始めよう! 食べる健康づくり 食事バランスガイド …...9 始めよう!...

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6

御飯(中盛り)だったら4杯程度

肉、魚、卵、大豆料理から3皿程度

* SV とはサービングの略で、各料理について 1回当たりの標準的な量を大まかに示すものです。

コマの軸になっているのは、「水・お茶」。食事や食間などに水分を十分とりましょう。

コマは回転(運動)することで初めて安定します。バランスの良い食事とともに、「運動」の大切さを表しています。

コマ本体は、メインの食事を五つの料理区分に分け、望ましい食事バランスを料理例のイラストで具体的に表現しています。

ひも部分は、食生活の楽しみである「菓子・し好飲料(お酒など)」。目安は 200kcal 以下とし、食事全体の中での量的なバランスを考え、「適度に」とりましょう。

料理の分量を「つ(SV*)」として数え、料理区分ごとに 1 日にとりたい数を示しています。

● 1 日に必要なエネルギー量に応じた摂取の目安

活動量の見方 「低い」:生活の大部分が座位の場合  「普通以上」:座位中心だが仕事、家事、通勤、余暇での歩行や立位作業を含む場合、 又は歩行や立位作業が多い場合や活発な運動習慣を持っている場合 さらに強い運動や労働を行っている人は、適宜調整が必要です。 肥満(成人でBMI ≧ 25)の場合には、体重変化を見ながら適宜、「摂取の目安」のランクを一つ下げることを考慮する。成長期で、 身体活動レベルが特に高い又は低い場合は、主食・副菜・主菜について、必要に応じてSV数を増減させることで適宜対応する。

※「食事バランスガイド」は、健康な方々の健康づくりを目的につくられたものです。糖尿病、高血圧などで病院又は管理栄養士から食事指導を受けている方は、その指導に従ってください。

男性

1400~2000kcal

2200kcal±200kcal

2400~3000kcal

6~9歳70歳以上

(活動量低い)

10~11歳12~69歳(活動量低い)70歳以上(活動量普通以上)

12 ~ 69 歳(活動量普通以上)

女性

6~11歳70歳以上

12~69歳(活動量低い)

12~69歳(活動量普通以上)

主食

4~5つ

5~7つ

6~8つ

副菜

5~6つ

6~7つ

主菜

3~4つ

3~5つ

4~6つ

牛乳・乳製品

2つ

2~3つ

果物

2つ

2~3つ

始めよう! 食べる健康づくり

食事バランスガイドの見方

7

始めよう! 食べる健康づくり

 厚生労働省・農林水産省が作成した「食事バランスガイド」は、食事を「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の五つの料理区分に分け、1日に「何を」「どれだけ」食べたらいいのかという目安を表したものです。

●料理例

牛乳・乳製品

果物

主食(御飯、パン、麺、パスタなど)

主菜(肉、魚、卵、大豆料理など)

副菜(野菜、きのこ、芋、海藻料理など)

いた

鶏肉の空揚げ

●料理例

左ページの表を参考に、自分の 1 日の適量を書き込みましょう。(減量したいときは少なめに)

●適量

●実際は… 何をどれだけ食べているのかチェックして、適量と比較してみましょう。

主食

つ(SV)

副菜

つ(SV)

主菜

つ(SV)

牛乳・乳製品

つ(SV)

果物

つ(SV)

エネルギー

kcal

主食

つ(SV)

副菜

つ(SV)

主菜

つ(SV)

牛乳・乳製品

つ(SV)

果物

つ(SV)

エネルギー

kcal

エネルギー源である炭水化物(糖質)を主に供給します。

様々な栄養素(ビタミン、ミネラル、食物繊維など)を供給します。

体をつくるたんぱく質や、エネルギー源となる脂質も含まれます。

丈夫な歯や骨をつくるのに欠かせないカルシウムを主に供給します。

抗酸化作用があるビタミン Cや、血圧を調節するカリウムなどを供給します。

P8参照

P10参照

P12参照

P14参照

P16参照

あなたに合った食事量と内容は?

8

 主食の主な栄養素は炭水化物(糖質)。「太る」と敬遠されがちですが、頭や体を動かすのになくてはならない大切なエネルギー源です。主食をきちんと食べないと、おかずや間食を食べ過ぎ、かえって太ることがあります。適量(P6)を把握して、1日 3 回の食事でしっかりとりましょう。

茶わんで量る「御飯の量」

御飯 100g=茶わんに軽く1杯(168kcal)

御飯 200g=茶わんに大盛り1杯(336kcal)

主食2つ分

体を動かすエネルギーの基本

主 食

主食1つ分

御飯 150g=茶わんに1杯(252kcal)

主食1.5つ分

 手軽に栄養補給できて便利なサプリメントですが、栄養の基本は食事です。サプリメントはあくまで補助という認識を持ちましょう。 栄養素は互いに連携しているので、特定のサプリメントの飲み過ぎや、複数のサプリメントの飲み合わせによっては副作用を起こす危険もあります。例えば、ビタミンA、D、Eなどの脂溶性ビタミンは体内に長期間とどまるため、飲み過ぎは過剰症を起こしやすいといわれています。 また、薬の効き目を妨げる場合もあるので注意しましょう。

3 食とも御飯なら

私は 1 回に茶わん 1 杯が

適量ね!

成人男性は大盛り 1 杯を3 回食べても

大丈夫!

☆1日の目安は5〜7つ(御飯中盛り4杯程度)

とり過ぎると怖いサプリメント

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始めよう! 食べる健康づくり

主食の量は1回に“2つ分”を目安に 例えば「活動量の低い成人男性」なら、1回の食事でとる主食の量の目安は「2つ分」です。

主食のとり方の●自分の適量を知り、1 日 3 回に分けて。

●ダイエットしたいときも、主食を極端に減らさず、全体のバランスをとること。

●パンにバターやマーガリンをつける場合は、脂肪分のとり過ぎに気を付ける。

●「食事バランスガイド」では、甘い菓子パンは主食とみなさないので注意。

●主食の代わりにアルコールを飲んだりお菓子を食べたりしない。

御飯茶わんに軽く 2杯又は大盛り1杯

食パン(6 枚切り)2 枚

おにぎり2 個

ロールパン4 個

カレーライス(御飯 200g)

1 杯(+副菜 2、主菜 2)

かけうどん(ゆでうどん 300g)

1 杯

ラーメン(中華ゆで麺 230g)

1 杯

ざるそば(ゆでそば 300g)

1 杯

コツコツ

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●食物繊維がコレステロールの吸収や食後血糖の上昇を抑える。便秘も予防。

●βカロテン、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質が LDLコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を予防する。

●野菜不足の食卓ではたんぱく質やエネルギーのとり過ぎになりやすい。

ほうれん草のごま和え かぼちゃの煮物

きんぴらごぼう 五目豆

コロッケ

 副菜に使われる野菜、きのこ、芋、海藻などには、体の機能を整えるビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。中には体内で合成できない栄養素もあります。副菜を毎食 1品、多くとるように努めましょう。

体の機能を整える栄養素の宝庫

副 菜

ポテトサラダ

副菜1つ分

副菜1つ分 きゅうりと

わかめの酢の物

副菜1つ分

副菜2つ分

副菜1つ分

コーンスープ

副菜1つ分

副菜1つ分

副菜1つ分

主菜1つ分

副菜に含まれる料理の例

野菜を食べて生活習慣病予防 食物繊維をとれば 

お通じもスッキリ!

野菜でおなかも満足!主菜 1 品で十分!

☆1日の目安は5〜6つ(野菜料理5皿程度)

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始めよう! 食べる健康づくり

野菜をたっぷり食べる●朝からしっかりとれるよう、サラダや野菜ジュー

スは前夜に用意。

●外食では、なるべく野菜が多い店やメニューを選ぶ。

●すぐ使える冷凍野菜をストックしておく。

●肉料理や魚料理などの主菜にも、野菜をたっぷり付け合わせる。

●煮物や炒め物にすれば“かさ”が減るので、生食の 3 ~ 5 倍多く食べられる。

 同じ野菜ばかり食べていても栄養バランスが偏ります。合計して350g以上になるように、毎日5皿程度の料理で野菜を食べましょう。

野菜の健康効果を最大限に得るために

1日350g以上を目標に

緑黄色野菜で2皿

料理5皿(1日)の例

1日 5 皿の野菜料理を

 トマト、にんじん、ほうれん草、かぼちゃなど、色の濃い緑黄色野菜は、100g 当たり 600 μ g 以上のカロテンを始め、ビタミン、ミネラルが豊富です。

緑黄色野菜で 120g 以上

 わかめやひじき、めかぶなどの海藻類も、野菜と同じように食物繊維、ビタミン、ミネラルを多く含んでいます。和・洋・中と献立に変化をつけて、1日1皿、食卓に登場させましょう。

海藻料理を1日1皿

70g

70g

70g

70g

70g

コツコツ

いた

12

●脂肪が少ない肉を選ぶ脂肪が少ない肉ヒレ、豚もも、鶏ささみなど脂肪が多い肉サーロイン、カルビ、ロース、バラ、ひき肉、鶏もも、鶏皮など

●脂身を取り除いて使う/食べる

●脂肪が多い青魚を選ぶいわし、さば、さんま、本まぐろなどの青魚は、LDL コレステロール値や中性脂肪値を下げる「多価不飽和脂肪酸」(EPA、DHA など)を豊富に含みます。※ただしエネルギー量が多いので要注意。1人1食当たりの目安は 50〜 70g。

肉料理

●1日1個程度を目安に卵はバランスの良い完全栄養食品ですが、食べ過ぎはコレステロール値を上昇させます。

魚料理

●おからを上手に利用する大豆製品は生活習慣病予防の優等生。にんじん、れんこん、ごぼうなど他の野菜と一緒に調理しましょう。

卵料理 大豆、大豆製品

 肉や魚、卵料理など、献立のメインとなる主菜は、好物ほど適量を超えて食べてしまいがち。エネルギーやコレステロールのとり過ぎにならないよう気を配る必要があります。食べ過ぎを避けるのはもちろん、食材の選び方や調理法も見直しましょう。

体をつくるたんぱく質の供給源

主 菜

EPA

DHA

☆1日の目安は3〜5つ(肉、魚、卵、大豆料理から3皿程度)

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始めよう! 食べる健康づくり

脂肪分を上手にカットする

 肉や卵の脂肪に多く含まれる「飽和脂肪酸」は、とり過ぎるとコレステロール値の上昇を招きます。一方、魚や大豆・大豆製品に多く含まれる「不飽和脂肪酸」には、コレステロール値を下げる働きがあります。 1日3回の食事のうち2回は、主菜を魚や大豆・大豆製品の料理にして、コレステロール値をコントロールしましょう。

●揚げ物の頻度を減らす(週 3 回→週 2 回など)。

●外食やコンビニ食には油を多く使用したものが多いので要注意。

●脂肪分はケーキやスナックにも多く含まれているので要注意。

●ベーコン、ソーセージなど脂肪分が多い加工食品は控えめに。

●ドレッシングやマヨネーズのエネルギー量を把握して、使う量を見直す。

心掛け編 調理編

●「ゆでる」「焼く」「蒸す」など、調理法で脂肪を減らす。

●フライパンは、少ない油で調理できる「フッ素加工」のものを選ぶ。

●揚げ物の衣は薄く付ける。

●揚げ物の食材は大きく切り、表面積を減らす。

●ドレッシングに使う油を少なくする。

1 日のうち 2 回は魚や大豆を主菜に

 高齢者の健康維持のキーワードは、血液中のたんぱく質の約60%を占める「血清アルブミン」。これが減少すると、低栄養状態となり、体が衰弱してしまいます。 血清アルブミンを増やすためには、肉類、魚介類、卵、牛乳・乳製品などの動物性たんぱく質や、油脂類をとるのが効果的です。それらを使った主菜を積極的に食べ、介護いらずの老後ライフを目指しましょう。

コツコツ

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大豆製品 魚介類

海藻 野菜料理

牛乳コップ 1杯

ヨーグルト1 カップ

プロセスチーズ1 枚

スキムミルク大さじ 1杯

木綿豆腐1 丁

納豆1 パック

ちりめんじゃこ10g

いわし丸干し1 尾

ひじき10g

きざみ昆布10g

小松菜のお浸し1 人前

切り干し大根1 鉢

 牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品はカルシウムが豊富です。カルシウムは骨や歯をつくる重要な栄養素ですが、日本人には慢性的に不足しています。吸収率が悪いため、たくさんとっているつもりでも必要量には足りない人がほとんど。食べ方にも工夫が必要です。

丈夫な骨や歯をつくる

牛乳・乳製品

カルシウムを多く含む食品

220mg

125mg

150mg

55mg

360mg

45mg

220mg

114mg

140mg

94mg

105mg

54mg

1 日 600mgを目標に

☆1日の目安量は2つ(牛乳1本程度)

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始めよう! 食べる健康づくり

カルシウムは、マグネシウムやビタミンDを含む食品と一緒に食べると吸収率が良くなります。

カルシウムを上手にとる●牛乳が苦手な人は、カフェオレやシェイクなどに。

●間食にはヨーグルト、おつまみにはチーズを。

●主菜などのソースやスープに、牛乳やスキムミルクを使う。

●脂肪が気になる人は、低脂肪の牛乳やヨーグルトを選ぶ。

●マグネシウム酵素の活性化や神経、筋肉の興奮伝達に関わる。カルシウムとは2:1の比率で摂取するとよい。

ほうれん草、玄米、大豆、ナッツ類など

●ビタミンD腸管でのカルシウムの吸収を高める働きがある。カルシウムとビタミン Dを一緒に多くとると、糖尿病予防の効果も。

マグネシウムの多い食品

干ししいたけ、かつお、さんま、うなぎのかば焼きなど

ビタミン D の多い食品

● 骨が折れやすくなり、寝たきりのもとに。

● 歯が抜けて食べづらくなり、低栄養状態を招く。

● イライラしたり、心にストレスをためやすくなる。

● 血流が悪くなり、高血圧や心筋梗塞、狭心症の一因に。

● 血糖値が高くなり、糖尿病を招く。

カルシウムが足りないと…

カルシウムの吸収を助ける栄養素を

コツコツ

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ビタミン C抗酸化作用、鉄の吸収促進、

白内障予防など

ビタミン B 群エネルギー供給、成長促進、脂肪肝予防、認知症予防など

ビタミン A成長促進、視力維持など

ビタミン E抗酸化作用、老化防止、

高血圧予防、動脈硬化予防、心臓病予防など

カリウム食塩(ナトリウム)の

排せつ促進

食物繊維便秘予防、糖質・脂質の吸収抑制、

善玉菌の増加促進、悪玉コレステロールの抑制

 果物は、抗酸化作用のあるビタミン Cを始めとする様々なビタミン群、血圧をコントロールするカリウム、悪玉コレステロールを抑える食物繊維など、体調を整える栄養素を多く含んでいます。デザートや間食として、1日 200g を目安に、果物を毎日食べる習慣をつけましょう。

デザート・間食でも栄養補給を

果 物

果物に含まれる栄養素とその働き

いちご

キウイフルーツ

かんきつ類

バナナ 柿

すいか

みかんびわ

キウイ フルーツ

すもも

さくらんぼ

メロン

バナナ

りんご

☆1日の目安は2つ(みかん2個程度)

パイナップル

キウイ フルーツ

アボガド

パイナップル

キウイフルーツ

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始めよう! 食べる健康づくり

間食は適度にガマンを

量は200kcalまでを目安に 主なお菓子のエネルギーの目安は以下のとおり。1回に食べる分量を決めて楽しみましょう。その際、ダラダラと食べ続けないように気を付けて。

なるべく脂肪分が少なく、栄養価が高いものを選ぶ 同じお菓子でも洋菓子は脂肪分が多く、せんべいやまんじゅうなどの和菓子は少なめです。また、果物を始め、ヨーグルトなどの乳製品、さつまいもやとうもろこしなども栄養価が高く、間食におすすめです。 ただし糖尿病の人は、果物のとり過ぎも禁物です。

 「間食」をし過ぎると、エネルギーの過剰摂取に陥り、肥満になりがちです。一切を禁止する必要はありませんが、適度に楽しみ、生活習慣病にならないよう注意しましょう。

クッキー

チョコレート

ポテトチップス

ショートケーキ

時間は午後4時までを目安に 遅い時間に食べるとエネルギーを消費しきれず、脂肪として蓄積されてしまいます。  間食をしたくならないよう、主食をしっかり食べることも大切です。

112kcal

167kcal

194kcal

344kcal

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