木の花ファミリー通信 vol.58 2012年6月

2 6 58 © 2 94 80 使[4]木の花ファミリー通信 Vol.58 2012 年 6 月号 88 5 2 新登場!木の花紅茶 【  本文にもある通り、今年は初めて紅茶を作り ました!紅茶用品種「からべに」を、伝統あ る丸子紅茶さんで製茶したものです。 中国茶に似た、爽やかな味わいの紅茶です。 もちろん、すべて無農薬、無化学肥料栽培。 ぜひ、お楽しみください! * 80 g、840 円 村松さん(左)のご指導の元、紅茶づ くりに挑戦中のじゅんじマン 5 退1 3

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木の花ファミリー通信 Vol.58 2012年6月

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Page 1: 木の花ファミリー通信 Vol.58 2012年6月

木の花ファミリー通信

2012年6月号・第58号

編集・制作/木の花ファミリー

©2012

木の花ファミリー

★木の花ファミリーとは

94年創立、富士山の麓で有機農業による

自給自足を生活の基盤に80人が血縁を超

えた家族として生活を営む共同体です。

 

このニューズレターはクリエイティ

ブ・コモンズにもとづき、原著作者の

クレジットを表示し、改変せず、非営

利目的で使用する限りにおいて、自由

に複製、頒布、展示することができます。

[4]木の花ファミリー通信 Vol.58 2012 年 6 月号

 

毎月ファミリーのさまざまな現場

から最新レポートをご紹介する「た

より」シリーズ、今月はちょっと変

わった「新茶だより」です。

 

立春から数えて88日目にあたる

「八十八夜」(およそ5月2日)は茶

摘みに適した日といわれ、ファミリー

新茶だより

新登場!木の花紅茶

【  お す す め 商 品 】

本文にもある通り、今年は初めて紅茶を作りました!紅茶用品種「からべに」を、伝統ある丸子紅茶さんで製茶したものです。中国茶に似た、爽やかな味わいの紅茶です。もちろん、すべて無農薬、無化学肥料栽培。ぜひ、お楽しみください!*80g、840円

村松さん(左)のご指導の元、紅茶づくりに挑戦中のじゅんじマン

でも少し遅れて5月中旬にお茶刈り

を終えました。ファミリーでは日本

のお茶の代表格である「やぶきた」

の他に「からべに」という品種を栽

培していますが、こちらはもともと

紅茶用の品種。これまではどちらも

地元の製茶屋さんに緑茶に加工して

もらっていたのですが、「せっかく紅

茶用の品種なのだから」ということ

で、今年は紅茶づくりにチャレンジ

してみることになりました。

 

近頃「販促担当」として活躍して

いるまりねえがさっそく加工業者さ

ん探しに乗り出したところ、ひょん

なことから静岡県内の「丸ま

りこ子

紅茶」

さんとおっしゃる業者さんに行き当

たりました。

 「丸ま

りこ子」は地名で、国産紅茶の発

祥地と言われているところです。一

度は衰退し、原木も伐採の危機に

あった丸子の紅茶作りを何とか残そ

うと奮闘されたのが「丸子紅茶」の

店主、村松二に

ろく六さんです。村松さん

は国産紅茶の品種としてよく知られ、

緑茶では花粉症に効くと評判の高い

「紅べ

にふうき

富貴」の栽培に国内で初めて成功

された方です。しかも、すべての茶

木を有機無農薬栽培されており、製

茶の機械も重要な部分は独自開発し

て特許も取得されています。

 

工場を一度見においで、という村

松さんのお言葉に甘えてさっそくお

伺いしたところ、村松さんは製造過

程を手ほどきするから、自分でやっ

てみたら?と提案してくださいまし

た。そこで、じゅんじマンが刈りた

ての茶葉を運び、初めての紅茶作り

に挑戦することになりました。

 

こうして出来上がった、ファミリー

初の「木の花紅茶」。家に持ち帰って

みんなで試飲してみたところ、中国

茶に似た、爽やかな香りの紅茶が出

来上がっていました。「販促チーム」

はさっそくパッケージづくりにとり

かかり、子どもたちが描いたかわい

い文字やイラストをあしらった素敵

*商品のご注文方法

商品名、数量、お届け先ご住所、お名前、お電

話番号を明記の上、メールまたはファクシミリ

(メールアドレス、ファクシミリ番号は1ペー

ジに記載)にてご注文ください。

な出来栄えに、ファミリーの

みんなから歓声が上がりまし

た(3ページの記事参照)。

 

ファミリーでは自家製のほ

うじ茶や玄米コーヒーが長

く愛飲されていますが、今年

から新鮮な紅茶が加わり、食

卓がますます豊かになりまし

た。皆さまも、「木の花紅茶」をぜ

ひご賞味ください!

(文/いさお)

Page 2: 木の花ファミリー通信 Vol.58 2012年6月

[3]木の花ファミリー通信 Vol.58 2012 年 6 月号

みんなのくらし「木の花紅茶」のラベル

たまごのラベル

イラストの大半を描いてくれたきよみ(小学 1 年)

「木の花緑茶」のラベル

簡単皮なしキッシュ

【作り方】1. きのこ類を刻み、おろしニンニクと薄口しょうゆで下味をつける。

2. 新たまねぎを3~5mmくらいにスライスして、半分に切る。

3. そら豆、スナックエンドウ、グリーンピースを塩ゆでする。

4. フライパンで玉ねぎをいため、きのこ類を加えていためる。

5. 耐熱皿に3.と4.を並べて入れる。6. キッシュ液の材料を混ぜあわせ、5.に流し入れる。7. 好みでとろけるチーズをのせ、180℃のオーブンで20分ほど焼く。

【材料・4人分】きのこ類50g、そら豆50g、スナックエンドウ30g、グリーンピース25g、新たまねぎ中1個(160g)、塩小さじ1/3~1/2、こしょう少々、おろしニンニク小さじ1/2~1、薄口しょうゆ小さじ1、とろけるチーズ好みで<キッシュ液>牛乳100cc、卵2個、塩小さじ1、ブラックペッパー少々

今月の木の花菜食レシピ

子どもたちの絵が

商品ラベルになりました

 

20人で始まったファミリーは今、

80人を超える大家族になりましたが、

ありがたいことに、食べ物のほとん

どを自給自足でまかなえる恵まれた

生活をいただいています。その安全

な食べ物を求められる方にも提供さ

せていただけるのは、自然の恩恵と

みんなの力の結集だなあと思ってい

ます。そして、それを受け取られた

方から、「心をこめて作られたものを

大切にいただきます」という気持ち

を伝えてくださるのは、とてもうれ

しいことです。私たちも単に商品と

いうモノとしてではなく、ファミリー

の心や生き方が伝えられる「メッセー

ジ」としてお届けしたいと思ってい

ます。

 

そこで、パッケージのデザインも

素朴で温かみのあるものにしたいと

思っていましたが、企画チームの中

から子どもの絵や字を使ってはどう

かという声があがり、まずは、子ど

もたちに自由に描いてもらいまし

た。その中から選んで、今回は、

卵と紅茶、緑茶のラベルができあ

がりました。

 

ファミリーの生活の中で、子ど

もたちの存在はひとりひとりが個

性と役割を持った大切な一員です。

そんな子どもたちの絵や字が、みな

さんのご家庭の台所や食卓の片隅に

置かれるのを想像すると楽しくなる

のは、ちょっと親バカでしょうか。

 

お互いに顔の見えないお客様とも、

モノを通してではありますが、心が

通い合い、ファミリーに関心を持っ

ていただくきっかけにもなり、これ

からも色々な方との出会いを楽しみ

にしながら、心を込めて品物を作り、

お届けしたいと思っています。

(文/れいこ)

調理:ちーちゃん

Page 3: 木の花ファミリー通信 Vol.58 2012年6月

木の花ファミリー通信 Vol.58 2012 年 6 月号[2]

「血縁を超える自給自足の大家族」出版記念イベント、全国で開催中!

9/16(日)石川・いちの谷村

石川県加賀市にある「百ひゃくわらい

笑の郷・いちの谷」は、山中温泉から車で 20 分の静かな場所。その大いなる自然の中で、さまざまな出会いや体験の機会を提供している林昌則さんは、ファミリーで開催された第 1 期 EDE の受講生です。今回はそのご縁もあって、「いちの谷」でコンサートが開催されることになりました。* 日時:2012 年 9 月 16 日(日)14:00 開演予定* 会場:「百笑の郷・いちの谷」 石川県加賀市山中温泉市谷町イ 47 番地 電話:0761-78-2301 http://hyaku-warai.jp/event/

7/7(土)福島・須賀川「銀河のほとり」

「銀河のほとり」は「心と体と地球のための」自然食レストラン。「市民放射能測定所」など、被災地のための活動も繰り広げています。7 月 7 日、8 日は年に一度の「銀河祭」が開催され、多彩な出店ブースで賑わいます。ファミリーは 7 日にスペシャル・ゲストとして登場します!* 日時:2012 年 7 月 7 日(土)14:00 開演予定* 会場:銀河のほとり 福島県須賀川市滑川字東町 327-1

電話:0248-73-0331 http://plaza.rakuten.co.jp/ginganohotori/* 「銀河祭」は無料、お申し込みも不要です。 なお、18:30 ~の交流会は、お食事代 1,000 円で、

要予約です(銀河のほとりまでお電話ください)。

ファミリーの新刊の出版を記念したイベントを全国で開催中です。ぜひ、ご来場ください!

【 お知らせ掲示板】

ています。このため、『何をするのか』

に関心があるのです。これに対して

若者たちは、『具体的に何をするのか』

ということよりも、『それをどんな心

のもとで行うか』ということにより

強く意識を向けています。何をする

にしても、『なぜそれをするのか』を

仲間と共有していることが大事で、

それさえ整っているのならば、すで

にそこはコミュニティである、とい

う意識でいるのです」。

 

現在、若者たちは東京で積極的に

報告会などを行いながら、今回のサ

池見くんの発表に、「大人」も「若者」も真剣に聞き入っています

大人と若者の合同自己紹介での一コマ

ミットでの出会いを活かして、新た

なネットワークを構築しようとして

います。サミットに参加したファミ

リーの若手メンバー3人は、感想を

次のように語りました。「何より嬉し

かった。これからもっとつながりを

広げていきたいし、その中で何が生

み出されるのか、本当に楽しみ」(りょ

うちん)、「YVSは僕にとっての転

機。自分の役割を果たしながら、み

んなと共に歩んでいきたい」(しんぺ

い)、「ユース(若者)のビジョンと

いうよりも、僕らは真理を見た。世

代を越えて、僕らが心の真ん中で求

めている『調和』を日々の生活の中

から実践して行こう」(たかやん)

 

主催者の池見くんは言います。「自

分の成長につながって、皆が喜んで

くれて、嬉しかった。誰かのために

一生懸命になると、こんなにいいこ

とがあるんだと知りました」。

 

若者たちの熱い想いに触れて、「感

激した」「大きな学びをもらった」と

口々に語る大人たち。そんな大人の

一人である武部吉久さんはこう言い

ました。「地球の未来に心配なし!」

(文/ともこ)

Page 4: 木の花ファミリー通信 Vol.58 2012年6月

 

5月25日から3日間に渡り、第1

回ユース・ビジョン・サミット(以

下YVS)並びに第4回大人サミッ

トが木の花ファミリーにて開催され

ました。

 

今回が初めての開催となるYVS

を主催したのは、中央大学経済学部

の池見優ゆ

くん。第1回大人サミット

に参加し、大人たちがこれからの地

球のあり方について真剣に語り合う

姿に感銘を受けた池見くんは、自分

たち若者も次世代を担うものとして

大人たちへメッセージを発信し、共

により良い未来を築いていきたい、

とYVSを企画。大学の同じ研究室

の仲間や青年起業家、木の花の若手

メンバーや心のケアで滞在中の学生

など12名のユース(若者)が集い、

熱く語り合いました。そしてその提

言をもとに行われた若者と大人の合

同ディスカッションは、双方に大き

な刺激を与え、参加者曰く「想像を

超える収獲」をもたらす場となった

のでした。

 

大人側参加者の一人は、若者たち

が出した結論に驚いたといいます。

それは、「私が長年かかって学んで

きたことを、彼らはすでに当然のも

のとして話に織り込んでいたからで

す」。

 

若者たちは「個人が所有する幸せ」

から「全体で共有する幸せ」へ移行

していく過程を図で表し、完全な世

界を目指して変化していく歩みの中

にこそ学びがあるとして「不完全な

完全」というキーワードを掲げまし

Vol.58

木の花ファミリー通信

ユース・ビジョン・サミット

&大人サミット

トピックス

梅雨入りしたとはいうものの、時折、青空も広がる今日この頃。ユース・ビジョン・サミット、大人サミットと多くの方々との豊かな心の交流が続き、「木の花ファミリー」という枠を超えた活動がますます拡がっていくのを感じています。(ようこ)

2012 年 6 月号

[1]木の花ファミリー通信 Vol.58 2012 年 6 月号

木の花ファミリー/特定非営利活動法人 青草の会  電話 : 0544(66)0250 FAX : 0544(66)0810

〒 419-0302 静岡県富士宮市猫沢 238-1 おひさまハウスひまわり

ホームページ : http://www.konohana-family.org メールアドレス : [email protected]

た。そんな彼らの視点を、大人側参

加者の石綿薫さんは次のように読み

解いていました。「若者たちは、『地

球のため、社会のため』とは自分に

とってどういうことなのか、そして

『何をやりたいか』の前に『なぜやる

のか』を徹底的に話し合っていまし

た。彼らの提示する世界観を聞いた

大人たちからは、『具体的に何をして

いくのか』という質問がありました。

大人たちの多くは何かをなし遂げて

きた結果として精神性の大切さに気

づき、その大切さを具体的な活動を

通じて世の中に発信していこうとし

今回の主催者、池見優くん。名ファシリテーターでした

世代を超えて本音を語りあう楽しさ