2016 08-25中間発表試料

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2016                  中間発表MAGE 法を用いた大腸菌のチロシン合成経路の最適化に関する研究

12v041 田中秀弥

内容 背景1 バイオファイナリー 背景2 大阪市立工業研究所の研究内容 実験の概要 タンパク質発現 ( 転写 ) のメカニズム MAGE 法の説明 チロシンの測定方法 大腸菌の T7 lac プロモーターによる過剰発現 プラスミドベクターの作製 実験結果: BL21 ( DE3 )の形質転換 今後の展望

C5 糖    C6糖グルコースキシロースフルクトース・

糖質

背景1 : バイオリファイナリー非可食バイオマス バイオ燃料

グリーン化学品

・エタノール・イソブタノール・ブタノール 他

・ C2 エタノール・ C3 プロパノール・ C4 ブタノール等・芳香族類  フェニルアラニン  チロシン

化合物名 用途フェニルアラニン アスパルテーム 医薬品チロシン 医薬品 (DOPA 抗パーキンソン )

トリプトファン 飼料添加物 医薬品3- デヒドロシキミ酸 合成原料 ( カテコール バニリン酸 アジピ

ン酸 )シキミ酸 医薬品 ( タミフル )

ヒドロキノン 還元剤 医薬品カテコール 抗酸化剤プロトカテキュ酸 抗酸化剤インドール酢酸 植物ホルモンインジゴ 染料D- フェニルグリシン 医薬品 ( ペニシリン )

D-p- ヒドロキシフェニルグリシン 医薬品 ( セファロスポリン )

p- ヒドロキシスチレン ポリマー原料p- ヒドロキシ安息香酸 ポリマー原料 化粧品 医薬品

芳香族化合物

背景2:環境微生物研究室の研究内容 駒さんはさまざまな芳香族化合物を糖質から生産する研究をしている チロシンはそれらの前駆体となる化合物である チロシンの生産量を向上することで、各種芳香族化合物の生産量を向上させることができる

遺伝子組み換え大腸菌(チロシン合成経路活性化)

Glc

チロシン

各種芳香族化合物

実験の概要 チロシン合成経路の最適化により、チロシン大量生産株の開発を最終目的とする。

MAGE 法 チロシナーゼ導入 スクリーニング① ② ③

形質転換

MAGE ( multiplex automated genome engineering ) 変異を入れた合成オリゴ DNA を設計し,対象の部分に組換えで変異を導入する。一度に多くの種類の合成 DNA を入れることで、高効率に遺伝子改変を行うことができ、様々な種類のゲノム改変細菌を合成できる。

ゲノムデザインに向けて より

多重         自動       ゲノム       工学法

前期の目的 チロシンは、チロシナーゼにより最終的にメラニン色素になる 大腸菌にチロシナーゼ遺伝子を組み込むことで、生成されたメラニンの濃さによりチロシンの量が半定量できる 前期は、チロシナーゼ遺伝子を大腸菌に導入することを目的とした

タンパク質発現 ( 転写 ) のメカニズム ポリメラーゼがプロモーターを認識して転写が始まる lac プロモーターよりも T7 プロモーターで転写させた方が高発現

lac プロモーターProtein

E.coli RNAポリメラーゼ

Target gane

T7 RNAポリメラーゼ

T7 lac プロモーター Protein

Target gane

大腸菌のもつ RNA ポリメラーゼではT7 プロモーターを認識できない

E.coli RNAポリメラーゼ

T7 lac プロモーター

大腸菌の T7 lac プロモーターによる過剰発現 pET 発現システムは、培地への IPTG 添加によって T7 RNA ポリメラーゼを発現させ T7 プロモーターの下流にクローニングした目的遺伝子を高収率で発現させるためのタンパク質発現誘導システムです。IPTG 添加

T7 RNA ポリメラーゼ遺伝子lac プロモーター

大腸菌ゲノム

大腸菌由来RNA ポリメラーゼ

λDE3

lac I 遺伝子Lac リプレッサー

T7 lac プロモーター ターゲットgane

プラスミドベクター

高発現T7 RNA ポリメラーゼ

プラスミドベクターの作成atggcaagggaaagacaagacgtcgccacactgggctctggttgggacaacaagacgctgctgcattacgccttggcggttcgcgaactggacaaattacccatcaccgaccacaacagctggaagtttctgggtgccatccacggtttcgatcaggagttgtggattcagcgtgagctgatcaaccacgacgacccggttccacaggcgctgctcgacaacacctatagcaatcaatgtcagcacggcagctggtatttcgtttcatggcacagaggctacctgttctcattcgaagccatcgtagctgcgaaggtgaaggagttgaccggtgaagactgggcgctgccgtactggaactacttcaaccccgatgacccgcaggcactcaacctgccggccgcgttcctgctggacaccctgccggacggctcacccaacccgttgaaaaaatacccacgccggcccggcctgaccaaactggagcctggcccggccgatgcgttcagcctggatgccatgaaagaaaccgacttcaccgtagacggcggcatcgggttcggtggcggggtctcgggggatttcgttcagtttggcggctggacaggcgacctggaacgcaacccgcacaacaccgtgcaccgcctgatcggcggtaactacggattcatggctgacccgctgctggctggcctggacccgatcttctggctgcaccattgcaatatcgaccgcctttgggaagcctggatgagcacagcgggcaagcacatggtacgtgaccctcagtggctgaacggcccgctcgaccgggttttcatcgtgccgcaaacaggcagcgctgcatccggcattacattcaccagccgcgatacactcccagagggcagcctgcaccgcccctacgacaacttgagcatcggcaccggcgtaacaccaggagtgctaggcgtggcgcgagtcagcatgggttcacccgaccagcaaagcgttgtacctattggcgccaacgcctcggtggtgactgtaggcgctgccccggtcgtcacccatgttgatctcgaccccgcaagcactcgcgcgggcgtggcagcacttggcgccagcgttgcgggtgagcaagttacccggttgtatctgcgacttgaatcagtacgtggcaaagcgccctcaccgctgcttgatgtgtatgtcaaccttcccgccggcgcgccccccgaaaaccaccctgagcttcacgccggtagcctcacgctgttcggcttgaacgtggcgtccaaaaccgactctggccatggcggtaacggccttggctatacgctcgacattaccgacctggcccagcgactgatggccagcggcaccttcgacccggcacacctgcaggtaaccctggtaccaggcgagcagatttcggcaaacacaccggtgacggtcgagcggatcagcgtggtcaaacgcacgggcatcgtgagctga

チロシナーゼのシーケンス

T7 lac プロモーターをもつプラスミド抽出した遺伝子

pET 系ベクターの MCS 部位に、菌のゲノムから抽出したチロシナーゼ遺伝子を導入した。

マルチクローニングサイト

BL21(DE3) の形質転換 結果1

SAV1136-7 のみ、はっきりと活性がみられた。

・作成したプラスミドを T7 lac プロモーターをもつ大腸菌に導入し、チロシンを加え活性があるかどうか確認した。

チロシナーゼ BL21(Blank)PP4_19320 CE_1756 SAV_1137 SAV_1136- 7SAV_5362 SAV5361- 2Tyl 0mM 0 0.087 0.107 0.099 0.289 0.057 0.126Tyl 0.5mM 0 0.122 0.088 0.08 0.644 0.087 0.107

OD440

Tyr なし Tyr ありTyrTyr

BL21(DE3) の形質転換 結果2

114,000 84,000

47,000

31,300 25,700

17,400

チロシナーゼ PP4_19320 CE_1756 SAV_1137 SAV_1136- 7SAV_5362 SAV_5361- 2BL21分子量 53139.8 48246.3 30863.3 41408 33345.5 44112.7

114,000 84,000

47,000

31,300 25,700

17,400

可溶性画分 不溶性画分

封入体として凝集?(不活性型)

プロテアソームによる分解?

1 2 3 4 5 6 7 1 2 3 4 5 6 7

SDS-PAGE で、チロシナーゼが発現しているかどうかを確認した 多くのタンパク質が,本来のコンフォメーションに正しくフォールドされるには,安定なジスルフィド結合を形成する必要があります.ジスルフィド結合が形成されないと,これらのタンパク質は分解するか,もしくは封入体として蓄積してしまいます.( pet マニュアル p15 )

活性型?

1      2      3      4      5      6      7

BL21(DE3) の形質転換 考察と展望 目的タンパク質が正しく折り畳まれていても、封入体として凝集されてしまうため不溶性画分に存在する。この際分子量は高くなるが、

SDS により熔解され、予想と同じ箇所にバンドが確認された。折りたたみに失敗した場合は大腸菌のプロテアソームに分解されてしまったと考えられる。 大腸菌はもともとチロシンを生産するので、コントロールとの吸光度の差がみられたことから、多少でもチロシナーゼは発現していたと考えられる。 IPTG の添加濃度を減らすことで、過剰発現を抑え封入体化を防ぐ

今後の展望・論文で成功しているリゾビウムからチロシナーゼ遺伝子を抽出して比較する M-PAR-15 の形質転換(チロシナーゼ導入) MAGE 法を用いて、 M-PAR-○○← (駒さん作)の変異株を作製

参考試料等 pET System Manual タンパク質発現システム第 10版 日本語版 テクニカルガイド: 大腸菌タンパク質発現系のゴールドスタンダード pET システム活用のポイント (Merck Millipore社 ) バイオリファイナリーの実用化に向けた取組みの現状と展望

(公益財団法人 地球環境産業技術研究機構 ) フリー素材・無料画像検索エンジン「タダピク」 ゲノムデザインに向けて(生物工学会誌 -90巻 6号)代謝改変大腸菌による芳香族化合物の生産(駒さん)

ありがとうございまいした。

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