退官の挨拶 平成31年度 第1回常任理事会 第59回理事総会・家庭 … ·...
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ご多用の中、多くの理事の出席がありました。感謝申し上げます。
【日 時】令和元年5月10日(金)15:00~
【会次第】 司会:庶務部長 1 開会の言葉 2 会長挨拶 曽我部会長 3 来賓挨拶 文部科学省初等中等教育局 教育課程課教科調査官 丸山 早苗 先生 4 出席理事紹介(文書にて) 5 議 事 議長 朝倉副会長 ①平成30年度各部事業報告 庶務・調査研究・広報・研究紀要・
渉外・会計 各部長 ②決算報告並びに監査報告 会計部長 監査委員 ③平成31年度役員選出・新役員挨拶 曽我部会長 ④平成31年度各部事業提案・審議 各新部長 ⑤平成31年度予算提案・審議 新会計部長 6 岡山大会のお礼 (平成30年度)岡山代表 7 熊本大会について (平成31年度)熊本代表 8 東京大会について (令和 2年度)東京代表 9 宮城大会について (令和 3年度)宮城代表10 閉会の挨拶
平成31年度 第1回常任理事会第59回理事総会・家庭科指導者研修会
退官の挨拶
前文部科学省 初等中等教育局
教育課程課 教科調査官 筒井 恭子先生
平成21年から10年間、文部科学省在職中には、大変お世話になり、心より御礼申し上げます。全国大会や各地区の研究大会を通じて、素晴らしい方々と出会い充実した日々を過ごすことができました。各学校の先生方には、研究大会を通して日頃の取組を積極的に交流し、創意工夫を発揮して実践を進めていただいておりますことに深く敬意を表します。 一人一人が明日への希望をもち、それぞれの花を大きく咲かせるという願いが込められた「令和」という新しい時代を迎えました。情報化やグローバル化といった社会の変化が加速度的に進んでいます。超スマート社会(ソサエティー 5.0)の実現などにより、社会や生活が大きく変わるといった予測もなされています。これからの生活の中で困難に直面したときに、自分で工夫改善していける力、そういう力を家庭科でこそ子供達に付けていくことが求められています。人と関わる力や生活の課題を解決する力を育て、生涯にわたって、よりよい生活の創造を目指す家庭科教育がますます重要な役割を果たすものと考えます。家庭科の45分の授業は社会に、そして、未来につながっています。子供たちが学ぶ意義があると感じる魅力的な授業が全国各地で展開されることを期待いたします。 全国小学校家庭科教育研究会のますますのご発展と子供たちの未来、新しい時代を創る家庭科教育の充実・発展を祈念し、退官の挨拶とさせていただきます。
期間の最終年度であり、令和2年度から全面実施される。特に本年度の第5学年については、全面実施となる令和2年度を見据え、ガイダンスも含めて新学習指導要領の内容を卒業までに履修できるよう、2学年間を見通した指導計画に基づいて、本年度から実施することが必要である。また本年度は、教科書採択が行われていることから、来年度から新しい教科書を使用しての授業が開始される。家庭科の教科書については、5・6年生の2学年間を通して1冊であるため、来年度の第5学年は新しい教科書、第6年生は現行の教科書を使用することとなり、新旧の教科書は混在する年となる。
家庭科指導者研修会 概要
理事総会の中で、家庭科指導者研修会として実施しました。 「家庭科の学習指導と評価の充実」について
文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官国立教育政策研究所教育課程調査官丸山 早苗先生からお話がありました。
1 全面実施に向けたスケジュール 令和元年(本年度)は新学習指導要領の移行
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るとともに、それらを既有の知識及び技能と関連付けたり活用したりする中で、他の学習や生活の場面でも活用できる程度に概念等として理解したり、技能を習得したりしているかについて評価するものである。
(3)「思考・判断・表現」の評価 「思考・判断・表現」の評価は、各教科等の知識及び技能を活用して課題を解決する等のために必要な思考力、判断力、表現力等に関わる目標や内容の規定を踏まえ、各教科等の特質に応じた評価方法の工夫・改善を進めることが重要である。
(4)「主体的に学習に取り組む態度」の評価 「主体的に学習に取り組む態度」の評価は、資質・能力の柱である「学びに向かう力・人間性」との関係を整理する必要があり、①「主体的に学習に取り組む態度」として観点別評価(学習状況を分析的に捉える)を通じて見取ることができる部分と、②観点別評価や評定にはなじまず、こうした評価では示しきれないことから個人内評価(個人のよい点や可能性、進歩の状況について評価する)を通じて見取る部分があることに留意する必要がある。
4 家庭科の学習評価について 平成31年3月29日付け 31文科初第1845号 「小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について」(通知)において、家庭科における「評価の観点及びその趣旨」が示された。これは、「目標に準拠した評価」を着実に実施するために、家庭科の目標を踏まえて示されたものである。
評価の観点 評価の観点及びその趣旨知識・技能 日常生活に必要な家族や家庭、衣食住、消費
や環境などについて理解しているとともに、それらに係る技能を身に付けている。
思考・判断・表現
日常生活の中から問題を見いだして課題を設定し、様々な解決方法を考え、実践を評価・改善し、考えたことを表現するなどして課題を解決する力を身に付けている。
主体的に学習に取り組む態度
家族の一員として、生活をよりよくしようと、課題の解決に主体的に取り組んだり、振り返って改善したりして、生活を工夫し、実践しようとしている。
今後、国立教育政策研究所が作成する「評価規準の作成、評価方法等の工夫改善のための参考資料」や各教育委員会等での教員研修、各種参考資料等を参考にしつつ学習評価についての理解を深めていただきたい。また、各学校においては、学習評価の妥当性や信頼性が高められるよう、組織的かつ計画的な取組に努めるよう期待したい。
2 2学年間を見通した指導計画作成上の留意点 家庭科は、目標や内容を二学年まとめて示しているため、各学年でどの内容を扱うのかは、児童や学校、地域の実態に応じて様々な工夫が考えられるが、円滑な移行を行うためには、二年間を見通した指導計画の作成が重要である。特に、中学校から移行した音などについては、漏れのないように留意して指導計画を作成し、確実に指導を行うようにする。
3 学習評価について� (児童生徒の学習評価の在り方について(報告)より )
(1)観点別学習状況の評価の観点の整理 答申では、評価の観点については、従来の4観点の枠組みを踏まえつつ、学校教育法第30条第2項113が定める学校教育において重視すべき三要素(「知識・ 技能」、「思考力・判断力・表現力等」、「主体的に学習に取り組む態度」)を踏まえて再整理され、現在、「知識・理解」「技能」「思考・判断・表現」「関心・意欲・態度」の四つの観点が設定されている。今回の改訂では、育成を目指す資質・能力の要素を資質・能力の三つの柱として「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性等」で整理された。そして、資質・能力の三つの柱に基づいた目標や内容の再整理を踏まえて、観点別学習状況の評価の観点についても、整理された。具体的には、これまで「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」の四つの観点が、学習指導要領の目標や内容の再整理を踏まえて、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の三つの観点に整理することとされた。
(2)「知識・技能」の評価 「知識・技能」の評価は、各教科等における個別の知識及び技能の習得状況について評価す
①家庭科で育てたい児童の姿を明確にする。② 2年間の指導の流れを考え、題材を配列する。 〇「A家族・家庭生活」(1)ア ・ 第5学年の最初に履修(ガイダンス、生活の営みに係る見方・
考え方) ・ A、B、Cの各内容の学習との連携 〇 「B衣食住の生活」(2)「調理の基礎」、(5)「生活を豊かにする
ための布を用いた製作」 ・ 平易なものから段階的に学習できるよう配列 〇A(4)「家族・家庭生活についての課題と実践」 ・ 2 学年間で一つ又は二つの課題を設定して履修 ・ 「A家族・家庭生活」(2)又は(3)、「B衣食住の生活」、
「C消費生活・環境」で学習した内容との関連③新しい内容等は踏まえる。 ・ ゆでる材料としての青菜やじゃがいもなど ・ 日常生活で使用する物を入れるための袋など ・ 幼児又は低学年の児童や高齢者など異なる世代の人々との
関わり ・ 献立を構成する要素としての主食・主菜・副菜 ・ 音 ・買物の仕組みや消費者の役割 など④指導内容の関連を図って題材を構成する。 〇 「B衣食住の生活」(6)「快適な住まい方」ア(ア) ・ 暑さ・寒さは、B(4)「衣服の着用と手入れ」ア(ア)日常
着の快適な着方と関連 〇 「C消費生活・環境」(2)「環境に配慮した生活」 ・ 内容の「B衣食住の生活」との関連 など⑤各題材に適切な時間を配分する。⑥指導すべき内容に漏れがないかを確認する。