イオンビームによる表面・界面の分析と創製

顔写真

Keywords: イオンビーム、表面・界面、スピン

電気・電子機能分野 セラミックス表面・界面グループ

鈴木 拓

表面・界面ではその低次元性に起因して特有の状態が発現しており、その解明は物性研究の主要

課題の一つです。とりわけ、表界面の数原子層（最表面）の原子配置、電子状態、スピン状態の分

析・解明は、触媒やセンサー等の表面物性を応用する様々な技術開発で重要です。

従来の手法では困難であった分析を可能にするために、イオンビーム技術の高度化に取り組んでい

ます。例えば、分子-表面化学反応機構の解明とガスセンサ開発への応用や、スピン偏極イオン

ビームの開発とスピン素子材料開発への応用などに取り組んでいます。

・ 鈴木拓、酒井治、“偏極4He+イオンビームによるスピン依存イオン散乱とその応用”表面科学38（2017）164.・ T. T. Suzuki, O. Sakai. “Spin-orbit coupling and surface magnetism coexisting in spin-dependent low-energy He + -ion

surface scattering“ PHYSICAL REVIEW B. 95 (2017) 155437.・ T. T. Suzuki, Isao Sakaguchi. “Analysis of trace n-alkane in air by cryogenic-temperature programmed desorption”

JOURNAL OF VACUUM SCIENCE & TECHNOLOGY A. 35 (2017) 041401.

イオンビームによる表面・界面分析の高度化

原子位置やスピン分極

分子と表面の化学反応

軽元素（ex. Li）のイメージング

元素選別表面スピン分析装置

ヘリウムイオン顕微鏡用飛行時間分析システム

表面化学応答材料

SUZUKI.Taku@nims.go.jp ｜　https://samurai.nims.go.jp/profiles/suzuki_taku

高感度半導体ガスセンサの開発

電気・電子機能分野 セラミックス表面・界面グループ

齋藤 紀子SAITO.Noriko@nimsgo.jp | http://www.nims.go.jp/research/functional-materials/index.html

Keywords: ガスセンサ、粉体合成、溶液プロセス

環境や健康への関心の高さ

空気質モニタリングや呼気ガス健康診断への要望

モバイル機器へのセンサ搭載の需要拡大

• Noriko Saito, Ken Watanabe, Hajime Haneda, Isao Sakaguchi, Kengo Shimanoe. “Highly Sensitive Ethanol Gas Sensor Using Pyramid-Shaped ZnO Particles with (0001) Basal Plane”. J. Phys. Chem. C. 122 [13] (2018) 7353-7360.

• Noriko Saito, Kenji Matsumoto, Ken Watanabe, et al, “Microscopic and Isotope Tracer Study on the Growth of Spherical ZnO Particles in Water-Ethylene Glycol Solvent” Cryst. Growth Des. 15[6] (2015) 2609-2619.

ppbレベルの希薄ガス検出

呼気健康診断・ウェルネスセンサ

VOCガスセンサ

結晶面やナノ構造を利用した高感度化

ガス選択性向上のための触媒探索

小型化、省電力化

ガスセンサ材料のレセプタ粉体として、ピラミッド型酸化亜鉛を溶液プロセスによって合成

(0001)

{1‐10‐1}

1 ppm

5 ppm

50 ppm

エタノールガス中での電気抵抗の変化（320℃）

高感度・高選択性、酸化物半導体ガスセンサ

酸化物半導体粒子の結晶面、形状、サイズ制御

1 ppm以下の希薄ガスの検知のための高感度レセプタ粒子の開発

酸化亜鉛粒子を用いたエタノールガス（50ppm）へのセンサ感度（抵抗比）。ピラミッド粒子の活性結晶面の効果で、他の粒子に比べて高い感度が得られた。

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機能性材料