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支柱式養殖のノリ生産基本マニュアル 誌名 誌名 佐賀県有明水産振興センター研究報告 = Bulletin of Saga Prefectural Ariake Fisheries Research and Development Center ISSN ISSN 09191143 巻/号 巻/号 18 掲載ページ 掲載ページ p. 37-52 発行年月 発行年月 1998年3月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

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支柱式養殖のノリ生産基本マニュアル

誌名誌名佐賀県有明水産振興センター研究報告 = Bulletin of Saga PrefecturalAriake Fisheries Research and Development Center

ISSNISSN 09191143

巻/号巻/号 18

掲載ページ掲載ページ p. 37-52

発行年月発行年月 1998年3月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターTsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research CouncilSecretariat

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wイ'llj<liJlfli 18 (:37-52) 1998

支柱式養殖のノリ生産基本マニュアル

川村嘉応

Basic Manual of N ori Produce in the Pole System Cu1tivation

Yoshio KAWAMURA

目次

1. カキ殻糸状体の管l!Jiと採市 ・…・…・・……・・ 0・H ・・・…・・・・・いい……・・・…・…..一一 一一一一一一.38

1. フリー糸状f本の作り方 -・ . •• ••• •• …-一一一一-・一一一一一一-…-…-…-…一一......・38

2. フリ ーづけ ・・ーい噌…ー・…・‘…ー…-・…一一...…・ーリ・…..一'・…・……・…一… …… ...38

3.5RJJ包子づけ ・…………・・…・……ー…・…・…-……・ー…………......ーー・ー… .....38

<y i~ïJ !J(の減iïi方法 ・ー・・…・ ー-……一……...........…・…ーー・一一一一一一一一一….......39

4.カキ殻糸状f本の管理 ..........一一一・…ー……一一-・…・...…-ー-….......................40

f カキ殻糸状体の病気 ー……ー一一………ー……一一……・ー………一一一一…・-…-一一40

5. I与L上 ・野外探市上の注意 …-・・…・…………・…・…・…一…・・…・・…・…・…・・・…・・….42

TI. 護姫管理n・・・・…・・............……・・…・…・………・…ー・ー……-…一……………… .....42

1. 脊削VJの管理技術 .•• ー- ・-一一.....…一・一….....…・ 4 ・・一 ……ー・…・…・…・ 4・・・42

2. 育iltiNJのニ|二山操作 u ・・・・…・…ー・…ー…一一一一..一………………… …ー……… .....42

3. 冷凍入n同ijの網管理主 …・…・……・………一……………・・-…….....ー・白…・………・・ 0 ・・・43

4.冷凍入庫の方法 一....一ー…・ー…・ー……・…ぃ…ー・・一一……… … 一一… …-一一一一一 一.43

5.冷凍網問後半の養殖管理 … ・・ ー…・………・……・一一一一....一一一.......…一…一.....・43

IlI. ノリ養殖における病容とその対策 …・……・一一一…・ 一一・…一…・…・一……・・…………....44

1. 輩:伏I拘病 ••. •.• •.• •••.•••..••.. 一-…-…・…ー・・一… ・ー……・・・-…ー…ー...........…・い け・44

2. アカグサレ病 ・ー・・… ...……・… ー……・一……一…-….....…-一一一… ・・一一一一一.44

3. スミノ リ .•.•• •••.•.• ••..• .. •. •..•.• •. •. .•• •• .. •.• •.•.•.•.•. ・・・ー・ー・ー・・・・・・ー・・・・ー...................‘・ ・・・45

4. 活性処理の効来 ,・・・… ・一…………・…・・・……・… …・…・…一一一・…・………一一'45

5.保硝と病害発生との関係 ー…・・一一一一一一一一一一一一一…ー一一・・ー・一一一 ....46

6.色落ち・ー・ぃ・一一.... 一………一一……......…-…...……-一一一一一…….........….47

7. アオノリ ........一・ぃー・…・・ー一一一一-一一ー・…・…ーー・一 ..-.-.一一・・一一一・ーー・ー一....…48

N.養殖品種の選択と開発 ……………・...……………-…・…-… ・………………… .....48

1.品種の選択 ・・一-・ぃ・……・………ー…・……ぃ・…・………・……一-・………・・・一'49

2. 品種開発 ...-...... ・・・ ・ ・ ・・・・・ ......・……-…-…-…-…一一一一……-…-一一一一.49

V J量級に ・・・ ・・一一 一…・・…ぃ……ー…・・…..........………・…・……日・・……-・ぃ.........50

1.ノリがまずい ……・ …・……………………………一………一一…・………・…一一 50

2. 旨いノリ作 1) ・・ ・・…・-…・……..…………一一一-…・………ー……ー・ー……,・……'"・.51

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近年,ノリ養描j魚家の経営が思わしくないため,多く

の~二:雇者が夏季にはアルバイトをしたり, 日IJ業を持たれ

ているようです。カキ殺糸状体(殻JJ包子となる糸状休の

人ったもの)の培養から採711J,養殖まで l年を通してノ

リ養殖に携わっている生産者は,少なくなっています。

しかし,ノリ養殖の生産性を向上させ上手に経常してい

くには,基本11句なことをしっかり勉強し, 実際の養殖に

活かす姿勢が必要でしょう。それにはまず,カキ殻の培

養を一年を通して行うのが一若手~\-、ょうに思います。そ

こで種苗の元となる糸状体の作り方と管攻について話し

ます。

しカキ殻糸状体の管理と採苗

1. フリー糸状体の作り方

生産者の皆さんは養殖も終盤にさしかかりますと, '-Ie

:長,品質の点などで白分が気にいった葉体をフリー糸状

f本として保存しておきたいと思われるでしょう 。

まず,葉体を良く観察して,形,色など良い形質を持っ

たものを選別し,果JJ包子の形成を確認します。次に,活

性処理を行い,雑ifIを落とします。このH寺の条件は,

pH2.5の溶液に 7-10分間浸漬すれば良いでしょう 。余

り低い pHに浸演すると,来JJ包子を殺してしまいますの

で,注意が必要です。次に,顕微鏡を用いて壷状i~iの有

無を確認してください。荒状菌が感染していた場合は,

マラカイトグリーンの 5ppm溶液に,葉体の健全度に合

わせて 5-10分間の浸出会処理を行います。処理した業体

は,数日培養して査状TMiがとleきていれば, もう一度同じ

処理iをします。壷状閣は糸状体に感染しますので,滅菌

しないとフリー糸状体はできません。このような処忠告を

した葉体を,シャーレに入れて巣胞子が落ちるのを数日

待ちます。そのIJ寺シャーレの中にj威関したカマラスの小片

(約 1x 1 cm)を入れておけば,フリー糸状体を試験管

など別の符器に移す時に取り扱いが便利です。

来胞子を形成していない葉体は, 14時間日月期, 10時間

時期の日長, 180

C (室温でも良い)の条件でしばらく 室

内培養すれば呆胞子を作ると思います。

以上の作業において,煮沸した零器と80'Cまで加熱し

た海水を使用すれば,フリー糸状体が藍藻や珪藻などに

侵される可能性は少ないて、しょう。前もって培養水に二

回変化ゲルマニウムを 1-5 ppmになるように加えてお

くと良いでしょう。

2 .フリーづけ(フリー糸状体をカキ殻へ撒きつける

方法)

フリー糸状体は 3-4かnに1度は換水するように心

がけ,~に撒きつけをする l 週間j'jij に換7](しておくと撒

きつけた後のカキ殻への穿孔薬が良くなります。 1)J'枚

のカキ殻にJ散きつけるためには約 1g (i盟主iik)のフリー

糸状体で十分です。

フリー糸状体の切断の方法は, ミキサーの1ま|が隠れる

くらいまで海水を入れ,それにフリー糸状f本を0.5gほど

入れて30-40秒位ミキシングして行います。このIJ~\ フ

リー糸状体の長さが, 0.1-0.3mmの大きさになってい

れば良いでしょう。この市InJ析した糸状{本液をスライドグ

ラスに取って検鏡し,糸状f木数を数え,液 1cc当たりの

伊11本数を部lべます。これを 3月では 1cm'あたり 3-5 {I(;I

になるようにジョウロなどを用いて広げ‘たカキ殻の Uこ

散布します。 12月にJ散きつけるのであれば 1cm'あたり

]伺で良いと思います。フリー糸状体を散布した後は,

風で吹き寄せられることなく穿孔しやすくするためにも,

遮光幕で裂いをかけるなど500ルックス以下に11音くすれ

ば良いでしょう o

なお,穿孔までの EI数は 50

Cで30R, 10'Cで151:1,150

C

で51:1ほどかかります。

3 .果胞子づけ(果胞子をカキ殻へ撒きつける方法)

:!t!:JJ包子つ‘けしたカキ殻から得られた,f1[は,スミノリに

なり葉ffいなどと言われていますが,不明です。与UI:,こ

のブi?去を取っている生産者は少ないようですが,すぐ使

用できますので便利です。

まず, JJ}i藻を採集(摘採)したら果胞子ができている

か係:日立した1&,よく j毎*で、iJtい, 1五|くしはやってミスなど

の上に広げ蔭干しします。翌朝, 1, 2 Qのビーカーに

海水とともに入れ,明るい所に置き時々撹1*します。こ

うすると果胞子ーが1:1'/(落ち)ますので,午後に葉休を取

り除き果JJ包子液を作ります。次に来胞子液 1mQ当たりの

/:1:1にどのくらいの胞子があるのか調べた後,フリーづけ

と|司じ位の雨積当たりの佃数になるように撒きつけます。

しかし,実際には欣出された全部の果胞子が穿孔すると

は限りませんので,撒きつける時には少々多めに入れる

方が良いでしょう。果胞子づけ時の照度はなるべく明る

い方が良いので,直射日光を避け, 3000-4000;レックス

の所にしばらく置きます。

どちらの方法でも 1週間くらい経過すると,穿孔の

程度が検鏡しやすくなりますので,確認したら500-600

jレックスで5月頃まで平面培養します。垂下培養では,

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2000-3000)レックスが良いでしょう。また,穿孔率がm.J.

ければ再度;散きつけを行います。 /Jci1il,が18'C位になる 4

月中旬までは撒きつけができるでしょう。これらの作業

で使用する海水は,当然,塩素消毒を行企い,比重20-22

のものが良いと思います。カキ殻は購入したのち,十分

にj先浄してから使用します。

Gr 海水の滅菌方法

カキ殻糸状f本の培養に使用する海水は,できるだけ沖

表 1 カキ殻糸状f本の培養管理

2月 3月 4月 5 Jヲ 6月 7月 8月 9月

糸状f本の育成 果胞子,フリー糸状体極付 糸状{本生育期 胞子嚢形成期 胞子議成熟期

け及び糸状体を繁茂させ 糸状{木を繁茂 胞子嚢をよく形成さ 胞子裂を成熟させる

る させる せる

良好なもの 褐 色 褐色,黒褐色 黒褐色,黒紫色 |黒紫色

河ィ,ミ光線が不足して ネズミ色 濃緑色,光沢がない糸状体は校

状L 、るもの

ネズミ色,黒緑色の斑点ばかり, またはH包子 ~fカわl、さ L 、f本

グ〉薄桃,煉瓦色j炎褐色,周辺縁辺 黄緑色

状 光線が強過ぎる態 がノコギリ型 サメハダ(カキ殻の表面がザラザラする)

肥料不足 1ゑ 色

上下反 転 特によく行う(月 2回) よく行う (月 l回)

よく行う (月 1凶) 特によく行う 梅雨の問はし ]1包子嚢形成を進

i先 i争 (月 2回) ない める以外しない

ミE 11m行う

(a)i先i争時の乾燥(干山)には要注意、

な よく行う(月 I回) 特によく行う ;梅雨の 1111はし 盆過ぎたらし換

* (月 2回) ない ない

1回行う

{乍特によく行う(常に培養水量に注意し, l成った分だけ

補 水 よく行うそのつど水を加える)

業施 月巴

糸状{本の状態(こ]jI'}じて遮玄加える。シュライパ-i夜か市販のもので良い。採高 1か月 前

からはしない

採前首i]の事前

そ の他 水槽内のカキ殻枚数を適度にする 培養室の通]!j',¥を良くする 処型を行う

(表 2)

水i鼠 5 'c以上27"C以下にする 夏はjiiiJ.T.¥を良くして28'C以上にならない様にする

比掌 18以上22以下を維持する 25以上になったらj炎*を加えて比重を下げる

士}号 pH 8.0-8.5, 8.5以上になった場合は換水する 酸性になるとタチウオ症になる

ヨ喜垂下式

(ルックス)2000-3000 2000-3000 1500 -2500 1000-1500 1500-2000

光環 平irri式 500-600 500-600 500-600 500-600

(1レyクス) 梅雨時の光線不足に注意 照度は胞子の

士克 量,熟度に応、じ

K~ て加減する

2 j!Ji1llH程!支で珪;菜類が繁茂して薄 次第に明るく

く汚れるf立 する

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合ノkをくんできて,海水 1 トンあたり 5%濃伎の次~出

素酸ソーダ200mQ(lOppm) をiZE加してよく十先宇ドしたの

ち.静置しておきます。 l日後,チオ硫酸ナトリウム(ハ

イポ)を通呈(約20g)加えて,タえf;qlhh.素測定!(,;):て必、ず111

利されていることを伸一認して1~期してください。ノ、イポ

を人れ過ぎるとタチウオ沿~,こなります。 rl-I和後 2-3 仁l

1-ltJ は糸状体の観徐ーが必~です。

4 .カキ殻糸状体の管理

l 年を j邑したカキ殻糸状体のjid養:g.:::f~IIは表 1 に示すと

おりです。

1) 6月

ノリ養9l(が終わって一息したのもつかの間, 6 nにな

るとカキ故に入れた科のことが気にかかる季節となって

きます。これから.悔|・1'](二人り暑い不節とるります。ノド

温は,糸状体の生育に品もi基i当な20-24"Cになり, 6日

まで糸状{本を精一杯予l'ばすように管JI担しましょう。

①糸状体の色一ーカキ殻糸状体は,肉H民でみえるように

な りますと,フリー什けの前いものはFitl,、なりに生ー:長

するにつれて,地点が大きくなって相7主に抜令してカ

キ殻全[Irjに色がついてきます。績の人りが適当なもの

では次第に濃くなって烈みを憎します。また1',Jtl,、もの

ではやや紫色がかつて見えます。このような糸状体は,

その条l'十のまま以後を就けます。

-糸状体の色が;WI,、ネズミ色や灰色等のJj~イヤーこれま

で,l!(1度不足の条flーで市獲されていることが子恕され

ますので,ややH月るくしてtff養します。

-紫,赤紫,れんが色笥:の;Ji;みが強し、場モトーIIFJるい条

件でI行主主されていますので,ややuti-くして防護しま

す。

-色があせて;'jiji次貰紘色を借びてきているJ-,b',('ト一栄養

~:iYl不辻で明主主されていますので,ぬJJ巴をしてくださ

。、ーしV

-カキ殻の表1Mがザラザラ(サメハダ) している場イト

糸状体を l切るい場所において長い間般~;Jç しないで

培養するとこのようになる場令があリます。この糸

状{本は, ,l!il}立や栄養状態などを改普しI15養を継続す

れば,伎十1:1できます。 とくに平凶i培養するとなり易

いので:ITiq;j:白養に切り終えると予防にもなります。

②照度一一重下山養における!!H}支は, 1500-2500ルック

ス,平凶ji古養の場令は500-600Jレックスが適当でしょ

う。目安と してJJi!,it;矧が土佐殖し, 2週11¥jくらいでカキ

殻を覆うようになる!!il}支が良いと思います。林部殺iの

発生は光線過多,どちらも発生しない場合は光jill不足

です。とくに錦町mJJは光線不足になりやすいので;1_定、

しましょう。

③口一jJcと換ノJc一一この頃になると, j:行主主水が蒸発して7]<

:htが減少してきますので, 1;国rI¥jに 1IITJくらい注ノJc(i炎

;Jc)し,比重L020-L 025をH:!i持してくださし、。 1.026

以 1--は禁物で・す。換;J,も 401二1,こ1@を目五'に行ってく

Tごさ L、。

@洗浄と施Jl巴 i"jれてきたらカキ殻の洗浄を千lい,そ

の後J!il!反の栄養剤てi込いので,胞Jl巴をしてくださ L、。

⑤その他一一一二可l'下式であれば吊しているカキ殻の I-_T反

l!i.L~ を十r うことも必躍です。 なお, 6Jnご~IJ になっても,

カキ位糸状体の色がJだくならず色がついていないよう

でしたら, なんらかのJfril天|て引ー長カリ10',.;r;に)tUしている

か,中山死していると,也、われます。このような場合は試

験研究機関や水産改良汗及川i常に相談してくださし、。

2) 7月

7月になると,栴GI:jも1I!'1け 1iF.で最も持い11;)')(月を.iiliえ

ます。糸状f本にとっては7,::j;J, i比偵しづl:Kðl~~~~ , 1!~ も池内;ii

な環境条í~1ーとなり,弱って病附守も発生しやすくなリま

す。また,{立を付lばしあlけていました糸4犬f十;は,これか

ら胞子のうの形成から充実則を迎えます。糸状体の観祭

を Mi繁にf干し、ながら,大切にj~~!;・養をあいすましょう !

①!!W支ー一一梅1:1・jj¥}J悶J'1- 1 は!限度不足になりやすく,梅~I・lがlりlけるとと もに H蒸しが急、に強くなります。行,miがHJl

けたら,ややjJIlえ気味の,I!日皮がH¥.、でしょう 。ただし

6月までH音めで収益した場合は棋阜の!限度に反さない

と十分な)j包-f会のうが形成されません。 8 月 f~jJまで ffiÏl

下培養で1000-1500Jレyクス,て1-:TM J;~ 養で500-600

ルックスにします。

②ノl(~Mc一一気;111がおくなり, 1fi養;J吋ltl む 20-25"Cと」宇i

してきます。f以;日1ヨ妥安Aぷ,i日川l;L品l日」i1lを2お8"Cj;)以、[卜令にしないことカが古,-

疋袈安今でで、す去主←主:1内付のj瓜瓜j通邑しをi良迫くし, 極秘が焼けないよ

うに」一夫してくださ L、。

③換ノJ,一一比弔が1.025以止と I~:J くなった場介には, コヰー

し;J,を紋凹に分けてfjl,、, tHIかけてもとの状態にとた

すよう心がけてくださし、。その他の管理lは 6)-JとI,;Jじ

です。

g カキ殻糸状体の病気

糸状(本の病気として(J:,政}fit病,,Ii、変病.1色のrp11凡

ツボカピ病,縁変百万などがあリます。梅刑期に,!!HJ主:ィ4

Jιゃj毎;]<の滅的不-1'分などの符;担1'.を怠ると発':tします。

病気の佐状と士、j策についてふれておきますので,十分に

気をつけて刈)必してくださし、。

。員J)HA1一一糸状休が繁茂してし、るカキft貨に小さな坑色

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のJjI::~':が現れ,急速に拡大し全面iを覆うようになりま

す。進行すると病巣の中央は白色になって枯死し,同

聞はずi;色になります。京!日間が関与しているとされ伝染

力が強<, ;j,g,lが18-20"C以」ーになると発土佐します。

対策は, まず,竹下病したカキ殻に触った手で他のカキ

殻に触れないようにすることです。次に,培養水の比

屯を1.005程度まで下げて, IIJjるくして 1週間程消養

します。その後は11:;;;!;i毎ノj,に戻すようにします。)j包了ー

のうの形成が遅れている場ー令にはストレプトマイシン

を 1.eあたり 15];単位ほど加えて培養すれば良いで

しょう 。 伝染)]が岐いのでくれぐれも U:_~~-: してくださ

し、。

②i)J、交が,j-一一 5 月か ら栴il:i季にかけて多発します。 さl~: り

のド!が就くと先生しやすく,カキ殻がみ伺色またはだ

いだい色となリ, 2 -3 FIで急、速にlおがリます。この

州気はAI、j点養の-1、市liに多くみられます。原凶ははっ

きりしていませんが。対策としては附養水を交換し,

ilij;j, Iこ1受けたまま泊射日光に30分はどあてると病斑

;'11)が紘色に変わりますので,その後やや両日({皮て'.1台をき

すれば良いでしょう。

①屯のi:jI病一一糸状体がカキ殻全TrTiに繁茂し.県紫色に

な っ たカキ殻表miに亀のq.l状の I~I線の幾何学(lJ;J税慌が

引れます。発足1:時期jは8, 9 n の~,',;jì ,\1l ll寺に肉眼(IJ'J発的

が多くなリます。:車両r-riの寄生によるとされています。

これに感染すると胞子の放出数が減るので採苗に使用

するか何かを車両ijによく検討する必要があリます。

@ツボカビ州一一ーカキ殺の凹ItIf古liで糸状体の色がまず槌

色し,やや1it緑色を,if?びるようになり,その範囲は徐々

にカキ殻全存11に広がっていきます。)点囚は混同HJi

Chytridiumの感染によるものです。対策としては, ;m ;j,比重1.010程度のi1Ui,μ]-1百養を 1,2週間討しけ,その

後 IF.',' ;i;ì'tJj7]<に戻すブi位、で f~ 1"、結果が符られます。また,

.I!(t肢はやや正:jめが良く,毎年発生するような場合には,

マラカイトグリーンの0.2ppmで115養すれば感染の|坊

iIーにつながリます。

⑤紘変iikト一一糸状体が繁l支し:1A紫色になったカキ殻に紘

色あるいは貰紘色の斑点が表れ,次第に全両におよび

わゆEします。暗号を水中の栄養右足不J乙カサーな原閃とされ

ていますので,栄養士iiを加えた新しい1;Yi養水に替えて

くfこ‘さ L、。

@タチウオ位一ーカキ:,liJJ:の表I印ーが所々で光リ、需拡の;場

合は表官iiが余IJfllUし, 洗浄すると符易にはがれます。ハ

イポを人れ過ぎるとi1iiA,が階性二となり発症します。重

山の場合は換ノドしてくださ L、。

41

3) 8月

例年,設を過さますと,円 ':1.1の残暑は厳しいのですが,

判|兇はひんやりと涼しくなってきます。胞子のうの色素

f本は,dU犬になってはっき りしてきます。今月のカキ古生

糸状体の管J}!l.は,胞子のうの形成fffを増やすことがポイ

ントです。 i魚期をひかえて必ず)j包子のうの形Jj比泣を検鋭

によって硲:認してくださし、。

①.f!!i皮一一役過ぎからは次第に明るくして, )j包子のうの

71如来が一1-分であれば, ffi下式では1500-2000ルック

ス,ヂ耐式では500-600;レックスでそのまま培餐を続

ければi込し、でしょう 。胞了のうの}伊丹比が不ー|ー分であれ

ば, riij述の!限度よりもやや高くして培養し, J1(i J支不足

にならないように管理することが屯要です。

②ij,iJ¥¥t一一一暑L、lニI(こは, [0.射日光があたらないようにJjj1

通しをHくして28"C以上にしないようにしてくださ

"0 -)j, 8μ-HtlともなればJ也んによっては,判l兇

の冷え込みがひどくなりますので,主内への風通しな

どにはj土志してくださ L、。

③換ノド一一水jjuiが下がり始める批過ぎての換ノドは禁物て、

す。従って,カキ殻表面のj+;れなどは*ìn~tが低下し始

める前に除去し,施肥もその時行うだけで良いでしょ

う。 I71養*の換ノドやカキ殻の洗浄はi日立があがってい

ない与'-'i!Jjに行うなどの注志必ず必要です。

暑い不i171には,病気が出やすいので 糸状体の観療を

患らないようにしましょう。

4) 9月

9月に人ると北の方から陸上採出が始まります。平成

7年J支の採711時期を地Jiの試験研究機関に尋ねてみます

と‘l也 |採161目立 9月t旬に松島湾, 9 月 ~I 巾jに東京~t.J ,

ì~iiril人J ìljJ, 9月ド旬に伊勢;丸三j日ntjで始まっています。

~Í'外係 !?i はMU-一採白ーよリ 1 週間程遅れて同じように行わ

れ, 10月上旬には有明治jで始まります。いずれも採点IJ.直

則は水i見が23"Cを下回る頃を目安にしているようです。

近ごろは採前から摘採までおよそ30-35日とかなり td

くなっておリ,ほ占iの良否および?采山知l間のj!5i速が,以

前にもまして品質や生産枚数に大きく影響を与えるよう

になりました。採前日jのカキ妓糸状体の管理次第で,採

苗が適.ilに14期間て:.fj-われるか決まりますので,最後の

ツメを;怠らないようにしましょう 。

5 )採笛直前

ノki}~か低下してくると,胞子のう |人lの殻JJ包子が欣山に

むけて充実してきます。殻胞子の足や充実の程度は,今

までの管:五ftと温度条件により,'3',米不H'I米が決まっていま

すので,まずは検鏡により,どのような状態かを昨認し

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表 2 カキ殻糸状体の前処理方法

処理方法 作業内容

飽和水蒸気 -糸状f本をポリ袋につめて密封後,涼し

い場所におく。(1週間以上の抑制が必要

ならば途中 11支海水に戻し再び抑制処理

する。)

trn 高 温 '*i孟を27'C以ょに保つ。

窓を締め切る。

ビニールシート等で囲む。

ヒーターを入れた場合はかたよるの

で時々撹件する。

暗黒 . 1日中暗くする。

(少しでも光があれば効果なし)

その他 -糸状f本の士音養密度を高くする。

-換水をしない。

-高栄養分添加。

市IJその他に低塩分,高塩分,連続光埼養

処理があります。これらの効果はすぐ

れていますが,放出の際に数が少なく

なり,放出周期も乱れやすいので,お

街jめできません。(抑制し過ぎは禁物で

す)

換* -培養海水を新鮮な海水に替える。

(古い海水て、は効果なし)促

低 i.liA -士青養海水を15-20.C程度に冷やす。

-冷却期間は量に応じて 3-10日間

冷やし過ぎ (5-10.C)は逆効果。

氷で冷やす。

進 窓を開放し,冷気を入れる。

短 日 -明期を l日8時間程度にする。

てください。一般的には殻胞子の充実を促進したい場合

は,室内の風通しを良くして朝晩の冷え込みを与え,抑

制したい場合は朝晩の冷え込みを避けるために,ビニー

ル等でおおい保温するように心がけてください。詳細は

表 2のようにすれば良いでしょう。糸状体が繁茂し胞子

のうが多いものでは,採苗日 1週間前,薄いものでは 3

日前を目安に糸状体を洗い,新しい海水に替えれば良い

でしょう 。また管理している糸状体が少なければ,冷却

器と加i且器を利用することによって,殻胞子放出のピー

クを採苗日に合わせることも可能です。

5 .陸上・野外採苗上の注意

カキ殻糸状体の殻胞子は,水温が10.C以下,比重(σ'15)

が1.015以下になると放出数も付着工数も少なくなり,照

度については800-1000ルックス以上でないと放出はさ

れますが付着数が少なくなります。

そこで,陸上採苗で、は,比重が1,020以上の新鮮な海水

を準備してください。殻胞子の放出は,夜明け後2時間

以内にピークとなります。その時,曇っていれば付着状

態が悪くなりますので,人工光 (3000-5000ルックス)

をあてることも効果があります。網に付着したあとは,

4-6時間程経過しますと,ノリ芽は立ってきますので,

それ以降は干出を与えても,冷凍入庫しでもあまり死な

ないようになります。冷凍入庫に際しては,子際よく水

分を取り除くなど短時間で入庫しないと,張り込み後に

芽落ちしたり生長が遅れたりしますので注意が必要です。

野外採苗では比重低下が著しい漁場での採苗はできる

だけ避けて(1.018以上になる漁場が良い),短期間の内

に採苗を終了するように努力してください。それには,

殻胞子放出のピークを合わせること,網が十分に太陽光

に当たり,波によって良く動くように,表面で網を浮動

させること,採苗器(ラッカサン,ズボ)内の汚れを取

り除くようにすることなどが大切です。

II.養殖管理

1.育苗期の管理技術

育苗期の管理としては, 千出操作と網の洗浄が主な作

一業です。子出の効果は害敵(雑藻など)を駆除し,幼芽

の生長を調撃し丈夫な芽を育てます。採苗後 7-10日ま

での網の管理, とくに干出の与え方は,その後の生長や

品質を決定すると言われるくらい重要な作業です。また

網の洗浄は汚れを落とすだけではなく,海水の交換(栄

養塩,酸素の供給)や害敵の駆除,弱った芽の除去など

の効果があります。

2 .育苗期の干出操作

1 )採苗直後から 7日くらいは昼間の干出H寺間帯に,ノ

リ網のそばにいて,天気に合わせて網への干出操作を

行うことをお勧めします(人工干出)。とくに,正午過

ぎの干出(乾燥)は天気によって左右されますので,

乾き過ぎないように注意しましょう。乾燥の日安とし

てはみち縄が乾く程度が良いと思います。

2 )降間後に漁場内の比重が下がったのちの, 午",~i'l操作

は注意が必要です。満潮時おいても比重が1.010以下

であれば,網は干",':1:'1させずに1,015以上に回復したの

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ち,干山させましょう。低比重にあたったノリ芽にい

つもと同じ時間の干出を与えますと,痛んで、その後の

とl三長がJEく品質の低下につながります。このような時

には日を追うごとに干,~~,時間を少しずつ伸ばすように

してくださし、。とくに正午過ぎに干出するような潮回

りには,人工干出を与えるとよいでしょう。また,低

比重の対策として,沖合いの高比重の海水を汲み置き

し,干出する時にI噴霧する方法もあります。芽が肉眼

視されるようになってからの干出過多は芽を傷めやす

く品質低下につながります。

いずれにしても脊苗期には気象条件と潮汐に注意し

て,ノリの乾燥度(千出時間)に細かく気を配り管理

してください。

3 .冷凍入庫前の網管理

冷凍網は,養殖期間が長くなる冷凍網期(地方によっ

ては秋芽網期を前期生産期,冷凍網期を後期生産期とlIif

ぶ)に使用しますので,病気の入っていない健全な網を

確保する必要があります。基本的には育苗期の干山操作

で述べたような育苗管理を行うことが大切です。そこで

入庫前の干-IJ',が,冷凍網出庫(張り込み)後の葉体の活

性にどのような影響を与えるか調べました。その結果は

表3に示すとおりです。普通の比重で培養した場合,干

出を与えた葉体の生理活性は,干出を与えなかった葉体

よりも若干高い位ですが,低比重で培養した場合には,

かなり高くなっています。冷凍入庫前の干出は,出!車後

の葉体の活性に良い影響を与え,冷凍網期の生産性のl向

上につながると思います。とくにスミノリの発生を防除

するためには良いようです。潮汐との関係から入庫前に

干出を与えられない王子や浮流し漁場のように千出を与え

43

られない場合には,人工的にで、も干出を与えることが,

健全な冷ィ東網を確保する上から重要なことでしょう 。

4.冷凍入庫の方法

冷凍入庫は天日で行い,ノリがゴム状に乾いたのち陰

干しを行い,網温度を下げて冷凍入庫することが基本で

す。ところが,近ごろは半乾きの状態で入れたり,ビニー

ル袋に多数の網を入れたりするなど入庫の方法が,おざ

なりになっているようです。正しい育苗を行っても,入

庫方法がずさんであれば元も子もなくなります。基本に

忠実にしたいものです。また大型扇風機を利用した室内

乾燥法は雨天時には力を発揮します。冷凍温度について

は, -20o

Cといわれてきましたが,最近は 25--30o

C

で良い結果が出ています。

5 .冷凍網期後半の聾殖管理

1月以降,有明i'tijで、は活性処理を行ーいながら 3月中

旬まで栄養塩がある限り,ノリの生産が続きます。さて

1月から 2月上,中旬まで、低水温期となりますので,こ

のH寺期の養殖方法についてお話します。低水温期は高水

温期に比べて,摘採間隔が約10日間と長くなりますの

で,養殖作業計画を修正しながら余絡のある作業を行ーっ

てください。活性処理を導入する以前の養殖管理は,冷

凍網張り込み後,養殖水位を少しずつ高くして,低水温

期には昼間 4-5時間の干出を与えていました。近年は

活性処理をすることによって,昼間約 3Jl寺聞の千出を与

えるくらいの水位でも,病気にならずに葉体を生長させ

ることができます。ただ,活性処理だけは=iiiij採こeとに l

凹はしないと,細菌や糸状細菌ーなどが付着して品質が急

激に悪くなってしまいます。

表 3 冷凍人11ト目íjの干,LI ~の有無による出陣後のさE理活性

冷凍八日I~íjのこF- II',1時間

培養<=1'1の比重

hr

。15.8

4

。18.1

4

。2l.2

4

;J,;品, 15'C 司 mi'-支, 5000ルックス;'-1:理活性

冷凍山「事直後の活性 冷凍出!率後5日間

域養後の活性

ml/cm'/hr ml/cm'/hr

0.54 l. 06

l. 49 l. 36

0.89 l.13

l. 41 l.71

l.11 l. 46

l. 55 l. 47

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44

また, <1j'<Ui網を,:!',hj-':してから数|百|の摘採をれうと,な

かには病気になるなどして品質がmJくなったものが!I',

てきます。その場合には,作lをザiH:;した後,"fJrしい制に

張り替える方が賢明でしょう。日長リ替えるlI~j一則としては,

lI'<ilWlが100Cを切ってしまうと,冷凍人l草されていた知め

の集体では,生長がJtJ-J符できませんので,そのliijが良い

と思います。,'P,miするときのiiOJllIlりとしては,初めの冷

凍網,'I:',}車日と同じ時期(有lり1i1Ifの場合ですと小沖JJから大

河}Jの n日)が良いでしょう 。 il~*i弘知lには、こまめに市性

処理を行し、ながら制 1枚(s尺x101日l網)あたり 500.600

枚を Elj主に11tH去をわし¥以質ノリの生肢を心柱トけてくだ

さし、。とくに~M状 j'l\ iが感染した網では早め与1 めのJ出:H~を

する方が良い結栄がれiられるでしょう。

IIl.ノリ養殖における病害とその対策

1.壷状菌病

平成 8 年度も全19lの養宇IQi.f(tJ~j で dt状 I品i'Ji存による被'-ïÎi'ーが

みられました。この州れの I)~I天|は査状!日i (OかidiojJsÎs J高

の1~[ '問)という藻I日l矧の感染によるものです。しかし,

この闘が夏の!日しどこでどのように午i舌しているかは明

らかになっていません。どのような条刊になると,'1',て く

る(先生)のかもわかっていません。いままでの位,、;::il")

な亦fiまから 9)..J下旬ー10)J_L'.11)にかけて冷え込むと斗]

し、11‘問Ijに山てくるような傾向があります。本的は, lfJjノド

i品である秋!,f網JtJJの','ーいIIA:J刷、 しかも集長が知いII.y:!tlJに

発生すると大被'誌になリます。冷凍網ltJlにまで持ち込ん

でしまいますと, Jl\.~['H\ が低下しでも徐々にですが, fi'(CJ!;

に被'-~i~'ーになります。耐を殺す方法もありませんので,人

11¥jですとまさしく不治の11;;;のようなものでしょう 。

212状肉1iI,jの対策としては,抑制ljijと発生後の刈策にわ

けて考える必-~があると,141います。 i.!üJt}jþjíjの対策として

は, まず,i.!立場行使の改刊こで・す。 ii'ff:!犬]r:iは7)qiu¥JS.Cです

と, 2 1:1で遊走 fを川し.これがiJijノ),1['を泳ぎ、ながら感

染して蔓延するという性質を持っています。ですから,

査状i:f:i病の感染寄生数とif'立場内の流速との間には大きな

関係があります。idLれが:iM{ければ感染の程度がI1まくてす

む、とし寸傾向があり, {オ~:ìM{ 15cm/秒を境として布:J~ l!:;, iな差

がでできます。

皆さんの漁場で恥;1犬|話i病が多発し、被'芹となるようで

したら, i.¥¥t!tJ JHijの今頃からi.!(tJ;!,J行使について検討されて

はし、かがでしょうか。長状|五i1,k]の対策にとどまらず,i也

の1JI,j:告防|徐,製品向上につながることはいうに及びませ

んのでo

zt状"ji';iが小さいノリ Xl本(主主制iWIι)に感染しますと,

生岐になかなか結びつきません。 またとI~産されても川信[

が似端iに1'<<ちてしまいます。さらに, ifTィ京総lにまで、::i't::状

l品lが人ることになりますので,大なリ小なりの被'-11ーがをを

YlllJtJHllj'l- '統くことになります。 主1'~; l.kr五j(立引段|併では殺す

ことができませんから,集卜I1管f~1lで|山|徐するしかありま

せん。以ト,その対策をあげます。

①t紅白場所の選定一ーまずもって第 I次感染を逝くする

こと。fH.:米から頻繁に充ノ[:した場所て、の採lYiiをできる

だけ避け, しかも,流れを以くするために採iYi場所を

集中させないようにしましょう。

②育itωUJのJIしい管内ー一一fHiiJt)1の官旦Ilは軍当日です。 i必

Ifーノド{立て、養地して健全なノリ必を育てましょう。重ね

~ftjで養~II'(する WIII刊をできるだけjJj くして‘',;;:;(こ i ïTULを

兵くするように心がけてくださし、。

③発生{I((認後の冷凍人JU'f.一一-/J(~Nlが150

C 以仁であれば

益処の速度かiIiく,被'市:が大きくなリます。したがっ

て,健全な網の椛保と少しでも流れを良くするために.

感染が確認されたら,できるだけ平く冷凍人I')iするこ

とを納めます。

@先生f,官:白幻灸の裳9il(%'辿!と摘採一一養タj!市;ー珂!の基本とし

ては,蛮状i拘の~~延速度よリ%休の/1て長.~I立が?くな

る程度にT.'J',をりえながら養刑します。支柱式的場で

は~先の )j(こ感染が*'1' しますので, 1t先の))をJ71め

土jJ_めに摘探するようにしましょう。

⑤!主任後の一斉撤去と冷凍網の!I',!ilf一一覧@がひどく,

被'-ぐが大きくなったJ必令は, i.((t場から綱を一斉に撤去

して短くても 1JlJ.! liU は !6 !.l~iLÇ( である伴|をなくしてし

まってください。その11,¥'主体はilljにJ従来せずに陀 1.で

処即するようにしてくださ L、 その後,冷凍保イfして

いる ~ftJ は, ffli状問、iの感染の有無を検鈍して, :fl'li状1品!の

感染が少ない網から,liJ21りすればu¥,、でしょう。また,

未!~O;;染~悶を持っている i.!(t 五r:r-.-から制を供給してもらう

などの;]'ぶ汗ができれば唱 さらにu¥,、対策といえます。

J-)..1の点、!策を全員一九となって'よ;行するのはjmしい

のですが,努力する1111iWi.は光分にあリますc

2 .アカグサレ病

アカグサレ病(:t.lJllI芸it:I札 m;Hlcカビ目,腐敗カビ干t

Pythium J~,の 1 砲が感染して,包きる病気です。この l揺l は

fJl~状附と I , i) じように.Jli.の r:u,どこでどのように生活し

ているのかiリjらかになっていません。 しかし, mどの場

合, iiij 1一l漁場において, itU日リ養W(された網(や[1ぴ過ぎ

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た制)やi佐官な芳一Nきの綱で初認されます。そして,流

れが遅くなるノH~!jJ を '1 1心に~延します。その11キに|昨 I:j:jと

/J'CiAll上昇かEなりますと,一層ひどくなり知一時間で大被

古・となります。浮き流し漁場でも, 1司じような条件によっ

て,似合~y となリます。

アカグサレ?i)~ は, D~(岐点l を殺すことができます。 以 f- ,

その方法をあげます。

の二i刊Iによる方法;一一一一般的な方法として,まずーh'I',を

きっちり与えることです。合水i:.y,i20-30%程度までJ:i之

燥させることによ って,アカグサレWiを殺すことがで

きます。 感覚的には主体がコユ、状にJ:~Z く程度でilいで

しょう 。

②i令ィリiに よるブiil~一一アカグサレ IWが感染したノリ制を,

1-2週間以上,冷凍入I!i{すれば, 1誌を殺すことがで

きます。

①山Jll1l~分によるブ'iU~一一1~.:J~IJlll分によって I主i を殺せる条fl-­

は,n{~ 分13%の [II",'J Jftl1l分 溶 液 lこ20分 11¥], 14-15%に

15-20分r::J, 16%に2分i1JJのj受漬 、ずれかて111;構で

す。これによ って柑めて間1I.'j,r:.¥jでI1tiを殺すことができ

ます。

④陪によるブjj三ヶー酸によって,アカグサレ j~î を殺せる

pHと処J'IlW'i'11iJは,表 4にポすとおリです。処理は,

pH2.0て、i受iftll-.'j,r:U8 分f立をドlì主に行えばi~ い結:..1.とが

ねられると思い ます。ただ,酸処JDlは,環境条何やノ

表 4 問主処Jjj!によるアカグサレ l¥ljの死減条件

pI-I

;受ii'iIl.'J'I:¥J1. 80

lうf "Yr:

J つ タヒ

口 タヒ

10 予ヒ

タヒ, j:Rjがタヒi成している;LI:, Ii¥jはと1:存している

1. 98 2.21

~I ê

子ヒ

死 yr:

表 5 ;J,;},,¥と pHとの関係比!Ti1.022

/l(i['II~

1ri釈(J; :~}支16

0

C 10'C

1001古 pH2.16 2_24

200 2_40 2.47

300 2_60 2.66

45

リ茶f本の生育条件に十分に注意しながら'主施してくだ

さし、。とくに,表 5にノiミすように100倍希釈で、フ料品が

160

Cのu寺は pHは2.16,1O"CのH寺には pHは2_24と,

水協が高くなれば pHは低くなります。

⑤集団管収によるブi法一一アカグサレ病の被害を避ける

ために,本病が発生しやすい雨水抗期間'-1',ノリ網を

-11キ冷凍保仔しておいて,環境が好転(ポihl低下)し

てから養刑を行う方法です。実際,瀬戸内i1Ii:等でうた施

されており,有効なブ了法といえます。

ーキ 査状i草i?1)4,アカグサレ病の対策は, 一人で実施して

も効果は少なし漁業者の皆さんが一斉(集団)にわ

到することが重要です。

3 .スミノリ

病気は,素|天1(ノリ主体の性質ーなど),誘閃(水温,塩

分などの環境条件あるいは管四条件など),主閃(病j駒栄i

など)が揃って初めて大きな被存となります。これを病

気発生の 3要!主|と 言います。 12<11に査状商病とスミノリ

の141閃と被子?との関係をポしました。査状rJli病では,た

とえ5411状j1Mが観察されても,誘凶として養抗上場で低比重

やMJノドiJIllなどの条件か判liiわないと,被右にはなりません。

スミノリでは,素|さlが多I1羽生11:品種すなわち~く何lぴる

性質,誘i天|が育官iJ切の二|二日!l不足,低比重環境,摘採期に

入ってからの1'11ぴ過ぎなどが考えられています。 ヰベ困は

谷地の養刑場によって意見が分かれており, 有明海で発

生するスミノリので凶は,制限lて、あるといわれています。

スミノリの対策は, まず脊711期から卜分なこF-i.I'lをJj-え,

f控11i育成を行うことです。育111期知jが低比重傾向であれ

ば,なおさら二r-u-',を与えることが必安:でしょう。青山知1

J(J-jにー|二日11をffえることは葉1本の紺j)j包)j英(控)を強くし,

恥J?IJ';性,面白令i束性をつけることにつながリます。 i令i東制

山伸子ゑも二HI',を与えると,何lび過ぎを有1Iえ, 1ヌ12に示す

ように市111的の増殖を芥1Iえることもできます。また百七t

処理!もスミノリの防|徐に効果を発揮します。fJi・賀県の場

合, pH2_2-2_5で 7-10分間の浸漬という条件で,摘採

匂に 111'1の活性処J~t'. を 行 っています。ただ 7 年度のよう

に市性処耳V_をしてもクモリ,スミノリ系統のノリが生産

される場合が有ります。恨本(1¥)な刈策となれば,やはり

ニh'I',を卜分に与えて養高oすること,すなわち保!?lから拡l

保までの日数を現庄の約30~I から約35 ~I ,こ1qlばすこと

だと思います。

4.活性処理の効果

活性処理は干葉県ーの平野安日111氏がもともとはアオノリ

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[誘因]低比重,高水温環境

など

[主因]壷状商

[誘因]ゴ|二出不足, il中ぴ過ぎ

低比重環境など

[ヰーIDJ制H~i ?

図 1 蛮状商病(左図)とスミノリ(右図)の原因と被害との関係

の駆除を目的に始めたものです。いろいろな効果がある

ため現在で、は全国に普及しています。効果としては,ま

ず処理すれば葉体 1gあたり 10万から100万個付着して

いる細菌(バクテリア)を1000-1万個にまで減らすこ

とができ,アカグサレ菌を殺すこともできます。これに

よって品質が向上し, しかも,シログサレ症などの細菌

性の疾病を防げます。また,ノリの活性をアップし,栄

養塩の吸収を兵くすることにもなります。これらの効果

によって従来ですと 5,6回の摘採で終了していたi魚、

期が海水中の栄養塩が有るかぎり,摘採できるように

なって漁期の延長にも繋がっています。その結果,品質

の向上と生産枚数の増大に貢献しています。ただ,活性

処理は万能ではありません。当然のことですが,正しい

養殖管理,適正な干出を与えることと並行して行うこと

によって,初めて大きな効果を生んで、いくのです。

近頃は, 1i1Jはさておき活性処理さえしておけば良いと

いう風潮が見受けられます。ノリ養殖の基本である千出

を与えて養殖することはノリの活性をアップさせ,ノリ

葉体"11のアミノ酸量を増加させ床も良くします。さら

に葉体の細胞膜(壁)を強くし,耐病性,耐冷凍性をつ

けることは言うに及びません。

5 .採苗と病害発生との関係

平成 8年度の有明海の場合, 10月 1日(月令 8月19

日,大潮から小潮の中間)から採苗が開始され,小潮に

かけて穫をつけることになりました。その結果,芽の調

整がうまくいかずに,むら付き,厚付きなどがみられ,

また子山の与え方も難しくなりました。小潮採首すれば

au

ノリ葉体付着制関数

可-

dM/

g)

9 A

1981

/e

6 5 10 15

養殖期間(日)20 24

図 2 ノリ ミ実体f寸新制商数と7J,位(午,'1',時1l¥J)との関係

現在の養殖管理からすると,摘採が小泊i]jにかかりますの

で,天候次第ではアカグサレ病の大被害につながって行

きます。まさにこれが今年度のノfターンでした。9月下

旬から11月七句にかけての気温の変動(佐賀地方気象台

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て,生産金額を維持しなければならない時代であれば,

病害対策を優先して病害発生の危険をうまく回避できる

ような対策を講 じることが必要です。この対策について

は,養殖管理を徹底する, 張り込み枚数を減らすことは

当然ですが,採苗時期を遅らせる, -11寺冷凍入庫するな

どが考えられます。各地の漁場により事情が異なります

ので言及を避けますが,安定生産を目指した養殖ができ

るように計画することが大切で、しょう。

現在のように生産枚数をあげることで収入を増やすよ

うになると,養殖期間が長いことが漁家の安定経営に必

6 .色落ち

資料)を図 3に示 しました。10月下旬から11月上旬まで

の気温は,図めように平年依よりも;士山、値 (10月下旬平

均値 ;18.3"C (+2.tC), 11月上旬平均値 ;18.rC (十

3.4"C)) を示しました。更に悪いことに摘採が始まった

頃は凪が多く雨まで降りましたので,アカグサレ病の蔓

延には最適の条件となり大被害となってしまいました。

全国的にも気象の傾向は同じだったようですから,アカ

グサレ病で被害となった漁場は多かったと思います。た

だ兵庫県などアカグサレ病対策として, -11寺,冷凍入庫

したところは被害にはなっていません。このように採前

日の決定は,その年の作柄に大きく 影響しますので,慎

重に行う必要があります。現在のように生産枚数を上げ

26

日平均気温 (佐賀地方気象台)

24

22

20

14

18

16

(υ・)}賠訴

12

⑩ O ⑥ • () O

降水畳とB鯛時間{佐賀地方気象台)

12

30

一二三#一一一一(=叶

10

8

6

4

2

25

20

?llit--司

FN¥罰

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15

10

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¥OF

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h¥O

¥O

¥O

mN¥由

、一hN¥町

N¥町

mN¥m

降水主と円 )1日時間の変化1:1 ~ri.均気温,図 3

、、。

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48

~Iiな粂f!1 となります。しかし,プランクトンが発1 1 しや

すい漁場では,プランクトンすなわち色落ち発生の遅速

が生産に大きく影響します。今までにも色落ち刈策とし

て,多 くの試験研究が1jわれてきました。そのうち最も

検討されたのは, iu[}llt)t人法,海副投入法 %TfiiT汝平li法

などの}j制巴による )j法て‘しょう。いずれもある程度の効

果は認められています。しかし,現伐のように乾ノリの

単価が安ければ,係算が令わず、またl;lly~に及ぽすt~'~I~}~

も問題視されるようになりましたので,なおさら,施)j日

を実施するのは|刻現liになってきました。

近年ーの);IJ見では,色落ちを緊急に回復させるにはアン

モニウム~ÍI1~ をFli ¥,、るのがぷいとされています。色iちち点;J

策としては,呪在行っている活性処沼尻IJのIjJにそのよう

な栄養士認を入れるん法や,海上で、の施)1巴が十jえないなら

位|で帯養して色をu:.すブ]";泣くなども与える:必要があるの

かもしれません。

7 .アオノリ

ノリ養剤において,アオノリやアオと呼ばれて,ノリ

綱に付着ーする種類はス ジアオノリ, ヒゲアオノリ (k"1<~:;;t;,

Eηtero1n01tha属)など数種類があリます。このf:ln釘iは

すう光性(光りに向かつて泳ぐ性質)のあるj並走イを主

に夜明け直後に放出します。遊7t-f-は, 1三14に示すよう

に90分間ほどは生きています(遊i永能力がある)ので,

その間にノリ絹に付着:することになります。しかも JJ(~JIII~

が22'C前後ですと,アオノリは, 1き15に示すようにノリ

よりも平〈生長しますo lJ,iAi'dJミI討し、秋:序維J.ltJJにおいては

厄介ものです。アオノリの|切除は,いままでこF,'I',付与や

冷凍入jj)l'による方法に頼ってきましたが,近ごろは;1i'!t

処理による fj法が主流を占めています。

a:干,'1',付与による防除一一ーアオノリ のili:jl子は,綱にイ寸

着した芭f表:であれ(;f, 90-120づi'11¥Jの-HI.',を与えるこ

とによって,かなりの5;を殺すことができます。しか

し葉f本が 1111m ñrí後と I~:J 11艮ネ凡できるまでに生長 しま

すと,同じ1"-11,,,1寺山では殆ど殺すことができません。

採点[終了後から,継続して一r-II',を IJ-えることはアオノ

リの防除に布引jで, しかむ,健全なノリ葉体の脊rillに

つながります。

②i古性処理1による駅除一一この方法は,lJ'(i~'tが日し叶lij:Jt!1

に行うと,ノリ葉体を殺すなど‘失敗する雌率が高いの

で,注意が:必要です。あくまでも主内実験の事例です

が, pH2.2-2.3の処理ii:主に 6-8分間(水i!,U8"C)浸

潰すると f~いという結果が併られました。 しかし, pH

を少し低くして処理時11¥1を長くすれば二次対三を殺した

リ,税*を傷めたりします。またノリが 1Ct11以下のH寺

に処現すれば親Jlーを会滅させる危険tlもあります。処

理する首íjの緋l管1'tJ!.,処理1するlI~j の主主体の状況や環境に

よって濃度や処J~I!II寺聞を制強するように心がけてくだ

さL、。とくに濃度制技は希釈倍率に頼らずに pHメー

ターを附いて正確に行ってください。(詳*111は活性処Jlj{

のマニュアル(佐賀県発tlJ)を参,11(1)

N.養殖品種の選択と開発

わが|五|の沿岸には,分史n::'j!:上28輔のアマノリ知が作:育

し,書量刑ノリとしては11種がμ忍められています。とく

に,養地に使j↓iされている主要なアマノリとしては,ア

サクサノリ,オオパアサクサノ リ,スサピノリ ,ナラワ

スサビノリの 4怒があリ,それぞれの性状は表 6のよう

に2'1なります。'文際の養殖では,この'1-'からさらに多く

の品騒が選抜され養刑されています。とくにII{JfI150.i1'-i-¥::

¥00 ......... ¥ ず /

間副

生山川本・(%)

。 ¥¥¥、?一一一一一一一:D 6(コ 120 100 まお

防長1I.'fII¥J (分)

図 4 アオ ノリ遊え f・のうfイ'{1~'f I t: 1

• 100

10

アオノ J→ /

/ ------〆/ノ

レペ三一ノリ日決長

mm

10 20

j'~;,養1-1数(日)

30

図 5 アオノリとノリの牛K

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以降は,多JI又性Jdl砲が多く使1+Jされるようになって引在

の51淀川代の一医|にもなっています。近年では川、の込

い品砲, 色の呉孔鼎.主;いL 、 l川lh日~~r{在初宿廊IT主nなどを j選笠抜する f作侍傾'tf頃f[向にあリます。

i新リ折7しいlJ!日日i

ズズ(!柁;吃吃ノリの先jれ1筋など)にあわせて変化しておリ, 11:¥'

代を反H央しています。

1. 品種の選択

J31柾iの選び方としては日,:fi1!.の特徴をil,確に把拐し,

ifl場(FI分)にあったl目桓を選ぶことが最も重要です。

Jj11砲の特徴は,カキ殻あるいはフリー糸状体を販売する

ところ(人)が,おおよそのことをJ山起したうえで,皆

さんに完リ込みます。佐賀県の場合ですと, 1ít~足品程と

して特選された品種が上自獲され,供給されるようになっ

ています。それでも,漁場特性や天候によリ少しずつ見

なりますので\件 l~l で養航し品種の竹ょ質を把捉すること

が必要です。その後,各自の係11九 ニr','J',操作ーなどの管坦!

)1法や経営ブ'j0十lこ令う品楠を慎重に,選んでいく姿勢が大

切です。つまり,人の意見に惑わされず, l!ol分のスタン

スで選択することが重要でしょ う。自分でカキ殻をt;り養

している方は,性質がわかっている品種のフリー糸状f本

を何種類か混ぜてフリーづけするのではなく ,それぞれ

の腕を>;IJ伯|に培養しておいて,採苗時に,カキ殻をi毘せ'

ることをωjめます。カキ般をj構人しているブjは,同{~長に

購入後混ぜるようにすれば良いでしょう。いずれにして

も 9 月のH古点で予想される養殖Jtfl間 ~IIの気象条件に令わ

せてJilt穏を選ぶよ うにする方が良いと,官、います。ちなみ

に,天気予報が3, 4か月先まで当たるようになればー

この方辻、は生症の安定に大いに効力を発櫛するのですが。

ただ I,'i,:r1fiの選択よりも築地管;そIIが大司lで、ある」とい

うことに皆さんも輿論はないと,思います。台こから氏より

49

育ちとも言います。忘れないように!

2 .品種開発

イ/l,賀県では新品平市の開発を行 ってお り,多4又'ltrlJ!,:fMの

選抜を例にお話したいと思います。 f,:止米の選抜ì1~ と佐賀

県で'h った室内培養による選抜法との違いを 1~16 に ïJ-' し

ました。従米のH法は,新品種の選抜までの1:1数が 5

年以|二はかかります。それに対して,木県のブ11去てιあれ

ば,早ければ4年と鋭くて済むという利点があります。

本県ではおよそ50株のl品種を保有しています。この中に

は級々な性状を持ったものがあリますので,全てを同一

条1'tぞ室内山養したのち,とくに生長のu¥,、株を選抜し

ていきました。室内情裳は, ;,((1,場の }}\.iJ~/l変動に近似する

ように出養水視を35H間で22'CからlアCまで低下させ

て十r¥,、ました。この選抜を繰り返して純粋な品開にしま

した。その結果,凶 7 に示すように-tit奨,~~,H[A よりも 35

~I 後には約30%も生長の良いものを選抜することがで

きました。また魚坊の養刑試験(冷凍網期)でも表 7

のように,アミノ酸iEが多い,等級がぷ!.¥,ミ,生産枚数が

多い,光沢度が;官j¥'、とい う良い結果を得ることができて

います。この品種は新佐賀 l号と命名され,漁業者によ

る試験が行われて新!日程として利用されていくものと忠

わhます。

この方法を活用すれば, 11寺代のニーズにあった品種の

開発が短期間で・行われ,漁業者の要望にもt!ll応できるこ

とから,今後が期待できそうです。

表 6 ゴ二弘!なアマノリの特徴

干長 .J:Ii 徴

アサクサノリ 市栄養漁場ではilu期水までitIがりがよく,柔らかし美l床である a 河口漁場に向き貧

栄養漁場には向かない。二次:ルを多く,'1',す。浮きidlし漁場に|向く。

オオノ〈アサクサノリ アサクサノリの変種と足、われる。とくに稔 I~' が強〈生長がよい。 耐+ど問:が弱〈, 75栄養

なげさirrtし;,(':t場にJi'J<。

スサ ビ ノ 肢も広く養死.1.されている (~lf章。 色彩 . 光;)~が よく外観にす ぐれている 。 日出分に強< ;中

令if1l坊に|むlく。色決ちしにくい。

ナラ ワスサ ビノリ スサビノリの及、将と,目、わJ.1.る。 Jlx,:立の点ではオオノ〈アサクサノリに及(;j:"弘ーいが,色彩,

光i)~がよ L 、。スサビノリに比べて徐'1tが低<.二次芽も少ない。支柱漁場にl古lく。

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従来の選抜法

数 年 (? ) I漁場内で生長の良い株

1年

3年

数年(? )

1ゴIミ 室内培養試験(2-3回)

l.if

3.iF-

数年(7)

図B 生長の良い品種の選抜方法の比較

v.最後に

1. ノりがまずい

近年, rどこどこのノリがまずくなった」と L寸 言葉を

問屋さんの間で耳にします。ノリの旨さは乾ノリに含ま

れるアミノ酸,核酸,塩分などの成分が微妙に影響し,

柔らかさなどの感触が加味されて評価されているものと

思われます。旨さの成分の中でも, とくに,アミノ酸量

の多少は大きな影響を与えているようです。養殖水位(干

仕1時間)を変えて養殖した時のアミノ酸量を調べたとこ

ろ,表8のような結果を得ました。アミノ酸量は養殖水

位を高く,すなわち千出を+分に与えると多くなるよう

です。 水位が高いと光合成活性が高くなり,ノリ自体が

健全となり,アミノ酸量も培t加してくると考えられます。

当然のことですが,その他の環境条件(栄養塩,流速な

ど)の違いによっても旨さは異なりますので,浮流し式

養殖場でも栄養塩が豊富で、流れの速い場所(時)であれ

ば,旨いノリが生産されています。

ただ,養殖水位を高くして養殖を続けると,全体的に

ノリが赤みを帯びてきたり,柔らかくなります。とくに

有明海のような支柱式養殖場の場合,この傾向は著しく

なります。この;かみを待ぴているけれでも旨いノリは,

4∞

まx)・一一一一一一一一一一一一一一

200

100

一策長

mm

500

4α3

ま氾 F 一一一一一一一 一一一一 一一

20コ

1C氾

O

25 35 士行養上l数 (I:! )

国主内情養における選抜品種の生長

1--図,推奨;品極 A: -FI'BI. )1主抜品種;

・,室内培養した葉体の平均薬長(9木)

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表 7 ノリ養殖~ÚI.場(冷凍網期)における選抜品種の:14 徴

日 韓アミノ酸17:ー

lllg/100g 等級

推奨品lJ¥A 4688 2 ~Iト

選抜品積 4897 0 1

以前は今以上に罰'1lffiが;布く,それなりに単11m も r~j~ 、傾向

がありました。しかし,近年,旨くて柔らかい贈答附wzノリの消費が1111ぴ'1i語み,やや硬いコ ンビニ(おにぎり)

用乾ノリの消費が増大して,百くて柔らかいノリ(詳ii出

が下がっているわけではなL、)の需要が減っています。

そのため,旨さよりも色(県さ)で買うという傾向がみ

られています。このことが黒いノリ作り,すなわち養描

水位を-,;げて養殖することに拍車をかけて床のないノ

リの生産につながっています。低い水位で養殖すること

が,まずいノリが増えてきた大きな原因のーっと考えら

れます。このようなノリ作りは味への影響だけにとどま

らず,養殖ノk位が低くなって病警の多発という結果を捌

き, ~t産の不安定要因の一つにもなっています。哀を返

せば,旨いノリ作りを進めることは生産安定にもつなが

ります。

2 .旨いノリ作り

消費者が最も望んでいることは旨いノリを食べること

だと思います。旨いノリを安く,大量に供給することが

消費拡大につながりますので,将来的にも旨いノリ作り

は重要なことでしょう。旨いノリ作りを行うには養殖管

理をJili正に行い,摘録後の陪{誌のi凶般方法などを改善=す

ることが必要でしょう 。また品磁の選択も大切です。

①樹立方法一一ア ミノ駿誌を多く合んだノリを作るM-j;

表 8 * uUl IJ後処における乾ノリの話ー級

とアミノ商萱宣le

養航j明 養殖~.~級

アミノ円量豊

(右前i採U;I灼J) 水位 (mg/lOOg)

r ~~"l 1"、 一L5 4265 秋芽細J羽

1普:準 I 5 2914 cll 月仁竹J)

il¥い J..5 2689

r'i,'JI.-、 」一一 3 5423 (i-ì(~~~間知|

車問1, 3 3224 (l2rJ J..ilJ)

f氏い リつ 5312

.iti}t:度'ilイ日li ~,て i:''t枚数

表 主主p] 制 1;枚当fニリ

% %

25.59 632

出34.46 720 出

としては,前述したようにできるだけ干出を与えj説jF

な管理を行うことです。また環境条件とくに流れを良

くすれば栄養塩が多い状態と同 じになりますので, iM

iillしを良く する方i去も有効でし ょう。

②Ejl混のj副彼方;ヨ「一一i,(~t場から製造工場まで運搬すると

きの方法によって, どのようにアミノ固ま量が変化する

かを調べた結果を凶 8に示しました。結論としては,

ih.T;;J<に入れて冷たい状態でH音くして持ち帰る方法が,

アミノ酸量の変化がなく良い結果となりました。

③品積一一異なる8品種を同じ方法で養殖した場合のア

ミノ自主量を調べたところ,図 9に示 しましたように,

品積によって情くらいの差があリました。 この結果は

乾ノリのアミノ酸量を基準に品種の選抜を行えば,浮

流し式,支柱式養殖場に適した昧の良い品種の養殖が

可能である ことを示唆しています。今後,品種商から

の向いノリ作りも期待できそうです。

現在のノリ養姫については,完成された技術に近づき

つつあるように思います。このことは昭和50年には,68

億枚であった生産枚数が,平成 6年には123億枚(漁業養

殖業生産統計年報)にまで増えていることからも明らか

です。

-jj,流通の育11で‘はやや立ち遅れているように思いま

す。とくに乾ノリの消費が,生産枚数に見合って拡大し

ていません。さらに若い人のノリ離れがみられています

ので,需要もや/1ひず,単価が低迷しています。結局,漁

業者の経営は不安定となり ,廃業者が増え平成6年の経

営体数は, 全国で10.632(同 !こ一年や11) と1Ip,和50年に比べ

て約 1/3にまで減少しています。

ノリi*-業が抱えているl}ill題を解決するには,まずは検

公休flilJの改革.が必要であると思います。市場にmた乾ノ

リは,'i:)'/:きノリで売っている場合が多いわけですから.

色よりも伝さで評iiUiできるf本mlJを作る必要があるでしょ

う 。 また瀬戸内などの浮流し式養殖場では硬く~;山、ノリ

をきちんと評価できるようにしなければなリません。つ

まるところ現行の検査員による評イIUiでなく,機械なとに

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80 1

d

130 11両J末f五 120σコ連E事 110

ノ円安

を 90100 としfニ

σ〉

ノ示、

%

52

70

12

J出H~7.ï ì去の違いによるアミノ般車の経H、1 変化

a ,簡易 JJ足水後通常の illi!~~ b,簡易)j)[水後冷附処J)I[してj主搬 C,JJ兄;J,後通常のj出品2;d, JJ見7](後j令H在処:r:nしてj副般 e ィ'IfJ;J,に入れてj凶般; f, ihJ;J,に入れてH青処却して1出版,g, ihj水に入れて冷H古処埋してjllij般

J向探後の経過1I;¥'fl¥J

60 0

図 8

よるゑ:観的な評filljがて、きる体制を{'Fることが必要でしよ

う。このような体制を作ったうえで,旨さ,柔らかさ,

色,つゃなどを消費者にiF.しくア ピールし, 1問符j・I~,コ

ンビニJ:F],家長E月1にi直した1;吃ノリそれぞれの消費拡大を

4500

4000

図りたいものです。

この他にもノリ産業か守白えているIl:]題は,たくさんあ

りますが,主主~Ìf'(i,((t家の経営の /í i]J.'.ーを 目指して,生l仮・官

民イ',j;:で論議し施策を構築したいものです。

なお,本稿は平成 8"1三6rJ-平成 91f 5月まで「をき嫡」

紙書房発行 に述紋された内存に加筆,訂J卜今したもので

す。

選総S ~~ 議S、冷

、ぶや

き警

巡蕊ぷ;

話量~i 主

11

議選警察N

S議選SN

遊 3500高H

') 3000

聞をJI:' m ~.. 2500

mg

/ 2000 lOOg

1000 /.

500

1500

O

8

品種によるアミノ円安rlfto)追い

口,その他;[JD,アラニン; ~,グルタミン椴;

回,アスバラギン駿:.,タウリン

7 6 5 4

EIt qdtn

2

図 g

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支柱式釜殖のノリ生産基本マニュアル

}llj・-];),';1必

J "1におよぶカキ1没糸状1本の也:聞の)iU、については司フ

リー糸状体の作リ }J, フリーづけ.米H包子づけ.カキfi立糸状

wの病気と対策を、'Jミド:~:~の設Ylll: l~::JlIlについては,保 lYL卜の "仁

志、, T-f fi~-JtJJのl,::flj!技術・ h'I',-t:¥Hi", i冷f令Tt広叫凍Il京!i人l'守桁l

i凍司京l人!咋司京Iのブ方J一jがj去f4当等L存三を, ノリ1ff}iI(における11;.j'ïi~・とその対策につ

いては, ~-tl~状 Wi1~.í,アカグサレ病. スミノリ,色縦ち,市七|

処Jfj!の必I)*~[;・を. さらに養YfI'(,日

記紋し,文tì二式養Y~( を h っている養子l立染者のための7ニュ

アルとして11日々した。