020910 qos_kibayos
TRANSCRIPT
QoS技術の紹介- DiffServとBandwidth Broker -
2002/9/10吉田 幹
Agenda
� IntServとDiffServ
� Bandwidth Broker(BB)
� ポリシーフレームワーク
SLA
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� SLA
� BBのアーキテクチャと課題
QoSの必要性
� ベストエフォート方式の問題
� ネットワーク資源の割当機能を持たない
� 輻そう制御を局所的/自律的に行うため、
ネットワーク全体のトラフィック予測ができない
� マルチメディア・コンテンツのリアルタイムトラフィックの
ような、特性の異なるトラフィックの登場ような、特性の異なるトラフィックの登場
� 構造上の問題
� インターネットはISPの集合体
� QoS保証はISPごとに異なり、エンド・エンドでの一貫性の実現は困難
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QoS保証のフレームワーク
� QoS保証のフレームワーク - 2つのIETF標準
� IntServ (Integrated Service)
� エンド・エンドのQoS制御
� フロー単位の制御のため、スケーラビリティに問題
� DiffServ (Differentiated Service)
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� DiffServ (Differentiated Service)
� ホップ毎のQoS制御
� 集約されたトラフィックを制御するため、スケーラビリティがある
DiffServははははISPにフィットにフィットにフィットにフィット
ただし、ただし、ただし、ただし、
標準化と実装段階標準化と実装段階標準化と実装段階標準化と実装段階
IntServ – Integrated Services
� エンド・エンドの端末からサーバまで、個別のフロー
ごとにネットワーク資源を割り当てる方法
� RSVP(Resource ReSerVation Protocol)というのプロトコルで制御
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ReceiverSender
path path
path
pathpath rsrv
rsrv
rsrv
rsrv
rsrv
DiffServ – Differentiated Services
Sender
� DSフィールドのマーキングによるホップ毎のQoS制御
� 集約されたトラフィックを制御
⇒ スケーラビリティ
� 2階層のリソース管理
� ドメイン内QoSの一元的な保証
� ドメイン間調整によるエンド・エンドのQoS保証
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Receiver
ingressegress
core
Domain
Domain
集約: IntServ VS DiffServ
送信元送信元送信元送信元
IntServのケースのケースのケースのケース
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フローが多くなる
集約: IntServ VS DiffServ
送信元送信元送信元送信元
DiffServのケースのケースのケースのケース
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フローはクラス単位
に集約される
DiffServのサービスクラス
� EF(Expedited Forwarding)とAF(Assured Forwarding)の2つ� EFはプレミアムサービスと呼ばれ、仮想専用線をエミュレートする
� 固定帯域を割当てるVoDなどのストリームコンテンツに向く
� DiffServはエアラインモデル� エコノミー・ビジネス・ファーストクラスのような相対的な分類
プレミアムサービスはトラフィックの流量制限(アドミッション制御)をしな
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� プレミアムサービスはトラフィックの流量制限(アドミッション制御)をしな
いと実現できない
DiffServ Domains
QoS Resource Manager(BB ...)
QoS EnabledNetwork
BB – Bandwidth Broker
� DiffServドメインの帯域資源を管理し、ドメイン内のQoS制御を行うQoS管理サーバ� 論理的には一つのDSドメインに一つ存在
� イントラドメイン機能
� ドメイン内の帯域資源を一元管理し、
� ポリシーに従い、ルータを統合的に制御する
インタードメイン機能
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� インタードメイン機能
� 隣接するドメインのBBと調整し、規定されたSLAを実現
※SLA(Service Level Agreement)サービスレベルのドメイン間の合意
� 特にプレミアムサービスの場合
� 送信側がBBに対し帯域予約をかける(signaling)ことで、トラフィックの流量制御と帯域資源の管理を実現
� RFC2638で定義
� Internet2 QBone:実装に向け中心的に活動
BBの基本機能
ネットワーク運用ネットワーク運用ネットワーク運用ネットワーク運用
コンテンツサービスコンテンツサービスコンテンツサービスコンテンツサービス
アプリケーションアプリケーションアプリケーションアプリケーション
帯域割当て
ポリシー設定
帯域要求
(トラフィック単位)
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DiffServドメインドメインドメインドメイン
帯域管理帯域管理帯域管理帯域管理 ポリシー管理ポリシー管理ポリシー管理ポリシー管理
QoS設定(集約されたトラフィック)
インターBB の制御フロー
BB
BB
BB
DS-A
DS-T
DS-B
10kbps ����Dst
10kbps ����Dst10kbps ����Dst
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BB
SrcDst
OK
OK
OK
PeerDS-BDS-A
Policyask
agree
Total10k
100k
Used10k30k
PeerDS-BDS-A
Policyask
agree
Total20k
100k
Used20k40k
before
after
BBがない場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
-13-
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
BBがない場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
-14-
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
BBがない場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
-15-
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
35Mbps
BBがない場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
-16-
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
35Mbps
35Mbps
BBがない場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
-17-
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
35Mbps
35Mbps
BBがない場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
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ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
35Mbps
35Mbps
BBが制御する場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
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BB
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
BBが制御する場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
-20-
BB
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)
BBが制御する場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
-21-
BB
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)
BBが制御する場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
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BB
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)
BBが制御する場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
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BB
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
35Mbps
問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)問合せ(許可)
BBが制御する場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
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BB
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
35Mbps
問合せ(不許可問合せ(不許可問合せ(不許可問合せ(不許可))))
BBが制御する場合
送信側送信側送信側送信側
ルータ
受信側受信側受信側受信側
35Mbps
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BB
ルータ ルータ
100Mbps 100Mbps
35Mbps
問合せ(不許可問合せ(不許可問合せ(不許可問合せ(不許可))))
BBの動作例
利用者NWコンテンツプロバイダ
コンテンツ配信予定:土曜 19:00 - 21:00ユーザ A,B
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配信サーバ
BB
ルータ
ルータ
ルータ
ルータ
A
B
C
BB
※日立製作所プレゼン資料(2000年)を参考に作成
BBの動作例
利用者NWコンテンツプロバイダ
コンテンツ配信予定:土曜 19:00 - 21:00ユーザ A,B
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配信サーバ
BB
ルータ
ルータ
ルータ
ルータ
A
B
C
BB
BBの動作例
利用者NWコンテンツプロバイダ
コンテンツ配信予定:土曜 19:00 - 21:00ユーザ A,B
帯域予約
開始時刻: 2000/7/29 19:00終了時刻: 2000/7/29 21:00送信位置: 配信サーバ受信位置: A帯域幅: 10Mbps
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配信サーバ
BB
ルータ
ルータ
ルータ
ルータ
A
B
C
BB
BBの動作例
利用者NWコンテンツプロバイダ
コンテンツ配信予定:土曜 19:00 - 21:00ユーザ A,B
帯域予約
開始時刻: 2000/7/29 19:00終了時刻: 2000/7/29 21:00送信位置: 配信サーバ受信位置: A帯域幅: 10Mbps
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配信サーバ
OKBB
ルータ
ルータ
ルータ
ルータ
A
B
C
BB
BBの動作例
利用者NWコンテンツプロバイダ
コンテンツ配信予定:土曜 19:00 - 21:00ユーザ A,B
帯域予約
開始時刻: 2000/7/29 19:00終了時刻: 2000/7/29 21:00送信位置: 配信サーバ受信位置: A帯域幅: 10Mbps
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配信サーバ
OKBB
ルータ
ルータ
ルータ
ルータ
A
B
C
BB
BBの動作例
利用者NWコンテンツプロバイダ
コンテンツ配信予定:土曜 19:00 - 21:00ユーザ A,B
帯域予約
開始時刻: 2000/7/29 19:00終了時刻: 2000/7/29 21:00送信位置: 配信サーバ受信位置: A帯域幅: 10Mbps
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配信サーバ
設定コマンド
OKBB
ルータ
ルータ
ルータ
ルータ
A
B
C
BB
BBの動作例
利用者NWコンテンツプロバイダ
コンテンツ配信予定:土曜 19:00 - 21:00ユーザ A,B
帯域予約
開始時刻: 2000/7/29 19:00終了時刻: 2000/7/29 21:00送信位置: 配信サーバ受信位置: A帯域幅: 10Mbps
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配信サーバ
設定コマンド
OKBB
ルータ
ルータ
ルータ
ルータ
A
B
C
BB
DEN(Directory Enabled Network)
PolicyEngine
Security
RADIUS
LDAPLDAP
DistributedPolicy Enforcement Intelligent
InfrastructureCentral Policy
Repository
User and Devices
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Server
CacheLDAPLDAP
PolicyEngine
Addresses
DNS/DHCPLDAPLDAP
Services and SLAs
Profiles and PoliciesPolicyEngine
QoS
LDAPLDAP
1999 Cisco Systems, Directories & Policy-Based Networking より
ポリシーフレームワーク
� DEN (Directory Enabled Network) の構想の元スタート
� セキュリティとQoSのためのルールを一元管理することでネットワーク全体を管理する枠組み
� ポリシーを使って、SLS (Service Level
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� ポリシーを使って、SLS (Service Level Specification: SLAの仕様) を記述
Policy
Condition Action
(who can do what when)
ポリシーの例
� AF� 9時から17時の間、部署Aに流れるHTTPトラフィックの優先度を落とす
� EF、プレミアムサービス� VoDサーバXが部門Bに流すトラフィックにはフロー毎に
6Mbpsの帯域を割当てる
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6Mbpsの帯域を割当てる
� VoIPトラフィックには64Kbpsの帯域割当てをする
� ポリシング
� ISP Aから流れ込むEFクラスの総トラフィックを100Mbpsに制限する
� シェーピング
� ISP Bに流れ込むAFクラスの総トラフィックを100Mbpsに制限する
SLAモデルの階層
PCIM: Policy Core
ハイレベル
ビジネスポリシー
SLAText
SLO
PCIM PIB
SLSText &SLO
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� PCIM: Policy Core Information Mode
� PFQIM: Policy Framework QoS Information Model
� QDIM: QoS Device Information Model
� PIB: Policy Information Base
� MIB: Management Information Base
デバイス非依存
ポリシー
デバイス依存
ポリシー
???
PCIM
PFQIM
QDIM
PIB
MIB
SLAモデルについての2つの標準化
SLA(合意内容) SLA(合意内容)
DiffServ Policy Framework
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SLS(設定内容)
SLO(達成目標)
Policy Rule(設定内容)
Policy
インタードメインSLA: GUIの例
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インタードメインインタードメインインタードメインインタードメインSLA対応ポリシー管理対応ポリシー管理対応ポリシー管理対応ポリシー管理
ドメインドメインドメインドメインQoS管理管理管理管理 インタードメインインタードメインインタードメインインタードメイン
SLA管理 ポリシー登録
ルール導出
BBの基本アーキテクチャ
インタードメインSLAスキーマの定式化と
フレームワーク確立
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ドメインドメインドメインドメインQoS管理管理管理管理 インタードメインインタードメインインタードメインインタードメイン
BBネゴシエーションネゴシエーションネゴシエーションネゴシエーション
帯域管理 セッション
管理
アドミッション制御
ルータ設定
初期接続
ルール交換
ルールマッピング
ルール調停
ドメインドメインドメインドメイン
他ドメイン
BB
ポリシールール
を用いた
SLA処理技術の確立
インタードメイン
SLAの調停機構の確立
参考:BBのAPI
- Bandwidth getAllocableBandwidth(PathSpec path, TimeCondition tcnd);pathで指定した経路について、tcndで指定した時間条件で割り当て可能な帯域を計算する。
- ReservationId doReservation(PathSpec path, Bandwidth bw, TimeCondition tcnd);
pathで指定した経路に対して、帯域bwをtcndで指定した時間条件下で予約する。
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で予約する。
- void cancelReservation(ReservationId rid);ridで指定された過去の予約をキャンセルする。
- void changeReservation(ReservationId rid, Bandwidth newbw, TimeCondition newtcnd);
ridで指定された過去の予約を、帯域newBw、時間条件newtcndの予約に変更する。
- TimeCondition getTimeCondition(PathSpec path, Bandwidth bw);pathで指定した経路について、帯域bwが割り当て可能な時間条件を計算する。
BBの技術課題� SLAの具体化とSLSの実現方式
� 妥当なサービスモデルの確立
� インターBBシグナリング� SIBBSがI-Dとして挙がっているが・・・
� QoSルーティングとIPマルチキャスト� ルーティングにおいては、MPLSの制御が有効
マルチキャストについては?
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� マルチキャストについては?
� Automatic Topology Detection� NW運用管理ツールとの連動が課題
� 異機種ルータの統合制御
� COPS(Common Open Policy Service)の挑戦は今のところ具体的成果に結びついていない
� トラフィック計測とSLAへのフィードバック
� セキュリティ、認証、課金との連携 (AAAA)