産業技術⼤学院⼤学 『⼈間中⼼デザイン』 全体シ …プログラム名 間中...

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産業技術⼤学院⼤学 『⼈間中⼼デザイン』 全体シラバス 主担当教員 池本 浩幸(産業技術⼤学院⼤学 産業技術研究科 創造技術専攻 教授) 安藤 昌也(千葉⼯業⼤学 先進⼯学部 知能メディア⼯学科 教授) 定員 30 総時間数 最⼤ 141 時間 項⽬ 内容 プログラムの 概要 本プログラムは「⾼いユーザビリティ、よりよいユーザー体験(UX)を提供する製品・サービスづくり」を実践するために、⼈間 中⼼デザイン(HCD)及び UX デザインの理論並びに関連分野の知識の習得と、企画・デザインを⾏う具体的な⼿法の習 得を⽬的としている。 HCD 及び UX デザインは、ユーザーやステークホルダーの利⽤状況を適切に把握した上で、ユーザーニーズを導出する点、 またユーザー視点での検証プロセスにより製品やサービスづくりを⾏う点が特徴である。こうした特徴は、新しいサービスやビジネ スの開発プロセスとも符合することから、HCD 及び UX デザインの専⾨家に対する社会からの期待は年々⾼まっている。実 際、HCD 及び UX デザインの専⾨家が担う業務範囲は、本プログラムを開始した約 10 年前と⽐較すると⼤幅に拡⼤し、応 ⽤的な活動も増えている。多様な業務を実施できるようになるには、“常にユーザーを起点に考える”という、HCD 及び UX デ ザインの原則を本質的に理解できていなければ、応⽤的な活動を展開することは難しい。 こうした背景に基づき第 8 期⽬となる本プログラムでは、HCD・UX デザインの中⼼的な⼿技法を、しっかりと⾝につけること に⼒点をおいたプログラム構成となっている。ユニットは、「UX デザイン⽅法論編」と「発展的知識編」の 2 つに分かれている。 「UX デザイン⽅法論編」では、HCD 及び UX デザインの基礎理論及びその体系を座学により学んだ後、⼀連の演習科⽬ を通して基礎的な⼿技法を学ぶ。演習科⽬は、単に⼿技法を学ぶだけに留まらず、その実践を通して利⽤状況やユーザー を的確に把握することの意味について、本質的な理解を深めることを狙いとしている。また、UX デザイン⽅法論編では、学ぶ 科⽬の順序も考慮されている。例えば、通常ユーザビリティ評価は、製品開発の終盤で⾏うため、従来ではプログラムの後半 に設定されていた。しかし、本プログラムの演習科⽬「ユーザビリティ評価」は、演習科⽬群の最初に設置している。これは、⼈ と製品・サービスとのインタラクションの状況を、的確にとらえる⽬を持つことが、HCD・UX デザインの根幹をなす基礎スキルだか らであり、この演習を通して、この基礎スキルを⾝につけることができるからである。これにより、後に続く「ユーザー調査・分析」や 「UX デザイン演習」といった演習科⽬の学びを、より深いものにすることが狙いである。 「発展的知識編」では、HCD 及び UX デザインに密接に関連する様々な活動について、HCD・UX デザインとの関わりを理 解するとともに、各活動の基礎的な知識を学ぶことを⽬的としている。いずれの科⽬も、講義だけでなく演習・ワークショップを 交えた形式で、体験的に理解できるように⼯夫している。なお、発展的知識編の科⽬は、選択必修科⽬であるが、全ての科 ⽬を履修することも可能なスケジュールとなっている。 UX デザイン⽅法論編、発展的知識編の 2 つのユニットを⼀貫して学ぶことにより、現在産業界で求められている HCD 及 び UX デザインを担える⼈材に、不可⽋な基礎的知識を修得できる。 これらの科⽬は、UX デザイン・デザイン教育分野の第⼀⼈者や UX 関連ビジネスの最前線で活躍している実践家が講師 を務めており、実践的知識を体系的に学べる点が、本プログラムの特徴である。 受講対象者 本プログラムは、⼈間中⼼デザイン、UX デザインを学びたいと考えている⽅を対象にしている。これまでの経験は問わないも のの、⼈間中⼼デザイン及び UX デザインを学ぶ必要性や関⼼度が⾼い⽅を想定している。 なお、具体的には以下のような⽴場の⽅を対象と考えている。 ・ものづくりやサービス提供に関連する企業の製品企画、デザイン、設計等に関わる⽅ ・UX デザイナー、ユーザビリティ・エンジニアの⽅、またこうした職種を⽬指す⽅ ・⼈間中⼼設計スペシャリスト、または、⼈間中⼼設計専⾨家を⽬指す⽅ ※組み込み系、IT 系などのソフトウェアの他、Web サイト、アプリケーション等の設計・UI デザイン、サービスデザイン、新事業 開発等に関わる⽅にも最適の内容です。 ※なお、講義は⾦曜⽇夜と⼟曜⽇を中⼼に開講されますので、応募前に開講スケジュールを必ずご確認ください。 ※各科⽬では課題(宿題)が予定されています。授業時間外での学びの時間も必要となりますのでご留意ください。 プログラムの 狙い 本プログラムは、「⾼いユーザビリティ、よりよいユーザー体験(UX)を提供する製品・サービスづくり」を実践するための、⼈ 間中⼼デザイン(HCD)及び UX デザインの理論並びに関連分野の知識の習得と、企画・デザインを⾏う具体的な⼿法の 習得を⽬的としている。 【修得できるスキル】 ・ ⼈間中⼼デザイン及び UX デザインの概念、規格、プロセスの理解 ・ ⼈間中⼼デザインプロセスにおける⽅法論の基礎知識の修得 ・ ⼈間中⼼デザインプロセスにおける諸⼿法の理解と実践⽅法の修得 ・ 製品利⽤におけるユーザー理解のための総合的理解⼒・分析⼒の修得 ・ ⼈間中⼼デザイン及び UX デザインに関連するデザイン分野の理解

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Page 1: 産業技術⼤学院⼤学 『⼈間中⼼デザイン』 全体シ …プログラム名 間中 デザイン 時間ユニット名 UX デザイン 法論 /コマ数 12/8 選択・必

産業技術⼤学院⼤学 『⼈間中⼼デザイン』 全体シラバス 

主担当教員   池本  浩幸(産業技術⼤学院⼤学  産業技術研究科 創造技術専攻 教授) 

  安藤  昌也(千葉⼯業⼤学  先進⼯学部  知能メディア⼯学科 教授)    定員     30 名 

総時間数 最⼤ 141 時間 

項⽬  内容

プログラムの 

概要 

本プログラムは「⾼いユーザビリティ、よりよいユーザー体験(UX)を提供する製品・サービスづくり」を実践するために、⼈間中⼼デザイン(HCD)及び UX デザインの理論並びに関連分野の知識の習得と、企画・デザインを⾏う具体的な⼿法の習得を⽬的としている。

HCD 及び UX デザインは、ユーザーやステークホルダーの利⽤状況を適切に把握した上で、ユーザーニーズを導出する点、またユーザー視点での検証プロセスにより製品やサービスづくりを⾏う点が特徴である。こうした特徴は、新しいサービスやビジネスの開発プロセスとも符合することから、HCD 及び UX デザインの専⾨家に対する社会からの期待は年々⾼まっている。実際、HCD 及び UX デザインの専⾨家が担う業務範囲は、本プログラムを開始した約 10 年前と⽐較すると⼤幅に拡⼤し、応⽤的な活動も増えている。多様な業務を実施できるようになるには、“常にユーザーを起点に考える”という、HCD 及び UX デザインの原則を本質的に理解できていなければ、応⽤的な活動を展開することは難しい。

こうした背景に基づき第 8 期⽬となる本プログラムでは、HCD・UX デザインの中⼼的な⼿技法を、しっかりと⾝につけることに⼒点をおいたプログラム構成となっている。ユニットは、「UX デザイン⽅法論編」と「発展的知識編」の 2 つに分かれている。

「UXデザイン⽅法論編」では、HCD及びUXデザインの基礎理論及びその体系を座学により学んだ後、⼀連の演習科⽬を通して基礎的な⼿技法を学ぶ。演習科⽬は、単に⼿技法を学ぶだけに留まらず、その実践を通して利⽤状況やユーザーを的確に把握することの意味について、本質的な理解を深めることを狙いとしている。また、UX デザイン⽅法論編では、学ぶ科⽬の順序も考慮されている。例えば、通常ユーザビリティ評価は、製品開発の終盤で⾏うため、従来ではプログラムの後半に設定されていた。しかし、本プログラムの演習科⽬「ユーザビリティ評価」は、演習科⽬群の最初に設置している。これは、⼈と製品・サービスとのインタラクションの状況を、的確にとらえる⽬を持つことが、HCD・UX デザインの根幹をなす基礎スキルだからであり、この演習を通して、この基礎スキルを⾝につけることができるからである。これにより、後に続く「ユーザー調査・分析」や「UX デザイン演習」といった演習科⽬の学びを、より深いものにすることが狙いである。

「発展的知識編」では、HCD及びUXデザインに密接に関連する様々な活動について、HCD・UXデザインとの関わりを理解するとともに、各活動の基礎的な知識を学ぶことを⽬的としている。いずれの科⽬も、講義だけでなく演習・ワークショップを交えた形式で、体験的に理解できるように⼯夫している。なお、発展的知識編の科⽬は、選択必修科⽬であるが、全ての科⽬を履修することも可能なスケジュールとなっている。

UX デザイン⽅法論編、発展的知識編の 2 つのユニットを⼀貫して学ぶことにより、現在産業界で求められている HCD 及び UX デザインを担える⼈材に、不可⽋な基礎的知識を修得できる。

これらの科⽬は、UX デザイン・デザイン教育分野の第⼀⼈者や UX 関連ビジネスの最前線で活躍している実践家が講師を務めており、実践的知識を体系的に学べる点が、本プログラムの特徴である。 

受講対象者 

本プログラムは、⼈間中⼼デザイン、UX デザインを学びたいと考えている⽅を対象にしている。これまでの経験は問わないものの、⼈間中⼼デザイン及び UX デザインを学ぶ必要性や関⼼度が⾼い⽅を想定している。

なお、具体的には以下のような⽴場の⽅を対象と考えている。 ・ものづくりやサービス提供に関連する企業の製品企画、デザイン、設計等に関わる⽅ ・UX デザイナー、ユーザビリティ・エンジニアの⽅、またこうした職種を⽬指す⽅ ・⼈間中⼼設計スペシャリスト、または、⼈間中⼼設計専⾨家を⽬指す⽅

※組み込み系、IT 系などのソフトウェアの他、Web サイト、アプリケーション等の設計・UI デザイン、サービスデザイン、新事業開発等に関わる⽅にも最適の内容です。 ※なお、講義は⾦曜⽇夜と⼟曜⽇を中⼼に開講されますので、応募前に開講スケジュールを必ずご確認ください。 ※各科⽬では課題(宿題)が予定されています。授業時間外での学びの時間も必要となりますのでご留意ください。

プログラムの 

狙い 

本プログラムは、「⾼いユーザビリティ、よりよいユーザー体験(UX)を提供する製品・サービスづくり」を実践するための、⼈間中⼼デザイン(HCD)及び UX デザインの理論並びに関連分野の知識の習得と、企画・デザインを⾏う具体的な⼿法の習得を⽬的としている。 

【修得できるスキル】  ・  ⼈間中⼼デザイン及び UX デザインの概念、規格、プロセスの理解 

・  ⼈間中⼼デザインプロセスにおける⽅法論の基礎知識の修得 

・  ⼈間中⼼デザインプロセスにおける諸⼿法の理解と実践⽅法の修得 

・  製品利⽤におけるユーザー理解のための総合的理解⼒・分析⼒の修得 

・  ⼈間中⼼デザイン及び UX デザインに関連するデザイン分野の理解

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プログラムの 

構成 

本プログラムは、次の 2 つのユニットを開講する。なお、ユニットの開講期間が重複しているが、受講には差し⽀えが無いよう配慮されている。

1.UX デザイン⽅法論編 (計 105 時間) 1-1. ⼈間中⼼デザイン⼊⾨ (必修 12 時間) 1-2. UX デザイン論 (必修 21 時間)

1-3. ユーザー調査 (必修 12 時間) 1-4. ユーザビリティ評価 (必修 24 時間) 1-5. ユーザー分析 (必修 12 時間) 1-6. UX デザイン演習 (必修 15 時間) 1-7. 仮説検証型 UX デザイン特論 (必修 9 時間) (開講期間︓ 令和元年 10 ⽉ 4 ⽇(⾦)から 令和 2 年 1 ⽉ 25 ⽇(⼟)まで) 2.発展的知識編 (計 36 時間) 2-1. クリエイティブファシリテーション論 (選択必修 6 時間) 2-2. ⼈間中⼼イノベーション論 (選択必修 6 時間) 2-3. デザイン操作論 (選択必修 6 時間) 2-4. デザイン態度論 (選択必修 6 時間) 2-5. デザインプロジェクト設計論 (選択必修 6 時間) 2-6. HCD 導⼊設計論 (必修 6 時間) ※必修科⽬に加え、選択必修科⽬の中から、18 時間(3 科⽬)以上履修すること。 (開講期間︓ 令和 2 年 2 ⽉ 1 ⽇(⼟)から 令和 2 年 3 ⽉ 14 ⽇(⼟)まで)

出席要件  原則として、各科⽬において3分の2以上の出席を要する。 

修了要件 履修証明書修得のための修了要件は、2つのユニットすべての必修科⽬において合格すること。なお、修了要件に認定するための各科⽬有効期限は、5年である。 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名  UX デザイン⽅法論  時間/コマ数  12/8 選択・必

修 必修 

開催⽇  2019/10/4, 5, 11 

科⽬名  ⼈間中⼼デザイン⼊⾨ 

教員名  安藤  昌也 (英⽂表記) 

Introduction to Human Centered Design 

 

概要 

⼈間中⼼デザイン(HCD)とは、1999 年に発効された ISO13407 によって明確化された概念であり、製品デザインの過程でユーザーの要求をどのように取り⼊れるべきかを規定したものである。 

本講義では、⼀連の履修証明プログラムを受講するにあたり、受講者の⼈間中⼼デザインの基礎的理解を共通なものとするために、⼈間中⼼デザインとは何かについて、主に⼈間中⼼デザインの国際規格 ISO 9241‐210: 2019 に基づき解説する。また、HCD の考え⽅を⽤いるデザインの⼀つである、ユーザーエクスペリエンス・デザイン(UX デザイン)についても解説する。 

合わせて、本プログラムでの学びの全体像を HCD プロセスに当てはめて理解することを通して、これから学ぶ道筋を⽴てる。 

⽬的・狙い 

⼈間中⼼デザイン(HCD)の基本的な概念を理解するためには、⼈間中⼼デザインが必要とされるようになった背景や歴史についても学ぶ必要がある。また、現在における⼈間中⼼デザインの広がりと深さについて理解することも重要となる。 

この講義を通じて以下の知識や能⼒を修得できることを⽬的とする。 

・⼈間中⼼設計の基本的な考え⽅や歴史、プロセスを ISO 9241‐210 に基づいて理解する。 

・⼈間中⼼デザインの産業界での実施事例から⽇本での普及状況や課題を理解する。 

・ユーザーエクスペリエンス(UX)の考え⽅やデザインの実践に必要な技法の体系について理解する。 

前提知識 

(履修条件) 

前提知識は特に必要としないが、⼈間中⼼デザインおよびユーザーエクスペリエンスに関して⾃分なりの考え⽅を明確にしてくること。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・現代⽇本の産業界における⼈間中⼼デザインの役割について理解できる。 

最低到達⽬標 

・⼈間中⼼デザインの基礎的概念およびその歴史や背景について説明できる。 

・⼈間⼯学関連規格(ISO/JIS)における⼈間中⼼デザインの位置づけを説明できる。 

・⼈間中⼼デザインとユーザビリティおよびユーザーエクスペリエンス(UX)について説明できる。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○  本プログラムの最初のワークでありワークの進め⽅などにも留意する 

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習 事前に⼈間中⼼デザインおよびユーザーエクスペリエンスに関する⾃分なりの考え⽅や本プログラムでの学びの⽬的などについて準備を⾏う。 

授業の内容  指定された教科書に基づいて講義を⾏う。 

   

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授業の計画 

回数  内容 サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 

⼈間中⼼デザインの⽬的︓ 

なぜ使えないシステムが作られるのかを議論することで HCD の⽬的について考える。 

  対⾯ 

第 2 回 ⼈間中⼼デザインと ISO9241‐210︓ 

⼈間中⼼デザインの歴史と概念、国際規格 ISO9241‐210 の概要について理解する。   対⾯ 

第 3 回 ユーザエクスペリエンスとユーザビリティ︓ 

ユーザエクスペリエンス(UX)とユーザビリティの位置付けについて理解する。  

対⾯ 

第 4 回 ⼈間中⼼デザインとユーザエクスペリエンスデザイン︓ 

UX と UX デザイン及び HCD と UX デザインの違いと関係性について理解する。  

対⾯ 

第 5 回 

〜 

第 7 回 

学びの全体像ワークショップ︓ 

HCD プロセスをベースにしながら、本プログラムにおける学びの全体像を理解するワークショップを⾏う。 

 

レポート課題︓学びの全体像ワークショップで理解したことを視覚化する。様式・形式は⾃由。データにて manaba(授業⽀援システム)に提出のこと。UX デザイン論の第 6 回⽬(12/25)までに提出する。 

 

対⾯ 

第 8 回 科⽬ふりかえり︓(担当︓メンター野⼝友幸・智内志帆) 

科⽬全体の内容をふりかえり、他者と学びを共有することで、理解を深める。  

対⾯ 

成績評価  第 6 回の終了後に提⽰するレポートの内容で科⽬の合否を評価する。 

教科書・教材 安藤昌也,  『UX デザインの教科書』,  丸善出版, 2016. 

※上記教科書は、本プログラム全体の教科書ですので、本プログラムを受講する前に必ずご⽤意ください。 

参考図書  ・⿊須正明,  『⼈間中⼼設計の基礎』,  HCDライブラリー第 1 巻,  近代科学社, 2013. 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名 UX デザイン

⽅法論 時間/コマ数  21/14  選択・必修  必修 

開催⽇  2019/10/12・25・26, 11/2 科⽬名  UX デザイン論 

教員名  安藤  昌也 (英⽂表記)  User Experience Design 

 

概要 

UX デザインは、⼈間中⼼デザインプロセスを基盤理論としながら、理想的なユーザー体験を⽬標に定め、モノやサービスをデザインすることである。特に、ユーザー調査を実施し、そこからユーザーのモデルを作成することを通して、ユーザーが求める本質的な体験価値に基づいた体験を提案することが特徴である。 

本講義では、UX デザインを構成する基礎知識を学ぶとともに、UX デザインプロセスの全体を概観する。本プログラムでは、具体的な⼿法については⽅法論編や総合演習編で学ぶ機会があるため、それぞれの⼿法のつながりや位置付けについて特に⼒点を置いて解説する。 

⽬的・狙い 

本講義では、UX デザインを実践するために必要な知識とプロセス、⼿法について学ぶ。UX デザインでは、個別の⼿法に意識が向きがちになるが、重要なのはそれぞれの⼿法がデザインプロセス全体において、どのような⽬的で実施されるものか、つまり、⼀つ⼀つの⼿法の実践⽅法ではなく、その背景にある⽬的を理解することである。このことを理解しなければ、新しく提案されるデザイン⼿法を追いかけるだけになり、“⼿法に溺れる”ことになりかねない。 

本講義によって以下の点を学ぶ。 

・実践としての UX デザインを構成する要素とその関係性について理解する。 

・UX デザインを構成する要素について、基礎的な知識について学ぶ。 

・UX デザインプロセスの概要と実施する⽬的、主な⼿法について学ぶ。 

・代表的な⼿法が提案された背景や⽬的を学ぶ。 

・最近提案されている⼿法を含め、⼿法といかにつきあっていくべきかについて理解する。 

前提知識 

(履修条件) 

本講義は、「⼈間中⼼デザイン⼊⾨」を受講していることが前提である。 

また補⾜ビデオ教材を「⼈間中⼼デザイン⼊⾨」の終了後に提⽰するので、あらかじめ視聴した上で受講すること。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・実践としての UX デザインを構成する要素とその関係性について説明できる。 

・開発の⽬的に応じてふさわしい⼿法を選択できる。 

・最近提案されている⼿法についての⾃分なりの理解の仕⽅ができる。 

最低到達⽬標 

・UX デザインの⽬的・位置づけを理解し説明できる。 

・代表的な⼿法が提案された背景や⽬的を説明できる。 

・UX デザインプロセスの意義を説明できる。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○  代表的な⼿法を簡単に演習する。 

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習  指定する教科書を⽤いて、予習・復習すること。 

授業の内容  指定された教科書に基づいて講義を⾏う。 

   

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授業の計画 

回数  内容  サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 基礎知識︓①UX、利⽤⽂脈(教科書 2.1〜2.3) 

UX の定義、体験価値及び利⽤⽂脈について、基礎的理解を深める。   対⾯ 

第 2 回 基礎知識︓②⼈間中⼼デザインプロセス、UX デザインプロセス(教科書  2.5, 2.8) 

ユーザビリティ、⼈間中⼼デザインプロセスについて、基礎的理解を深める。   対⾯ 

第 3 回 プロセス︓①「調査・分析」段階(教科書 3.1〜3.2) 

「調査・分析」段階の考え⽅や⼿法について学ぶ。   対⾯ 

第 4 回 

演習︓①「調査・分析」の演習 

「調査・分析」のプロセスに相当する部分を、演習を通して理解を深める。 

各⾃が作成してきたフォトエッセイを元に簡易なインタビューを⾏う。また、得られたデータから、ユーザーモデリング技法のうち KA 法を⽤いて体験価値マップを作成する⽅法を学ぶ。また、体験価値マップに基づいてペルソナを作成する。 

この演習はあくまで座学での理解を深めるためのワークであり、⼿法の習得は副次的な⽬的であることに留意する。 

※「⼈間中⼼デザイン⼊⾨」の最後に出題するフォトエッセイを忘れると演習にならないので、忘れないようにすること。 

  対⾯ 

第 5 回    対⾯ 

第 6 回    対⾯ 

第 7 回 プロセス︓②「コンセプトデザイン」段階(教科書︓3.3, 3.4) 

「コンセプトデザイン」段階の考え⽅や⼿法について学ぶ。   対⾯ 

第 8 回 プロセス︓③「プロトタイピング」段階(教科書︓3.4, 3.5) 

「プロトタイピング」段階の考え⽅や⼿法について学ぶ。   対⾯ 

第 9 回 演習︓②「コンセプトデザイン」の演習 

「コンセプトデザイン」のプロセスに相当する部分を、演習を通して理解を深める。第 4〜6 回で作成した体験価値マップ、ペルソナ、(ジャーニーマップ)を⽤いて、アイデア発想を⾏う。UX デザインでのアイデア発想のポイントを理解する。また、UX デザインの基本的な⼿法である構造化シナリオ法を取り上げ、特にアクティビティシナリオを作成する⽅法を学ぶ。 

この演習はあくまで座学での理解を深めるためのワークであり、⼿法の習得は副次的な⽬的であることに留意する。 

  対⾯ 

第 10 回    対⾯ 

第 11 回    対⾯ 

第 12 回    対⾯ 

第 13 回 基礎知識︓③ユーザビリティ、利⽤品質(教科書︓2.4, 3.6〜3.7) 

ユーザビリティ及び、プロセスの「評価」段階の考え⽅や⼿法について学ぶ。   対⾯ 

第 14 回 科⽬ふりかえり︓(担当︓メンター野⼝友幸) 

科⽬全体の内容をふりかえり、他者と学びを共有することで、理解を深める。   対⾯ 

成績評価 

講義内で実施するミニ演習の成果を確認する。 

最終回に、講義全般にわたるレポートを出題する。 

上記 2 点により科⽬の合否を評価する。 

教科書・教材  安藤昌也,  『UX デザインの教科書』,  丸善出版, 2016. 

参考図書  教科書の中で適宜参考図書を掲載しているので参考にすること。 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名 UX デザイン

⽅法論 時間/コマ数  12/8 

選択・必修 

必修 

開催⽇  2019/11/9, 16, 12/20 科⽬名  ユーザー調査 

教員名  奥泉  直⼦ (英⽂表記)  Methodology of User Research 

 

概要 

ユーザー調査は、UX デザインプロセスの最初の段階である「利⽤⽂脈とユーザー体験の把握」に相当する段階で⽤いられる⽅法論である。ユーザー調査で得られたデータは、後に続く UX デザインプロセスの「ユーザー体験のモデル化と体験価値の探索」のインプットになる作業であり、ユーザー理解を⾏う重要な過程である。 

本講義では、ユーザー調査の代表的な⽅法であり万能な技法でもある「ユーザーインタビュー技法」を取り上げ、実践的な実施法について、相互インタビューの演習を交えて学ぶ。ユーザーインタビューは、ユーザー⾃⾝の体験を語らせる⾏為であり、ユーザーの認知特性への理解が必要となる。加えて、インタビュアーである⾃⾝のバイアスに関する理解も不可⽋である。本講義では、こうした⼈間の認知特性に関する理解を深めるとともに、ユーザー調査のどういう部分に役⽴つかについて、演習を通して理解できる内容となっている。 

なお、本講義は後続の「ユーザー分析」と関連させた内容となっている。そのため、演習として実施したインタビューデータは、次の「ユーザー分析」の過程のインプットとなる。 

ユーザー調査とユーザー分析は、実務においては⼀連の過程として実施されることが多く、ユーザー分析を⾏って初めてユーザー調査の質の課題などに気づくことも多い。そのような理由から、本講義の最終コマの「科⽬ふりかえり」の回は、あえてユーザー分析の途中の 12/20 に設定しているので、その趣旨を理解してほしい。 

⽬的・狙い 

本講義では、インタビュー技法に⼒点を置き、相互インタビューでのトレーニング、インタビューガイドの設計法、実践するための⼼構えや準備、コツに⾄るまで実践的なトレーニングを予定している。 

この講義によって、以下の点を学ぶ。 

・ユーザー調査の代表的技法であるユーザーインタビューを実施するための基礎知識と基礎技能を⾝につける。 

・ユーザー調査を実施するための、調査計画、実施マネジメント、⼈間の認知特性などの考え⽅を理解する。 

前提知識 

(履修条件) 

「UX デザイン論」を受講していること。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・ユーザー調査を実施するための、調査計画、実施マネジメントなどの考え⽅を理解できる。 

・⼈の認知特性を理解した上で、ユーザー調査(インタビュー法)をより効果的に実施できる。 

最低到達⽬標 

・ユーザー調査の代表的⼿法の位置づけや実施プロセスを理解できる。 

・ユーザー調査の代表的⼿法の実施準備を⾏うことができる。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○  グループ(3名程度)でグループワークを⾏う。 

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習 受講⽣⾃らで協⼒者を⼀⼈⾒つけてインタビューを実施すること、ならびにそのインタビューの書き起こしは、宿題にする予定である。 

授業の内容 座学と演習を繰り返し⾏う。インタビューの演習では、3 名⼀組になり、インタビュアー、インフォーマント、記録係の三役を各⾃⼀度ずつ体験できるよう実施する。 

   

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授業の計画 

回数  内容  サテライト 

開講 対⾯/録画 

第 1 回 ユーザー調査概論︓ 

ユーザー調査の⼿法と選定⽅法、調査の設計、実施時に注意すべき事象を学ぶ。 

また、⼈間の認知特性について解説し、その認知特性を理解したインタビューのコツについて解説する。 

 

 

  対⾯ 

第 2 回    対⾯ 

第 3 回    対⾯ 

第 4 回 インタビュー演習︓ 

チームに分かれて、インタビュー調査の設計と実施に向けた準備を⾏う。調査の⽬的を明確にし、具体的な問いを⽴てて、インタビューガイドの完成を⽬指す。 

各⾃ 1 セッションずつのインタビューを実施する。 

その結果と講師からのフィードバックを踏まえてインタビューガイドを精緻化し、宿題の実施、その後の分析に備える。 

 

※インタビューの結果の書き起こしは、ユーザー分析の最初の回(12/14)までの宿題とし、必ず実施して⽤意してくること。 

  対⾯ 

第 5 回    対⾯ 

第 6 回    対⾯ 

第 7 回    対⾯ 

第 8 回 科⽬ふりかえり︓(担当︓メンター智内志帆) 科⽬全体の内容をふりかえり、他者と学びを共有することで、理解を深める 

 対⾯ 

成績評価 ・宿題と演習への取り組み状況、およびその成果にて科⽬の合否を評価する。 

教科書・教材  奥泉・⼭崎・三澤・古⽥・伊藤『マーケティング/商品企画のための  ユーザーインタビューの教科書』,マイナビ,2015 

参考図書  適宜紹介する。 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名 UX デザイン

⽅法論 時間/コマ数  24/16  選択・必修  必修 

開催⽇ 2019/11/22・23・29・30・12/7 

科⽬名  ユーザビリティ評価 教員名  古⽥  ⼀義 

(英⽂表記)  Usability Evaluation Seminar 

 

概要 

製品やサービスのユーザビリティを⾼めるためには、⼈間中⼼デザインのプロセスに基づいて開発を⾏うとともに、適切なタイミングで、製品・サービスの評価を⾏うことが重要となる。特にユーザビリティ評価には、専⾨家によるインスペクションやヒューリスティック法などのエキスパートレビューの他に、ユーザーによる試⽤テストにより評価を⾏うユーザビリティテストがある。 

本演習では、ユーザビリティテストを実際の製品・サービスを題材に演習を⾏う。本演習では、実務レベルの実施スキルを獲得することを⽬指しており、テストの計画から実査、データのとりまとめと分析までを演習範囲とする。 

演習では、なるべく少⼈数のグループでの実施を⼼がけ、各受講者のスキル獲得に資するよう配慮する。また、ユーザビリティテストでは、外部から実験協⼒者(被験者)をリクルーティングする計画であり、より実践的な内容となる予定である。 

なお、対象として取り上げる製品やサービスは、受講者からの⽴候補によって決定する予定である。 

また、本演習はこれまでの前年度までの履修証明プログラムの修了⽣の中からメンターを採⽤し、ユーザビリティテストの実施⽀援をしてもらう予定である。同時に年度をまたいだ、修了⽣同⼠のつながりを作る機会としてもらうことを期待している。 

⽬的・狙い 

本演習では、⽅法論編で学んだ知識を活⽤し、製品に潜む多くの問題点の発⾒と解決策の⽅向性を考察できる実践⼒を獲得できることを⽬標とする。具体的には、この講義を通じて以下の知識や能⼒を修得できる。 

・エキスパートレビュー及びユーザビリティテストの実施計画の⽴案ができる。 

・エキスパートレビュー及びユーザビリティテストをモデレーター、分析者として実施できる。 

・評価分析内容に基づいて改善提案を⾏える。 

前提知識 

(履修条件) 「UX デザイン論」を受講していること。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・エキスパートレビュー、ユーザビリティテストを計画・実施できる。 

・評価結果から、製品のユーザビリティ上の問題点を分析できる。 

・評価結果から、問題点の解決策の⽅向性を検討できる。 

最低到達⽬標 

・エキスパートレビューの知識及び実施⼿順を理解する。 

・ユーザビリティテストの実施⼿順を理解する。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○   

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習 グループでの演習であり、円滑なコミュニケーションが不可⽋となる。 

グループ間での調整や必要な準備等は、授業外でのコミュニケーションを有効に活⽤してほしい。 

授業の内容 

前半では、エキスパートレビューを実施し、タスクを設計する。 

後半では、ユーザビリティテストを実施するため、複数回のパイロットテストののち、外部の協⼒者による本番テストを実施する。得られたデータを分析し、ユーザビリティ上の問題点について発表する。 

   

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授業の計画 

回数  内容 サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 ユーザビリティテスト(UT)基礎(座学)︓ 

ユーザビリティテストとはどのようなものかについて学ぶ.。   対⾯ 

第 2 回 

ミニ UT演習︓ 

簡単な題材を⽤いて、簡単なエキスパートレビュー(ER)及びユーザビリティテスト(UT)を⾏い、UT の全体像を理解する。 

  対⾯ 

第 3 回 

知識理解︓ジグソーワークショップ&クロストーク 

ER や UT に関連する知識について、ジグソー法によるワークショップを⾏い、理解を深める。また、クロストークでは、ミニ UT とジグソーWS を通しての気づきを意⾒交換する。 

  対⾯ 

第 4 回 

演習チーム発表・詳細確認︓ 

実際に UT を⾏うチーム分けを⾏う。チーム分け後、評価対象のプロダクトの概要を把握する。 

※宿題として、⼀週間後を⽬処に対象ユーザー層(協⼒者をリクルーティングするため)を、各チームで話し合って決め、講師に連絡を⼊れること。 

  対⾯ 

第 5 回 タスク設計(座学)︓ 

ユーザビリティテストのタスク設計について理解する。   対⾯ 

第 6 回 

ERとタスクの設計(演習)︓ 

チームに分かれ、評価対象製品に対してエキスパートレビューを⾏い、ユーザビリティテストのタスクを設計する。 

  対⾯ 

第 7 回 

ユーザビリティテストの進⾏(モデレーション)テクニック(座学)︓ 

UT でのモデレーターの役割について学び、モデレーションの実施テクニックやコツ、留意点について理解を深める。 

  対⾯ 

第 8 回 

実施環境の設営とパイロットテストの実施(演習)︓ 

ユーザビリティテストの準備を⾏い、各グループ相互に協⼒しあってパイロットテストを実施する。パイロットテストを実施し、必要に応じて調査計画およびタスクの修正を⾏う。できる限り多くの受講者が、モデレーターを経験できるように、グループ内で⼯夫する。 

  対⾯ 

第 9 回 

本番 UTセッション(実査)︓ 

外部の協⼒者(被験者)を招いてのユーザビリティテスト(本番)を実施する。グループ内で役割分担を決め、複数セッションを実施できるようにする。 

セッションが終了したら、データ分析を⾏い、ユーザビリティ上の問題点および改善の⽅向性について議論する。 

※分析と報告レポートのとりまとめは、第 13 回に時間を⽤意しているが、不⾜すると考えるチームは、各チームで時間外に集まるなどの⼯夫をすることが望ましい。 

  対⾯ 

第 10 回    対⾯ 

第 11 回    対⾯ 

第 12 回 

分析・発表資料作成︓ 

本番セッション(実査)で得られた問題点などについて分析を⾏い、発表資料を作成する。 

  対⾯ 

(12/6) 

グループ作業⽇︓ 

発表資料の取りまとめなど、グループ作業に当てる⽇程です。各グループの進捗に合わせて実施する。 

  ‐ 

第 13 回 発表︓ 

各グループで、ユーザビリティ上の問題点および改善の⽅向性についてとりまとめた報告レポートを発表する。 

  対⾯ 

第 14 回    対⾯ 

第 15 回    対⾯ 

第 16 回 科⽬ふりかえり︓(担当︓メンター野⼝友幸) 

科⽬全体の内容をふりかえり、他者と学びを共有することで、理解を深める。   対⾯ 

成績評価 

・各グループでの報告レポート 

・演習全体を振り返るレポート 

上記より科⽬の合否を評価する。 

教科書・教材  必要な資料については、適宜配布する。 

参考図書   

 

 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名 UX デザイン

⽅法論 時間/コマ数  12/8 

選択・必修 

必修 

開催⽇  2019/12/14, 21 

科⽬名  ユーザー分析 

教員名  川⽥ 学 (英⽂表記) 

Methodology of User Analysis & Modeling 

 

概要 

ユーザー分析は UX デザインプロセスの「ユーザー体験のモデル化と体験価値の探索」に相当する段階で⽤いられる⽅法論である。ユーザー分析は、その前段階として実施されるユーザー調査とともに、UX デザインプロセスにおいて⼀連の作業として実施されることが多く、ユーザー理解を⾏う重要な過程である。 

本講義では、質的分析法である KJ 法を⽤い、ユーザーモデリング技法であるペルソナ、ジャーニーマップ(AS‐IS)を作成する⽅法について解説する。 

なお、インプットとするデータは、ユーザー調査の演習で宿題としたインタビューデータを⽤いる。またここで作成したペルソナ、ジャーニーマップ(AS‐IS)は、後続の「UX デザイン演習」で使⽤する予定である。 

⽬的・狙い 

本講義では、インタビューで得られた発話の書き起こしデータである発話データを元にモデリングを⾏う。モデリングは⾏動変数分析、KJ 法、KA 法、上位下位関係などから適切なものを選択して実施できるようにする。分析結果に基づいてペルソナ・ジャーニーマップ(AS‐IS)を作成する過程を学ぶ予定である。 

これら講義の狙いによって、以下の点を学ぶ。 

・ユーザー分析の代表的技法を、実際に実施できる基礎知識と基礎技能を⾝につける。 

・ユーザー分析を実施するための、調査計画、実施マネジメントなどの考え⽅を理解する。 

前提知識 

(履修条件) 

「UX デザイン論」を受講していること。 

「ユーザー調査」を受講していること。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・ユーザー分析を実施するための、調査計画、実施マネジメントなどの考え⽅を理解できる。 

・ユーザー分析(KJ法、ペルソナ法、ジャーニーマップ法)等のモデリング技法を実施できる。 

最低到達⽬標 

・ユーザー分析の代表的⼿法の位置づけや実施プロセスを理解できる。 

・ユーザー分析の代表的⼿法の実施準備を⾏うことができる。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○  4 名程度でのグループで、グループワークを⾏う。 

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習 ユーザー調査において実施予定のインタビューログを使⽤する。 

各チームの進捗によっては、時間外に集まり作業を⾏う必要が⽣じる場合がある。 

授業の内容 ユーザーモデリングの演習では、グループに分かれ、インタビューで得られたデータの分析とモデリングを⾏う予定である。 

   

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授業の計画 

回数  内容  サテライト 

開講 対⾯/録画 

第 1 回 定性データ分析・モデリング①︓ 

ユーザーインタビューで得られたデータを分析し、モデリングを⾏うことの意義を学ぶ。また、ペルソナやジャーニーマップ等、様々なユーザー情報をモデリングする⼿法について解説する。また時間内でインタビュー実施、書き起こし、分析等を進める家庭で各⾃がもった疑問をグループ内で共有し、講師よりフィードバックを得る機会を作る。 

 

  対⾯ 

第 2 回    対⾯ 

第 3 回 定性データ分析・モデリング②︓ 

ユーザーインタビューにより得られたデータをもとに、KJ 法による分析を⾏う。この演習はチームで実施する。 

  対⾯ 

第 4 回    対⾯ 

第 5 回 定性データ分析・モデリング③︓ 

分析によって得られたインサイトを元に、ペルソナ、カスタマージャーニーマップによりユーザーモデリングを⾏う。この演習はチームで実施する。 

  対⾯ 

第 6 回    対⾯ 

第 7 回    対⾯ 

第 8 回 科⽬ふりかえり︓(担当︓メンター智内志帆) 

科⽬全体の内容をふりかえり、他者と学びを共有することで、理解を深める。   対⾯ 

成績評価 ・宿題と演習への取り組み状況、およびその成果にて科⽬の合否を評価する。 

教科書・教材  必要な資料については、適宜配布する。

参考図書  発想法 改版(中央公論新社)

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名 UX デザイン

⽅法論 時間/コマ数  15/10  選択・必修  必修 

開催⽇  2020/1/11・17・18 科⽬名  UX デザイン演習 

教員名  川⽥  学 (英⽂表記)  User Experience Design Seminar 

 

概要 

本演習では、新しいユーザー体験を提供するサービスの企画⽴案を⽬的にした、仮説の⽴案・アイデア発想・検証のプロセスを、演習を通して学ぶ。この演習では、先⾏する「ユーザー調査・分析」の演習と連動することを予定しており、ユーザー調査・分析で作成したペルソナ及びジャーニーマップ(AS‐IS)を⽤いて⾏う。ユーザーモデルに基づいて創出されたアイデアから、ユーザーの体験へと展開し、その体験を視覚化する過程の理解を重視する。  この演習は、UX デザインプロセスの「アイデアの発想とコンセプトのデザイン」「実現するユーザー体験と利⽤⽂脈の可視化」の部分までが対象となる。 

それぞれの作業は時間を限定して進めるので、各作業がグループで円滑に⾏えるよう、ファシリテーターを配置するなど、ワークショップ型開発におけるチーム運営のスキルについても留意する。 

⽬的・狙い 

本演習では、実際のビジネス課題に応えることを想定し、新しいサービスやビジネスの企画を⽬的とした UX デザインを学ぶ。 

・「アイデアの発想とコンセプトのデザイン」として、仮説発⾒と初期コンセプト⽴案ができる。 

・「実現するユーザー体験と利⽤⽂脈の可視化」として、成果物と更新しながらコンセプトをリファインメントすることができる。 

前提知識 

(履修条件) 

「ユーザー調査」及び「ユーザー分析」で作成した成果である、ペルソナ・ユーザージャーニーマップ等を⽤いてデザインするため、当該演習を履修していること。 

また、「ユーザービリティ評価」を履修していること。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・ユーザーモデリングの情報を活⽤し、ユーザーのインサイトに基づくサービスの企画⽴案ができる。 

・サービスが実現するユーザー体験と利⽤⽂脈を可視化できる。 

・想定ユーザーの利⽤⽂脈に沿ったサービスにリファインメントできる。 

 

最低到達⽬標 

・ペルソナ、ジャーニーマップなど、ユーザーモデリングを活⽤してアイデア発想やデザインを⾏うプロセスを理解できる。 

・構造化シナリオ法など理想のユーザー体験を視覚化する⼿法やその意義について理解できる。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業  ○   

対⾯授業 

講義(双⽅向)     

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○  6 名程度を 1 グループとして、グループワークを⾏う。 

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習 各チームの進捗によっては、時間外に集まり作業を⾏う必要が⽣じる場合がある。 

 

授業の内容 

演習では、ユーザーモデルを活⽤し、実際にアイデア発想と理想体験のシナリオを作成する。ユーザー体験を設計することが UX デザインの⽬標であり、いかにしてユーザーの体験を実現するかについて演習を通して理解を深める。 

なお、受講者は様々な企業の出⾝者であり、ビジネス経験も多様である。チーム運営においては意⾒の相違などが予想されるが、あくまで“ユーザーの本質的な理解”に⽴ち返り、ユーザー起点で発想・企画⽴案をすることを忘れず、建設的に進めること。また、実際の UX デザインにおいても多様なメンバーによるワークショップ型の開発が⾏われることが多いことを理解し、いかにファシリテーションを⾏えば良いか、いかにすればプロジェクトを円滑に進められるかについても意識を払いながら演習に取り組むことが望まれる。また、アイデアの良し悪しにだけ⽬を奪われることなく、理想の体験を設計するという過程や、その過程で UX デザイナーに求められる視点や注意すべきことが何かについて、意識しながら演習に取り組むことが望まれる。 

 

   

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授業の計画 

回数  内容 サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 ユーザーモデルの理解とアイデア発想︓ 

ユーザーモデル(ペルソナ、ジャーニーマップ)を再度⾒直し、インサイトについて議論する。体験コンセプトのデザインから、提案するサービスの全体像を議論する。 

  対⾯ 

第 2 回    対⾯ 

第 3 回   対⾯ 

第 4 回   対⾯ 

第 5 回 シナリオとプロトタイプの作成︓ 

体験コンセプトを元に構造化シナリオ法を⽤いて、理想の体験のシナリオを作成する。To‐Be(あるべき姿)のジャーニーマップまたは、ストーリーボードを作成する。 次に、ストーリーボードに沿ったソリューションのプロトタイプとして、主要画⾯UI ラフスケッチやペーパープロトタイプを作成する。 

 

 対⾯ 

第 6 回   対⾯ 

第 7 回   対⾯ 

第 8 回   対⾯ 

第 9 回 発表︓ 

チームの成果を発表する。  

対⾯ 

第 10 回 科⽬ふりかえり︓(担当︓メンター野⼝友幸) 

科⽬全体の内容をふりかえり、他者と学びを共有することで、理解を深める。  

対⾯ 

成績評価 

・グループでの成果 

・演習全体を振り返るレポート 

上記より科⽬の合否を評価する。 

教科書・教材  必要な資料については、適宜配布する。 

参考図書 エクスペリエンス・ビジョン︓ユーザーを⾒つめてうれしい体験を企画するビジョン提案型デザイン⼿法(丸善出版) 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名 UX デザイン

⽅法論 時間/コマ数  9/6 

選択・必修 

必修 

開催⽇  2020/1/24・25 

科⽬名  仮説検証型 UX デザイン特論 

教員名  佐々⽊  将之 (英⽂表記) 

Hypothesis Testing in UX Design 

 

概要 

本講義では、ユーザー起点のデザインとしての UX デザインを実務で実践していくにあたり、顧客開発/リーン・スタートアップとの類似性を鑑みつつ、UX デザインの企画⽴案やユーザー評価をいかに実施するべきかについて議論する。 

まず、ユーザー起点で事業やサービスの企画を⽴案し、「仮説」を発⾒・⽣成する。その「仮説」をインタビューやプロトタイプ制作により検証する。これらの検証活動は、コンセプトのリファインメントと捉えることもできる。 これら⼀連の仮説検証型プロセスを体験的に理解する。 

なお、講義内では「UX デザイン演習」で制作した成果物を活⽤した演習を予定している。 

⽬的・狙い 

・実プロジェクトで発⽣が想定される様々な事象を「仮説」として捉え直し、仮説検証の進め⽅が理解できる。 

・「仮説と期待のマネジメント」では、仮説発⾒と初期コンセプト⽴案ができる。また、プロジェクトに関わるメンバーの期待を可視化する⽅法について理解できる。 

・「検証と分析及びリファインメント」では、仮説検証を⾏い、成果物を更新しながらコンセプトをリファインメントすることができる。 

・「検証と分析及びリファインメント」では、合わせて、何を検証すべきかを明確化し、スピーディに仮説検証をすることで、実利⽤ユーザーに基づいたサービスにリファインメントすることができる。 

前提知識 

(履修条件) 

「UX デザイン演習」を履修していること 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・リーンキャンバスを⽤いて、ビジネスモデルの初期コンセプト⽴案を実践できる。 

・インセプションデッキを⽤いて、プロジェクトメンバーの期待の可視化ができる。 

・ユーザー体験と利⽤⽂脈を可視化した内容に基づき、⽴案したコンセプトを「仮説」として捉え直し、リファインメントを実践できる。 

・スピーディな仮説検証を通じて、想定ユーザーの利⽤⽂脈に沿ったサービスにリファインメントできる。 

 

最低到達⽬標 

・仮説検証の考え⽅の理解 

・リーンキャンバスを⽤いたビジネスモデル可視化⽅法の理解 

・スピーディな仮説検証の⽅法論の理解 

 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)     

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○   

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習  

 

授業の内容 

UX デザインで新たに提案するものは“仮説”である。問題はその仮説をいかにして検証し、より確度の⾼い仮説へとリファインメントするか、またそれをいかに速やかに⾏うかが重要である。とかく HCD プロセスは、調査から提案へと順次実施するものと思われがちであるが、その本質は仮説検証プロセスを回すことと⾔い換えられる。本講義を通して、HCD プロセスがサイクリックな図として表現される理由を理解できるようにする。 

 

   

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授業の計画 

回数  内容 サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 

仮説と期待のマネジメント︓ 

仮説には、「ユーザー仮説」・「課題仮説」・「ソリューション仮説」がある。 

前半では、講義形式で、これらの仮説の整理の⼿法とその背景にある考え⽅、デザインを進める上で注意すべき点について学ぶ。 

後半では、ワークショップ形式で、実際にリーンキャンバスを利⽤した仮説の整理を⾏う。また、チーム内外の期待を揃えるために、インセプションデッキを利⽤したチームビルディングを⾏う。 

  対⾯ 

第 2 回    対⾯ 

第 3 回 検証と分析及びリファインメント︓ 

「UX デザイン演習」の成果について、ユーザーによる検証の計画を⽴案する。また、グループ間での簡易な検証を⾏い、検証結果に基づき新たな仮説がどこかを点検する。 

 対⾯ 

第 4 回    対⾯ 

第 5 回     

第 6 回 科⽬ふりかえり︓(担当︓メンター野⼝友幸・智内志帆) 

科⽬全体の内容をふりかえり、他者と学びを共有することで、理解を深める。  

対⾯ 

成績評価  演習全体を振り返るレポートによって科⽬の合否を評価する。 

教科書・教材  必要な資料については、適宜配布する。 

参考図書   

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名  発展的知識  時間/コマ数  6/4 選択・必

修 選択 

開催⽇  2020/2/1 

科⽬名  クリエイティブ  ファシリテーション論 

教員名  三澤  直加 (英⽂表記) 

Creative Facilitating Collaboration in UX Design 

 

概要 

デザインのように⼈間の創造性を育成する教育にとっては、単発のアイデアよりも、対象が変わっても新鮮なアイデアを創出し続けられる良質な⽅法や考え⽅を体得できるかが重要なテーマとなる。そのためには、⽅法論を学ぶとともに、地道な訓練で鍛えていく他はない。 

本講義では、受講者⾃⾝のアイデアの創出⼒を⾼めるとともに、協働する⼈々とのコラボレーションによってアイデア導出を促進する、ファシリテーションスキルについても実践的に学ぶ。 

    特に、コンセプト創出を取り上げ、ワークショップの設計とファシリテーションを⾏うことで、アイデアを創出し続けられる組織をつくる⽅法について学ぶ。 

⽬的・狙い 

講義及び演習によって、以下の点を学ぶ。 

・コラボレーションを円滑に進め、アイデア発想を⾶躍させるファシリテーションスキルについて学ぶ。 

・コラボレーションによって多様な視点からアイデア創出することの意義を学ぶ。 

・ものごとの抽象化/概念化が、アイデアを発想させるためにどのように影響しているかを学ぶ。 

・創造的組織をつくるために必要な、視点、態度について学ぶ。 

前提知識 

(履修条件) 特になし。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・アイデアを創出し続けられる組織をつくる⽅法学び、⼈間中⼼デザインの現場で活⽤できる。 

・他者とのコラボレーションにおいて、創造的な活動を促進するファシリテーションが⾏える。 

最低到達⽬標 

・ファシリテーションに関する知識の修得 

・創造的⼈材育成に関する知識の修得と実践法の理解 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○  ワークショップのファシリテーションをグループで実施する。 

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習  必ず振返りを⾏うこと。 

授業の内容  理論を学んだ後、ワークショップによる演習を通して実際に体験する。 

   

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授業の計画 

回数  内容  サテライト 

開講 対⾯/録画 

第 1 回 発想法とファシリテーション︓ 

多様な発想法を学ぶ。また、ファシリテーションの役割や意義について学ぶ。   対⾯ 

第 2 回 アイデアソン演習︓ 

アイデアソンの進め⽅を学ぶとともに、グループ演習で実際に実施する。   対⾯ 

第 3 回 

第 4 回 ファシリテーションのコツ︓ 

アイデアソンなど際のファシリテーションのスキルについて学ぶ。   対⾯ 

成績評価  第 4 回の実施後に、理解度確認のための課題(レポート)により評価する。 

教科書・教材  講義中に講義資料を配布する。 

参考図書  講義中に紹介する。 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名  発展的知識  時間/コマ数  6/4 選択・必

修 選択 

開催⽇  2020/2/8 

科⽬名  ⼈間中⼼イノベーション論 

教員名  伊賀  聡⼀郎 (英⽂表記) 

Lecture for Human centered Innovation 

 

概要 

社会・経済・世界の不確実性が⾼まるなか、⽣活様式を⼀変させるような「イノベーション」が希求されている。しかし、現代の成熟社会においては、基礎研究にはじまり応⽤研究に進み実⽤化に結びつけるといったテクノロジー中⼼の線形アプローチだけでは、社会に内在する希望や課題を汲み取ることが難しくなっている。このような状況のもと、⼈間中⼼イノベーション、あるいはその概念を進展させたアプローチへの期待が⾼まっている。 

本講義では、イノベーションの意義を確認した後、⼈間中⼼イノベーションをいかにして可能にするのか、そのアプローチや考え⽅について、事例を交えながら解説する。 

⽬的・狙い 

本講義では、イノベーションの考え⽅について概観した後、いわゆる⼈間中⼼イノベーションがどのようなアプローチによって実践されてきたのか、事例を交えて解説する。併せて、イノベーションを可能にするための組織のあり⽅についても⾔及する。 

講義の⽬的は、主に以下に整理できる。 

・イノベーションの質の変化と市場における期待の意義について理解する。 

・様々な事例を参照しながら、⼈間中⼼イノベーションのアプローチについて理解する。 

・イノベーションを可能にするための組織のあり⽅やそのポイントについて理解する。 

前提知識 

(履修条件) 特になし。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・イノベーションを可能にするための組織のあり⽅やそのためのアクションについて計画できる。 

最低到達⽬標 

・⼈間中⼼イノベーションの意義や代表的なアプローチについて説明できる。 

・⼈間中⼼イノベーションの事例を理解し、そこでのポイントを説明できる。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○  受講者との討議を交えつつ⾏う。 

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)     

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習  

授業の内容  ⼈間中⼼イノベーションに関する内容について、座学形式で講義する。 

   

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授業の計画 

回数  内容 サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 イノベーションとは︓ 

イノベーションの今⽇的意義について解説するともに“⼈間中⼼”の考え⽅を学ぶ。   対⾯ 

第 2 回 ⼈間中⼼イノベーションの事例とアプローチ 1︓ 

イノベーションの事例を紹介し、イノベーションの要因などについて議論する。   対⾯ 

第 3 回 ⼈間中⼼イノベーションの事例とアプローチ 2︓ 

⼈間中⼼のイノベーションの事例及びそのアプローチについて紹介する。   対⾯ 

第 3 回 イノベーションを可能にするための組織論︓ 

イノベーションを可能にする組織とはどうあるべきか。討議を中⼼に進める。   対⾯ 

成績評価  4 回分の講義をうけた内容について、最終回にレポート課題を出題する。レポートの内容によって評価する。 

教科書・教材  必要な資料は講義の最初に配布する。 

参考図書  講義内で紹介する。 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名  デザインリテラシー  時間/コマ数  6/4  選択・必修  選択 

開催⽇  2020/2/15 科⽬名  デザイン操作論 

教員名 國澤 好衛 

福⽥ 哲夫 (英⽂表記)  Control of Design 

 

概要 

デザインは、⼈と⼈、⼈とモノとの関係をより豊かにするための⾮⾔語コミュニケーションである。 

「形、⾊、材料、テクスチャー、光、運動」などの⾮⾔語記号を⽤い、ステークホルダーに新しい⼈⼯物や慣⾏を正しく理解してもらうための意味の可視化を⾏う。また、同時に審美的な表現の追求も⾏う。 

この講義では、デザインリテラシーとして重要な、この⾮⾔語コミュニケーションでのデザイン操作について以下の視点から解説し、さらに「名刺のデザイン」の演習を通じて、デザイン操作の実践法を体験する。 

・デザイン思考の 3つの視点(abduction, prototyping, design semiotics) 

・デザインコミュニケーション(code, context) 

・レトリックの活⽤による意味の可視化(Product Semantics) 

・リファレンスを活⽤した、新しい造形⾔語の探索、エレガントなかたちの探索 

・記号論的視点(表象と指⽰物との関係︓icon, index, symbol) 

・かたちの捉え⽅、⾊彩、構成の基本 

・タイポグラフィー 

⽬的・狙い 

今⽇のデザインにおいては、「⾮⾔語記号(デザイン⾔語)による“新たな意味”の提⽰」が主題となる。 

しかし、⾮⾔語記号の操作では、⾔語の操作で拠り所にしている辞書や⽂法に相当する普遍的なコードが存在しないため、意味の可視化を合理的に⾏うことは難しく、デザイナーの恣意的なコードに依存して⾮⾔語記号を操作することが⼀般的である。 

それは、デザインの本質が「変えること(可能性)を探索する」という常に変⾰を促す⾏為であるため、突然の洞察に頼った内省的なプロセスに頼るものであることにも起因している。 

しかしながら、はっきりした⽂法的規則をもたない⾔語以外の記号表現の世界でも、レトリック(修辞学)は⽂法にかわるべき暗黙の規則体系として働いていおり、視覚伝達デザインの世界においては中⼼的な操作⼿法となっている。 

そこで本講義では、これまでに獲得されたデザイン表現理論を踏まえて、デザインされた新しい⼈⼯物や慣⾏をステークホルダーに正しく理解してもらうための審美的な⾮⾔語表現⼿法の基礎を理解していく。 

また、演習を通じて理解した理論を実際に活⽤することを学ぶ。 

 

<この講義で獲得できる主な知識・スキル> 

・デザイン価値 

・構成の基本原理 

・デザインの記号論的分類 

・視覚表現技術(デザインのための意味を設計しそれを視覚的に操作・表現するスキル) 

前提知識 

(履修条件) 

デザインに関する基礎的理解として、後述の参考図書を読んでおくことが望ましい

到達⽬標 

上位到達⽬標 

デザインの機能と役割を理解する。 

デザインにおける「かたちの操作」のための基本的な知識を修得する。 

修得した知識を⽤いてデザインを操作できる。 

最低到達⽬標 

デザインの機能と役割を理解する。 

デザインにおけるかたちの操作に関する基礎的な内容を理解する。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)  ○   

実習・演習(グループ)     

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習  配布する資料や参考図書を読み学習を深める。 

授業の内容  前半で、デザイン操作に関する枠組みを解説する。 

後半では演習を通してそれらを活⽤する実践⼿法を学ぶ。 

 

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授業の計画 

回数  内容  対⾯/録画  担当 

第 1回 

デザイン操作の基礎理論 1 

デザインの機能、構成原理、ゲシュタルト⼼理学の視点 

コミュニケーションと記号論的視点からのデザイン操作、レトリック、テイスト 

対⾯ 

國澤 

第 2回 

デザイン操作の基礎理論 2 

平⾯と⽴体、フレームとウインド、同系⾊、近似⾊、補⾊、フォントの視認性、⽂字組など 

福⽥ 

第 3回 デザイン操作の演習 

「名刺のデザイン」 

アイコンデザイン(記号論的視点、レトリックの利⽤) 

タイポグラフィーデザイン、レイアウトデザインなど 

福⽥ 

國澤 第 4回 

成績評価 次の 2つの項⽬で評価する(100点満点)。 

・第 4回の演習後に提出する課題︓100点 

教科書・教材 開講時にオリジナルテキストをプリントし配布する。 

また、各回授業の前に講義で使⽤するスライドや関連資料をプリントし配布する。 

参考図書  ・意味論的転回(クラウスクリッペンドルフ) 

・スペキュラティブ・デザイン(アンソニー・ダン、フィオナ・レイビー) 

・デザイン・ドリブン・イノベーション(ロベルト・ベルガンティ) 

・記号論への招待(池上嘉彦) 

・レトリック感覚(佐藤信夫) 

・Semiotics for beginners(Daniel Chandler) 

・美の構成学(三井秀樹) 

・姿勢としてのデザイン(アリス・ローソーン) 

・世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか︖(⼭⼝ 周) 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名  発展的知識  時間/コマ数  6/4 選択・必

修 選択 

開催⽇  2020/3/7 

科⽬名  デザイン態度論 

教員名  上平 崇仁 (英⽂表記) 

Design Attitude 

 

概要 

多様なチームメンバーと共にデザインに取り組む場合には、⾃分⾃⾝のクリエイティビティを越えてメンバーとの組織的な関係構築に関する視点は重要である。本講義で扱う「態度」とは、模範的なふるまいという狭義の意味ではなく、チームにおけるマインドセットの醸成や、デザイン参加者へのエンパワーメント(権限委譲)など、デザインを⾏う上で背後から意思決定を⽀えている価値観や考え⽅を包括した概念である。 

本講義では、 1)⼈間中⼼デザインを相対化し,デザイナーだけでなくデザインに関わる⼈々の態度の問題について整理する。2)また⾮専⾨家が能動的にデザインに関わることができるようにする⽅法としての北欧のデザインゲームについて取り上げ、ワークショップを⾏う。3)その体験を通して⽂化的背景を考察するとともに、⼈々がデザインへ関わる際の諸問題について議論する。 

⽬的・狙い 

本講義では、組織的にデザインを実施する上で暗黙になりがちな広義の「態度」について学ぶことで、より深いデザインの計画をおこなうための視点を得ることを⽬的とする。 

・チームにおけるマインドセット醸成、デザイン参加者へのエンパワーメントなどの視点を学ぶ。 

・⾮専⾨家を効果的にデザインに巻き込むための考え⽅と⽅法について学ぶ。 

前提知識 

(履修条件) 特になし。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・デザイン態度の視点を⼈間中⼼デザインの改善案等の⽴案に活⽤できる。 

・ファシリテーションの際の他者との関わり⽅に知識を活⽤して実践できる。 

最低到達⽬標 

・態度の視点からリフレクションし、⾃分⾃⾝のデザイン活動について再解釈を⾏う。 

・各⼿法に関する知識の修得と実践⽅法の理解。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○  デザインゲームをグループで実施する。 

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習  必ず振返りを⾏うこと。 

授業の内容  理論を学んだ後、ワークショップによる演習を通して実際に体験する。 

   

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授業の計画 

回数  内容 サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 

デザインにおける態度の問題︓ 

⼈間中⼼デザインを相対化し、デザイナーだけでなくデザインに関わる⼈々の態度の問題について整理する。 

  対⾯ 

第 2 回 

思考態度を育てるために︓ 

チームにおけるマインドセット醸成、デザイン参加者へのエンパワーメントの視点や⽅法を解説する。 

  対⾯ 

第 3 回  デザインゲームワークショップ︓ 

違う⽂化で⽣まれたデザインの⽅法を体験するとともに、その体験を通して⽂化的背景を考察し、⼈々がデザインへ関わる際の諸問題について議論する。 

  対⾯ 

第 4 回    対⾯ 

成績評価  第 4 回の実施後に、理解度確認のための課題(レポート)により評価する。 

教科書・教材  講義中に講義資料を配布する。 

参考図書  情報デザインフォーラム(編)『情報デザインのワークショップ』丸善出版, 2014. 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名  発展的知識  時間/コマ数  6/4 選択・必

修 選択 

開催⽇  2020/3/6、3/13 

科⽬名  デザインプロジェクト設計論 

教員名  ⼤﨑理乃 (英⽂表記) 

Collaborative Design Project 

 

概要 

製品だけでなくシステムやサービスなど,デザインの対象が拡⼤し,ユーザーや部⾨のメンバーと共に活動する共創型のデザインプロジェクトが増加している.その中で,⼈間中⼼デザインの考え⽅はますます重要になってきている.しかし,本履修証明プログラムの修了⽣がデザインプロジェクトに参画するとき,そのプロジェクトメンバーには⼈間中⼼デザインを知る⼈が少ない可能性が⾼く,⼈間中⼼デザインの考え⽅についてメンバーの学習を⽀援しつつ,多様なメンバーとの協調的なプロジェクトを適切に設計していくことが求められるだろう.そこで,本ユニットでは⼈間中⼼デザインのプロジェクトでの参加者の学習を⽀援しつつ,新たなもののデザインを⽬指すデザインプロジェクトをどのように設計するかについて,受講者同⼠の議論を中⼼に議論する. 

⽬的・狙い 

本ユニットでは,⼈間中⼼デザインのプロジェクトについて,その設計⽅法について学び,実際にプロジェクトを設計できるようになることを⽬的とする.具体的なねらいは次の通りである. 

・プロジェクトについて,参加者の⽀援を含めた適切な設計ができる. 

・プロジェクトでの協調的活動や参加者の学習を⽀援する⽅法を知る. 

・⼈間中⼼デザインの基本的な知識・考え⽅をもとにプロジェクトを設計できる. 

前提知識 

(履修条件)   「⼈間中⼼デザイン⼊⾨」ならびに「UX デザイン論」を履修していること. 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・⼈間中⼼デザインのプロジェクトを適切に設計できる. 

最低到達⽬標 

・⼈間中⼼デザインのプロジェクトを設計する⼿続きを説明できる. 

・⼈間中⼼デザインのプロジェクト設計に必要な知識を知っている. 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)  ○   

実習・演習(グループ)  ○   

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習 予習として,これまで⼈間中⼼プログラムで学習した内容の振り返りを⾏うこと. 

復習として,本ユニットにおける学習について必ず振り返りを⾏うこと. 

授業の内容 座学とグループ討議によって基礎知識を確認したあと,ロールプレイやワークショップ形式での演習を通して学習する. 

   

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授業の計画 

回数  内容 サテライト 開講 

対⾯/録画 

第 1 回 

デザインプロジェクトの理論と実践(講義&グループや個⼈での演習)︓ 

これまでの学習成果を振り返るとともに,協調的なデザインプロジェクト活動の基礎的知識を学習する. 

  対⾯ 

第 2 回 デザインプロジェクトの設計(グループや個⼈での演習)︓ 

グループで設計したプロジェクトの実践などの活動を通して,⼈間中⼼デザインのプロジェクト設計について検討する. 

  対⾯ 

第 3 回    対⾯ 

第 4 回    対⾯ 

成績評価  第 4 回の実施後に、理解度確認のための課題(レポート)により評価する。 

教科書・教材 

・HCD‐net  講師拡⼤ WG,⼈間中⼼設計⼊⾨編 ーエンジニアの⽅々へ,https://www.hcdnet.org/hcd/column/materials_ 

01/hcd‐1177.html,2018 

・HCD‐net  講師拡⼤ WG,HCD ⼊⾨講座教材 お客様と接する⽅々へ編, https://www.hcdnet.org/hcd/column/materials_ 

01/hcd‐1307.html, 2019 

・安藤昌也,UX デザインの教科書,丸善出版,2013 

参考図書 

・⿊須正明,⼈間中⼼設計の基礎,近代科学社,2013 

・⼭崎和彦,松原幸⾏,⽵内公啓,⼈間中⼼設計⼊⾨,近代科学社,2016 

・R.ベルガンディ(著),安⻄洋之(監修),突破するデザイン  あふれるビジョンから最⾼のヒットをつくる,⽇経PB,2017 

・紺野昇,⼀般社団法⼈ FCAJ・⽬的⼯学研究所,ワイズプレイスイノベーション,翔泳社,2018 

・⼤島純・千代⻄尾祐司(編),対話的・主体的で深い学びを導く 学習科学ハンドブック,北⼤路書房,2019 

 

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プログラム名  ⼈間中⼼デザイン  ユニット名  発展的知識  時間/コマ数  6/4 選択・必

修 必修 

開催⽇  2020/3/14 

科⽬名  HCD 導⼊設計論 

教員名  池本  浩幸 (英⽂表記) 

Promoting HCD into Organization 

 

概要 

120 時間を越える「⼈間中⼼デザイン」プログラムを学び、⼈間中⼼デザイン・UX デザインに関する基礎的知識と実践⼒を修得できたはずである。だが、この学びは企業などの組織で実践して初めて意義がある。しかし、⼈間中⼼デザインに関する組織的な理解は必ずしも⼗分ではない。⼈間中⼼デザインの考え⽅やアプローチ⽅法を組織内に普及・浸透させ、実践に必要な組織や仕組みを作り上げていくことが重要である。 

本講義では、⼈間中⼼デザインを各組織において普及・浸透・促進する⽅法を考えるとともに、学んだ⼿法等を受講者が今後どのように活⽤していくべきかについて議論する。 

⽬的・狙い 

本講義は、本履修証明プログラムの全体での学びの振返りを狙ったものである。多くの学びを得たものを各⾃の組織で実践するための⼯夫や進め⽅等について、受講⽣同⼠のディスカッションを基に進める。 

本講義では、以下の点を狙いとする。  

・本プログラム全体の学びを振返り、定着する⽅法を各⾃が考える。 

・HCD 実務者のキャリアについて理解する。 

・⼈間中⼼デザインの実務家としての将来ビジョンを明確にする。 

・学びを実践に活⽤するために、組織において実践すべきことを計画する。 

・学びが⼗分でない部分を補うために、今後⾏うことを明確にする。 

前提知識 

(履修条件) 本プログラムの全体を受講していること。 

到達⽬標 

上位到達⽬標 

・学びを実践に活⽤するために、組織において実践すべきことを計画できる。 

・学びが⼗分でない部分を補うために、今後⾏うことを明確にできる。 

最低到達⽬標 

・本プログラム全体の学びを振返り、定着する⽅法を⾃⾝で考えることができる。 

・HCD 実務者としてのキャリアについて理解する。 

授業の形態 

形態  実施  特徴・留意点 

録画・対⾯混合授業     

対⾯授業 

講義(双⽅向)  ○   

実習・演習(個⼈)     

実習・演習(グループ)  ○   

サテライト開講授業     

その他     

授業外の学習   

授業の内容 HCD を組織で実践する⽅法について講義を⾏ったのち、グループに分かれ、これまでの学びを振り返り、企業などの組織で活かす⽅法を考えるワークショップを⾏う。 

授業の計画 

回数  内容 サテライト 

開講 対⾯/録画 

第 1 回 

組織導⼊での課題と取り組み 

HCD や UX デザインを組織に導⼊するにあたり、どのような課題が想定されるのか、典型的な課題やそれに対する取り組み⽅について事例を交えて解説する。 

  対⾯ 

第 2 回  本プログラムの学びと組織での実践⽅法について(グループ討議) 

学びを組織で活かすための課題と⽅法について話し合い、まとめる。   対⾯ 

第 3 回 

第 4 回  発表︓各グループでの成果をまとめ発表する。    対⾯ 

成績評価  全体を通したレポートによって評価する。 

教科書・教材  必要な資料があれば適宜配布する。 

参考図書