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安全な気候:「350.org」という名前には、大気中のCO2濃度350ppm が象徴する「安全な気候」というメッセージが込められています。
温室効果
小
温
室効果
大
熱の放出
熱の放出
熱熱
現在の地球
200年前の地球
私たちが暮らす地球は今、温暖化という問題に直面しています。地球温暖化とは地球の表面の平均温度が上昇する現象で、エネルギー供給のための化石燃料(石炭・石油・天然ガスなど)消費によって排出される「温室効果ガスの増加」が主な原因です。
そもそも温室効果ガスは、太陽の熱を大気中に閉じ込め、地
球の表面を温める「毛布」のような役割を果たしているガスです。現在、人間活動により大気中の温室効果ガス濃度が高くなっており、より多くの太陽熱が大気中に閉じ込められ、地球の温度が上昇しています。
地球温暖化問題を専門とする科学者の97% 以上が、「地球温暖化が人間活動によるものである」と断定しています。
地球温暖化と強く関係する温室効果ガスの一つが、二酸化炭素(CO2)です。大気中のCO2濃度は、人類が地球上に誕生して以降、275ppm* 前後を保っていました。しかし産業革命をきっかけに、人類は石炭や石油などの化石燃料を大量に消費し始め、それに伴ってCO2濃度は急上昇しました。
現在、大気中のCO2濃度は「安全な濃度の上限値」と言われる350ppmを大きく上回る400ppmを突破しており、地球温暖化は「危険水準」へと突入しています。安全な地球環境を維持するためには、今すぐ大気中のCO2濃度を下げる必要があります。
*ppm :「parts per million」 の略で100万分の1の意。
もし人類が、これまで文明を発展させ、命を育んできた状態と近い地球環境を保全したいと願うなら、CO2濃度を現在のレベルから350ppmまでは削減する必要があるだろう。
ー元NASA気候科学者 ジェームズ・ハンセン
what is climate change -“地球温暖化”って、本当に起こっているの?-01
02the ppm problem -大気中のCO2が急上昇?-
二酸化炭素(CO2)
1850
350
250
275
0 500 1000 1500 2015
300
400
CO2(
ppm
)
危険水準
大気中のCO2濃度
第二次産業革命の始まり
現在のCO2
気温上昇1.5℃未満に抑えるには化石燃料の
90%が燃やせません。
3670 ギガトン/CO2換算
世界の化石燃料埋蔵量
地球の平均気温は驚異的な速度で上昇しています。氷河期から産業革命前までの5000年間で、気温の上昇は平均で4~7℃程度でした。しかし、産業革命以降の短期間で、地球の平均気温は既に1℃も上昇していて、このまま人類が化石燃料を大量消費する社会を継続させると、2100年までに最大で3.2℃~5.4℃上昇すると言われています。
温暖化による自然災害の悪化はすでに起こっており、近年では熱波や洪水、干ばつ等の異常気象が世界各地で頻発しています。また、これらの自然災害による人類の生活や健康、食糧生産、水資源等や生物への悪影響も増え続けています。このまま進むと、地球温暖化は世界経済にも深刻な悪影響を及ぼすリスクがあります。
人間社会と自然環境への壊滅的な影響を避けるには、産業革命前と比べ地球の平均温度の上昇を1.5℃未満に抑える必要があります。
そのためには、2015年以降のCO2総排出量を世界全体で243ギガトン*以内におさえなければなりません。この残された排出量を「カーボン・バジェット(炭素予算)」と呼びます。世界の年間CO2排出量は約40ギガトンに達しているため、カーボン・バジェットを使い切るまで残された時間は6年しかありません。
一方、世界の化石燃料埋蔵量はカーボン・バジェットの約9倍に当たる3670 ギガトン(CO2換算)と推定されています。気温上昇を1.5℃未満に抑えるには、約90%の化石燃料を採掘せず、地中にとどめておかなければなりません。この燃やせない化石燃料を「カーボン・バブル」と呼びます。
危険な地球温暖化を回避するためには、世界が協力し化石燃料消費を大幅に削減しなければなりません。
*Gt:ギガトン=10億トン
2015年にパリで開催された気候変動に関する国際会議(通称COP21)で、世界195カ国が「パリ協定」を採択しました。この合意で、地球の気温上昇を1.5℃未満に抑えるための取り組みを推進し、21世紀後半までに温室効果ガスの排出をゼロにすることが約束されました。
243ギガトン/CO2換算残された炭素予算『カーボン・バジェット』
03 climate impacts -地球温暖化による悪影響-
クライメート・ジャスティス:温暖化の被害を最も受けるのは、先進国と比べCO2の排出量が少ない貧しい国や地域の人々です。温暖化への取り組みは、彼らのような社会的弱者を守る「クライメート・ジャスティス(環境正義)」への取り組みでもあります。
壊滅的な地球温暖化を防止し、自然環境と人類の平和な暮らしを守ることが350.orgのミッションです。
04keep fossil fuels in the ground
-化石燃料はそのまま地中に-
私たちは日本中の機関投資家に対して、化石燃料や原発関連企業への投融資を引き揚げ、持続可能な開発を支える分野へと投資先を転換するよう働きかけています。
follow the money ーお金の流れで世界を変えようー
dives tment for a sustainable future
05
06
ーダイベストメント:一人一人ができるアクション!ー
化石燃料や原発依存から脱却し、持続可能な自然エネルギー100%社会を構築することが、私たちのビジョンです。
地球上の全ての生き物にとって安全な暮らしを守るためにまず必要なのは、環境破壊を進める化石燃料や原発関連の企業などへのお金の流れを止めることです。そして、持続可能な社会づくりを支える「新たなお金の流れ」を構築しなければなりません。
「ダイベストメント」とは、「インベストメント」(投資)の逆で、「資金を引き揚げる」ことを意味します。
個人の預金先や投資先に化石燃料や原発に投融資していない機関を選んだり、所属先の組織に対してダイベストメントを訴えたりすることで、持続可能な社会への移行を加速させることができます。つまり「ダイベストメント」とは、私たち一人一人が自分たちの「お金の使われ方」を意識して行動するという、誰もが参加できる方法なのです。
もし、私たちのお金を含む大規模な資産を運用をする「機関投資家」がダイベストメントをすれば、未来世代を守る新たなお金の流れを切り開く事ができます。引き揚げた資金を持続可能な社会の実現に取り組む企業に投融資すれば、私たちの手で環境と社会に配慮した金融制度を築きあげることができます。
低炭素社会を実現するためには、現在の社会全体を見直す必要があります。その一つが「お金の流れ」です。
私たちのお金は、銀行や年金基金、政府の補助金で運営される公的機関や保険会社などの機関投資家の手に渡り、そこから株式や債券だけでなく、他にも多くの事業に使われています。
問題は、どんな事業や株式に投資・融資(投融資)されているかです。実は私たちのお金が、地球温暖化を悪化させる化石燃料関連企業や、放射能汚染のリスクを抱える原発関連企業などへ流れているのです。
私たちの預貯金が石炭発電所を作ってる?私たちが銀行に預けたお金が、日本国内だけでなくインドネシア、ベトナム、オーストラリアなどで、CO2を最も排出する石炭火力発電所や炭鉱の建設プロジェクトに使われています。また、これらのプロジェクトが地元住民らの生活に様々な悪影響を与えている事例も報告されています。
ダイベスト!
未来を守るお金の流れ
CO2
X
公的機関
銀行
保険会社
機関投資家
公的機関
銀行
保険会社
機関投資家
公的機関
銀行
保険会社
機関投資家
公的機関
銀行
保険会社
機関投資家
CO2
未来を脅かすお金の流れ
地球規模の気候変動問題の主要因である化石燃料への依存を止め、自然エネルギー社会への移行を進めなければなりません。
レオナルド・ディカプリオ / 俳優、環境活動家
わたしたち"市民"の毎日のお金の使い方を変えない限り、環境破壊は止まりません。だから、ひとりひとりがまず、気付く。自分の、そして社会のお金の使い方、使われ方を見る、知る、考える。そして、変えてみる、シフトする。それが、『ダイベスト』。さあ、みんなではじめよう、いのちが喜ぶ地球をとりもどすために。
野中ともよ氏 / NPO法人 ガイア・イニシアチブ代表
私は年金基金や保険会社などの企業に呼びかけ、化石燃料に依存する経済への投資を減らし、自然エネルギーにシフトさせるよう促してきました。ー 2014年11月2日気候変動に関する政府間パネル(IPCC)記者会見にて
パン・ギムン / 国連事務総長
化石燃料依存を脱し、クリーンなエネルギーへ転換することは、私たちの未来への責任です。今を生きる私たちこそがこのグリーン革命の担い手にならねばなりません。
平田仁子 / 気候ネットワーク理事・東京事務所
圧倒的多数の化石燃料資源は使用出来ません。気候変動は国際金融システム全体の回復力、そして長期的な繁栄を脅かす問題です。
マーク・カーニー / イングランド銀行総裁、金融安定理事会(FSB)議長
オランダ公務員年金(ABP)
ノルウェー政府年金基金(GPFG)
年金基金 生命保険会社
カリフォルニア州職員退職年金基金(米国)
アクサ保険金融グループ(フランス)
アリアンツ生命保険(ドイツ)
金融・銀行
シアトル(米国)
オスロ(ノルウェー )
都市 大学・教育機関
オックスフォード(英国)
オックスフォード大学(英国)
スタンフォード大学(米国)
シティグループ(米国)
[詳しい情報は gofossilfree.org/commitments にて]注目のダイベストメント表明
世界の金融界を動かすダイベストメント:近年、ダイベストメントは財産を守る手段としても注目されています。気温上昇を1.5~2°C 未満に抑える場合、埋蔵が確認されている化石燃料の90%以上が使用することのできない「カーボン・バブル」となります。このため、これらの資源を保有する化石燃料関連企業に注ぎ込まれた資金が、不良資産になるリスクが高まっています。増加する金融リスクを避けるため、近年では金融機関さえもが化石燃料への投資を引き上げるケースが増えています。ダイベストメントをした金融機関には、シティグループやバンク・オブ・アメリカが含まれます。
A Divesting World -世界に広まる”ダイベストメント”-07
世界では、お金の流れがすでに変わりつつあります。ダイベストメント運動は米国ペンシルベニア州のスワースモア大学で始まり、爆発的に世界中に広がっています。2015年12月時点で、40ヵ国以上の500団体がダイベストメントを表明しており、運用資産は合計3兆4千億ドル (約418兆円)にのぼっています。ダイベストメントをした団体の中には、世界大手の保険会社 AXAやALLIANZ、ノルウェー・オランダ・スウェーデンの年金基金、シドニーやオックスフォードなど世界中の40を越える都市、さらにスタンフォード大学を含む50以上の教育機関が名を連ねます。
ダイベストメント運動は新たな社会経済システムを切り開く取り組みで、世界中に広まっています。
08 Endorsements -ダイベストメントサポーターの声 -
右にあるQRコード、もしくは下記のリンクからメーリングリストやボランティア登録が行えます。この機会に一緒に「思い」を「行動」に移しましょう!http://350.org/ja
advocacy
research
digitalcampaigns
creativeactions
workshops
sns/media
350.org Japanはニューヨークに本部を置く国際環境 NGOの日本支部です。私たちは「エネルギー」「お金の流れ」「市民の力」に焦点をあて、地球温暖化に立ち向かう国際的なムーブメントを構築しています。私たちは、持続不可能な化石燃料や原発にも頼らない、100%自然エネルギー社会の実現を目指しています。350.org Japan はセミナーやワークショップ、調査、上映会、アートイベントやSNSを通じた啓発活動など、様々なアクションを展開してきました。国境を越えたボーダーレスな活動をする私たちと共に、持続可能な社会を目指しませんか?
research assistant化石燃料関連企業や原発関連企業へ投融資しない「グリーン・バンク」を調査するリサーチャーを募集しています!
digital campaignerインフォグラフィックの作成、350.org Japan公式HPのアクセサビリティ改善などで協力してくれるデジタルキャンペーナーを募集しています!
sns campaigner350.org Japan公式HPや公式SNSを使い、ブログや記事を投稿するSNSキャンペーナーを募集しています!
event staff350.org Japanが企画・出展するイベントでスタッフとして参加してくれるボランティアを募集しています!
artivism/actionsアートを使い温暖化やダイベストメントに関するメッセージを表現するフォトグラファー・ビデオグラファー・画家・彫刻家・その他「アーティビスト」を募集してます!また、様々なステークホルダーを巻き込むため、意思決定者に対して政策提言活動をするスタッフも募集してます!
350.org Japanでは、サポーターを募集しています。たくさんの方法で活動に参加できます。
350.org Japan: 東京都千代田区一番町9-7-6F Tel:03-3230-7600 Mail:[email protected] 公式HP:350.org/ja /350japan @350_japan Brochure Design:outasight design HP:www.outasights.com OUTASIGHTYMG
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