気象学入門 9.オゾン層破壊の科学fuji/edu/kishou2016/lec.kishou... · 2017. 2. 7. ·...

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気象学入門 9.オゾン層破壊の科学 北海道大学・環境科学院 藤原正智 http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/ 1 オゾン層、オゾン層破壊問題、オゾン層の将来予測、太陽光と紫外線 講義資料:http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/edu/kishou2016/

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  • 気象学入門9.オゾン層破壊の科学

    北海道大学・環境科学院

    藤原正智

    http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/

    1

    オゾン層、オゾン層破壊問題、オゾン層の将来予測、太陽光と紫外線講義資料:http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/edu/kishou2016/

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    天気図:2016年12月10日18時

    札幌大雪2016年12月10日(土)新千歳空港大混乱10日(土)~11日(日)

    (オレンジ色の点:新千歳空港のおおよその位置)

    12/10(土): 札幌市では午後3時に65 cm(平年の5倍)。新千歳

    空港では天候不良や滑走路の除雪作業のため252便が欠航、約1000人が空港ロビーで一夜を過ごした。12/11(日):

    新千歳空港では11 cmの降雪があり、除雪作業のため181便が欠航、1500人が一夜を過ごした。

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    天気図:2016年12月8日21時~12日3時

    札幌大雪2016年12月10日(土)新千歳空港大混乱10日(土)~11日(日)

    (オレンジ色の点:新千歳空港のおおよその位置)

    12/10(土): 札幌市では午後3時に65 cm(平年の5倍)。新千歳

    空港では天候不良や滑走路の除雪作業のため252便が欠航、約1000人が空港ロビーで一夜を過ごした。12/11(日):

    新千歳空港では11 cmの降雪があり、除雪作業のため181便が欠航、1500人が一夜を過ごした。

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    2015年の日々の平均気温(札幌と千歳)

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    2015年の日々の最深積雪(札幌と千歳)

    札幌最深積雪(cm) 千歳最深積雪(cm)

    気象庁ホームページ > 各種データ・資料 > 過去の気象データ・ダウンロードhttp://www.data.jma.go.jp/gmd/risk/obsdl/index.php

  • 今日の天気図http://www.jma.go.jp/

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  • 1.オゾン層

    • オゾン分子: O3 (ギリシャ語で“におう”)• 酸化力強い。殺菌・脱臭・漂白作用

    • 光と相互作用・紫外線(および可視光線)の一部を吸収し分解地表生物圏の保護、成層圏・中間圏の形成

    ・赤外線の一部を吸収・射出温室効果・地球温暖化

    • 大気中における光化学反応により生成・光化学スモッグ、“オキシダント”の主成分大気汚染、大気の質

    • 大気の主成分・微量成分の中で最も測定しやすい成分である・ヨウ化カリウム溶液による酸化還元法( 2KI + O3 + H2O 2KOH + I2 + O2 )・紫外線吸光法(太陽や水銀ランプを光源とする)

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  • オゾン・酸素分子による太陽紫外線の吸収

    紫外線を吸収したオゾン分子は、酸素分子と(励起状態の)酸素原子とに光解離するO3 + 紫外線(0.2~0.32μm) O2 + O(¹D) (励起状態)

    (これは、オゾンにとっては、消滅反応となる)

    右上・下図:紫外線保健指導マニュアル2006、環境省

    左上図: 酸素分子とオゾンの吸収断面積[北海道大学大学院環境科学院、編、オゾン層破壊の科学、北海道大学出版会]

  • Ny Aalesund 2002.1.13(北極圏) 札幌 2004.3.29(中高緯度) インドネシア・ワトコセ 2003.1.20(熱帯)

    オゾン層?

    ・オゾン濃度の単位(1):オゾン分圧(~数密度と対応)、オゾン混合比(~分圧÷気圧)

    ・分圧低緯度ほどオゾン層ピーク高高度、高緯度ほどオゾン層ピーク値大

    対流圏

    対流圏界面

    成層圏

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  • オゾン層?[http://ozoneaq.gsfc.nasa.gov/]

    オゾン濃度の単位(2): オゾン全量 DU(ドブソン・ユニット)鉛直気柱内の全分子数(オゾン分圧曲線を鉛直積分したもの)紫外線遮蔽能力

    気柱内の全オゾンを0℃、1気圧に圧縮した時、300DUは3mmの厚さに対応(ちなみに、大気自体は8kmになる)

    熱帯で少なく中高緯度ほど多い。南極の春(9-10-11月)に極小=オゾンホール 9

    注:白抜きは観測データがない領域

  • オゾン分布を決める力学過程

    流体粒子に色をつける(初期位置) 30日後の位置

    成層圏の「極渦」(polar vortex)と極域大気の孤立性

    冬の南極上空(~17km)の極渦では、ロスビー波活動(~熱と物質の南北輸送)弱い極渦内部へは、中緯度大気は侵入しにくい(上図)熱と物質のやりとりが少ないため、

    極渦内は、低温、低オゾン濃度(冬極は極夜)の状況オゾンホール形成の条件整う [Shepherd, 2000]

    成層圏~中間圏(中層大気)の平均子午面循環の様子

    中層大気の循環には、対流圏から伝播する大気波動の散逸が重要。下部成層圏では低緯度から高緯度へ。中間圏では夏半球から冬半球へ。[ながれの事典、“中層大気”]

    注:等温位面上の渦輸送の効果もある。10

    オゾン層

  • 太陽紫外線(UV-C)

    O3 O3 O2 O2 O2

    太陽紫外線(UV-B)

    HO2 NO2ClO BrO

    HO NO

    Cl Br

    触媒反応サイクル

    フロンなど

    オゾン分布を決める光化学過程

    (O3あるいはOとの反応による)11

  • 2.オゾン層破壊問題・フロン(freon、フレオン:米国デュポン社の商標)

    炭化水素(例:メタンCH4)のHをClやFに置き換えた人工物質群(CFCl3、CF2Cl2など)正式名称:chlorofluorocarbons (CFCs): 1930年代、米国で開発される(アンモニアの代替)冷媒、噴射剤、発泡剤、洗浄剤として多岐にわたり使われる

    ・フロンは対流圏では不活性・安定、人体に無害。 産業上大変有用・1974: Molina & Rowland、フロンによるオゾン層破壊説(ClOxサイクル)を発表

    上部成層圏で紫外線により光解離し、Clを放出、オゾン消失触媒反応サイクルに関わる・大気中のフロン濃度の増大が観測される(ガイア仮説で有名なラブロック)・温室効果を持つことも明らかになる

    [オゾン層ってどうなってるの?2006、環境省] 12

  • オゾンホールの発見 1/2• Molina & Rowlandの研究以降、国際的なフロン規制へ向けた外交交渉開始• ところが、現実には、理論予測をはるかに超えた事態が南極上空で進行

    • Farman et al. [1985]• イギリスの南極観測データにより、南極オゾン減少とフロン増加との関連を示唆

    • NASAの人工衛星観測チーム、南極でのオゾン減少を測定の間違いとしていた• 南極昭和基地越冬隊(1982~1983)における、忠鉢・梶原隊員(気象庁職員)に

    よるオゾン観測結果。 1984年に国際学会にて発表。

    オゾンホール発見における日本の貢献・あるいは失敗については:・北大環境科学院編、オゾン層破壊の科学、北海道大学出版会・山内恭、南極・北極の気象と気候、成山堂書店

    [関口理郎、成層圏オゾンが生物を守る、成山堂書店]13

  • オゾンホールの発見 2/2

    オゾンホールの特徴1.南極の春の時期に、

    オゾン濃度が回復せず、さらに減少する

    2.下部成層圏で濃度がゼロに近くなる

    3.年々、オゾンホールは“深く”なっている(周囲の“堤”(~極渦)は“浅く”なっている)

    TOMSの観測画像はセンセーショナルだった。“穴”というイメージ。(当初は観測の誤りとされた。)[上の画像: originally from http://toms.gsfc.nasa.gov/multi/monoct.gif]

    [ジェイコブ、大気化学入門、東京大学出版会]

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  • オゾンホールの形成メカニズム[力学的背景]

    北極に比べ安定した南極上空の「極渦」(波活動弱い)大気は隔離・孤立、冬季に低温・低オゾン

    [特殊な化学過程]低温下(-76℃程度以下)で、下部成層圏に特殊な雲(Polar Stratospheric Clouds, PSCs)が発生。

    硝酸(HNO3)の水和物等が凝結。・低温下・雲粒子表面で、フロンから生成していたHCl、

    ClONO2(“貯留”分子)から、Cl2、ClOなどが生じる・同時に、雲粒子の重力落下とともに、ClOを不活性化

    する役割を持つHNO3が大気中から除去される・春先の太陽光により、Clによる触媒サイクルが活性化、下部成層圏でオゾンが劇的に減少

    [ジェイコブ、大気化学入門、東京大学出版会]

    http://earthobservatory.nasa.gov/cgi-bin/texis/webinator/printall?/Study/Tango/index.html

    PSCs: 極域成層圏雲、真珠母雲

    最近では北極でもオゾン減少が見られる。写真は、Iceland上空に出たPSCs。雲粒子が小さいためプリズムのように働ききれいな色を見せる。

    15

  • オゾン層保護とオゾン層科学の歴史

    • 地球環境問題に対する国際的取り組みの最初の成功例

    • 1970:クルッツェン、オゾン層におけるNOx触媒サイクルを提唱• 1974:モリナとローランド、フロンによるオゾン層破壊説(ClOxサイクル)を発表

    • 1977:UNEP(国連環境計画)、調査委員会設置。• 1985:南極オゾンホールの発見(従来のオゾン層理論に重大な欠陥)• 1985:「オゾン層保護のためのウィーン条約」(オゾン層破壊問題を指摘)• 1987:「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」(特定フロンの

    段階的削減を明記)• 1986、1987:PSCsに着目したオゾンホール理論確定(クルッツェン、モリナ)

    • 議定書の改正・規制強化:ロンドン(1990)、コペンハーゲン(1992)、モントリオール(1997)、北京(1999)

    • 1995:ノーベル化学賞「オゾンの形成と分解に関する大気化学研究」クルッツェン、モリナ、ローランド

    • 1996:先進国、ほとんどのオゾン層破壊物質の段階的削減完了

    • 先進国、代替フロンの削減中(e.g., 2016年10月ルワンダ会議)。途上国、オゾン層破壊物質の削減中

    16[北海道大学大学院環境科学院編、オゾン層破壊の科学、北海道大学出版会]

  • フロン量の変遷

    17気象庁・報道発表資料: 今年の南極オゾンホール ~依然として規模の大きな状態が継続~(報道発表日平成28年11月16日)http://www.jma.go.jp/jma/press/1611/16a/ozonehole1611.htmlhttp://www.jma.go.jp/jma/press/1611/16a/ozonehole1611.pdf

  • オゾン量の変遷

    18下2図: 気象庁・報道発表資料(前ページ参照)

    左上図: 緑実線は地上観測によるオゾン全量偏差(%)、青丸は衛星観測によるオゾン全量偏差(%)で、季節変動成分を除去している。比較の基準値は1994~2008 年(世界平均のオゾン量の減少傾向が止まり、オゾン量がほぼ一定となっており、最もオゾン全量が少なかった時期)の累年平均値。世界全体(衛星データは北緯 70 度~南緯 70 度の平均)について。[http://www.data.jma.go.jp/gmd/env/ozonehp/annualreport_o3uv.html]

  • モントリオール議定書の効果:モントリオール議定書とその改正による、フロン削減・全廃が、オゾン層の回復、

    地上紫外線量の低減、皮膚癌等々生態系への悪影響の低減に本質的である。

    [WMO, Scientific Assessment of Ozone Depletion: 2002, 2003] 19

  • International Ozone Assessments

    2010200019901980

    WMO World Plan of Action on the Ozone Layer - 1977

    Other NASA and Climatic Impact Assessment Program (CIAP)

    reports prior to 1981 were primarily performed in the USA

    WMO The Stratosphere 1981: Theory and Measurements

    WMO Atmospheric Ozone - 1985

    Safeguarding the Ozone Layer and the Global Climate

    System: 2005 (IPCC/TEAP)

    WMO Report of the InternationalOzone Trends Panel – 1988

    WMO/UNEP Scientific Assessment of Ozone Depletion:1989, 1991, 1994, 1998, 2002, 2006, 2010, 2014,

  • 数値予報モデル(大気大循環モデル、General Circulation Model, GCM、全球気候モデル、Global Climate Model, GCM)

    予報変数:

    気温、密度(気圧またはジオポテンシャル高度)、風速3成分(東西風、南北風、鉛直風)、水蒸気濃度など

    予報方程式系: 大気内の局所的な保存則(時間発展偏微分方程式系)

    +境界条件(地形、地表からの顕熱・潜熱フラックス等々)

    +初期条件(観測値)

    (短期予報には初期条件が重要、気候予測には境界条件・外部条件が重要)

    大気中の各“流体粒子”/“空気塊”(各格子点)において、次の3つの保存則が成り立つ。1.運動量保存則(運動方程式)

    (風速3成分の時間変化率)=(コリオリ力)+(気圧傾度力)+(重力)+(乱流による摩擦力)2.質量保存則(連続の式)(空気に対して; 水蒸気に対して; 他の微量成分に対して)

    (密度の時間変化率)=(風の収束・発散)

    3.熱エネルギー保存則(熱力学第一法則)

    (気温の時間変化率)=-(体積/圧力変化)+(放射加熱冷却+水蒸気凝結蒸発(潜熱))

    オゾン層の将来予測には、さらに:

    4.オゾン等の微量成分についての“連続の式”(各微量成分についてそれぞれ1本の式)

    (密度の時間変化)=(風の収束・発散)+(光化学反応による生成・消滅)21

    3.オゾン層の将来予測 1/4

  • • オゾン層の将来予測に用いられる数値モデル(GCM)は、大気化学-気候モデル、Chemistry Climate Model, CCMとも呼ばれる。

    • 地球大気のような非線形システム特有の性質、初期値鋭敏性(決定論的カオス)、により、厳密な意味での「予測」(prediction)は不可能である。

    • 外部条件・境界条件(例えば、フロン量)に対してある程度決定論的に決まる部分について「推定」・「見通し」(projection)をおこなう。

    • 将来の社会・経済活動を想定したいくつかの排出シナリオにそった計算をおこなう、という点からも、predictionではなくprojectionが適切な用語である。地球温暖化を扱うIPCCの方ではprojectionが積極的に用いられている。

    • 作戦としては:• 過去の再現実験をおこなうことで、数値モデルの妥当性を評価する。• フロン排出、地球温暖化に関するありえそうな将来シナリオに基づいて計算す

    る。

    • 世界のさまざまな研究機関のモデル(機関・開発者により細部が結構異なる)による数値実験の結果を持ち寄り、総合的に判断する。

    3.オゾン層の将来予測 2/4

    22

  • [WMO, Scientific Assessment of Ozone Depletion: 2010] 23

    3.オゾン層の将来予測 3/4

  • 3.オゾン層の将来予測 4/4

    [WMO, Scientific Assessment of Ozone Depletion: 2010] 24

  • 4.太陽光と紫外線

    UV-Bと生物とオゾン• DNA(生物の遺伝情報を担う物質)は

    UV-Bを強く吸収• オゾン全量が1%減ると、UV-Bが2%増加• 皮膚ガン、白内障、感染症が3~6%増加

    [紫外線保健指導マニュアル2006、環境省] (最新版は2008年版:http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_manual.html) 25

  • 紫外線の観測

    適度な雲による散乱、地表面(新雪や白い砂浜)での反射は、紫外線を増加。(曇った雪山に注意。)

    地上紫外線量を決める要素・太陽高度・オゾンによる吸収・大気分子による散乱・雲による散乱・エアロゾルによる吸収・散乱・地表面反射

    [紫外線保健指導マニュアル2006、環境省] 26

  • 生物・人体への影響、紫外線対策人体への影響

    DNA損傷、免疫機能低下。皮膚疾患(皮膚癌など)、眼疾患(角膜疾患(雪目)、白内障)、感染症の増加、など「日光浴・日焼けは、皮膚や目への紫外線照射の観点からは、有害無益。」

    陸上植物への影響UV-Bが葉緑素(光合成)の発達を阻害、分解を促進生育阻害、発芽阻害、葉面の白化など

    水中小型生物(プランクトン)への影響UV-Bにより成長阻害。ものによっては絶滅の可能性。海洋生態系の基礎部分に激変の可能性

    27[紫外線保健指導マニュアル2006、環境省]

  • 気象学入門9.オゾン層破壊の科学

    • オゾン層– オゾン分布を決める力学過程、光化学過程

    • オゾン層破壊問題– フロン– オゾンホール– オゾン層保護とオゾン層科学の歴史

    • オゾン層の将来予測• 太陽光と紫外線

    • 講義資料(PowerPoint/PDF)http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/edu/kishou2016/

    28

  • 連絡:レポート課題予告• 提出期限・提出場所:• 2月6日(月)最終講義時まで。直接手渡しすること。• テーマ: 気象学入門の講義に関連するものを各自自由に選ぶ(迷う場合は事前に相談のこと)• 講義資料websiteを参照のこと:http://wwwoa.ees.hokudai.ac.jp/~fuji/edu/kishou2016/• (なお、年明けの残り4回の講義は、東日本大震災と気象学、気候変動、地球温暖化、です。)

    • 用紙・ページ数:• A4紙1枚を両面使用する(表裏2ページ)。• パソコン・手書き:• パソコン・ワープロでも手書きでもどちらでも構わない。(ただし、手書きの場合、• 文字が読みにくい・判読しにくい場合はどうしても評価が下がらざるを得ないことに注意。)• 書式:• タイトル• 名前・学部・学籍番号• 本文(適宜、小見出しをつける)• 図や表を入れる場合は、番号(図1、図2、表1、表2. . .)をつけ、• キャプション(図表の説明)もつけること• 引用文献や参考資料(websiteのURLなど)のリスト•• なお、引用文の書き方、引用文献リストの書き方については、適宜手持ちの教科書等を• 参考にすること(ものにより書式は微妙に異なるが、どれかに統一すればよい)。 29

  • 30

  • 31

    市電が全面運休…札幌で積雪65センチ 交通に乱れ毎日新聞2016年12月10日 15時52分(最終更新 12月11日 00時40分)

    千島近海で発達した低気圧の影響で10日、北海道は道央地方を中心にまとまった雪が降り、札幌市では午後3時に65センチを観測した。札幌管区気象台によると、12月上旬としては1987年12月3日の68センチ以来29年ぶりの積雪となった。新千歳空港(千歳市)では200便以上が欠航し、約1000人が一夜を過ごす。札幌市電も終日ストップするなど、交通機関に大きな影響が出た。

    同気象台によると、この日の札幌市の積雪は平年(13センチ)の5倍。住宅街では道路や車が雪に埋まり、市民が朝から雪かきに追われた。札幌市中央区のホテル前で、スコップを手にしていた従業員の金井俊典さん(39)は「この時期にこれほど積もるのは珍しい。今日は雪が重く、かいてもかいても追いつかない」と話していた。

    新千歳空港では天候不良や滑走路の除雪作業のため、252便が欠航。札幌丘珠空港(同市東区)も全24便が欠航した。JR北海道によると、電車のパンタグラフが雪の重みで上がらなくなったりポイントが変わらなくなったりし、函館線や千歳線などの列車が192本運休。札幌市周辺の高速道路も通行止めとなった。

    札幌市街地を走る札幌市電では、車両に取り付けられた竹製ブラシで排雪作業を行う「ササラ電車」が出動。しかし、軌道上の雪で動けなくなるなど除雪が難航し、終日運休した。市交通局によると、終日運休は数年に1回程度。今回は雪質が湿って重いうえに通行する車で踏み固められたため、作業が滞ったという。

    同気象台は、11日の道内も冬型の気圧配置が強まって雪が降り続けるとして、注意を呼び掛けている。【高野玲央奈】

    空港泊する人も新千歳空港では10日夜、欠航のためターミナルビル内で翌日の飛行機を待つ人がベンチなどに横たわり、ビル運営会

    社は毛布を配布した。

    午後の便で自宅に戻る予定だった愛知県豊田市の会社員、大和睦史さん(32)は「何とか明日午後のチケットを取った。近くのホテルはどこも満室で、ここにいるしかない。早く帰りたい」。妻麻里さん(24)は「空港泊なんて初めて」と疲れた様子だった。【日下部元美】

  • 32

    新千歳空港 雪の影響で約1500人が空港で一夜12月12日 4時24分 NHK WEB NEWS

    北海道の新千歳空港では、10日に続き、11日も雪のため、空の便の欠航が相次ぎ、足止めされた乗客およそ1500人が空港のロビーで一夜を過ごしました。新千歳空港では11日の1日で11センチの雪が降り、除雪作業のため滑走路が断続的に閉鎖されたことなどから、国土交通省新千歳空港事務所によりますと、合わせて181便が欠航しました。

    空港のターミナルビルでは予定していた便に乗れず、ホテルなどがとれなかった乗客およそ1500人が足止めされ、ふだんは夜間閉鎖されるターミナルビルが臨時で開放されました。乗客らは、ターミナルビルの運営会社から配られた毛布にくるまるなどしてロビーのいすや床に横になり、一夜を過ごしました。

    11日午後1時発の便で大阪空港に友人とともに向かう予定だったという18歳の女性は、「飛行機にいったんは乗ったが、離陸直前になって引き返してしまった。早く帰りたいです」と話していました。また、11日夜、中部空港に向かう予定だったという63歳の会社員の男性は、「空港に泊まるのは初めてで寝ることもできないが、しかたありません」と話していました。新千歳空港では、10日も欠航が相次ぎ、およそ1000人がロビーで一夜を明かしています。国土交通省新千歳空港事務所は夜を徹して滑走路の除雪を続け、航空各社は「12日は機材繰りなどの影響を除いて、おおむね平常通りの運航を予定している」としています。

  • 大気オゾンの測定法 1

    • オゾンゾンデ(気球飛揚、電波でデータ送信)• オゾンをヨウ化カリウム溶液へ導入するとヨウ

    素を遊離し、電流を発生する2KI + O3 + H2O 2KOH + I2 + O2

    • 発生した電流量からオゾン量を算出• 地上から成層圏中部(~30 km)まで

    (キリバス共和国・クリスマス島にて)33

  • 大気オゾンの測定法 2• オゾンが太陽紫外線を吸収する性質を利用• 吸収量から光路中の積算量(オゾン全量)を算出• 例えば、人工衛星搭載TOMS(Total Ozone

    Mapping Spectrometer)

    ブリューワ型分光光度計(インドネシアにて)太陽自動追尾装置が付いている

    人工衛星“Nimbus 7” (1978~1993)(http://toms.gsfc.nasa.gov/)各種大気観測リモートセンシング装置搭載。(極軌道・太陽同期。)その中の1つがTOMS34

  • 大気オゾンの測定法 3

    http://smiles.tksc.jaxa.jp/indexj.shtml

    超伝導サブミリ波リム放射サウンダ (SMILES; Superconducting Submillimeter-Wave Limb Emission Sounder) : 国際宇宙ステーションの日本実験棟曝露部を利用して、成層圏大気中の微量分子を高感度で測定し、地球規模でその分布と変化を明らかにする。

    2009.9.11H-IIBロケット打ち上げ

    2009.9.18HTV技術実証機のISSへの結合が完了

    2009.9.25SMILES が、船外実験プラットフォームに設置される

    2009.9.28SMILESの機械式冷凍機の最低温度が約 4.1 K に達する(観測開始)

    2010.4 機器の不具合のため観測終了 35

  • 大気オゾンの測定法 3

    http://smiles.tksc.jaxa.jp/indexj.shtml

    (右写真)SMILESセンサーを、H-II Taransfer Vehicle (HTV) の中に設置したところ

    36

  • The 2014 WMO/UNEP Scientific Assessment of Ozone Depletion

    Chapter 2 (“Update on Global Ozone: Past, Present and Future”) Authors Meeting Hohenpeißenberg, Germany, 29-31 July 2013