110604 2nd syoueneit workshop
Post on 18-Dec-2014
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今からでもできる! 仮想化技術を活用した省エネIT
日本仮想化技術株式会社 代表取締役社長兼CEO 宮原 徹
miyahara@VirtualTech.jp
本日のアジェンダ
• 電気の基本確認 • 仮想化屋から見た省エネIT • 新旧サーバー消費電力比較 • 社内サーバーを入れ替える • 最新サーバーの消費電力対性能 • 消費電力にまつわる色々な話 • 今すぐできる仮想化によるIT節電
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電気の基本確認
3
電気関係の基本を確認
• 電流:電気の流れる量 – アンペア(A)で表される
• 電圧:電気を流そうとする力の強さ? – ボルト(V)で表される
• 消費電力:電気を使って何かをする時の電力の量 – ワット(W)で表される – アンペア(A)×ボルト(V)=ワット(W)
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DCラックの消費電力 • 供給電圧は?
– 多くのDCでは100Vが基本 – 契約によって200V給電へ変更可能
• 供給電流は? – 基本契約で総電流量30Aぐらい – 契約によっては45Aから60Aぐらいまで可能
• 使用可能な消費電力(供給電源容量) – 冗長化して機器の供給電源系統を分けるなら総量の半分(100V30A÷2=1500W)
– 200Vでも供給電流が変わらないなら200V契約の方が沢山の機器を動かせる(200V30A÷2=3000W)
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仮想化屋から見た省エネIT
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頭の悪い非省エネIT 1. 何も考えずに機器をラックに放り込む 2. 契約電源をオーバー
– 電気使いすぎ 3. 契約を変更して供給電力UP
– ランニングコストUP 4. 何も考えずに機器をラックに放り込む 5. 契約電源をオーバー
– 電気使いすぎ 6. ラックを追加で契約
– さらにランニングコストUP 7. 1に戻る
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賢い省エネIT
1. 現在の電力消費状況を確認 2. 非効率な機器の仮想化統合を実施
– 消費電力削減 – ラック内スペース節約
3. 負荷が高いが古い機器を仮想化 – 消費電力削減 – ラック内スペース節約
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サーバーの電力消費
• CPU – 性能が高いほど電力が必要
• メモリ – 低消費電力化されてきている
• ハードディスク – 電気だけでなく発熱も高い点に注意
• チップセット – 意外と電気を喰っているし、発熱する
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新しいサーバーに替えよう
• 新しいCPUほど高性能・低消費電力 – 低電圧版CPUも利用可能
• 新しいメモリほど大容量・低消費電力 – 低電圧版メモリも利用可能
• ハードディスクは極力使わない – USBやSDから起動 – SSDへの移行
• 新しいチップセットほど??? – バス速度が高速化しているので高消費電力?
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新旧サーバー消費電力比較
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サーバーの電気使用量テスト
• 同一シリーズサーバーの世代間電気使用量をチェック
• ほぼ同一構成で待機時およびCPUにフルパワーをかけた時の消費電力を測定 – $ yes > /dev/null
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CPU コア メモリ HDD ML350 G4p Xeon 3GHz 1 3GB(DDR2) 3.5” 36GB SCSI 10kRPM x 2 ML350 G5 Xeon 5130 2GHz 2 4GB(FB-DIMM) 2.5” 36GB SAS 10kRPM x 2 ML350 G6 Xeon E5620 2.4GHz 4 6GB(DDR3) 2.5” 36GB SAS 10kRPM x 2
比較テストの結果
20 20 13
150
190
75
200 210
150
0
50
100
150
200
250
G4p G5 G6
Wat
t
OFF状態 アイドル フル
13
消費電力対クロック性能
15 19
64
0
10
20
30
40
50
60
70
G4p G5 G6
MH
z/W
14
結果考察
• 電源を入れていない待機状態でもWake On LANやiLOのために一定電力を消費
• G5世代はマルチコア化とFB-DIMM化が行われた世代のため、思ったより消費電力が高い
• G6世代でDDR3化、全体的な省電力化が図られ、フル性能時消費電力がG4世代のアイドリングと同じ消費電力
• 消費電力対性能で現行世代は約4倍の性能
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社内サーバーを入れ替える
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移行による節電効果 移行元
• 移行元サーバー:ML350 G5 – CPU: Dual-Core Intel Xeon 5120 @1.86GHz – メモリ: PC2-5300 FB-DIMM 1GB * 8 == 8GB – HDD: 250GB*2(RAID1) + 2TB*2(RAID1) – 電源: 850W電源×2系統 – その他:SCSIカード(PCI-X), LTO3ドライブ
• 消費電力:124W + 152W = 276W • iLO2による温度表示
– CPU付近: 38℃ – メモリ付近: 82℃ – アンビエント ゾーン: 28℃ – I/O ボード ゾーン: 48℃
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移行による節電効果 移行先
• 移行先サーバー構成:ML350 G6 – CPU: Quad-Core Intel Xeon 5506 @2.13GHz – メモリ: PC3-10600R 4GB * 3 = 12GB – HDD: 250GB*2(RAID1) + 2TB*2(RAID1) ※移行元からそのまま移植
– 電源: 460W電源×2系統 – その他: SCSIカード(PCI-E), LTO3ドライブ
• 消費電力:87 + 51 == 138W • iLO2による温度表示
– CPU付近: 40℃ – メモリ付近(最高値): 43℃ – アンビエント ゾーン: 25℃ – I/O ボード ゾーン(最高値): 42℃ – システムゾーン: 69℃
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移行による節電効果 考察
• 移行元:276W • 移行先:138W • 節電効果:138W(50%削減)
– メモリ容量が8GB→12GBで4GB増加 • 発熱量が低下
– FB-DIMMの消費電力と発熱が高かったことが分かる
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最新サーバーの消費電力対性能
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仮想化した場合
• 旧型16コアマシンと新型48コアマシンでDBのベンチマーク性能比較
• 同時に消費電力を測定し、性能対消費電力を比較
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CPU コア メモリ
Dell PE R905 Opteron 8346HE 1.8GHz x 4 16コア 28GB(DDR2) Dell PE R815 Opteron 6174 2.2GHz x 4 48コア 256GB(DDR3)
TPC-ベンチマーク結果
35174
320874
0
50000
100000
150000
200000
250000
300000
350000
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
tps
VM(4vCPU)
R905 R815
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消費電力対性能結果
79
438
0 50
100 150 200 250 300 350 400 450 500
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
tps
VM(4vCPU)
R905 R815
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結果考察
• マルチコア化を進めることでスケーラブルに性能向上が見込める
• ただし、並列化の度合いの高い処理を実行すること
• I/Oボトルネックが発生すると、CPUの性能を十分に発揮できない
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消費電力にまつわる色々な話
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データセンターレベルで見ると
• PUE(Power Usage Effectiveness)を考慮 • PUEが1で冷房等一切無し状態 • PUEが2で空調が機器と同じ電力を消費 • 先進設計のDCでPUEが1.1~1.2ぐらい • 何も考えていないDCでPUEが2以上 • データセンター選びの際にはPUEも留意
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DC設計のあれこれ
• ホットスポット(機器の熱が溜まる所)を如何に効率良く処理するか
• 基本は前から冷たい空気を入れて、後ろに熱い空気を出す
• 冷たい空気は下に、熱い空気は上に行くので、下から冷やして上に逃がす
• 冷やし過ぎなくてもいいらしい
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電源効率の話
• 「電源への入力」と「電源からの出力」の差の比率 – 電源部分でのロス率と言ってもいい
• ENERGYSTARの「80PLUS」プログラム
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20%負荷 50%負荷 100%負荷 80PLUS 80% 80% 80% 80PLUS Bronze 82% 85% 82% 80PLUS Silver 85% 88% 85% 80PLUS Gold 87% 90% 87% 80PLUS Platinum 90% 92% 89%
※100V時の電源効率
ワットチェッカー
• 手軽なのはワットチェッカー
• 積算料金(円)、CO2換算(kg)、電圧(V)、電流(A)、電力(W)、皮相電力(VA)、電源周波数(Hz)、力率(PF)、積算電力量(kWH)、積算時間(H)の10種類を測定
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電源タップに電力計
• 色々な種類がありますがデジタル表示が分かりやすい
• 右は新東電器製のタップ
• 消費電力しか測れないので分かりやすいが物足りないかも
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SPECpower
• ベンチマークの標準化団体SPECが策定したサーバー消費電力計測用ベンチマーク
• 現在「SPECpower_ssj2008」がリリースされており、「SPECvirt_sc2010」や「SPECweb2009」にも組み込まれている
• 認定された電力計が必要 – YOKOGAWA WT210/WT500 – HIOKI 3334 など
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横河メータ&インスツルメンツ
• WT210 • RS-232CでPCと接続可能 • ¥210,000
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日置電機
• AC/DC パワーハイテスタ 3334 • RS-232CでPCと接続可能 • ¥150,000
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弊社採用品
今すぐできる仮想化によるIT節電
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今すぐできる調査
• どれぐらいの電力を消費しているか調べる – エコワットやサーバー内蔵機能で – Joulemeter(Microsoft Research) – HWMonitor(CPUID)
• CPU使用率を調べる • メモリ使用量を調べる • ディスク性能使用率を調べる
– 容量ではなくIOPS 35
今すぐできる仮想化
• 無料の仮想化ソフトウェアもかなり使える • 低価格なサーバーマシンで仮想化
– 低価格だとUnbuffered Non-ECCなDDR3メモリも使える可能性があるのでさらに安くできる
• とりあえず古いサーバーを3個イチぐらいで移行してあげることを想定してみると – スペース3分の1 – 消費電力3分の1
• ただし、障害発生時のリスクを織り込むこと 36
デスクトップでも仮想化
• ホストOS型仮想化でデスクトップ集約 – 2台も3台もPC動かしていませんか?
• 液晶モニターを暗くしよう – バックライトが暗くても十分使える
• SSDを使おう – 性能も上がって消費電力も下がる
• リモート仮想デスクトップは? – シンクライアントは消費電力抑えめ – サーバーに意外と負荷がかかる – 省電力という点では少し弱いかも・・
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まとめ
• まずは消費電力測定→見える化 • IT機器でどのように電気が使われているのか理解しよう – CPU、メモリ、電源効率
• どのような方法で節電できるか把握しよう • 仮想化して節電しよう
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