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日本循環器学会 北海道支部 第97回学術集会プログラム 日時 平成19年6月16日 (土) 会場 札幌市教育文化会館 研修室305(評議員会は研修室403) 札幌市中央区北1条西13丁目 TEL 0112715821 会長 北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学 教授 筒井裕之 開会の辞 9:00-9:05 一般演題 午前の部 9:05-11:47 教育セッションⅠ 12:00-13:00 新古賀病院心臓血管センター 副センター長・内科部長 川﨑友裕 先生 教育セッションⅡ(ランチョン形式) 13:00-14:00 奈良県立医科大学第1内科 教授 斎藤能彦 先生 評議員会(研修室403) 14:00-14:30 総会 14:30-14:40 一般演題 午後の部 14:40-16:52 [当番事務局]北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学 岡本 洋 TEL 0117066973 FAX 0117067874 [E-mail][email protected] 発表時間:口演4分,討論2分(時間厳守) 発表形式:PC発表のみ.ご自分のパソコンをご持参下さい. 発表の30分前までに受付にお越し下さい. 専門医カードにて単位登録を行うと,単位受付が円滑にできますので 専門医カードをご持参下さい.

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Page 1: 第97回学術集会プログラムj-circ.or.jp/information/chihoukai/files/pgm_hokkai_97.pdf日本循環器学会 北海道支部 第97回学術集会プログラム 日時 平成19年6月16日(土)

日本循環器学会 北海道支部

第97回学術集会プログラム

日時 平成19年6月16日(土)

会場 札幌市教育文化会館 研修室305(評議員会は研修室403)   札幌市中央区北1条西13丁目 TEL 011-271-5821

会長 北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学 教授 筒井裕之

開会の辞 9:00-9:05

一般演題 午前の部 9:05-11:47

教育セッションⅠ 12:00-13:00

新古賀病院心臓血管センター 副センター長・内科部長

川﨑友裕 先生

教育セッションⅡ(ランチョン形式) 13:00-14:00

奈良県立医科大学第1内科 教授 斎藤能彦 先生

評議員会(研修室403) 14:00-14:30

総会 14:30-14:40

一般演題 午後の部 14:40-16:52

[当番事務局]北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学 岡本 洋

TEL 011-706-6973 FAX 011-706-7874

[E-mail][email protected]

発表時間:口演4分,討論2分(時間厳守)

発表形式:PC発表のみ.ご自分のパソコンをご持参下さい.

     発表の30分前までに受付にお越し下さい.

専門医カードにて単位登録を行うと,単位受付が円滑にできますので

専門医カードをご持参下さい.

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プログラム

開会の辞(9:00-9:05)

一般演題 午前の部(9:05-11:47)

大動脈・末梢血管(9:05-9:59)

座長 旭川医科大学 循環・呼吸・神経病態内科 岡田 基市立旭川病院 胸部外科         宮武 司

1.冠動脈バイパス術後遠隔期に施行した弓部大動脈全置換術,再冠動脈バイパス術ならびに僧帽弁輪縫縮術の 1 例○大川 洋平 �,蝶 まどか 2,佐藤 亜紀 2,竹村 嘉枝 2,森平 雅彦 2,吉江 

浩光 2,片岡 亮 2(� 北晨会 恵み野病院 心臓血管外科,2 北晨会 恵み野病院 第一内科)

2.当科で経験した右鎖骨下動脈瘤の 1 手術例○川崎 正和,明神 一宏,石橋 義光,石井 浩二,岡 潤一,國重 秀之(独立行政法人 国立病院機構 北海道がんセンター 心臓血管外科)

3.早期血栓閉塞型急性 A 型大動脈解離に対する1手術例○櫻田 卓,大澤 久慶,荒木 英司(医療法人 札幌中央病院 心臓血管外科)

4.両側性重症下肢虚血症例に対する経皮的血管形成術○浦澤 一史,佐藤 勝彦,本間 之子,西村 邦治(時計台記念病院 循環器

センター)5.両上下肢動脈閉塞により高血圧が潜在化した一例

○西村 邦治,浦澤 一史,佐藤 勝彦,本間 之子(時計台記念病院 循環器センター)

6.腹部大動脈瘤に対し意識下でステントグラフト内挿術を施行した 2 例○中島 智博 �,栗本 義彦 2,山内 昭彦 �,伊藤 寿朗 �,印宮 朗 �,川原田 

修義 �,樋上 哲哉 �(� 札幌医科大学付属病院 第 2 外科,2 札幌医科大学付属病院 救急部)

7.再発した深部静脈血栓症に対し血管内治療が奏功した 1 例○本間 之子,西村 邦治,佐藤 勝彦,浦澤 一史(時計台記念病院 循環器

センター)8.巨大肺動静脈瘻を認めた遺伝性出血性毛細血管拡張症の一例

○井澤 和眞,石井 良直,大蔵 美奈子,西浦 猛,奥山 淳,山田 豊,平沢 邦彦(市立旭川病院)

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9.腹部大動脈瘤切迫破裂もしくは破裂として搬送された1例○宮武 司,大場 淳一,南田 大朗,安達 昭,吉本 公洋,青木 秀俊(市

立旭川病院 胸部外科)

虚血性心疾患・PCI(9:59-10:29)

座長 北海道社会保険病院 心臓内科      五十嵐 慶一旭川医科大学 循環・呼吸・神経病態内科 八巻   多

10.右冠動脈慢性閉塞病変に対し逆行性アプローチを用い経皮的冠動脈形成術を行った一例○五十嵐 正,五十嵐 慶一,古谷 純吾,四戸 力也(北海道社会保険病院 

心臓血管センター 心臓内科)11.Cypher Stent Fracture に起因するステント内再狭窄:Fracture 予防法につ

いて○浦澤 一史,佐藤 勝彦,本間 之子,西村 邦治(時計台記念病院 循環器

センター)12.冠動脈ステント留置後の抗血小板療法中に大量の月経出血を契機に多発性脳

梗塞を発症した一例○湯藤 潤,茂庭 仁人,本江 環,進士 靖幸,永原 大五,高橋 亨,林 

学,佐藤 直利,鹿野 泰邦(JA 北海道厚生連 帯広厚生病院 第二内科)13.院外心肺停止に対して BLS,ACLS,緊急 PCI を施行し社会復帰可能となっ

た急性心筋梗塞の1例○下岡 良典 �,鈴木 孝英 �,小林 清乃 �,早川 拓治 �,本田 肇 �,青木 謙

次郎 2,松本 英樹 2(� JA 北海道厚生連 遠軽厚生病院 循環器科,2 JA 北海道厚生連 遠軽厚生病院 麻酔科)

14.側孔付 4Fr 診断用カテーテルにより左主幹部損傷を生じた一例○長嶋 健一郎 �,安在 貞祐 �,石田 紀子 �,小松 義和 �,小室 薫 �,伊藤 

一輔 �,米澤 一也 2(� 国立病院機構 函館病院 循環器科,2 国立病院機構 函館病院 臨床研究部)

心内膜炎・心膜炎(10:29-11:05)

座長 JR 札幌鉄道病院 循環器科 土田 哲人北海道大学 循環病態内科  山田  聡

15.良性縦隔嚢胞の癒着により収縮性心膜炎を来した 1 例○貴田岡 享 �,小川 裕二 �,木島 基 �,加藤 淳一 �,塩越 隆広 �,太田 貴

文 �,船井 哲雄 2,宮武 司 3,大場 淳一 3,青木 秀俊 3(� 旭川厚生病院 循環器科,2 旭川厚生病院 呼吸器外科,3 市立旭川病院 胸部外科)

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16.妊娠中に急性心外膜炎を発症した 1 例○齋藤 高彦,関口 洋平,松島 将士,齋藤 尚孝,浅島 弘志(函館中央病

院 循環器科)17.僧帽弁輪石灰化の破壊により,脳梗塞,急性僧帽弁逆流を発症した感染性心

内膜炎の一例○西田 絢一,前田 卓人,三俣 兼人,湯田 聡,橋本 暁佳,土橋 和文,

島本 和明(札幌医科大学附属病院 第二内科)18.感染性心内膜炎に合併した急性心筋梗塞症に対し,冠動脈インターベンショ

ンを施行した 1 例○鈴木 隆司,堀 雄,河野 龍平,鈴木 ひとみ(勤医協中央病院)

19.結核性心膜炎に対しステロイドが有効と考えられた一症例○渡辺 武史 �,横田 美紀 �,渡辺 安寿香 �,池田 大輔 �,伊東 直史 �,神垣

 光徳 2,坂上 慎二 �,西村 正治 �(� 北海道大学病院 第一内科,2 KKR 札幌医療センター 循環器センター)

20.大動脈弁輪部の全周性膿瘍を伴った大動脈弁位人工弁感染 (PVE) の 1 手術治験例○田淵 正樹 �,中村 雅則 �,馬場 俊雄 �,上原 麻由子 �,神吉 和重 �,樋上

 哲哉 �,三俣 兼人 2,湯田 聡 2,島本 和明 2(� 札幌医科大学 医学部 第二外科,2 札幌医科大学 医学部 第二内科)

虚血性心疾患・末梢血管・MDCT・MRI(11:05-11:47)

座長 時計台記念病院 循環器センター    浦澤 一史国立函館病院 循環器科 臨床研究部  米澤 一也

21.心筋梗塞の進展度と左室収縮能および左室容量に関する検討 -遅延造影心MRI を用いた検討-○大坪 光典,今 寿,酒井 寛人,高野 英行(岩見沢労災病院)

22.心臓 MRI で梗塞部に microvascular obstruction と考えられる低信号域を認めた急性広範前壁心筋梗塞の一例○長嶋 健一郎 �,安在 貞祐 �,石田 紀子 �,小松 義和 �,小室 薫 �,伊藤 

一輔 �,米澤 一也 2,立石 俊樹 3,岩井 光宏 3(� 国立病院機構 函館病院 循環器科,2 国立病院機構 函館病院 臨床研究部,3 国立病院機構 函館病院 放射線部)

23.MDCT検査が診断に有用であった左房内血栓が原因と推測される上腸間膜動脈塞栓症の一例○中里 哲也 �,小田 浩之 �,渡邊 俊之 �,田口 幸枝 �,宮本 憲行 �,鈴木 

喜之 �,甲谷 哲郎 �,富田 籌夫 �,宮坂 祐司 2(� NTT東日本札幌病院 

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循環器内科,2 NTT 東日本札幌病院 外科)24.SFA ステント留置術後 64 列 MDCT による血管造影でステント内再狭窄度

を過大評価した下肢 PAD 症例○山下 武廣,大城 和恵,山本 匡,新井 雄一郎,森田 亨,中川 俊昭(心臓血管センター北海道大野病院)

25.マルチスライス CT(MDCT) により経皮的冠動脈形成術 (PCI) 前に stent sizeの推定ができた症例○佐藤 亜紀,蝶 まどか,竹村 嘉枝,吉江 浩光,片岡 亮(北晨会 恵み

野病院 第1内科)26.右冠動脈入口部に留置した Cypher stent の complete fracture を 64 列

MDCT にて確認しえた一例○加藤 真史 �,尾畑 弘美 2,上北 和実 2,牧口 展子 2,青木 真弓 2,満岡 

孝雄 2(� 帯広駐屯地 医務室,2 独立行政法人 国立病院機構帯広病院)27.64 列 MDCT が PCI 治療に有効であった労作性狭心症の1例

○野沢 篤史 �,五十嵐 康己 �,木谷 俊介 �,水島 航 �,岩切 直樹 �,牧野 隆雄 �,福田 洋之 �,加藤 法喜 �,佐藤 勝彦 2,山口 隆義 3(� 市立札幌病院 循環器科,2 時計台記念病院 循環器科,3 時計台記念病院 放射線科)

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教育セッションⅠ(12:00-13:00)

座長 特定医療法人社団カレスサッポロ 北光記念病院院長 櫻井 正之

「64列 CTで虚血性心疾患の診療が変わる?」新古賀病院心臓血管センター 副センター長・内科部長 川﨑 友裕 先生

教育セッションⅡ(13:00-14:00)

座長 北海道大学大学院医学研究科循環病態内科学教授 筒井 裕之

「ANP系を利用した心不全医療」奈良県立医科大学第1内科 教授 斎藤 能彦 先生

評議員会 (14:00-14:30)場所:研修室403

総会   (14:30-14:40)場所:研修室305

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一般演題 午後の部(14:40-16:52)

心筋症・心不全(14:40-15:28)

座長 旭川医科大学 循環・呼吸・神経病態内科   竹内 利治手稲渓仁会病院 心臓血管センター循環器内科 村上 弘則

28.大腸癌術直後に発症したたこつぼ型心筋症の一例○簗詰 徹彦,斎藤 俊一,白井 真也,神垣 光徳,小岩 弘明(KKR札幌

医療センター)29.甲状腺機能亢進症,妊娠中毒症を合併した産褥心筋症の一例

○正木 芳宏 �,山田 豊 �,阿部 二郎 �,丹 通直 �,太宰 昌佳 2,山本 匡 3(� 市立旭川病院 内科 循環器,2 釧路労災病院,3 北海道大野病院)

30.中等量のドブタミン負荷により著明な圧較差を呈した肥大型心筋症の一例○本間 恒章,尾崎 威文,堀本 和志(市立千歳市民病院 循環器科)

31.拡張不全による左心不全にて発症した正常壁厚心アミロイドーシスの一例○中川 雄太,乗安 和将(北見赤十字病院 循環器科)

32.肺血栓塞栓症を伴わない右房内浮遊血栓症の1例○加藤 伸郎 �,大岩 均 �,吉田 大輔 �,松本 倫明 �,石井 勝久 �,高木 陽

一 �,畔蒜 正義 �,藤瀬 幸保 �,村上 達哉 2,牧野 裕 2,加藤 裕貴 2(� 王子総合病院 循環器科,2 王子総合病院 心臓血管外科)

33.急性心不全で発症した孤立性左室心筋緻密化障害の 1 例○津田 正哉 �,牧野 隆雄 �,木谷 俊介 �,水島 航 �,野澤 篤史 �,岩切 直

樹 �,五十嵐 康巳 �,福田 洋之 �,加藤 法喜 �,村元 信之介 2(� 市立札幌病院 循環器科・救命救急センター,2 新札幌循環器病院)

34.左室流出路狭窄を合併した重症大動脈弁狭窄症に弁置換術と同時に心筋切除術を施行した一例○平林  鑑 �,笹井 春江 �,相馬 孝光 �,絹川 真太郎 �,古本 智夫 �,山田

聡 �,横式 尚司 �,小野塚 久夫 �,筒井 裕之 �,松居 喜郎 2(� 北海道大学大学院医学研究科 循環病態内科学,2 北海道大学病院 循環器外科)

35.硬化性大動脈弁狭窄症患者の臨床的背景と経過○村上 弘則,林 健太郎,渡辺 大基,佐々木 晴樹,武藤 晴達,淺野 嘉

一,宮本 憲次郎,大本 泰裕,山口 康一,広上 貢,田中 繁道(手稲渓仁会病院 心臓血管センター 循環器内科)

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虚血性心疾患・外科(15:28-16:10)

座長 北海道大学 循環器外科   村下 十志文市立函館病院 心臓血管外科 森下  清文

36.CABG 後のコレステロール結晶塞栓症に対し低用量ステロイド投与にて腎機能改善を認めた1例○井川 貴行,中川 直樹,松田 夏菜子,松木 孝樹,小倉 幸恵,八巻 多,

太田 久宣,坂本 央,田邊 康子,藤野 貴行,竹内 利治,長谷部 直幸(旭川医科大学 内科学講座 循環・呼吸・神経病態内科)

37.両側冠状動脈肺動脈瘻の1治験例○大澤 久慶,櫻田 卓,佐々木 潤,荒木 英司(札幌中央病院 心臓血管外

科)38.急性心筋梗塞後の乳頭筋断裂の 1 症例

○千葉 知,南部 忠詞,岡田 斉,勝賀瀬 貴(カレスアライアンス日鋼記念病院)

39.左室自由壁破裂に対するウマ心膜パッチを用いた外科治療の経験○清川 恵子 �,赤坂 伸之 2,郷 一知 �,角浜 孝行 2,野田 雄也 2,笹嶋 唯

博 2(� 旭川医科大学 救急部,2 旭川医科大学 心臓血管外科)40.虚血症状を呈した冠動脈肺動脈瘻の1手術例

○大場 淳一 �,青木 秀俊 �,宮武 司 �,吉本 公洋 �,安達 昭 �,南田 大朗 �,山田 豊 2,丹 通直 2,正木 芳宏 2(� 市立旭川病院 胸部外科,2 市立旭川病院内科)

41.左室縮小率からみたオーバーラッピング型左室形成術後の心機能○新宮 康栄,松居 喜郎,内藤 祐嗣,松井 欣哉,若狭 哲,杉木 宏司,

橘 剛,山川 智士,久保田 卓,椎谷 紀彦,村下 十志文(北海道大学 医学部 循環器外科)

42.遅延造影 MRI を用いた viabilty 評価に基づく虚血性心筋症の外科治療の経験○杉木 宏司,久保田 卓,山川 智士,橘 剛,椎谷 紀彦,村下 十志文,

松居 喜郎(北海道大学 医学部 循環器外科)

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不整脈・ペースメーカー・その他(16:10-16:52)

座長 札幌医科大学 第二内科 下重 晋也北光記念病院 循環器科 吉田  泉

43.右室心内膜下心筋生検により診断された完全房室ブロックを呈する心サルコイドーシスの 1 症例○山崎 誠治 �,八戸 大輔 �,福原 源太郎 �,腰山 博昭 �,藤田 勉 �,長嶋 

和郎 2(� 札幌東徳洲会病院 循環器科,2 札幌東徳洲会病院 病理部)44.アプリンジンによる薬剤性無顆粒球症の一例

○高階 太一 �,原 豊道 �,會澤 佳昭 �,吉村 治彦 �,鈴木 章彦 �,小岩 弘明 2(� 岩見沢市立病院 内科,2 KKR 札幌医療センター)

45.経過中永久ペースメーカ非依存状態となり,電池消耗で VOO ペーシングを呈した一例○上北 和実 �,満岡 孝雄 �,青木 真弓 �,牧口 展子 �,尾畑 弘美 �,長谷部

直幸 2(� 国立病院機構帯広病院 循環器内科,2 旭川医科大学 第一内科)46.ペースメーカー植え込み時に心房用タインド型リードが卵円窩に捕捉された

洞不全症候群の1例○大城 和恵,山下 武廣,山本 匡,新井 雄一郎,森田 亨,中川 俊昭(心臓血管センター 北海道大野病院)

47.発作性心房細動の mother wave としての関与が示唆された肺静脈内頻拍の一例○横式 尚司 �,下川 淳一 �,三山 博史 �,南部 忠詞 �,平林 鑑 �,笹井 春

江 �,古本 智夫 �,筒井 裕之 �,四倉 昭彦 2,吉田 泉 2,大久保 健史 2,櫻井 正之 2(� 北海道大学病院 循環器内科,2 北光記念病院 循環器科)

48.甲状腺機能亢進症に心房細動および冠れん縮性狭心症を合併した 1 例○森田 亨,山本 匡,新井 雄一郎,大城 和恵,山下 武廣,中川 俊昭(心臓血管センター北海道大野病院 循環器科)

49.アトロバスタチン投与により男性更年期様症状を呈した一症例○米澤 一也,石田 紀子,長嶋 健一郎,小松 義和,小室 薫,安在 貞祐,

伊藤 一輔(国立病院機構函館病院 循環器科 臨床研究部)

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1.冠動脈バイパス術後遠隔期に施行した弓部大動脈全

置換術,再冠動脈バイパス術ならびに僧帽弁輪縫縮

術の 1例

○大川 洋平 �,蝶 まどか 2,佐藤 亜紀 2,竹村 嘉枝 2,森

平 雅彦 2,吉江 浩光 2,片岡 亮 2(� 北晨会 恵み野病院

 心臓血管外科,2 北晨会 恵み野病院 第一内科)

 症例は74歳女性.平成5年に某病院にて冠動脈バイパス術2枝(左内胸動脈-左前下行枝,大伏在静脈グラフト-第一対角枝)を施行.その後は当院内科で経過観察を行っていたが徐々に遠位弓部大動脈瘤の拡大を認めたため,平成18年11月に外科治療目的で入院.術前検査では前回の大伏在静脈グラフトの閉塞および僧帽弁閉鎖不全を認めた. 手術は胸部再正中切開にて心臓ならびに大動脈に到達.開存している左内胸動脈を注意深く剥離し体外循環を確立した.全身冷却施行中に再冠動脈バイパス術2枝,僧帽弁輪縫縮術を施行.次いで弓部大動脈全置換術を施行した.術後,初回手術の左内胸動脈ならびに今回のバイパスグラフトの開存を認め,弓部全置換人工血管および吻合部には異常を認めなかった.また僧帽弁閉鎖不全は消失していた.

2.当科で経験した右鎖骨下動脈瘤の 1手術例

○川崎 正和,明神 一宏,石橋 義光,石井 浩二,岡 潤

一,國重 秀之(独立行政法人 国立病院機構 北海道がん

センター 心臓血管外科)

鎖骨下動脈瘤は大動脈分岐動脈瘤の中でも比較的まれな疾患である.最近,右鎖骨下動脈瘤の � 手術例を経験したので報告する.症例は �� 歳男性で,右肺癌精査目的のため当院呼吸器科入院.CT にて右鎖骨下動脈瘤がみつかり,右肺上葉切除を呼吸器外科で施行した後,当科において動脈瘤切除,人工血管置換術を施行した.胸骨正中切開に右頚部横切開を加えてアプローチ,動脈瘤の最大径は �cm で,中枢側遮断はかろうじて右鎖骨下動脈で行うことができ,選択的還流を行うことなく,右総頸動脈の血流を温存することができた.術後経過は順調で,3D-CT でもグラフトに問題はなく,右肺癌化学療法目的のため,呼吸器科に転科となった.右鎖骨下動脈近位側に発生する動脈瘤の手術に際しては,術中脳血流の確保に十分な考慮が必要である.

3.早期血栓閉塞型急性 A 型大動脈解離に対する1手術

○櫻田 卓,大澤 久慶,荒木 英司(医療法人 札幌中央病

院 心臓血管外科)

症例は �3 歳,男性.突然の胸背部痛で近医へ救急車で搬送された.翌日の造影 CT 検査で,急性 A 型大動脈解離と診断され,緊急手術目的に当院へ転院となった.CT およびエコー所見では上行大動脈の偽腔は血栓閉塞しており最大径も約 �0mmであったため,厳重な降圧治療を行った.腹部主要分枝などはすべて真腔から分岐していた.発症から約3週後に上行大動脈が約 �0mm と比較的急速に拡大をきたしたため手術を行うこととした.手術は大腿動脈送血,右房脱血,低体温下順行性脳灌流を補助手段として,上行~弓部全置換術および下行大動脈Elephant trunk を行った.術後経過は良好で,合併症なく術後約1ヶ月後に退院となった.下行大動脈領域の偽腔も血栓閉塞していた.

4.両側性重症下肢虚血症例に対する経皮的血管形成術

○浦澤 一史,佐藤 勝彦,本間 之子,西村 邦治(時計台

記念病院 循環器センター)

重症下肢虚血(CLI)で下肢切断に至った症例の生命予後は極めて不良であり,ADL を維持するためにも積極的な血行再建が必要である.【症例】�0 歳代 女性.関節リウマチにて内服治療中.本年に入り両下肢冷感や疼痛が出現.足趾潰瘍が形成されたため,形成外科にてプロスタグランジン製剤による治療を受けたが,第 � 趾が壊死に陥った.本年 � 月 �� 日に治療目的に当センターに紹介入院となる.MDCT にて両膝下動脈

(BK)の閉塞が明らかとなる.� 月 20 日に左下肢,2� 日に右下肢の BK 病変に対して PPI を施行し,良好な再還流を得ることに成功した.左足部の皮膚還流圧(SPP)は術前 3mmHg から術後 ��mmHg まで回復した.【考察】組織欠損や下肢切断を免れるためには,下肢虚血の早期診断が重要である.

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�0

5.両上下肢動脈閉塞により高血圧が潜在化した一例

○西村 邦治,浦澤 一史,佐藤 勝彦,本間 之子(時計台

記念病院 循環器センター)

症例は �� 歳女性.関節リウマチ,陳旧性脳梗塞で加療中.胸椎圧迫骨折で入院中 200� 年 2 月に入浴中に胸苦を生じ心不全にて当科転科,人工呼吸管理となった.心不全は改善し抜管したが再増悪のため再挿管となった.冠動脈造影行ったところ冠動脈に有意狭窄はなかったが両上下肢の収縮期血圧 �00 前後に対して左室・大動脈圧 200 と著明な圧較差認めた.両上下肢造影行ったところ両側鎖骨下動脈閉塞,両側浅大腿動脈閉塞認めた.高血圧性の心不全が上下肢動脈閉塞によりマスクされ,心不全のコントロールが不良となったと考えられる.左浅大腿動脈から膝窩動脈にかけて PPI 行い血流は改善し,左下肢の血圧は ��/33 から ���/�� と上昇した.以後は血圧管理行い心不全の再増悪なく良好に推移している.

6.腹部大動脈瘤に対し意識下でステントグラフト内挿

術を施行した 2例

○中島 智博 �,栗本 義彦 2,山内 昭彦 �,伊藤 寿朗 �,印

宮 朗 �,川原田 修義 �,樋上 哲哉 �(� 札幌医科大学付属

病院 第 2 外科,2 札幌医科大学付属病院 救急部)

重症呼吸不全患者に対し,周術期の呼吸状態悪化を危惧し気管挿管による全身麻酔を行わず,区域麻酔と局所麻酔の併用にて意識下でステントグラフト内挿術を施行した 2 例を経験したので報告する.症例1:�� 歳,男性.陳旧性肺結核による低肺機能 (% VC ��% ,FEV�.0% �3% ) のため在宅酸素療法を継続していた.腹部 CT にて ��mm 大の腹部大動脈瘤が認められ,低肺機能の為に意識下にステントグラフト内挿入術を行った.症例 2:�� 歳,男性.健康診断にて腹部 CT にて ��mm 大の腹部大動脈瘤を指摘された.肺気腫による閉塞性肺機能障害(% VC �03% ,FEV�.0% ��% ) があるため,脊髄硬膜外麻酔と局所麻酔を併用して意識下にステントグラフト内挿術を行った.2 症例とも術中,術後経過良好であり退院した.

7.再発した深部静脈血栓症に対し血管内治療が奏功し

た 1例

○本間 之子,西村 邦治,佐藤 勝彦,浦澤 一史(時計台

記念病院 循環器センター)

症例は �� 歳の女性.慢性関節リウマチ,アミロイドーシスにて加療中である.平成 �� 年 �� 月深部静脈血栓症 (DVT) に対し一時的下大静脈フィルターを留置しヘパリンによる抗凝固療法を施行した.下肢の浮腫は改善したが右大腿部に筋層内出血を生じたためヘパリンを中止し,弾性ストッキング着用の上自宅退院となった.本年 2 月頃より浮腫が再び増悪し � 月 �0 日再入院となった.エコー上左大腿静脈はほぼ全長に渡って血栓で充満していた.内科的加療では血栓の消退は望めないと判断し,経皮的に血栓除去および血管形成術を施行した.施行後のエコーでは血栓の残存は見られたが血流は再開しており,浮腫も軽減傾向にある.再発する DVT において血管内治療が奏功する可能性があり,今後は症例を重ねて有効性を検討する必要がある.

8.巨大肺動静脈瘻を認めた遺伝性出血性毛細血管拡張

症の一例

○井澤 和眞,石井 良直,大蔵 美奈子,,西浦 猛,奥山 

淳,山田 豊,平沢 邦彦(市立旭川病院)

症例は �� 歳 , 男性 .H�� 年 �0 月に心房細動による塞栓が原因と考えられた心筋梗塞を発症し当科入院 , 保存的加療を行った .H�� 年 �� 月 2� 日に心不全増悪のため近医に入院 , 心不全の改善後も低酸素血症が持続した . 低酸素血症の原因として肺動静脈奇形の関与が疑われ ,H�� 年 �2 月 3 日に当科に再入院となった . 胸部 CT では左舌区に左肺動脈より異常流入動脈を有し , 左肺静脈への流出血管を有する巨大な単純型肺動静脈瘻を認め , これによる低酸素血症と判断した . さらに鼻出血 , 皮膚所見 , 家族歴より遺伝性出血性毛細血管拡張症の診断に至った . 異常流入動脈の瘤直前部より coil にて TAE を施行後 , 労作時息切れは消失し , 動脈血ガス分析では pO2 が �2.2 から��.�mmHg へと改善した . 巨大肺動静脈瘻による低酸素血症を低侵襲的に根治し得た貴重な症例と思われた .

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��

9.腹部大動脈瘤切迫破裂もしくは破裂として搬送され

た1例

○宮武 司,大場 淳一,南田 大朗,安達 昭,吉本 公洋,

青木 秀俊(市立旭川病院 胸部外科)

�0歳台後半の男性.2日前に倦怠感.�日前に突然の腰痛と熱発.近医 CT で腹部大動脈瘤切迫破裂もしくは破裂の診断で当科へ搬送.CT では,腹部大動脈がやや拡大(2.�cm 程度).その周囲に軟部組織densityを認めた.破裂にしては,瘤径が小さく,軟部組織 density の広がりも限局していた.切迫破裂にしても瘤径が小さかった.手術をせず,経過を見た.疼痛持続.CT像は 2 週後変化なし.大動脈周囲炎,後腹膜線維症の診断のもと,プレドニゾロン 20mg/ 日で開始.疼痛に関する効果は著明であったが,完全ではなかったので,30mg に増量.疼痛消失.プレドニゾロン 20mg に減量.CT では,大動脈周囲の軟部組織 density は消失し,同部の大動脈が 3cm 大に拡大した.プレドニゾロンは漸減予定である.診断,治療法について CT等を供覧しながら検討する.

10.右冠動脈慢性閉塞病変に対し逆行性アプローチを用

い経皮的冠動脈形成術を行った一例

○五十嵐 正,五十嵐 慶一,古谷 純吾,四戸 力也(北海

道社会保険病院 心臓血管センター 心臓内科)

 慢性閉塞病変に対する経皮的冠動脈形成術は従来通常の病変治療と比べて良好な初期成功が得られにくく,また再狭窄率・再閉塞率が高率であることが問題であった.近年再狭窄・再閉塞に関しては drug eluting stent の使用により改善が得られるようになり,初期成功がさらに重要となってきている. 慢性閉塞病変に対する前向性アプローチでも様々な手技により初期成功の改善が得られているものの,依然治療治療に難渋する症例も存在するため,逆行性アプローチが注目されている. 今回当院でも右冠動脈の慢性閉塞病変に対し逆行性アプローチを用いた経皮的冠動脈形成術を行い初期成功を得て,早期フォローアップでも良好な結果が得られた一例を経験したため報告する. 

11.Cypher Stent Fracture に起因するステント内再狭

窄:Fracture 予防法について

○浦澤 一史,佐藤 勝彦,本間 之子,西村 邦治(時計台

記念病院 循環器センター)

【症例】�0 歳代 女性.平成 �� 年 � 月,重症下肢虚血,冠動脈2枝病変に対する治療を当院にて施行.今回,確認造影で,右冠動脈に留置した Cypher の中央部分に Stent Fracture と高度狭窄を認めた.右冠動脈の Hinge motion から金属疲労によりストラットが断裂したと思われる.再断裂を予防するためには,留置するステントに Hinge motion に耐えうる強度が必要と考え,Cypher 3.0x2�mm を中央部分で切断し 3.�mm balloon に乗せかえて再狭窄部位に 2 重に留置した.【考察】DES 留置症例の再狭窄の原因の一つとして,Stent Fracture が指摘されている.今回,再断裂を予防するために,DES を 2重に留置する方法を考案した.今後は症例を重ねて有効性を検討する必要がある.

12.冠動脈ステント留置後の抗血小板療法中に大量の月

経出血を契機に多発性脳梗塞を発症した一例

○湯藤 潤,茂庭 仁人,本江 環,進士 靖幸,永原 大五,

高橋 亨,林 学,佐藤 直利,鹿野 泰邦(JA 北海道厚生

連 帯広厚生病院 第二内科)

症例は��才女性.平成��年下壁梗塞を発症し右冠動脈(#�-PD)にシロリムス溶出ステントを留置した.術後の抗血小板療法としてアスピリン �00mg,チクロピジン 200mg を投与し第 �3病日に退院となった.� ヶ月後の確認造影ではステント内再狭窄を認めなかったがアスピリン,チクロピジンは継続投与していた.平成 �� 年 3 月,月経による大量出血を来たし意識障害を主訴に救急外来を受診.Hb3.�g/dl と高度な貧血を認め頭部MRI では多発性脳梗塞を認めた.神経内科入院し輸血やエダラボン点滴など保存的に治療.軽度の構音障害が残存したものの第 �0 病日に軽快退院となった.抗血小板剤投与中の出血性合併症はしばしば経験するが月経出血による重篤な合併症の報告は希である.閉経前の女性に対する抗血小板療法中には慎重な観察が重要であると考えられた.

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�2

13.院外心肺停止に対して BLS,ACLS,緊急 PCI を施

行し社会復帰可能となった急性心筋梗塞の1例

○下岡 良典 �,鈴木 孝英 �,小林 清乃 �,早川 拓治 �,本

田 肇 �,青木 謙次郎 2,松本 英樹 2(� JA 北海道厚生連

遠軽厚生病院 循環器科,2 JA 北海道厚生連 遠軽厚生病院

麻酔科)

症例は �0 歳男性.積荷下ろし作業中に突然倒れた.心肺停止状態であり目撃した同僚により直ちに by stander CPR が開始された.救急隊到着後心室細動が確認されたため除細動が行われ洞調律に回復した.来院時意識レベル JCS300,血圧 �22 /��mmHg,脈拍 ��/min.心電図所見などから急性心筋梗塞の疑いが強く,直ちに緊急冠動脈造影を施行した.#� �0%,#� �00%,#�3 �00% (CTO) を認め,造影所見より左前下行枝ならびに対角枝が責任病変と判断し同部位への血行再建を行った.術後の経過は良好で翌日には意識が回復,発症2ヵ月後独歩退院となった.Chain of survival が奏効し急性心筋梗塞による心肺停止から完全社会復帰に至った症例を経験したので報告する.

14.側孔付 4Fr 診断用カテーテルにより左主幹部損傷を

生じた一例

○長嶋 健一郎 �,安在 貞祐 �,石田 紀子 �,小松 義和 �,

小室 薫 �,伊藤 一輔 �,米澤 一也 2(� 国立病院機構 函

館病院 循環器科,2 国立病院機構 函館病院 臨床研究部)

症例は �0 歳代の男性.急性冠症候群を疑われ平成 �� 年 3 月近医から当院へ救急搬送.ECG・血液検査の結果から下壁心筋梗塞が疑われたが,搬送中に胸痛消失し超高齢でバイタルサインも安定していたことから急性期は保存的に加療.� 月 �� 日冠動脈造影行い右冠動脈近位部 (#�) の高度狭窄を認めた.また左冠動脈には有意狭窄を認めなかったが造影検査中に左冠動脈主幹部に血管損傷を生じた.IVUS では左主幹部に血腫を伴う解離を認めた.同部に対して �.0*��mm BMS を留置し bail-outした.側孔付カテーテルを用いても,血管入口部へのストレスの程度によっては造影時に解離等を生じる可能性があり手技上の基本的な注意点の再確認が必要と考えられた.若干の文献的考察を加えて報告する.

15.良性縦隔嚢胞の癒着により収縮性心膜炎を来した 1

○貴田岡 享 �,小川 裕二 �,木島 基 �,加藤 淳一 �,塩越

隆広 �,太田 貴文 �,船井 哲雄 2,宮武 司 3,大場 淳一 3,

青木 秀俊 3(� 旭川厚生病院 循環器科,2 旭川厚生病院 

呼吸器外科,3 市立旭川病院 胸部外科)

症例は �� 歳女性で平成 �� 年より特発性浮腫として外来通院.平成 �� 年 � 月のCTで,前縦隔腫瘍と腫瘍による右室 , 右房の圧排を認め,浮腫への関与が疑われた.呼吸器外科にて腫瘍摘出術を施行し,腫瘍は単純な嚢胞であったが嚢胞と心外膜の癒着が強く一部剥離が困難であった.術後心エコーで依然両心室の拡張制限があり.心臓カテーテル検査の結果,右心室内圧は上昇し dip and plateau pattern,右房造影でも主に右心室の拡張障害と圧排所見を認めた.腫瘍の圧排だけではなく,心外膜への癒着による収縮性心膜炎を合併していると思われ市立旭川病院胸部外科で心膜剥離術を施行.切除した肥厚心膜を病理診断したが悪性の所見は認めなかった.術後浮腫は良好にコントロールされた.良性の縦隔嚢胞と収縮性心膜炎の合併は極めて稀と思われ報告する.

16.妊娠中に急性心外膜炎を発症した 1例

○齋藤 高彦,関口 洋平,松島 将士,齋藤 尚孝,浅島 

弘志(函館中央病院 循環器科)

症例は 2� 歳,女性.生来健康.妊娠 2� 週の平成 �� 年 �2 月 3日より嘔気を自覚,食欲が低下した.�2 月 � 日より吸気時に増強する胸痛が出現し当院を受診した.心電図にて広範な誘導での ST 上昇を認め,血液検査にて白血球数,CRP の上昇を認めた.心エコーにて左室壁運動異常を認めず,明らかな心のう液を認めなかった.急性心外膜炎と考えられ同日入院となった.安静にてしだいに胸痛が軽減し,�2 月 � 日には消失,食欲も回復した.上昇していた ST は �2 月 � 日に基線へ戻り,T 波は陰転化した.�2 月 �3 日に CRP は陰性化した.入院中不整脈を認めず �2 月 �� 日退院となった.今回われわれは,妊娠中に急性心外膜炎を発症した � 例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

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�3

17.僧帽弁輪石灰化の破壊により,脳梗塞,急性僧帽弁

逆流を発症した感染性心内膜炎の一例

○西田 絢一,前田 卓人,三俣 兼人,湯田 聡,橋本 暁

佳,土橋 和文,島本 和明(札幌医科大学附属病院 第二

内科)

症例は �� 才,男性透析患者.200� 年 � 月 �3 日より発熱,意識障害が出現.頭部 CT 上多発性脳梗塞を認め,心エコー上後尖に内部が空洞の僧帽弁輪石灰化(MAC)を認めた.MACの心室側に瘻孔形成があり,MAC 内部の壊死組織が飛散し脳塞栓を起こした経過が考えられた.血液培養で化膿性レンサ球菌が検出され,穿孔の原因は感染性心内膜炎と思われた.抗菌薬による加療後,僧帽弁修復術を予定した.しかし第 30 病日に MAC の心房側も穿孔し,急性僧帽弁逆流が出現.緊急僧帽弁形成術施行した.僧帽弁後尖を部分切除し,自己心膜を使用し修復した.術後,感染は消退傾向にあったが,第 �� 病日に急性心筋梗塞のため永眠.病理解剖では僧帽弁輪の感染は治癒していた.感染性心内膜炎により MAC 破壊を来たした一例を経験した.

18.感染性心内膜炎に合併した急性心筋梗塞症に対し,

冠動脈インターベンションを施行した 1例

○鈴木 隆司,堀 雄,河野 龍平,鈴木 ひとみ(勤医協中

央病院)

【症例】�� 歳 男性【既往歴】���� 年大動脈弁置換術(機械弁)【現病歴】200� 年 �0 月,発熱あり近医受診し解熱.�� 月中旬,発熱あり当院に入院.自然に解熱し � 週間で退院.�� 月下旬,再度発熱あり �� 月 30 日再入院.【入院経過】�2 月 � 日未明に突然の前胸部痛で STEMI を発症.緊急心臓カテーテル検査で左回旋枝 #�� に �00%閉塞を認めた.造影所見より塞栓症を疑い,血栓吸引療法を施行.再開通後は血管の狭窄は認めなかった.肉眼的に白色+赤色の吸引物を回収した.入院時の血液培養で Haemophilus parainfluenzae が検出され,経食道エコーで機械弁近傍に疣贅を認め,感染性心内膜炎と診断.抗生剤治療で,症状,エコー所見は改善,炎症反応は陰性化した.【結語】感染性心内膜炎に伴う急性心筋梗塞に対し,緊急冠動脈インターベンションを施行した.

19.結核性心膜炎に対しステロイドが有効と考えられた

一症例

○渡辺 武史 �,横田 美紀 �,渡辺 安寿香 �,池田 大輔 �,

伊東 直史 �,神垣 光徳 2,坂上 慎二 �,西村 正治 �(�

北海道大学病院 第一内科,2 KKR 札幌医療センター 循環

器センター)

症例は �� 歳男性.平成 �� 年 � 月上旬から発熱と咳が出現.倦怠感と労作時息切れも認め近医入院.心膜液の貯留も認め各種精査を行うも原因疾患不明であり,精査目的に当院循環器内科に転院.心膜生検施行し結核性心膜炎の診断となる.加療目的に当科転科.転科当日より抗結核薬 � 剤併用.CT にて著明な心膜肥厚と心膜液貯留所見,右心カテーテル,心エコーにて心拍出量低下と拡張障害を示唆する所見を認めた.病理学的には線維化を認めない第 3 期であった.抗結核療法のみでは収縮性心膜炎を呈する第 � 期に進展する可能性が高いと考えステロイド併用療法を開始した.ステロイド開始後,症状改善,心膜肥厚改善,心膜液減少を認めた.結核性心膜炎に対しステロイドが有効と考えられた症例を経験したので報告する.

20.大動脈弁輪部の全周性膿瘍を伴った大動脈弁位人工

弁感染 (PVE) の 1 手術治験例

○田淵 正樹 �,中村 雅則 �,馬場 俊雄 �,上原 麻由子 �,

神吉 和重 �,樋上 哲哉 �,三俣 兼人 2,湯田 聡 2,島本

和明 2(� 札幌医科大学 医学部 第二外科,2 札幌医科大学

医学部 第二内科)

【症例】�� 歳 女性.2000 年に急性大動脈解離に対して上行大動脈置換術,昨年 �0 月に吻合部仮性動脈瘤による大動脈弁閉鎖不全症に対して部分弓部と大動脈弁置換術を施行.術後MRSE 縦隔炎を併発したが,縦隔郭清術にて治癒.本年 2 月より微熱が持続し,血液培養陽性所見で人工弁感染を疑い,�月 2 日当院循環器内科に紹介された.心エコー検査で大動脈弁輪部膿瘍と重症弁周囲逆流を認め,活動期 PVE の診断で緊急手術を行った.人工弁輪部全周にわたる膿瘍腔を十分郭清し心膜パッチで被覆した後,弁置換術を施行した.術後経過は良好であった.【考察】弁輪周囲の破壊は高度であったが,周囲組織への波及を及ぼす前の活動期に十分に郭清することで感染をコントロールできた.新たな弁輪部再建に異種心膜パッチが有用であった.

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��

21.心筋梗塞の進展度と左室収縮能および左室容量に関

する検討 -遅延造影心MRI を用いた検討-

○大坪 光典,今 寿,酒井 寛人,高野 英行(岩見沢労災

病院)

【目的】心筋梗塞症例に遅延造影心 MRI(DE) を施行し,梗塞巣の進展度と左室収縮能・左室容量の関係を検討する.【対象および方法】対象は初回心筋梗塞 2� 例(��.� ± �.2 才,男性 ��例).cine MRI で左室駆出率 (EF)・左室拡張末期容積 (EDV)・左室収縮末期容積 (ESV) を求めた.左室を �� 分画に区分して,DE で評価した心筋梗塞の進展度を � 段階にスコア化し,各区分の合計点数を DE score とした.次いで DE score と EF・EDV・ESV の関連性を検討した.【結果】DE は EF(r =-0.�3, p < 0.000�)・EDVI(r = 0.��, p < 0.0�)・ESVI(r = 0.�0, p< 0.000�) と有意な相関を示した.【結語】心筋梗塞症例において,DE で評価した梗塞巣の進展度は左室収縮能および左室容量と良好に相関する.

22.心臓 MRI で梗塞部に microvascular obstruction と

考えられる低信号域を認めた急性広範前壁心筋梗塞

の一例

○長嶋 健一郎 �,安在 貞祐 �,石田 紀子 �,小松 義和 �,

小室 薫 �,伊藤 一輔 �,米澤 一也 2,立石 俊樹 3,岩井

光宏 3(� 国立病院機構 函館病院 循環器科,2 国立病院機

構 函館病院 臨床研究部,3 国立病院機構 函館病院 放

射線部)

症例は �0 歳代の男性.ACS を疑われ当院へ搬送.緊急冠動脈造影で左冠動脈前下行枝近位部 (#�) の完全閉塞を認め同部に対して冠ステントを用いた血行再建を行った.しかし待機中にステント部の完全閉塞を認めた.IABP 挿入し血栓吸引・ステント内高圧拡張など行ったが最終的に TIMI 2 flow で手技を終了した.発症 � 週後の心臓 MRI では Gd-DTPA 遅延造影法で高信号域の病変部の一部に低信号域を認めた.一方,発症 3 週後では前回低信号域だった部位は Gd-DTPA により造影されており microvascular obstruction の可能性も考えられた.最近心筋梗塞の急性期にも MRI が撮像される様になり本症例のように梗塞巣のなかに低信号域を認める症例を経験することがある.亜急性期の変化も合わせて記録し得た症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.

23.MDCT検査が診断に有用であった左房内血栓が原

因と推測される上腸間膜動脈塞栓症の一例

○中里 哲也 �,小田 浩之 �,渡邊 俊之 �,田口 幸枝 �,宮

本 憲行 �,鈴木 喜之 �,甲谷 哲郎 �,富田 籌夫 �,宮坂

 祐司 2(� NTT東日本札幌病院 循環器内科,2 NTT 東

日本札幌病院 外科)

症例は �� 歳男性.他院にて慢性心房細動,糖尿病,高血圧症で加療中,突然の上腹部痛が出現し発症から約 2 時間で当院受診.急性腹症の鑑別診断のため胸腹部MDCT検査を施行したところ 左心耳血栓と上腸間膜動脈閉塞所見を認め,急性上腸間膜動脈塞栓症と診断できた.経皮的血栓除去を試みたが十分な血流の回復が得られず,発症後約 � 時間で開腹による上腸間膜動脈血栓除去術を施行.血栓除去により速やかに腸壁の色調改善がみられ,腸管壊死所見を認めずに手術を終了した.術後は抗凝固療法により塞栓症状の再発なく経過している.慢性心房細動を基礎疾患に持つ症例において,上腸間膜動脈塞栓症は急性腹症の原因疾患として鑑別すべき重要な疾患であり,その診断にMDCT検査が非常に有用と考えられた一例を経験したので報告する.

24.SFA ステント留置術後 64 列 MDCT による血管造影

でステント内再狭窄度を過大評価した下肢 PAD 症

○山下 武廣,大城 和恵,山本 匡,新井 雄一郎,森田 

亨,中川 俊昭(心臓血管センター北海道大野病院)

症例は �� 歳の男性.両側間欠性跛行 (IC) を随伴する両下肢末梢動脈疾患に対し 2003.�.2� 大動脈 - 両大腿動脈 Y 字型人工血管バイパス術を受けた.200�.3.� 新規病変の右浅大腿動脈 (SFA)狭窄に対しバルーン形成術を,200�.�.20 には同部の再狭窄に対し自己拡張型ステントの留置術を受けた.200� 年 �2 月から右下肢の IC が再発し,�� 列 MDCT による血管造影で右 SFA ステントの末梢端に高度再狭窄を認めたため入院した.侵襲的血管造影法を行なったところ,CT で認められた狭窄は実際にはなく,アーチファクトによる過大評価と考えられた.CT 血管造影上,ステント端に高度狭窄が描出される現象は Blooming artifact により生じるとされ,冠動脈内ステント後評価でも問題となる.

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��

25.マルチスライスCT(MDCT) により経皮的冠動脈形成

術 (PCI) 前に stent size の推定ができた症例

○佐藤 亜紀,蝶 まどか,竹村 嘉枝,吉江 浩光,片岡 

亮(北晨会 恵み野病院 第1内科)

�0 代男性 , 労作時胸苦.200� 年 3 月 , 労作時に �0 分胸部圧迫感を自覚し精査目的で入院した.冠危険因子;高脂血症 , 肥満 ,喫煙歴 . 入院後経過 ;MDCT により冠動脈を評価した.Axial画像で #� の病変を疑った .MPR では石灰化を伴い AHA��%相当であった.Stent size を測定したところ近位側の血管径は3.�mm,Stretch MPR で長径は �0.2mm であった.よって 3mm径以上 �0mm 以上の長さの stent と予想した.冠動脈造影(CAG) 所見では #� に AHA�0%の所見を認めた.(PCI)Ventospeeder2.��*��mm で前拡張して血管内超音波 (IVUS) を施行した.血管径は 3.2mm あり Cypher stent 3.0*�3mm を �2atm でdeploy, post で 3.2mm まで拡張した.MDCT と IVUS で血管径測定値はほぼ一致した.本症例により MDCT はステントサイズを推測し ad hoc PCI の治療戦略決定に役立つ可能性が示唆された.

26.右冠動脈入口部に留置した Cypher stent の

complete fracture を 64 列 MDCT にて確認しえた

一例

○加藤 真史 �,尾畑 弘美 2,上北 和実 2,牧口 展子 2,青

木 真弓 2,満岡 孝雄 2(� 帯広駐屯地 医務室,2 独立行

政法人 国立病院機構帯広病院)

�� 歳男性.昨年2月,労作時胸痛あり冠動脈造影施行. LAD #� ��%,Lcx #�� �0%,RCA #� ��% 3枝病変認め,2期的に PCI 施行となる.LAD ならびに Lcx に対しては,crush stent,RCA は,入口部病変にて,大動脈内に顔をだすようにCypher stent 3.�x23mm 20atm で留置する.H�� 年 2 月,再造影. RCA 近位部で �0% focal な再狭窄を認めた.IVUS では,一部 stent strut 欠損を認め,同部より全周性に内膜肥厚を認めた. 3.�mm バルーンにて高圧拡張行うもバルーン破裂合併し, cutting バルーン�x�0mm �0atmで追加拡張行った.術後, MDCT にて再狭窄部での stent complete fracture を確認した.Cypher stent fracture の報告は増えており,再狭窄を含めた心事故との関連性が懸念される.再狭窄ならびに stent fracture確認に冠動脈 CT は有用と思われた.

27.64 列 MDCT が PCI 治療に有効であった労作性狭心

症の1例

○野沢 篤史 �,五十嵐 康己 �,木谷 俊介 �,水島 航 �,岩

切 直樹 �,牧野 隆雄 �,福田 洋之 �,加藤 法喜 �,佐藤

勝彦 2,山口 隆義 3(� 市立札幌病院 循環器科,2 時計台

記念病院 循環器科,3 時計台記念病院 放射線科)

症例 �� 歳男性.現病歴:平成 �� 年 � 月に労作時胸痛を認め当院受診,入院精査となる.CAG にて右冠動脈入口部に慢性完全閉塞(以下,CTO)病変を認めた.同病変に PCI 治療を施行するも,閉塞冠動脈の走行が不明のためガイドワイヤーによる冠動脈穿孔をきたし中止した.後日,他院にて �� 列MDCT を施行.正確な閉塞内の冠動脈走行の把握が可能となり,再度 PCI 治療を施行した.CART 法による両方向ガイドワイヤー操作を行い再開通に成功し薬剤溶出型ステントを留置し良好な初期成功が得られた. [ 結語 ] CTO 病変に対するPCI の治療成績は術者依存性が高い.�� 列 MDCT は従来,冠動脈疾患の非侵襲的診断に有効とされているが,本症例のような冠動脈の走行が予想しにくい CTO 病変では �� 列 MDCT がPCI の治療成績の向上につながることが期待される.

28.大腸癌術直後に発症したたこつぼ型心筋症の一例

○簗詰 徹彦,斎藤 俊一,白井 真也,神垣 光徳,小岩 

弘明(KKR札幌医療センター)

症例は �� 歳女性.大腸癌に対してハルトマン手術を施行した後ICUに入室・抜管したが,その後まもなくしてシバリングが出現.二段脈・slow VT も認められるようになり,心電図では II, III, aVF, V2-� で ST の上昇,心エコーでは左室心先部を中心に全周性の広範囲な壁運動低下を認めた.緊急冠動脈造影検査を施行したが,冠動脈に有意狭窄は確認されなかった.左室壁運動異常は心基部から心尖部方向に向かって順にゆるやかに改善し,約 3 週間で寛解した.以上より,本例は大腸癌手術を契機として発症したたこつぼ型心筋症と診断した.超急性期から自然回復までの経過を,心エコー・心電図の推移を中心に報告する.

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��

29.甲状腺機能亢進症,妊娠中毒症を合併した産褥心筋

症の一例

○正木 芳宏 �,山田 豊 �,阿部 二郎 �,丹 通直 �,太宰 

昌佳 2,山本 匡 3(� 市立旭川病院 内科 循環器,2 釧路

労災病院,3 北海道大野病院)

症例は 2� 歳女性.200� 年 � 月妊娠.� 月 3� 日(�� 週 � 日目)に甲状腺機能亢進症疑われ当院耳鼻咽喉科受診.抗甲状腺薬内服開始となり,甲状腺機能は安定.200� 年 � 月 22 日(3� 週 �日目),妊娠中毒症にて当院産婦人科入院.� 月 2� 日帝王切開となり,女児出産.感冒症状,夜間咳嗽にて 3 月 � 日当院内科受診.胸部 X 線上両側胸水認め,EF 2�%と心機能低下を認めた.産褥心筋症疑われ入院加療.HANP,利尿剤併用するとともに,甲状腺機能コントロールのため抗甲状腺薬増量.また早期よりβブロッカー内服開始し,血栓症予防のためワーファリン導入した.以後心不全症状改善し,心機能も改善認めた.産褥心筋症に甲状腺機能亢進症,妊娠中毒症を合併した稀な一例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

30.中等量のドブタミン負荷により著明な圧較差を呈し

た肥大型心筋症の一例

○本間 恒章,尾崎 威文,堀本 和志(市立千歳市民病院 

循環器科)

�� 歳男性.健診で心電図異常を指摘.心エコーにて左室流出路壁厚 ��mm の非対称性中隔肥厚と収縮期僧帽弁前方運動(SAM) を認めたため,肥大型心筋症を疑い,心臓カテーテル検査を施行.心筋生検で disarray を認め,肥大型心筋症と確定診断した.カテーテルによる測定では,左室流出路の圧較差は �0mmHg であった.今後の治療方針を決めるために,ドブタミン負荷心エコーを施行.低用量では圧格差の増強は認めなかったが,中等量の負荷 2 分で SAM と圧較差の増強を認め,負荷を中止したが,最終的には 2��mmHg まで圧格差が上昇し,改善まで 30 分を要した.この結果から,カルベジロールの内服を開始し,運動制限するよう指導した.負荷によりSAM 増強を示す無症候性肥大型心筋症の一例を経験した.治療方針決定にドブタミン負荷心エコーが有効であった.

31.拡張不全による左心不全にて発症した正常壁厚心ア

ミロイドーシスの一例

○中川 雄太,乗安 和将(北見赤十字病院 循環器科)

患者は47歳女性.平成18年8月下旬から軽労作での息切れを自覚するも自制し様子をみていた.軽快をみないまま,夜間咳嗽も加わり同年11月当科初診.胸部レ線上,心拡大と肺うっ血を認めうっ血性心不全として内服薬投与による外来治療を開始した.しかし安静療養にも関わらずうっ血は全く改善みられなかった.心エコー図上は左室肥大なく,EF 60%であったが,PW ドップラー左室流入血流パターンが明確な拘束パターンであったため,拘束型心筋症を疑い入院.心筋生検を施行し,心筋組織にアミロイドの沈着を認めたため心アミロイドーシスと診断した.アミロイドは非 AA 型であり,この後尿中 BJP を認めたものの骨髄穿刺からは多発性骨髄腫は否定されたため,AL アミロイドーシスの診断で自家骨髄移植を目的として他医転院となった.

32.肺血栓塞栓症を伴わない右房内浮遊血栓症の1例

○加藤 伸郎 �,大岩 均 �,吉田 大輔 �,松本 倫明 �,石井

勝久 �,高木 陽一 �,畔蒜 正義 �,藤瀬 幸保 �,村上 達

哉 2,牧野 裕 2,加藤 裕貴 2(� 王子総合病院 循環器科,

2 王子総合病院 心臓血管外科)

症例は �� 歳,男性.平成 �� 年 3 月中旬より歩行時の息切れを自覚,3 月 22 日午後から喘鳴が出現し呼吸困難感が増強してきたため近医受診.頻脈性心房細動と肺うっ血が認められ,うっ血性心不全の診断にて入院.利尿剤により心不全症状は改善したが,心エコー図検査にて右房内腫瘤が認められ 3 月 2�日精査のため当院転院.当院入院時も心房細動が続いており,心エコー図検査にて右房内に 33 × 2�mm の可動性腫瘤を認めた.腫瘤が大きく可動性もあるため,4月 3 日当院心臓血管外科にて腫瘤摘出術を施行.腫瘤の病理所見は血栓と診断された.術後の CT,肺血流シンチでは明らかな肺梗塞像を認めなかった.血栓がいつ頃から存在したか不明であるが,肺血栓塞栓症を発症せずに経過した右房内浮遊血栓症の稀な1例を経験したので報告する.

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��

33.急性心不全で発症した孤立性左室心筋緻密化障害の

1例

○津田 正哉 �,牧野 隆雄 �,木谷 俊介 �,水島 航 �,野澤

篤史 �,岩切 直樹 �,五十嵐 康巳 �,福田 洋之 �,加藤

法喜 �,村元 信之介 2(� 市立札幌病院 循環器科・救命救

急センター,2 新札幌循環器病院)

症例は �2 歳女性,元来健康であったが,平成 �� 年 2 月 2� 日家事を行っている際に突然呼吸苦出現し,安静にて改善せず,救急要請,近医搬送された.胸部 X 線写真にて著明な肺うっ血,心エコーでは左室壁運動のびまん性の低下を認め,急性心不全と診断,精査加療目的に当院救命救急センター CCU へ依頼搬入となった.急性期人工呼吸器管理,強心薬,血管拡張薬等にて心不全治療を行い,状態改善した.その後行った心エコーにて著明な左室壁運動低下と発達した肉柱構造を伴った左室壁肥厚を認めた.冠動脈造影では狭窄病変を認めず,左室造影で周囲の左室壁とは異なるスポンジ状の構造を認め,孤立性左室心筋緻密化障害と診断した.急性心不全で発症した孤立性左室心筋緻密化障害の � 例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

34.左室流出路狭窄を合併した重症大動脈弁狭窄症に弁

置換術と同時に心筋切除術を施行した一例

○平林  鑑 �,笹井 春江 �,相馬 孝光 �,絹川 真太郎 �,

古本 智夫 �,山田  聡 �,横式 尚司 �,小野塚 久夫 �,

筒井 裕之 �,松居 喜郎 2(� 北海道大学大学院医学研究科

循環病態内科学,2 北海道大学病院循環器外科)

症例は �� 歳女性.�2 歳時に大動脈弁狭窄症 (AS) を指摘された.その後外来で経過観察されていたが,心エコー図上 AS の増悪を認め,労作時の息切れも伴うようになったため当科に入院となる.入院時の心エコー図では大動脈弁口面積 0.��cm2,平均圧較差 ��mmHg と重症であり,加えて心室中隔の肥大に伴う左室流出路狭窄(圧較差 ��mmHg)を認めた.一部の症例では,大動脈弁置換による AS の消失後に左室流出路狭窄が生じ,これが手術後の予後に影響を及ぼすことが報告されている.本例では術前からすでに左室流出路狭窄が認められ,術後その増悪が予測されたため大動脈弁置換術時に左室流出路の心筋切除を行った.術後左室流出路狭窄は認められず,順調に経過した.若干の文献的考察を加え症例報告する.

35.硬化性大動脈弁狭窄症患者の臨床的背景と経過

○村上 弘則,林 健太郎,渡辺 大基,佐々木 晴樹,武藤

晴達,淺野 嘉一,宮本 憲次郎,大本 泰裕,山口 康一,

広上 貢,田中 繁道(手稲渓仁会病院 心臓血管センター

循環器内科)

【目的】新規硬化性大動脈弁狭窄症(AS)診断患者の臨床的背景と経過を調査.【対象と方法】2000 年 � 月 � 日から 200� 年�2 月 3� 日に心エコー図で硬化性 AS と初めて診断された 3��例(男 ��� 例,女 2�2 例)を対象.ACC/AHA ガイドラインに従い,AVPG ≧ ��mmHg を重症群(�2 例),これ未満を軽症群(30� 例)に分類して検討.【成績】初回診断数は毎年増加.重症群の平均年齢は男 �� 歳,女 �2 歳,軽症群では男 ��歳,女 �� 歳.無症状患者は重症群で 2�%,軽症群で 3�%.診断時点で合併症併存率が高く,Logistic EuroScore が �%以上の症例が大多数であった.重症例でも AVR 施行例は 32%に過ぎなかった.【結論】欧米の報告と異なり,硬化性 AS の初診断時年齢,合併症併存率が非常に高い特徴があった.

36.CABG 後のコレステロール結晶塞栓症に対し低用量

ステロイド投与にて腎機能改善を認めた1例

○井川 貴行,中川 直樹,松田 夏菜子,松木 孝樹,小倉

幸恵,八巻 多,太田 久宣,坂本 央,田邊 康子,藤野

貴行,竹内 利治,長谷部 直幸(旭川医科大学 内科学講

座 循環・呼吸・神経病態内科)

症例は �� 歳男性.�� 歳時に高血圧,糖尿病を指摘されるも放置.平成 �� 年 �� 月突然胸痛を認め当院へ救急搬入,急性心筋梗塞と診断し緊急 CAG を施行,LMT ��%,#�:�00%の 3 枝病変で,IABP を挿入し平行して LAD へ PCI を施行,さらに同日緊急 CABG も施行した.術後より抗凝固・抗血小板薬の内服が開始となったが,両足底に網状皮疹が出現し,Cr 0.� → 2.0へ上昇した.その後嘔気,食欲不振も認めるようになり,腎機能も Cr �.� まで増悪したため,精査加療目的で当科転科となった.足底部の皮膚生検で小動脈内にコレステロール結晶による塞栓像を認め,コレステロール結晶塞栓症(CCE)による腎機能増悪と診断し,プレドニゾロン 20mg/day の内服を開始した.1ヶ月後には Cr 2.3 と改善を認めた.少量のステロイドが CCE に有効で救命し得た1例として報告する.

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��

37.両側冠状動脈肺動脈瘻の1治験例

○大澤 久慶,櫻田 卓,佐々木 潤,荒木 英司(札幌中央

病院 心臓血管外科)

症例は,58歳,女性.心エコー検査で肺動脈本幹へ流入する異常血流を認め,冠動脈造影検査を施行したところ右冠動脈,左冠動脈前下行枝から肺動脈本幹に流入する異常血管を認め両側冠状動脈肺動脈瘻と診断し外科治療を行った.手術は,両側冠動脈から流出する血管を結紮,体外循環心停止下に主肺動脈を切開し肺動脈開口部を直接閉鎖した.本症は初期診断として心エコー検査が有用で,冠動脈肺動脈瘻が両側冠動脈を起源としており比較的稀な症例であり報告する.

38.急性心筋梗塞後の乳頭筋断裂の 1症例

○千葉 知,南部 忠詞,岡田 斉,勝賀瀬 貴(カレスアラ

イアンス日鋼記念病院)

症例は 32 歳,男性.主訴は,胸痛,全身倦怠感,嘔気.現病歴: 200� 年 2 月 �� 日より倦怠感・嘔気・前胸部痛出現.2月 �� 日より発熱(3�.�℃)あり.2 月 2� 日に全身倦怠感の増悪あり,当院呼吸器科受診し,即日入院.身体所見は,心尖部に最強点を有する汎収縮期雑音を聴取.胸部 X 線では,心胸比 �0%,肺野にうっ血なし.入院日の採血では,CK 2��,CK-MB 22, FABP (-).心電図では,全誘導に ST 低下を認めた.入院翌日の採血で CK 2323, CK-MB 22� と心筋酵素上昇を認め,当科に転科.心エコーでは,下壁の壁運動低下に加えて,僧帽弁前尖の腱索断裂と腱索に付着する構造物を認めた.緊急冠動脈造影にて,右冠動脈の完全閉塞を認め,3.�mm のSTENT を留置した.僧帽弁置換術の際に乳頭筋断裂が確認された.若干の文献的考察を加えてこれを報告する.

39.左室自由壁破裂に対するウマ心膜パッチを用いた外

科治療の経験

○清川 恵子 �,赤坂 伸之 2,郷 一知 �,角浜 孝行 2,野田

雄也 2,笹嶋 唯博 2(� 旭川医科大学 救急部,2 旭川医科

大学 心臓血管外科)

急性心筋梗塞による左室自由壁破裂を3例経験したので報告する.症例は �� 歳,�� 歳,�� 歳の男性.責任病変はそれぞれ#�,#�,#�� であり症例1と3で PCI を行っている.症例1は血流再開後3時間経過した後に心嚢液が出現したが他二例は来院時より心嚢液を認めた.3例とも緊急手術を施行した.血性の心嚢液を取り除くとそれぞれ責任病変部位に梗塞巣を認め,ここより oozing が認められた.GRF glue を馬心膜に塗布しこれを用いて梗塞巣を被覆し,手術を終了した.術後に再出血を来した症例はなかったが,症例2で血栓症による脳梗塞を,症例3で左下肢深部静脈血栓症を認めた.全例症状軽快し退院となった.同術式は体外循環を用いずに 容易に行うことができ有用であるが,術後の血栓傾向に注意する必要がある.

40.虚血症状を呈した冠動脈肺動脈瘻の1手術例

○大場 淳一 �,青木 秀俊 �,宮武 司 �,吉本 公洋 �,安達

昭 �,南田 大朗 �,山田 豊 2,丹 通直 2,正木 芳宏 2(�

市立旭川病院 胸部外科,2 市立旭川病院 内科)

症例は69歳女性.2 年前から胸部圧迫感を自覚していた.強い胸痛が出現した当日,心電図ではV2のST上昇,心エコーで心尖部から中隔にかけての壁運動低下を認めた.負荷タリウム心筋シンチでは同部に再分布を伴わない集積欠損像が得られた.冠動脈造影では左冠動脈前下行枝から起始し肺動脈に流入する異常血管が2本見られた.MDCTでは,この異常血管に加えて,大動脈から直接起始した円錐枝から肺動脈に流入する異常血管があることも判明した.手術は人工心肺使用,心拍動下に異常血管を結紮,肺動脈を切開して異常血管の流入部位を縫合閉鎖した.さらに異常血管そのものを切開して血流が途絶していることを確認した.術後経過は良好であった.本症例では冠動脈肺動脈瘻による虚血が疑われた.術前診断にはMDCTが有用であった.

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��

41.左室縮小率からみたオーバーラッピング型左室形成

術後の心機能

○新宮 康栄,松居 喜郎,内藤 祐嗣,松井 欣哉,若狭 

哲,杉木 宏司,橘 剛,山川 智士,久保田 卓,椎谷 

紀彦,村下 十志文(北海道大学 医学部 循環器外科)

オーバーラッピング型左室形成術 (OLVP) において左室縮小率が術後心機能に与える影響を検討した.対象は 200� 年から200� 年 � 月までの �� 例中 �3 例.年齢 �0 から �� 歳(�� ± �0歳),拡張型心筋症(DCM)� 例,虚血性心筋症(ICM)� 例.術 前 EDVI;��� ± �� ml/m2,EF;2� ± � %,Dd;�3 ± �mm.NYHA は III 度以上が � 例.手術は全例に �2ml 相当の円錐状のサイザーを用いて OLVP を施行.MAP を全例に,乳頭筋接合を �� 例に併施した.手術死亡,遠隔死亡なし.左室縮小率は DCM 群で 3� ± �3%,ICM 群で 32 ± ��%.DCM 群では縮小率が大きいほうが心機能を改善したが,ICM 群では縮小率が大きいと術後拡張障害を呈する可能性が示唆された.

42.遅延造影 MRI を用いた viabilty 評価に基づく虚血性

心筋症の外科治療の経験

○杉木 宏司,久保田 卓,山川 智士,橘 剛,椎谷 紀彦,

村下 十志文,松居 喜郎(北海道大学 医学部 循環器外

科)

虚血性心筋症の外科治療では viability のある領域の分布により左室形成術を施行する際の戦略が変化しうるため,術前の詳細な評価と検討が重要である.近年では MRI における遅延造影効果の有無が viability の判定においてその高い空間解像度から有用であると報告されている.当科では 200� 年 3 月以後,負荷心筋シンチと QGS,ドブタミン負荷エコー,PET によりその評価を行い術式を選択してきた.本検討では,MRI と諸検査の結果を比較することでその特性について検討し報告する.

43.右室心内膜下心筋生検により診断された完全房室ブ

ロックを呈する心サルコイドーシスの 1症例

○山崎 誠治 �,八戸 大輔 �,福原 源太郎 �,腰山 博昭 �,

藤田 勉 �,長嶋 和郎 2(� 札幌東徳洲会病院 循環器科,2

札幌東徳洲会病院 病理部)

患者は,�� 歳女性.平成 �� 年 2 月頃より浮腫が出現し,昨年暮れに近医受診し漢方薬処方されるも改善ないため中断した.平成 �� 年 3 月 2� 日より,めまい,呼吸苦出現した.症状改善せず増悪するため,前医受診し,完全房室ブロックの診断で当院紹介となった.来院時,ECG 上,完全房室ブロックで HR30台の高度徐脈を呈していた.胸部 X-P 上著明な心拡大と肺うっ血,胸水貯留を認め,また肺門部のリンパ節主張が疑われた.緊急で一時的対外式ペースメーカーを右大腿静脈より留置した.その後,ICU 入室となり CHF は改善した.� 月 � 日,胸部 CT 撮影したところサルコイドーシスが疑われた.� 月 3 日,確定診断のため右室心内膜下心筋生検及び,恒久的ペースメーカー (DDD) 植え込み術施行した.心筋生検の結果,病理学的にサルコイド結節を認めた.

44.アプリンジンによる薬剤性無顆粒球症の一例

○高階 太一 �,原 豊道 �,會澤 佳昭 �,吉村 治彦 �,鈴木

 章彦 �,小岩 弘明 2(� 岩見沢市立病院 内科,2 KKR 札

幌医療センター)

症例は �� 歳,男性.200� 年 �� 月 �� 日,外科術前に施行した心電図で多発性 PVC,心エコーでびまん性左室壁運動低下が疑われたため精査目的で入院.CAG で多肢病変を認めるも保存的に経過を見ることとした.アテノロールを投与するが徐脈となり,アプリンジンへと変更し PVC は減少した.200� 年 � 月 30 日に発熱が出現し,血液検査で白血球 �00(好中球 �%)であった.全ての内服薬を中止し,広域抗生剤,G-CSF 製剤を開始した結果,2 月 � 日には好中球上昇,炎症反応の改善を認めた.精査により臨床上アブリンジンによる無顆粒球症と診断した.アブリンジンによる無顆粒球症は 0.0�%程度の頻度であり,稀な副作用であるが時に致死的となる可能性があるため文献的考察を加えて報告する.

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20

45.経過中永久ペースメーカ非依存状態となり,電池消

耗でVOOペーシングを呈した一例

○上北 和実 �,満岡 孝雄 �,青木 真弓 �,牧口 展子 �,尾

畑 弘美 �,長谷部 直幸 2(� 国立病院機構帯広病院 循環

器内科,2 旭川医科大学 第一内科)

�� 歳男性.22 歳より動悸発作があり,2� 歳時に WPW 症候群(A 型),発作性上室性頻拍,発作性心房細動 ( 失神 2 回 ) の診断で抗頻拍型ペースメーカ (PM) 植込術を受けた.3� 歳時,開胸下に心外膜側より冷凍凝固による副伝導路離断術を受け成功したが,術後心房細動・粗動の発作が頻回となった.3� 歳時 2回目のジェネレーター交換を受けた.�� 歳時,慢性心房粗動(2:� ~ �:�) に固定.このため高周波アブレーションを受け洞調律に回復.心房細動の発作はこの後もあったが,VVI �0ppm の設定で �00%自己調律が続く.�� 歳時より PM チェックを受けなくなった.�� 歳時,心電図にて VOO ペーシング (�ppm)が出現,R on T も認めたため,ジェネレーター交換を行った.たとえ PM 非依存状態になっても,電池消耗後の PM 放置は突然死のリスクにつながる可能性が示唆された.

46.ペースメーカー植え込み時に心房用タインド型リー

ドが卵円窩に捕捉された洞不全症候群の1例

○大城 和恵,山下 武廣,山本 匡,新井 雄一郎,森田 

亨,中川 俊昭(心臓血管センター 北海道大野病院)

症例は安静時と労作時のめまいを主訴とする �� 歳の女性.洞不全症候群による徐脈を認めた.永久ペースメーカー植え込みの際に,タインド型心房リードが右房内で捕捉され抜去不可能となった.術中の経胸壁心エコーでリード先端が心房中隔にあること,心内心電図で QRS 波形の検出されないことを確認.捕捉されたリードから,心房電位の検出可能,心房ペーシング閾値も良好であった.先に留置した心室リードとともに,DDD モード作動とした.術後,経胸壁心エコーで再評価し,右房内キアリ網は認めず,リードの先端は卵円窩に存在すると同定した.術後経過は良好である.本症例では心房リードが卵円窩に補捉されたが,心房中隔ペーシングによるDDDペーシングモードが選択可能であった.

47.発作性心房細動の mother wave としての関与が示

唆された肺静脈内頻拍の一例

○横式 尚司 �,下川 淳一 �,三山 博史 �,南部 忠詞 �,平

林 鑑 �,笹井 春江 �,古本 智夫 �,筒井 裕之 �,四倉 

昭彦 2,吉田 泉 2,大久保 健史 2,櫻井 正之 2(� 北海道

大学病院 循環器内科,2 北光記念病院 循環器科)

症例:�� 歳男性.肥大型心筋症を有し,多剤抵抗性の発作性心房細動(AF)のため肺静脈隔離術を開始.手技中に出現した AF は左上下肺静脈隔離後も持続し,冠静脈洞内電位で示される左房興奮周期も隔離前後で変化しなかった.次に,右上肺静脈隔離を開始したところ,左房興奮周期が延長し,一過性に周期 2�� ms の心房頻拍に移行した.右上肺静脈の隔離とともに洞調律に復帰したが,右上肺静脈内では頻拍が持続していた

(周期 �3� ms).また,隣接する電極では細動様の不規則な肺静脈興奮(fibrillatory conduction)が観察された.Lassoカテーテルを右上肺静脈の遠位側に進めると,周期 �3� ms の肺静脈頻拍が明瞭に観察された.本症例では肺静脈頻拍が AF 持続のmother wave であることが示唆された.

48.甲状腺機能亢進症に心房細動および冠れん縮性狭心

症を合併した 1例

○森田 亨,山本 匡,新井 雄一郎,大城 和恵,山下 武

廣,中川 俊昭(心臓血管センター北海道大野病院 循環器

科)

�� 才女性.高血圧にて内服治療中,喫煙者.200� 年 � 月末より医療介助中に眩暈があり勤務先で診察されるが異常を指摘されなかった.在宅中の午後 �� 時頃から頚部絞扼感,胸痛が出現し当院を受診した.胸痛は改善傾向にあったが頻脈性心房細動を認めそのまま入院した.心房細動の基礎疾患は甲状腺機能亢進症と判明し MMI,β遮断薬,抗凝固療法を開始し,また禁煙を指導した.洞調律に自然復帰したが,その後も夜間の頚部絞扼感があり心カテーテル検査を施行した.冠動脈に器質的高度狭窄を認めなかったがエルゴメトリン負荷試験で右冠動脈が完全閉塞し自然発作と同様の症状を伴った.冠れん縮性狭心症と確定診断し,β遮断薬を中止してカルシウム拮抗薬を開始した.このような病態ではβ遮断薬の使用には慎重であるべきかと思われ報告する.

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2�

49.アトロバスタチン投与により男性更年期様症状を呈

した一症例

○米澤 一也,石田 紀子,長嶋 健一郎,小松 義和,小室

薫,安在 貞祐,伊藤 一輔(国立病院機構函館病院 循環

器科 臨床研究部)

症例は �� 歳男性.DCM で通院加療中.一般採血で総 Chol 2�� mg /dl,LDL Chol ���mg/dl ほどの高値が持続しアトロバスタチン �0mg 1X を開始.開始 � 日目位から全身倦怠が出現し,開始 � 週目に来院.心不全増悪なく原因不明のため経過観察.約2週間後に全身倦怠感増悪,食欲低下,好きなパークゴルフへも行く気がしないなど意欲低下が出現.アトロバスタチン副作用としてのテストステロン低下との関連を疑い採血.総テストステロン値の低下を認めたためアトロバスタチンを中止.総テストステロン値は中止 2 週後に 3.��mg/ml,� ヵ月後に �.�2mg/dl と改善.自覚症も 2 週目くらいから改善し � ヵ月後にはほぼ消失した.アトロバスタチンによるテストステロン合成低下とそのための男性更年期様症状と考えた.投与に際して注意を喚起する必要がある.

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