training pixels per class(クラスあたりの最大トレーニング素数):

このエディット・ ボックスでクラスあたりに使用する最大トレーニング画素数

を指定します。

Cancel: このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、特徴抽出オペレーションをキ

ャンセルします。設定の変更はありません。

OK: このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、特徴抽出オペレーションを開始し、

目的とする線形変換に対する固有値や固有ベクターの計算を行い、結果をメモリー

に保存するとともに、テキスト・ ウィンドーに書き込みます。さらに詳しいことは、

“マルチスペックを利用する”の章にある特徴抽出のセクションで、2つのアルゴ

リズムを用いたステップを参照してください。こうすると、上記の4つのプロセェ

ッサーの実施を開始する時に、適切なチェック・ボ ックスを選択ることによって、

オリジナルの特徴の代りに変換した特徴利用して“Classy”(分類)、“Feature

Selection“(特徴抽出)、“Create Statistics Image”(統計画像の作成)、“Check

Covariances” (共分散をチェック)の処理をおこないます。

また、Reformat(形式再編集)プロセッサーを利用して、もとのバンドをフォーマ

ットする代わりに、これらの変換された特徴で新しいファイルを作成するができま

す。前に述べたReformat(形式再編集)プロセッサーにある“Change Image File

Format”(画像ファイルの形式変換)を参照してください。形式再編集オペレーシ

ョンの後、“ Project - Change Base Image”(プロジェクト-ベース画像の変更)

メニュー項目を選択し、新しいファイルをベース画像にし、“Classify”プロセッ

サーを選び、最初のN特徴を選びます。Nは変換固有値やその他の方法で、累積部

分をもとに選択、分類します。

Version 5.02 -138- B. メニュー項目

Page 144: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Set Preprocessing Specification(前処理仕様設定)ダイアログ・ボックス(訳注 :

ウィンドー版には用意されていません)

これらのパラメタの説明は参考文献に含まれています。引用してある文献1 2 32,3

を理解した後でアルゴリズムの付加的なパラメタについてさらに試してみたい人

のために用意されたものです。通常は規定値で十分満足のいく結果が得られます。

1 Luis O. Jimenez and David Landgrebe, “High Dimensional Feature Reduction Via Projection Pursuit,” School of Electrical & Computer Engineering Technical Report TR-ECE 96-5, April 1996. 2 Luis Jimenez and David Landgrebe, “High Dimensional Feature Reduction Via Projection Pursuit,” Proceedings of the International Geoscience and Remote Sensing Symposium (IGARSS'94),CD-ROM pp 1473-1479, Pasadena, Calif, August 8-12,1994.

Version 5.02 -139- B. メニュー項目

3 Luis Jimenez and David Landgrebe, “Projection Pursuit in High Dimensional Data Reduction: Initial Conditions, Feature Selection and the Assumption of Normality,” IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics, Vancouver, Canada, October 22-25, 1995.

Page 145: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor-Feature Selection(プロセッサー ー特徴選択)メニュー項目

このメニュー項目で、与えられているトレーニング・ セットに対して用いる最適チャネル、

または特徴の最適サブセットの選択を補助する計算をします。また、トレーニングの初期

段階で仮に定義されたクラスの相対的な分離性の決定にも利用できます。このプロセッサ

ーは、選択したチャネルの各サブセットの各対について、クラス対全体の統計的な距離を

計算します。計算結果は表になってテキスト出力ウィンドーに順位にリストされ、検討、

選択ができるようになります。あるいは、スプレッド・ シートにコピーでき、さらにその

結果をソートしたり、計算ができるようになります。例えば、7チャネルの中からベスト

3チャネルを見つけたい場合、プロセッサーは可能な3チャネルのサブセットに対して全

クラス対の間の統計的な距離を計算します。表はライン毎に与えられたサブセットに対し、

全クラス対間の距離がリストされ、サブセットは、クラス間の平均距離は、例えば降順に

した表でリストされます。

“Feature Selection”(特徴抽出)メニュー項目を選択すると、つぎに示すようなダイ

アログ・ボックスが表示されます。

Set Feature Selection Specifications(特徴選択仕様設定)ダイアログ・ボックス

Distance measure(距離測度): このポップアップ・ メニューで、使用する距離測

度の選択ができます。

選択肢としては:

‐ Bhattacharyya(バッタチャヤ)

‐ Error-function Bhattacharyya(エラー関数バッタチャヤ)

‐ Mean Bhattacharyya(平均バッタチャヤ)

‐ Covariance Bhattacharyya(バッタチャヤ共分散)

‐ Non-Covariance Bhattacharyya(非バッタチャヤ共分散)

‐ Transformed Divergence(変換発散度)

‐ Divergence(発散度)

以下に示す“Feature Selection Distance Measures”(特徴抽出― 距離測度)セク

ションの説明を参照してください。

Use feature transformation(特徴変換の利用): このチェック・ ボックスで、特

徴抽出プロセッサーは、もとのチャネルに対する統計量を使用するか(チェックな

し)、変換したチャネルを利用するか(チェックつき)のどちらかを選択します。

このオプションは、主成分解析をしたり、特徴抽出解析をしたり、あるいは、予め

MultiSpecが保存したディスク・ファイルから変 換を読みこんで変換行列が存在す

る場合にのみ利用できます。

Version 5.02 -140- B. メニュー項目

Page 146: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Channels/Features(チャネル/特徴): このポップアップ・ メニューで、利用でき

る全チャネルあるいは部分チャネルを利用するか、プロジェクト統計量にある特徴

量(変換チャネル)を利用するかを指定します。Shared Dialog Boxes(共有ダイ

アログ・ボックス)の“Select Channels”(チャネルの選択)’のセクションを参

照してください。

Channel Combinations(チャネルの組み合わせ): このポップアップ・メニュー、

チェック・ ボックスとエディット・ ボックスのグループで、どのようにしてチャネ

ルを、チャネルの組み合わせのセット内でグループ化するかが選択できます。

Number of channels(チャネル数): このポップアップ・ メニューでチャネル

のグループの数を指定します。このパラメタの規定値はありません。特徴選択

を実行する前に設定しておく必要があります。この後にある“Set Number of

Channels to Use“(利用するチャネルの番号)ダイアログ・ボック スの説明を

参照して下さい。

Contiguous channels per group(グループ当たりの連続チャネル): このエ

ディット・ ボックスで(上述のチャネル数ポップアップ・ メニューで選択した)

チャネルの“n”グループをリクエストし、各グループに“m”個の連続チャネ

ルを指定することができます。この機能は、データのチャネル数が多く、分光

クラスがm個の連続したチャネルに独特の吸収帯が見られるとき特に便利で

す。このオプションは、検討するチャネルの組み合わせの数をかなり減らすこ

とができるとともに、小さい数の隣接したチャネルに見られる徴候に焦点をあ

わせることができます。連続したチャネルの数を1に設定すると従来の最適チ

ャネル組み合わせ選択と同様になります。

Use step procedure(ステップ手順の利用): このチェック・ボッ クスを利用

すると、最適な組み合わせを選択する別の手順がとれます。これはまたバンド

数が大きい場合を意図としたものです。ステップ毎に最適組み合わせを探す手

法は、まず、第一に、m(m≠1)の連続チャネルの最適単一グループを見つ

けることです。次に、最適単一グループを利用して、mチャネルのベスト2グ

ループを見つけ、つぎにべスト3グループを探していき、ユーザが指定したチ

ャネル・ グループの数に達するまで繰り返します。この手法は、可能な組み合

わせ全体に対する最適セットを見出すことは保証されていないので、準‐ 最適

な探索です。しかし、少なくとも、高次元データ・ セットのチャネル組み合わ

せの中で妥当な数を調べることができます。このようにして、調べなければな

らないチャネル組み合わせの数をかなり減らすことができます。例えば、210

チャネルの中からベスト4チャネルを選ぶとすると、何百万という組み合わせ

になります。このステップ手順を利用すると、調べなければならないチャネル

の組み合わせは2‐ 3,000に減少します。しかし、nチャネルからn‐ 1を選ぶ場

合にはこのステップ手順は、チャネル組み合わせ全体を調べるより大きくなる

ことことに注意してください。

Max search combinations(検討する最大組み合わせ): このテキスト情報は、

ユーザに現行設定で検討するチャネル組み合わせの最大数を考慮できるよう

にするものです。例えば、12チャネルのデータがあり、グループ当りの連続チ

ャネルが1の場合、12チャネルから4チャネルと取り出す組み合わせは495通

りあります。

Version 5.02 -141- B. メニュー項目

Page 147: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Max number combinations to list(リストする組み合わせの最大数): この

エディット・ ボックスで出力テキスト・ ウィンドーに(ランク付けした後)リ

ストする組み合わせの最大数を設定することができます。

Classes(クラス): このポップアップ・ メニューで、クラス全体を利用するか、

または一部のみを利用するかどちらにするかを選択します。共通ダイアログ・ ボッ

クスにある“Select Classes“(クラス選択)を参照してください。

Weights(重み): このポップアップ・メ ニューで、任意のクラス対の重みを設定

します。この機能は分離を必要としないクラスのサブクラスを考慮外としたい場合

に便利です。共通ダイアログ・ボックスにある“Speci fy Class Pair Weights”(ク

ラス対の重み指定)を参照してください。

Symbols(記号): このポップアップ・メ ニューで、クラスを表示するための記号

を選ぶことができます。共通ダイアログ・ボ ックスにある“ Change Class

Symbols”(クラス記号の変更)を参照してください

List Options (リストオプション): このボタンをクリックすると“Set Feature

Selection List Options“(特徴選択リストオプション)ダイアログ・ボックスが

表示されます。このダイアログ・ボックスについては後で説明します。

Write results to(結果を・・に書 き込む): この2つのチェック・ボ ックスで特

徴選択の結果の表を、出力テキスト・ ウィンドーあるいはディスク・ ファイルのど

ちらに書きこむか、あるいは両方に書き込むかを指定します。

Cancel: このボタンで、ダイアログ・ ボックスを閉じ、特徴選択オペレーションを

中止します。特徴選択のパラメタは変更されません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、特徴選択オペレーションが指定さ

れた仕様に従って実行されます。

特徴選択の表にある数値のカラムはタブで分離されており、これをスプレッド・ シ

ート・ プログラムにコピーしてさらに分析を行うことができます。プログラムは組

み合わせの数が、2,147,483,647より大きい場合には、全チャネルの数nからベスト

mチャネルを選ぶ特徴選択解析を実行することはできません。もちろん、いずれに

してもこのような数に近いケースを扱う場合はないと思います。

Version 5.02 -142- B. メニュー項目

Page 148: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Select Number of Channels to Use(利用するチャネル番号の選択)ダイアログ・ ボックス

List of Possible Numbers(可能な数のリスト): このリストで、使用するチャネ

ルの番号またはチャネル・ グループの番号を選択します。選択する番号をクリック

します。選択された番号はハイライトになります。シフトまたはコマンド・ キーを

押したままにすると、リストから複数選択が可能になります。

Number selected(選択されている数): この情報テキスト・ライン はは現在、リ

ストに選択されている項目の数を示します。

All(全部): このボタンで左のリスト全体を選択します。

None(なし): このボタンでは、左のリストから選択をしません。

First, Last, Interval, Enter new range(最初、最後、間隔、新しい範囲の入力)

このエディット・ ボックスで左のリストにあるチャネル、またはチャネル・ グルー

プの最初と最後のものとの間隔を選択できます。“Enter newrange”(新しい範囲を

入力)ボタンで、エディト・ ボックスで指定した値をリストに入れます。リストは

エディット・ボック スに変化があると自動的に更新されます。“Enter new range”

(新しい範囲の入力)ボタンは、“ALL”や“None”ボタンを利用したあと、エディ

ット・ボックスで指定したものにリストを戻したいときに便利です。

Cancel: このボタンで、ダイアログ・ ボックスを閉じ、“ Select Number of Channels

“(チャネル数の選択)をキャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで指定した

チャネルあるいはチャネル・ グループの数を設定します。例えば、上のリストでは

7あるチャネルから、4を選択することによって、ベスト4を特徴選択プロセスで

見つけることをリクエストしています。

Set Feature Selection List Options(特徴選択リストオプション設定)ダイアログ・ボックス

Version 5.02 -143- B. メニュー項目

Page 149: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Best ____ out of 495 possible combinations(495の可能な組み合わせのべス

ト__): このエディット・ ボックスで出力テキストウィンドーにリストする特徴

組み合わせの数を設定します。

Distance range: ___ to ___(___から__の距離範囲): これら2つのエディ

ット・ ボックスで、表の順序変えを行う上で考慮する最小および最大距離を設定し

ます。

Sort channel combinations by(チャネル組み合わせを並べ変える): このラジオ・

ボタンで、特徴の組み合わせを、クラス対距離平均の大きい順、最小のクラス対距

離順、単に計算された順序のいずれかが選択できます。

List class pair distances(クラス対距離のリスト): このチェック・ボックス

は(チェックすると)特徴選択表でクラス対距離全部をリストするか、平均や最小

距離のみをリストして表を小さくする(チェックなし)選択をします。

Cancel:このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じます。“Feature Selection List

Options”(特徴選択リストオプション)は変更されません。

OK: このボタンでダイアログ・ボックスを閉じ、“Feature Selection List

Options”(特徴選択リストオプション)の設定を受け入れます。

Description of Feature Selection Distance Measures (特徴選択距離の説明)

バッタチャヤ距離は次式で定義されます。

[ ] [ ][ ]

21

21

21

121

2121

21

2 ΣΣ

Σ+Σ+−

Σ+Σ

−=−

lnµµµµ TB

ここでx μ は平均ベクターで∑xは共分散行列です。最初の項はクラス平均からみ

た分離性(クラスの共分散に関して正規化した)で、第2項はクラス共分散による

分離性であることに注目してください。非共分散バッタチャヤの場合は、第1項の

みが利用されます。∑1と∑2の対角外の要素は0に設定されます。エラー関数バッ

タチャヤの場合は、バッタチャヤ距離はガウス型のエアー関数でマップされ、結果

はエラーの確率にさらに線形関係になり、従って、バッタチャヤ距離の値が与えら

れているときに分類のエラーレートが意味するものをさらに明確に伝えます。発散

と変換発散1は、別の方法ですが、通常バッタチャヤ距離をもとにしたものに比べ

てあまり有効ではなく、単に歴史的な理由でここにいれてあります。

Version 5.02 -144- B. メニュー項目

1 See John A Richards, Remote Sensing Digital Image Analysis, First Edition, Springer-Verlag, 1986,pages 207-214, or Second Editon,1993, pages 246-253 for a detailed discussion of Divergence

and Transformed Divergence

Page 150: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor‐ Classify(プロセッサー・分類)メニュー項目

このメニュー項目で、プロジェクトに保存されている統計量を用いて、対象とする画像

ファイルの選択部分を分類することができます。このメニュー項目を実行すると、次の

ようなダイアログ・ボックスが表示されます。

Classification Specifications(分類仕様)ダイアログ・ボックス

Procedure(手順): 右に示したポップアップ・ メニュ

ーから使用する分類アルゴリズムを選択することが

できます。選択肢には、ガウス型最尤(2次最尤)法、

フィッシャー線形判別法、最短ユークリッド距離法、

ECHO分光― 空間法、相関法(分光アングル・ マッパー)

およびマッチド・フィルター法があります。

ECHO とMatched Filter (マッチド・フィルタ ー)分類を選択すると、さらにダイ

アログ・ ボックスが表示され、必要な独自のパラメタを入力できるようになります。

このダイアログ・ボックスについては以下に説明します。

相関分類を選択した場合、“Procedure”ポップアップ・ メニューでマウスを押すま

えに、オプション・キー (マッキントッシュ版)、または右のマウス・ ボタン(ウ

ィンドー版の場合)を押すと、別のダイアログ・ ボックスが表示されます。このダ

イアログ・ボックスの説明は以下にします。

Use feature transformation(特徴変換の利用): このチェック・ ボックスで、分

離プロセッサーが、もとのチャネルの統計を使用するか(チェックなし)、変換チ

ャネルの統計を利用するか(チェック付き)のいずれにするかを指定することがで

きます。このオプションは主成分解析、特徴抽出解析を実行したか、または

MultiSpecが予め保存したディスク・ファイルか ら変換を読みこんでいるかのいず

れかの場合にのみ利用することができます。

Channels/Features(チャネル/特徴): このポップアップ・ メニューで、利用できる

チャネル(オリジナルの)全体を利用するか、一部を利用するのか、プジェクト統

計にある特徴(変換したチャネルの)全チャネルを利用するか、一部を利用するか、

を選択できます。 Shared Dialog Boxes (共通ダイアログ・ ボックス)の“Select

Channels”を参照してください。

Version 5.02 -145- B. メニュー項目

Page 151: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Target(ターゲット): このテキスト情報は、目標としているデータ・ セット、す

なわち分類しようとしているデータ・ セットを示します。画像データ・ ファイルが、

同じ特徴数で、同じデータあたりのバイと数の画像が複数個開かれている場合は、

この項目はポップアップ・ メニューとなり、これで、どのファイルを分類するかが

選択できます。分類されるファイルは、トレーニング統計量がどのファイルからの

ものかは関係ありません。

Classify(分類): “Class areas:,”の左下にある部分は、どのデータを分類す

るか、すなわち、トレーニング・ フィールド、テスト・ フィールドのデータのみを

分類するか、画像ファイルの中の対象領域を、長方形領域の開始、終了と間隔を指

定した領域を分類するかを指定できます。“Training (resubstitution)”:トレー

ニング(再代入)と“Training (leave-one-out)”(トレーニング(リーブ・ ワン・

アウト))とラベルが付いたチェック・ボ ックスで、それぞれの場合に応じて、分

類結果をどう評価するかをコントロールします。再代入は正しく分類されたトレー

ニング・ サンプルの部分を用いることを意味します。しかし、精度評価をこの方法

で行うとバイアスがかかることが知られています。一方、リーブ・ ワン・ アウト法

ではバイアスがかかりません。

Statistics Processor(統計量プロセッサー)で予め指定されたテスト領域を選択

することもあります。この評価法はしばしば“holdout”(見込み法)と呼ばれ、こ

れはトレーニングに用いたラベルつきのサンプルから、分類器がトーレーニングに

使用しなかったサンプルに、どれほどよく一般化できるかをテストできるからです。

Classes(クラス): このポップアップ・ メニューで、トレーニング・クラ ス全体

を分類に使用するか、一部を使用するかのどちらにするかが選択できます。Shared

Dialog Boxes (共通ダイアログ・ボックス) の“Select Classes”を参照してく

ださい。

Class weights(クラス重み): このポップアップ・メニ ューで、クラスの重み、

すなわち、クラスの先験確率を等しくとるか、不等にするかを選択することができ

ます。Shared Dialog Boxes (共通ダイアログ・ ボックス)の“Specify Class Weights

“を参照してください。

Symbols(記号): このポップアップ・メ ニューで、英数字分類でクラスを表す記

号を選択できます。Shared Dialog Boxes (共通ダイアログ・ ボックス)の“Change

Class Symbols”を参照してください。(訳注:ウィンドー版では規定の記号のみ)

Write classification results to(分類結果を..に書きこむ):

Project Text Window(プロジェクト・テキス ト・ウィン ドー): このチェッ

ク・ ボックスで、分類結果を出力テキスト・ ウィンドーに英数字マップとして

書き出すかどうかを指定できます。(訳注:5/22/03の以降のプログラムではこ

のオプションは削除されています)

Disk file(ディスク・ファイル): このチェック・

ボックスで分類結果をディスク・フ ァイルに書き出

すかどうかを指定します。このオプションを指定す

ると、右図のようなポップアップ・ メニューが表示され、3種の出力フォーマ

ットの一つが選択できます。

Version 5.02 -146- B. メニュー項目

Page 152: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Image Window Overlay(画像ウィンドーにオーバーレイ):(訳注:この項目は

英文のマニュアルには記載されていませんが、2003-4以降のバージョンに追加

され、便利なオプションです) 多重分光画像ウィンドーに主題画像(クラス

ターや分類処理)データを重ね書きをします。このオプションを指定して分類

処理(またはISODATAクラスター処理)をしている途中、例えばISODATA処理を

おこなっている途中、繰り返し演算のプロセスの中で各画素に割り当てられた

クラスが変化していく様子を表示します。

Palette(パレット): もしERDAS.GIS ディスク・ フォ

ーマットを選択した場合、右図のようなポップアッ

プ・ メニューが表表示されます。このポップアップ・

メニューでクラスに割り当てるカラーを定義するこ

とができ、分類された画像(GIS)ファイルと一緒に

trailer (.TRL) ファイルとして書き込まれます。こ

こでの選択は“Display Image ”(Thematic)(画像表示:主題)メニュー項目

で説明したものと同じです。Shared Dialog Boxes (共通ダイアログ・ ボッ

クス)の“Assign Channels for False Color Palette“(擬似カラー・ パレッ

トのためのチャネル割り当て)メニュー項目を参照してください。

統計画像の作成にあたって、いろいろなところで用いられる“Correlation Matrix

palette”(相関行列パレット)は、あるカラーから次のものに移るときに、すなわ

ち、あるクラスから次のクラスに移行するときにスムースな(微妙な)カラーが転移

するパレットです。

“False Color..”(擬似カラー)を選択すると、ダイアログ・ ボックスが表示され、、

主題カラーの赤、緑、青の値を定義するために各クラス平均ベクターのチャネルが

選択できるようになります。註:このオプションを使うには、開かれたプロジェク

ト・ファイルが必要です。 Shared Dialog Boxes (共通ダイアログ・ボックス)

の“False Color Palette ”(擬似カラー・パレ ット)ダイアログ・ボ ックスにあ

る“Assign Channels”(チャネルの割り当て)を参照してください。

ディスク・ ファイルへの書き込みの場合、結果は主題形式で画像ウィンドーを開く

ことによって、カラー・コード化した主題マップとして表示されます。

Threshold results at ____(結果のいき値を…): 最尤法、フィッシャーの線判

別や、EHO分類では、いき値を適用して、この値より最大尤度が低い画素を分類外

クラス、あるいはいき値外クラスに割り当てます。このチェック・ ボックスを選択

すると、エディト・ ボックスが表示され、理想的なガウス分布の場合にいき値処理

される部分と同等な%で設定できるようになります。

いき値はSAMやCEM分類にもまた適応できます。SAMのいき値は度または相関係数の

値です。CEM いき値は単位のない値で通常、0.5と1.0の間です。

Create Probability Results File(確率結果のファイル作成):

Create SAM Values File(SAM値ファイルの作成):

Create CEM Values File(CEM値ファイルの作成):

最尤法、フィッシャー線形判別とECHO分類の場合、このチェック・ボックス で

“Probability Results File”(確率結果ファイル)を作成すように指定できます。

Version 5.02 -147- B. メニュー項目

Page 153: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

この場合、各画像があるクラスに割り当てられるかわりに、各画素に最尤クラスの

尤度の値を割り当てます。このファイルはカラー・ コードの主題形式で表示され、

各画素に割り当てられたクラスに対するメンバーシップの程度を示します。正しい

分類の平均確率は、テキスト出力ウィンドーに分類処理が完了したときに出力され

ます。

SAMとCEM 分類器では、このチェック・ボックスは、それぞれ“Create SAM Values

File“(SAM値を作成ファイル)または”CEM Value File“(CEM値ファイル)とい

う名に変わります。この場合、SAMまたはCEMの値がディスク・ ファイルの各画素に

保存されます。このファイルはカラー・コードの主題形式で表示できます。

確率結果(あるいは値)のマップと分類結果の主題マップ(ディスク ファイル)

の両方を作成した場合、結果に対するいき値処理は分類が完了してから適用されま

す。“Processor ‐ List Results”(プロセッサー-結果のリスト)メニューのセク

ションを参照してください。

Results List Option...(結果のリスト・オプション…): このボタンで、別のダ

イアログ・ ボックスを表示し、分類テキスト出力に何を含めるかをコントロールす

ることができます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、分類オペレーションをキャン

セルします。分類パラメタの変更はおこなわれません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで指定され

た仕様に従って分類のオペレーションが実行されます。

Classification Results List Options Dialog(分類結果リストオプション)ダイア

ログ・ボックス

これらのチェック・ ボックスで、トレーニングとテスト・ データ両方について、領

域のリスティング、分類のサマリー、領域の分類性能サマリー表やクラス性能表な

どの出力をコントロールします。この機能はトレーニング/あるいはテスト領域が

多数あり、テキスト出力ウィンドーが非常に大きくなるときに便利です。

Version 5.02 -148- B. メニュー項目

Page 154: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Specify ECHO Parameters(ECHOパラメタ・指定)ダイアログ・ボックス

Spectral-spatial Algorithm(分光-空間アルゴリズム): このポップアップ・メ

ニューで、2次形式(最尤法)のアルゴリズムか一次形式(フィッシャーの線形判

別)のアルゴリズムのいずれを利用するか指定します。

このアルゴリズムの違いは、各クラスに対応する共分散行列を利用するかどうかの

差です。最尤法では、各クラスに対してそれぞれ共分散行列を用います。フィッシ

ャーの線形判別では、全クラスに対して共通の共分散を用います。

Cell size(セルの大きさ): このエディット・ボックス で、空間的なセルの大き

さを、セル側面の画素数で指定することができます。この値が大きいほど、分類は

さらにブロック状に行われますが、いき値処理されたセル数が多すぎない限り、分

類はさらに速くなります。このセルの大きさの範囲は1から100までです。

Homogeneous Cell Threshold(均質セルのいき値): セルが均質で、1つのユニッ

トとして扱えるかどうか、このラジオ・ ボタンと、エディット・ ボックスで、いき

値を設定します。ラジオ・ ボタンは、いき値を百分率で表した確率で指定するのか、

あるいは実際の尤度の対数値で指定するかをコントロールします。

百分率での確率は、ガウス型密度関数の末端を切り捨てた比例分を表します。この

百分率確率の値は、各クラス毎にユニークな尤度値に変換されます。そのセルの最

大クラス尤度値がこの均質尤度値より小さい場合には、セルはいき値処理されます。

均質度の値が高いほどいき値処理されるセルの数は多くなります。

百分率のいき値は0から100の範囲で、尤度で指定する場合の範囲は0から、

1,000,000.です。

Annexation Threshold(付加いき値): このエディット・ボック スで、どのセルを組

み合わせてフィールドにするか、そのためのいき値を設定します。あるセルをフィ

ールドに組み込むか、あるいはフィールドをフィールドにするかの付加いき値が、

この値より小さい場合には、この二つは分離されたフィールドとして扱われます。

付加値が高いほど、与えられた均質セルのいき値に対して均質フィールドのは少な

くなります。

この付加いき値の範囲は0から100の間です。

Version 5.02 -149- B. メニュー項目

Page 155: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Merge Like Fields(併合いき値): このチェック・ボック スで、類似したフィー

ルドの併合をするしないをコントロールします。このボックスがチェックされてい

ない場合にはセルのみがフィールドに組み込まれ、フィールドは、フィールドに組

み込まれません。

Create Files for Homogeneous Fields & Classes(均質フィールドやクラスのフ

ァイル作成): このチェック・ ボックスで、均質フィールドやクラスの境界を示す

出力ディスク・フ ァイルを付加的に作成するようにリクエストできます。(チェッ

クした場合に)これで作成されたファイルはデータのシーン分割マップを形成する

ために利用できます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じます。ECHO処理のパラメタには

変更が行われません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで設定され

たECHOパラメタを受け付けます。

ECHO 分類の説明

ECHO (均質オブジェクトの抽出と分類・ Extraction and Classification of

Homogeneous Objects)11 は、空間情報と分光情報を取り入れた分類器の一つです。

すなわち、単に分光的な変動のみでなく、空間的な情報を判定プロセスに取り入れ

た手法です。この方法は2段階の過程がとられ、まず、画面を統計的に均質な領域

に分割し、つぎに最尤法をもとにしたオブジェクト分類を利用してデータを分類し

ていきます。通常の最尤法分類を全く同じトレーニングの過程と統計量を利用しま

すが、分類にあたって使用する空間関係の程度と特性によって変動する3つの選択

可能な3パラメタが別にあります。このパラメタで、各画素の周りのブロック領域

にあるテクスチャに関係した空間特性を考慮に入れたりする利用程度を変動させ

ることができます。

分類の分割段階自体は2段階で行われます。第1段階では、連続したnxnの領域

(このセルの大きさはユーザが指定します)からなるセルを統計的な均質度でチェ

ックします。テストに用いるいき値はユーザが設定します。このテストに合格しな

かったセルは特異セルと呼ばれ、それに含まれる画素は最終的に画素毎の最尤法に

よって分類されます。これは、均質なオブジェクトではないもの中の孤立したセル

の適切な分類のためです。このセル選択テストの後に続いて、周りにある非特異セ

ルを統計的な均質テストで比較します。テストに合格したセルを付加して領域を成

長させます。このテストに用いるいき値は、これもまたユーザが指定します。この

付加テストが終了した後、均質と識別された領域は、最尤法のオブジェクト分類ス

キームで分類されます。パラメタの値を適切に選ぶと、ECHOは通常画素毎の分類よ

り分類精度が高くなり、与えられた分類課題に対して計算時間が短くなります。

1 R. L. Kettig and D. A. Landgrebe, "Computer Classification of Remotely Sensed Multispectral Image Data by Extraction and Classification of Homogeneous Objects," IEEE Transactions on Geoscience Electronics, Volume GE-14, No. 1, pp. 19-26, January 1976.

Version 5.02 -150- B. メニュー項目

D.A. Landgrebe, "The Development of a Spectral-Spatial Classifier for Earth Observational

Data," Pattern Recognition, Vol. 12, No. 3, pp. 165-175,1980.

Page 156: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

主題分類結果に加え、結果をディスクに書き込むように指定されていると、ECHO

プロセッサーには検出された均質フィールドや、検出オブジェクト(_echoFieldの

サフィックスを付ける)や、これらを組み合わせてクラスにしたフィールド

(_echoClassesのサフィックスが付く)をファイルに書き出すように要求すること

もできます。このように、分類なしの画面領域分割としても役立ちます。

しかし、よい結果を得るには、画面にある各クラスのトレーニング統計が用意され

ていなければなりません。ここで、統計的な均質テストに合格しなかったセルはい

き値処理されて_echoField と_echoClasses ファイルにあります。これらのファイ

ルにあるいき値処理された膨大な画素は、トレーニング・ セットにないクラスのも

のか、均質な領域の大きさがセルの大きさより 小さいものか、あるいは、均質性

のいき値が厳しすぎるかを意味します。

Specify SAM Parameters(SAMパラメタ指定)ダイアログ・ボックス

Class Covariance(クラス共分散): このポップアップ・ メニューで、相関分類(分

光角度マッパー)を利用するかどうかを指定します。

選択肢はつぎにものがあります。:

- Do not use(使用しない)

- Class covariance(クラス共分散)

- Common covariance(共通共分散)

相関分類アルゴリズムで共分散行列を利用すると、チャネルからチャネルのデータ

の正規化を、最尤法やフィッシャーの判別分類でデータを正規化したのと同じよう

に行えます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じます。SAMパラメタは変更され

ません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで設定され

たSAMのパラメタを受け入れます。

SAM Classifier(SAM分類)の説明

SAM( Spectral Angle Mapper:分光角度マッパー)は、相関分類と呼ばれるもの

です。この分類法は、サンプルの分光応答の形を各トレーニングクラス毎に、平均

と相関係数を用いて比較します。ただし、分光応答曲線の間の絶対差やオフセット

は無視します。いき値は、相関係数または相関係数の逆余弦の角度を用いて設定し

ます。この角度は分光角度マッパーで使われているものです。

この分光角度マッパ-の説明は次の文献にあります。:

- - Kruse,F.A.,et.al.1993. "The Spectral Image Processing System (SIPS)-

Interactive Visualization and Analysis of Imaging Spectrometer

Data.Remote Sensing of Environment, v. 44, p. 145-163.)

Version 5.02 -151- B. メニュー項目

Page 157: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Specify CEM(CEMパラメタ指定)ダイアログ・ボックス

Area(s) to use for background correlation matrix(背景の共分散行列として用

いる領域): このラジオ・ ボタンで、背景の共分散行列をどのように作成するかを

指定します。これは選択したクラスの組み合わせや領域選択で指定します。

Classesを選択すると、ポップアップ・ メニューが表示され、クラスのサブセット

が選べるようになります。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じます。CEMのパラメタは変更さ

れません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで指定した

CEMのパラメタを受け入れます。

CEM Classifier(CEM分類法の説明)

CEM(Constrained Energy Minimization:束縛エネルギー最小化法)分類の説明は以

下の文献にあります.:

-Resmini, R.G., J.C. Harsanyi, et. al.. 1997. "Mineral mapping with

Hyperspectral Digital Imagery Collection Experiment (HYDICE) sensor Data

at Cuprite, Nevada, U.S.A., Int. J. Remote Sensing, 1997, Vol. 18, No.

7, pp 1553-1570.

- Harsanyi, J.C. 1993. Detection and Classification of Subpixel Spectral

Signatures in Hyperspectral Image Sequences. PhD Dissertation,

University of Maryland, Baltimore County.

MultiSpecでは、1に一番近いCEMの値は最短クラスとして考慮します。CEMの最高値で

はありません。

Version 5.02 -152- B. メニュー項目

Page 158: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor-List Results(プロセッサー・結果のリスト)メニュー項目

このメニュー項目は、主題画像がアクティブ・ ウィンドーとして表示されているときに

利用できます。これはアクティブ・ ウィンドー内の画素がどのクラスに割り当てられて

いるかを示すテーブルを用意します。この結果のリスト・ メニューを選ぶと、以下示す

ようなダイアログ・ボックスが表示されます。

List Results Specifications(結果のリスト仕様)ダイアログ・ボックス

List results for following areas(結果をリストする領域): このチェック・ ボ

ックスで、トレーニング領域、テスト領域または画像領域の選択ができます。トレ

ーニング領域を利用するには、トレーニング領域が規定されているプロジェクトを

開いておかなればなりません。また、テスト領域を利用するには、テスト領域を既

定しているプロジェクトを開いておかなければなりません。

line と column エディット・ボックスは、結果のテーブルを表示する領域を選択

します。Line とColumn の左にあるボックスで簡単にユーザが選択した領域と(画

像のすでに選択されている場合)画像全体とを切り替えることができます。既定値

は部分画像が選択されている場合にはその領域、部分画像が選択されていない場合

には、画像全体が規定値になります。

Summarize by (train/test only)(トレーニング/テスト: このチェック・ボック

スで、サマリー・ テーブルをフィールド毎、クラス毎あるいはグループ毎にリスト

するかを指定します。このオプションはトレーニングとテスト領域にのみ適用でき

ます。フィールド、クラスあるいはグループは行方向にリストされます。グループ

化したサマリーを得るには、主題画像ウィンドーでクラスのグループ化を行わなけ

ればなりません。詳しくは、前に主題画像ウィンドーで述べたクラスを組み合わせ

てグループ化する項を参照してください。

Table Type(テーブルのタイプ): このラジオ・ ボタンで、テーブルのタイプ、ク

ラスまたはグループが指定できます・ カラムは主題画像ファイルのクラスまたはグ

ループを表します。

Table Units(テーブルの単位): これらのラジオ・ボタ ンで、テーブルの単位サ

ンプル、サンプルの百分率また面積を指定します。面積単位を選択するときには、

面積変換ファクター、すなわち、画素あたりのヘクタールが指定できます。変換フ

ァクターの制限は少数点の右左3桁までです。

Version 5.02 -153- B. メニュー項目

Page 159: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Threshold Results: このチェック・ボッ クスで、使用するいき値レベルの設定が

可能となります。分類ファイルと分類のための確率結果(または、値)ファイルの

両方が開かれており、分類ウィンドーが開いている場合、結果のいき値処理が可能

です。このチェック・ ボックスを設定すると、いき値レベルの設定ができるエディ

ット・ボックスが表示されます。

Write results to(・・に結果を書き込む): これらのチェック・ ボックスで、テ

ーブルをテキスト・ ウィンドーに書き出したり、あるいはディスク・ ファイルに書

き出すように選択できます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、結果をリストするオペレーシ

ョンをキャンセルします。結果のリスト・パラメタは変更されません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、結果のリスト・ オペレーションを、

指定された仕様にしたがって実行します。結果のテーブルの各カラム巾は、クラス

またはグループ名の長さに応じてコントロールされます。クラス名とグルプ名の最

初の12文字が使われます。

出力テーブルの例 List Results 09-16-1999 12:06:04 (MultiSpec6.30.99) Project = 'flc1.Project' Image file = 'flc1.GIS'

Project Classes used: Group 1: Alfalfa 3: Ag Crops 2: Bare Soil 2: Bare Soil 3: Corn 3: Ag Crops 4: Oats 3: Ag Crops 5: Red Clover 3: Ag Crops 6: Rye 3: Ag Crops 7: Soybeans 3: Ag Crops 8: Water 4: Water 9: Wheat 3: Ag Crops

Thematic Image Classes Group 0: background 1: background 2: Bare Soil 2: Bare Soil 1: Alfalfa 3: Ag Crops 3: Corn 3: Ag Crops 4: Oats 3: Ag Crops 5: Red Clover 3: Ag Crops 6: Rye 3: Ag Crops 7: Soybeans 3: Ag Crops 9: Wheat 3: Ag Crops 8: Water 4: Water

TRAINING GROUP PERFORMANCE (Resubstitution Method) Project Reference Number of Samples in Thematic Image Group Group Group Accuracy + Number 1 2 3 4 Name Number (%) Samples background Bare Soil Ag Crops Water Bare Soil 2 100.0 874 0 874 0 0 Ag Crops 3 100.0 29913 0 0 29913 0 Water 4 100.0 63 0 0 0 63

TOTAL 30850 0 874 29913 63 Reliability Accuracy (%)* 100.0 100.0 100.0

OVERALL GROUP PERFORMANCE ( 30850 / 30850 ) = 100.0% Kappa Statistic (X100) = 100.0%. Kappa Variance = 0.000000. + (100 - percent omission error); also called producer's accuracy. * (100 - percent commission error); also call user's accuracy.

註:κ統計は、以下の文献に述べられています。Congalton, R.G. 1991. A Review

ofAssessing the Accuracy of Classifications of Remotely Sensed Data. Remote

Sensing of Environment 37:35-46.

Version 5.02 -154- B. メニュー項目

Page 160: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Processor-Utilities(プロセッサー・ユーティリティー)メニュー項目

マウスを“Utilities selection”(ユーティリ

ティー選択)の上に置くと右図のようなサブ・

メニューが表示されます。このサブ・メニュー

から目的の項目をドラッグして選択します。

Processor― Utilities - Principal Component Analysis... (プロセッサー・ユーテ

ィリティー-主成分解析)メニュー項目

このメニューは、トレーニングやテストのために選択したプロジェクトのクラスや、ア

Set Specifications for Principal Components Analysis(主成分解析仕様設定)ダ

クティブな多重分光画像ファイル内で選択した領域の主成分解析を実行することを目

的にしています。このメニュー項目を選択すると、次のよなダイアログ・ ボックスが表

示されます。

イアログ・ボックス

Area(s)(Area(s)(領域): ここに表示されたボタン、エディット・ボックスとチェ

Channels(チャネル): このポップアップ・ メニューで使用するチャネルを全チャ

Options(オプション):

List eigenvectors(固有ベクターのリスト): このチェック・ボックスで、

ック・ボックスを使って主成分解析を行う対象領域を選びます。

ネルにするか、部分チャネルにするかを選択します。チャネル選択については、

Shared Dialog(共通ダイアログ・ボックス) の “Select Channels”を参照してく

ださい。

固有ベクターのリストをするかどうかを選択します。 固有値は常にリストさ

れます。この機能には、50またはそれ以上のチャネルがあり、50x50またはそ

れより大きい行列をリストしたくないときに便利です。

Version 5.02 -155- B. メニュー項目

Page 161: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Equalize variances(分散の等化:相関行列): このチェック・ボッ クスで、

についておこなうか(チェック)を要求します。

のチェック・ ボックスで、

(共分散のチェック)など他のプロセッサーで変換が利用できようにしますが、

これらのプロセッサーに関連したダイアログ・ボックス内で Use feature

す。

有ベクターと固有値をディスク・ ファイルに保存することができますが、

たReformat (形式変換)プロセッサーを参照してください)

Writ スで、主成分

アログ・ ボックスを閉じ、主成分解析演算をキャンセル

します。主成分のパラメタは変更されません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、主成分解析のオペレーションを指

共分散行列について解析を行うか(チェックなし)、分散を等化した相関行列

Save eigenvectors/(固有ベクターの保存) : こ

固有値と固有ベクターを保存し、Classify(分類)、Feature Selection(特

徴選択)、 Create Statistics Image(統計画像の作成)やCheck Covariances

transformation(特徴変換の利用) チェック・ ボックスをチックしておき

註:固

この場合File-Save Transformation as...メニューを用います。また、Reformat

(形式変換)プロセッサーを用いて主成分画像を作成できます。(まえに説明し

e results to(結果を書き込む): この2つのチェック・ボッ ク

テーブルを出力テキスト・ ウィンドーに書きこんだり、ディスク・ ファルに書きこ

むことが指定できます。

Cancel: このボタンでダイ

定されたパラメタを用いて実行します。

Version 5.02 -156- B. メニュー項目

Page 162: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor- Utilities- Create Statistics Image...(プロセッサーユーティリティ

ー統計画像の作成)メニュー項目(マッキントッシュ版のみ)

このメニューで、クラスまたはフィールドの共分散行列を表示する画像を作成できます。

画像ファイルは主題図形式です。この画像を作成後、統計画像ファイルはファイルを画

像として開くと表示することができます。この画像の詳しいことは“マルチスペックを

利用する”章に説明してあります。このメニューを選ぶと次のようなダイアログ・ ボッ

クスが表示されます。

Set Create Statistics Images Specifications(統計画像作成仕様設定)ダイアログ・

ボックス

Channels/Features(チャネル/特徴): このポップアップ・ メニューで部分チャネ

ル(または変換が適用されているときには、特徴を)選択します。共通ダイアログ・

ボックスのセクションを参照してください。

Use feature transformation(特徴変換を利用): このチェック・ ボックスで統計

量を、もとのチャネルの統計量を利用して作成するのか(チェックなし)、あるい

は、変換したチャネルを利用するのか(チェックする)を指定します。このオプシ

ョンは主成分解析や特徴抽出解析を実行するか、予めMultiSpecで保存した変換を

ディスクから読みこみ、変換行列が利用できる場合にのみ利用できます。

Area(s)(領域):

Classes(クラス): このポップアップ・メニューで、クラスの一部を選択で

きます。共通ダイアログ・ ボックスにある“Select Classes”(クラスの選択)

を参照してください。

Create statistics image for each selected(各選択されたものに統計画像

を作成): このラジオ・ ボタンで、各クラスに対する統計を表す画像ファイル

を作成するのか、クラス内の各フィールドの統計を表す画像をするのかを選択

できます。

Version 5.02 -157- B. メニュー項目

Page 163: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Selected Area(選択した領域): プロジェクト・ファイルが開かれていない

場合はエディット・ ボックスが表示され、統計画像の基底にする共分散行列を

計算するための領域を選択できます。 LineとColumnの左にあるボタンで簡単

に領域を全体画像とユーザが指定した部分画像(画像ウィンドーに部分画像が

表示されている場合)とを切り替えることができます。既定値は選択された領

域です。 部分領域が選択されていない場合には全体画像が規定値になります。

Base minimum/maximum settings for each image on(各画像に対する基底最小/

最大値の設定) このラジオ・ボタンで、画像グラフを作成する最小・最大値を画

像全体に共通の値にしたり、画像毎に最小・ 最大値をユーザが指定できるようにし

ます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ボックスを閉じますが、 Create Statistics

Image(統計画像作成)のオペレーションはキャンセルされます。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、指定したパラメタを用いてCreate

Statistics Image(統計画像の作成)を実行します。

Version 5.02 -158- B. メニュー項目

Page 164: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor- Utilities- BiPlots of Data...(プロセッサー-ユーティリティーデータ

の2次元プロット)メニュー項目(マッキントッシュ版のみ)

このメニュー項目は、あるチャネルのデータ(または特徴量)と他のチャネルの対比さ

せて左下の図に示すような2次元プロットをするために利用します。また右下に示すよ

うに、トレーニングまたはテストデータの集中度を表す楕円をプロットします。この例

では、クラス3の集中楕円とクラス4のものを、チャネル5と2の間での比較を行って

います。

このメニューを選択すると下図のようなダイアログ・ボックスが表示されます。

Set Biplot Specifications(2次元プロット仕様設定)ダイアログ・ボックス

Channels to Plot(プロットするチャネル): このエディット・ボ ックスで、縦横

軸に表示するチャネルを選択します。

Use feature transformation(特徴変換の利用): このチェック・ ボックスで、も

とのチャネル空間(チェックなし)で表示するか、特長変後の空間で表示するか(チ

ェック)を選択します。このオプションは、主成分解析や特徴抽出を実行するか、

前もってMultiSpecで保存したディスク・ファイルを読みこんで、変換行列が利用

できるときにのみ利用できます。

Pixels to Plot(プロットする画素):プロットする画素のセットを選択します。

トレーニング・ セットや、テスト、場合によっては選択した領域のデータなど。Line

とColumnの左にあるボタンで選択領域した領域(選択してある場合)と画像全体を

切り替えることができます。規定値は選択されている領域です。領域選択がなされ

ていない場合には全体画像が規定値になります。

Version 5.02 -159- B. メニュー項目

Page 165: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Options(オプション): これらのチェック・ボックスで、画素を表示するのか、

クラス内の画素の集中を表す楕円を表示するのかを選択します。画素の集中楕円を

選んだ場合には、楕円に使ういき値の設定が可能となります。

Classes(クラス): このポップアップ・メニューで、トレーニングまたはテスト

のクラスの一部を選択できます。共通ダイアログ・ ボックスのセクションにあるク

ラス選択を参照してください。

Symbols(記号): このポップアップ・メニューで、表示に利用する記号を選択で

きます。共通ダイアログ・ ボックスのセクションにあるクラス記号変更の項を参照

してください。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、データの2次元プロットのオ

ペレーションをキャンセルします。データの2次元プロットのパラメタは変更され

ません。

OK: このボタンでダイアログ・ボックスを閉じ、データの2次元プロットのオペレ

ーションを指定されたパラメタに従って実行します。

Version 5.02 -160- B. メニュー項目

Page 166: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor- Utilities - List Image Description(プロセッサー・ユ-ティリティ・

画像の記述のリスト)メニュー項目

このメニューは、アクティブな画像ウィンドーに表示されている画像ファイルの既知特

性を出力テキスト・ ウィンドーにリストすることを目的にしています。リストされる情

報には、画像のヘッダーに記述されている情報や、ファイル-画像の記述変更ダイアロ

グ・ボックスで入力された情報がまれます。

画像の記述情報の例

Description information for: 'flc1.lan'

File format: Erdas73

Image type: Multispectral

Band interleave format: BIL

Signed data: No

Number of lines: 949

Number of columns: 220

Number of channels: 12

Number of bytes: 1

Number of bits: 8

Number of header bytes: 128

Number of pre-line bytes: 0

Number of post-line bytes: 0

Number of pre-channel bytes: 0

Number of post-channel bytes: 0

Line start: 1

Column start: 1

Channels used:

1: 0.40- 0.44 μm

2: 0.44- 0.46 μm

3: 0.46- 0.48 μm

4: 0.48- 0.50 μm

5: 0.50- 0.52 μm

6: 0.52- 0.55 μm

7: 0.55- 0.58 μmμ

8: 0.58- 0.62 μm

9: 0.62- 0.66 μm

10: 0.66- 0.72 μm

11: 0.72- 0.80 μm

12: 0.80- 1.00 μm

Version 5.02 -161- B. メニュー項目

Page 167: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor-Utilities-Check Covariances...(プロセッサー・ユ-ティリティー・共分

散のチェック)メニュー項目

このメニュー項目は、クラスの共分散行列を評価するのが目的です。特にこのメニュー

でクラスの共分散行列が特異行列かどうか、共分散の逆行列の‘質’を吟味します。と

くにプロジェクト・メニューから適宜選択を行い、オリジナル、強化あるい は

leave-one-out(リーブーワン-アウト)の共分散の評価が行われます。このメニューを

選択すると,以下に示すようなダイアログ・ボックスが表示されます。

Set Specifications for Evaluating Covariance(共分散評価指定設定)ダイアログ・

ボックス)

List original covariance matrix(もとの共分散行列のリスト): チェック・ボッ

クスの名前が示すリスト

List inverted covariance matrix(逆共分散行列のリスト): チェック・ボック

スの名前が示すリスト

List covariance x inverted(逆変換された共分散xのリスト) : チェック・ボ

ックスの名前が示すリスト

List inverted-inverted(逆変換の逆変換リスト) : チェック・ボックスの名前

が示すリスト

Use feature transformation(特徴変換の利用): このチェック・ ボックスで、共

分散行列が変換されているものか(チェック)、変換されていないもの(チェック

なし)を指定します。このオプションは、主成分解析や特徴抽出解析をおこなった

場合、あるいは予めマルチスペックで保存した変換行列をディスク・ ファイルから

読みこんで変換行列が利用可能な場合にのみ利用できます。

Channels/Features:(チャネル/特徴) このポップアップアップ・ メニューで、使

用するチャネル(または、変換が適用されている場合には特徴)の一部指定ができ

ます。共通ダイアログ・ ボックスセクションのチャネル選択を参照してください。

Version 5.02 -162- B. メニュー項目

Page 168: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Classes(クラス): このポップアップ・メ ニューでサブ・クラス を選択できます。

共通ダイアログ・ボックスセクションのチャネル選択を参照してください。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、共分散のチェック・ オペレー

ションをキャンセルします。共分散チェックのパラメタの変更はありません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、指定したパラメタを用いて共分散

のチェック・ オペレーションを実行します。このプロセッサーは選択した各共分散

行列の逆変換を行い、共分散とその逆変換を乗じ、逆変換された共分散の逆変換を

行います。

次のような出力が出力テキスト・ ウィンドーに作成され、チェック・ ボックスで要

求したリストに追加されます。

- 行列式、行列式の対数、階数、最小回転軸の値や逆演算に要したCPU時間(秒

単位に最も近い値)

- 乗算結果の行列と単位行列との間の“全エラー”差で、乗算結果の行列の

全要素と単位行列の要素の間の絶対差の総和、各行列要素の平均誤差と最

大の行列要素の誤差

- および逆行列の逆行列の行列式、行列式の対数、逆変換に要したCPU時間。

Version 5.02 -163- B. メニュー項目

Page 169: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Processor- Utilities- Check Transformation Matrix...Processor- Utilities- Check

Transformation Matrix...(プロセッサー・ユーティリティー・変換行列のチェック )

メニュー項目

このメニューは、変換行列を評価するために用います。このメニューを選択すると以下の

ようなダイアログ・ボックスが表示されます。

Set Specifications for Evaluating Transform Matrix(変換行列評価指定設定)ダ

イアログ・ボックス

List Eigenvalues(固有値のリスト): チェック・ ボックスの名前とおりのリスト

をします。

List transformation matrix (eigenvectors)(変換行列「固有ベクター」のリス

ト): チェック・ボックスの名前のとおりのリストをします。

Check Transformation Matrix(変換行列のチェック): チェック・ボックスで、

変換行列にその転置行列を乗じ、結果を単位行列と比較します。

List Transposed(転置行列のリスト) : チェック・ボック スの名前とおりのリスト

をします。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスと閉じ、変換行列チェックのオペレー

ションをキャンセルします。変換行列チェックのパラメタの変更はありません。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、指定されパラメタを用いて変換行

列チェックのオペレーションを実行します。以下のような出力が出力テキスト・ ウ

ィンドーに出力されます。

- 固有値のリスト

- 固有ベクターのリスト

- 乗算結果の行列と単位行列の間の“トータル誤差”で乗算結果の行列と単位

行列の各要素間差の絶対値をとったもの総和と各行列要素の平均誤差。

- 最後に変換行列とその転置行列を乗じたもの結果.

Version 5.02 -164- B. メニュー項目

Page 170: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Options(オプション) メニュー このメニューの項目で、マルチスペックの付加的なオ

プションを選んだりコントロールすることができます。

“Options ‐Palette”(オプション-パレット)メニュー項目

Palette(パレット)を 選択し、マウスを押すと右のサブ・

メニューが表示されます。このサブ・メニ ューの項目は、

マウスを目的の項目までドラッグして選択します。

サブ・ メニューの項目からアクティブなウィンドーに表示さ

れているデータを表示するのに用いられているパレット

をみることができ、またアクティブ・ ウィンドーの画像表

示方法をコントロールすることができます。これらのメニューは、横に引かれた分離線

でグループ化されています。アクティブな画像ウィンドーに設定された各グループの項

目にはその左にa^(チェック・マーク )がついています。

Options ‐ Palette‐ Show Classes(オプション-パレット・クラス の表示)メニュー項目

このメニュー項目は、主題タイプの画像ウィンドーで用いられます。このメニュー項目

は、アクティブ画像ウィンドーの個々のクラスを、それぞれのクラスに定義され最後に

使用したパレットを用いて強制的に表示します。

Options - Palette - Show Information Groups(オプション・パレット・情報グルー

プの表示)メニュー項目

このメニュー項目は、主題タイプの画像ウィンドーで用いられます。このメニュー項目

は、アクティブ画像ウィンドーの個々の情報グループを表示するために定義され、最後

に使用したパレットを用いて強制的に表示します。

Options ‐ Palette- Invert Palette(オプション-パレット・パレッ トの反転)メニ

ュー項目 (マッキントッシュ版のみ)

このメニューは、マルチスペクトルタイプの画像ウィンドーで使います。“Invert

Palette”(パレットの反転)メニュー項目、カラーの順序あるいは、データ値の大きい

ものから低いのもの相対的なパターンの順序を反転します。通常、黒や暗いカラーはデ

ータ値が低く、白や明るいカラーはデータ値が大きくなっています。パレットを反転す

ると“Invert Palette”メニュー項目の左にチェック印が付けられます。このメニュ

ーを再び実行すると、このチェックは除かれます。

Options - Palette -Show Palette Window(オプション・ パレット・ パレットウィン

ドーの表示)メニュー項目(マッキントッシュ 版のみ)

“Show Palette Window”(パレット・ ウィンドー表示)メニュー項目で、アクティブ画像

ウィンドーに画像を表示するのに用いるカラーやパターンを含むウィンドースクリー

ンの右端に、このウィンドーを表示します。パレット・ ウィンドーが表示されている場合、

このメニューは“Close Palette Window”(パレット・ ウィンドーを閉じる)に変わります。

Version 5.02 -165- B. メニュー項目

Page 171: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Options ‐ Palette-Blink Procedure 1/Blink Procedure 2(オプション・パレッ ト・

ブリンク1/ブリンク2手順)メニュー項目(マッキントッシュ版のみ)

クラスターや分類結果の主題表示に、カラーのブリンキングが導入されている環境では、

2つのブリンキング手順が利用できるようになっています。ブリンキング手順2が最速

です。しかし、この手順はマッキントッシュのOSで32ビットのクイック・ ドローが利用

でき、使用しているモニターが8ビットのカラー・モードの場合しか利用できませ ん。

ブリンキングの速度は主題図の大きさや拡大率に依存します。与えられた環境のもので

ブリンキングの速度が不充分であったり、あるいはブリンキングが作動しない場合には、

別のブリンキング手順を選んでください。

Options - Palette - Better 8-bit Palette(オプション・ パレット・ 改良された8

ビットパレット)メニュー項目(マッキントッシュ版のみ)

このメニューはマッキントッシュ版だけで利用できます。このメニューは、16ないし

は24ビットのカラー画像が、8ビットカラーのモニターに表示される場合に、よりよ

い8ビット・ パレットを作成するために利用します。このメニューを使って、16ない

し24ビットのカラー画像の中で、最適な色を表すことのできる256色のカラーパレッ

トを作成するシステム・ルーティーンを作ります。

Options-Memory Status(オプション・メモリーのステータス)メニュー項目(マッ キ

ントッシュ版のみ)

このメニュー項目で、アプリケーションに使えるフリー・ メモリーの大きさを示すダイ

アログ・ ボックスを表示します。“Continue” ボタンをクリックすると、このダイアロ

グ・ ボックスは消えます。この機能はウィンドー版では“Help - About MultiSpec”(ヘ

ルプ-MultiSpec)メニュー項目を選択すると表示されます。

Version 5.02 -166- B. メニュー項目

Page 172: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Window(ウィンドー)メニュー (マッキントッシュ版のみ)

このメニュー項目で、選択したウィドーを、表示や

非表示に切り替えることができます。またあるウィ

ンドーを他のウィンドーの前面に移動することが

できます。

Window-Hide Window(ウィンドーの非表示) メニ

ュー項目

“Hide Window”(ウィンドーの非表示)メニュー項

目で、アクティブなウィンドーとウィンドー内の全

情報を非表示にします。ウィンドーの非表示は、ス

クリーンの表示内容を見やすくします。また、メニ

ューの最後のグループにある(グレー化さていない

場合)ウィンドー名を選択すると再び表示できます。

Window - Show/Hide Coordinate View (座標ビューの表示/非表示)メニュー項目

このメニュー項目で、アクティブな画像ウィンドー内の座標情報を、表示/非表示で切

り替えることができます。座標情報は画像ウィンドーの画像に上にあります。この座標

情報は、画像内のカーソルの位置、選択した領域の開始・ 終了情報、画像のスケールを

表示します。詳しくは、このリファレンスの始めにあるMultiSpec Windowsのセクショ

ンの説明を参照してください。

Window-New Selection Graph(新しいグラフ・選択)メニュー項目

このメニューの目的は、選択したグラフ・ ウィンドーを開くことです。画像ウィンドー

内でセレクションを行った場合、その部分の平均、+及び-1の標準偏差値、最小・ 最

大値が、チャネル番号が選択したグラフ・ ウィンドーに描かれます。選択したものが1

画素の場合には、その画素の値のみが描かれます。選択したものが主題画像の場合には、

選択した部分の上左の画素値が描かれます。Selection Graph Windows(グラフ・ウ ィ

ンドーの選択)は大きさが変更でき、スクリーン上で移動できます。例は、このリファ

レンスのウィンドーズのセクションに示してあります。

Keeping Selection Graph Windows(選択グラフ・ウィドーの保持)

選択グラフを保持しておくことができます。グラフ選択が開かれているときに、

“New Selection Graph”(新しいグラフ選択)を再び選択すると、現行のグラフ

選択ウィンドーの内容は固定され、新しいグラフ選択ウィンドーが作成されます。

20までのグラフ選択ウィンドーを開いておくことが可能です。グラフ・ ウィンド

ーの“ウィンドーを閉じる”ボックスや“File-Close”(Fileメニュー内のClose)

メニュー項目でウィンドーを閉じることができます。

Printing Selection Graph Windows(グラフ選択ウィドーの印刷)

グラフ・ウィンドーはメニュー項目のFile-Print Graph Window (グラフ・ウィ

ンドーの印刷)を選択すると印刷が可能です。スクリーンに表示されているグラ

フと同じ大きさで印刷されます。

Version 5.02 -167- B. メニュー項目

Page 173: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Copying Selection Graph Windows(グラフ・ウィンドーのコピー)

グラフ・ ウィドーをクリップボードにコピーすることも可能です。コピー後、ワ

ード・プロ セッサーなどの他のアプリケーションに貼り付けることができます。

グラフ・ ウィンドーをコピーするためには、このウィンドーをアクティブにして

おく必要があり、メニュー項目の“Edit-Copy Graph”(編集-グラフのコピー)

を選ぶか、“COMMAND-C ”(マッキントッシュ版) または“CONTROL-C” (ウィン

ドーズ版) キーの組み合わせを利用してグラフ・ウィンドーをコピーします。

Window-Text Output(ウィンドー-テキスト出力)メニュー項目

このメニュー項目を使って、テキスト・ ウィンドーが非表示になっている場合、それを

スクリーンの全面に表示します。

Window ‐ Palette(ウィンドー-パレット)メニュー項目

このメニュー項目を使って、パレット・ ウィンドーが非表示になっているとき、これを

スクリーンの前面に表示します。

Window- Project(ウィンドー-プロジェクト)メニュー項目

このメニュー項目を使って、プロジェクト・ ウィンドーが非表示になっているとき、こ

れをスクリーンの前面に表示します。

Window-image or graph(ウィンドー・画像またはグラフ)メニュー項目

このメニュー項目を使って、画像またはグラフ・ ウィンドーが非表示になっているとき、

これをスクリーンの前面に表示します。

各開かれている画像またはグラフ・ ウィンドーはWindowメニューにリストされます。ア

クティブになっている画像ウィンドーは輪郭付きの文字でリストされます。アクティブ

なウィンドー(画像ウィンドー以外)はウィンドー名の左にチェック・ マークが付きま

す。

Version 5.02 -168- B. メニュー項目

Page 174: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Version 5.02 -169- B. メニュー項目

ウィンドー・メニュー( Window Menu) (Windows バージョン)

このメニューの項目で、ウィンドーの配置を

決めることができます。選択したウィンドー

の表示や、ウィンドーを他のウィンドーの手

前、または後ろに移動させることもできます。

Window - New Window(新しいウィンドーの

作成)メニュー項目

このメニュー項目は、マルチスペック

(MultiSpec)では使用していません。

Window - Cascade (カスケード)メニュー項目

このメニュー項目を選択すると、マルチスペックのメイン・ ウィンドー内に、各ウィン

ドーのトップを右下に少しずらせた位置に配置して表示します。

Window - Tile(タイル)メニュー項目

このメニュー項目を選択すると、ウィンドーをマルチスペックのメイン・ ウィンドー内

にタイル張りにします。

Window -Arrange Icons(アイコンの配置)メニュー項目

このメニュー項目を選択すると、マルチスペックのウィンドーを表すアイコンを自動的

に配置します。

Window -Text Output(テキスト出力)メニュー項目

このメニュー項目で、テキスト出力ウィンドーがアイコン化されている場合、それをス

クリーンの前面の位置に拡大表示します。

Window - image or graph(画像またはグラフ)メニュー項目

このメニュー項目を選択すると、アイコン化されている画像またはグラフ・ ウィンドー

をスクリーン前面位置に表示します。開かれている画像やグラフの各ウィンドーはウィ

ンドー・ メニューにリストされます。アクティブなウィンドーはそのウィンドー名の左

にチェック・マークが付きます。

Window - project window(プロジェクト ウィンド-)メニュー項目

このメニュー項目を選択すると、プロジェクト・ ウィンドーが開かれており、アイコン

化している場合、そのウィンドーを画面の前面に持ってきます。

Page 175: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス C 共通ダイアログ・ボックス(Shared Dialog Boxes)

以下に説明するダイアログ・ ボックスを選択して、複数個のウィンドーやメニュー項目

を使います。

The Select Channels(チャネル選択)ダイアログ・ボックス

Channel List(チャンネル・ リスト): このリストを用いて使用するチャネル(ま

たは、特徴)を選択指定します。選択するチャネル(または特徴)の上をクリック

します。選択されたチャネル(特徴)はハイライトになります。シフト・ キー(shift

key)またはコマンド・キー(command key)を押しながら選択すると複数チャネル

を選択できます。

これがチャネルのリストでかつチャネルの説明が用意されている場合、チャネルの

記述はチャネル番号の次ぎに表示されます。

Number selected(選択数): この情報テキスト・ライ ンは、現在上述のリストか

ら選択されている項目数を示します。

All(全て): このボタンを使うとリスト内にある全てを選択できます。

None(なし): このボタンを選択するとリスト内の選択を全てクリヤーします。

First, Last, Interval, Enter new range(最初、最後、間隔、新しい範囲の入力):

このエディット・ ボックスを使って、左にあるリストの最初、最後のチャネル(ま

たは特徴)と間隔を指定、選択することができます。Enter New Range(新しい範

囲を入力)で、エディット・ ボックスで指定した値をリストに入力します。エディ

ット・ ボックスの内容を変更すると、リストは自動的に更新されます。この新しい

範囲の入力ボタンは、All(全て)やNone(なし)を利用したあとで、リストをエ

ディット・ボックスで指定したものに戻したい場合に役立ちます。

Cancel(キャンセル): このボタンはチャネル選択をキャンセルした上でダイアロ

グ・ボックスを閉じます。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、ダイアログ・ ボックスで指定され

たチャネルを設定します。例えば、上のリストでチャネル1-5と7が選択されてい

ます。このセットはまた他のプロセッサーの既定サブセットになります。

Version 5.02 -170- C. 共通ダイアログボックス

Page 176: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Select Classes(クラス選択)ダイアログ・ボックス

Class List(クラス・ リスト): このリストから使用するクラスを選択します。使

用するクラス名の上をクリックします。選択されたクラスはハイライトになります。

シフト(shift)またはコマンド(command )キーを押しつづけるとリストから複

数選択が可能となります。

Number selected(選択数): この情報テキスト・ライ ンは上のリストから現在選

択されているクラスの数を示します。

All(全て選択): このボタンでリスト内の全クラスを選択します。

None(選択なし): このボタンでリスト内の選択全てをクリヤーします。

First, Last, Interval, Enter new range(最初、最後、間隔、新しい範囲の入力):

エディット・ ボックスを用いてリストの最初、最後と間隔を加えたクラスを選択し

ます。“Enter New Range”(新しい範囲を入力)ボタンで、エディット・ボックスで

指定した値をリストに入力します。リストは、エディット・ ボックス内で指定され

たものが変化すると自動的に更新されます。新しい範囲の入力ボタンは全て選択

(All)ボタンや選択なし(None)ボタンを用いた後でリストをエディット・ ボッ

クスで指定した値に戻したいときに便利です。

Cancel(キャンセル): このボタンはりクエストしたクラス選択をキャンセルした

上でダイアログ・ボックスを閉じます。

OK: このボタンで、利用するクラスをダイアログ・ ボックスで指定したクラスに設

定してダイアログ・ボッ クスを閉じます。例えば、上述のリストではクラスの0か

9が設定されています。

Other Notes(他のノート): プロジェクト・ ウィンドーが開かれており、かつ、

その中でクラスが選択されている場合、既定のサブセットはプロジェクト・ ウィン

ドーで選択されているクラスになります。

Version 5.02 -171- C. 共通ダイアログボックス

Page 177: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Specify Class Weights (クラス重み指定)ダイアログ・ボックス

Class(クラスス): このリストから重みの値を変更するクラスを選択します。重

みを変更するクラス名の上をクリックします。選択されたクラスはハイライトにな

ります。シフト(shift)またはコマンド(command)キーを押しつづけながら選択

するとリストから複数選択が可能となります。

Enter New Weight(新しい重み入力): このボタンとエディット・ ボックスで、上

で選択したクラスに対する重みを指定し、その値をリストに入れます。

Add to Equal Weight Set(等しい重みセットに加える): このボタンを用いると、

選択したクラスの重みを等クラス重みに強制的に設定します。

Units(単位): この情報は重みが互いに相対的なものであることを意味します。

あるクラスが10の値を持ち、他のクラスの重みが5とした場合、始めのクラスは

第2クラスの重みの倍として扱われます。(考え方によっては重みを%をとして扱う

べきかもしれませんが、この機能はまだ実施されていません)

Weight Total(重みの総量): この情報テキスト・ ラインはリスト内の重みの総和

を示します。

Help(ヘルプ) : このボタンで、クラス重み指定ダイアログボックス( Specify

Class Weights Dialog Box)の利用法を記載するダイアログ・ ボックスを開きます。

Cancel(キャンセル): このボタンで要求したクラス重み指定を取りやめてダイア

ログ・ボックスを閉じます。

OK: このボタンでダイアログ・ボ ックスを閉じると同時にクラス重みをダイアロ

グ・ボックスで指定した重みに設定します。

計算の上で使用する実際の重みを計算する手順は、先ずリスト内の重み値の総和を

もとめ、リストにある各クラスの重みをそれぞれ総和で除した重みの比を決定しま

す。これで、重み比の総和が1になることが保証されます。

Version 5.02 -172- C. 共通ダイアログボックス

Page 178: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Specify Class Pair Weights (クラス対重み指定)ダイアログ・ボックス

Class List(クラス リスト): このリストからクラス間の重みを変更したいクラ

スを選択します。選択するクラス名の上をクリックします。選択されたクラスはハ

イライトになります。シフト(shift)またはコマンド(command)キーを押したま

まで選択すると複数のクラスが選べます。

Default weight(既定の重み): このエディット・ ボックスでクラス間の重みの既

定値が設定できます。

New Weight(ニュー・ ウエイト): このエディット・ ボックスで、上記のリストで

選択したクラスの重みを指定し、リストに加えることができます。

Add(追加): このボタンで、左のリストで選択したクラス間またはクラス内重み

を上のエディット・ボッ クスに入力した値に設定します。 このボタンを選択した

後は、クラス対の重みの値と、その値を使うクラス対の右のリストに線が入ります。

左のリストに二つ以上のクラスが選択されている場合、重みの値は選択されている

クラス全てのクラス対の組み合わせに対して適用されます。

Remove(削除): このボタンで右のリストから選択したクラス対重みのセットを削

除します。

Help(ヘルプ): このボタンはクラス対重み指定ダイアログ・ ボックス(Specify

Class Pair Weights Dialog Box)の使い方の説明ダイアログ ボックスを開きます。

Wt.-Class Pairs(重み・クラス対): このリストはユーザが指定したクラス内重

み値をもつクラス対を指します。それを選択するには、リスト内のライン上をクリ

ックします。選択された項目はハイライトになります。シフト(shift)またはコ

マンド(command )キーを押したまま選択すると複数の選択ができます。

Cancel(キャンセル): このボタンは要求したクラス間重みの設定をキャンセルし

てダイアログ・ボックスを閉じます。

OK: このボタンはダイアログ ボックスで指定したクラス対重みを設定してダイア

ログ・ボックスを閉じます。

Version 5.02 -173- C. 共通ダイアログボックス

Page 179: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス Assign Channels for False Color Palette (フォールス・ カラー・ パレットのため

のチャネル割り当て)ダイアログ・ボックス

このダイアログ・ ボックスを用いると、各主題カラーに、各クラスの平均ベクター

の赤、グリーン、青の値を規定するためのチャネルが選択できます。例えば、TM

データのチャネルの4,3,2をそれぞれ赤、グリーン、青に割り当てると、マル

チスペクトルの赤外カラーと同様なクラスのカラーを得ることができます。選択し

たチャネルの分光空間で互いに近接したクラスは類似したカラーになります。この

とき、プロジェクト・ファイルは開かれていなければなりません。

Red, Green, Blue(赤、グリーン、青): これらのエディット・ボ ックスで、各ク

ラスの平均ベクターで用いるチャネルを選択し、それぞれ主題カラー・ パレットの

赤、グリーン、青の値を規定します。

Available Channels(利用できるチャネル): このリストで、利用できるチャネル

のリストをみることができ、必要に応じてその説明が表示されます。

Cancel: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、フォールス・ カラー・ パレッ

トのチャネル割り当て要求をキャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ボ ックスを閉じ、各クラスに対してクラスのカラ

ー・パレットを定義するクラス平均ベクターで用いるチャネルを設定します。

Version 5.02 -174- C. 共通ダイアログボックス

Page 180: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス

Version 5.02 -175- C. 共通ダイアログボックス

Change Class Symbols Dialog Box (クラス記号変更ダイアログボックス)

(マッキントッシュ版のみ)

このダイアログ・ボックスで指定したクラスを表す記号を割り当てます。

Symbol-Class name(記号―クラス名): このリストは別の記号を割り当てるクラ

スを選択するのに用います。左の記号は現在割あてられている記号です。選択され

たクラスまたはクラス群はハイライトになります。

New Symbol(新記号): このエディット・ ボックスには右のリストから選んだ記号、

または0から9までの値をボックスに入力できます。

<-: このボタンでNew Symbol edit(新記号編集)ボックスで選択した記号を、リ

ストで選択したクラスまたはクラス群の左に割り当てます。

Symbols(記号): このリストには、クラスに割り当てることのできる記号全部が

リストされています。上の例では記号 a が選択されています。

Help(ヘルプ) : このボタンを用いて Change Class Symbols(クラス記号変更)

ボックスの使い方のダイアログ・ボックスを開きます。

Cancel(キャンセル): このボタンはダイアログ・ ボックスを閉じ、Change Class

Symbols(クラス記号変更)の要求をキャンセルします。

OK: このボタンでダイアログ・ ボックスを閉じ、クラス記号をダイアロ・ ボックスで選

んだものに設定します。

Page 181: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

ⅣⅣ MMuullttiiSSppeecc ののリリフファァレレンンスス D MultiSpec の一般的な特徴

アップル マッキントッシュの OS では

MultiSpecは高レベルのアップル・ イベントをサポートしています。MultiSpecが現在サ

ポートしているアップル・ イベントには4つの必要なイベントがあります。アップリケ

-ションを開く、文書をひらく、文書をプリントする、アプリケ-ションを閉じるなどで

す。最終的にはMultiSpec の全面的なスクリプト化を図る計画です。すなわち、ユーザ

のアプリケーションで、MultiSpecを利用して、プロジェクトの統計や画像を、別のタ

イプの分類法を開発するのに利用できるようにすることです。

システム7については、アップルのバルーン・ ヘルプをメニュー項目に実施しています。

画像を表示中、MultiSpecをバックグラウンドにすることができます。 短いステータ

ス ダイアログ(Reformat processorで利用)と長いステータス ダイアログ

(Classify processorで利用) の両方とも、MultiSpec がマッキントッシュOS システ

ム7またはそれ以後のバージョンで実行されている場合には移動可能です。 ダイアロ

グ・ ボックスが表示されている場合には、ユーザはアプリケーション・ メニューにアク

セスでき、MultiSpec をバックグランドにすることができます。一般的に、キャンセル・

ボタンは1-2秒ごとにチェックされるので実際にキャンセルがおこなわれるのは、少し

おくれることがあります。

“ポップ・ アップ・ メニュー” タイプは∇記号で示されます。 その上の“Mousing down

(マウスを押す)”とメニューが表示されてパラメタの許される値を選択できるように

なります。

MultiSpec の計算はすべて、Motorola 680x0 ベースのマシンでは 19 ビットの精度、

IBM/Motorola PowerPC や Intel ベースのマシンでは 15 桁の精度でおこなわれます。

Version 5.02 -176- D. MultiSpec の一般的な特徴

Page 182: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 AA ププロロジジェェククトトフファァイイルルのの形形式式 付録 A. プロジェクト・ファイルの形式

バージョン 890105, 900508, 911106, 920226, 930226, 940105, 971008, 990107.

プロジェクト・ファイルの形式を各ライン毎に以下説明します。 シングル・クォート(‘)

の間にある項目はフィールドやパラメタ内にあるものと厳密に同じ記述です。’∖t’はタブ

で、’ ∖r’はキャリッジ・リターンを意味します。各パラメタの右にある()内の情報は

プロジェクト・ファイルに値を書き込むのに用いられる‘C’形式です。(訳注:C言語のフ

ォーマットと同じで整数、文字列などを規定します)

プロジェクト・ファイルの説明ライン

MultiSpec プロジェクト形式ファイル識別子.

’PROJECT FORMAT VERSION’

プロジェクト形式のバージョン識別子:

’890105’または’900508’、’911106’、’920226’、’930226’、’940105’、

’971008’、’990107’

フィラー(Filler)

’1∖r’or’0∖r’or’0∖r’or’0∖r’or’0∖r’or’0∖r’

プロジェクト 情報 ライン.

P1 ライン.

’P1 PROJECT NAME¥t’

プロジェクト名の文字数, ’ ∖t’ - (%d)

プロジェクト名, ’ ∖t’ - (%s)

ベース・ファイル名の文字数, ’ ∖t’ - (%d)

ベース画像ファイル名の文字数, ’ ∖r’ - (%s)

P2 ライン

’P2 ∖t’

ベース画像ファイルのライン数,’∖t’- (%ld)

ベース画像ファイルのカラム数,’∖t’- (%ld)

ベース画像ファイルのチャネル数, ’∖t’- (%d)

ベース画像ファイル中のデータ値のバイト数, ’∖t’- (%d)

ベース画像ファイルの開始ライン,’∖t-(%ld)(900508 またはそれ以後のバージョン)

ベース画像ファイルの開始カラム,’∖t-(%ld)(900508 またはそれ以後のバージョン)

ベース画像ファイル・データ値のビット数,’∖t’-(%d)(911106 またはそれ以後

のバージョン)

バイト・スワップのフラッグ,’∖t’-(%d). 0=no, 1=yes.(911106 またはそれ以

後のバージョン)

バイトインターリーブ・コード,’∖t’-(%d). 1=BIL, 2=BSQ, 3=BIS.(911106 ま

たは、それ以後のバージョン)

ヘッダーのバイト数, ’ ∖t’-(%ld) (911106 または、それ以後のバージョン)

トレイラーのバイト数, ’ ∖t’-(%ld) (911106 または、それ以後のバージョン)

プリ・ラインのバイト数,’∖t’-(%ld) (911106 または、それ以後のバージョン)

ポストラインのバイト数, ’ ∖t’-(%ld) (911106 またはそれ以後のバージョン)

クラスの数, ’ ∖t’ - (%d)

トレーニング・フィールドにあるクラス数, ’ ∖t’ - (%d)

フィールド数, ’ ∖t’ - (%d)

トレーニング・フィールドの数, ’ ∖t’ - (%d)

Version 5.02 -177-

Page 183: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 AA ププロロジジェェククトトフファァイイルルのの形形式式

テスト・フィールドの数, ’ ∖t’ - (%d)

フィールドを規定する座標数, ’ ∖t’ - (%d)

統計チャネルの数, ’¥t’ - (%d)

計算した統計量がプロジェクトの最新のもにであるかどうかを示すフラッグ、’∖t’

‐(%d). 0 = no, 1 = yes.

プロジェクトのために計算した統計量のタイプを示すコード, ’ ∖t’ - (%d).

1 = 平均と標準偏差のみ. 2 = 平均、標準偏差と共分散 (920226 またはそれ

以後のバージョン)

フィールド毎の統計量にかわり、クラス毎の統計量を保存したかを示すフラッ

グ, ’ ∖t’ - (%d) - ’ ∖r’. 0 = no, 1 = yes. (930226 または、それ以

後のバージョン)データを符号付(=1)または符号なし(=0)と扱うかいな

かを示す

フラッグ. ’ ∖t’ - (%d) - ’ ∖r’. (971008 または、それ以後のバージョン)

リーブ・ワン・アウト共分散を計算するときに、共通共分散を用いたかを示

すフラッグ. ’ ∖t’ - (%d) - ’ ∖r’. 0 = no, 1 = yes. (971008 または

それ以後のバージョン)

どの共分散を用いたかを示すコード. ’ ∖t’ - (%d) - ’ ∖r’. 1 = オリジナ

ル, 2 = リーブ・ワン・アウト, 4 = 強調統計, 8 = 混合統計. (971008 ま

たは、それ以後のバージョン)

P3 ライン

’P3 ∖t’

タブ’ ∖t’ で分けられ、改行’ ∖r’で終わるチャネル数, - (%d).

P4 ライン (990107 またはそれ以後のバージョン)

’P4 TRAINING MASK NAME ∖t’

トレーニング マスク・ファイル名の文字数∖t

’1’

P5 ライン(990107 またはそれ以後のバージョン)

’P5 TEST MASK NAME ∖t’

テスト マスク・ファイル名の文字数∖t

’1’

トレーニング統計の開始を示すライン.

’Training Statistics ∖r’

クラス情報:プロジェクトの各クラス毎に以下の情報のセットが一つあります。920226 で

始まるバージョンでは、クラス統計量は、クラス統計量がない場合には、フィールド統計

量の総和から計算されていることに注意してください。これは、プロジェクトのサイズを

小さくするために実施しました。フィールドに対する統計量が計算されていない場合FSと

FSSラインは不要です。

C1 ‐ 必要.

CM - 920226とそれ以後のバージョンではオプション.

CS - 920226とそれ以後のバージョンではオプション

CCV -920226とそれ以後のバージョンではオプション

CSS - 920226とそれ以後のバージョンではオプション

CEM ‐ 940105とそれ以後のバージョンではオプション

CEC - 940105とそれ以後のバージョンではオプション

Version 5.02 -178-

Page 184: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 AA ププロロジジェェククトトフファァイイルルのの形形式式

F1 ‐ 必要 クラスの各フィールド毎に1つ。

FS ‐ 計算されている場合に必要 クラスの各フィールド毎に1つ。

FSS -計算されている場合に必要 クラスの各フィールド毎に1つ。

FM - 計算されている場合に必要 クラスの各フィールド毎に1つ。

FN - 計算されている場合に必要 クラスの各フィールド毎に1つ。

FCV -920226とそれ以後のバージョンではオプション

FX - 920226とそれ以後のバージョンではオプション

V1- 必要 クラスの各フィールド毎に1セット

C1 ライン.

’C1 ∖t’

クラス名の文字数 ’ ∖t’ - (%d)

クラス名 ’ ∖t’ - (%s)

クラス内のフィールド数 ’ ∖t’ - (%d)

クラス内のトレーニング・フィールド数 ’ ∖t’ - (%d)

クラス内のテスト・フィールド数 ’ ∖t’ - (%d)

クラス内のトレーニング画素数 ’ ∖t’ - (%d)

クラスに計算された統計量が最新のものであるかを示すフラッグ ’ ∖t’-(%d)

0 = no, 1 = yes.

クラスに対する強化統計量が計算されているかを示すフラッグ’ ∖t’ - (%d)

0 = no, 1 = yes. (940105 またそれ以後のバージョン)

もとの統計量にたいする先験重み’ ∖t’ - (%f)

もとの強化統計量にたいする先験重み ’ ∖t’ - (%f) - ’ ∖r’ (940105 とそ

れ以後のバージョン)

共通共分散のための重み ’ ∖t’-(%f)-’∖r’(971008 とそれ以後のバージョン)

リーブ・アウト共分散の値 ’ ∖t’ - (%f) - ’ ∖r’ (971008 とそれ以後の

バージョン)

クラスで利用する共分散統計のコード ’∖t’ - (%d) - ’ ∖r’

1 = オリジナル、2 =リーブアウト、4 = 強化統計. (971008 とそれ以後のバ

ージョン)

CM ライン-クラスのチャネル平均

’CM ∖t’

タブ’∖tで分離されたチャネル平均’。. 最後のチャネル平均にはキャリッジ・リ

ターン’ ∖r’が付加されます。- (%.9g)

CS ライン クラス内.各チャネル・データ値の総和 ’

CS ∖t’

タブ’ ∖t’で分離したチャネルの和。最後のチャネル和にはキャリッジ・リター

ン’ ∖r’が付加されます。- (%.0f)

CCV ライン クラスの共分散を下三角形式で書いたもの

’CCV¥t’

タブ’∖t‘で分離された共分散の値。下三角形式各ラインの最後の値にはキリジ・

リターン’ ∖r‘が付加されます。-(%9g)

CSS ライン.クラス・データ値の平方和行列で下方三角形式で書きこまれています。

’CSS¥t’

タブ’ ∖ t‘で分離された平方データの和。下方三角行列形式の各ラインの最後

の値にはキャリッジ・リターン’ ∖r‘が付加されます。- (%.0f)

Version 5.02 -179-

Page 185: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 AA ププロロジジェェククトトフファァイイルルのの形形式式

CEM ライン- クラスの強化チャネル平均.

’CEM ∖t’

強化チャネル平均は12バイト(MC68881 拡張) バイナリ-形式で書きこまれていま

す。チャネル平均の最後にはキャリッジ・リターン’ ∖ r’が付加されます。

CEC ライン- クラスの強化共分散行列は下方三角形式で書きこまれています。

’CEC ∖t’

強化された値は12バイト(MC68881 拡張) バイナリ-形式で書きこまれます。下方

三角行列各ラインの最後の強化された値にはキャリッジ・リターンが’ ∖r’

が付加されます。.

フィールド情報. クラスの各トレーニング・フィールドに対して次のような情報のセット

が1セットあります。-F1, FM, FS, FCV, FSS, およびV1ライン

F1 ライン

’F1 ∖t’

フィールド名の文字数 ’ ∖t’-(%d)

フィールド名, ’ ∖t‘- (%s)

フィールドを記述する座標点の数 ’ ∖t’- (%d)

フィールドが属するクラスの番号’ ∖t‘- (%d)

フィールド・タイプのコード’ ∖t’ - (%d). 1=training(トレーニング用),

2=testing(テスト用).

座標タイプのコード ’ ∖t’- (%d). 1=rectangular(長方形), 2=polygonal(多

角形), 3=cluster(クラスター)

フィールド内の画素数 ’ ∖t’- (%d)

このフィールドの統計量がクラス統計量にロードされているかどうかを示すフラ

ッグ ’ ∖t’- (%d)

このフィールドの計算された統計量が更新されているかどうかを示すフラッグ’

∖r’- (%d)

マスクがある場合のマスク値’∖t’-(%d).(990107 とそれ以後のバージョン)

FM ライン- フィールドのチャネル平均。このフィールドの統計量が計算されていない

場合には、このラインは含まれません。

’FM ∖t’

タブで’∖t’分離されているチャネル平均. 最後のチャネル平均にはキャリッジ・

リターン’ ∖r‘が付加されます。-(%.9g)

FN ライン- フィールドのチャネル最小値。統計量が算出されていない場合には、この

ラインは含まれません。

’FN ∖t’

タブ’ ∖t’で離された最小値, 最後のチャネル平均にはキャリッジ・リターン’

∖r’が付加されます。-(%d)

FX line ‐ フィールドのチャネル最大値。統計量が算出されていない場合には、この

ラインは含まれません。

’FX ∖t’

タブ’¥t’ で分離されたチャネル最大値。最後のチャネル最大には、

キャリッジ・リターン ’ ∖r’.が付加されます。 - (%d)

Version 5.02 -180-

Page 186: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 AA ププロロジジェェククトトフファァイイルルのの形形式式

FS ライン-フィールド毎の各チャネルのデータ値の和。統計量が未計算の場合には、

このラインは含まれません。

’FS ∖t’

タブ’∖t’で分離されているチャネル・データの和。最後のチャネルの和はキャ

リッジ・リターン’¥r’が付加されます。- (%.0f)

FCV ライン. フィールドの共分散は下方三角形式で書かれています。この統計量が計

算されていない場合には、このラインは含まれません。

’FCV ∖t’

タブ’¥t’で分離されている共分散の値。 下方三角形式最後の共分散の値には

キャリッジ・リターン’ ∖r’が付加されます。- (%.9g)

FSS ライン. フィールド内のデータ平方和の行列で下方三角形式で書かれています。

この統計量が未計算の場合、このラインは含まれません。

’FSS ∖t’

タブ’¥t’で分離されている平方和で.下方三角形式各ラインの最後の値

の後にはキャリッジ・リターン ’ ∖r’が付加されます。 - (%.0f)

フィールドの座標記述.

V1 lines(ライン). フィールドを記述する座標点の一つ一つに’V1’ラインがあり

ます。point type(ポイント タイプ)が’rectangular(長方形)’の場合は point type

= 1で、2つの座標点-左上のコーナと右下のコーナが与えられます。point type が’

polygonal(多角形)’の場合には, point type = 2となり、座標点は多角形の頂点毎

に与えれます。

’V1 ∖t’

座標のライン番号 ’ ∖t’ - (%d)

座標のカラム番号 ’ ∖r’ - (%d)

"Sets of information for rest of training fields for the class"(クラス内トレーニ

ング・フィールドの残りの情報セット)

.

.

"Sets of information for rest of classes in the project"(プロジェクト・クラスの

残りの情報セット)

.

.

テスト・フィールド情報の開始ラインを示します。

’Test Fields∖r’

Version 5.02 -181-

Page 187: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 AA ププロロジジェェククトトフファァイイルルのの形形式式

Version 5.02 -182-

テスト・フィールド情報 クラス各々に-ラインP1とV1に対して次のような情報のセッ

トが1つあります。

F1 line(ライン)-上述の’F1’ ラインの説明を参照してください。

V1 line(ライン)-上述の’F1’ ラインの説明を参照してください。.

プロジェクト・ファイルの例: PROJECT FORMAT VERSION 990107 0 P1 PROJECT NAME 15 TIPJUL1.Project 11 TIPJUL1.LAN P2 169 169 7 1 1 3 8 0 1 128 0 0 0 2 2 8 4 4 15 7 1 2 1 0 1 1 P3 1 2 3 4 5 6 7 P4 TRAINING MASK NAME 19 TipJul1_tn_mask.gis 1 P5 TEST MASK NAME 19 TipJul1_tt_mask.gis 1 Training Statistics C1 4 Corn 4 2 2 396 1 0 10.000000 10.000000 10.000000 -1.000000 1 CS 33047 12191 10631 48769 28558 7751 58139 CN 79 29 24 112 66 15 145 CX 88 35 31 131 108 41 149 CSS 2758705 CSS 1017414 375593 CSS 887265 327329 285911 CSS 4069797 1501403 1309154 6009399 CSS 2383690 879826 767056 3515945 2068506 CSS 647058 238945 208325 953963 563077 154333 CSS 4851848 1789832 1560851 7160041 4192758 1138005 8535835 F1 7 Corn_M1 0 1 1 4 252 1 0 1 F1 7 Field 5 2 1 1 1 144 1 0 0 V1 34 35 V1 49 43 C1 9 Bare Soil 4 2 2 229 1 0 10.000000 10.000000 10.000000 -1.000000 1 CS 22878 9849 11124 20558 32751 15573 35533 CN 90 34 34 55 86 39 152 CX 118 55 71 116 186 99 159 CSS 2292094 CSS 987507 426257 CSS 1117552 482869 548756 CSS 2062995 891615 1010500 1874654 CSS 3290931 1420218 1610688 2974874 4753819 CSS 1571067 677210 768633 1417537 2280209 1109271 CSS 3550989 1528887 1727148 3191134 5086017 2419864 5514415 F1 12 Bare Soil_M2 0 2 1 4 143 1 0 2 F1 7 Field 6 3 2 1 2 86 1 0 0 V1 74 63 V1 72 78 V1 84 76 Test Fields F1 7 Corn_M2 0 1 2 4 135 0 0 1 F1 7 Field 7 4 1 2 2 146 0 0 0 V1 35 7 V1 33 16 V1 49 16 V1 49 5 F1 12 Bare Soil_M3 0 2 2 4 56 0 0 2 F1 7 Field 8 2 2 2 1 150 0 0 0 V1 5 142 V1 19 151

Page 188: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 BB MMuullttiiSSppeecc のの制制限限

付録 B. マルチスペック(MULTISPEC)の制限

マルチスペック(MULTISPEC)には制限もあり、その代表的なものを以下説明します。

制約の多くは十分範囲が大きいので、実際問題は、メモリー、ディスク容量や時間的な

ものです。ここで記載している制約のために何らかの問題がある場合には、ぜひご報告

ください。

画像ファイル記述の最大

ライン数- 200,000

カラム数- 200,000

チャネル数- 8,192 (多重分光)

ユニークなクラスの数- 65,535 (主題クラス)

スタート・ライン- 2,147,483,647

スタート・コラム- 2,147,483,647

ヘッダーのバイト数- 2,147,483,647

トレイラーのバイト数- 2,147,483,647

プリ・ラインのバイト数- 2,147,483,647

ポスト・ラインのバイト数- 2,147,483,647

プリ・チャネルのバイト- 2,147,483,647

ポスト-チャネルのバイト数 - 2,147,483,647

最大ファイル・サイズ(バイト) - 2,147,483,647

データ値バイトの最大数 - 2

データ・ ビットの最大数- 16

データ値の最小値 - 32,768

データ値の最大値 - 65,535

表示可能なもの制約

ライン数- 32,767

カラム数 (B/W パターン, 8-ビット カラー) -

(マッキントッシュ バージョン) 16,376

(ウィンドー16-ビット バージョン) 8,188

(ウィンドー32-ビット バージョン) 32,767

カラム数 (24-ビット カラー) -

(マッキントッシュ バージョン) 4,094

(ウィンドー16-ビット バージョン) 21,844

(ウィンドー32-ビット バージョン) 32,767

最大拡大率- 99

最小拡大率- 0.01

クラス数 (主題表示) - 65,535

最大プロジェクト

統計チャネル数 8192

クラス 255

フィールド総数 32,767

クラス当りののフィールド数 512

フィールドを記述するポイントの総数 32,767

Version 5.02 -183-

Page 189: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 CC 変変換換フファァイイルル形形式式

付録 C. 変換ファイル形式

変換ファイル形式は:

バイト1-256: パスカル形式の画像ファイル名 (すなわち、最初のバイトはファイル名

の文字数(. (ASCII 文字で)

バイト257-258: 変換するチャネル数. (2 バイトの整数)

バイト259: 形式のバージョン(1バイトの整数)最新のバージョンは2.

バイト260: プログラム・コードが 作成。主成分=1, 特徴抽出=2, 前処理をともなう特

徴抽出=21. (1 バイト整数)

バイト261-262: 特徴の数. (2 バイトの整数)

バイト263-263+チャネル数*2: 利用されているチャネルのリスト. (各チャネル毎に

2バイト)

バイトの次のグループ: プログラム・コードが作成しコード=21の場合 、これは前処理

チャネル・ グループです。これは 特徴の数* 2 バイトの長さ (各チャネルに対

して2 バイトの整数)

次のバイトのグループ: 固有値.。これは特徴の数*(倍長のサイズ) バイトの長さです。

(Macバージョンでは、これは 68881 ダブル フォーマットで96ビット(10バイ

ト)です。ウィンドーズ版では64ビット(8バイト)の長さです)。変換ファイル

は、異なったプラット・フォーム間の互換性がないことに注意してください。

続くバイト・グループ: 主成分の平均. これは 特徴数(倍長のサイズ) バイトの長さで

す。(固有値の記述を参照のこと)

次のバイトのグループ: 固有ベクター:これは特徴数*チャネル数 (倍長のサイズ)の長

さです。 (固有値の記述を参照してください).

固有ベクターの順序: 固有ベクターは特徴の数だけあり、各ベクターにはチャネ

ルの数と同じ数の成分があります。ファイルなかにある固有ベクターの順序は、

各固有ベクターに対して、まず、第一成分、続いて第二成分、第三成分、等々と

なっています。これはメモリーがテキスト・ ラインを横切るようにコネクトされ

ていることを考えると、マルチスペックが固有ベクターを出力テキスト・ ウィン

ドーにリストするものは転置したものとなっています。

Version 5.02 -184-

Page 190: MultiSpecc...MultiSpecc 概説 Ver. 5.2001 プログラムの概念と入門ノート 著者 David Landgrebe , Larry Biehl プログラミング Larry Biehl Purdue大学電子電算機工学部

付付録録 DD ゲゲイインン--オオフフセセッットト変変換換フファァイイルル形形式式 付録 D. ゲインーオフセット変換ファイル形式

ゲインーオフセット変換は画像データの各チャネルに対してゲインとオフセットの調

整を適用するために利用します。例えば、画像データに平坦なフィールドの調整を適用

して見かけの放射輝度の単位を見かけの反射率に変換したりその逆の変換をおこない

ます。File ―Load Transformation Matrix(ファイルー変換行列のロード)メニューか

ら変換式をメモリーにロードします。新しい画像ファイルを作成するには、

Reformat-Change Image File Format(リフォーマットー画像ファイル形式変換)メニ

ューで変換を利用します。Processor-Utilities-Check Transformation Matrix (プロ

セッサーーユーティリティーー変換行列をチェック)のメニューを使うと変換が適切に

ロードされたか確かめることができます。

ゲインーオフセット・タイプの変換ファイルの形式は:

ライン 1: ’Offsets-Gains’

ライン 2: ’Current=New’ または ’New=Current’

ライン 3: ファイルにあるチャネル数で1ラインあたり1つ(%ld)

ライン 4: ゲインーオフセット調整後に乗ぜられるスケール・ ファクター, (%ld)

ライン 5 終了:チャネル毎に1ラインでオフセット値を最初に、次にゲインの値を

含めます。同じラインに他の値、たとえばチャネル番号などを含めてもよ

いが、無視されます。

もし、ファイルが’Current=New’タイプであれば、次式で新しい値を計算します。

新しい値 = スケール・ファクター* (旧い値 ‐ オフセット)/ゲイン

もし、ファイルが’New=Current’タイプであれば新しい値は次式で計算されます。

新しい値= スケール・ファクター*(オフセット+ ゲイン*旧い値)

スケール・フ ァクターはデータが指定した量の精度を維持するようにデータのスケールを

変えるために利用する。たとえば、変換がデータを0と1の間にスケールにしてしまう

場合、整数に丸められる前に、100を用いてデータを0から100にしたり、1000を用いて

データを0から1000にスケールしなおすようにします。これはReformat - Change Image

File Format (リフォーマットー画像ファイル形式の変換)オプションでおこないます。

ファイルの例:

Offsets-Gains

Current=New

7

100

1298.14 8498.14 1

1336.84 8920.26 2

1246.94 8410.39 3

1185.94 8512.11 4

1240.09 8538.67 5

1232.11 8620.57 6

1219.22 8933.45 7 Version 5.02 -185-