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PM_proposal_2008.doc © 2008-2009 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA1 ITスキル標準 ® プロフェッショナルコミュニティ ® プロジェクトマネジメント委員会 2008年度版 IT スキル標準(PM) 改善提案報告書

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© 2008-2009 独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)

1

ITスキル標準®

プロフェッショナルコミュニティ®

プロジェクトマネジメント委員会

2008年度版

IT スキル標準(PM)

改善提案報告書

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CONTENTS

はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

1. 改善提案の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

1.1 PM 共通スキル項目と知識項目の改善提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

1.2 専門分野の固有スキル項目と知識項目の改善提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

1.3 ITOS トランジション専門分野の正式名称の提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

1.4 ネットワークサービス専門分野のシステム開発専門分野との統合中止と

ネットワークサービス専門分野の名称改善の提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

1.5 システム開発専門分野の名称変更の提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

1.6 プロジェクトマネジメント・スキル項目の知識項目の改善提案・・・・・・・・ 9

2. スキル項目と知識項目の改善検討と改善提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

2.1 スキル項目と知識項目全体の検討経過・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

2.2 PM 共通のスキル項目と知識項目の検討経過と改善提案・・・・・・・・・・・・・・ 11

2.2.1 検討経過 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

2.2.2 改善提案 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

2.3 専門分野固有のスキル項目と知識項目の検討経過と改善提案・・・・・・・・・ 20

2.3.1「システム開発」専門分野の検討経過と改善提案 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 20

2.3.2「ITOS トランジション」専門分野の検討経過と改善提案 ・・・・・・・・ 22

2.3.3「ネットワークサービス」専門分野の検討経過と改善提案 ・・・・・・ 25

2.3.4「ソフトウェア製品開発」専門分野の検討経過と改善提案 ・・・・・・・・ 27

2.4 スキル項目、知識項目提案のまとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30

3. 専門分野の名称変更に対する提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 32

3.1 「ITOS トランジション」専門分野の正式名称の提案 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 32

3.2 「ネットワークサービス」専門分野の名称変更の提案 ・・・・・・・・・・・・・・ 34

3.3 「システム開発」専門分野の名称変更の提案・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34

3.4 専門分野の名称変更提案のまとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34

4. 複数・並行プロジェクトマネジメントの達成度指標の改善提案・・・・・・・・・・・ 35

5. 今後の課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39

添付 1. プロフェッショナルコミュニティ PM 委員会の紹介 ・・・・・・・・・・・・・・・ 41

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はじめに

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)IT 人材育成本部 IT スキル標準センターでは、第一線で活躍して

いるハイレベルなスキルを持つ者同士が、社内や組織の論理にとらわれず建設的に情報交換や議論が行

えるような場として 2004 年 7 月にプロジェクトマネージャ(以下、PM という)のプロフェショナルコ

ミュニティである「プロジェクトマネジメント委員会(以下、PM 委員会という)」を設立し、活動を進

めてまいりました。

これまでの各年度別活動は下記の通りですが、IT スキル標準プロジェクトマネジメント職種の専門分

野、達成度指標、スキル熟達度、スキル項目、知識項目、研修ロードマップなどについての改善提案を

行ってきました。内容的にまだまだ検討不十分のため、改善提案までに至っていないものもありますが、

今後、さらに検討を継続し、活用しやすい IT スキル標準を目指してまいりたいと考えております。

2004 年度

「IT スキル標準と研修ロードマップ」を対象に検討及び確認を行いました。

プロジェクトマネジメントの専門分野のチェックとレベル確認

職種の説明の確認

達成度指標の各指標の精査(責任性・複雑性・サイズ・タスク特性)

スキル領域の確認(スキル項目の過不足チェック)

スキル熟達度・知識項目の確認

プロジェクトマネジメント対象範囲の拡大に関する提案

2005 年度

「IT スキル標準と研修ロードマップ」(Ver1.1 および 1.2)を対象に検討及び確認を行いました。

なお、並行して「IT スキル標準と研修ロードマップ」(Ver2)の公式発表に伴う提案作業を行い反映

することができました。

プロジェクトマネジメントの専門分野のチェックとレベル確認

職種の説明の確認

達成度指標の各指標の精査(責任性、複雑性、サイズ、タスク特性)

スキル領域の確認(スキル項目の過不足チェック)

スキル熟達度・知識項目の確認

プロジェクトマネジメント対象範囲の拡大に関する提案

ITスキル標準 Ver.2 公式発行に際してのレビュー及び追加提案

研修ロードマップの確認

2006 年度

「IT スキル標準(V2)」を対象に検討及び確認を行いました。

2005 年度改善提案での積み残し項目の検討

・ネットワーク、IT アウトソーシングについて専門分野の見なおし

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・達成度指標(複雑性とサイズ)についての検討

研修ロードマップ

・2005 年度改善提案の新研修ロードマップの確認

・専門分野の見なおしによる研修ロードマップへの反映

IT スキル標準からみた情報処理技術者試験(PM)のレベル対応合せ

2007 年度(昨年度)

「ITスキル標準&研修改善」の主な改善活動は以下の通りです。

前年度活動の継続として、「ネットワークサービス」を統合したことに伴う「システム開発・

構築」の達成度指標の見直し、スキル領域とスキル熟達度の改善

前年度積み残しとなった「ITアウトソーシング」の改善

「PM育成ガイド改善」との調整・整合化

2008 年度(今年度)

専門分野毎のスキル項目、知識項目を検討し改善を提案

・昨年度提案した専門分野「システム開発・構築」のスキル項目、知識項目を検討し改善を

提案

・昨年度提案した専門分野「ITOSトランジション」のスキル項目、知識項目を検討し設

定し、提案

・専門分野「ソフトウェア製品開発」のスキル項目、知識項目を検討し改善を提案

・職種共通スキル項目、知識項目を検討し改善を提案

専門分野の名称を検討し変更を提案

複数・並行プロジェクトマネジメントの達成度指標を検討し改善を提案

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// 本報告書の位置づけ //

本報告書は、IT スキル標準 V3 2008(2008 年 10 月公開)(以下、現行版という)、および昨年度ま

での継続検討事項を含めプロジェクトマネジメント職種について改善を検討し提案したものです。

<今年度の検討対象>

職種共通および専門分野のスキル項目、知識項目の検討

専門分野名称の検討

複数・並行プロジェクトマネジメントの達成度指標の検討

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// PM 委員会メンバ //

井沢 澄雄 日本電気株式会社

○ 乾 諭史 日本アイ・ビー・エム人財ソリューション株式会社

岡田 寿 日本ユニカシステムズ株式会社

北野 利光 日本ソフト技研株式会社

向後 忠明 アクシオヘリックス株式会社

佐藤 公成 NTT コミュニケーションズ株式会社

鈴木 徳之 日本アイ・ビー・エム株式会社

竹久 友二 NTT データ先端技術株式会社

◎ 濱 久人 パナソニック株式会社

増澤 好文 キヤノン IT ソリューションズ株式会社

八久保 修 株式会社 テクノエイト

WG メンバ

石橋 誉 プライスウォーターハウスクーパース HRS 株式会社

(◎:PM 委員会主査、○:PM 委員会副主査)

(平成 21 年 7 月現在)

(五十音順)

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1.改善提案の概要

今年度は、プロジェクトマネジメント職種共通(以下、共通という)スキル項目、知識項目とプロジ

ェクトマネジメント職種専門分野固有(以下、固有という)スキル項目、知識項目の整理ができました。

その結果、新しい共通スキル項目、知識項目と固有スキル項目、知識項目としてまとまりましたので、

下記のとおり改善提案を行います。また、専門分野の名称についてもより分かりやすい名称に改善すべ

き検討した結果、新しい名称をつけましたので、下記の名称に変更することを提案します。

なお、この提案にいたった過程、検討内容についは、2~4章に記述してありますので、そちらをご

覧ください。

1. 1 プロジェクトマネジメント職種共通スキル項目と知識項目の改善提案

まず、各々の専門分野の固有スキル項目、知識項目の内容を見直し、共通スキル項目、知識項目に移

動する項目があるか否かを洗い出しました。

次に、移動してきたスキル項目、知識項目を現行版の共通スキル項目、知識項目に統合し、レベルや

内容を検討し、さらに、追加すべき項目を含め整理しまとめました。

新たな共通スキル項目、知識項目を表 1-1 の通り提案します。

表 1-1 共通スキル項目と知識項目

Win-Win関係を形成する交渉技法ネゴシエーション

情報の整理、分析、検索、活用

ファシリテーション技法

交流分析

プレゼンテーデョン技法

ドキュメンテーション技法

コミュニケーションロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

制約条件の理論

問題解決手法の活用

動機付け

コーチング/メンタリング

リーダーシップセキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

セキュリティ・マネジメント

教訓やノウハウの蓄積・展開

知的資産の活用

ナレッジ・

 マネジメント

インダストリ共通/インダストリ業務の動向

業務パッケージの活用と動向

適用業務知識の活用

ファイナンスに関する基礎知識

投資対効果の評価法など

工事進行基準/工事完成基準

ファイナンシングユーザー要求分析

業務要件分析

技術要件分析

要求分析

注)「プロジェクトマネジメント」スキル項目、知識項目は現行通りとします

契約/条項に関する知識

国内外の関連法規/カイドに関する

知識

契約/法規/ガイドハードウェア技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ネットワーク技術と動向

ICT技術の活用

知識項目 スキル項目知識項目スキル項目

Win-Win関係を形成する交渉技法ネゴシエーション

情報の整理、分析、検索、活用

ファシリテーション技法

交流分析

プレゼンテーデョン技法

ドキュメンテーション技法

コミュニケーションロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

制約条件の理論

問題解決手法の活用

動機付け

コーチング/メンタリング

リーダーシップセキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

セキュリティ・マネジメント

教訓やノウハウの蓄積・展開

知的資産の活用

ナレッジ・

 マネジメント

インダストリ共通/インダストリ業務の動向

業務パッケージの活用と動向

適用業務知識の活用

ファイナンスに関する基礎知識

投資対効果の評価法など

工事進行基準/工事完成基準

ファイナンシングユーザー要求分析

業務要件分析

技術要件分析

要求分析

注)「プロジェクトマネジメント」スキル項目、知識項目は現行通りとします

契約/条項に関する知識

国内外の関連法規/カイドに関する

知識

契約/法規/ガイドハードウェア技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ネットワーク技術と動向

ICT技術の活用

知識項目 スキル項目知識項目スキル項目

1. 2 専門分野の固有スキル項目と知識項目の改善提案

各々の固有スキル項目、知識項目から共通に移動したものを除き、残った各々の固有スキル項目、知

識項目を整理し、最終的にまとめたものが表 1-2 の固有スキル項目、知識項目です。

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各々の専門分野の新しい固有スキル項目、知識項目として表 1-2 の通り提案します。

表 1-2 固有スキル項目と知識項目

ITサービス管理体系、ITサービス中長期計画立案、ITサービス年次計画立案

ITサービス計画

ITアウトソーシングトランジション

情報資源の移行設計、人的資源の移行設計、契約の移行設計、コンプライアンスの移行設計、セキュリティの移行設計

IT移行計画

ソフトウェア

エンジニアリング

ソフトウェア

エンジニアリング

ソフトウェア

エンジニアリング

ソフトウェア

エンジニアリング

スキル項目

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアプログラミング、ソフトウェアテスト、ソフトウェア再利用、ソフトウェア構成管理、標準化手法、メトリクス/開発支援ツール、統計・確率の基礎知識、コンピュータサイエンスの基礎、コンピュータエンジニアリングの基礎

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアテスト、ソフトウェア構成管理、標準化手法、統計・確率の基礎知識

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアプログラミング、ソフトウェアテスト、ソフトウェア再利用、ソフトウェア構成管理、標準化手法、メトリクス/開発支援ツール、統計・確率の基礎知識

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアプログラミング、ソフトウェアテスト、ソフトウェア再利用、ソフトウェア構成管理、標準化手法、メトリクス/開発支援ツール、統計・確率の基礎知識

知識項目

ソフトウェア製品開発

ネットワークシステム構築

ITシステム開発

専門分野

ITサービス管理体系、ITサービス中長期計画立案、ITサービス年次計画立案

ITサービス計画

ITアウトソーシングトランジション

情報資源の移行設計、人的資源の移行設計、契約の移行設計、コンプライアンスの移行設計、セキュリティの移行設計

IT移行計画

ソフトウェア

エンジニアリング

ソフトウェア

エンジニアリング

ソフトウェア

エンジニアリング

ソフトウェア

エンジニアリング

スキル項目

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアプログラミング、ソフトウェアテスト、ソフトウェア再利用、ソフトウェア構成管理、標準化手法、メトリクス/開発支援ツール、統計・確率の基礎知識、コンピュータサイエンスの基礎、コンピュータエンジニアリングの基礎

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアテスト、ソフトウェア構成管理、標準化手法、統計・確率の基礎知識

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアプログラミング、ソフトウェアテスト、ソフトウェア再利用、ソフトウェア構成管理、標準化手法、メトリクス/開発支援ツール、統計・確率の基礎知識

ソフトウェア開発技法、ソフトウェア開発プロセス、ソフトウェアデザイン、ソフトウェアプログラミング、ソフトウェアテスト、ソフトウェア再利用、ソフトウェア構成管理、標準化手法、メトリクス/開発支援ツール、統計・確率の基礎知識

知識項目

ソフトウェア製品開発

ネットワークシステム構築

ITシステム開発

専門分野

1. 3 「ITOS トランジション」専門分野の正式名称の提案

「ITOS トランジション」専門分野のスキル項目、知識項目を設定できたことに伴い、ITOS トラン

ジションと仮称で言ってきたこの専門分野の正式名称を決めることになりました。いくつかの候補から

検討の結果、「IT アウトソーシングトランジション」専門分野にすることとしました。ここに当専門分

野の名称を「IT アウトソーシングトランジション」にすることを提案します。

1. 4 「ネットワークサービス」専門分野のシステム開発専門分野との統合中止と

「ネットワークサービス」専門分野の名称改善の提案

昨年度は「システム開発」と「ネットワークサービス」を統合して「システム開発・構築」専門分野

を提案しました。しかし、固有スキル項目、知識項目を検討する中で、「システム開発」では必要であ

るが「ネットワークサービス」では受け入れがたい知識項目があることが分かり、統合することが無理

であることが判明しました。

このため、統合することを中止し、従来通りの「システム開発」専門分野、「ネットワークサービス」

専門分野に戻すことを決めました。その上で、「ネットワークサービス」専門分野の名称を検討した結

果、「ネットワークシステム構築」の名称に変更することにしました。ここに当専門分野の名称を「ネ

ットワークシステム構築」に変更することを提案します。

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1. 5 「システム開発」専門分野の名称変更の提案

現行版の専門分野名称の「システム開発」は、汎用的表現として良い面もあるが IT 分野に限定した

表現に変更することにより、より明確で理解されやすいものになるという意見の一致をみたので、「IT

システム開発」に名称変更することを提案します。

1. 6 「プロジェクトマネジメント」スキル項目の知識項目の改善提案

共通スキル項目で定義されている「プロジェクトマネジメント」の知識項目の出所になっている

PMBOK®が 2008 年末に改訂されました。これに伴い知識項目の改訂が必要になることを提案しまし

たが、この知識項目の改訂は全職種に影響をおよぼすことから、事務局で対応することになりました。

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2.スキル項目と知識項目の改善検討と改善提案

2. 1 スキル項目と知識項目全体の検討経過

スキル項目と知識項目は研修体系の前提になっているにもかかわらず、固有スキル項目と知識項目の

専門分野間のレベルが統一されておらず、また、共通と固有間のレベルにも整合性が見られませんでし

た。これらのため、次の観点からスキル項目と知識項目を全面的に見直し検討しました。その結果を改

善提案としてまとめることにしました。

①スキル項目、知識項目の内容を実態に則した内容とする

②スキル項目、知識項目の内容のレベルの統一性を図る

③スキル項目と知識項目の記述上の違いを明確にする

これらの観点で整理しましたが、今年度は時間的な制約から研修体系についての見直しはできません

でした。

なお、共通スキル項目で定義されている「プロジェクトマネジメント」の知識項目の出所になってい

る PMBOK®が 2008 年末に改訂されました。これに伴い知識項目の改訂が必要になることを提案しま

したが、この知識項目の改訂は全職種に影響をおよぼすことから、事務局で対応することになりました。

このため、「プロジェクトマネジメント」スキル項目と知識項目の検討は対象外にしました。

スキル項目、知識項目を検討するステップとして、大きく2つのステップに分け、更にそのステップ

の中で 5 つのステップに分けて、検討しました。

① 専門分野毎の固有スキル項目、知識項目の検討

a. 専門分野として残す知識項目

b. 共通の知識項目として移動する項目

c. 知識項目として削除する項目

d. 専門分野の知識項目として追加すべき項目

e. 残った知識項目が一定のスキル・レベルに到達しておくべき時期はいつか

② 共通のスキル項目、知識項目の検討

a. 専門分野から移動してきた知識項目と現共通のスキル項目、知識項目の整理・統合

b. 共通として残すべきスキル項目、知識項目

c. 共通として追加すべきスキル項目、知識項目

d. 共通のスキル項目と知識項目の統廃合、上下関係の整理

e. 残った知識項目が一定のスキル・レベルに到達しておくべき時期はいつか

以下、個々の検討経過、検討内容について記述します。

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2. 2 共通スキル項目と知識項目の検討経過と改善提案

2. 2. 1 検討経過

ここでは、各専門分野から共通に移動になった知識項目について記述します。各専門分野での検

討は 2.3 以降に記述してありますのでそちらを参照ください。

1) 各専門分野の固有スキル項目、知識項目から共通に移動になる項目の検討

固有スキル項目、知識項目から共通に移動した方がよいと判断する項目を検討した結果を表 2-1

~表 2-5 にまとめました。

表 2-1 「システム開発」専門分野の固有スキル項目、知識項目から共通に移動する項目

①ソフトウェアエンジニアリング ②ソフトウェア開発技法の活用と実

践 ③要件定義技法  ④技術問題解決手法 ⑤最新技術動向 ⑥最新IT

市場動向  ⑦汎用業務最新動向 ⑧業務パッケージ最新動向 ⑨セキュ

リティシステムの実装、検査

現行の専門分野固有知識項目

ITソリューション設計・開発管理現行の専門分野固有スキル項目

システム開発現行の専門分野

①ソフトウェアエンジニアリング ②ソフトウェア開発技法の活用と実

践 ③要件定義技法 ④技術問題解決手法 ⑤最新技術動向 ⑥最新IT

市場動向 ⑦汎用業務最新動向 ⑧業務パッケージ最新動向 ⑨セキュ

リティシステムの実装、検査 セキュリティ・マネジメントに改名

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

①ソフトウェアエンジニアリング ②ソフトウェア開発技法の活用と実

践 ③要件定義技法  ④技術問題解決手法 ⑤最新技術動向 ⑥最新IT

市場動向  ⑦汎用業務最新動向 ⑧業務パッケージ最新動向 ⑨セキュ

リティシステムの実装、検査

現行の専門分野固有知識項目

ITソリューション設計・開発管理現行の専門分野固有スキル項目

システム開発現行の専門分野

①ソフトウェアエンジニアリング ②ソフトウェア開発技法の活用と実

践 ③要件定義技法 ④技術問題解決手法 ⑤最新技術動向 ⑥最新IT

市場動向 ⑦汎用業務最新動向 ⑧業務パッケージ最新動向 ⑨セキュ

リティシステムの実装、検査 セキュリティ・マネジメントに改名

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

表 2-2 「ITOS トランジション」専門分野の固有スキル項目、知識項目から共通に移動する項目

①システム管理体系の策定と確立 ②ユーザ部門との関係管理 ③開発・

運用部門との関係管理 ④情報システム計画の策定 ⑤システム開発・

運用計画の策定 ⑥本番システムの移設・構築 ⑦情報資源の移行計画

策定・管理 ⑧人的資源の移行計画策定・管理 ⑨情報サービスプロセ

スの構築 ⑩サービス・レベルの構築・管理 ⑪コンプライアンス・セ

キュリティの構築・管理 ⑫会計管理  ⑬契約の移行計画策定・管理 

⑭要件定義技法 ⑮技術問題解決手法の活用と実践 ⑯最新技術動向 

⑰ソフトウェアエンジニアリング

現行の専門分野固有知識項目

情報システム管理現行の専門分野固有スキル項目

ITOSトランジション現行の専門分野

②ユーザ部門との関係管理 ③開発・運用部門との関係管理 ⑭要件定

義技法 ⑮技術問題解決の活用と実践 ⑯最新技術動向 ⑰ソフトウェ

アエンジニアリング 

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

①システム管理体系の策定と確立 ②ユーザ部門との関係管理 ③開発・

運用部門との関係管理 ④情報システム計画の策定 ⑤システム開発・

運用計画の策定 ⑥本番システムの移設・構築 ⑦情報資源の移行計画

策定・管理 ⑧人的資源の移行計画策定・管理 ⑨情報サービスプロセ

スの構築 ⑩サービス・レベルの構築・管理 ⑪コンプライアンス・セ

キュリティの構築・管理 ⑫会計管理  ⑬契約の移行計画策定・管理 

⑭要件定義技法 ⑮技術問題解決手法の活用と実践 ⑯最新技術動向 

⑰ソフトウェアエンジニアリング

現行の専門分野固有知識項目

情報システム管理現行の専門分野固有スキル項目

ITOSトランジション現行の専門分野

②ユーザ部門との関係管理 ③開発・運用部門との関係管理 ⑭要件定

義技法 ⑮技術問題解決の活用と実践 ⑯最新技術動向 ⑰ソフトウェ

アエンジニアリング 

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

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表 2-3 「ネットワークサービス」専門分野の固有スキル項目、知識項目から共通に移動する項目

①通信業界動向の把握 ②ネットワーク機器関連知識の活用と実践 ③

ネットワーク管理技術の活用と実践 ④ネットワークプロトコル関連知

識の活用と実践 ⑤ネットワーク技術の理解と活用 ⑥要件定義技法 

⑦ネットワークシステムの実装技術 ⑧ネットワークシステムの運用・

保守・管理 ⑨ネットワークシステムの評価 ⑩ネットワークモデリン

グ技法 ⑪ネットワーク標準 ⑫技術問題解決手法 ⑬ソフトウェアエ

ンジニアリング

現行の専門分野固有知識項目

通信環境設計・運用管理現行の専門分野固有スキル項目

ネットワークサービス現行の専門分野

①通信業界動向の把握 ⑤ネットワーク技術知識:(②、③、④、⑤、⑦、

⑧、⑨、⑩、⑪はセットでこのひとつに包含する) ⑥要件定義技法 ⑫

技術問題解決手法 ⑬ソフトウェアエンジニアリング

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

①通信業界動向の把握 ②ネットワーク機器関連知識の活用と実践 ③

ネットワーク管理技術の活用と実践 ④ネットワークプロトコル関連知

識の活用と実践 ⑤ネットワーク技術の理解と活用 ⑥要件定義技法 

⑦ネットワークシステムの実装技術 ⑧ネットワークシステムの運用・

保守・管理 ⑨ネットワークシステムの評価 ⑩ネットワークモデリン

グ技法 ⑪ネットワーク標準 ⑫技術問題解決手法 ⑬ソフトウェアエ

ンジニアリング

現行の専門分野固有知識項目

通信環境設計・運用管理現行の専門分野固有スキル項目

ネットワークサービス現行の専門分野

①通信業界動向の把握 ⑤ネットワーク技術知識:(②、③、④、⑤、⑦、

⑧、⑨、⑩、⑪はセットでこのひとつに包含する) ⑥要件定義技法 ⑫

技術問題解決手法 ⑬ソフトウェアエンジニアリング

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

表 2-4 「ソフトウェア製品開発」専門分野の固有スキル項目、知識項目から共通に移動する項目

①ソフトウェア開発テクニックの活用と実践 ②顧客環境管理  ③ソフ

トウェア製品、パッケージソフトウェア関連知識の活用と実践 ④ソフ

トウェアエンジニアリング ⑤要件定義技法 ⑥知的資産の管理と活用

 ⑦技術問題解決手法

現行の専門分野固有知識項目

新規ソフトウェア開発・既存ソフトウェア改良現行の専門分野固有スキル項目

ソフトウェア製品開発現行の専門分野

①ソフトウェア開発テクニックの活用と実践 システム開発専門分野の

「ソフトウェア開発技法の活用と実践」と同じ ③ソフトウェア製品、

パッケージソフトウェア関連知識の活用と実践 ④ソフトウェアエンジ

ニアリング ⑤要件定義技法 ⑥知的資産の管理と活用 ⑦技術問題解

決手法

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

①ソフトウェア開発テクニックの活用と実践 ②顧客環境管理  ③ソフ

トウェア製品、パッケージソフトウェア関連知識の活用と実践 ④ソフ

トウェアエンジニアリング ⑤要件定義技法 ⑥知的資産の管理と活用

 ⑦技術問題解決手法

現行の専門分野固有知識項目

新規ソフトウェア開発・既存ソフトウェア改良現行の専門分野固有スキル項目

ソフトウェア製品開発現行の専門分野

①ソフトウェア開発テクニックの活用と実践 システム開発専門分野の

「ソフトウェア開発技法の活用と実践」と同じ ③ソフトウェア製品、

パッケージソフトウェア関連知識の活用と実践 ④ソフトウェアエンジ

ニアリング ⑤要件定義技法 ⑥知的資産の管理と活用 ⑦技術問題解

決手法

現専門分野固有知識項目か

らPM共通の知識項目へ移

動する項目

表2-5 各専門分野から共通へ移動になった知識項目(まとめ)

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13

①ソフトウェア開発テクニックの活用と

実践

③ソフトウェア製品、パッケージソフト

ウェア関連知識の活用と実践

④ソフトウェアエンジニアリング

⑤要件定義技法

⑥知的資産の管理と活用

⑦技術問題解決手法

ソフトウェア製品開発①通信業界動向の把握

⑬ソフトウェアエンジニアリング

⑥要件定義技法

⑤ネットワーク技術知識:②、③、④、⑤、

⑦、⑧、⑨、⑩、⑪はセットでこのひと

つに包含する

⑫技術問題解決手法

ネットワーク・サービス

②ユーザー部門との関係管理

⑰ソフトウェアエンジニアリング

⑭要件定義技法

⑮技術問題解決の活用と実践

⑯最新技術動向

ITOSトランジション①ソフトウェアエンジニアリング

②ソフトウェア開発技法の活用と実践

③要件定義技法

⑤最新技術動向

⑦汎用業務最新動向

⑧業務パッケージ最新動向

⑨セキュリティ・マネジメント

④技術問題解決手法

⑥最新IT市場動向

システム開発

PM共通への知識項目 専門分野PM共通への知識項目専門分野

①ソフトウェア開発テクニックの活用と

実践

③ソフトウェア製品、パッケージソフト

ウェア関連知識の活用と実践

④ソフトウェアエンジニアリング

⑤要件定義技法

⑥知的資産の管理と活用

⑦技術問題解決手法

ソフトウェア製品開発①通信業界動向の把握

⑬ソフトウェアエンジニアリング

⑥要件定義技法

⑤ネットワーク技術知識:②、③、④、⑤、

⑦、⑧、⑨、⑩、⑪はセットでこのひと

つに包含する

⑫技術問題解決手法

ネットワーク・サービス

②ユーザー部門との関係管理

⑰ソフトウェアエンジニアリング

⑭要件定義技法

⑮技術問題解決の活用と実践

⑯最新技術動向

ITOSトランジション①ソフトウェアエンジニアリング

②ソフトウェア開発技法の活用と実践

③要件定義技法

⑤最新技術動向

⑦汎用業務最新動向

⑧業務パッケージ最新動向

⑨セキュリティ・マネジメント

④技術問題解決手法

⑥最新IT市場動向

システム開発

PM共通への知識項目 専門分野PM共通への知識項目専門分野

2) 現共通のスキル項目、知識項目と各専門分野から共通に移動になった項目の整理

ここでは、共通におけるスキル項目、知識項目の経過を表 2-6~表 2-12 にまとめました。

① まず、各専門分野からPM共通に移動となった知識項目が専門分野間での重複があるか、どのよ

うに整理すれば共通知識項目と成りえるか、などの視点から検討しました。そして、新知識項目

名をより適した名称に変更しました。その結果が表 2-6 です。

表 2-6 各専門分野からPM共通に移動になった知識項目の整理

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・最新ハードウェア技術動向

・最新ソフトウェア技術動向

・最新通信技術動向

・汎用業務最新動向

・業務パッケージ最新動向

・最新IT市場動向

注:「xx動向」には「最新」の情報も含まれることから「最新」の表現を削除

○通信業界動向の把握

○技術問題解決の活用と実践

現PM共通のスキル項目にあり。○コミュニケーション

現PM共通の知識項目にあり。○知的資産の管理と活用

○ソフトウェア製品、パッケージソフトウェア関連知識の活用と実践

○最新IT市場

○ソフトウェア開発テクニックの活用と実践

「問題解決手法」で統一○○○技術問題解決手法(**)

「セキュリティ・マネジメント」を追加○セキュリティシステムの実装、検査(*):削除

ネットワーク技術知識○ネットワーク技術知識

○業務パッケージ最新動向(*)

○汎用業務最新動向(*)

○○最新技術動向(*)

要件定義技法○○○○要件定義技法

「ソフトウェア開発技法」で統一○ソフトウェア開発技法の活用と実践

知識項目としては大きすぎるので再分割が必要(別途要検討)

○○○○ソフトウェアエンジニアリング

新知識項目名(適語表現後の提案)

(案)

ソフト製品開

OSトラン

N/Wシス開

現知識項目名

・最新ハードウェア技術動向

・最新ソフトウェア技術動向

・最新通信技術動向

・汎用業務最新動向

・業務パッケージ最新動向

・最新IT市場動向

注:「xx動向」には「最新」の情報も含まれることから「最新」の表現を削除

○通信業界動向の把握

○技術問題解決の活用と実践

現PM共通のスキル項目にあり。○コミュニケーション

現PM共通の知識項目にあり。○知的資産の管理と活用

○ソフトウェア製品、パッケージソフトウェア関連知識の活用と実践

○最新IT市場

○ソフトウェア開発テクニックの活用と実践

「問題解決手法」で統一○○○技術問題解決手法(**)

「セキュリティ・マネジメント」を追加○セキュリティシステムの実装、検査(*):削除

ネットワーク技術知識○ネットワーク技術知識

○業務パッケージ最新動向(*)

○汎用業務最新動向(*)

○○最新技術動向(*)

要件定義技法○○○○要件定義技法

「ソフトウェア開発技法」で統一○ソフトウェア開発技法の活用と実践

知識項目としては大きすぎるので再分割が必要(別途要検討)

○○○○ソフトウェアエンジニアリング

新知識項目名(適語表現後の提案)

(案)

ソフト製品開

OSトラン

N/Wシス開

現知識項目名

② 次に、専門分野から共通に移動し整理された新知識項目と現行の共通知識項目との関連を調べた

結果が表 2-7 です。この結果、現行の共通知識項目の内、6 項目については、新知識項目と同一、ま

たは非常に近似しているので、これらを統合しました。さらに、妥当なスキル項目にまとめ、適切な

スキル項目名をつけました。その後、各々のスキル項目、知識項目で更に必要なもの、削除すべきも

のがないかを検討してまとまったものが表 2-8 です。なお。この表で朱線を付したスキル項目、知識

項目が削除されたものです。

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表 2-7 共通知識項目と専門分野からの共通との統合

情報伝達

2Wayコミュニケーション

コミュニケーション

情報の整理、分析、検索

ネゴシエーションネゴシエーション

リーダーシップリーダーシップ

知的資産の管理と活用知的資産管理

(KnowledgeManagement)の活用

分析ツールとモデルの理解と活用

コンサルティング技法の選択と活用コンサルティング技

法の活用

汎用業務最新動向

汎用業務内容

インダストリ知識

情報化と経営

技術要件分析

業務要件分析

業務分析

知識項目スキル項目

現行PM共通のスキル・知識項目

(プロジェクトマネジメント・スキルを除く)

情報伝達

2Wayコミュニケーション

コミュニケーション

情報の整理、分析、検索

ネゴシエーションネゴシエーション

リーダーシップリーダーシップ

知的資産の管理と活用知的資産管理

(KnowledgeManagement)の活用

分析ツールとモデルの理解と活用

コンサルティング技法の選択と活用コンサルティング技

法の活用

汎用業務最新動向

汎用業務内容

インダストリ知識

情報化と経営

技術要件分析

業務要件分析

業務分析

知識項目スキル項目

現行PM共通のスキル・知識項目

(プロジェクトマネジメント・スキルを除く)

現行PM共通にあり知的資産の管理と活用

ユーザー部門の関係管理

ネットワーク技術知識

ロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

・・・・・・

セキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

ICT市場動向

業務パッケージの動向

汎用・インダストリ業務の動向

ネットワーク技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ハードウェア技術と動向

要件定義技法

ソフトウェア開発技法

ソフトウェアエンジニアリング

知識項目

専門分野からPM共通に移動したスキル・知識項目

コミュニケーション

ネットワーク技術動向に含む

問題解決手法

セキュリティ・マネジメント

インダストリ・ICT市場の動向

適用業務の活用

ICT技術の活用

要求分析

ソフトウェアエンジニアリング

知識項目から削除し、スキル項目名にする

スキル項目(案)

現行PM共通にあり知的資産の管理と活用

ユーザー部門の関係管理

ネットワーク技術知識

ロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

・・・・・・

セキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

ICT市場動向

業務パッケージの動向

汎用・インダストリ業務の動向

ネットワーク技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ハードウェア技術と動向

要件定義技法

ソフトウェア開発技法

ソフトウェアエンジニアリング

知識項目

専門分野からPM共通に移動したスキル・知識項目

コミュニケーション

ネットワーク技術動向に含む

問題解決手法

セキュリティ・マネジメント

インダストリ・ICT市場の動向

適用業務の活用

ICT技術の活用

要求分析

ソフトウェアエンジニアリング

知識項目から削除し、スキル項目名にする

スキル項目(案)

表 2-8 統合後の新たらしい共通スキル項目と知識項目

ネゴシエーション

Win-Win関係を形成する交渉技法

ネゴシエーションICT市場動向インダストリ/ICT

市場の動向

2Wayコミュニケーション

情報伝達

情報の整理、分析、検索、活用

ファシリテーション技法

交流分析

プレゼンテーション技法

ドキュメンテーション技法

コミュニケーション

汎用インダストリ共通/インダストリ業務の動向

業務パッケージの活用と動向

適用業務知識の活用

リーダーシップ

動機付け

コーチング/メンタイング

リーダーシップハードウェア技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ネットワーク技術と動向

ICT技術の活用

コンサルティング技法の選択と活用

分析ツールとモデルの理解と活用

コンサルティング技法の活用

別紙(共通から専門分野固有へ移動)

ソフトウェアエンジニアリング

ロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

制約条件の理論

問題解決手法の活用

セキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

セキュリティ・マネジメント

知的資産の管理と活用

教訓やノウハウの蓄積・展開

知的資産の活用

ナレッジ・マネジメント知的資産の管理と活用(Knowledge Management)

業務要件分析

技術要件分析

要求分析

知識項目 スキル項目知識項目スキル項目

ネゴシエーション

Win-Win関係を形成する交渉技法

ネゴシエーションICT市場動向インダストリ/ICT

市場の動向

2Wayコミュニケーション

情報伝達

情報の整理、分析、検索、活用

ファシリテーション技法

交流分析

プレゼンテーション技法

ドキュメンテーション技法

コミュニケーション

汎用インダストリ共通/インダストリ業務の動向

業務パッケージの活用と動向

適用業務知識の活用

リーダーシップ

動機付け

コーチング/メンタイング

リーダーシップハードウェア技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ネットワーク技術と動向

ICT技術の活用

コンサルティング技法の選択と活用

分析ツールとモデルの理解と活用

コンサルティング技法の活用

別紙(共通から専門分野固有へ移動)

ソフトウェアエンジニアリング

ロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

制約条件の理論

問題解決手法の活用

セキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

セキュリティ・マネジメント

知的資産の管理と活用

教訓やノウハウの蓄積・展開

知的資産の活用

ナレッジ・マネジメント知的資産の管理と活用(Knowledge Management)

業務要件分析

技術要件分析

要求分析

知識項目 スキル項目知識項目スキル項目

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16

③ 表 2-8 を基に更に追加すべきスキル項目、知識項目を検討した結果、表 2-9 の項目が PM には

必須であるとの結論になり、これらの項目を追加して共通スキル項目、知識項目にすることになりま

した。(表 2-13 参照)

表 2-9 共通スキル項目、知識項目に追加すべき項目

ファイナンスに関する基礎知識

投資対効果の評価法など

工事進行基準/工事完成基準

ファイナンシング

契約/条項に関する知識

国内外の関連法規/カイドに関する知識

(カントリー・リスクや文化の違いを含む)

契約/法規・・

統計・確率の基礎知識ソフトウェアエンジニアリング

知識項目スキル項目

ファイナンスに関する基礎知識

投資対効果の評価法など

工事進行基準/工事完成基準

ファイナンシング

契約/条項に関する知識

国内外の関連法規/カイドに関する知識

(カントリー・リスクや文化の違いを含む)

契約/法規・・

統計・確率の基礎知識ソフトウェアエンジニアリング

知識項目スキル項目

④ ソフトウェアエンジニアリングは、現行では各専門分野の1つの知識項目として定義されていま

した。ソフトウェアエンジニアリングを知識項目として定義するには余りにも知識項目が大きくなり

すぎて不自然ですので、他の職種のスキル項目を参考にして、ソフトウェアエンジニアリングをスキ

ル項目にすることにしました。(現行版ではソフトウェアエンジニアリングをスキル項目として定義

している職種が数職種ありました。) ソフトウェアエンジニアリングの知識項目をどう決めるか議

論がありましたが、知識体系として代表的な「IEEE Computer Societyの「Software Engineering

Body of Knowledge 2004(以下、SWEBOK2004 という)」、および「情報専門学科カリキュラ

ム(J07)」を参照し、開発工程毎に必要とされる知識項目について検証を行いPMに必要なものを抽出

することにしました。その結果、抽出した項目を表 2-10 にまとめました。

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表 2-10 ソフトウェアエンジニアリングの知識項目

IT標準化手法標準化手法

ソフトウェアエンジニアリング

P

M

設計/プログラムモジュールの部品化/共有化、ソフトウェアリエンジニアリング、ソフトウェアリバースエンジニアリング、ソフトウェア移動性確保

ソフトウェア再利用

スキル

項目

構造化設計/複合化設計、モジュール化(モジュール強度/情報からの独立/など)、データベース設計、ネットワーク設計

ソフトウェアデザイン

テスト計画、ブラックボックス/ホワイトボックス・テスト、トップダウン/ボトムアップ・アプローチ・テスト、テストカバレッジ、テストケース選定方法、テスト方法

ソフトウェアテスト

構造化プログラミング、GOTO Less プログラミング、デバッグ技法ソフトウェアプログラミング

要件定義/外部設計/内部設計/製造(プログラミング)/テスト/移行、静的プロセス・モデリング、動的プロセス・モデリング

ソフトウェア開発プロセス

ウォーターフォール型/スパイラル型/プロトタイピング型/インクリメンタル型/RAD/アジャイル型開発手法、オブジェクト指向開発、ソフトウェアライフ・サイクル(SLC)

ソフトウェア開発技法

ソフトウェア生産物のインテグリティ、ソフトウェア品質保証規格ソフトウェア構成管理

開発支援ツール技術、開発生産性メトリクス、品質メトリクスメトリクス/開発支援ツール

トップダウン/ボトムアップ見積り法、類似見積り法、標準モデル見積り法、作業配分法、SLOC法、FP法、COCOMOⅡ、CoBRA法

見積り手法

知識項目(小項目)知識項目職

IT標準化手法標準化手法

ソフトウェアエンジニアリング

P

M

設計/プログラムモジュールの部品化/共有化、ソフトウェアリエンジニアリング、ソフトウェアリバースエンジニアリング、ソフトウェア移動性確保

ソフトウェア再利用

スキル

項目

構造化設計/複合化設計、モジュール化(モジュール強度/情報からの独立/など)、データベース設計、ネットワーク設計

ソフトウェアデザイン

テスト計画、ブラックボックス/ホワイトボックス・テスト、トップダウン/ボトムアップ・アプローチ・テスト、テストカバレッジ、テストケース選定方法、テスト方法

ソフトウェアテスト

構造化プログラミング、GOTO Less プログラミング、デバッグ技法ソフトウェアプログラミング

要件定義/外部設計/内部設計/製造(プログラミング)/テスト/移行、静的プロセス・モデリング、動的プロセス・モデリング

ソフトウェア開発プロセス

ウォーターフォール型/スパイラル型/プロトタイピング型/インクリメンタル型/RAD/アジャイル型開発手法、オブジェクト指向開発、ソフトウェアライフ・サイクル(SLC)

ソフトウェア開発技法

ソフトウェア生産物のインテグリティ、ソフトウェア品質保証規格ソフトウェア構成管理

開発支援ツール技術、開発生産性メトリクス、品質メトリクスメトリクス/開発支援ツール

トップダウン/ボトムアップ見積り法、類似見積り法、標準モデル見積り法、作業配分法、SLOC法、FP法、COCOMOⅡ、CoBRA法

見積り手法

知識項目(小項目)知識項目職

プロジェクトマネジメントに含まれるので削除

⑤ ソフトウェアエンジニアリング・スキル項目は一度共通スキル項目としたのですが、ネットワー

クサービス専門分野からはこの内容(表 2-10)では、この専門分野には不必要な知識項目があるので

一部を削除しないと使えないとの意見があり、一方、ソフトウェア製品開発専門分野からはこの内容

(表 2-10)では、いくつかの知識項目が不足しているとの意見があり、更に検討を進めことになりま

した。その結果(検討内容については 2.3 を参照ください.)、表 2-11 のようにまとまりました。

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表 2-11 専門分野別ソフトウェアエンジニアリングの知識項目

○○○○標準化手法

システム開発

ITOS

トランジション

ネットワークサービス

コンピュータエンジニアリングの基礎

コンピュータサイエンスの基礎

統計・確率の基礎知識

メトリクス/開発支援ツール

ソフトウェア構成管理

ソフトウェア再利用

ソフトウェアテスト

ソフトウェアプログラミング

ソフトウェアデザイン

ソフトウェア開発プロセス

ソフトウェア開発技法

知識項目

ソフトウェア

製品開発

○○○○標準化手法

システム開発

ITOS

トランジション

ネットワークサービス

コンピュータエンジニアリングの基礎

コンピュータサイエンスの基礎

統計・確率の基礎知識

メトリクス/開発支援ツール

ソフトウェア構成管理

ソフトウェア再利用

ソフトウェアテスト

ソフトウェアプログラミング

ソフトウェアデザイン

ソフトウェア開発プロセス

ソフトウェア開発技法

知識項目

ソフトウェア

製品開発

⑥ 次に、要求分析スキル項目について、記述します

共通スキル項目にある業務分析と固有知識項目にある要件定義を統合・整理して、新たに要求分析ス

キル項目にすることにし、業務分析スキル項目で定義されてあった知識項目の業務要件分析と技術要

件分析を移動することにしました。さらに、ユーザー要求分析という知識項目を追加しました。(表

2-12 を参照)

表 2-12 要件定義/業務分析の知識項目

ユーザーニーズの把握、ニーズ分析と優先順位付け、インタビュー技法の活用、リスクの分析と評価

ユーザー要求分析要求分析

P

M

スキル

項目

現行IT環境分析、新情報システムの技術要件(非機能要件)の把握、技術要件(非機能要件)定義

技術要件分析

現行業務分析、新業務要件(機能要件)の把握、業務要件定義、DOA(データ中心アプローチ)による要件定義

業務要件分析

知識項目(小項目)知識項目職

ユーザーニーズの把握、ニーズ分析と優先順位付け、インタビュー技法の活用、リスクの分析と評価

ユーザー要求分析要求分析

P

M

スキル

項目

現行IT環境分析、新情報システムの技術要件(非機能要件)の把握、技術要件(非機能要件)定義

技術要件分析

現行業務分析、新業務要件(機能要件)の把握、業務要件定義、DOA(データ中心アプローチ)による要件定義

業務要件分析

知識項目(小項目)知識項目職

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2. 2. 2 改善提案

以上の検討経過を経て、まとめた結果を新たな共通スキル項目、知識項目と表 2-13 に整理し、

新たな共通スキル項目、知識項目として提案をします。

表 2-13 共通スキル項目と知識項目

Win-Win関係を形成する交渉技法ネゴシエーション

情報の整理、分析、検索、活用

ファシリテーション技法

交流分析

プレゼンテーデョン技法

ドキュメンテーション技法

コミュニケーションロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

制約条件の理論

問題解決手法の活用

動機付け

コーチング/メンタリング

リーダーシップセキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

セキュリティ・マネジメント

教訓やノウハウの蓄積・展開

知的資産の活用

ナレッジ・

 マネジメント

インダストリ共通/インダストリ業務の動向

業務パッケージの活用と動向

適用業務知識の活用

ファイナンスに関する基礎知識

投資対効果の評価法など

工事進行基準/工事完成基準

ファイナンシングユーザー要求分析

業務要件分析

技術要件分析

要求分析

注)「プロジェクトマネジメント」スキル項目、知識項目は現行通りとします

契約/条項に関する知識

国内外の関連法規/カイドに関する

知識

契約/法規/ガイドハードウェア技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ネットワーク技術と動向

ICT技術の活用

知識項目 スキル項目知識項目スキル項目

Win-Win関係を形成する交渉技法ネゴシエーション

情報の整理、分析、検索、活用

ファシリテーション技法

交流分析

プレゼンテーデョン技法

ドキュメンテーション技法

コミュニケーションロジカル・シンキング

クリティカル・シンキング

制約条件の理論

問題解決手法の活用

動機付け

コーチング/メンタリング

リーダーシップセキュリティ環境の実装

セキュリティ監査

セキュリティ・マネジメント

教訓やノウハウの蓄積・展開

知的資産の活用

ナレッジ・

 マネジメント

インダストリ共通/インダストリ業務の動向

業務パッケージの活用と動向

適用業務知識の活用

ファイナンスに関する基礎知識

投資対効果の評価法など

工事進行基準/工事完成基準

ファイナンシングユーザー要求分析

業務要件分析

技術要件分析

要求分析

注)「プロジェクトマネジメント」スキル項目、知識項目は現行通りとします

契約/条項に関する知識

国内外の関連法規/カイドに関する

知識

契約/法規/ガイドハードウェア技術と動向

ソフトウェア技術と動向

ネットワーク技術と動向

ICT技術の活用

知識項目 スキル項目知識項目スキル項目

表 2-13 で示したスキル項目、知識項目を PM として何時の時点までに一定レベルにしておくこ

とが必要であるのか検討した結果をまとめたものを表 2-14 に示します。

なぜこのようなことが必要であるかと言えば、IT エンジニア職種(例えば、APS や ITS)から PM へ

キャリア移動になる場合、PM になる前の職種で修得しておくべきスキル項目、PM になってから

も引き続きスキル更新やスキル・アップを続ける必要のある項目などを明らかにしておくことが、

PM 育成上および PM 研修体系の検討上、必要であると判断したからです。

このため、スキル項目を下記のように分類しました(表 2-14 参照)。

① PM就任以前に一定のスキル・レベルに達しておく必要があるもの

② PM就任後に一定のスキル・レベルに達すればよいもの

さらに①については

a)PM就任後のスキル・アップや最新情報の更新は任意であるもの

b)PM就任後も、スキル・アップや最新情報の更新を引き続き継続したほうが

よいもの

と分けました。

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表 2-14 各スキル項目が一定のスキル・レベルに達していることが望ましい時期

ファイナンシング

契約/法規/ガイド

要求分析(ユーザー要求分析)

ICT技術の活用

適用業務の活用

セキュリティ・マネジメント

リーダーシップ

ネゴシエーション

要求分析(業務要件分析、技術要件分析)

問題解決手法の活用

ナレッジ・マネジメント

コミュニケーション

PM就任後も、スキル・アップや

最新情報の更新を引き続き継続し

た方がよいスキル項目

PM就任後のスキル・アップや最新情報の

更新は任意でよいスキル項目

PM就任後に一定のス

キル・レベルに達すれ

ばよいスキル項目

PM就任以前に一定のスキル・レベルに達しておく必要のあるスキル項目

ファイナンシング

契約/法規/ガイド

要求分析(ユーザー要求分析)

ICT技術の活用

適用業務の活用

セキュリティ・マネジメント

リーダーシップ

ネゴシエーション

要求分析(業務要件分析、技術要件分析)

問題解決手法の活用

ナレッジ・マネジメント

コミュニケーション

PM就任後も、スキル・アップや

最新情報の更新を引き続き継続し

た方がよいスキル項目

PM就任後のスキル・アップや最新情報の

更新は任意でよいスキル項目

PM就任後に一定のス

キル・レベルに達すれ

ばよいスキル項目

PM就任以前に一定のスキル・レベルに達しておく必要のあるスキル項目

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2. 3 専門分野固有のスキル項目と知識項目の検討経過と改善提案

2. 3. 1 「システム開発」専門分野の検討経過と改善提案

固有スキル項目と知識項目とは、比較的大きな括りで表現されているもの、狭められた範囲で表現さ

れているもの、固有ではなく共通とすべきもの、あるいは、この専門分野には必要のないもの等々の観

点から、9つの知識項目と関連するスキル項目について検討が必要であるとの認識に立ち、課題の洗い

出しと改善の検討を実施しました。

1) 現行の知識項目の見直しについて

① ソフトウェアエンジニアリング

「SWEBOK2004」、および「情報専門学科カリキュラム(J07)」を参照し、開発工程毎に必

要とされる知識項目について検証を行い PM に必要なものを抽出しました。

② ソフトウェア開発技法の活用と実践

③ 要件定義技法

④ 技術問題解決手法

⑤ 最新技術動向

⑥ 最新 IT 市場動向

⑦ 汎用業務最新動向

⑧ 業務パッケージ最新動向

②~⑧は、共通の要素が強いもの、広範囲な技術動向を示すものなど、固有知識項目で

はないと思われるため、共通のものとして検討することにしました。

⑨ セキュリティシステムの実装、検査

「実装・検査」という記述は、セキュリティ専門の技術者に適用されるものであり、PM

については「セキュリティマネジメント」がより理解されやすいとの結論に至りさらに、

この項目は固有知識項目ではなく、共通のものとして検討することにしました。

追加の知識項目としては「法規知識」が重要であるとの結論に至り、共通のものとして検討する

ことにしました。

2) 知識項目とスキル項目の改善提案

「システム開発」に必要な知識項目として、以下の9つの知識項目と対応するスキル項目を提案

します。

【スキル項目】

ソフトウェアエンジニアリング 【知識項目】

① ソフトウェア開発技法 ② ソフトウェア開発プロセス

③ ソフトウェアデザイン

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④ ソフトウェアプログラミング

⑤ ソフトウェアテスト

⑥ ソフトウェア再利用

⑦ ソフトウェア構成管理

⑧ 標準化手法

⑨ メトリクス/開発支援ツール

⑩ 統計・確率の基礎知識

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2. 3. 2 「ITOS トランジション」専門分野の検討経過と改善提案

PM 委員会は、2006 年度より、現行の「IT アウトソーシング」(以下、ITOS という)に関する改

善の議論を進め、昨年度の成果として、プロジェクトマネジメントの視点から「ITOS」専門分野の対

象範囲を明確にし、専門分野の名称を「ITOS トランジション」に変更することを提案しました。(現行

版へは未反映)

今年度は、この「ITOS トランジション」について、その業務内容に対応する適切なスキル項目、知

識項目を定義するという目的を持って、議論を進めました。

1) 現行の知識項目の見直しについて

ITOS の業務を大別すると下記の4つになります。この内、トランジション業務のみをプロジェ

クトマネジメント職種の専門分野の対象にすることを昨年度の PM 改善提案書にて提案しました。

・トランジション業務

・開発保守に関連する業務(開発保守系サービス)

・運用に関連する業務(運用系サービス)

・上記の業務を統括する業務(統括マネジメント)

トランジション業務は、ITOS の契約後から本番稼動に入るまでの間における、ITOS を実現する

ための基盤を構築する様々な活動であり、具体的には、

・ソリューションの構築

・管理プロセスの構築

・サービスレベルの設定と合意

・契約の整備・管理

・外部委託を含めた人的リソースや H/W、S/W 等のシステムリソースの移転

等々、となります。

今年度の議論の開始点として、上記のトランジション業務の活動を考慮し、ITOS トランジショ

ン専門分野の固有知識項目を、以下のように定義しました。

① システム管理体系の策定と確立

② ユーザ部門との関係管理

③ 開発・運用部門との関係管理

④ 情報システム計画の策定

⑤ システム開発・運用計画の策定

⑥ 本番システムの移設・構築

⑦ 情報資源の移行計画策定・管理

⑧ 人的資源の移行計画策定・管理

⑨ 情報サービスプロセスの構築

⑩ サービス・レベルの構築・管理

⑪ コンプライアンス・セキュリティの構築・管理

⑫ 会計管理

⑬ 契約の移行計画策定管理

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⑭ 要件定義技法

⑮ 技術問題解決手法の活用と実践

⑯ 最新技術動向

⑰ ソフトウェアエンジニアリング

続いて、平行して進めていた PM 共通スキル項目、知識項目の改善提案の検討と整合をとりなが

ら、固有知識項目から共通知識項目へ移動できる項目を洗い出していきました。結果として、②ユ

ーザ部門との関係管理、③開発・運用部門との関係管理、⑭要件定義技法、⑮技術問題解決手法の

活用と実践、⑯最新技術動向、⑰ソフトウェアエンジニアリング、については、共通スキル項目、

知識項目にて対応でき、当固有知識項目からは削除できると判断しました。(⑰ソフトウェアエンジ

ニアリングについては、2.2 章にあるように、最終的には、PM 共通のスキル項目にすることは断

念され、専門分野固有スキルとして再定義されることになりました。)また、ITOS トランジション

の活動において重要な位置付けであった⑫会計管理についても、PM 共通スキル項目にファイナン

シングが追加されたことにより、当固有知識項目からは削除できることになりました。

残された、10 の知識項目について、ITOS トランジションのPMとして、PM 共通ではなく固有

に身につけておかなければならない能力は何かという視点で検討を深めました。この結果、移行作

業自体は PM 共通の能力によりマネジメントすることができるが、中長期の IT サービス計画を作成

すること、および ITOS の移行作業の前提となる移行設計をすることは、ITOS トランジション PM

固有の能力として扱うべきであるとの結論となり、これらの知識項目を、以下のようにこの 2 つの

グループに分類しました。

グループ 1. IT サービス計画に必要な知識項目

①システム管理体系の策定と確立、④情報システム計画の策定、⑤システム開発・運用計

画の策定

グループ 2. 移行設計に必要な知識項目

⑥本番システムの移設・構築、⑦情報資源の移行計画策定・管理、⑧人的資源の移行計画

策定・管理、⑨情報サービスプロセスの構築、⑩サービス・レベルの構築・管理、⑪コン

プライアンス・セキュリティの構築・管理

上記の分類をした上で、これらの名称は、知識項目というより作業項目になっていないかという

指摘があり、その作業を実施するために知っておくべき知識は何かという視点で再度検討し、適切

な名称に整理・変換しました。また、それぞれのグループをスキル項目とし、スキル項目名称を設

定しました。

2) 知識項目とスキル項目の改善提案

「ITOS トランジション」に必要な知識項目として、以下の知識項目と対応するスキル項目を提

案します。

【スキル項目】

IT サービス計画

【知識項目】

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① IT サービス管理体系

② IT サービス中・長期計画

③ IT サービス年間計画

【スキル項目】

IT 移行設計

【知識項目】 ① 情報資源の移行設計

② 人的資源の移行設計

③ 契約の移行設計

④ コンプライアンスの移行設計

⑤ セキュリティの移行設計

なお、ソフトウェアエンジニアリングについては、「システム開発」と同等であり、「ITOS トラ

ンジション」として、追記、削除する知識項目はありません。

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2. 3. 3 「ネットワークサービス」専門分野の検討経過と改善提案

1) 検討経過

「ネットワークサービス」固有スキル項目、知識項目は、現行のスキル標準では下記のとおり定義

されています。

①通信業界動向の把握

②ネットワーク機器関連知識の活用と実践

③ネットワーク管理技術の活用と実践

④ネットワークプロトコル関連知識の活用と実践

⑤ネットワーク技術の理解と活用

⑥要件定義技法

⑦ネットワークシステムの実装技術

⑧ネットワークシステムの運用・保守・管理

⑨ネットワークシステムの評価

⑩ネットワークモデリング技法

⑪ネットワーク標準

⑫技術問題解決手法

⑬ソフトウェアエンジニアリング

昨年度の改善提案では、「システム開発」と「ネットワークサービス」両専門分野の統合提案を行い

ました。その時点では達成度指標等の統一化提案を行ったのみで、固有スキル項目、知識項目の統一

までは行えませんでした。そのため、今年度は、「ネットワークサービス」固有スキル項目、知識項

目の検討を行いました。

昨年度にも、他の専門分野に比べても、「ネットワークサービス」固有知識項目は詳細すぎないかと

の指摘もあり、検討にあたっては、重複(共通)しているもの、固有のもの、削除してもよいもの、

追加すべきもの、などの視点から検討することにし、PM 職種として適切なレベルにする、統合すべ

きものは統合する、などの改善を行うことにしました。

まず、知識項目の統合の妥当性を検討し、統合可能なものは統合する方向で検討しました。

その結果、②、③、④、⑤、⑦、⑧、⑨、⑩、⑪の知識項目は、他の専門分野と比べても詳細すぎる

ので、この9項目は新たに「ネットワーク技術知識」として1知識項目へ統合することにしました。

最近の IT システムはインターネットの普及と共にネットワークが存在することが当たり前になって

いる状況を踏まえ、この「ネットワーク技術知識」は他の専門分野でも必要な項目と判断し、PM 共

通知識項目の「ネットワーク技術と動向」に含めることにしました。

しかし、「ネットワークサービス」としてはより詳しい(深く、広く)知識として持つべき固有知識

項目も考えられますが、今回はそのレベルについての議論はできませんでしたので、次年度への繰越

しとなりました。

2)改善提案

前記の作業の結果、新たな知識項目としては

①通信業界動向の把握

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②ネットワーク技術知識

③要件定義技法

④技術問題解決手法

⑤ソフトウェアエンジニアリング

の5つを「ネットワークサービス」の知識項目と定義しました。

さらに、これらの知識項目を他の専門分野の知識項目と比較しますと、ほぼ同等の項目であるので、

全てをPM職種共通にすることを提案しました。

補記)

PM 共通において、ソフトウェアエンジニアリング・スキル項目の知識項目を検討していく段階で、

ソフトウェアプログラミング、ソフトウェア再利用、メトリクス/開発支援ツールなどの知識項目は、

「ネットワークサービス」では、必要でない知識項目であることが判明しました。これらを削除する

とソフトウェアエンジニアリングを PM 共通にできなくなるため、「ネットワークサービス」は先の

3つの知識項目を除いたソフトウェアエンジニアリングを固有スキル項目にすることになりました。

なお、このような考えに至った理由につきましては、3.2 「ネットワークサービス」専門分野の名称

変更の提案、2) 職務イメージを参照ください。

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2. 3. 4 「ソフトウェア製品開発」専門分野の検討経過と改善提案

1)検討経過

従来検討が進んでいなかったソフトウェア製品開発の専門分野について、今年度は専門分野に必

要なスキル項目、知識項目の検討を行いました。現行版は「システム開発」の専門分野とほぼ同じ

の7つの知識項目を定義していましたが、以下のようにソフトウェア製品開発に特有なスキル項目

が存在するとの認識にたち、あらためて検討することにしました。

イ.ソフトウェア製品開発には、どんな製品を何時、発売・出荷するかなどのマーケティング戦略,

や製品戦略を含む企画フェーズがある。

ロ.ソフトウェア製品の機能追加の容易性、拡張性、保守性などを高めたり、高性能化や価格競争

力など製品の戦略的課題を達成するために、(顧客からの請負型)システム開発と違ったハード

ウェア知識や方式技術を含む広範囲なソフトウェアエンジニアリングのスキルが必要である。

① まずイ.の企画フェーズでは以下のような業務を実行することになります。

・ 「競合製品を含むソフトウェア製品の調査・分析・評価」

・ 「市場戦略を含む製品の企画・立案、ならびに関連部門との調整」

a.「競合製品を含むソフトウェア製品の調査・分析・評価」の業務を統括するために必要な知識項

目の検討は以下の通りです。

・この業務を行うためには、ソフトウェア製品の企画・分析力などの知識項目が必要となりま

す。しかしながら、これらはプロジェクトとしては行うものの、PM自身がこれらの業務を実

施するために専門性の高いスキルを持つことは必須ではなく PM としてはシステム開発で必要

とされたICT技術の活用・業務パッケージの活用とその動向レベルの知識があれば十分であ

る、との整理となりました。また、ソフトウェア・パッケージを開発しておられるメーカーに

PM に求められているスキルや知識についてインタビューを行いましたが、特に追加すべきス

キル項目、知識項目はないとの結論になりました。

b.「市場戦略を含む製品の企画・立案、ならびに関連部門との調整」業務を統括するために必要

な知識項目の検討は以下の通りです。

製品の企画・立案、ならびに関連部門との調整を統括する役割は、製品開発のPMというより

も、むしろプロダクトマネージャのような別のマネージャの役割である、との整理とし、ソフト

ウェア開発のPMに当該業務を統括する知識項目の追加は必要なし、との結論になりました。た

だし、実際は製品開発のPM経験者がプロダクトマネージャとなるケースや、企画フェーズが終

了して開発段階になったときにプロダクトマネージャの役割を果たしたマネージャがそのまま製

品開発のPMになるケースも多いと考えられるため、ソフトウェア製品開発は単に開発フェーズ

に限定せず、より広い範囲のプロダクトマネージャとしての捉え方の検討や整理も必要との議論

もあり、今後の検討課題として残すことにしました。

② 次にロ.「方式技術を含む広範囲なソフトウェアエンジニアリングのスキル」の検討経過は以下

の通りです。

現行版のソフトウェアエンジニアリングは、1 つの知識項目となっています。「ソフトウェア製

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品開発」の固有スキル項目、固有知識項目を検討するためには、ソフトウェアエンジニアリング

という知識項目をもう一段階掘り下げる(細分化する)ことが必要となりました。細分化に当た

っては独自な定義を避け、既存の知識体系として認知されている SWEBOK2004 の知識領域,

副知識領域を参考としました。

その結果抽出した以下の 12 項目を固有知識項目とし、これらの知識項目に対応するスキル項目

をソフトウェアエンジニアリングと定義しました。

なお、これらの知識項目のうち(*)印の項目は、「方式技術を含む広範囲なソフトウェアエンジ

ニアリングのスキル」に対応する知識項目です。なお、 SWEBOK2004 の体系には、プロジェ

クトマネジメントに関する知識領域が包含されていますが、PM共通として別のスキル項目・知

識項目として既に定義されているため、これらは、スキル項目「ソフトウェアエンジニアリング」

の知識項目からは除外することとしました。

・ソフトウェア開発技法

・ソフトウェア開発プロセス

・ソフトウェアデザイン(設計)

・ソフトウェアプログラミング

・ソフトウェアテスト

・ソフトウェア再利用

・ソフトウェア構成管理

・標準化手法

・メトリクス/開発支援ツール

・統計・確率の基礎知識

・コンピュータサイエンスの基礎(*)

・コンピュータエンジニアリングの基礎(*)

③そのほかの知識項目に関する検討

上記の、①、②以外に現行版の固有知識項目の必要性ならびにその過不足を検討しました。そ

の結果は以下の通り新たな 6 項目を含む11個の固有知識項目を抽出しましたが、これらは他の

専門分野にも類似、または同一の項目があるため最終的には共通のスキル項目・知識項目に移動

しました。

【現行版どおり必要であるとされた知識項目】

・ソフトウェア開発テクニックの活用と実践

・要件定義技法

・ソフトウェア製品、パッケージソフトウェア関連知識の活用と実践

・知的資産の管理と活用

・技術問題解決手法

【現行版に追加が必要とされた知識項目】

・最新ハードウェア技術動向

・最新ソフトウェア技術動向

・最新通信技術動向

・汎用業務最新動向

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・業務パッケージ最新動向

・最新 IT 市場動向

【現行版から不要であるとされた知識項目】

・顧客環境管理

※不要とした理由:顧客環境管理は、ソフトウェア製品開発の PM に必要な知識項目と

いうよりも、むしろ営業管理か業務管理の業務であるので固有知識項

目から削除することが妥当ということになりました。

2)知識項目とスキル項目の改善提案

専門分野「ソフトウェア製品開発」の固有スキル項目、知識項目として、「ソフトウェアエン

ジニアリング」スキル項目と12 個の知識項目(下記)を提案します。

【スキル項目】

・ソフトウェアエンジニアリング

【知識項目】

・ソフトウェア開発技法

・ソフトウェア開発プロセス

・ソフトウェアデザイン(設計)

・ソフトウェアプログラミング

・ソフトウェアテスト

・ソフトウェア再利用

・ソフトウェア構成管理

・標準化手法

・メトリクス/開発支援ツール

・統計・確率の基礎知識

・コンピュータサイエンスの基礎

・コンピュータエンジニアリングの基礎

3)「ソフトウェア製品開発」の達成度指標と熟達度レベルについて

「ソフトウェア製品開発」のPMの達成度指標と熟達度レベルは、現行版では「システム開発」

とほぼ同じとなっていますが、責任性、複雑性、サイズについて、当専門分野に適した定義にな

っているのかの検討は、来年度への繰越となりました。

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2. 4 スキル項目、知識項目提案のまとめ -

スキル項目、知識項目の現行版と 2008 年度提案版との対応

1) プロジェクトマネジメント職種共通スキル項目、知識項目の現行版と 2008 年度提案版との対応

共通 統合マネジメント = = 統合マネジメント 共通

スコープマネジメント スコープマネジメント

タイムマネージメント タイムマネージメント

コストマネージメント コストマネージメント

品質マネジメント 品質マネジメント

人的資源マネジメント 人的資源マネジメント

コミュニケーションマネジメン コミュニケーションマネジメント

リスクマネジメント リスクマネジメント

調達マネジメント 調達マネジメント

業務分析 業務要件分析 1 追 ユーザー要求分析 要求分析

技術要件分析 2 1 業務要件分析

2 技術要件分析

情報化と経営 変c 変8 ハードウェア技術と動向 ICT技術の活用

インダストリ知識 変1 〃 ソフトウェア技術と動向

汎用業務内容 〃 〃 ネットワーク技術と動向

汎用業務最新動向 〃 変1 インダストリ共通 適用業務知識の活用

〃 インダストリ業務の動向

〃 業務パッケージの活用と動向

コンサルティング技法の活用 コンサルティング技法の選択と活用 削 変2 ロジカルシンキング 問題解決手法の活用

分析ツールとモデルの理解と活用 変2 〃 クリティカルシンキング

〃 制約条件の理論

知的資産管理 知的資産の管理と活用 変3 変3 教訓やノウハウの蓄積・展開 ナレッジマネジメント

〃 知的資産の活用

リーダーシップ リーダーシップ 変4 変4 動機付け リーダーシップ

〃 コーチング/メンタリング

コミュニケーション 2Wayコミュニケーション 変5 変5 情報の整理、分析、検索、活用 コミュニケーション

情報伝達 〃 〃 ファシリテーション技法

情報の整理、分析、検索 〃 〃 交流分析

〃 プレゼンテーション技法

〃 ドキュメンテーション技法

ネゴシエーション ネゴシエーション 変6 変6 Win-Win関係を形成する交渉技法ネゴシエーション

変9 セキュリティ環境の実装 セキュリティマネジメント

〃 セキュリティ監査

変c ファイナンスに関する基礎知識 ファイナンシング

〃 投資対効果の評価法など

〃 工事進行基準

〃 工事完成基準

変c 契約/条項に関する知識 契約/法規/ガイド

〃 国内外の関連法規/ガイドに関する知識

【凡例】格上げ:スキル項目の格上げし再展開

省略 省略

2008年度提案版現行版

プロジェクトマネジメント職種共通スキル項目と知識項目の現行版と2008年度提案版との対応

現行版

提案版PM共通スキル項目 PM共通知識項目 PM共通知識項目 PM共通スキル項目

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2) プロジェクトマネジメント職種専門分野固有スキル項目、知識項目の現行版と

2008 年度提案版との対応

専門分野:システム開発

ITソリューション設計・開発ソフトウェアエンジニアリング 格上 変7 ソフトウェア開発技法 ソフトウェアエンジニアリング

ソフトウェア開発技法の活用と実践 変7 変 ソフトウェア開発プロセス

要件定義技法 統 〃 ソフトウェアデザイン

技術問題解決手法 変2 〃 ソフトウェアプログラミング

最新技術動向 変8 〃 ソフトウェアテスト

最新IT市場動向 〃 〃 ソフトウェア再利用

汎用業務最新動向 変1 〃 ソフトウェア構成管理

業務パッケージ最新動向 〃 〃 標準化手法

セキュリティシステムの実装、検査 変9 〃 メトリクス/開発支援ツール

〃 統計・確率の基礎知識

専門分野:ITアウトソーシング

情報システム管理 システム管理体系の策定と確立 変a 変a ITサービス管理体系 ITサービス計画

ユーザー部門との関係管理 〃 変b ITサービス中・長期計画

情報システム計画の策定 変b 〃 ITサービス年間計画

システム開発の策定と実施 統 追 情報資源の移行設計 IT移行設計

本番システムへの適用 〃 追 人的資源の移行設計

情報サービスの支援 変a 追 契約の移行設計

情報サービスの提供 変a 追 コンプライアンスの移行設計

情報資源の管理 変a 追 セキュリティの移行設計

要件定義技法 統 変7 ソフトウェア開発技法 ソフトウェアエンジニアリング

技術問題解決手法の活用と実践 変2 変 ソフトウェア開発プロセス

最新技術動向 変8 〃 ソフトウェアデザイン

企業会計 変c 〃 ソフトウェアプログラミング

企業経営 変c 〃 ソフトウェアテスト

ソフトウェアエンジニアリング 格上 〃 ソフトウェア再利用

〃 ソフトウェア構成管理

〃 標準化手法

〃 メトリクス/開発支援ツール

〃 統計・確率の基礎知識

格上げ:スキル項目の格上げし再展開 統:ソフトウェアエンジニアリングに統合

専門分野:ITシステム開発

専門分野:ITアウトソーシングトランジション

専門分野固有スキル項目 専門分野固有知識項目 専門分野固有知識項目

プロジェクトマネジメント職種専門分野固有スキル項目と知識項目の現行版と2008年度提案版との対応(1)

現行版 現行版

提案版

2008年度提案版

専門分野固有スキル項目

専門分野:ネットワークサービス

通信環境設計・運用管理 通信業界動向の把握 変8 変7 ソフトウェア開発技法 ソフトウェアエンジニアリング

ネットワーク機器関連知識の活用と実践〃 変 ソフトウェア開発プロセス

ネットワーク管理技術の活用と実践 〃 〃 ソフトウェアデザイン

ネットワークプロトコル関連知識の 〃 〃 ソフトウェアテスト

活用と実践 〃 ソフトウェア構成管理

ネットワーク技術の理解と活用 〃 〃 標準化手法

要件定義技法 統 〃 統計・確率の基礎知識

ネットワークシステムの実装技術 変8

ネットワークシステムの運用、保守、管変8

ネットワークシステムの評価 変8

ネットワークモデリング技法 変8

ネットワーク標準 変8

技術問題解決手法 変2

ソフトウェアエンジニアリング 格上

専門分野:ソフトウェア製品開発

新規ソフトウェア開発・ ソフトウェア開発テクニックの活用と実統 変7 ソフトウェア開発技法 ソフトウェアエンジニアリング

既存ソフトウェア改良 顧客環境管理 変 ソフトウェア開発プロセス

ソフトウェア製品、パッケージソフトウェア 〃 ソフトウェアデザイン

関連知識の活用と実践 〃 ソフトウェアプログラミング

ソフトウェアエンジニアリング 格上 〃 ソフトウェアテスト

要件定義技法 統 〃 ソフトウェア再利用

知的資産の管理と活用 変3 〃 ソフトウェア構成管理

技術問題解決手法 変2 〃 標準化手法

〃 メトリクス/開発支援ツール

〃 統計・確率の基礎知識

〃 コンピュータサイエンスの基礎

〃 コンピュータエンジニアリングの基礎

【凡例】格上げ:スキル項目の格上げし再展開 統:ソフトウェアエンジニアリングに統合

専門分野:ソフトウェア製品開発

スキル項目

専門分野:ネットワークシステム構築

プロジェクトマネジメント職種専門分野固有スキル項目と知識項目の現行版と2008年度提案版との対応(2)

現行版 現行版

提案版

2008年度提案版

スキル項目 知識項目 知識項目

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3. 専門分野の名称変更に対する提案

3. 1 「ITOS トランジション」専門分野の正式名称の提案

ITOSトランジション専門分野のスキル項目、知識項目を設定できたことに伴い、ITOSトラ

ンジションと仮称で言ってきたこの専門分野の正式名称を設定することになり、IT アウトソーシング

トランジションと命名することにしました。

つきましては、当専門分野の名称を「IT アウトソーシングトランジション」にすることを提案します。

【提案理由】

• トランジションという名称は既に一般的と判断

• 現行の OS はアウトソーシングサービスの略とは理解しにくいため日本語に戻す

• 作業内容は、ITIL の<サービストランジション>の定義と似ており、この名称を使用すること

も検討したが、ITSM 職種とのすり合わせ、およびサービスという用語の正確な認知が十分と

はいえないため、ITOS という現行の名称との連続性を重視した。

3. 2 「ネットワークサービス」専門分野の名称変更の提案

昨年度の検討において、システム開発と統合し「システム開発・構築」専門分野にすべきとなって

いましたので、今年度は、昨年度検討不十分でしたスキルの観点からの検討を行いました。この結果、

固有スキル項目、知識項目が異なることが判明し、従来通り各々独立した専門分野として継続せざる

を得ないとの結論になりました。その上で、従来の「ネットワークサービス専門分野」の名称では、

この専門分野は何を行う専門分野か分かり難いので、改名した方がよいとの結論になり、業務内容や

業務範囲を検討した結果「ネットワークシステム構築」という名称に決まりました。

ここに、本専門分野の新名称を「ネットワークシステム構築」と改名することを提案します。

1) 専門分野の業務範囲の定義

本専門分野における業務範囲については、昨年度ITスキル標準(PM)改善提案報告書2(1)

①での検討を基に下記の通り再度定義しました。

①通信サービス業者におけるネットワークサービス提供業務

a. 新たなネットワークサービスの開発

b. サービス提供のためのインフラ設備構築

c. サービス提供、維持(保守運用)

②ソリューションプロバイダとして法人向けのネットワークサービスの販売提供

a. 回線敷設、提供

b. サービス保守運用

③主として法人向けWAN機器、構内LAN、構内PBX、端末サーバ等の自営ネットワーク設

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備構築

a. 企画提案

b. 設計(全体設計含む)、購買、設置、試験

c. 保守運用

昨年度の検討からPM職種における職務範囲としては

・システム開発専門分野と同等の職務:①b.、②a.、③a.、b.

・システム開発ではなく、ソフトウェア製品開発分野と同等:①a.

・ITサービスマネージメント職種と思われるもの:①c., ②b., ③c.

と分類できます。

2) 職務イメージ

前記からシステム開発専門分野と同等の職務とした職務イメージを記します。

①法人顧客向けのICTシステム開発構築業務においては、業務AP開発を含んでトータルなI

CTソリューションの受託をする場合もありますが、分割発注により、業務AP開発部分とハ

ードウェア/インフラに近いところを分けて受託し、別PJ(別会社)となる場合が多々あり

ます。

②この場合のインフラに近い部分としては、

・ ネットワーク敷設

・ ネットワーク機器の設定設置(ルータ、HUB、FW、ロードバランサ等)

・ サーバー機器の設定設置(WEB,DB、PBX、ファイルサーバ等)

・ OS、ミドルウェアのインストール設定

・ 端末機器のインストール設定、設置

等の作業であり、この場合の、ハードウェア/インフラに近いプロジェクト(主としてNW系)

では、通常、ソフトウェアの開発を行うことはありません。

③工程、局面について

対象については②のとおりですが、それ以外の局面においては、企画提案、ソリューション設

計(業務分析)、ソリューション構築(詳細設計、実装、試験、工事)を行うことで、該プロジ

ェクトを運営するにあたり、PMとして必要な要件を要すると考えられます。

3) 名称提案

前記に本専門分野の職務内容を定義しましたが、反面、ネットワークサービスという言葉は、通

信事業者が提供しているサービスとして、プログラム・オペレーション的な業務と誤解を与えやす

いため、新たにシステム構築的な側面を強調した名称に変更することにし、下記の通り提案します。

本専門分野として、より実態に合った「ネットワークシステム構築」という名称を提案します。

4) 職種説明

ICTシステムの提案、構築、保守に関わるプロジェクトマネジメントを行います。

すなわち、データ、映像、画像、音声を問わず、ICTシステムとして要求される機能を実現す

るためのLAN/WANを用いたネットワーク通信環境を構築するプロジェクトをマネジメントし

ます。

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5) 達成度指標におけるサイズの定義

昨年度の提案では、達成度指標のサイズを「あるいは国内 500 拠点以上のネットワーク構築等

で」と拠点数で定義していましたが、業務に即して判断すると「拠点数」のみの定義では、業務範

囲の一部しか表していない(②のパターン)ため、「拠点数」の定義より、プロジェクト人数とコス

トで表現するほうが、より汎用性が高いと思われます。

また、この場合の契約金額、稼動コストはイニシャルに該当する部分のみとし、回線使用料等のラ

ンニング部分は考慮しないこととします。

以下の規模に相当するプロジェクト(PJ)を成功裡に実施した経験と実績を有する。

レベル7:ピーク時 500 人以上のPJメンバが参画し、稼動コスト(または契約金額)が年間

で 10 億円以上のシステム開発・構築

レベル6:ピーク時 50 人以上 500 人未満のPJメンバが参画し、稼動コスト(または契約金

額)が年間で 5 億円~10 億円未満のシステム開発・構築

レベル5:ピーク時 10 人以上 50 人未満のPJメンバが参画し、稼動コスト(または契約金

額)が1億円~5億円未満のシステム開発・構築

レベル4:10 人未満のPJメンバが参画する(稼動コストは不問)システム開発・構築

なお、本定義は今年度検討できていないため、来年度への継続検討とします。

3. 3 「システム開発」専門分野の名称変更の提案

現行の専門分野名称の「システム開発」は、汎用的表現として良い面もあるがIT分野に限定した

表現に変更することにより、より明確で理解されやすいものになるという意見の一致をみたので、「I

Tシステム開発」に名称変更することを提案します。

3. 4 専門分野の名称変更提案のまとめ

現行の専門分野の名称 提案の専門分野の名称

システム開発 IT システム開発

ITOS トランジション IT アウトソーシングトランジション

ネットワークサービス ネットワークシステム構築

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4. 複数・並行プロジェクトマネジメントの達成度指標の改善提案

4. 1 検討経過

プロジェクトマネジメントに関するスキルを考えるにあたり、これまでは「単一」のプロジェクト

を対象としてきましたが、特に中小規模ソフトウェア企業においては、一定サイズ以下の複数のプロ

ジェクトを並行してマネジメントするケースが一般的であるとの意見があります。

また、大規模ソフトウェア企業においても、複数プロジェクトをマネジメントするケースもあるこ

とから、複数プロジェクトを並行的にマネジメントする PM を評価する考え方を検討しました。

1) 課題認識

・レベル【N】の複数のプロジ

ェクトを並行的にマネジメン

トしている PM は、「レベル【N

+1】」の単一のプロジェクト

をマネジメントしている PM

と同じレベルと評価すべきか。

たとえば、レベル【N】の複数

のプロジェクトを並行的にマ

ネジメントして成功裏に完了

させている PM は、「レベル【N

+1】」と評価できるのではな

いか。

2) 検討対象のプロジェクト

・ 複数プロジェクトをマネジメ

ントするケースには、

①個別プロジェクト間の関

連が無い(もしくは薄い)ケース(図 4-1 の右下エリア)

②個別プロジェクト相互に関連のあるケース(図 4-1 の上のエリア)

がありますが、②についてはプロジェクトマネジメント職種のスコープを超えているとの意見

があり、①に絞った検討を行うこととしました。

プロジェクト間の関連性が「密」

プロジェクト間の関連性は「疎」

全体最適責任

プログラム

マネジメント

単一の

プロジェクト

マネジメント

ポートフォリオ

マネジメント

検討対象とする

独立した複数・並行

プロジェクト

マネジメント

個別プロジェクト毎の責任

図 4-1 検討対象領域

・ また、複数・並行プロジェクトマネジメントとして、各々のプロジェクトに専担のサブ PM が配

置されず、複数プロジェクトを自ら直接マネジメントする図 4-2 におけるモデルAのPMを対象

としました。

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3) 検討内容

・ 複数のプロジェクトを並行してマネジメントするための固有なスキルは存在するか?

複数プロジェクトを並行マネジメントするために必要な固有スキルは見出せないとの意見

がありました。

【補足意見】

マルチタスク的な判断・行動は、単一プロジェクトのマネジメントでも必要であり、時

間軸も考慮して重要な作業から優先順位を付けて対処する基本は変わらない。

コミュニケーション等のヒューマン系スキルも重要であるが、単一プロジェクトでもそ

の重要性は変わらない。

プロジェクト・メンバー間のコミュニケーションパスは全体のプロジェクト・メンバー

の数が同じ場合、単一のプロジェクトよりも複数プロジェクトの方が少ない

24 人の単一プロジェクトの場合、n×(n-1)÷2=24×23÷2=276 パス

8人のプロジェクトが3つの場合、3×(m×(m-1)÷2)=3×(8×7÷

2)=84 パス

体力、気力といった個人的特性が与える影響も大きいがスキルとは言いがたい。

・複数プロジェクトを並行にマネジメントするときの難易度の高まりをどのように考えると良いか。

複数プロジェクトでは(ユーザの)スポンサーが複数になるが、それら複数のスポンサー

対応を同じ時間軸で処理することで難易度が上がるため、プロジェクトマネジャーの「処

理能力」として表現するのが適切との意見がありました。(図 4-3)

※PM処理能力を水道の大きさ、プロジェクトの大きさを枡で表現

PM

PM

サブ PM

サブ PM

チームリーダ/担当

チームリーダ/担当

チームリーダ/担当

チームリーダ/担当

チームリーダ/担当

チームリーダ/担当

チームリーダ/担当

チームリーダ/担当

プロジェクト-1

プロジェクト-1

プロジェクト-2

プロジェクト-2

モデルA(個々のプロジェクトに専任のサブPMが配置されずPM直下は、チームリーダあるいは担当者)

モデルB(

個々のPJ専任のサブPMは配

置されない。

QCD 管理の全てを自己責任で

完遂。

個々のプロジェクトに専任でプロジェクト全体を見るサブPMが配置される場合)

PM は、サブ PM を統括。

PM は、予算を含めたリソース

管理を行う。

図 4-2 サブPMの配置の違い

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単一プロジェクトマネジメント 複数・並行プロジェクトマネジメント

PM処理能力 

PM処理能力 

単一プロジェクトマネジメント 複数・並行プロジェクトマネジメント

PM処理能力 

PM処理能力 

図 4-3 複数プロジェクトをマネジメントする処理能力イメージ

・達成度指標に、複数プロジェクト遂行についての条件追加を行うべきか?

複数プロジェクトの並行マネジメントには高い「処理能力」が要求されることから、以下

の条件で、達成度指標のサイズ条件を追加することが妥当であろうという意見で検討WG

内が一致しました。

【条件】

・認定はレベル5のみ(レベル4の並行プロジェクトを複数成功させた場合にレベル5

と認定)

【理由】

・50人以上(レベル5のサイズ)のプロジェクトを複数マネジメントする場合は、それ

ぞれにサブ PM を配置しないと実質的に回らないと想定。サブ PM が存在するレベル

5のプロジェクトを複数マネジメントすることは、レベル6とは認定できない。

上記検討の中で、レベル4の現在のサイズ条件に下限を設定すべきとの意見があり、WG

内で検討し、それぞれ下限値(人数、拠点数、金額)を設定をすることを提案することと

しました。

【下限を設定する理由】

・たとえば、「システム開発」専門分野のレベル4のサイズ条件(人数)が、「管理する要

員数がピーク時10人未満」となっているため、仮に1人をマネジメントした場合もレ

ベル4認定の対象とされてしまうが、これではプロジェクトマネジメント・スキル発揮

の機会が極端に少ないと考えられ、レベル4認定が適切とはいえない。

4. 2 改善提案

1) レベル4におけるサイズ記述の改訂

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専門分野が「システム開発]、「ネットワークサービス」、「ソフトウェア製品開発」でレベル4

における達成度指標のサイズ条件の下限を設定することを提案する。

専門分野 レベル4における達成度指標のサイズ条件(下線:追加箇所)

システム

開発

管理する要員数がピーク時5人以上10 人未満または年間契約金額5000

万円以上1億円未満

ネットワーク

サービス

管理する要員がピーク時5人以上10 人未満または導入作業拠点が50 拠点

以上100 拠点未満

ソフトウェア

製品開発 管理する要員数がピーク時5人以上10 人未満

2) レベル5におけるサイズ記述の改訂

専門分野が「システム開発]、「ネットワークサービス」、「ソフトウェア製品開発」でレベル5

における達成度指標のサイズ条件の選択肢を追加することを提案する。

専門分野 レベル5における達成度指標のサイズ条件(下線:追加箇所)

システム

開発

以下のいずれかの規模に相当するプロジェクトを成功裡に実施した経験と実

績を有する。

管理する要員数がピーク時 10 人以上 50 人未満または年間契約金額1億円以

上5億円未満

管理する要員数がピーク時5人以上10人未満または年間契約金額5000万円

以上1億円未満で、上記複雑性の条件の4項目以上に該当

管理する要員数がピーク時5人以上 10 人未満または年間契約金額 5000 万

円以上1億円未満のプロジェクト(複数)を同時並行して実施

ネットワ

ーク

サービス

以下のいずれかの規模に相当するプロジェクトを成功裡に実施した経験と実

績を有する。

管理する要員がピーク時 10 人以上 50 人未満または導入作業拠点が100 拠

点以上300 拠点未満

管理する要員がピーク時5人以上10 人未満または導入作業拠点 50 拠点以上

100 拠点未満で、上記複雑性の条件の4項目以上に該当

管理する要員がピーク時5人以上 10 人未満または導入作業拠点 50 拠点以上

100 拠点未満のプロジェクト(複数)を同時並行して実施

ソフトウ

ェア

製品開発

以下のいずれかの規模に相当するプロジェクトを成功裡に実施した経験と実

績を有する。

管理する要員数がピーク時 10 人以上 50 人未満

管理する要員数がピーク時5人以上10 人未満で、上記複雑性の条件の4項目

以上に該当

管理する要員数がピーク時5人以上 10 人未満のプロジェクト(複数)を同時

並行して実施

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5. 今後の課題

今年度はPM共通および各専門分野のスキル項目と知識項目を見直し、改善した結果より現実的なも

のとなったと判断しています。今年度の改善提案を踏まえ、来年度は研修体系の見直しと改善に取り組

む予定です。

スキル項目や知識項目を検討していく中で、一度統合を提案したシステム開発とネットワークサービ

スは従来通り、それぞれ独立した「IT システム開発」、「ネットワークシステム構築」専門分野として新

名称で残すことになりました。この結果、ネットワークシステム構築においては、達成度指標の各レベ

ルの見直し要望もあり、来年度へ検討を繰り越すことになりました。

また、一方では、本来 PM が行うプロジェクトをマネジメントするということは、専門分野によらず

PMとしては同じことであるのであるから、PM職種には専門分野が必要ないのではないかという意見

もあります。来年度は特に達成度のハイレベルの PM について、この課題について検討し、方向を出す

時期にきているものと判断しています。そして、ハイレベルの PM が、IT 投資の局面の経営戦略策定の

「ビジネス戦略策定」や戦略的情報化企画の「課題整理/分析(ビジネス/IT)」局面において、PM とし

ての価値を発揮することが必要であり、望まれている昨今であるので、これらの局面において PM はど

のような役割と責任をもって職を果たすことができるのかについて検討することも来年度へ繰り越し

になりました。

更に、現在のスキル熟達度定義に達成度指標のプロジェクト・サイズ定義を用いているため、次の 3

点からスキル熟達度を有効に活用するには難点があると認識しています。来年度はこの難点を改善した

く取り組む予定でいます。

①プロジェクト・サイズに対するスキル熟達度のレベル認定と達成度指標におけるレベル認定の関

係が不明確である。

②スキル熟達度で定義されている知識項目間において、ある知識項目についてはレベル5のプロジ

ェクト・サイズのスキル熟達度を有しているが、ある知識項目ではレベル4のプロジェクト・サ

イズのスキル熟達度しかない場合の全体としてのスキル熟達度をどう考えるか、その判断基準が

定義されていない。

③プロジェクト・サイズを基準にスキル熟達度を判断されるのでは、PM 育成の観点からは実用的

ではない。(つまり、どうなれば上のサイズのプロジェクトを適切にマネジメントできるのかとい

うことが示されていない)

以上を整理しますと、来年度に繰り越された課題は次の 6 点になります。

① PM 研修体系の見直し

② 「ネットワークシステム構築」の達成度指標と専門分野固有スキル項目、知識項目の再見直し

③ 「ソフトウェア製品開発」の達成度指標の検討

④ ハイレベル PM における専門分野の統合化妥当性の検討

⑤ ハイレベル PM の IT 投資の局面の「ビジネス戦略策定」や「課題整理/分析(ビジネス/IT)」局

面において PM としての価値を発揮することの必要性とこれらの局面における PM の役割と責

任を果たすことの妥当性の検討

⑥スキル熟達度の定義の見直しと新たな基準導入の検討

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以上

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添付1. プロフェッショナルコミュニティ PM委員会の紹介

1. プロフェッショナルコミュニティ

● プロフェッショナルコミュニティ設立趣旨

独立行政法人情報処理推進機構IT人材育成本部ITスキル標準センターでは、ITスキル標準の改

版や、企業等での活用事例の収集・分析、及びプロフェッショナルの後進育成に有益な情報発信等を行

うことを目的として、プロフェッショナル人材や、ITスキル標準を活用した人事・教育訓練制度を先

進的に実行しているIT企業などの知見の収集、ITスキル標準を基盤とした人材育成の支援事業を進

めています。

この一環として、ビジネスの第一線で活躍しているハイレベルのスキルを持つ者同士が、社内や組織

の論理に捕らわれずに建設的に情報交換や議論が行えるような場を通じて、ITスキル標準の改版、人

材育成のあり方等、次世代ITサービスビジネスを担う後進人材のスキルアップに貢献するための諸活

動を行う「プロフェッショナルコミュニティ」を創設致しました。

● 活動内容

委員会は、プロフェッショナルコミュニティの目的を達成するために次の活動を行い、その成果を資

料等にまとめて情報を発信致します。

・後進人材育成のためのガイドライン作成

・ITスキル標準/研修ロードマップの内容のレビュー・改善

・ハイレベルなIT人材の育成要素に関する助言等

・その他目的を達成するために必要な活動 など

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2. プロジェクトマネジメント委員会の設置

● 委員会の設置について

ITスキル標準 プロフェッショナルコミュニティでは、業界にて最も要望が高い、プロジェクト

マネジメントのハイレベルな人材育成を目的として「プロジェクトマネジメント委員会」を設置しま

した。

● プロジェクトマネジメント委員

既にプロジェクトマネジメントの分野において活躍されている団体がありますが、その中より、

・プロジェクトマネジメント学会(SPM)

・日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)

・PMI日本支部(PMIJ)

の3団体に、ハイレベルな人材を保有されている企業をご紹介いただき、企業の代表を委員とし平成

16年5月にプロジェクトマネジメント委員会が発足しました。

平成21年7月現在における本委員会の委員(◎は主査,○は副主査)は次の通りです。

委員

井沢 澄雄 日本電気株式会社

○ 乾 諭史 日本アイ・ビー・エム人財ソリューション株式会社

岡田 寿 日本ユニカシステムズ株式会社

北野 利光 日本ソフト技研株式会社

向後 忠明 アクシオヘリックス株式会社

佐藤 公成 NTTコミュニケーションズ株式会社

鈴木 徳之 日本アイ・ビー・エム株式会社

竹久 友二 NTTデータ先端技術株式会社

◎ 濱 久人 パナソニック株式会社

増澤 好文 キヤノンITソリューションズ株式会社

八久保 修 株式会社 テクノエイト

(五十音順)

WG メンバー

石橋 誉 プライスウォーターハウスクーパース HRS 株式会社

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委員

副主査

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委員

委員

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委員

委員

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委員

委員

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主査

委員

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委員

WGメンバー