形成外科のお話

～目立たない傷跡にする特殊な技術～

湘南藤沢徳洲会病院 形成外科部長

飯田直成

形成外科は、体表形態の悩みを治します。

治療の対象は、体表すべての機能的・審美的疾患です。

様々な技術を用いて、患者様の生活の質（Quality of Life）の向上を目指します。

手術のみではなく、レーザーやテープ、軟膏を使った保存的な治療も得意としています。

形成外科は・・・

美

外傷

腫瘍

先天異常

正常

醜？

美容外科

再建外科

形成外科

形成外科の分化的外科と四大対象との相関関係

形成外科は新しい医学です！

現代医学の中では、第４の医学と言われています。

第1の医学 治療医学第2の医学 予防医学第3の医学 健康増進医学第4の医学 形成医学（社会に対して、人に対して、自分の体表形態のコンプレックス・精神的苦痛を治療する、形態的社会復帰のための医学）第5の医学 改造医学（より美しく、若くあるための美容医学、抗加齢医学）

形成外科のお話～目立たない傷跡にする特殊な技術～

目立たない傷跡にする最も重要なことは、皮膚切開のデザインを適切に行うことです。

術後の縫合線を自然な皺（しわ）や、輪郭（りんかく）にできるだけ一致させます。

真皮縫合を適切に使用し、皮膚縫合は緩めに締めて、糸の跡を残しません。

繊細な手技と、特殊な器械が必要です。

形成外科のお話～目立たない傷跡にする特殊な技術～

実際の症例を、少しだけ供覧します。

上眼瞼の母斑細胞性母斑

S字状に母斑を切除。術後の瘢痕は、しわと眉毛・眼瞼の輪郭線に一致し目立ちません

上眼瞼の表皮母斑

母斑を切除し、連続Z形成術を施行。術後の瘢痕は、しわと眉毛・重瞼線に一致し目立ちません

外眼角の基底細胞癌病変を拡大切除し、Ⅴ-Y前進皮弁を施行。術後の瘢痕は、しわに一致し目立たず、拘縮も生じていません

下眼瞼の母斑細胞性母斑S字状に母斑を切除。術後の瘢痕は、しわと眼瞼の輪郭線に一致し目立ちません

下眼瞼の母斑細胞性母斑

母斑を切除し回転皮弁を施行。瘢痕は、しわと眼瞼の輪郭線に一致し目立ちません

下眼瞼の基底細胞癌

病変を拡大切除し、回転皮弁と耳介軟骨移植を施行。瘢痕は、しわと眼瞼の輪郭線に一致し目立たず、瞼縁の外反もありません

内眼角の基底細胞癌

病変を拡大切除し、双葉皮弁を施行。瘢痕は、しわに一致し目立たず、眼角と鼻の変形もありません

鼻翼の母斑細胞性母斑

母斑を切除し単純縫縮。瘢痕は、鼻翼の輪郭に一致し目立たず、鼻孔の変形もありません

鼻背の基底細胞癌

病変を拡大切除し、Ⅴ-Y前進皮弁を施行。術後の瘢痕は、しわに一致し目立たず、鼻の変形もありません

鼻背の母斑細胞性母斑

母斑を切除し双葉皮弁を施行。瘢痕は、しわに一致し目立たず、鼻の変形もありません

鼻尖の基底細胞癌

病変を拡大切除し、三葉皮弁を施行。術後の瘢痕は、しわに一致し目立たず、鼻の変形もありません

鼻背の基底細胞癌病変を拡大切除し、双葉皮弁を施行。術後の瘢痕は、しわに一致し目立たず、鼻の変形もありません

頬の母斑細胞性母斑

母斑を切除し単純縫縮。術後の瘢痕は、しわと下顎の輪郭線に一致し目立ちません

頬の脂線母斑

母斑を切除しV-Y前進皮弁を施行。術後の瘢痕は、しわと下顎の輪郭線に一致し目立ちません

口唇の母斑細胞性母斑

母斑を切除し単純縫縮。術後の瘢痕は、しわに一致し目立たず鼻翼の変形もありません

口唇の基底細胞癌

病変を拡大切除し、V-Y前進皮弁を施行。術後の瘢痕は、しわに一致し目立たず、鼻翼と口唇の変形もありません

口唇の扁平上皮癌病変を拡大切除し、口角形成術を施行。術後の瘢痕はしわに一致し目立たず、鼻翼と口唇の変形もありません

耳介の好酸球性肉芽腫

腫瘍を切除し回転皮弁を施行。瘢痕は耳介の輪郭線に一致し目立ちません

眉毛の基底細胞癌

腫瘍を拡大切除し、浅側頭動脈皮弁を施行。眉毛は左右対称に再建されています

額部瘢痕W形成術を施行。瘢痕はジグザグとなり、破線効果のため目立ちません

前頭部の基底細胞癌

腫瘍を拡大切除し、triple rhomboid flapを施行。毛髪の生え際がきれいに再建されています

頭頂部の瘢痕性禿髪瘢痕を切除し、回転皮弁を施行。毛流がきれいに再建されています

側頭部脂腺母斑

母斑を切除し、双葉皮弁を施行。毛流がきれいに再建されています

左不完全口唇裂瘢痕は人中稜に一致して目立たず、Cupid’ bowもきれいに再建されています

左完全口唇口蓋裂瘢痕は人中稜に一致して目立たず、Cupid’ bowもきれいに再建されています

両側完全口唇口蓋裂

瘢痕は人中稜に一致して目立たず、Cupid’ bowもきれいに再建されています

下腹部瘢痕ケロイド

Rhomboid flap with multiple Z plastyで再建。瘢痕はしわに一致して目立たず、ケロイドの再発もありません

常勤医師2名と非常勤医師4名で診療にあたっています。

どの医師も、国内の大学病院での研修プログラムを終了し、日本形成外科学会専門医資格を有し、15年以上の豊富な臨床経験があります。

外来は月曜日から土曜日の午前で、できるだけ速やかに手術やレーザー治療を受けていただけるように、心がけています。

湘南藤沢徳洲会病院の形成外科は

懇切丁寧に応対いたしますので、是非ご相談下さい！！！

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