セーフティネットの課題 地域力と開発力 · 平成18年 運営推進会議へ参画...
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セーフティネットの課題地域力と開発力
豊中市のコミュニティソーシャルワーカーの取り組みから
豊中市社会福祉協議会 地域福祉課長
勝 部 麗 子
1,豊中市の現状
人口 394,803 高齢化率 21,3% 自治会の組織率 47,4% 校区福祉委員会 38校区
65歳以上単独世帯数 24,896 ひとり暮らし登録 5,202 重度障害者など安否確認事業 5,978
2,豊中市社協の経緯昭和58年 法人格取得昭和62年 賛助会費導入
*福祉のまちづくり講座、給食サービス平成 4年 校区ボランティア部会設置事業
福祉作業所連絡会…なかまの店平成 7年 阪神淡路大震災平成 8年 小地域福祉ネットワーク活動平成13年 介護相談員派遣事業平成15年 こころのボランティア講座・ちょボラサロンへ平成16年 地域福祉計画を市と協働で作成
福祉なんでも相談窓口を各校区に設置*地域福祉ネットワーク会議、CSW配置
平成18年 運営推進会議へ参画平成21年 福祉公社と統合
地域福祉権利擁護センター、地域福祉活動支援センター
安心生活創造事業
平成7年1月17日阪神・淡路大震災 小地域ネットワーク本格化
校区福祉委員会活動
校区福祉委員会とは…
概ね小学校区単位に結成された住民の
ボランティア組織
(豊中市では38校区福祉委員会/41小学校)
校区福祉委員会活動
個別援助活動・・・見守り・声かけ活動・個別支援
グループ援助活動・・・ふれあいサロン
世代間交流・ミニデイサービス
会食会・子育てサロン
その他・・・災害時の安否確認事業
子どもの安心安全見守り活動
校区福祉委員会活動
小地域福祉ネットワーク活動校区福祉委員会は、市社協と連携して身近な地
域での助け合いを行うため、要援護者を対象に
1.予防・予知・ニーズの発見活動(声かけ・見守り)
2.個別援助活動(話し相手・買い物・薬取り・通院の付き添い等)
をトータルに行える体制作りを進める小地域福祉ネットワーク推進事業を全校区で実施しています。
校区福祉委員会活動
見守り・声かけ活動とは・・・
対象者の定期的な安否確認や情報提供などを行い
ます。
配食を兼ねて安否確認
見守り世帯は10000世帯に
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
9年度 10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度
見守り世帯
校区福祉委員会活動
子育てサロンとは・・・
子育て支援の一環として、親同士の出会いの場、
学習、交流の場。
校区福祉委員会活動
会食会とは・・・
共に食事をすることで、心身のリハビリとリフ
レッシュ。地域との結びつきも強めます。
校区福祉委員会活動
ミニデイサービスとは・・・
関係機関との連携でボランティア、介護体験者等
がスタッフとなり、機能の減退防止とふれあい交流
の場に。
校区福祉委員会活動
ふれあいサロンとは・・・
身近な場所で地域住民・ボランティアと参加者が
共に運営する、気軽で楽しい仲間づくりの場。
校区福祉委員会活動
世代間交流とは・・・
世代を越えての交流会。昔遊び交流など。
校区福祉委員会活動
その他いも掘り・献血・成人病検診など
校区福祉委員会活動
災害時の安否確認重度障害者や高齢者の安否確認を目的に実施
福祉なんでも相談窓口
校区福祉委員会活動
福祉なんでも相談窓口(小学校区ごとに設置)・身近な福祉相談の実施と専門機関への取次ぎ・地域住民が集う、交流ふれ合いの拠点・福祉サービスに関する情報、ボランティア情報、地域福祉活動情報の受発信・概ね週1回、2時間開設
小学校区
生活圏域
市レベル
豊中ライフセーフティネットの仕組み
コミュニティソーシャルワーカー(CSW)
市 民
福祉なんでも相談窓口
★地域福祉ネットワーク会議★CSWが主催する、分野を超えた専門職による連携。行政の福祉関連部局、地域包括支援センター、福祉施設、保健師、保育士などが参加。
★ライフセーフティネット総合調整会議★
関係行政機関などが集まり、地域課題やその解決に向けて協議。子ども家庭センター、保健所、行政機関の代表などが参加。
コミュニティソーシャルワーカーの取り組み 発見力と開発力
公民による支援のコーディネート行政制度でサポートボランティアによる支援校区活動による支援困難事例についてはケース検討会
本人・地域住民・民生委員など関係機関職員
行政担当課、保育所・施設など福祉なんでも相談窓口
大阪府の定めるCSW養成講座を修了しています
●福祉なんでも相談窓口のバックアップ・社会的援護を要する人々への対応・複数機関の連携による支援が必要なケース・公民協働でのサポートが必要なケース・地域との関係調整が必要なケース
●地域福祉ネットワーク会議の運営●地域福祉計画の支援●セーフティネットの体制づくり●要援護者に対する見守り・相談
コミュニティソーシャルワーカー(CSW)の役割は?
公民による支援のコーディネート行政制度でサポートボランティアによる支援校区活動による支援困難事例についてはケース検討会
地域福祉ネットワーク会議生活圏域単位 地域課題の共有。施設、関係機関、住民が参加
ライフセーフティネット総合調整会議
制度の狭間の支援事例から・一人暮らしのひきこもりのAさんの支援
・ゴミ屋敷でサービス拒否の90代のひとり暮らし
・父親が病気で多重債務に陥る多問題家族
・転勤族で二人目の出産に悩む子育て世帯
・親なきあとの精神障害者世帯への支援
・若年性アルツハイマーの親を介護する若い介護者の支援
・広汎性発達障害で就労に悩む親子の支援
・高次脳機能障害の家族支援
・外国人親子の地域生活支援
・DVで逃げてきた親子の生活支援
・ホームレスの生活支援 など
事例1 引きこもり支援
80代の男性から息子の家庭内暴力のことで相談
家庭訪問
息子の医療受診 妻の介護認定 家族交流会への誘い
年金の手続き サービス導入 家族交流会立上げ
事例2 「ごみ屋敷」支援
福祉なんでも相談窓口に地域から相談
高齢者、精神障害者、引きこもりなどさまざまな世帯
家庭訪問(本人の心に寄り添う)
家のかたずけ
サービス導入 つながり作り 啓発 支援のルール化
事例3 ホームレス支援
公園でなんでも相談の相談員がホームレスを発見
公園でなんでも相談出張相談を行う(CSW)
生活支援(生活保護)
本人辞退
住宅手当 就労支援 本人の励まし 地域サポート
就労
事例4 元気なひとり暮らし高齢者への支援
介護認定を受けるほどではないが地域の活動にも参加したくない、ただ緊急時は子供もなく不安
一人暮らし老人の会 民生委員の訪問・見守り拒否
安心生活創造事業
安心協力員派遣サービス 事業所による見守り
有償による契約
緊急対応の窓口統一
制度・地域情報提供
なんでも相談から 開発プロジェクト・・・
・徘徊SOSメール
・ゴミ屋敷リセットプロジェクト
・悪質リフォーム対策会議
・男性介護者交流の集い
・若い介護者の集い
・校区単位の車椅子の貸し出し
・ちょボラサロン
・高次脳機能障害家族交流会
・ケアマネジャーと地域活動のガイドライン
・一人暮らし高齢者支援方策検討委員会→アンケート調査
・広汎性発達障害家族交流会
・小地域次世代育成人材養成プロジェクト 等々
コミュニティソーシャルワーカーの取り組み
徘徊SOSメール
社会福祉協議会 高齢介護課 障害福祉課
情報政策室
警察署
消防署
家族がいなくなった。まずは連絡を!
徘徊情報がメール登録者に送信されます
あの人、さっきのメールの人じゃないかな?警察署か(ケガがあったら消防署)に連絡を!
ケガがあれば
メール等受信登録者
徘徊SOSメールQRコードです。画面の指示に従って、ご登録ください。
※登録申込は無料ですが、登録・メール受信にかかる通信料はご負担ください。
悪質リフォーム対策会議
ゴミ屋敷リセットプロジェクト
75才以上の一人暮らし高齢者アンケート調査
高次脳機能障害者家族交流会
男性介護者交流の集い
八カ国語の地域福祉ガイドの作成
安心生活創造事業への挑戦安心生活創造事業への挑戦
有償による安心協力員派遣事業
宅配事業所22社500店舗による見守り
高齢者をめぐる制度の狭間 迷惑をかけたくないという本人の意識
本人からSOSは出ない
ひとり暮らしの増大 保証人・緊急連絡先もない
施設入所・入院もできない
悪質商法・多重債務・ごみ屋敷化
社会的孤立の進行
⇒安心生活創造事業の一般化の必要性
引きこもりや精神障害者等の子供と親世帯の課題
適切なサービス利用につながらない
生活困窮 生活保護以下の年金生活
男性介護者の増大・老老介護・認認介護
フォーマルサービスとインフォーマルサポートの連携の課題
掘り起こすための地域力・支えるための地域力
発見したことをワンストップで解決できるPSの役割
社協だからできること
制度の狭間の課題を地域力で発見し、支える
地域のつながりこそソーシャルキャピタル
100歳以上の高齢者・熱中症対策
公・民協働で支える
支援はサービス提供とともにつながり作り
社会的孤立を防ぐ新たな仕組みを生みだす
地域と施設の連携が施設入所者の生活を豊かに
社会的援護を要する課題を地域が学ぶ
ソーシャルインクルージョン
⇒これらをコーディネートするCSW