レビュー手法活用による品質の見える化と改善
DESCRIPTION
2013年10月24日(木)に開催したセミナー資料の編集版になります。 なぜソフトウェアレビューやテストを行っているのに、品質が上がらないのか? これまでのレビュー方法のどこに原因があり、どうすればその欠点を補い、成果物の品質を上げることができるのか? セミナーではこれまでのソフトウェアレビューの問題点を取り上げ、レビューを品質改善に活用するための方法をご紹介いたしました。TRANSCRIPT
1 All Rights Reserved, Copyright© ARCTEC,Inc. 2013
レビュー手法活用による
品質の見える化と改善 セミナー内容のご紹介
本セミナーの流れとポイントをご紹介致します
株式会社アークテック
シニアコンサルタント 石川 和則
2 All Rights Reserved, Copyright© ARCTEC,Inc. 2013
1.プロジェクト成功を阻害する品質要因とは
• レビューは品質確保の常套手段 – 国内プロジェクトの8割以上はレビューを活用している。
– ではプロジェクトの失敗とは? – PMBOKのプロマネ・スコープで考えると・・・
– 品質分析⇒失敗原因を探ると・・・
– どうやって対策すべきか? – 旧来の対策パターンには、どのような問題があるのか・・・
• 何故レビューで対策しないの? – 多くの現場が、レビュー工程を対策できないのは
何故なのかを考えると・・・・
3 All Rights Reserved, Copyright© ARCTEC,Inc. 2013
2.Wモデルによる品質確保
• だからWモデルで改善しよう! – Wモデルを多数の現場が既に活用している
– しかし効果は不十分・・・・
• レビュー効果の阻害要因を考える – 一体どんなものが阻害要因なのか?
– これを解決できれば・・・
• そもそもレビューすべき品質には2つの種類がある – 2つの品質とはどのようなものなのか・・・
– レビューではこれらをどう考えるのか・・・
4 All Rights Reserved, Copyright© ARCTEC,Inc. 2013
3.レビューの種類と効果
• レビューの種類と進め方、それぞれの特徴 – インスペクション
– 公式レビュー
– ウォークスルー – 公式もしくは非公式レビュー
– ピアレビュー/チームレビュー – チーム内のレビュー、個人的レビュー
– それぞれ一長一短がある – 特性や利点、欠点を理解する
• レビュー方法による品質向上の特性 – 最も効果の高い方法はどれなのか?
• レビューを成功させるガイドラインとは – 原則としてガイドラインを知っておこう・・・
• レビュー観点標準化の例 – レビュー活用は国際的にも品質改善の鍵!!
5 All Rights Reserved, Copyright© ARCTEC,Inc. 2013
4.レビュー支援ツール活用による効果とは
• レビュー支援ツールを活用するポイント – レビュー計画作成機能の提供
– レビュー成果の測定と判定の実現
– レビュー参加者の時間と場所の制約からの解放
– レビューノウハウの共有によるレビュースキルの学習効果
– レビュー結果の確実な記録と蓄積によるプロセス改善効果
• まとめ – レビュー支援ツールの活用への期待とは?
– しかしプロジェクト成功を阻害する品質要因は他にもある?! 品質要件番号: 品質特性分類: 機能性 品質副特性分類: - 作成者
承認者
確認時期 確認済み
□□□□
□□□
□□□
□□
□□□
□□
□
□□□
□□
機-02-02
品質要求記述
大項目:
中項目:
小項目:
アクセス制限機能の設計内容や外部動作の定義が適切か?
ハードウェア(含、インフラ)で実現される部分とソフトウェアで実現される部分が明らかか?
アクセス制限をどのような機能で実現しようとしているのか?
確認方法 具体的な確認の手順、目標値、指標、その他の記述台帳アクセス制限の実現方法や実現内容が記述されているか?
バグ修正後の確認テストのログ・データが品質管理者により確認されているか?
不正アクセスを想定したユースケースで発生したバグが適切に対処されているか?
上記のテスト実施のログ・データが品質管理者により確認されているか?
バグ修正後の確認テストのログ・データが品質管理者により確認されているか?
ドキュメントレビュー
テスト時のログ・データが品質管理者と運用責任者により確認されているか?
回避策もしくは対策後のテストによるログ・データが品質管理者と運用責任者により確認されているか?
上記シナリオで問題が発生した場合の回避策もしくは対策が適切に実施済みか?
回避策もしくは対策後に十分な確認シナリオが実施されているか?
システム構成、環境の十分性
台帳情報の漏洩対策不足
どのようにして、台帳の情報にアクセスできる社員を限定しているのか不明確である。
不正アクセスを想定したユースケースがテストケースに含まれているか?
不正アクセスを想定したユースケースのテストが実施されているか?
試験運用手順上の台帳への不正アクセスに関するシナリオが十分な内容か?
上記シナリオが実施されているか?
ドキュメントレビュー
成果物レビュー
テスト実施
アクセス制限機能に対するバグが適切に対処され修正済みであるか?
上記のテスト実施のログ・データが品質管理者により確認されているか?
アクセス制限機能に関するテストケースが準備されているか?
アクセス制限機能に関するテストが実施されているか?
各社員のアクセス制限や権限の変更の方法や制約が適切に設計されているか?
印
テスト実施
成果物レビュー
機能テスト
方式検討
インスペクション基本設計
印
アクセス履歴の管理機能や不正アクセスの検知機能が適切に設計されているか?
情報漏えいに繋がるアクセスの回避とアクセス履歴管理の実現方法に無理がないか?
システムテスト
成果物レビュー
テスト実施試験運用
開始 #### 終了 11/2 開始 #REF! 終了 #REF! 開始 9/4 終了 #### 開始 4/5 終了 6/1件数 割合 件数 割合
件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合 件数 割合
A仕様ミス・仕様不適切・顧客との打ち合わせ不足・リバース時の仕様復元ミス/抜け/不足・仕様遅
0 0.0% 0 0.0% 1 2.6% 11 5.5% 12 3.8%
B 仕様モレ 9 19.1% 2 7.7% 3 7.9% 7 3.5% 21 6.7%C 仕様あいまい 2 4.3% 2 7.7% 6 15.8% 22 10.9% 32 10.3%D 暗黙の仕様 0 0.0% 7 26.9% 1 2.6% 14 7.0% 22 7.1%E 仕様追加(オリンパスのソフト側) 7 14.9% 0 0.0% 0 0.0% 3 1.5% 10 3.2%F 仕様変更(オリンパスのソフト側) 0 0.0% 2 7.7% 0 0.0% 28 13.9% 30 9.6%G 協調作業ミス(ソフトハウス・ハード)・設定ミス 0 0.0% 0 0.0% 1 2.6% 3 1.5% 4 1.3%H オリンパス側テストミス 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 14 7.0% 14 4.5%I 仕様変更(オリンパスのハード側)・ハードのミス 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 2 1.0% 2 0.6%J 仕様追加(オリンパスのハード側) 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0%K 仕様追加(ユーザ側) 1 2.1% 0 0.0% 5 13.2% 2 1.0% 8 2.6%L 仕様変更(ユーザ側) 0 0.0% 0 0.0% 6 15.8% 3 1.5% 9 2.9%
ソフトハウス系 Mソフトバグ(デグレードを含む)・ソフトハウスの思いこみ・ソフトハウスの仕様忘れ
22 46.8% 22 46.8% 10 38.5% 10 38.5% 9 23.7% 9 23.7% 67 33.3% 67 33.3% 108 34.6% 108 34.6%
DLL系 N DLLバグ 2 4.3% 2 4.3% 3 11.5% 3 11.5% 1 2.6% 1 2.6% 7 3.5% 7 3.5% 13 4.2% 13 4.2%O 不明 4 8.5% 0 0.0% 5 13.2% 4 2.0% 13 4.2%P その他(他メーカのバグ・Fab1のバグ・再現性なし) 0 0.0% 0 0.0% 0 0.0% 14 7.0% 14 4.5%
小計(件)
:仕様系:作業系:ハード系:ユーザ系:ソフトハウス系:DLL系:その他
立検~現調中期
1
0.0%
0.0%
2.1%
18 38.3%
0
0
17 5.4%
312
5 13.2% 18 9.0% 27 8.7%
50.0%
13 50.0%
0 0.0%
0 0.0%
0
11 28.9%
1 2.6%
0 0.0%
11 28.9% 2.5%
85 42.3%
17 8.5%
40.7%
18 5.8%
2 0.6%
その他
QDI 鳥取三洋
127仕様系
作業系
ハード系
ユーザ系
2 1.0%
4 8.5% 0 0.0%
47 26 38 201
全体MHL-455s × 1
MHL-455sosp × 1MHL-545 × 1
実機テスト~現調完了 立検~現調完了現調開始~現調中期
ChimeiFab2AcerFab2
MHL-435/535 × 9SHL-450 × 2SHL-550 × 3AR-2045 × 2
MHL-545 × 5
バグ原因分布:QDI
9%
4%
47%
38%
2%
バグ原因分布:鳥取三洋
12%
50%
38%
バグ原因分布:Acer
28%
3%
29%
24%
3%
13%
バグ原因分布:Chimei
2%1%
43%
8%
34%
3%
9%
バグ原因分布:全体
1%
9%
4%
40%
6%
5%
35%
0
1000
2000
3000
4000
5000
6000
7000
0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000 160000 180000 200000
障害
発生
数
実施済テスト項目数
HB書店システム 受入テスト以降の信頼度成長(ガンマ分析モデル)
(除く、Invarid、Duplicate、サビ企要望:2012年3月28日15時時点)
Faults Gamma Model 3次曲線近似
受入① 受入② 受入③
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
合目
的性
正確
性
標準
適合
性
セキ
ュリ
ティ
相互
運用
性
成熟
性
障害
許容
性
回復
性
理解
性
習得
性
運用
性
時間
効率
性
資源
効率
性
設置
性
共存
性
環境
適応
性
置換
性
安定
性
解析
性
変更
性
機能性 信頼性 使用性 効率性 保守性(可用性) 移植性
HB書店システム 実際の品質特性網羅点数状況
当初の計画 一般的な網羅 実際の網羅
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
0
100
200
300
400
500
600
30:商
品-商
品詳
細表
示
30:商
品-商
品検
索
10:会
員-会
員
30:商
品-商
品登
録・変
更
40:受
注-(
カー
ト)か
ら
(注文
完了
画面
)まで
10:会
員-ポ
イン
ト
10:会
員-ア
カウ
ント
30:商
品-レ
ビュ
ー(コ
ンシ
ュー
マ確
認)
40:受
注-受
注情
報
50:そ
の他
-アフ
ィリ
エイ
ト
10:会
員-店
舗
50:そ
の他
-ラン
キン
グ
30:商
品-T
RC商
品マ
スタ
連携
40:受
注-(
大口
注文
見積
入力
フォ
ーム
)
から
(注文
一括
登録
完了
)まで
40:受
注-通
常
30:商
品-H
MV連
携
(HM
V商品
を自
サイ
トで
販売
)
50:そ
の他
-レコ
メン
ド
障害発生機能TOP17
不具合総数 累積
6 All Rights Reserved, Copyright© ARCTEC,Inc. 2013
本セミナーに関する詳しいお問い合わせは下記まで
株式会社アークテック システムソリューショングループ 営業担当 URL: http://www.arctec.jp/ e-mail: [email protected] 〒103-0027 東京都中央区日本橋3-5-13 三義ビル5F TEL: 03-3517-1010 FAX: 03-3273-1030
ソフトウェア品質管理トレーニングシリーズ [集合教育] のご案内
各プロジェクトでシステム開発に携われているエンジニアの方を対象として、システムのテスト業務を 進めるにあたり品質向上とテスト業務へのモチベーション向上に向けた目標意識の育成を主な目的に 2日間の講座を用意いたしました。 また、本講座の前にディスカッション・テーマを与え、講座の最後にテーマに沿ったディスカッションを 行うことで受講者が現場業務で感じている「問題点」や「悩み」を課題として顕在化し、以降の改善や 対策に向けた意識つけも行います。
PM・PLのためのソフトウェア品質管理者入門セミナー (全2日) [集合教育]
今日の企業向けシステムの開発では、そのプロジェクトに割り当てられた限られた期間とコストの中で 要求仕様に基づく高い品質を実現する必要があります。また、システム開発を担当したエンジニア自らが 効果的なテストを立案し実施しなければなりません。このためにはシステム開発に携わるエンジニア 全員が高い品質意識を持つと共に高度なテスト技法を習得しておく必要があります。 本セミナーでは、システム開発エンジニアが持つべき品質意識と、テストケース設計時に活用すべき 基礎技法を理解した上で、それを用いたテストケースの作成やテスト管理の手法、ツールの活用などに ついて演習を交えながら解説します。
ソフトウェア開発エンジニアのための実践的テスト・品質管理技法セミナー (全2日) [集合教育]
※ 詳細につきましては弊社ホームページをご覧ください。