微量窒素分析計のご紹介（アルゴン中の微量窒素濃...

J-SCIENCE LAB Co.,Ltd.

J-SCIENCE LAB is an analytical instrument development maker at KyotoFor The Customer

微量窒素分析計のご紹介（アルゴン中の微量窒素濃度を連続的に測定）

2019年9月5日

株式会社ジェイ・サイエンス・ラボ

西川健人

JASIS 2019

新技術説明会



アルゴンの品質管理

JIS K 1105

アルゴンの品質は、不純物の濃度によって1級品及び2級品と規定されています。

不純物：酸素、窒素、水分



濃度測定

2年前にプラズマ分光式窒素分析計による測定方法がJIS規格に記載されま

した。

窒素の測定方法（JIS K 1105）

・ガスクロマトグラフによる測定

アルゴン中に含まれている窒素を分離し、記録したクロマトグラムのピーク面積及び

保持時間から、窒素成分を定量する。

・プラズマ分光分析式窒素分析計による測定

窒素の検出に最適な波長の光だけを選び出し、光センサーモジュールにて電気信号に

変換し、定量する。



測定原理（プラズマ分光分析式窒素分析計）

微量の窒素ガスを含んだアルゴンガスを、検出セルに一定の流速で流します。

サンプル入口

トランス 7000V 電極

N2

Ar 検出セル

励励励励励励励


励励

励

励

励

励

励

放電放電

この励起されたArは試料中のN2を2次的に励起します。

高電圧を印可して無声放電させ、Arを励起します。



励

励起されたN2は、基底状態に戻るときに幾本かの発光スペクトルを伴います。


検出セル

励励励励励励


励励

励

励

励

励

励

N2

Ar

トランス 7000V 電極



この発光スペクトルから、光学フィルターを用いて337.1nmの光のみを選び出します。

光学フィルター

光センサーモジュール


N2

Ar 検出セル

電極

光センサモジュールにて検出し電気信号に変換します。

電気信号を増幅器で増幅濃度信号として出力

電気信号を増幅器で増幅し、測定レンジに対応する濃度信号として出力します。



検出セルの一例

電極

サンプル入口サンプル出口



高電圧 7000Vを印可Arのみの発光状態

高電圧 7000Vを印可Ar中にN2を含んだ時の発光状態

基底状態に戻るときの発光スペクトル



基本構成図

検出セル

サンプル入口

水分除去器

流量計

サンプル出口

高圧電源

光学フィルタ｜

光センサーモジュール

電気信号を出力

アンプで信号を増幅し濃度信号として出力

ニードルバルブ



微量窒素分析計

微量窒素分析計PESシリーズは、高純度アルゴンガス中の微量窒素を連続的に測定する

装置です。

・PES-050

・PES-1200

PES-050 PES-1001

以前のモデル

PES-1200

PES-1001の後継機



開発背景

PES-050

高純度アルゴン中窒素の濃度測定

・ガスクロマトグラフ

・プラズマ分光分析式窒素分析計（PES-1001）

どちらも高額であることから設備導入が遅れ気味であった。

品質管理としての濃度測定が可能で、導入費用を抑えた微量窒素分析計を開発したい。

「PES-050」を開発。

PES-050



開発背景

PES-1200

「PES-1001」の後継機を開発するとともにより安定性と精度を高めたものを開発したい。

「PES-1200」を開発。

PES-1001 PES-1200



PES-1200 操作部

PES-1200PES-1001



PES-050

・測定対象：高純度アルゴンガス中の微量窒素ガス

・測定範囲：0ppm～50ppm

・周囲温度：10～40℃(±5℃で使用の事)

・寸法：W280×H265×D185(mm)

・重量：約7Kg

・定価：120万円

・前処理不要で、連続測定が可能。

・軽量かつコンパクト設計、持ち運び測定が可能。

・低価格・簡易型！

特徴



PES-050 外観

・寸法[mm]：W280×H265×D185 重量[kg]：約 7kg

正面背面

表示部流量計

ニードルバルブ

ZERO VRSPAN VR

主電源

放電スイッチ

水分除去器

出力信号端子台

試料ガス出口

試料ガス入口

電源



PES-1200（PES-1001の後継機）・測定対象：高純度アルゴンガス中の微量窒素ガス

・測定範囲：0～5 / 0～10ppm

・周囲温度：0～40℃(±5℃で使用の事)

・寸法：W430×H215×D400(mm)

・重量：約20kg

・定価：265万円

特徴・前処理不要で、連続測定が可能。

・マスフローコントローラーによる流量制御を行う

ことで従来機に比べ安定性と検出精度が大幅に向上。

PES-050と比較すると感度が10倍以上に向上。

・流量低下時、高電圧自動OFF機能。



PES-1200 外観

・寸法[mm]：W430×H215×D400 重量[kg]：約 20kg

正面背面

タッチパネルZERO VR SPAN VR

主電源

試料ガス入口試料ガス出口

出力信号端子台

電源



PES-050とPES-1200の比較

PES-050

測定範囲 : 0 - 50ppm

再現精度：±2％F.S（環境温度一定）

定価：120万円

充填所向け

PES-1200

測定範囲：0 - 5ppm / 0-10ppm

再現精度：±2％F.S（環境温度一定）

定価：265万円

空気分離プラント向け

PES-050 PES-1200



簡単！

！適宜校正は必要！（目安：１ヶ月に１度、30分／回以内）

準備するもの：ゼロガスとスパンガスの2本のボンベ

上記２本のガスを流し、ゼロスパンダイヤルにて調整

スイッチを入れて、一定流量で試料ガスを装置に流すだけ！！

下記の試料導入ラインをつくると便利！

分析計ゼロガス

スパンガス

試料ガス

使用方法



まとめ①

PES – 050

・測定濃度 0 - 50ppm

・軽量、コンパクト

持ち運びが可能。

・低価格

・充填所向け

PES-1200

・低濃度の測定 0 - 5ppm / 0 - 10ppm

特に1ppm以下であれば1200を推奨。

・検出部が恒温槽内にある

周囲温度：0 ～ 40℃

・マスフローコントローラーによる流量制御

・タッチパネルによる簡単操作

・空気分離プラント向け



まとめ②

PES シリーズ

・ガスクロと比較すると費用が安い

・連続測定

分析時間が短い（分析時間 1分）

ガスクロマトグラフ（弊社のガスクロ）

・キャリアガスが必要

・間欠測定

分析計の準備時間が比較的長い。

1回の分析に時間がかかる。

TCD検出器の場合 → 分析時間 10分

アルゴン中微量窒素の測定

競合他社

海外に１社。

日本では唯一のメーカーです。



PESシリーズ比較表

型式 PES-050 PES-1001 PES-1200　(PES-1001の後継機)

測定対象

測定方法

測定範囲 0ppm～50ppm 0～5/0～10ppm (手動切替) 0～5/0～10ppm (手動切替)

再現精度 ±2.0%F.S(環境温度一定) ±2.5%F.S(環境温度一定) ±2.0%F.S　(環境温度一定)

応答速度 90%応答１分以内(装置入口より) 90%応答１分以内(装置入口より) 90%応答１分以内(装置入口より)

試料流量 0.1～0.5L/min.(測定時0.5L/min.一定) 1.0～2.0L/min.(測定時1.0L/min.一定) 0.1～0.5L/min.(測定時0.5L/min.一定) マスフロにて制御

試料供給圧力 0.2MPa未満 0.2MPa未満 0.2MPa未満

DC 0～5V DC 0～1V DC 0～5V

DC 4～20mA (オプション) DC 4～20mA (オプション) DC 4～20mA

高純度アルゴンガス中の微量窒素ガス

プラズマ分光分析式窒素分析計

外部出力信号



PESシリーズ比較表型式 PES-050 PES-1001 PES-1200　(PES-1001の後継機)

表示器デジタル直読表示 (00.00ppm) デジタル直読表示タッチパネルにデジタル表示

電源 AC100V±10V,50または60Hz,30VA AC100V±10V,50または60Hz,250VA AC100V±10V,50または60Hz,250VA

周囲温度 10～40℃(±5℃で使用の事) 0～40℃(±5℃で使用の事) 0～40℃(±5℃で使用の事)

寸法 W280×H265×D185(mm) W600×H320×D300(mm) W430×H215×D400(mm)

重量約7Kg 約33Kg 約20Kg

設置方法卓上設置式卓上設置式　パネルマウント式も可能卓上設置式　パネルマウント式も可能

サンプル接続口 φ1/8インチ　スウェジロック継手 φ1/4インチ　スウェジロック継手 φ1/4インチ　スウェジロック継手

特長

・前処理不要で、連続測定が可能。・軽量かつコンパクト設計で、持ち運び測定が可能。・窒素濃度を直読でき、信号出力も出来ます。・水分除去器あり(本体取り付け)

・前処理不要で、連続測定が可能。・窒素濃度を直読でき、信号出力も出来ます。

・前処理不要で、連続測定が可能。・水分除去器あり(本体取り付け)・窒素濃度を直読でき、信号出力も出来ます。・検出部を恒温槽に収めるとともにマスフローコントローラーによる流量制御を行うことで従来機に比べ安定性と検出精度が大幅に向上。



会社情報



〒601-8144 京都市南区上鳥羽火打形町3番地1

TEL.075-693-9480 FAX.075-693-9490

URL：http://www.j-sl.com



展示ブースのご案内

展示ブース：6B-605 (株)ジェイ・サイエンス・ラボ



ご清聴ありがとうございました

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