30 年3 月3 日(土),4 日(日)...

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平成 30 3 3 日(土),4 日(日) 大会テーマ “困難”に向かい合うこと、そこで見出すべきこと ―熊本地震後、レクリエーション・スポーツは 何ができたのか、何をすべきなのか―

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平成 30年 3月 3日(土),4日(日)

大会テーマ

“困難”に向かい合うこと、そこで見出すべきこと

―熊本地震後、レクリエーション・スポーツは

何ができたのか、何をすべきなのか―

- 1 -

第 30 回九州レジャー・レクリエーション学会

くまもと大会

目 次

目次・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

名称,主催,共催,後援,期日,会場,実施内容,実行委員会・・・・・・ 2

大会日程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

熊本学園大学へのアクセス方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

学会会場建物への案内・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

情報交換会周辺地図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

参加者へのお知らせ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

発表者へのお知らせ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

発表プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

発表抄録(研究発表,実践発表)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

基調講演・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16

シンポジウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23

- 2 -

名称,主催,共催,後援,期日,会場,実施内容,実行委員会

【名 称】

第 30 回九州レジャー・レクリエーション学会

くまもと大会

【主 催】

九州レジャー・レクリエーション学会

【共 催】

日本レクリエーション協会

(公認指導者養成課程認定校 九州・沖縄ブロック研修会)

【後 援】

熊本県教育委員会,熊本県レクリエーション協会,熊

本県総合型地域スポーツクラブ連絡協議会,熊本日日

新聞社,熊本学園大学

【期 日】

2018 年 3 月 3 日(土),3 月 4 日(日)

【会 場】

熊本学園大学(〒862-8680 熊本市中央区大江 2-5-1)

【実施内容】

キックオフレクチャー,研究発表,実践発表,

基調講演,シンポジウム,総会

【実行委員会】

実行委員長 立木 宏樹(熊本学園大学)

滝口 真 (西 九 州 大 学)

中山 正剛,神田 亮(別府大学短期大学部)

- 3 -

大会日程

平成 30年 3月 3日(土)

17:00 受付 14 号館 1 階

理事会 14 号館

第 1 会議室

会員・参加者控室 14 号館

1412 教室

18:00 開会行事(会長挨拶、実行委員長挨拶、諸連絡ほか) 14 号館

1411 教室

18:10 キックオフレクチャー

(学会大会趣旨の説明,司会:滝口 真 氏)

「熊本地震に遭遇して―あの日、その後、そしていま思うこと―」

立木 宏樹 氏(熊本学園大学・学会大会実行委員長)

14 号館

1411 教室

19:30 情報交換会

『一代屋』(熊本市中央区水前寺 1-10-10) TEL:0963826436

大学より徒歩

10 分~15 分

平成 30年 3月 4日(日)

9:00 受付 14 号館 1 階

9:20 研究・実践発表(発表 12 分、質疑応答 8 分)※2 演題 14 号館

1411 教室

10:05 休憩

10:15 研究・実践発表(発表 12 分、質疑応答 8 分)※2 演題 14 号館

1411 教室

以降は市民公開内容(参加費無料)

11:20

基調講演(司会:立木 宏樹 氏)

「熊本地震後の復興過程―これまでといま、これからの支援のあり

方」

髙木 亨 氏(熊本学園大学社会福祉学部准教授)

14 号館

1411 教室

- 4 -

12:10 休憩・昼食

13:00 シンポジウム

「くまもとの復旧・復興過程と支援のあり方―レクリエーション・ス

ポーツへの期待」

●シンポジスト

久保 誠治 氏(熊本 YMCA 尾ヶ石保育園園長)

『震災とレクリエーション―平時が非常時の鏡―』

斎藤 陽子 氏(NPO 法人クラブおおづゼネラルマネジャー)

『総合型地域スポーツクラブによる被災者支援―実践(支援)と気づ

き』

國武 竜一 氏(うきは市社会福祉協議会職員)

『大規模災害後のレクリエーション活動の主体をどのように考える

か(大規模災害後のレクリエーション関係者の関わり方の課題)』

●コメンテーター

髙木 亨 氏(熊本学園大学社会福祉学部准教授)

●コーディネーター

谷口 勇一 氏(大分大学教育学部教授・学会長)

14 号館

1411 教室

15:00 閉会行事(来賓による講評、副会長挨拶) 14 号館

1411 教室

15:15 総会(~16:00) 14 号館

1411 教室

- 5 -

熊本学園大学へのアクセス方法

(1)JR 豊肥本線 水前寺駅より

【同駅北口より徒歩】 約 10 分

【同駅北口より熊本都市バス利用】 約 3 分

◎(大江城西線) バス停「学園大前」下車

(2)熊本市電

◎電停「味噌天神前」下車 徒歩約 15 分

- 6 -

学会会場建物への案内

1 4 号 館 1 階:受付

14号館第 1会議室:理事会

14号館 1412教室:会員・参加者控室

14号館 1411教室:開会行事,キックオフレクチャー,研

究・実践発表,基調講演,シンポジウム,閉会行事

- 7 -

情報交換会周辺地図

『一代屋』

熊本県熊本市中央区水前寺 1-10-10

TEL:0963826436

※水前寺駅から 102m

※大学より徒歩 10 分~15 分

- 8 -

参加者へのお知らせ

1.受付

受付につきましては,14 号館 1 階に設けます.大会参加費につきましては,

受付の際にお支払いいただきます.また,受付は,2 日目も引き続き 14 号館 1

階に設置いたします.

2.ネームカード

氏名及び所属をご記入の上,学会期間中は会場にて必ず着用してください.

3.大会参加費及び情報交換会参加費

大会参加費及び情報交換会費につきましては,以下のようになっております.

学 会 員 2,000 円 [2 月 24 日(土)以降の申込;2,500 円]

一般参加者 3,000 円

学 生 1,000 円

情報交換会 4,000 円

4.情報交換会の場所・時間

情報交換会は,大学より徒歩 10 分~15 分ほどの距離にある,『一代屋』(熊本

市中央区水前寺 1-10-10)というお店で開催いたします(19:30 開始予定).当

日の申し込みも可能ですので,沢山のご参加をお待ちしております.

- 9 -

発表者へのお知らせ

研究発表・実践発表

1.発表の種類は「研究発表」と「実践発表」があります.「研究発表」は,

事例やデータについて目的・研究方法・結果・考察などにまとめられた内容

とします.「実践発表」は,レクリエーションの実践例やレクリエーション

教育に役立つ事柄についてまとめられた内容とします.

2.1 演題につき,時間は 20 分間(質疑応答含む)です.時間につきまして

は,発表時間 12 分,質疑応答 8 分です.12 分,15 分,20 分に合図

をいたします.

3.抄録の他に配布資料が必要な方は 30 部ご用意ください.

4.発表の際に使用するパソコンは,原則として,各自ご持参ください.

こちらでも準備いたしますが,Windows のみとさせていただきます.

- 10 -

発表プログラム(2日目)9:20-11:00

- 11 -

発表抄録(研究発表 3 題,実践発表 1 題)

(2日目)9:20-11:00

研究発表 1

- 12 -

キャンプカウンセラーの指導スタイルに関する研究

−参加者の肯定感の変容に着目して−

〇川畑和也(福岡大学スポーツ科学部)

キーワード:キャンプカウンセラー,指導スタイル,被嫌悪回避傾向,他者援助行動,肯定感

目 的

我が国のキャンププログラムは、比較的短期間で行

われ、プログラムの詰め込みや指導者の過干渉が参

加者の体験的な学びの低下につながっている。その

ような中、参加者と寝食を共にし、多くの時間を過

ごすキャンプカウンセラー(以下、カウンセラー)

の存在は重要であり、その指導スタイルが参加者の

成長に影響を及ぼすと考えた。

そこで本研究は、大学生キャンプ実習における参加

者の肯定感の変容からカウンセラーの指導スタイル

のあり方についての示唆を得ることを目的とした。

方 法

調査対象および手続き

平成 29年 8月 16日〜20日(前段)、及び同年 9月

6日〜10日(後段)の 4泊 5日の日程にて実施され

る F大学体育系学部正課授業キャンプ実習を対象と

した。このキャンプでは、各班 8〜10名程度を一つ

の班とし、それぞれカウンセラーとして、野外教育

を専攻する 3、4年生の学生を 1名ずつ配置した。キ

ャンプ参加者178名とカウンセラー20名を調査対象

とし、質問紙に未記入箇所のあるものや重複回答が

あるものを除いた、キャンパー男子 119名、女子 51

名、計 170 名(95.5%)、カウンセラー20 名(100.0%)

を分析対象とした。なお、前段と後段で重複した参

加者、カウンセラーは存在しなかった。

調査内容および分析方法

参加者の肯定感の変容を明らかにするために、「自

己肯定感・他者肯定感尺度(本田,2007)」を、カウン

セラーの指導スタイルを明らかにするために「被嫌

悪回避傾向尺度(河野ら,2014)」と「他者援助行動尺

度(小田ら,2013)」を使用した。測定はキャンプ前

(Pre)とキャンプ後(Post)の 2回ずつ行なった。

結 果

参加者の Pre-Post間における肯定感の変容を検討

するために対応のある t検定を行なった結果、肯定

感得点は有意に向上した(t=2.82,p<.01)。

次に、カウンセラーの Pre-Post間における指導ス

タイルの変容を検討するために同様な検討を行なっ

た結果、有意な変容は見られなかった(被嫌悪回避傾

向:t=0.24,n.s. ,他者援助行動:t=0.23,n.s.)。

さらに、カウンセラーの指導スタイルと肯定感の関

連性を検討するために、基準を定め群分けし、カイ

二乗検定を行った結果、カウンセラーの被嫌悪回避

傾向とキャンパーの肯定感に有意な差が示され、キ

ャンパーの肯定感の向上群には、被嫌悪回避傾向が

高いカウンセラーが多く関わっていたことが示され

た(χ2=5.79,df=1,p<.05)。しかし、カウンセラーの

他者援助行動とキャンパーの肯定感においては有意

な差は示めされなかった(χ2=0.16,df=1,n.s.)。

考 察

今回、大学キャンプ実習における参加者の肯定感の

変容から、カウンセラーの指導スタイルに関する検

討を行った。その結果、キャンプ後に参加者の肯定

感は有意に向上し、キャンプがキャンプ参加者の肯

定感の向上に効果的な手法であることが示された。

また、カウンセラーの指導スタイルはキャンプ期間

での変容はせず、それまで培われてきた指導スタイ

ルが維持されることが考えられる。また、良い意味

で評価に頓着しない、肯定的な被嫌悪回避的思考を

持った指導スタイルが望まれることが示唆された。

研究発表 2

- 13 -

日本統治時期台湾における林間学校

―戦争遺児を対象とした林間学校について―

〇野中雄太(福岡大学)

キーワード:日本統治時期台湾,林間学校,戦争遺児,野外教育

摘 要

平成 28年 4 月、熊本において最大震度 7 を記録

する大地震が発生し、数多くの人々が被害を受け

た。この地震という有事下において、被災者の支援

ためにレクリエーション活動が果たした役割は少な

くないであろう。

ところで、発表者は現在日本統治時期台湾におけ

る林間学校について調査を進めており、その中で戦

争遺児を対象とした林間学校に関する史料を眼にす

る機会があった。また「有事」という用語には、定

義上地震等自然災害の外に戦争も含まれる。

そこで本発表では、日本統治時期台湾における戦

争遺児を対象とした林間学校についてその実際を紹

介することにより、歴史的観点から、有事下におけ

るレクリエーション活動の考究に資することを期す

ものである。

本研究で使用した史料である新聞「台湾日日新

報」中で確認できたのは全 7 事例で、1941~1943

年の間に軍人援護会の台北、高雄、新竹、台南支部

が主催されたことが確認できる。またその名称につ

いて、各支部により名称こそ様々であるが、高雄市

分会がこの活動を「臨海林間学校」と称しているこ

とや、その外の各支部の活動の目的、開催地、内容

等を鑑みるに、これらの活動を林間学校と総称して

も差し支えないであろう。

まずこれら林間学校の全体について述べると、こ

れら林間学校の日程は夏季に集中しており、期間は

1~6 日の活動であった。また開催地について、山

野や海浜と自然環境の下で実施されている。対象者

と人数について史料の限界上不明な点もみられる

が、おおよそ小学生を対象に 30~50名程で実施さ

れたと考えられる。特に対象児童には日本人のみで

なく本島人遺児も参加していたことが分かる。

次に林間学校の活動の具体的内容について、史料

の限界上、ここでは比較的詳細が報道されている台

北分会の主催した林間学校に注目することにする。

台北分会は戦争遺児達の心身休養・激励を目的と

し、戦争遺児を対象とした林間学校「夏の集い」を

1941年より始め、その後 43年まで全 3 回実施した

ことが確認できる。第一回は台北市在住国民学校 1

~6 年生の遺児 48名、第二回 34名、第三回 35名

を対象とし、いずれも草山において期間は 3 日間実

施している。その活動内容は、靖国神社遥拝や出征

将兵の武運長久祈願等当時の状況にそった内容も見

受けられるが、多くは学習、唱歌、遊戯、読書等一

般の林間学校と遜色ない活動が行われている。特に

運動会や遠足、学芸会等の催しや、採集、星のお話

等の野外教育も行われている。この林間学校によ

り、子供達は寂寞を消散させ、愉快かつ健気に過ご

す様子は大人たちを万感胸に迫らせるほどであっ

た。

以上のように、戦争遺児を対象とした林間学校は

戦時下という特殊な状況下にありながらも、その第

一の目的は子供たちの心身養護であり、かつ学力の

確保や林間という特殊環境を活かした野外教育も実

施していた。また台北分会の第一回の活動成果やそ

の後も継続して実施されたことや、各地区分会に普

及していることからも一定の成果を得る活動であっ

たと考えられる

研究発表 3

- 14 -

ソーシャルワークにおけるレクリエーション支援に関する考察

- 韓国介護老人福祉施設を中心として -

〇滝口 真(西九州大学)

キーワード:高齢者,福祉レクリエーション,韓国,ソーシャルワーク

目 的

少子高齢化が進展する我が国において高齢者の福

祉施設における入所条件の基準が原則要介護3以上

に限定されるなど、福祉施設における利用者の重度

化が懸念されている。これら重度化への対応の一つ

として福祉レクリエーションの応用が期待されると

ころである。一方、アジア圏においても今後高齢化

が顕著になる韓国の福祉界における高齢者レクリエ

ーションへの調査を通して求められる高齢者援助の

方法を検討するものである。

方 法

韓国ソウル市特別区、京畿道、忠清南道地域に位

置する介護老人ホーム 8カ所(194名)と通所施設 2

カ所(50名)の計 10カ所(244名)の福祉施設職員

に対して、福祉レクリエーションに関する項目(ラ

ジオ、お茶飲み、テレビ、趣味活動等)について、

実施頻度を含め施設留置調査法を用いて報告者が

2017年 9月 5日~2017年 10月 23日まで実施した。

実施に際してはスンシルサイバー大学校高齢福祉学

科趙文基学科長の協力を得た。また、回答者には調

査の趣旨を事前に説明及び文書にて開示し、無回答

により不利益が生じないこと。回答は個人が特定さ

れることが無く、得られたデータは統計的に処理さ

れることを事前説明し個々に承諾を得た。

結 果

調査対象は 50歳代が最も多かった。散布図からは、

「テレビを見る」、「ラジオを聞く」、「将棋」、「花札」、

「趣味活動」、「運動」については、年齢層が高い福

祉職員よりも年齢層が若い職員の方がレクリエーシ

ョンプログラムとして実施する頻度が高い傾向にあ

った。一方、「お酒のみ」、「お茶飲み」、「観光」、「旅

行」、「学習活動」、「宗教活動」については、年齢層

が若い職員よりも年齢層が高い職員の方がレクリエ

ーションプログラムとして実施する頻度が高い傾向

にあった。また、カイ二乗検定の結果「年齢とラジ

オ」、「年齢と敬老堂」(共に P<0.05)。「年齢とお茶

のみ」、「年齢と文化活動」(共に P<0.10)であった。

さらに「性別とテレビ」、「学歴と文化活動関係」(共

に P<0.05)であった。一方、「職務とテレビ」(P<

0.10)、「職務とラジオ」、「職務と将棋、花札」、「職

務と趣味活動」(共に P<0.05)であった。また、「宗

教と運動」、「宗教と家族、知り合い、友達の交流」

(共に P<0.10)、「宗教と学習活動」、「宗教と宗教

活動」(共に P<0.05)であった。

考 察

この度の調査で得られた散布図に示す傾向並びに

5%及び 10%水準で認められた有意な関係について

は、更なる統計分析を試みる必要がある。また、A-PIE

プロセスによる福祉レクリエーションアプローチを

も踏まえ、日本の福祉施設職員の調査データと合わ

せて、日韓福祉レクリエーションの特徴と独自性に

ついて検討を試みたい。

文 献

韓国文化観光研究院(2016).「高齢者の余暇生活」.

余暇白書.p104.

WOO HEESOON、CHOI YUIM.(2017)「高齢者の人生の満

足と及び参与に関する宗教活動の影響」.人文

社会科学技術融合学会.芸術人文社会融合マル

チメディア論文.

IM CHUNSIK.(2007)『老人福祉学概論』.学現社.p210.

実践発表 1

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地域密着型プロジェクト活動

特別講座「宗像学」を実施して

北濱 幹士,宮川 幹平,八尋 剛規(東海大学福岡短期大学)

キーワード:地域学、総合学習,プロジェクト活動

はじめに

2016年度より複数教員による地域密着型プロジ

ェクト活動「宗像学」を全 3 回開講した。本プロジ

ェクトの実施目的は,学生らが自分たちの生活する

地域のひとつである宗像に関する知識と経験を得る

事,そして学生らが地域や社会の様々な事柄に関心

を持ち,主体的にその問題発見・解決に向けて活動

するよう,自らを導いていく事にある。学科の枠を

超えた文理融合のフィールドワークとして,全学生

を対象者とし,学内 Webにて掲示参加を呼びかけた。

「宗像学」概要

第1回は,学生らが宗像とその世界遺産登録に関

しての知識をさらに深めると共に,実在の場所を訪

問する経験を得る事に主眼を置いて開催した(2016

年 7 月 9 日実施)。宗像大社(辺津宮本殿・拝殿,高

宮祭場,第二宮,第三宮),海の道 むなかた館及び

宗像市田熊石畑遺跡歴史公園(愛称:いせきんぐ宗

像)を訪問した。

第2回は「大島の魅力と課題に関するフィールド

ワーク」とし,大島の魅力と課題を様々な観点から

探索する事とした(2017年 6 月 18日実施)。世界文

化遺産の構成資産・島内の観光資源を巡り,大島の

現状を肌で感じ,大島の魅力と課題について理解を

深めた。また,安昌院の住職より地元住民としての

話を聞くこともできた。本活動のまとめは学科別に

行い,観光を中心に今後の大島に関する課題をまと

めるレポート作成(国際文化学科),大島の魅力ある

コンテンツを収集し,大島 PR動画を作成した(情

報処理学科)。なお,大島 PR動画は宗像市内で行わ

れたイベントにて上映した。また,むなかた電子博

物館の特設サイトにおいても,活動の紹介と作品公

開がなされている。

第3回は「大島での課題解決に向けた挑戦フィー

ルドワーク」とし,学生自らが大島の課題を解決で

きる事柄として「漂着ゴミの撤去」を活動内容とし

た(2017年 11月 11日実施)。単なる清掃活動で終

わらせない為,3つのグループ(①自転車による周

遊,②観光音声ガイドサービスを利用した電動アシ

スト自転車による周遊,③車両による周遊)に分か

れ,それぞれが目的を持って行動することとした。

午前は他地域団体,教育機関(総勢 65 名)と共に沖

津宮遙拝所周辺を,午後は宗像学参加者 21名にて神

崎鼻(馬蹄岩)周辺の漂着ゴミ撤去を行った。各 1

時間半程度の作業であったが,用意された約 500枚

の回収ネットは使い切り,大量の漂着ゴミを撤去す

る事ができた。

考察及び今後の課題

「宗像学」は東海大学福岡短期大学の閉学を伴い

終了となる。地域の歴史を学び,全く異なった生活

環境の中に自らが出向くことで,多くの気づきがあ

った。また,高等教育機関としては,学びへと直結

する波及効果(PR動画作成)も見られた。地域の方々

と“一緒に何かをする事”で学生自身に新たなるモ

チベーションを与える事ができたと考える。

本プロジェクトを実施する上で,教員の「地縁」

が存在していた事は言う間でも無い。つまり,地域

の組織・部署の協力無く「宗像学」の実現は叶わな

かった。今後は,高等教育機関においても,「地縁」

が結びつける地域密着型の教育活動が更に求められ

るであろう。

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基調講演(2日目)11:20-12:10

1.テーマ

災害後の復興過程

~これまでといま,これからの支援のあり方~

2.講師

高木 亨(たかぎ あきら)(熊本学園大学社会福祉学部)

≪プロフィール≫

1970 年生まれ.博士(地理学).立正大学大学院文

学研究科単位取得満了.(財)地域開発研究所客員研

究員,福島大学うつくしまふくしま未来支援センタ

ー特任准教授を経て,現在,熊本学園大学社会福祉

学部准教授.専門は人文地理学・震災復興学.

基調講演資料(高木 亨 氏)

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基調講演資料(高木 亨 氏)

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基調講演資料(高木 亨 氏)

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基調講演資料(高木 亨 氏)

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基調講演資料(高木 亨 氏)

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基調講演資料(高木 亨 氏)

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シンポジウム(2日目)13:00-15:00

1.テーマ

くまもとの復旧・復興過程と支援のあり方

―レクリエーション・スポーツへの期待―

2.シンポジスト

演 者:久保 誠治(熊本 YMCA 尾ケ石保育園園長)

『震災とレクリエーション―平時が非常時の鏡―』

演 者:斎藤 陽子(NPO 法人おおづゼネラルマネージャー)

『総合型地域スポーツクラブによる被災者支援―実践(支援)と気づき―』

演 者:國武 竜一(うきは市社会福祉協議会職員)

『大規模災害後のレクリエーション活動の主体をどのように考えるか(大規

模災害後のレクリエーション関係者の関わり方の課題)』

コメンテーター:高木 亨 (熊本学園大学社会福祉学部准教授)

コーディネーター:谷口 勇一(大分大学教育学部教授・学会長)

シンポジスト資料(久保 誠治 氏)

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シンポジスト資料(久保 誠治 氏)

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シンポジスト資料(久保 誠治 氏)

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シンポジスト資料(久保 誠治 氏)

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シンポジスト資料(國武 竜一 氏)

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シンポジスト資料(國武 竜一 氏)

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シンポジスト資料(國武 竜一 氏)

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 2018(平成30)年2月28日 発行

発行: 九州レジャー・レクリエーション学会

編集:【事 務 局】中山正剛,神田亮(別府大学短期大学部)

【実行委員長】立木宏樹(熊本学園大学)

Printed in Japan

第30回九州レジャー・レクリエーション学会くまもと大会

プログラム・抄録集