drug_and_dysphagia_2016

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摂⾷嚥下 在宅 × Drugs & Dysphagia 豊⽥義貞 × 2016 Spring Edition

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Health & Medicine


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Page 1: Drug_and_dysphagia_2016

摂⾷嚥下 在宅 薬

× Drugs & Dysphagia

!

豊⽥義貞

×2016 Spring Edition

Page 2: Drug_and_dysphagia_2016

マーケティングは、「我々の製品やサービスにできることはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満⾜がこれである」と⾔う。

薬剤師が、⽇本において現在求められていることは何か? 薬剤師が顧客(患者と家族・医師等の他職種)を満⾜させられる成果とは何か?

Page 3: Drug_and_dysphagia_2016

町のかかりつけ薬局とは 地域医療における物流の拠点

物流にとどまらず その安全・適正使⽤を担う

Introduction-03

Page 4: Drug_and_dysphagia_2016

本日のお品書き

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能

③ 5期型嚥下モデルによる各論

④ 薬効分類による各論

⑤ まとめ

Page 5: Drug_and_dysphagia_2016

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-01

効能⼜は効果 ⽤法及び⽤量 使⽤上の注意 相互作⽤ 併⽤注意 副作⽤ ・ ・ ・

Page 6: Drug_and_dysphagia_2016

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-02

望ましい結果

vs

望ましくない結果

Page 7: Drug_and_dysphagia_2016

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-03

※PMDA(独⽴⾏政法⼈ 医薬品医療機器総合機構)を利⽤ ※登録医療⽤医薬品は約18,000件(平成26年3⽉1⽇時点)

嚥下障害 383件

⾷欲不振 6,268件

⾷思不振 93件

嘔気 3,466件

味覚に関する副作⽤ 2,839件

⼝内炎 2,989件

表1.医療⽤医薬品データベースにおける各種副作⽤の検索数

薬⾷発第0317006号(平成17年3⽉17⽇) 薬事法施⾏規則の⼀部を改正する省令等の施⾏について(副作⽤等の報告について) ⼀部抜粋:「副作⽤によるものと疑われるもの」とは、因果関係が否定できるもの 以外のものを指し、因果関係が不明なものも含まれること。

添付⽂書にはこれら全ての記載が求められている

Page 8: Drug_and_dysphagia_2016

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-04☆副作⽤を考える発現機序 特徴 チェック 対策

薬理作⽤ 発現頻度が⼤きい 投与量に依存して発現

症状の観察減量 より緩和な他剤へ変更 対症療法

薬物毒性 投与量・投与期間に 依存して発現

定期的な問診 定期的な検査

減量 中⽌ 他剤に変更

薬物過敏症発現頻度は少ない 投与量に⾮依存 6ヶ⽉以内に発現

6ヶ⽉間は初発症状の問診や検査を実施

発現時即時中⽌

菅野 彊 著,実践副作⽤学―くすりの副作⽤をどう考えどうとらえたらよいのか?医薬ジャーナル社 より

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① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-05

薬効薬理で説明できない「望ましくない結果」とは・・・?

画期的な発⽑剤が開発されないことによる⼈⽣設計の迷⾛

咳嗽がひどかったり、逆流性⾷道炎を罹患していたりする患者がクラリスロマイシンをはじめとする強烈な苦味を有する薬剤を内服すると、成分が⼝内に逆流し、味覚異常(苦味)をきたす場合がある。

・服薬介助、服薬⾒守りの際に発⽣しうる

 介護者の⼼労および家庭内不和。

・ケアのための薬 < 薬のためのケア

・飲んでいない

・化学反応による⼝内の着⾊

・クスリでおなか⼀杯

・間違った⾷事・服薬介助

飲みなさい!

Page 10: Drug_and_dysphagia_2016

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-06

予防 治癒 機能維持

薬剤の使⽤⽬的は「治す」という単語⼀つでは⽚付けられなくなった

Page 11: Drug_and_dysphagia_2016

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-07

「患者」と「クスリ」との因果関係を把握することが⼤事

昔使った薬 今使ってる薬 服⽤期間 開始理由 中⽌理由 コンプライアンス アドヒアランス薬歴

Page 12: Drug_and_dysphagia_2016

① 臨床の場で薬という存在をどう捉えるか-08

副作⽤ •服薬難度 •介護者負担増 •経済的事情.etc

効果 •予防 •治癒 •機能維持 •介護者負担減.etc

Quality of Life Patient-Centered Outcomes International Classification of Functioning

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② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-02

嚥下障害に対する薬学的アプローチのまとめ

⽇本在宅薬学会2013において使⽤

Page 15: Drug_and_dysphagia_2016

薬剤起因性摂⾷・嚥下障害 Medication-induced Dysphagia

運動機能 潤滑性 胃腸の運動性 感覚器 !

中枢神経系

に、悪影響を及ぼす薬物病 因 論

・ ・ ・

2007年9⽉10⽇ 第⼀版 第⼀刷発⾏

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-03

Page 16: Drug_and_dysphagia_2016

機能的原因 (動的障害)

中枢神経 延髄嚥下中枢障害 球麻痺両側上位運動ニューロン障害 偽性球麻痺

末梢神経 喉頭麻痺筋疾患 筋力低下

器質的原因 (静的障害)

先天的構造異常:奇形など後天的構造異常:腫瘍,炎症,外部からの圧迫,外傷,術後

口腔・喉頭 脳血管障害,脳腫瘍,頭部外傷 脳膿瘍,脳炎,多発性硬化症 パーキンソン病,筋萎縮性側索硬化症 末梢神経炎(ギランバレー症候群など) 重症筋無力症,筋ジストロフィー 筋炎(各種),代謝性疾患(糖尿病など) 薬剤の副作用,その他

食道 脳幹部病変 アカラジア 筋炎 強皮症,全身性エリテマトーデス 薬剤の副作用,その他

口腔・喉頭 舌炎,アフタ性口内炎,歯周病 扁桃炎,扁桃周囲腫瘍 咽頭炎,喉頭炎,咽後腫瘍 口腔・咽頭腫瘍(良性・悪性) 口腔咽頭部の異物,術後 外からの圧迫(頸椎症,腫瘍など) その他

食道 食道炎,潰瘍 食道ウェブ,ツェンカー憩室 狭窄,異物 腫瘍(良性,悪性) 食道裂孔ヘルニア 外からの圧迫(頸椎症,腫瘍など) その他

医療⾏為に伴う医原性の嚥下障害 (Iatrogenic Dysphagia)

このほか,心理的原因による嚥下障害も臨床上重要である。 (神経性食欲不振症,認知症,拒食,心身症,うつ病,うつ状態など)

動き(働き)の問題構造の問題

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-04

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② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-05

運動機能 ✓ 抗痙攣薬

⇒運動の機能と協調を冒す ✓ 向精神薬,抗不安薬

⇒中枢神経系の神経伝達物質の働きを低下させることにより先⾏期,準備期と咽頭嚥下の開始に不利な影響を与える

潤滑性 ✓ 抗コリン作⽤薬

⇒上部消化管の潤滑性と唾液の分泌に悪影響を及ぼし,その結果,(⼝腔)準備期と嚥下の⼝腔期に対し不利な影響を与える

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3点 2点 1点アミトリプチリン(トリプタノールアトロピン製剤 イミプラミン(トフラニールオキシブチニン(ポラキスクロルフェニラミン製剤 クロルプロマジン(コントミンシプロヘプタジン(ペリアクチンジサイクロミン(コランチルジフェンヒドラミン(レスタミンコーワチザニジン(テルネリントリフロペラジン(⼀般名で販売) ヒドロキシジン(アタラックスヒヨスチアミン製剤 フルフェナジン(フルメジンプロメタジン(ピレチアペルフェナジン(ピーゼットシーメクリジン!※国内では乗り物酔い等に使⽤される⼀般⽤医薬品に配合されている

アマンタジン(シンメトレルオランザピン(ジプレキサシメチジン(タガメットセチリジン(ジルテックトリプロリジン(ベネントルテロジン(デトルシトールノルトリプチリン(ノリトレンバクロフェン(リオレサールプロクロルペラジン(ノバミンロペラミド(ロペミンロラタジン(クラリチンクロザピン(クロザリル

エンタカポン(コムタンカルビドパーレボドパ(ネオドパストンクエチアピン(セロクエルセレギリン(エフピートラゾドン(デジレルハロペリドール(セレネースパロキセチン(パキシルプラミペキソール(ビ・シフロールミルタザピン(レメロンメトカルバモール(ロバキシンメトクロプラミド(プリンペランラニチジン(ザンタックリスペリドン(リスパダール

表1.Anticholinergic Risk Scale RudolphJL,SalowMJ,AngeliniMC,McGlincheyRE.: Theanticholinergicriskscaleandanticholinergicadverseeffectsinolderpersons.ArchInternMed.200810;168(5):508-13

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-06

Page 19: Drug_and_dysphagia_2016

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-07

胃腸の運動性 ✓ 抗コリン作⽤薬

⇒胃の蠕動運動を抑制し、胃内容物排出速度(GER)を遅延させることで、早期膨満感や⾷欲不振を引き起こす。

✓ Ca拮抗剤やテオフィリン製剤、ベンゾジアゼピン系薬剤 ⇒下部⾷道括約筋(LES)の安静時緊張度を弱め、胃⾷道逆流症(GERD)の要因となるか、それを悪化させる。

感覚器 ✓ ベンゾジアゼピン系薬物を代表とする中枢神経作⽤薬

⇒連⽤時に、⾆痛などの⻭科⼼⾝症とはじめとする不定愁訴や味覚障害を引き起こすことがある。

✓ 薬剤性の亜鉛⽋乏や⼝腔乾燥症、医源性のカンジダ症による味覚異常の訴え。

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② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-08

コリンって?中枢神経 末梢神経

1)神経活性の興奮性と伝播の増強グルタミン酸、アスパラギン酸、 アセチルコリン、ノルエピネフリン、プリン、ペプチド、サイトカイン、 ステロイドホルモン

2)神経の伝達抑制GABA、ドパミン

細胞内の酵素、グルコース、カルシウム、ナトリウム、カリウム、アミノ酸、塩化物★神経細胞(ニューロン)の働きに必要な物質

1)体性神経⾻格筋の機能をコントロール(随意性)する。ニコチン性アセチルコリン作動性受容体が アセチルコリンによって刺激されることにより,筋⾁が収縮する。

2)⾃律神経 内蔵機能をコントロールする(不随意性)

❖ 交感神経 アドレナリン作動性 闘争-逃⾛反応(”fight-flight” response)

❖ 副交感神経 コリン作動性 弛緩(安らぎ)や⾃⼰滋養に関係する活動を刺激

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② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-09

私  :参考になる書籍がありません、先⽣ A先⽣:うん、ないよ!

Σ( ̄ロ ̄lll)

Page 22: Drug_and_dysphagia_2016

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-10

悪影響を及ぼす

障害された状態を更に増悪させる

回復を促す

投与法

剤形選択

調剤⽅法+

徐放性 腸溶性 毒性防御 安定性 遮光性

Page 23: Drug_and_dysphagia_2016

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-11

嚥下困難者⽤製剤加算嚥下困難者に係る調剤について、当該患者の⼼⾝の特性に応じた剤形に製剤して調剤した場合は、嚥下困難者⽤製剤加算として、所定点数(調剤料)に80点を加算する。 !

(補⾜) キ:嚥下困難者⽤製剤加算は、嚥下障害等があって、市販されている剤形では薬剤の服⽤が困難な患者に対し、医師の了解を得た上で錠剤を砕く等剤形を加⼯した後調剤を⾏うことを評価するものである。 ク:剤形の加⼯は、薬剤の性質、製剤の特徴等についての薬学的な知識に基づいて⾏わなければならないこと。

Page 24: Drug_and_dysphagia_2016

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-12

ダメ。ゼッタイ。

Page 25: Drug_and_dysphagia_2016

ポラクチトール ラッカセイ油 硫酸アルミニウム 硫酸カルシウム 粒状石灰石 流動パラフィン 緑茶末 DL-リンゴ酸 リン酸一水素カルシウム リン酸水素カルシウム水和物 リン酸水素カルシウム造粒物 リン酸水素ナトリウム水和物 リン酸二水素カリウム リン酸二水素カルシウム水和物 リン酸二水素ナトリウム

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-13アクリル酸デンプン1000 L-アスパラギン酸 アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS アメ粉 アラビアゴム アルギン酸 アルギン酸ナトリウム アルファー化デンプン イノシトール エチルセルロース エチレン・酢酸ビニル共重合体 塩化ナトリウム オクチルデシルトリグリセリド オリブ油 カオリン カカオ脂 カゼイン カゼインナトリウム 果糖 カラメル 軽石粒 カルナウバロウ カルボキシメチルスターチナトリウム カルメロース カルメロースカルシウム カルメロースナトリウム 含水二酸化ケイ素 含水無晶形酸化ケイ素 乾燥クロレラ 乾燥酵母 乾燥水酸化アルミニウムゲル 乾燥硫酸マグネシウム カンテン カンテン末 寒梅粉 キシリトール クエン酸カルシウム クエン酸水和物 クエン酸ナトリウム水和物

クエン酸二ナトリウム クチラートカルシウム グリシン グリセリン グリセリン脂肪酸エステル グリセロリン酸カルシウム グルコン酸カルシウム水和物 グルコン酸ナトリウム L-グルタミン クレー クレー(木ロウ処理) クレー粒 クロスカルメロースナトリウム クロスポビドン ケイ酸アルミン酸マグネシウム ケイ酸カルシウム ケイ酸マグネシウム 軽質無水ケイ酸 軽質流動パラフィン ケイヒ末 結晶セルロース 結晶セルロース・カルメロースナトリウム 結晶セルロース(微粒子) 結晶セルロース(粒) ゲンマイコウジ 硬化油 合成ケイ酸アルミニウム 合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース 合成ヒドロタルサイト ゴマ油 小麦粉 コムギデンプン コムギ胚芽粉 小麦胚芽油 米粉 コメデンプン コレステロール 酢酸カリウム 酢酸カルシウム

サフラワー油 サラシミツロウ 酸化亜鉛 酸化チタン 酸化マグネシウム β-シクロデキストリン ジヒドロキシアルミニウムアミノアセタート ジメチルポリシロキサン(内服用) 蛇油 重質無水ケイ酸 重湯末 酒石酸 酒石酸水素カリウム 焼セッコウ ショ糖脂肪酸エステル 酸化アルミナマグネシウム 水酸化アルミニウムゲル 水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物 水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物 水酸化マグネシウム 水素添加植物油 スクワラン ステアリルアルコール ステアリン酸 ステアリン酸カルシウム ステアリン酸ポリオキシル40 ステアリン酸マグネシウム 精製ゼラチン 精製セラック 精製尿素 精製白糖 精製白糖球状顆粒 精製モンタンワックス ゼイン セタノール セッコウ セトステアリルアルコール セトマクロゴール1000 ゼラチン

セラフェート ソルビタン脂肪酸エステル ソルビタンセスキオレイン酸エステル D-ソルビトール D-ソルビトール液 第三リン酸カルシウム ダイズ硬化油 ダイズ油 大豆油不けん物 大豆レシチン タウリン 脱脂粉乳 タルク 炭酸アンモニウム 炭酸カルシウム 炭酸マグネシウム 中鎖脂肪酸トリグリセリド 中性無水硫酸ナトリウム 沈降炭酸カルシウム 低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム 低置換度ヒドロキシプロピルセルロース デキストラン40 デキストリン 天然ケイ酸アルミニウム トウモロコシシロップ トウモロコシデンプン トウモロコシデンプン造粒物 トラガント末 トリカプリリン トレハロース 二酸化ケイ素 乳酸アルミニウム 乳酸カルシウム水和物 乳糖水和物 乳糖造粒物 ノイレチンカルシウム 濃グリセリン 白色セラック 白色ワセリン

白糖 白糖・デンプン球状顆粒 ハダカムギ緑葉青汁乾燥粉末 ハダカムギ緑葉エキス末 ハダカムギ緑葉青汁乾燥粉末 ハチミツ パラフィン パール末 バレイショデンプン 半消化体デンプン 微結晶セルロース ビタチョコレート 人血清アルブミン ヒドロキシプロピルスターチ ヒドロキシプロピルセルロース ヒプロメロース ヒプロメロース ヒプロメロース ヒプロメロースフタル酸エステル ヒプロメロースフタル酸エステル ヒマワリ油 フィチン酸 L-フェニルアラニン ブドウ糖 ブドウ糖液 ブドウ糖水和物 部分アルファー化デンプン プルラン プロピレングリコール プロピレングリコール脂肪酸エステル 粉糖 粉末飴 粉末還元麦芽糖水アメ 粉末セルロース ペクチン ベントナイト ポビドン ポリアクリル酸ナトリウム ポリアクリル酸部分中和物

リオキシエチレンアルキルエーテル ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60 ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール ポリスチレンスルホン酸ナトリウム ポリソルベート80 ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート ポリビニルアルコール・ジエチレングリコール混合物 ボレイ末 マクロゴール400 マクロゴール1500 マクロゴール1540 マクロゴール4000 マクロゴール6000 マルチトール マルトース水和物 D-マンニトール 水アメ ミリスチン酸イソプロピル 無水クエン酸 無水ケイ酸水加物 無水乳糖 無水硫酸ナトリウム 無水リン酸水素カルシウム 無水リン酸水素カルシウム造粒物 メタクリル酸コポリマーLD メタケイ酸アルミン酸マグネシウム メチルアクリレート・メタクリル酸コポリマー メチルセルロース 綿実粉 綿実油 モクロウ モノオレイン酸グリセリン モノステアリン酸アルミニウム モノステアリン酸グリセリン モノステアリン酸ソルビタン 薬用炭 ラウリル硫酸ナトリウム

賦形剤だけでこの数 医薬品添加物の種類は万に及ぶ

ごめん無理

Page 26: Drug_and_dysphagia_2016

粘凝

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-14

粉砕した薬をとろみ剤を使って飲ませることが悪いのではなく 「問題ないか?」きちんとモニタリングすることが重要

味・付着性・刺激性

Page 27: Drug_and_dysphagia_2016

あんさん、唾液で誤嚥しはるって

言うてましたどすやろ

そないでっしゃろ?

馬木良文 他:「口腔内崩壊錠は摂食・嚥下障害患者にとって内服しやすい剤形か?」. 臨床神経学 49巻2/3号(2009 : 2/3)

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-15

Page 28: Drug_and_dysphagia_2016

なぜ「とろみ」を

つけるのかを知る

窒息

味の変化未改善

トロミ剤の使⽤について② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-16

Page 29: Drug_and_dysphagia_2016

ジャム状

ヨーグルト状

ソース状 ポタージュ状

付着性upは危険

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-17

Page 30: Drug_and_dysphagia_2016

0.0

5.0

10.0

0 5 20 40 60

水お茶温かいお茶スポーツ飲料ジュース牛乳味噌汁

とある「とろみ剤」の経時変化

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-18

Page 31: Drug_and_dysphagia_2016

とろみの強さ ++++ ++++ ++++とろみのイメージ とんかつソース状 ケチャップ状 マヨネーズ状

使用量の目安

水 (20℃) 1.5g 2.2g 2.7g

牛乳 (10℃) 1.5g 2.2g 2.7g

味噌汁 (60℃) 1.5g 2.0g 2.5g

とろみのイメージ とんかつソース状 ヨーグルト状

お茶 1.0~1.2g 1.8~2.0g

スポーツ飲料・牛乳 温かいお茶・味噌汁 1.3~1.5g 1.8~2.0g

ハイトロミール

スルーキング i

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-19

Page 32: Drug_and_dysphagia_2016

合田文則(香川大学医学部附属病院 総合診療部),静脈経腸栄養 Vol.23 No.2 2008 より抜粋

Page 33: Drug_and_dysphagia_2016

半固形化栄養剤投与法の経緯

下痢栄養剤リーク

胃食道逆流

200ml程度の液体は蠕動運動を介さず早期に十二指腸に排出される(正常な消化管機能の場合)

→20,000cP

一定の粘度をもつ食塊ならば胃内で貯留され、蠕動運動による排出機能が働く

注入時間の短縮により同一単位を長時間とる必要がなくなる

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-21

Page 34: Drug_and_dysphagia_2016

② 薬学的観点における摂⾷・嚥下機能-22

まとめ1. 第⼀に、摂⾷・嚥下障害を引き起こす薬

2. 第⼆に、元々有する摂⾷・嚥下障害を増悪する薬

3. 第三に、摂⾷・嚥下障害の程度を緩和する薬

4. 上記の中では第⼆の薬が問題となるケースが多い

5. ⾝体に対して抑制的に働く薬剤に注意する

6. 代表的なものに抗コリン作⽤薬がある

7. 効果だけでなく、投薬⽅法にも問題がある

Page 35: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-01図1.摂⾷嚥下運動の過程(時相)5期モデル

時相 1.先⾏期 2.準備期 3.⼝腔期 4.咽頭期 5.⾷道期

各器官の働き 何をどのように⾷べるか判断して⼝まで適切に運ぶ。 ⾷物を⼝から取り込み咀嚼して⾷塊を形成する。 ⾷塊を⼝腔から咽頭に送り込む ⾷塊を咽頭から⾷道に送り込む。嚥下反射。 ⾷塊を⾷道から胃に送り込む。蠕動運動。

Stage I transport

Processing

Stage Ⅱ transport Esophageal phase

hypopharyngeal transit time

図2.Process Model (Hiiemaeら)

Page 36: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-02

【先⾏期-a】

摂⾷⾏動の誘因(刺激)と発現 その他に嗅覚、聴覚などの感覚情報処理も⾏われている。 摂⾷がはじまってからも常に摂⾷⾏動は味覚や⻭ごたえ、のどごし等がモニタリングされ、修正される。

※⼀般に、⾷べ物は⼝から摂取したのち、⾆や⿐粘膜で味の分析がなされ(味覚)、それは脳に伝達されて統合(感性)、そのデータと過去の⾷体験などを照らし合わせて好き嫌いが判断(嗜好)されると⾔われる。

伏⽊ 亨 教授(京都⼤学⼤学院農学研究科⾷品⽣物科学専攻)

Page 37: Drug_and_dysphagia_2016

抗コリン作⽤を有するものも多数存在する

③ 5期型嚥下モデルによる各論-03

【先⾏期-b】⼝腔内に⾷品(飲み物)を取り込む前の⾷品の認知の段階 (舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)

① 向精神薬 ② 抗うつ薬(特に三環系抗うつ薬) ③ 抗不安薬(特にベンゾジアゼピン系の薬剤) ④ 睡眠薬 ⑤ 抗ヒスタミン薬 ⑥ 抗痙攣薬 ⑦ 抗コリン薬 ⑧ 医療⽤⿇薬 ⑨ その他(降圧剤,鎮痛剤など)

⼀包化、情報遅滞、コミュニケーション困難、 後発医薬品による判別困難

Page 38: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-04

【先⾏期-c】p 意識レベルの低下

p 認知機能の問題

p ⾷欲不振(&感覚器異常・疼痛)

p 振戦など運動機能の異常

覚醒

認知

意欲

動作

※⾷事中の眠気、動作緩慢など

※味覚異常や⼝渇による摂⾷拒否または意欲の低下も含む

POINT 1)まずどの時相に障害があるのか確認し、障害を上記に分類、そのうえで  「疾患・症状や環境に問題がないかどうか」  「薬が悪影響を及ぼしていないかどうか」 2)新たな薬剤が使⽤される場合に、先⾏期に悪影響を及ぼす可能性の薬剤で  あるかどうか、どの機能に影響するか(⽣活の場にどのような形で⾒えるか)  関係者間で把握しておく

それぞれ考え、すり合せる}

Page 39: Drug_and_dysphagia_2016

要旨 【⽬的】⾼齢者の療養において、不穏・譫妄・うつ症状・不眠などに対して向精神薬が処⽅されることがあるが、時に重篤な摂⾷嚥下障害を引き起こす。⼀⽅、軽度な摂⾷嚥下障害でも、処⽅薬の内服困難をきたし、薬効に影響を及ぼす場合もある。しかし、その実態についての調査研究は少ない。本研究では、薬剤性摂⾷嚥下障害の病態と経過および発症の背景を探ることを⽬的として、実態調査をおこなった。【⽅法】摂⾷嚥下障害を専⾨としている医療職231名に、薬剤性摂⾷嚥下障害についてアンケートによる後ろ向き調査をおこなった。【結果】アンケート回答のうち、薬剤性摂⾷嚥下障害の経験があると答えたのは153名であった。患者の年齢は8割が70歳以上、摂⾷嚥下障害を引きおこした薬剤は、抗精神病薬、抗不安薬、睡眠薬、抗けいれん薬、抗うつ薬、認知症薬で、薬剤のうち最も多いのは、リスペリドンであった。投与量はほぼ常⽤量。摂⾷嚥下障害発症までの⽇数は7⽇以内が最も多く、投薬中⽌から回復までの⽇数は14⽇以内が多く、回復しなかったとの回答もあった。症状は、⾷事中の眠気、動作緩慢、誤嚥、むせ、流涎、⼝腔内残薬、薬の嚥下動作ができない、であった。【結論】⾼齢者は常⽤量の向精神薬でも、重篤な摂⾷嚥下障害を引き起こすことがある。今回の調査では、摂⾷嚥下障害発症までの期間が1週間、回復までの期間が2週間であることが判明した。この期間の慎重投与と臨床的観察が薬剤性摂⾷嚥下障害の合併症予防に寄与すると考えられる。

薬剤による摂⾷嚥下障害の実態調査と危険因⼦の分析 -摂⾷嚥下認定看護師・臨床薬剤師と介護者の連携による早期発⾒と対応マニュアルに向けて-

③ 5期型嚥下モデルによる各論-05

野﨑 園⼦ ⽒ 兵庫医療⼤学リハビリテーション学部 医療科学研究科 教授

桂⽊ 聡⼦ ⽒ 兵庫医療⼤学薬学部 講師

【先⾏期-d】

Page 40: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-06

【先⾏期-e】□薬剤性摂⾷嚥下障害の経験があると答えたのは看護師 104/127 (82%)

薬剤師 7/56 (13%)

その他の医療職 42/48 (87%)

□薬剤性摂⾷嚥下障害の症状(複数回答あり)

⾷事中の眠気 124

動作緩慢 70

誤嚥 67

むせ 66

流涎 46

⼝腔内残渣 42

薬の嚥下動作ができない 32

振戦 23

リスペリドン 76

ハロペリドール 13

クエチアピン 6

チアプリド 6

アルプラゾラム 5

ジアゼパム 5

□原因薬剤上位6位

1-3⽇ 494-7⽇ 348⽇以降 5

1-3 344-7 28

2週間以内 20

数週間から半年 5

回復せず 3

□服⽤開始後、摂⾷嚥下障害発症までの期間 (判明しているもの)

□服薬中⽌から摂⾷嚥下機能回復までの期間

Page 41: Drug_and_dysphagia_2016

【先⾏期-まとめ】1) 「⾷べる」⾏動を妨げる、意識レベルの問題

!

2) ⾷器を扱う⾏動を妨げる、運動機能の問題

!

3) ⾷欲を妨げる、おいしさの喪失

!

4) ⾷欲を妨げる、胃腸運動の低下

!

5) ⾷べ難い・美味しくないという記憶が⾷欲を妨げる

向精神薬・抗不安薬・睡眠薬、抗コリン薬

抗痙攣薬・抗コリン薬

Znとキレートを形成する薬剤、抗コリン薬

抗コリン薬

NSAIDs、感覚器に影響を与える薬剤

Page 42: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-07

【準備期-a】嚥下できるまで⾷事を咀嚼する段階 (舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)

咀嚼⾏動

⾷塊形成

咀嚼時の感覚

動作

潤滑性

味覚・嗅覚・知覚

知覚

噛む動作、⾷塊形成・味覚発現に必要な唾液の分泌、「おいしさ」を得ることや⾷欲を促す(消化管運動を 促す)感覚器刺激への薬剤の影響を考える。 !この他、⼝内炎や⾆痛などといった⼝腔粘膜異常が咀嚼運動に悪影響を及ぼす。

Page 43: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-08

【準備期-b】咀嚼⾏動の障害 ✓ 各種の向精神薬や、メトクロプラミドやドンペリドンなどの消化管運動 

促進薬の⻑期連⽤に起因する錐体外路障害(遅発性ジスキネジア)。 ✓ 先⾏期の障害に続く咀嚼⾏動の緩慢化。 ✓ ⼝腔粘膜障害による疼痛が咀嚼⾏動を妨げる。

⾷塊形成不全 ✓ 抗コリン作⽤薬や抗ヒスタミン薬、利尿剤などによって引き起こされる、

唾液分泌の低下による⼝腔乾燥症。

咀嚼時の感覚異常 ✓ 亜鉛の排泄を促す各種薬剤によって引き起こされる味覚異常。 ✓ 抗悪性腫瘍薬による味蕾細胞の障害が引き起こす味覚異常。 ✓ 抗悪性腫瘍薬などが引き起こす嗅覚細胞障害もまた咀嚼時の不快感を  

引き起こす。 ✓ 向精神薬、ベンゾジアゼピン系の薬剤は、特に⻑期連⽤時に⾆痛をはじめ

とする⼝腔内の感覚異常を引き起こす。

Page 44: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-09

【準備期-c】種類 代表的薬物 機序

口腔乾燥

向精神薬

向精神薬 クロルプロマジン,ハロペリドール 中枢神経系の抑制 唾液腺細胞のα,β,M 受容体を抑制

抗うつ薬 三環系抗うつ薬,MAO 阻害薬,四環系抗うつ薬 中枢神経系の抑制 唾液腺細胞のα,β,M 受容体を抑制

躁病治療薬 炭酸リチウム 細胞内モノアミン代謝促進による伝達物質の減少.受容体感受性低下.

抗不安薬 ベンゾジアゼピン類(ジアゼパム,フルマゼニル,クロナゼパム,ミダゾラム)

中枢神経系の抑制 GABAA/CBR の活性化,PBR の活性化 小胞体からのCa2+放出の抑制 PLC 活性の抑制,IP3 の産生抑制

抗パーキンソン薬 塩酸アマンタジン ドパミンの放出促進作用・再取り込み 作用・合成促進作用によりシナプス 間隙 のドパミン量の増加が起こり、 顎下神経節の節後細胞の D2 受容体に 作用して, K+の透過性を亢進するため 過分極がおこり神経伝達を抑制することが考えられる.

脳代謝賦活薬 塩酸アマンタジン

利尿薬

浸透圧性 D- マンニトール 血清浸透圧を高めるので,腺房細胞への水の供給が減少する.

サイアザイド トリクロロメチアジド,ヒドロクロロチアジド,ベンチルヒドロクロロチアジド 水と電解質の輸送系に影響を与え、唾液

の形成が減少する. しかし、唾液腺には各種利尿薬の作用点とは異なる他の輸送系が存在し、代償性に働くと考えられてるため唾液分泌の低下は必ずしも顕著にあらわれない。

ループ利尿薬 フロセミド,ブメタニド, エタクリン酸

カリウム保持性 スピロノラクトン,トリアムテレン

炭酸脱水素酵素阻害薬 アセタゾラミド

川⼝ 充ら,薬物療法と⼝腔内障害,⽇薬理誌127,447­453(2006)より引⽤改変

Page 45: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-10

【準備期-d】種類 代表的薬物 機序

⼝腔乾燥

受容体遮断薬

向コリン薬(ムスカリン受容体遮断薬)

アトロピン,ホマトロピン, ピレンゼピン

唾液分泌に関わる受容体を遮断する. β1-β2遮断薬 プロプラノロール

抗ヒスタミン薬 クロルフェニラミン

アドレナリン作動性ニューロン遮断薬

グアネチジン,ベタニジン, デブリソキン,レセルピン 交感神経による唾液分泌を抑制する.

カルシウム拮抗薬 ニフェジピン,ジルチアゼム,ベラパミル 細胞内 Ca2+の減少による,細胞内情報伝達の低下.

川⼝ 充ら,薬物療法と⼝腔内障害,⽇薬理誌127,447­453(2006)より引⽤改変

⾃律神経遮断薬による⼝腔乾燥症状の発現は顕著で、その作⽤機序も受容体に対するアンタゴニストとして遮断作⽤を⽰すためである。 !⼝腔乾燥を起こす薬物は、⼆次的に⼝腔内の機能不全を惹き起こし、味覚障害、粘膜の炎症、菌交代現象などの原因となる.

Page 46: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-11

【準備期-e】 川⼝ 充ら,薬物療法と⼝腔内障害,⽇薬理誌127,447­453(2006)より引⽤改変

種類 代表薬物 機序

味覚障害

抗悪性腫瘍薬 テガフール,メトトレキサート,シスプラチン 細胞障害Zn キレート

抗菌薬 塩酸テトラサイクリン,塩酸ドキシサイクリン,スルベニシリンナトリウム Zn キレート

抗リウマチ薬 D-ペニシラミン Zn キレート 抗パーキンソン薬 レボドパ Zn キレート,唾液分泌低下 降圧利尿薬 フロセミド Zn キレート,唾液分泌低下 血圧降下薬 カプトプリル Zn キレート冠血管拡張薬 塩酸ジルチアゼム,ニフェジピン Zn キレート,唾液分泌低下 抗炎症薬 エテンザミド,アスピリン,インドメタシン Zn キレート

歯肉肥大

抗てんかん薬 フェニトイン 線維性増生を特徴とする歯肉増殖症を惹き起こす. 線維性の増殖の一因として,歯肉の線維芽細胞の コラーゲンファゴサイトーシスを抑制すると考えられている.

高血圧治療薬 狭心症治療薬

ニフェジピン,塩酸ジルチアゼム,塩酸ベラパミル

免疫抑制薬 シクロスポリン

歯の着色 形成不全

抗菌薬 塩酸テトラサイクリン, 塩酸ミノサイクリン ハイドロオキシアパタイト結晶構造中にとりこまれエナメル質の透過性に影響する.

痛風発作治療薬 コルヒチン 胎生期,生後の歯の形成期に摂取すると,有糸分裂阻害作用によって歯の形成不全をおこす

Page 47: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-12

【準備期-f】⼝腔カンジダ症による感覚異常 ✓ ステロイド製剤をはじめとする免疫抑制剤の⻑期使⽤ ✓ 化学療法 ✓ ステロイドを含む吸⼊薬の⻑期使⽤ ✓ ⼝腔乾燥症を引き起こす薬剤

⻑期使⽤:どの程度の期間で起こり得るものなのか、調査はなされていないが、      薬剤師の感覚では4週以上の使⽤が概ね「連⽤」とされる。

Page 48: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-13

【準備期-g】

① 酸化Mgはじめ、粉砕⼀包化された複数種の薬剤を毎⾷後服⽤した後に放置された義⻭

② 扁平苔癬型薬疹 ※ペニシラミン、カプトプリル、β-阻害薬(プロプラノロールなど)、リチウム、サイアザイド系抗利尿薬(フルセミドやスピロノラクトン)やエタンブトール

③ ⽪膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群) !

②と③は⼝腔粘膜疾患アトラスより抜粋

②①

Page 49: Drug_and_dysphagia_2016

【準備期-まとめ】1) 咀嚼⾏動を妨げる

!

!

!

1) ⾷塊形成を妨げる

!

2) おいしさの喪失

向精神薬・抗不安薬・睡眠薬、抗コリン薬

口腔乾燥症を引き起こす薬剤、口腔粘膜を

障害する薬剤(NSAIDs等)

口腔乾燥症を引き起こす薬剤

感覚器に影響を与える薬剤

Page 50: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-14

【⼝腔期-a】咀嚼された⾷物を、⾆と⼝蓋の圧迫⼒と重⼒で咽頭へ送る 段階 (舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)

筋活動・運動性

潤滑性(⾷塊形成不全)

動作

潤滑性

知覚

覚醒状態や認知機能を障害したり、⼝腔乾燥症を引き起こす薬剤は、摂⾷・嚥下の⼝腔期に悪影響を与えることがある。

(Logemann 摂⾷・嚥下障害,J.A.Logemann 著 より)

Page 51: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-15

【⼝腔期-c】⼝腔期〜咽頭期において、⼀時的に⼝腔内は陰圧とする必要がある。 !

送り込むためには下顎や⾆の⼒(筋⼒)も必要。 !

潤滑性も重要ただし、癌治療のための放射線化学療法による⼝腔乾燥症を訴えている患者を対象に、嚥下運動に対する患者本⼈の印象と実際の⾷塊の送り込み時間の相違について検討した報告では、全員が嚥下困難さを訴えているものの、⼝腔での送り込みに要する時間は治療前と変化がなかった。 (Logemann JA, Smith CH, Pauloski BR, et al. : Effects of xerostomia on perception and performance of swallow function. Head Neck. 2001 Apr;23(4):317-21.

鼻が詰まってたら…?

ただし、関連する他の器官がより強く代償的に運動している可能性がある(だから飲み込み⾟さを訴えた?)

Page 52: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-16

【咽頭期-a】咽頭へ送られた⾷塊が⾷道へ、不随意運動により(反射的に)送り込まれる段階 (野原幹司 編,認知症患者の摂⾷・嚥下リハビリテーション,南⼭堂より)

筋活動・運動性

神経協調性

潤滑性(⾷塊形成不全)

筋力

潤滑性

神経

多数の要因、繊細なタイミングを要する神経反射の協調、連続した筋⾁の収縮運動。それぞれのトリガーは未だに 全てが明らかというわけではない。

Page 53: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-17

【咽頭期-b】ベンゾジアゼピン系薬物 名称で⾒分けるポイントとして、語尾に「〜am」がつく 例)アルプラゾラム、エチゾラム、ジアゼパム、など

リルマザホン(リスミー®)は体内でベンゾジアゼピン⾻格をもつ化合物に 変化する。ゾピクロン(アモバン®)はベンゾジアゼピン類似物質という分類。

慢性的な使⽤は顕著な輪状咽頭部協調不能、下部咽頭協調不能、誤嚥などを引き起こすことがある。咽頭にみられる摂⾷・嚥下障害は、この薬剤の投与を中⽌することによって軽減されることが多い。

Campbell-Taylor I. Benzodiazepines and pneumonia or aspiration pneumonitis. Thorax. 2013 Jun;68(6):591. Sliwa JA1, Lis S. Drug-induced dysphagia. Arch Phys Med Rehabil. 1993 Apr;74(4):445-7. Sokoloff LG1, Pavlakovic R. Neuroleptic-induced dysphagia. Dysphagia. 1997 Fall;12(4):177-9.

Page 54: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-18

【咽頭期-c】そもそも何故・・・?「3つの“やすい”」1) 開業医の間では特に安易に処⽅されやすい 2) 肝機能の影響を受けやすい 3) 薬物間相互作⽤を引き起こしやすい

神経・筋協調不能、筋弛緩、鎮静といった作⽤の変化のモニタリングが把握し⾟い。

摂⾷・嚥下障害 (⾷べない・飲み込めない)

サルコペニア 誤嚥性肺炎

意識レベルの低下(鎮静) 活動性の低下 神経・筋の協調不能

Page 55: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-19

【⾷道期-a】

蠕動波運動

下部⾷道括約筋

輪状咽頭筋収縮

⾷塊を、重⼒と蠕動運動により⾷道を下降する段階(不随意) (舘村 卓 著,臨床の⼝腔⽣理学に基づく摂⾷・嚥下障害のキュアとケア,医師薬出版より)

動作潤滑性

筋力

筋力神経平滑筋や神経伝達物質、あるいはその両⽅に影響する薬物は、下部⾷道括約筋圧を改善したり、あるいは悪化させたりすることがある。 また、薬物は⾷道損傷、胸痛、⾷道炎の原因となったり、胃⾷道逆流を引き起こしたりすることがる。

Page 56: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-20

【⾷道期-b】⾷道障害1) ⼼臓肥⼤や腫瘍による⾷道圧迫がある 2) もともと胃⾷道逆流症を罹患している 3) ⼝腔乾燥症を有する、または⽔分を摂らずに服薬する 4) 錠剤が⼤きい 5) 錠剤の溶解率が⻑い(除放性製剤)

❖ 抗炎症薬(NSAIDs) ❖ 酸性刺激薬(テトラサイクリン系抗菌薬、抗がん剤) ❖ ビスホスホネート製剤

⾷道粘膜を刺激、また潰瘍の原因となる薬剤

Page 57: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-21

【⾷道期-c】下部⾷道括約筋圧の低下

❖ Ca拮抗剤 ❖ テオフィリン ❖ 亜硝酸剤 ❖ ベンゾジアゼピン系薬剤 ❖ ジフェンヒドラミン ❖ プロプラノロール・アテノロール ❖ フェノバルビタール

Page 58: Drug_and_dysphagia_2016

③ 5期型嚥下モデルによる各論-22

まとめ1. 意識レベルに影響を与える薬剤は主に先⾏期〜準備期に

影響を与える 2. 消化管機能の低下は先⾏期(意欲)にも影響する 3. 運動機能に影響を与える薬剤は先⾏期〜準備期(咀嚼・

送り込み)に影響を与える 4. 潤滑性に影響を与える薬剤は5つのどの時相にも影響

を与える 5. 感覚器が冒されると準備期だけでなく先⾏期(⾷欲)

にも悪影響をおよぼす 6. 筋⼒の低下に関連する薬剤はどの時相にも悪影響をお

よぼす 7. 抗コリン作⽤薬は全ての時相に悪影響をおよぼす 8. 向精神薬・抗不安薬のなかでは特にベンゾジアゼピン

系薬剤に注意が必要 9. ⾷道期の影響は⼝腔内にあらわれることが少なくない

Page 59: Drug_and_dysphagia_2016

3点 2点 1点アミトリプチリン(トリプタノールアトロピン製剤 イミプラミン(トフラニールオキシブチニン(ポラキスクロルフェニラミン製剤 クロルプロマジン(コントミンシプロヘプタジン(ペリアクチンジサイクロミン(コランチルジフェンヒドラミン(レスタミンコーワチザニジン(テルネリントリフロペラジン(⼀般名で販売) ヒドロキシジン(アタラックスヒヨスチアミン製剤 フルフェナジン(フルメジンプロメタジン(ピレチアペルフェナジン(ピーゼットシーメクリジン!※国内では乗り物酔い等に使⽤される⼀般⽤医薬品に配合されている

アマンタジン(シンメトレルオランザピン(ジプレキサシメチジン(タガメットセチリジン(ジルテックトリプロリジン(ベネントルテロジン(デトルシトールノルトリプチリン(ノリトレンバクロフェン(リオレサールプロクロルペラジン(ノバミンロペラミド(ロペミンロラタジン(クラリチンクロザピン(クロザリル

エンタカポン(コムタンカルビドパーレボドパ(ネオドパストンクエチアピン(セロクエルセレギリン(エフピートラゾドン(デジレルハロペリドール(セレネースパロキセチン(パキシルプラミペキソール(ビ・シフロールミルタザピン(レメロンメトカルバモール(ロバキシンメトクロプラミド(プリンペランラニチジン(ザンタックリスペリドン(リスパダール

表1.Anticholinergic Risk Scale RudolphJL,SalowMJ,AngeliniMC,McGlincheyRE.: Theanticholinergicriskscaleandanticholinergicadverseeffectsinolderpersons.ArchInternMed.200810;168(5):508-13

④ 薬効分類による各論-01抗コリン作⽤薬-a

Page 60: Drug_and_dysphagia_2016

④ 薬効分類による各論-02抗コリン作⽤薬-b意識レベル 消化管 唾液腺 ⾻格筋 不随意筋

⇒⾷事⾏動の停滞、誤嚥 ⇒⾷欲低下、胃⾷道逆流 ⇒⾷塊形成不全、感覚器異常 ⇒⾷事⾏動の障害、誤嚥 ⇒誤嚥、胃⾷道逆流

多くは⽤量依存性、また複数種の組合わせにより発⽣しやすくなる※投与開始直後から顕われやすい。⻑期連⽤によって発⽣するケースは、体内蓄積や相互作⽤、⽣理機能の低下により薬効とのバランスが保てなくなったことなどが考えられる。 ※⾼齢者はもともと⽔分保持量も少ない、またアセチルコリンの保有量が低下しているため、容易に影響を受ける。⼝腔乾燥は中⽌後も治癒し⾟い。

減量 中止 変更

Page 61: Drug_and_dysphagia_2016

④ 薬効分類による各論-03 向精神薬-a薬物

(代表的商品名)※

用量/日

摂食・嚥下障害発生のリスク その他の副作用

鎮静 ※※ EPS

※※※ ACH

※※※※ B/P

体重 増加 痙攣 不整脈

オランザピン (ジプレキサ) 5~20mg +++ 0 ++++ + ++ 0/+ +クエチアピン (セロクエル) 50~800mg ++ + ++++ +++ + 0 +リスペリドン (リスパダール) 4~16mg + +/++ 0 +++ + 0 ++アリピプラゾール (エビリファイ) 15~30mg + + ++ + 0 0 +クロルプロマジン (コントミン) 30~800mg +++ ++ ++ +++ 0 +++ ++ペルフェナジン (ピーゼットシー) 12~64mg ++ ++ + + 0 0 +ハロペリドール (セレネース) 1~15mg + +++ + + 0 0 0ピモジド

(オーラップ) 1~10mg + +++ + + 0 0 ++

※分服、※※錐体外路症状、※※※抗コリン作⽤、※※※※起⽴性低⾎圧0:副作⽤発⽣の可能性はほとんどない、+:副作⽤発⽣の可能性がわずかにある、 ++:副作⽤発⽣の中等度の可能性がある、++++:副作⽤発⽣の可能性が特に⾼⽤量では⾼い、++++:副作⽤発⽣の可能性が⾮常に⾼い

Page 62: Drug_and_dysphagia_2016

④ 薬効分類による各論-04向精神薬-b

⻄窪 加緒⾥, 兵頭 政光. 向精神薬による薬剤性嚥下障害例の検討.⼝腔・咽頭科. Vol. 17 (2004-2005) No. 3 P 399-405

向精神薬の投与により嚥下障害をきたした15例について臨床的検討を⾏った.症例は男性9例, ⼥性6例で年齢は平均65.6歳であった.原疾患はうつ病が10例と最も多く, その他は, ⾮定型精神病, ⾝体表現性障害, アルコール依存症などであった.全例がベンゾジアゼピン催眠鎮静薬, 抗うつ薬, 抗精神病薬などを1種類以上投与されていた.6例では嚥下性肺炎の既往があった.嚥下造影検査では多くの例で咽頭クリアランスが低下しており, 8例で明らかな誤嚥を認めた.また, 造影剤の⼝腔移動時間が有意に延⻑しており, これらの結果, ⼝腔期および咽頭期嚥下が障害されていた.投与薬剤の減量や変更が⾏えた症例では, 嚥下機能の改善が得られた.

表3.嚥下造影検査の定量的評価

⼝腔移動時間(秒) 咽頭移動時間(秒) 咽頭挙上遅延時間(秒)

嚥下障害例 (n=14)

対照群(n=10)

0.67±0.48 0.38±0.17 0.44±0.38

0.24±0.09 0.24±0.11 0.21±0.06

※※:p<0.05

Page 63: Drug_and_dysphagia_2016

④ 薬効分類による各論-05

抗コリン作⽤薬ならびに向精神薬による摂⾷・嚥下障害は⼀般的には可逆性であり、中⽌・減量などと対処することで機能が改善すると⾔われている。ただし、分泌腺に影響するような⼝腔乾燥症や、化学療法の有害事象をはじめとする細胞障害によって引き起こされる、感覚器異常の治癒率は悪く、40%以下という報告もある。外来・在宅医療現場において、⼝腔乾燥症が関連する味覚異常、 ⾷欲不振、⼝腔カンジダ症は決して稀な有害事象ではなく、早期に対処する必要があるものと考える。

口腔粘膜炎の発症頻度が高い抗がん剤

生食450mL ロペミンカプセル2~6Cap グリセリン50mL   等々

Page 64: Drug_and_dysphagia_2016

④ 薬効分類による各論-06

【対策】1)抗コリン作⽤薬 ⇒ 減量・変更・中⽌

・⼝腔乾燥症に対して、中⽌後の治癒率は決して良好ではない。 (おおよそが1〜4ヶ⽉、1年経過しても治癒しない報告もある) ・消化管運動の低下に関しては2週〜3ヶ⽉で軽快する報告が多い。 ・意識レベルでは、中⽌・減量後速やかに〜1ヶ⽉に改善する報告が多い。 !

2)ベンゾジアゼピン系薬剤 ・各種の悪影響は上の抗コリン作⽤薬に準ずるケースが多い。 ・錐体外路障害はハロペリドールなど他の薬剤によって改善する報告もある。 !

3)味覚異常 ・治癒率は総じて低い(40%以下の報告が多い)。 ・⼝腔ケアを併⽤して改善したという報告もある。 ・⾎清亜鉛の低下と⼝腔乾燥症と、原因を鑑別する必要がある。 ・今後は⻭科⼼⾝症を視野に含めた介⼊・原因究明も必要と考える。 !

4)嚥下障害(ベンゾジアゼピン系薬剤・抗コリン薬) ・⼝腔期〜咽頭期の障害について、その多くが減量・中⽌によって改善している。 ・サルコペニアに⾄ったケースではリハビリテーションも必須となる

Page 65: Drug_and_dysphagia_2016

2011〜14年に肺炎で⼊院した65歳以上の連続症例370例を対象とした別の単施設における研究(J Am Geriatr Soc 2015; 63: 2183-2185)。⼊院から2⽇以内の経⼝摂取開始(早期経⼝摂取),⾝体機能(寝たきり状態の有無)と退院時の予後の関連を評価した。   早期経⼝摂取群(201例)はそうでない群(3⽇以上の絶⾷管理,169例)に⽐べ,退院時の経⼝摂取率が有意に⾼く,⼊院期間が有意に短縮。寝たきりの有無による予後への関連と同様に,患者への影響が⼤きいことが⽰唆された(図1)。

⑤ まとめ-01

Page 66: Drug_and_dysphagia_2016

解析対象は2011~14年,同施設に入院した65歳以上の誤嚥性肺炎の連続症例331例(男性165例,女性166例,平均年齢85.7±7.7歳)。高度の嚥下障害や入院直前の嘔吐,3L/分以上の酸素療法を受けている患者は経口摂取が難しいとの理由で除外された。 禁食群では早期経口摂取群に比べ,入院日から1週間の栄養摂取の有意な悪化(P<0.005),治療期間の延長〔禁食群 vs. 早期経口摂取群の治療日数中央値(50% treatment length),13日(95%CI 12.04~13.96日)vs. 8日(同7.69~8.31日),P<0.001〕の他,治療期間中の嚥下機能の有意な悪化(P<0.001)が見られた。

⑤ まとめ-02

Page 67: Drug_and_dysphagia_2016

Fuel (Food)

Engine (Lean body mass)

Physical activity(PA)!

Driver(Personal) �� �

�� �

���������

�� �

⑤ まとめ-03

Page 68: Drug_and_dysphagia_2016

廃用症候群(disuse syndrome)筋力低下、筋萎縮 関節拘縮、変形 骨粗鬆症(廃用性骨萎縮) 最大酸素摂取量低下 頻脈、起立性低血圧 沈下性肺炎 深部静脈血栓症状

尿路系結石 褥瘡 消化管機能低下 皮膚萎縮、嵌入爪 耐糖能異常 意識低下 精神活動性低下

寝たきり

使いにくい

使わない

さらに 機能低下

活動障害

廃 用

【摂食嚥下リハビリテーション学会eラーニングテキストより】

薬剤がこれらの悪循環を助長していないか?

⑤ まとめ-04

Page 69: Drug_and_dysphagia_2016

スクリーニング

アセスメント

ケアプラン

モニタリング

⑤ まとめ-05

Page 70: Drug_and_dysphagia_2016

果たしてその薬は無罪か?意識レベルの低下・せん妄 食欲不振(嘔気・胃部不快感etc) 認知症と味覚障害等のMix 口腔ジスキネジア 口腔乾燥からの咀嚼困難・義歯不具合 神経難病のコントロール不良 間違った食事介助(とろみ剤)

薬のためのケアではない ケアのための薬であるはず

⑤ まとめ-06

Page 71: Drug_and_dysphagia_2016

薬届だけけたでいはもあのりはま せん。