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2015 年 7 年 年年年年年 年年年年年年年年年年年2015/7/1 高高高高高高高高高高 1 1年 高高高高高高高高高高

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2015年 7月1日

「個人情報とソーシャル化のトレンド」

2015/7/1 高度情報化と社会生活 1

第1 1回 高度情報化と社会生活

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高度情報化と社会生活 2

今週の課題 今週の課題(締切は 7月 8日の講義開始時間まで)

ネットと個人情報についての考えを。 ネットに個人情報が出て困ったことや戸惑ったことがあれば。

ネットに自分の個人情報やプライバシーを晒すことについての考えや感情について。

とくに気にならなければその旨を。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 3

成績評価について Facebook投稿の締切 7月 31日(金)23時59分 締切。 これ以降の投稿は評価カウントしません。 週6件の投稿×1 2週  72件の投稿で成績評価します、多少の過不足は OK。

ページ全体としての運用度を評価します。 個々の記事やコメントの内容。 コメントやいいね!の数(友達含む)あと出席点も加味します。

2014/7/2

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高度情報化と社会生活 4

評価の日程 既に投稿が沢山ある人は先行して評価するつもりです。

基本的には8月の一週目には評価の終了予定しています。

念のため8月末日まで「講義用のページ」を「公開」しておいてください。

その後はそのまま継続しても、閉鎖してもかまいませんが、できれば、そのまま残しておくことをお薦めします。2014/7/2

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今週のネットトピック

2015/6/3 高度情報化と社会生活 5

昨日の事件で巻き添えで亡くなられた方が Facebookをやっていて、そのことがテレビで報道される。

コメント欄が公開されていたので、膨大な数のお悔やみコメントがついている。

中には不謹慎なものも含まれます。→新しいプライバシーを考えないといけない時代。

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高度情報化と社会生活 6

Facebookの追悼モード あらかじめ友達の中から「追悼管理人」を指定しておく。

管理人からの申請で追悼モードに移行できる。画面に追悼の旨が表示されます。

管理人はアカウント所有者のプロフィール写真やカバー写真を変更できます。

タイムラインに投稿して固定できます。

新たな友達リクエストに対応できます。

2015/7/1

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個人情報・マンナンバー

2015/6/3 高度情報化と社会生活 7

個人情報保護法改正案、マイナンバー法案が参議院で審議中。

5月 21に衆議院を可決、通過したが、6月 1日に日本年金機構による年金情報漏洩問題が発覚し、審議が遅れている。 国会の会期が大幅に延長されたため可決の日程は未定。

マイナンバーの 10月発行には支障なし?

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高度情報化と社会生活 8

個人情報の取扱い 個人情報が何かわからないのに、むやみに気をつける。

個人情報を積極的に出すメリットもある。→とくにビジネス分野。→個人でもポイントがもらえる。 産業界でも集めたデータを有効に活用したい。

個人も積極的に提言をしていくべき。2015/6/3

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「忘れられる権利」

2015/7/1 高度情報化と社会生活 9

ネット検索が怖い→昔の不祥事や事件、写真がエゴサーチによっていつまでも出てくる。

EUでは「忘れられる権利」として裁判で確立した権利→著しく不利な情報が検索エンジンサービスの結果に反映されないようにできる権利として確立。いまのところ EU内のみ。

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高度情報化と社会生活 10

しかしGoogleでは 申請があった事実をネットに掲載することで反撃。

英国の BBCではネット検索から削除申請があった記事のリストを別に掲載をはじめている。

知る権利、データをアーカイブして閲覧する権利と「忘れられる権利」とのバッティング。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 11

EUでは判例から法案へ 2016年 5月 EU 司法裁判所が Googleの表示結果はプライバシー侵害と認める。

判決をうけて Googleは申請のあった記事を検索結果から削除をするようにした。

EU 各国は 6月 15日に「忘れられる権利」を保障した新しい「データ保護指令」に合意、欧州議会で協議のうえ、本年末に公布、 2018年からの施行を目指している。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 12

EUの法案 個人が情報利用の同意を取り消し、異議申し立てした場合に消去や訂正ができる。利用目的が有効でなくなったり、情報が必要でなくなったりした場合も可能。

特に、子供時代にリスクを理解しないまま情報利用に同意したケースで消去・訂正できることを明示。情報を最初に作製した業者がそれを利用する別の業者に消去を求めることを義務付ける。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 13

アクセス権も保障 個人が収集された個人情報にアクセスする権利も保障。

診断結果など医療関係情報も含め、データがどのような目的でどれぐらいの期間利用され、だれが受け取るのかを知ることができる。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 14

プライバシーと個人情報 プライバシーの定義は世の中の変化とともに変わる。

そもそも日本語として定義できないぐらい曖昧な言葉。→「私事権」?

一般的な説明は「みだりに個人の生活を乱されない権利」→消極的プライバシー

他人が持っている個人に関する情報を削除できる権利→積極的プライバシー2015/7/1

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高度情報化と社会生活 15

個人情報 これも時代とともに定義が変わる。 特定の個人を識別できる情報。 氏名、顔写真、住所、自宅の電話番号な

どのこと。では携帯電話の番号、携帯電話の個体識別番号、個人の DNA、指紋、 IPアドレス、 Suicaの利用履歴、誕生日、学籍番号などは?→個人情報と紐付けされると個人が特定できる情報も個人情報。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 16

個人情報の価値 Yahoo! BB 顧客情報漏洩事件2004年、 450 万人の顧客情報が元社員によって漏洩。→顧客に 500 円のクオカードを送付。→民事訴訟を起こした 5人に 6000 円の損害賠償を認めた。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 17

個人情報の価値 宇治市住民基本台帳データ大量漏洩事件 1999年委託した業者のアルバイト学生がコピーして

販売。住民記録が 18 万 5800件、外国人登録関係が3297件、法人関係が 2 万 8520件の合計 21 万7617件、住民記録の内容は、個人連番の住民番号、住所、氏名、性別、生年月日、転入日、転出先、世帯主名、世帯主との続柄等の個人データ。

→訴訟を起こした 3人に各 1 万 5 千円。→刑事罰なし、不起訴に。→個人情報保護法のきっかけになった。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 18

個人情報保護法の誤解 2005年 4月に施行( 10年前)→実際は行政や民間など 5つの法律。 理念→個人情報を大量に保有している事業者はちゃんと取り扱わないといけない。→実際の法体系は事業者を縛るもので 個人の行為を縛るものではない。→事業者(大量= 5000件以上の個人情報を保持している組織)2015/7/1

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高度情報化と社会生活 19

個人情報保護に関する法

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 20

個人情報を漏洩すると 取扱事業者は個人情報保護法違反→行政罰があります。 個人や 5000件以下の個人情報取扱事業者以外でも「秘密漏洩」という「債務不履行」 ( 民法 415 条 )、プライバシーの侵害等の不法行為 ( 民法 709 条 )による民事上の損害賠償責任を負うことがあります。→事業者以外に刑事罰はありません。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 21

個人情報を守る法律は民法 個人情報保護法は個人情報を取り扱う事業者を縛る法律です。

個人情報の漏洩は事業者以外は民事で訴えを起こさ無い限り、刑事罰はありません。

あくまで民法上の不法行為責任を問う以外にありません。

個人の賠償額も微々たるものです。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 22

自分の個人情報は適切に 「個人情報」は積極的に相手に渡して、必要とされる際にちゃんとコンタクトをとってもらうことが本来の役割。→もちろん、相手が信頼できるか、評価をするべきですけれど。 してはいけない行為は個人情報を漏らすことではなくて、他人や自分のプライバシーを漏らすことです。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 23

他人の個人情報は厳重に 不法行為責任を問われかねません。 みだりに他人の連絡先、写真、所在情報、その他プライバシーに関することを漏らしてはいけません。

ただし刑法犯罪などにあたらない限り刑事罰ではなく、民事訴訟で対応します。

→個人情報保護法の保護対象外。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 24

マイナンバー 今年の 10月からマイナンバーの交付がはじまります。

個人情報保護法の改正も国会で審議中です。

このあたりの動きについてはさ来週解説するつもりです。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 25

消費文化論からみるソーシャルメディアの小史

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 26

プライバシー 1.0 プライバシー 1.0静謐な世界にいられる権利フェルメール「手紙を読む青衣の

女」~手紙に没入するため社会から自分を消す行為がプライバシーだった時代。“The right to be let alone”

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 27

プライバシー 2.0 Facebookで全世界にプロフィールを晒す。 Facebookスポットにチェックインして自分の居場所を晒す。

近況報告で昼飯に何を食べたか、写真入りで晒す。→シェアという行為は新しい社会規範だ。 マーク・ザッカーバーク  Sharing is the “Social Norm”

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 28

ネットで実名をさらす行為 ブログや SNSで実名をさらす行為が 「危険」という考え方はどこからきたのか?

市民はネットを「匿名でつかうべき」なのか?

「匿名の市民」という考え方は20世紀の都市生活だけに特有なもので、じつは普遍的な概念ではないのではないか?

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 29

19 世紀前半パリのパサージュ 産業革命によって豊富な繊維商品がパリの街に溢れる状況になった。 鉄とガラスとで囲われた 「パサージュ」に新しい形態の商店が出現する。  Passage Vivienne

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 30

産業革命と大衆消費社会

1851年 ロンドン万国博覧会2015/7/1

Source: http://intranet.arc.miami.edu/rjohn/ARC%20268%20-%202003/Iron_and_Glass.htm. I assume that this image was created at the time so I assume it is in the public domain.

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高度情報化と社会生活 31

消費社会とアーキテクチャ 19世紀パリの「マガザン・ド・ヌヴォテ」 直訳すると「流行品店」都市型・匿名消費の嚆矢。 →大量生産の萌芽それまでの商店は客が名乗って入店していた。値段も客の顔を見てつけられていた。正札制度、匿名のお客という「新機軸」の店がパリで流行しはじめた。ファッションとか。「グラン・マガザン」→デパートへ発展

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 32

ボンマルシェ  1877

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 33

大衆消費社会の系譜 19 世紀~産業革命 新聞や雑誌の誕生、プライバシーの概念

大衆消費社会 対面販売から匿名販売へ 万国博覧会を模した→百貨店の誕生

USAでは通信販売→シアーズカタログ  「大衆消費社会を家庭へ運ぶ」  USAでは聖書に次いで二番目に売れた書籍といわれている。 →通信販売 ~実名で、大衆を顧客化

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 342015/7/1

メディアザウルスの系譜20世紀は電話の世紀、そしてマスメディアの世紀・・・ 電話の発明  1876年 無線通信    1895年  タイタニック遭難    1912年 ラジオ商業放送の開始  1922年 テレビ商業放送の開始  1939年 メディアザウルス     1993年

 

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高度情報化と社会生活 352015/7/1

タイタニックのSOSをうける若き日のデビッド・サーノフ

A young David Sarnoff ( 1891 - 1971 ), reinacting his monitoring of the Titanic disaster of 1912

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高度情報化と社会生活 362015/7/1

最初の放送はラジオのおまけ? RCA(世界初の商業ラジオ放送局) 1918年~  最初はラジオを買えば「放送」がついてきた、  コンサートの中継などをラジオメーカーがやってた。

 1922年 RCAのデビッド・サーノフが「広告付ラジオ番組」という CMモデルを発明した。

 →コマーシャル放送の元祖。民間放送の誕生。 →工場で大量生産された消費財(石鹸)   ソープドラマ(昼メロ)   スポーツ中継もマスメディアの目玉のひとつ   プロ野球、サッカー、オリンピック

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高度情報化と社会生活 37

20世紀は匿名消費社会 都市型消費のライフスタイル 大衆消費社会「皆が同じ製品を購入する」→大量生

産。 つまり「無名の消費者」で十分。必要なのはサイズだけ。S、M、Lとか。

大衆消費社会=この数十年の特殊な時代

いまは、性別、年代など細かく傾向分析→ワン・トゥ・ワン・マーケティングへ

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 382015/7/1

メディアの特性電話 1対1

 パーソナル=コミュニケーション・

 テレビ 1対10万 マス=コミュニケーション

コンピュータ 数人対数千人ソーシャル=コミュニケーション

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高度情報化と社会生活 392015/7/1

順調に発展するマスメディア 商業ラジオ放送 →商業テレビ放送 (白黒 ) →カラーテレビ放送宇宙探検、戦争、オリンピック、サッカー試合など、プロスポーツとマスメディアは両輪

受動的メディアとエンタティンメント化 「頭をからっぽにして楽しむマスメディア」 20世紀の「大量生産」と「大衆化」をマスメディアは具現していた。

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高度情報化と社会生活 402015/7/1

マスメディアの役割大衆にとって重大な事実の報道事実の解説と評価づけを行う 文化の世代間伝達 →しかし硬直化する危惧 →番組毎に切り替えられる思考 →テレビは2メートル離れて見る。

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高度情報化と社会生活 412015/7/1

マスメディアの変容と限界 独占でなければやっていけないビジネス →批判やライバルを許さない利権商売 世界的なメディアの寡占化と硬直化 権力との融合による堕落 記者クラブ制度 政治や自治体などからの広

告収入に依存する。 もちろん産業界からの広告が主な収益元 地域メディアも寡占へ メディアで報道しない事件は存在しない? 事実をメディアの眼鏡を通してみている。

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高度情報化と社会生活 422015/7/1

世界のメディア複合体The Big 10

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高度情報化と社会生活 432015/7/1

日本は中央のメディアの系列 全国紙と関東キー局5グループによるマスメ

ディアの寡占状況。 →テレビは東京の話題しか放送しない。 →「台風も北海道へ去り」 byNHKニュース 地方新聞社も大半が一紙独占で、特定会社に

関わりのない内容は報道されない。→しかしメディアに載らない社会活動が大半。中小企業や NPOはどうやって自社の宣伝をする?

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高度情報化と社会生活 442015/7/1

メディアザウルスの滅亡1993年作家マイクル・クライトンのプレスクラブでの講演録

Mediasaurus「インターネットの台頭によってマスメディアは10年で絶滅する。」

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高度情報化と社会生活 452015/7/1

インターネットは情報の宝庫か? テレビの著名ニュースキャスター (故筑紫哲也)は かってインターネットを「便所の落書き」と酷評した。

 たしかにインターネットの情報は玉石混淆だ。 しかし、絶滅しかけているマスメディアよりはマシなのかもしれない。

 ただし、マスメディア= ザウルスはまだ存在している。

 それはインターネットがマスコミの補完として機能している要素も大きい

→匿名社会(2ちゃんねる、ニコニコ動画 etc)

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高度情報化と社会生活 462015/7/1

20世紀モデルから21世紀へ ケータイによるパーソナルコミュニケーション →友達、数名によるマイクロコミュニティは活発だが、社会的パワーになるのか不明。

 音声通話、メール、 LINE、クローズな Twitter

マスメディアは寡占化により自己崩壊?

→21世紀はソーシャル・メディアの時代 特定中数のためのコミュニケーション・ツールが台頭する。

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高度情報化と社会生活 472015/7/1

メディアの特性電話 1対1

 パーソナル=コミュニケーション・

 テレビ 1対10万 マス=コミュニケーション

コンピュータ 数人対数千人ソーシャル=コミュニケーション

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高度情報化と社会生活 48

ネット活用の可能性 マイクロ・コミュニティでなく マスメディアでもない。 特定中数(グループや組織、そして新しい関係を持つための「社交」の仕組み)

とくに地域においてネットを活用するための適切な仕組がつくれないか?  30年間取り組んできましたがようやくその萌芽が出てき始めたところ。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 49

実名消費社会への回帰 通信販売(実名、住所記載) 各種のポイントカード 記名式の交通 ICカード

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 50

実名消費の問題も ソフトバンクの代理店が探偵社に警察

関係者の自宅や電話番号を漏らして逮捕。

Pasmo(首都圏の私鉄交通 ICカード)の利用履歴を駅員が不正に閲覧。

佐賀県武雄市は市立図書館の指定管理者に TUTAYAを選定、貸出カードを T ポイントカードに、議論が沸騰。→情報漏洩やビッグデータの問題。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 51

個人情報の問題とは? 氏名やメールアドレス、住所や電話番

号などは、個人を識別するための情報。→識別するデータを相手に渡さないと意味がない、個人情報は本来共有されるべきもので、保護をされるものではない?→逆に現状の「個人情報保護法」では、悪意をもった収集や「忘れられる権利」などに対応できない、不備が多い法律。→ネット時代に対応ができていない。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 52

ビッグデータの活用 ネット上や業務データなど大量のコンピュータ・ネットワーク上に集積されたデータを解析して、有効に活用しようとする様々な試み。

大量、解析、ダイナミックといった特長がある。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 53

個人情報のグレーゾーン

2015/7/1

個人情報

グレーゾーン

個人情報ではないもの

氏名 顔写真

自宅住所

会社住所

Suica 利用履歴IDを変えたデータ

メールアドレス

LINEの ID

IPアドレス

Tカード利用履歴で許諾をうけた商品購入データ

Tカード利用履歴

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高度情報化と社会生活 54

渋滞情報 ケータイやスマートフォン、カーナビなどの移動情報を集積して、解析することで、道路のリアルタイムの渋滞情報を確認することができる。

→GoogleMap

コンビニの嗜好、売れ筋商品の解析、気象、群衆解析など様々な応用が。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 55

ネット上の個人情報の活用 総務省で検討、個人情報保護法改正案 利用の際のルール作り。 個人に紐つけられる情報を排除 しかし、一定の情報を条件付きで第三者に提供できるようにして有効に活用できるようにする。

「個人情報保護ガイドライン」の見直し→客観的な基準づくりが検討されています。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 56

個人情報保護法の問題 日本の法体系の特長→プライバシーという概念はない?→「個人を特定できる情報」を保護する法制度。→公的機関による恣意的な個人情報の流用の規制→企業などによる個人情報流用の規制。5000人以上のデータを規制。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 57

個人情報保護法の改正 現在、参議院で審議中です。 様々な手法で集められたデータを個人情報から切り離すことで企業が活用できるようにする。

企業の恣意的な利用に一定のシバリをかける。

利用者の不安は置き去りのまま?

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 58

ビッグデータの活用方向 様々な集積されたデータから特定個人を識別するデータを除いて、企業などで活用出来るようにしようという方向。

しかし、本当に識別できないのか? データはどう活用されるのか? 流出する危険はないのか?→様々な不安要素がある。→まだ説明不足や理解不足が多い。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 59

個人情報保護から脱皮 新しいプライバシー保護法制にきちんと移行をした方が良いような気がします。

現行の出来が今ひとつである「個人情報保護法」を改正しても、いびつな運用になる可能性が高い。

市民=利用者に対するきちんとした説明

利用者側もリテラシーを持つべき状況。→物言う市民への進化が必要。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 60

EU ~「忘れられる権利」 USAを中心にするネットサービス Googleや

Facebook、Microsoft、 Apple、 Amazon皆米国系。→ネットを活用した新ビジネス。→個人のデータもビッグデータで活用。→プライバシーの概念の変換を迫る。→EUは従来型のプライバシーを保護。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 61

忘れられる権利の主張 ネットはけっして忘れない。 クリック一つでデータの複製可 記事はバックアップに残る。 まとめサイトに残る。 検索エンジンに残る。 インターネット・タイムマシン

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 62

EUの判例の詳細 過去の有罪となった事件の記事が個人

名の検索結果で出てくる不利益。 元記事のデータベースは正当な事由があるので削除できない。

Googleの検索結果は不利益を与えているので削除するべき。

→Googleは判決をうけて、削除申請の窓口を設置した。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 63

EU 判例の今後の影響 Googleによる「私的検閲」を強制した

判例という見方もある。 元々 Googleはアルゴリズムによるシステム調和を目的とするサービス。→ここに人為的な操作を判例が入れてしまうのは一種の皮肉。旧来型のプライバシー論者はその点をよく考えてみるべきという意見もある。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 64

EUでは法整備を検討 日本や USAでは問題としてあげられているが、あまり大きな動きにはなっていない。

プライバシーの考え方が異なる。 USAでは社交としてのネットの使い方にコンセンサスがある。

日本の現状はかなり危険。未来永劫ネットに名前が残ってしまいます。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 65

ネットに実名は危険か? 通常の規範に則ってネットで情報を出すことには何ら問題になりません。

問題は「規範」から外れる際に発生。 法令違反、名誉毀損、組織批判 熱狂的なファンがいる分野での批判的な発言も炎上の要因になります。

社会人としての節度を保ったコミュニケーションを行うことが求められている2015/7/1

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高度情報化と社会生活 66

ソーシャルメディアの危険 公開や非公開の場を理解しないままに使っている。友達からしかコメントが帰らないのでクローズだと勘違いしてしまうこと。

たとえクローズな場でも、友達がシェアしてしまうことがあります。

参加者同士がクローズな場というコンセンサスがある場以外での不用意な発言は危険。2015/7/1

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高度情報化と社会生活 67

ネットの政治的課題 群衆が集まると正しい方向に行くとは

限らない。とくに匿名ネットでは。 祭り→発言の異様な盛り上がり ネットいじめ サイバーカスケード コメントスクラム→自分自身で情報を評価する能力が問われている。

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 68

監視社会の象徴

2015/7/1

ベンサム・パノプティコンフーコー 監視社会

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高度情報化と社会生活 69

WikiLeaksの出現 国家が民衆から監視される社会の到来 組織の悪事は内部崩壊する。 尖閣ビデオの YouTube への投稿 国家機密がネットに流出する時代。 逆パノプティコン社会 組織は倫理性を最重要課題にしないといけない。

企業も「利益追求」から「共有価値の創造」

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 70

ソーシャルメディアと政治 「ジャスミン革命」 チュニジア ベン=アリ政権  23年間にわたる独裁体制とメディア

規制 おもに Facebookを使って呼びかけられた反政府デモにより、わずか 3週間あまりで国外逃亡に追い込まれた。

エジプト、リビアと中東エリアに拡大中。 

2015/7/1

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高度情報化と社会生活 71

日本でもネットがパワーを Facebookや Twitterの呼びかけで原発再稼働反対や集団的自衛権反対のデモ。

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高度情報化と社会生活 72

渋谷の若者達のデモ

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高度情報化と社会生活 73

SNSのプラットホーム化 ソーシャルグラフ(人間関係)を他のSNSやコミュニケーションサイトと共有する動き。 プロフをあちこちに書くのは面倒。 他のアクティビティを持ってきたい。 Google→Open Socialの提案 Facebook→ オープンソース化 他SNS連携のためのツールが次々と出現している。2015/7/1

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ソーシャルグラフについて

人間関係を「見える化」する手法

2015/7/1 74高度情報化と社会生活

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スモールワールド仮説 世間って意外と狭い? 「 6次の隔たり」という仮説 どんな人でも 5人~ 6人を間に介せば繋がれるというスタンレー・ミルグラムの仮説。

1960年代に手紙で実験をしたみた。 国内 5人、海外 7人ぐらいで相手に到達できた。

Facebook時代には何次の隔たりなのか?  「 3.74人」ぐらいを介したら世界中のFacebook 利用者が友達になるらしい。

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「弱い紐帯」のネットワーク 就職活動についての調査。 USAの社会学者 グラノベッター 米国では意外にも就職のチャンスは普段の付き合いがない軽い知り合いからもたらされるものが相当にある、という研究。→日本では否定されている研究もある。→日本は「強い紐帯」いわゆるコネで決まる? セレンディピティ(思いがけない出会い) が就活や営業には必要。

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スケールフリー・ネットワーク

人のネットワークは人気者が中心 知り合いが多い人はますます多くの知り合いが増える。

財布の中身分布は正規分布にならない。

パレートの法則やベキ法則など応用事例多し。人の集団は平均分布ではない。

パーティではとりあえず、取り巻きの多い人に挨拶をしておくとか・・・2015/7/1

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ソーシャルグラフとは? 人間関係を図式化したもの。

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ソーシャル・グラフ

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ノード

エッジノード

ノード(結節点)とエッジ(枝)ソーシャル=関係性・社交   グラフ=図解ソーシャルグラフ=関係を図解したもの→ダイナミックな変化を構造解析可能にしたもの。

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ソーシャル・グラフ 従来は人間関係を図解したものだが、ソーシャル・ネットワーク・サービスを使うことで、「エッジ=連結関係」の「方向性」や「関係性」のダイナミックな変化を解析することができるようになった。

Facebookは人だけでなく、組織や場所、品物も含めたソーシャルグラフを創造することが目的だと考えている。

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Facebookのソーシャルグラフ ノード  人=アカウント  ページ(人の表現、モノや場所、情報)=パーマリンク= URL

エッジ 構造化されたリンク= XMLによって構造化された記事や写真、リンクなど。

リアルな人間、モノ、情報をフラットに処理し、それらの関係を構造化すること。2015/7/1

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サークルの同級や親しいクラスメイト研究室の指導教授    数十名~百名程度

学部生や学友、知り合いレベル先生やスタッフなど    200 名~          

      近隣の人など一時的なグループ

大学生のソーシャルグラフ

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家族やごく親しい友人数名~十数名

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高度情報化と社会生活 83

段階的なソーシャルグラフ 日常的な関係~親しい友だち  メールや電話を頻繁にやりとりする。 強い紐帯~友達 顔と名前が一致する関係=認知限界数。 ダンバー数(群れの数) だいたい 160 名 一時的な関係~弱い紐帯~友達の友達 仕事や就職をもたらしてくれたりする セレンディピティ(予期しないこと)が起こる。

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強い紐帯は安定組織 猿の群れ、会社の事業部など。 一人のボスの管理限界という説も。 組織としては安定をするが、新しいことが起こりにくい人数。

リスクはないけれど、出会いも無い。 Facebookの平均友達数は 130 名らしい。 ただ友達をこのくらい作っても次のステップには進まないことが多い。

セレンディピティをいかに生成するか?

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弱い紐帯を如何につくるか?Facebookの仕組み。1.「友達の友達」に公開というモード。  500 名?レヴィ=ストロースの「地域共同体」 高崎山 B群 549頭  C群 816頭2.インタレスト・グラフを形成する。 興味の対象による連携。 →グループや Facebookページ

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インタレストグラフ テーマを選んでやりとりする、匿名掲示板など。

2015/7/1

ゲーム スポーツ

音楽 食事・旅行買い物

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高度情報化と社会生活 87

ソーシャル+インタレスト

2015/7/1

家族やごく親しい友人数名~十数名

サークルの同級や親しいクラスメイト研究室の指導教授    数十名~百名程度

学部生や学友、知り合いレベル先生やスタッフなど    200 名~          

      近隣の人など一時的なグループ

2011/5/25 高度情報化と社会生活 87

ゲーム スポーツ

音楽 食事・旅行買い物

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高度情報化と社会生活 88

ソーシャルサービスの輪

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メールやチャット

SalesForce.com  Yammer

mixi LINE          

       Facebook Twitter

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高度情報化と社会生活 89

様々なソーシャルサービス プラットフォーム志向  Facebook Twitter LINE ビジネス志向  SalesFroce LinkedIn ゲーム志向 Mobage GREE mixi ニッチ(ジオメディアなど特定分野)  Instagram YouTube  tumblr

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メディアの進化

 パーソナル=コミュニケーション

  マス=コミュニケーション

20世紀型のメディア 21世紀型のメディアケータイによるマイクロコミニュティ

匿名掲示板

ソーシャル=コミュニケーション

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高度情報化と社会生活 912015/7/1

次回の講義予定

「マイナンバーと電子政府」

「忘れられる権利」についてグループワーク?