チームアプローチと看護の役割honoka-kango.jp/wp/wp-content/uploads/2018/10/...チームアプローチと看護の役割...
TRANSCRIPT
・リハビリテ―ション看護とは
・リハビリテ―ション看護の専門性と役割
・リハビリテ―ション看護のこれから
・時期及び目的からみたリハビリテ―ション看護
・急性期 回復期 維持期 終末期の特徴と看護
・予防的リハビリテ―ション看護
前回の内容
チームとは
・ 競技や試合のためにつくられた、何人かのひとのグループ
・ 同じ仕事や活動をする人々の集まり 「国語辞典 三省堂」
・ある目的のために協力して行動するグループ 「国語辞典 大辞泉」
【共通する価値観を持ち、共通の目的にむけて働く、二人もしくはそれ
以上の、職種を異にする保健の専門家による集団】
(米国リハビリテーション医学会による定義)
目標に向かって~
問題解決演習
ナースを探せ!
【ねらい】
☆グループの中で起こっていることをとらえる。
グループで問題解決の演習をする過程で起こるさまざまなことがら、(メンバー
の参加の仕方、コミュニケーション、リーダーシップ、情報の扱い方)に気づく。
☆グループの中で自分の在り方に気づく
チームアプローチの要件
複数の人が共通の目標に向かって知恵と力を合わせる活動を指す
知恵・・・情報 力・・・・実践力 合わせる・・協調
有効なチーム医療を行うのは容易な事ではない。
チームアプローチとは、自然にできるものではなく、
構成員の意識的な活動によって実現されるものである。
チームアプローチの要件
1.共通の目標がある
2.各自の専門性が明確にできる
3.円滑なコミュニケーションができる
4.アプローチの場が共有される
5.モチベーションを高めることに繋がるシステムがある
チーム医療の必要性
求められる医療・保健・福祉の様々な職種が専門性を発揮し、
緊密に連携し課題に対処する多職種チームが必要とされた⇒チーム医療
医師の判断だけで治療の方向性を定めることには限界
患者の問題を解決するために
高齢化・慢性疾患の増大
患者の持つ問題が治療を中心とした医療問題から、重複した生活課題へ
急性期疾患が医療の対象の中心であった時代
医師が中心 医師の指示により他の職種が定められた任務を果たすこと
ここまでの学習内容のまとめ
1.チームとは何か理解する
複数の人が共通の目標に向かって知恵と力を合わせる活動を指す
2.チームアプローチとは
自然にできるものではなく、構成員の意識的な活動によって実現されるものである
3.チームの役割について実践・グループワーク
グループの中で起こっていることをとらえる、グループの中で自分の在り方に気づく
4.チーム医療の必要性
次のお題へ・・・・
・リハビリテ―ション関連職種と役割
・多職種によるチームアプローチモデル1)マルチディシプリナリー・モデル2)インターンディシプリナリー・モデル3)トランスディシプリナリー・モデル
・リハビリテーション病棟における入院から退院までのプロセス・地域医療連携における情報共有・チームにおける看護師の役割
リハビリテ―ション関連職種と役割
• 関連職種・・・どんな職種がありますか?
看護師(1948年)保健師(1948年)助産師(1948年)準看護師(1948年)
医師(1948年)歯科医師(1948年)
薬剤師(1960年)放射線技師(1951年)
理学療法士(1965年)作業療法士(1965年)言語聴覚士(1997年)視能訓練士(1971年)義肢装具士(1987年)
臨床工学技士(1987年)臨床検査技師(1958年)
救急救命士(1991年)
精神保健福祉士(1997年)社会福祉士(1987年)介護福祉士(1987年)介護支援専門員(1997年)
歯科衛生士(1948年)
管理栄養士(1947年)
多職種によるチームアプローチモデル
チームアプローチの種類
1)マルチディシプリナリー・モデル
チームの目的:人命に関わる可能性のある緊急な課題の達成
構造・役割分担:一人の人物の指示により、チームの中で与えられた専門職としての役割
〈急性期リハビリテーション〉
疾患の治療が優先。医師の治療方針に基づき、病状にあわせて各自が専門職の役割を果たす
多職種によるチームアプローチモデル
チームアプローチの種類
2)インターンディシプリナリー・モデル
チームの目的:複合的だが、緊急性がなく直接人命に関わることが少ない課題の達成。
構成・役割分担:各専門職がチームの意思決定に主体的に関与し、それぞれの役割を協働・連携し果たすことに重点が置かれる。
〈回復期リハビリテーション〉
カンファレンスを通して、各職種からみた患者の現状や問題点、予後予測などの情報を共有し、共通の目標に向けてアプローチしていく。
多職種によるチームアプローチモデル
チームアプローチの種類
3)トランスディシプリナリー・モデル
チームの目的:さまざまな課題の達成
構成・役割分担:各専門職がチームの中で果たすべき役割を意図的に計画的に、専門分野を超えて横断的に共有する。「役割開放を行う」
〈維持期リハビリテーション〉
それぞれの専門性を活かした観察によって得られた情報は、カンファレンスを通してチームで共有する。
情報共有
情報共有とは、個々の社員のもつ情報を蓄積、共有、活用することをいう。
情報共有・・・チームメンバーの組織の種類によって異なる
①同一組織における同一組織の連携
②同一組織における多職種の連携
③多職種における同一組織の連携
④多職種における多職種の連携
同一組織における同一組織の連携
看護チームチームカンファレンス
〚患者個々の問題点〛
ケアの計画・実施➡評価
計画の評価➡修正
チームで情報を共有
患者に合ったケアのマニュアル
観察項目や評価の視点をメンバーに明示➡記録
同一組織における多職種の連携
専門職であるチームメンバー(回復期リハビリテ―ション病棟)回復期
入院時カンファレンス評価カンファレンス
リハビリテ―ション病棟における連携
〚一人の患者の生活について、目標を決めたアプローチ〛
入院時カンファレンス(患者・家族・Dr・Ns・PT・OT・ST・MSW)・・・目標設定現状分析➡問題点抽出➡目標設定➡治
療・ケア計画➡実施➡評価の課程
看護師とセラピスト間の連携
(看護師が情報の基盤となる)
看護師と介護士間の連携
①同一組織における多職種の連携
・看護計画とリハビリテーションプログラムとの整合性
・日常的な問題に即応し合う(看護師 セラピスト)
介護士の独自性を活かす介護士(介護福祉士・ケアワーカー・看護助手)
心休まる工夫・家族に近い立場から行われる援助
情報共有の場
多職種間の共通言語(指標)
②同一組織における多職種の連携
電子カルテの普及情報交換しやすい環境
情報を共有する為の共通言語(指標)・ADL(日常生活動作)・mRS(脳卒中急性期の患者の自立度評価)・FIM(機能的自立度評価法)・BI(バーセルインデックス)・IADL(手段的ADL) ・・・など・・・
評価法の数字の理解記録の表現の統一
多職種における同一組織の連携
※病院連携(病院・病院)※病診連携(病院・診療所)紹介状や看護サマリーなどの情報提供
・看護問題の推移・患者家族が障害をどのように受け止めているかという認識
・障害やADL改善の程度・生活場面での持久力や適応性・患者家族の障害に対する認識の変化
・詳細な情報は、退院後の生活のサービスに役立つ・患者の安全と患者家族の安心に繋がる
急性期➡回復期➡維持期
それぞれの職種がサマリーなどを介して情報を共有する連携
〚急性期から回復期へ提供する情報〛 〚回復期から維持期へ提供する情報〛
急性期
医師(病院)看護師(ER・ICU退院支援)救急救命士薬剤師MSW
亜急性期
医師(病院)
看護師(病棟・退院調整)
理学療法士作業療法士言語聴覚士薬剤師
管理栄養士MSW
回復期
医師(病院)
看護師(病棟・退院調整・外来)理学療法士作業療法士言語聴覚士
MSW
維持期
医師(病院)看護師(外来)
ケアマネージャー訪問看護師
地 域医師(診療所)ケアマネージャー訪問看護師介護保険事業所
患者の変化に応じたチーム編成例
マルチディシプリナリー・モデル インターンディシプリナリー・モデル トランスディシプリナリー・モデル
人口ピラミッの変化(1970~2025年)
団魂世代が全て75歳を迎える年・高齢者の増加・認知症患者の増加・一人暮らし高齢者の増加・出生数の減少 医療・介護の
ニーズの増大
生活習慣病であるがん、心疾患、脳卒中などの慢性疾患認知症を抱える高齢者が増加
2025年問題
医療提供体制の危機
そこで医療、介護分野において、高度急性期から在宅医療・介護までの一連のサービスを切れ目なく提供するために、効率かつ質の高い医療提供体制と、地域包括ケアシステムの構築が図られている。
患者・家族の不安は?
病気や症状のこと
通院をどうしよう
もう少し動けるようになり
たい食べることが・・・
チーム医療における看護師の役割
看護師は患者の最も身近な存在として24時間関わっている
患者の気持ちをくみ取る 患者・家族の代弁者 患者が理解できるように伝える
情報発信、チームメンバーへフィードバック、チーム機能の向上
お互いの職種の役割を理解し、必要に応じて専門職と患者家族を取り次ぐキーパーソンとしての役割
患者・家族の多様化する価値とニーズに対応すること、急性期から生活期にかけて質の高い看護を効率的に提供すること
質の高い実践力・倫理的判断力を備えた認定看護師・専門看護師