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Ver.1507
取扱説明書
CoolBox XT アイスフリー冷却システム
CoolBox XTについて
CoolBox XTは、氷や電気・電池を使わずにサンプル温度を冷却・凍結できるようにデザインされた、
ポータブルワークステーションです。特許出願中の XT冷却コアあるいは、XT冷凍コアにより、極め
て優れた冷却能力を長時間にわたり維持することができます。
CoolBox と CoolRack(CoolSink)を組み合わせると、長時間、位置に関わらず各サンプルの温度を均
一かつ確実に維持できます。標準付属の XT 冷却コアは、サンプル温度を 0.5~4℃に最大 16 時間保
つことができます。別売の XT冷凍コアは、凍ったサンプルを最大 10時間まで保持できます。コアの
代わりにドライアイスをベースに入れると、チューブやプレート内のサンプルを Snap-Freezing(急速
冷凍)するための超低温(-78℃)環境にすることができます。
温度範囲 CoolBox XTの冷却源 フタを開けたままでの
温度維持時間
フタを閉じたままでの
温度維持時間
0.5~4℃ XT冷却コア (BCS-511) 10時間 16時間
-20~0℃ XT冷凍コア (BCS-512) 5時間 8時間
-78℃ 200mLドライアイス 4時間 5時間
※ 全てのテストは、CoolRack XT M24(BCS-576)に、1.5mLの水を入れた 2.0mL チューブ 24 本を入れて行われ
ました。実際の性能は、使用する CoolRack の種類やサンプル数、開始時のサンプル温度、室温、空気の流れ、
その他の状況によって変わります。
クイックスタート
① XT冷却コアを-20℃フリーザーから取り出す。
② XT 冷却コア表面にある温度インジケーターが 1℃付近を表示していることを確認したらコアを
CoolBox XTベース内に置く
③ 必要に応じカラーをセットし、CoolRackあるいは CoolSinkをセットする。
注意:
CoolBox XTは側面の持ち手を使って、底から持ち上げてください。
CoolBox XTを運んだり持ち上げたりするときは、必ず両手を使ってください。
フリーザーから取り出すとき、低温やけどを防ぐため XT冷却コアや XT冷凍コアの上部の金属面
に素手で触らないようにしてください。
重要: サンプルが凍らず、最大の冷却時間を得るために、次ページの詳細な説明をご参照ください。
Ver.1507
CoolBox XTの組み立て
CoolBox XTアイスフリー冷却システムは、発泡ポ
リエチレン高断熱製ののベース、カラーと、XT 冷
却コアで構成されています。
CoolBox XT用パッケージには、さらに、CoolRack
または CoolSink が含まれます。サンプルは、
CoolBox XTに入れる前にでも後にでも、CoolRack
や CoolSinkにセットすることができます。
CoolSink 高熱伝導プレートアダプターを使う時に
は標準付属のカラーは不要で、作業するときアクセ
スしやすいように外すことができます。ただし、最
大の冷却維持時間を得るためには、可能な限りカラ
ーを使用されることをお勧めします。
① XT冷却コアをフリーザーから取り出し、実験台の上に 10~15分置きます。コアのインジケータ
ーの温度表示が 1℃になったら、XT冷却コアは、使用することができます。
ポイント:フリーザーから出すと、コアのまわりに霜がつきます。その霜が溶ける頃、コアは適
切な温度になります。
② XT冷却コアを CoolBox XTベース内に置きます。
③ CoolBox XTベースの上に、マグネット付カラーを、しっかりと合わせてのせます。
④ CoolRackや CoolSink を XT冷却コアの上におきます。
⑤ サンプル容器をセットします。
⑥ 最大の冷却維持時間を得るため、できるだけ CoolBox XTのフタを閉めておいてください。
室温の CoolRackや CoolSinkを使用する時
① XT冷却コアをベースの中に置きます。
② ベースの上に、マグネット付カラーをセットします。
③ CoolRackや CoolSink を、直接コアの上に置き温度が均衡するのを待ちます(約 10~15分)。
④ サンプル入り容器をセットします。
予冷したした CoolRackや CoolSinkを使う時
① XT冷却コアをベースの中に置きます。
② ベースの上に、マグネット付カラーをセットします。
③ CoolRackや CoolSink を、コアの上に置きます。
④ サンプル入り容器をセットします。
フタ
XT 冷却コア
または
XT 冷凍コア
ベース
マグネット付カラー
Ver.1507
XT冷却コア使用時(0.5~4℃):
冷却温度範囲 CoolBox XTの冷却源 フタを開けたままでの
温度維持時間
フタを閉じたままでの
温度維持時間
0.5~4℃ XT冷却コア 約 10時間 約 16時間
XT 冷却コアを-20℃フリーザーで最低 12 時間冷凍します。使用していないときは、-20℃フリーザ
ーに保存しておくと、必要なときすぐに使えて便利です。
注意:XT冷却コアを指定時間より短く冷凍すると、冷却維持時間が短くなります。
冷凍コア使用時(-20~0℃):
冷却温度範囲 CoolBox XTの冷却源 コアの
冷却温度
フタを開時の
温度維持時間
フタを閉時の
温度維持時間
-20~0℃ XT冷凍コア -20℃ 約 5時間 約 8時間
-20~0℃ XT冷凍コア -80℃ 約 8時間 約 12時間
XT冷凍コアを-20℃フリーザーで最低12時間、あるいは-80℃フリーザーで最低6時間冷凍します。
-80℃フリーザーで冷却させると温度維持時間が長くなります。XT冷凍コアを使用していないときは、
-20℃/-80℃フリーザーに保存して、必要なときすぐに使えるようにしておくと便利です。
注意:XT冷凍コアを上記の指定時間より短く冷凍すると、冷却維持時間が短くなります。
ドライアイス使用時(-78℃):
冷却温度範囲 CoolBoxXTの冷却源 フタを開時の
温度維持時間
フタを閉時の
温度維持時間
-78℃ 300gドライアイス 約 4時間 約 5時間
① XT冷却コア(もしくは XT冷凍コア)を CoolBox XTベースから取り出します。
② ベース内に約 300gの粉砕ドライアイスを入れます。
③ ベースの上にマグネット付カラーをセットします。
④ CoolRackや CoolSink をドライアイスの上に置き、温度が均衡するのを待ちます(約 7-8分)。
⑤ サンプル容器をセットします。
⑥ 急速冷凍を行う場合、サンプル量とタイプによりますが、7~10分で凍結します。
注意:CoolRackと CoolSink は、独自の高熱伝導デザインによって、ドライアイスの均一性とは関係
なく、ウェル間の温度の均一は確実なものとなります。
Ver.1507
CoolBox XTの手入れとクリーニング
CoolBox XT のフタ・カラー・ベースは、発泡ポリエチレンでできています。この素材は、液体吸収
と摩耗に対して優れた耐性を持っています。これらをドライアイス破砕のために使わないでください。
最大耐熱温度は 60℃ですので、オートクレーブはできません。また、UV 光の長時間露出は避けてく
ださい。
CoolBox XTの全ての構成品、XT冷却コア、別売の XT冷凍コアは、繰り返しの使用、および長時間
の超低温環境に耐えられる仕様です。これらは、水性洗浄剤、アルコール、10%漂白剤などで洗浄で
きます。洗浄剤を使ったあとは、しっかりと水ですすいで乾燥させてください。
CoolRackや CoolSink は、オートクレーブ滅菌、アルコールや 10%漂白剤での洗浄ができます。
ご注意ください
当製品は、トレーニングされ、経験のあるラボ・医療従事者だけが使うためのものです。
ドライアイスの使用には危険がありますので、取り扱いには注意してください。ドライアイスや
ドライアイスに触れていた金属部品が直接皮膚に触ると、凍傷を起こす可能性があります。
ドライアイスや冷えた金属を扱うときは、必ず手袋などの適切な保護具をご使用ください。
密室で使用すると酸欠の危険性がありますので、十分に換気のできる場所でご使用ください。
Ver.1507
CoolBox XTで使用可能な CoolRackおよび CoolSink
カタログ番号 商品名 適合するサンプル容器 サンプル数
BCS-163 CoolRack M6 1.5~2 mL チューブ 6
BCS-125 CoolRack M15 1.5~2 mL チューブ 15
BCS-127 CoolRack M15-PF 1.5 mL コニカルチューブ 15
BCS-535 CoolRack XT M24 1.5~2.0 mL チューブ 24
BCS-126 CoolRack CF15 1~2 mL クライオチューブ 15
BCS-534 CoolRack XT CFT24 1~2 mL クライオチューブ 24
BCS-529 CoolRack XT PCR96 PCR チューブ, 96 穴 PCRプレート 96
BCS-523 CoolRack XT M-PCR 1.5~2.0 mL チューブ/8 連 PCRストリップ 12/6
BCS-538 CoolRack XT PCR384 384穴 PCRプレート 384
BCS-231 CoolRack 96 2D x 0.5mL 0.5 mL 2D チューブ 96
BCS-149 CoolRack 96 2D x 1mL 1 mL 2D チューブ 96
BCS-536 CoolSink XT 96F 平底 96 穴プレート 96
BCS-537 CoolSink XT 96U U 底 96 穴プレート 96
以下、高さのある CoolRack。フタを閉める必要のある場合は、別売の延長カラーを使用します。
BCS-232 CoolRack L 15 mL 遠沈チューブ 12
BCS-153 CoolRack 15mL 15 mL 遠沈チューブ 9
BCS-154 CoolRack 50mL 50 mL 遠沈チューブ 4
BCS-235 CoolRack LV 13/16mm 採血管 12
BCS-157 CoolRack VS13 13x75mm 採血管 9
BCS-155 CoolRack V13 13x75mm 採血管、5mL クライオチューブ 9
BCS-156 CoolRack VS16 16x100mm 採血管 9
お問い合わせ先: ワケンビーテック株式会社
テクニカルセンター(営業推進部)
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