全自動群管理エレベータ特集 - hitachi熱々 矧鷲 図2 エレベータ・ホール...

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全自動群管理エレベータ特集 全自動群管理エレベータの発展とその展望‥…=‥……61 エレベータ群の予測制御システムーCIP/lCの開発-……‥…‥‥67 高層ビル用エレベータの群管理‥‥……‥‥・74 エレベータ群の待合せ閉篭一平常時におけるサービスの解析一‥…‥……=79 エレベータ・システムの計画と評価 -シミュレーション・プログラム川ESP-Ⅳの応用一…‥…‥‥…85

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  • 全自動群管理エレベータ特集

    全自動群管理エレベータの発展とその展望‥…=‥……61

    エレベータ群の予測制御システムーCIP/lCの開発-……‥…‥‥67

    高層ビル用エレベータの群管理‥‥……‥‥・74

    エレベータ群の待合せ閉篭一平常時におけるサービスの解析一‥…‥……=79

    エレベータ・システムの計画と評価

    -シミュレーション・プログラム川ESP-Ⅳの応用一…‥…‥‥…85

  • ∪.D.C.占56.52:る21.87る,1.00る.8:る5.〔)11.5る

    全自動群管理エレベータの発展とその展望Developmentof Automatic Group Supervisory

    Elevator Controlandlts Future

    ln recent ye∂rS aS bui-di=gS becomeex{remelv mu】lトsto「ied a=dla「ge scaled

    atarapidpace.thea=tOmat-cgroups=PerVisorvcon{roIsvstemjs「eq山「edtoh∂Ve

    diversげied†unctions∂nd dispはv higher per†0rmanCeth∂=befo「e・ln compliance

    w几h such needs′Hitachlh∂S deve■opeda forecast-=g COnt「OIsvstem whichis

    epoch-maki=g∂S∂SVStemaPPrOaChtotheproblemo†passenge「s`waltj=gtimei=

    off-Peak periods.a=diti=COrPOrateS thebasic theoreticaltechmquedeveloped

    based on the statistic analvsis.This svstemhas succeeded j=imp「0Ving the

    operatingefficiencvofe-evatorstト1rO=ghitsf】oatingse「vicesvsてem・A】so′H卜[acH

    h∂Sdeveloped CIP/lC svstem.ThisisprovidedwilhanoveIsjgnalsvste汀-devjsed

    foransweHngca--s†romthew∂付=gPaSSe=gerSi=thee】evato「hal】s・Thisi=Ve=tion

    is the f什st ofits kindin the world and hass0lvedtheけ「舶tionofp∂SSenge「Si=

    Waiting.

    This∂付cledescrjbestheoul=neofthedevebpmentofthese=eWSVStemSa=d

    someviewsonfulu「edevelopment.

    大塚 績ヰこ

    弓仲武ヱ姓*

    池田王英司**

    ノ∴〃〃//ノJごヱ〃ノ.・`・J

    九■り/川・lノ

    l】 緒 言

    超高層ビルは従米の十数階杵.性♂つ汚■綿うビルに比べてビル内

    収?i人Uが蛸足即勺に何人L,交漸才ご紫の変動射人1もビルl勺外

    のiさ一行条什と柁雉に傑j婚することが多いため,ビル内の効率的

    な逆転に対して建築計画段l:詐からビル全体の交過システムと

    して取り上げ一けし衷な検討が必安である.。

    L_l立製作所は昭印33イド,わがL一丁ミ1の特殊刺し-1子を巧▲慮L7こ独特

    の全自動肝腎叩ノブJじをfiH発して以九 すでに約1,000fTに及

    ぶ納人実綴をあげてきた(、二れらの‾上l〔屯な一丈掛二村して女ム珪

    の計画+二の鍬r・1をJ如火させ,さらに当乍ましい将米の全日勅許

    管雌プJJ℃にヲ己展きせるために,多数の統「汁的デー一夕をJLlパ提と

    した理.釦て佃柵子によるアブロー一子が絶対に必安である。特に,

    土去年,解析榊難とされていた二、ドノ㍍川二いこおけるエレベrタ件の

    待ちの解析技法を確立したが,さらに超高層化のための機能

    の多様化を織り込んで計沖1L設計することが重要であり,か

    っ,システム技術化に関する新機軸を七ふJ‾tlさねばならぬこ

    とが明仁jかになった。

    今回,開発した全自動群管理方式CIP/ICは絶えず釆満

    肝の交通訂要をリアルタイムで帖報処理L,総糾小二判断し

    た指令すなわち予測制抑二よってエレベー「タ粁としての迅辿

    な応答を行ない,かつ案内灯表示によるjl報仁ぎ弓‾によって呼

    びに[しずるエレベーータを即時子吉L,待ち布の心理的効果も

    解決Lた世界音主軸の新ノノ式である。本i子打古文では,これらの開

    発にうミるまでの発展の概要を述べ,きい二:仔釆への娯望にも

    言及した。

    同 全自動群管理のシステム化

    口獅t]39年8月に完成Lた,束京・紀尾ル町の地上17階のホ

    テル・ニュMオータニは,改正建築人叩法(昭和38年)を過

    和Lた超高層ビルの節1号である。続いて昭和43年4‖にオ

    *

    しぃンニ肘1三巾水戸工場 **[_=仁ち川1叶十馴工■卜うて付;二【ニ

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    ー才一書苛事

    L雷ろjき一策書

    図l 京王プラザホテル 超高層ビル時代の今乱 高さの記差引ま次々に

    更新されていく。

    Fig.1Keio Plaza Hotel

    61

  • 熱々

    矧鷲

    図2 エレベータ・ホール ←乗りやすいエレベータ+が利用者に望まれ

    る(京王プラザホテル)。

    Fig・2 巨】evator‾ Hall(Keio Plaza Hoteり

    /延床面積

    階床数

    (官杜)蔀世藍

    →要

    ト曽

    2

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    / lJ

    才 1卜

    ′l

    \ビル数

    41 42 43 44 45 46 47 48

    年度(a)

    (N∈サO「)

    (雷杜)惜慣雌剖

    5

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    嶽上戸〕

    28

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    2

    2

    12

    10

    8

    6

    図3 高層ビル建築推移 年ごとにピルは高層化大規模化Lていく。

    図はビルの完成年度別に示Lたものである(昭和4了年3月調査)。

    Fig・3 T「e=d Chart of High Rised B山■dings

    -プンした霞が関ビルは本格的な超高層化計画として喧伝(け

    んでん)された超高層ビルで,わが国の都市再開発に輝かし

    い第一一歩をしるしたものである。二れを契機に,超高層ビル

    の高さは30階クラスから50階クラスまで短期間で飛躍的に伸

    び,新宿新都心には世界最高級の京王プラザホテルをはじめと

    Lて,ニューヨークの摩天楼に匹敵する超高層ビル群でスカ

    イラインを一変することも間近に迫りつつある。

    図3に,わが国における高層建築物の推移を示した。ニの

    62

    全自動群管理エレベータの発展とその展望 日立評論 VO+・54 No.121102

    図から,昭和43年は上述した霞が関ビルの完成により,ピ】

    ク値を示しているが,その後.景気の変動とともに若干低下

    Iノたとはいえ,高層ビルの建築数は年々上昇している。しか

    も,延床面積もしだいに増加するとともに,平均階床数もほ

    ぼ延床面積に比例して増加してし、るなど,ビルの高層化,大

    規模化が着実に増加傾向をたどっていることを表わしており,

    超高層ビル川高速エレベータ群の全自動群管理化の重要性は

    、一段と高まりつつあることを実証している。

    一方,二れらの推椙とともに,エレベ几夕技術の進歩もめ

    ぎましく、世界的水準で高速化,高性能化に対処しつつある。

    特に,超高層ビル内の叫文茶人口の叩加と,ビル用途の多様化

    は交通需要の母集団とその変動昌が従来のビル以上に増大,

    複雑化するため,建築計画とエレベータ設置計画などを綿密

    に検討し,さらに選一転効率を主眼と!ノたエレベータ群の全自

    動群管理化の望ましい新方式についての総合的な検討が重要

    である。これはシステム化が重視されている現在の時勢に適

    合した新たな問題である。

    Lたがって,エレベータのサービス状態に大きく影響する

    条件の中で,テナントの分布,外来客の需要,昼食時の輸送

    条件など,わが国の国情を示す交通需要の傾向に対して解決

    することが必要であるが,さらに実際にビルが運営されたの

    ちの変動も考えられるので,エレベータ計画で得られた必要

    最小限のエレベータ台数,仕様により期待どおりの運転効率

    をあげるためには,交通情報処理と群管理運転上に必要な,

    高度化された全自動群管理方式を開発することが緊急となっ

    てきた。

    田 日立全自動群管王里方式の発展

    日立製作所では,昭和30年にわが国最初の自動管理方式を

    導人し,エレベータ和瓦に背側呼びを分担して効率化を図る

    全自動並列運転方式(王)を開発し,丸紅本社ビルに納入した。

    引き続き日朋口33年に当時最も懸念されていた出勤時のピーク

    を自動的に解決する分割急行運転方式を採用した日立独自の

    6パタ【ン全自動群管理方式(商品名:ATP=Auto即am

    Traffic Pattern)を開発(2)し,国産技術によるエレベータ全自

    動群管理システムの第一歩をしるした。この結果,外国に比

    べて出勤時,包含時に混雑していた大事務所ビルでもわが国

    の国情に合った全自動群管理化によって,従来,管理者や運

    転手の人為的な努力で果たし得ない効果が実証できた。

    続いて,昭和38年には電子計算機による‾交通需要の統計的

    解析結果を群管理システムに導入した8パターン全自動群管

    理方式(商品名:CTP=Computomatic Traffic Programing)

    を開発(3)し,現在のエレベータ全自動群管理方式の原型を確

    立Lたが,これは,ビルの大形化が進むとともに,エレベ【

    タの管理台数も増加し,このため1バンク2グループ運転な

    ど新しし、運転方式を強化したものである。また,待ち客の焦

    慮する心理状態を解消するために到着灯に先立って先行エレ

    ベ⊥タを絶えず表示する先行灯案内方式をも開発し(昭和40

    年),後述する予測制御による迅速な応答とサービス案内灯に

    よるエレベータサービス予報方式(CIP/IC)の先駆となった。

    Lかし,変動因子の多いエレベータ群の全自動肝腎理運転に

    は当時のソフト,ハード両面の制約から飛躍的な成果は得ら

    れなかった。

    ・・方,運転方式の発展との協調によって多くの群管理装置

    の高度化,高信頼度化を進め,たとえば,昭和43年にはエレ

    ベ【タ出発時間調整装置(基準階からの出発時間を,他のエ

    レベ‾タの運転状況に合わせて自動調整する装置)を,昭和

  • 全自動群管王里エレベータの発展とその展望 日立評論 VO+.54 No.12 1103

    4パターン

    自動管理(S.30)

    交通流の解析

    (S.45)

    6′くターン全自動

    群管郵ATP)(S.33)

    7パターン全自動

    群管理(ATP)(S朋)革パターン全自動

    群菅野CTP)(S.38)

    剖制御全自動群管理

    (CrP′/IC)(S.46)

    DCS全自動群管理(CTトⅠ】)(S.47) )

    曲 電算機によるシミュレーションモデル(S.38)

    の解析(S.45)

    HIESP-ⅠⅠ

    (S.42)

    待ちの理論による

    モデル(S.44)

    平均待ち時間自動

    測定装置(S.45)

    川ESP-Ⅳ

    (S.44)

    マクロ確率

    モデル(S,46)

    交通需要測定

    装置(

    レベー

    上計画法

    区14 出土三日車†1群菅=呈エレベータのシステムズ・アプローチ

    シニュレーーンヨ/、。-;況ノよど薄志合的なシステムズ・アプローチを必要とする。

    S.46)

    滞ミキ頚ミ誕■孟壷棚ノ′、′顎隷…′善業≡′′ゝミ、諾_′‡琵琶、々ノ、和讃

    ′、 ♪- ′.′薄′

    ア慧箭済≡・′(ふ㌔葱ク′、奴染返..蔓セ′攣済/変革琵詔繋

    にょる計画法

    ヰ4~J

    群管理エレベータ

    設備計画法(S.47)

    群管王里システムの開発は,王里論解析.

    Fig.4 System App「OaCh to HitachiAutomatic G「0UP Supe「vISO「y E厄vato「S

    44年には,学習機寸城の理論による画期的なパターン識別装置

    を開発(4)した。これらの代表例としてあげた後者の装置はエ

    レベータ群に対する来客の交通需要を的確に分析,判断して

    最も効率よい逆転パター,ンを識別指令する管理装置であり,

    本装置により,リアルタイムで情報処理が可能となり,CTP

    方式の機能を飛躍的に向_Lさせたものである。

    【l 予測制御システムへのアプローチ

    すでに述べたとおり,エレベータ群管理システムは,建築

    技術の発展とともに進歩してきた。ニとに,霞が関ビルを契

    機とするわが国のビルの超高層化への急速な建築革命により,

    ビル設備としてのエレベータの役割の重要性と,エレベータ

    サービスに対する評価の変化などから,従来の全自動群管∃哩

    方式に対して、システム化と高度化が特に必要となったわけ

    である。

    日立二製作J叶では,これらの需要動「呂Jをいち早く とらえ,画

    期的なエレベータ予測制御システムグ)開発を阿るため,ビル

    内の交過流の把艦(はあく)、エレベータ群のダイナミ ックな

    挙動のモデル化,サービス′状態グ〕定量的な把握など,ンステ

    目 的

    手 法

    確 率 論 的

    マクロモデル→

    (マクロ確率モデル)

    確 定 的

    ミクロモデル

    特 長

    短い計算所要時間

    確率的に高信頼性

    エレベータの挙動をパラ

    メータ化可能

    0エレベータ群全体のミクロ挙動が完全に把墟

    →○蒜蒜若諾雷楓シミュレートできる。

    )

    ム技法によるアプローチを試みた。二れらの【,卜立全自動即管

    理システムの開発過程を図示すると図4のようになる。すな

    わち,ベ【シックといわれている4パターング)単純な方式か

    ら予測制御方式化した今日に至るまでに,計画に必要なシミ

    ュレーション手法や納入後の全自動肝管理機能の完量的な古平

    価技法に至るまで一連のシステム技術としての研究推進を行

    なったもグ)である。

    4.1エレベータ・シミュレーション(HtESP一Ⅳ)

    エレベMタ交通は,複雑でかつ,帖々刻々変動する交通宗

    要と,それに依存した校数台のエレ こ【タの動きがr一辻j婚Lた

    ぃ待(_トせ問題''となる。.これらの詳糾な解析のた・め,Fl上製望

    作所では、電子計算機による,モンテカルロ・エしベrタ・

    シミュレーショ ンを独自で【期先Lてきたり これノブはHfTAC

    5020F/5020によるエレベータ・シミ+_レーーションプログラム,

    HIESP-Ⅳに集大成されている。

    このHIESP-Ⅳは当初,エレベータ設置i汁Ll叫のために鞘発

    Lたものであるが,二のプログラム「よ,エレベータの動きを

    忠実にシミュレ【卜Lていることかごノ全日助辞管理方式の開

    発と先ノ真に刈▲して重安な役;別を果たLている.=.

    (シミュレーション)

    図5 マクロ確率モデルとシミュレーションによるエレベータ群の挙動解析 複雑なエレベ

    ータ群のダイナミックな挙動は,]理論モデルとシミュレーションモデルの二つのモデルにより効室よく解析する。

    Fig.5 Elevato「●s Dynamic Ana】ysis by Mac「000Smic P「obabi】ity Modeland Sjm山ation Method

    4.2 王里論解析

    上述のシミュレーション チiT+∴と

    並行して,エレベータ乗客の‾交池

    流の理論解析,待ちの判と.胤 マク

    ロ確率モデルによるエレベ【タ群

    のモデル化,ならびにエレベータ

    サービス.辞価指標の確立など多く

    の新しいシナ野の】空論解析を行なっ

    た。これ⊥∫〕は鮮管〕聾システム川+先

    の礎とな-ノている。

    たとえば,マクロ確率モデルに

    よるエレべ【タ群のモデル化は,

    図5で示すとおり.純理諭的なイー.f

    合せ〕理論上,前述のシミュレーシ

    ョンのrlJHゝ】に位置するもグ)で,シ

    ミュレr二/ヨンよりも短い処耳帥寺

    間でしかん統計的に信細性の高い

    63

  • ビ叫勺エレベータ群の挙動解析が行なえるもので,HIESP-Ⅳ

    と合わせて,群管理システムの定量的評価に活用している。

    4・3 サービス評価指環と測定手法

    ききに・全自動群管理システムの良否を定量的に評価する

    サ‾‾▲ヒニ㌔刑附獅票として、叩勺待ち時間(Ⅳm)と長待ち確率

    (Pァ・(も音′r≧川′m)),すなわち平均待ち時間の克倍以上の長持

    fノを′き‾る衆器・の全市数に対する割合を示す_二つの指標(5〉を掟

    「ナl∴Jこ一/、_√

    ‾ん-、二れ⊥丁フグ端株の測定方法として,各階の平均待ち時

    J芦りとその分散を即時処理できるサービス指標日動測定装置を

    糊◆発(51した・二・さらに,引き続いて、専用コンピュータによる

    -て-レベータ三と泌右要抑は装置をも偶発した。図6はその外観ノ小与である・1二の装置は,待ち時「-Hj,呼び数,エレベータ道

    r_革.∋

    一叫一 首 写

    一塊

    収′女哉革轟●書サボ、塾

    図6 エレベmタ交通需要測定装置 時々刻々,ビル内のすペてのエ

    レベ‾タ交通需要がリアルタイムで専用コンピュータで分析され,ラインプリ

    ンタにより出力される「.

    Flg・6 Measし汀】r19 巨qulPment Of E!eva10「's Traffjc Demand

    妻No.1 イースタン・ビル納めNo.2

    No.3

    No.4

    LT一-

    -爪-■

    9

    8

    7

    6

    5

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    B2

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    ■■-.m「

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    ′′刈-1--111

    ‥い〓〓いu代H絹

    エレベータDC GJ150m/mi[5台

    測定月日 昭和46年11月16日

    オーノ

    X11十1ハ+

    +--一十

    十-一一

    一廿/f

    十-一

    11+

    ム5

    吏X-111X一JU

    (Yl YlllX

    全自動群管王里エレベータの発展とその展望 日立評論 VO+.54 No.12 1104

    行などをリアルタイムで計測し,ラインプリンタより出力す

    るもので,群管理エレベータの評価指標として有効なデータ

    を得ることができる。なお本装置の規模は,最大50階,エレ

    ベータ群8台を同時処理できるものである。

    図7にその出力データをもとにⅩ-Y70ロッタで処理したエ

    レベータ運転曲線の実例を示した。

    日 予測制御システムの系列化

    上述LたとおI),群管三哩エレベータへのシステムズ・アプ

    ローチにより,従来の技術から脱皮したエレベ】タ予測制御

    システム(Forecasting ControISystem)を開発した。こ

    のシステムはCIP/IC(Conlputerized TraぽicInformati。n

    ProcessingwithIC)と称し,昭和46年に発表した。同時

    にNHK放送センター納めエレベータ群に本システムが採用

    され好調に稼動を開始した。

    これにより,業界に先がけて,サービスエレベータを即時

    案内表示して乗客に心理的サービス向上を図るサービス予報

    方式と,各エレベータの相互位置を常に管理し迅速な応答を

    行なうフローティングサービスにより,従来の方式に比較し

    大幅な平均待ち時間短縮(20~30%減),特に,60秒以上の長

    待ち確率を%以下に減少させるなどエレベータサービスの質

    的な飛躍を実現した。

    さらに,これらの成果のうえに立って,たとえばフローテ

    ィングサービスに朋いられている間隔制御を経済的に取り入

    れた,ユニークなディレクショナル・チェーンシステム(DCS)

    などを完成し,現状の全自動群管理方式CTPの系列に織り

    込み,新LくCTP-ⅠⅠとして製品化した。これにより日立製

    作所におし、ては,CIP/ICとCTP-ⅠⅠの2方式をラインアップ

    した。すなわち,従来の群管理シリーズのモデルチェンジの

    CTP-ⅠⅠと,さらに高性能の群管理システムとしてCIP/IC

    システムを系列化したわけで,ビルの規模や交通需要の内答

    によってユーザーの群管理エレベータに対する需要に,幅広

    いバリエーションをもってJ応ずることができるようにしたわ

    けである。表1は「i立製作所の全自動群管理方式と自動管理

    方式の系列を簡単に示したものである。

    {‥い

    叶--1一

    ▲U

    l1----1U

    呼"甜〟

    ート′

    15:15 15=20 15:25

    時刻(丁)

    図7 エレベータ運転曲線 エレベータ交通需要測定装置より得られた出力からX一・Yプロッタで作図Lたものである0 この曲線によりエレベータの実際の動きが再現され各種の評価,分析が行なわれる。

    「ig・7 Elevato「's Operati=g Dぬgram

    64

    †lk●■「

    +----11

    ■廿--1∫

    一J十-‖〓.‥〓

    .b..■-

    奴--11--1111

    ■≠--1∫-

    ㌣・/肝払

    5:30

  • 全自動群管‡里エレベータの発展とその展望 日立評論 VOL.54 No.12 1105

    表l 日立群管王里エレベータ・シリーズ 一般ピルから超高層ビルまで,日立群管‡里エレベータシリーズから最も適Lた管理方式を選択することが

    できる。

    TableIHitachiG「0UP Supe「viso「y Contro】Elevators

    分類項目

    C-Ⅰl

    C-ⅠⅠ C-IlI

    方 式

    群 管 三哩

    全自動群管理方式l自動管理方式名 称 CIP/lC CTP-ⅠⅠ

    1

    Dup†ex

    Tr】Plex

    Mu【tlPlex

    パ ター

    UP,DP.OT,lT, UP,DP,HU,HD

    LT書(シンクロ・lBT・汀-FF・LT・ホ

    マルチパターン) (4,7,8パタ…ン)

    管理制御方法

    予 測 制 御 間 隔 制 御 間 隔 制 御

    (フォアキャスティング(デイレクショナル・ (ティレクショナル・

    コントロールシステム)チェーンシステム) チェーンシステム)

    一舟賢ビル用 途 芸雲芸芝ル用l

    l

    高層ビル用

    〉主:*はオプション仕様

    lヨ 管理装置のエレクトロニクス化

    全自動群管理エレベータの性能,機能の向上に伴ってエレ

    ベータの交通需要としての情報は質,量ともに重要′性が増し

    てきた。また,ビルの超高層,大規模化とともにエレベータ

    のサービスド皆,管理台数の増大による管理装置の複雑化と大

    形化に対してさらに高信頼度化,′ト形化について新たな飛躍

    を行なわなければならない。

    日立製作所では,これらの章里由から管理装置,機器のエレ

    クトロニクス化に着手し,すでに十数年前より,エレクトロ

    ボタン,エレクトロ・ドアセフティなどの高責務の作動器具の

    電子化(6)から,数多くの制御装置(7),信号装置(8)のエレクト

    ロニクス化に至るまで,装置の使用環境,保守性など幾多の

    問題を克服し独自の発展を進めてきた。このようにして,昭

    和44年には,すでに述べた,エレベ【タ・パターン管理装置

    において全エレクトロニクス化を完成したが,さらに今回,

    発表したCIP/ICシステムにおいては管理装置は機能上や高

    信頼度化,小形化を目的としてすべてIC化を図った。図8に

    その一部を示した。

    さらに日立製作所においては,管理装置,機器の保全性の

    向上として,エレクトロニクス化した装置,機器に関する総

    合的な高イ言頼度化について,イ言頼水準の望ましい目標値をニ予

    測計算とフィルドデータの両者を考慮して求め,エレベータ

    用エレクトロニクス応用装置として,MTBF(平均故障間隔)

    を107(h)以上を確保している。図9に信板度予測とフィル

    ドデータの実測値を示した。

    t】 群管理システムの将来

    予測制御を織り込んだCIP/ICシステムの開発によって,

    全自動群管理方式の機能は画期的な飛躍を遂げたが,超高層

    ビルから一般の高層ビルに至るまでの全需要を総合的に考察

    すると,ビルの建築計画から運営上の基本的な問題をはじめ,

    これらの用途,目的に適合したシステム技術の完成にはまだ

    問題が山積している。次にこれらの代表例を二,三述べる。

    7.1交通情報の高度化

    エレベータ群管理システムの件能の良否は,単に多様な運

    転形式,運転方法の開発,改良のみでなく,乗客の交通需要,

    エレベータの動きなど,ダイナミックな交通情報処理によっ

    て決定される。

    図8 プリント板(C】P/1C用) エレベータ群管理の情報処理は,ます

    ます複雑,高度となり装置のIC化は必須となってきた。

    Fig.8 P「inted Ci「CUit Boa「d

    108

    10ヰ

    (三

    +皿ト≡

    、、セ

    \1\

    、、型ヱ√

    ×:予測値0:実測値

    \、、、くご′

    、1鴨5:′ニキ∨…、撃駕′、、′:

    \、;哀、こ警こも:こミ′、

    ′、説∠

    転.ヽ\′′、8 箋三:ミ、、、三、、、

    、与テ′※、二、′、′ゴミ

    ∴、′、ごミ転ミ、j二′二、′、、

    、㌢表、姜二軍ミノ:∨′′:㌧ヽヽ杉ゝ

    さ訂

    、曳\\\、ヽ

    ゝ ヽ

    ヽ ヽ「立 、づ\\

    \ \ ヽノろヽ

    ヽヽヽ匂 ヽ

    \ヽ ヽ♂/

    ヽ ヾづヽ、 \

    1 10 102 108 104

    部品株数〃(個)

    区19 信頼度予測とフィールド・データ エレベータ用エレクトロニ

    クス応用装置の予測MTBFとフィールドデータからの,きわめて高信頼度の実測

    値を示Lている。

    Fig.9 Fo「ecastjn9 Reliabi=ty and F】eld Data

    たとえば,現J状ではホ【ルからの呼び信号は,乗客の行先

    ド皆,乗客数などの定量的な情報検出に時間遅れを伴っている

    が,単純化された本方式を発展させるため交通情報の高度化

    が特に重要な問題であり,たとえばパターン認識の導入など

    エレベータ運転システムの効率向上としての工夫と開発が必

    要とされる。

    7.2 情報処理量の増大

    エレベータ群の運転効率を向上するためには,前節で述べ

    たとおり乗客群のトラフィ ックフローの偏重を絶えず情報と

    して監視する必要があるため,情報は質も高まり量も膨大な

    もので,4~8台のエレベータ群と,エレベ【タの立を短運転

    時間(1階床運転)5~6秒であることから考えても,リアル

    タイムで処理L指令するためには,処理速度,能力のほかに

    演算処理もかなりの速度を必要とする。

    ここに,エレベータ専用のソフトを織り込んだ制御用コンピ

    ュータの応用と保守体制について抜本的な配慮が必要となる。

    65

  • 全自動群管理エレベータの発展とその展望 日立評論 VOL.54 No.】Z llO6

    7.3 ビル全体の総合エレベータ

    群管理

    超高層ビルのエレベータ計画の

    ユニークな例として,シカゴのジ

    ョン・ハンコックセンター,ニュー

    ヨークの世界貿易センター(WTC)

    で採用されているシャトル・エレ

    ベータシステムがある。このシス

    テムは図10に示すように,超高層

    ビルを2~3個の高層ビルを積み

    重ねたものと考えて,ローカルエ

    レベータ群と,それらと基準階を

    結ぶシャトル・エレベータ群とか

    ら成るものである。このシャトル・

    エレベータとしては40~50人乗り

    の大形エレベータが採用されるが,

    これに代わって,二最近話題となっ

    ているダブルテ♪ッキ・エレベータ

    を採用する計画(9)もある。

    これらのシャトル・エレ〈ミータ

    ンステムにおいては,単に従来の

    各サービス・バンクごとのエレベ

    ータ群管理に応用するよりも,ダ

    ブルデッキ方式のシャトル・エレ

    ベータ群とローカル・エレベータ

    群との有機的な群管理システムを

    発展させてビル全体の交通需要に

    順応したエレベータ総合群管理シ

    ステムを今後具体的に検討しなけ

    ればならない。

    7.4 ビル設備としてのエレベータ

    集中管制システム

    ビル全体の総合管理システムの

    一環と考え,エレベータ群管制を

    とらえるものとして,図11に示すよ

    うに大形電子計算機によるビル総合

    計算制御システムの構想が発表(10)

    されている。ここで報告されてい

    るエレベータ群管理制御はエレベ

    ータ群管‡聖そクノものではなく,中

    央監視室などにおける集中管理制

    御システム,すなわちデータ・ロ

    ギング的な管制システムである。

    上述の多数のビル総合管理制御

    は現状ではむずかしいと思うが,

    個々のビルの管理制御システムに

    導入することは可能であり,今後,

    管理上の省力化,オンライン化な

    どを実現する例として,他のビル

    管】聖上の分野との協調から,将来

    必ず取り上げられることになるも

    のと考える。

    団 結 言

    エレベータ群の全自動群管理化

    にあたって,古くから問題にして

    きたものは,急激なピーク時にお

    66

    110

    第3ゾーン

    78

    第2ゾーン

    44

    第1ゾーン

    コンコース

    ___....................1..-.................................L

    一一一---→_仁一ーーーーー▼--▼-▼-一寸-一事【

    ___⊥こ_______________三⊥L_________▼

    、t、ミ■、

    --一山二、一-+こ----------------------

    ____▼【ふ+_▼__+事じ_________⊥こ__

    12 33 33 2

    凡例 l 最上声音直行エレベータ(展望用)

    2 シャトル・工レ/く一夕

    3 ローカル・エレーく~タ

    4 スカイロビー階

    5 機械室階

    / エスカレータ■ 停止β皆床

    図10 シャトル・エレベー

    タシステム

    I10階のWTCビルは,44階と78

    階にスカイロビーを設け.シャ

    トル・エレベータによりコンコ

    ースから乗客をノンストップで

    ピストン輸送する。一舟那皆への

    乗客はここでローカル・エレベ

    ータに乗り継ぐ。

    Fig.柑 Shuttle Elevato「

    System(WTC,

    N.Y,)

    ′ ピ ル

    A′′

    (データハイウエイ)

    テナント エレベータ 冷凍横ボイラ

    自動検診 欝管制 台救綱.日報・月報作成 防災避姓経路指示

    図Ilピル総合計算機制御システムの構成 複数のビル内の被制御

    要素のデータは,ハイウェイで中央制御室に伝送され,制御用計算機で管理制

    御される。

    Fj9・llCompositio=Of TotalBui】dj=g Co=trOISystemUsi=g

    Computer

    ける迅速な輸送と閑散時における運転上の経済性のほかに,

    両者間の任意の変動領域におけるサービスの向上,すなわち,

    平均待ち時間を短縮しかつ長待ち呼びを解消して,さらに待

    ち客の焦慮感をなくすことであった。日立製作所はすでに多

    数の国内外における納入実績とこれらの技術的なフォローに

    より,ピークと閑散時については納入先の幅広い種々の問題

    に対しほぼ完全に解決することができたが,俗に平常時と称

    する上記の変動領i或に関する問題はあまりにも関連条件が多

    岐にわたり,かつ内容いかんによっては当初の計画段階にま

    で遡及(さっきゅう)しなければ抜本的な解決が困難な場合も

    生じていた。

    本文で述べたCIP/IC全自動群管理方式はこれらの懸案に

    対して日立製作所独特のシステム技法により本間題を克服し

    たものである。超高層化計画が急速に進展しつつある今日,

    本方式は外国に比べて特にきびしい条件下にあるわが国のビ

    ル内交通需要に対し,時代の要望に先がけるため外国にも例

    のない新システムの開発を推進したものである。一方,不特

    定多数の乗客群が全ド皆J末においてランダムに発生するエレベ

    ータ群の交通需要は,他の外部交通機関のそれと全くパター

    ンを異にするものであり,今後は前述した一連のシステム技

    術の高度化に対しきらに研会費(けんきん)を図る所存である。

    最後に,日立全自動群管理エレベータ,特にCIP/ICシス

    テムの開発にあたって,NHK放送センター建設本部蓮池副

    本部長,村上副本部長,加j落部長,後藤主管,山下寿郎設計

    事務所村田技師および株式会社日建設計岩井部長などのかた

    がたの終始有益な肋言をいただいたことに対しここに深く謝

    意を表する次第である。

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