平成 年度文部科学省委託特別支援教育に関する実践研究充実事業...

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平成30年度文部科学省委託特別支援教育に関する実践研究充実事業 (次期学習指導要領に向けた実践研究) 秋田県立大曲支援学校 Ⅰ 研究の概要 1 研究主題 「分かる、できる、振り返る」授業づくり ~学びがつながる 人とつながる~ (2年計画 第2年次) 2 研究主題の設定理由 本校は平成4年に大曲養護学校として開校した。平成 28 年度に大曲支援学校と校名を 変更し、本年度で創立 27 年目となる。児童生徒の在籍数は年々減少傾向にあり、今年度 は 115 名(小学部 34 名、中学部 29 名、高等部 52 名)の児童生徒が在籍している。「瞳 かがやき、笑顔あふれる学校」を目指す学校像として掲げ、「地域が教室~伝統の継承と 発展~」を特色のある教育活動の中心テーマにして、教職員が一丸となって取り組んでい る。日常的な交流や地域貢献活動といった地域に根ざした教育活動を通して、児童生徒の 積極的な社会参加と職業自立を目指している。今年度は学校経営の重点事項として、「ふ るさと教育として、各学部が『大曲の花火』を題材とする地域と連携・協働した学習活動 の展開」が設定され、学校教育を通じて地域社会と連携・協働を進める枠組みが示され、 実践している。 昨年度は、これまでの研究から出された授業づくりの課題から「授業づくりの視点」(表 1)を作成し、「分かる、できる、振り返る」授業を目指して評価、改善を行い、授業実 践を積み重ねた。その結果、児童生徒が「何を学ぶか」、「どのように学ぶか」、「どの ような力が付いたか」と実感できる授業づくりが重要であることが共通理解できた。その 反面、見通しのもてる年間指導計画、単元計画、授業計画の重要性、本時の目標、めあて、 学習課題の明確な提示のあり方、児童生徒が学びを実感できる振り返りの仕方といった課 題も見えてきた。 今年度は、学校経営の重点事項に「『分かる、できる、振り返る』視点を基にした授業 づくりの充実」が設定され、第二年次計画の研究をまとめるに当たり、昨年度の取組につ いて研究部内でSWOT分析(内外環境分析の手法。自校の内部環境を「強み(S)と弱み 分かる ・見通しのもてる年間指導計画、単元計画、学習計画 ・板書を含む学習環境、授業の構造化 ・目標、めあて、学習課題の明確な提示 計画 実践 評価 改善 できる ・児童生徒のグルーピング、教職員の数、配置の工夫 ・児童生徒が考えてできる学習場面の設定、教材教具の工夫 ・児童生徒が考えるきっかけとなる発問の工夫、精選 振り返る ・まとめ、振り返り活動の設定、方法の工夫 ・評価の場面、評価方法の工夫 ※「分かる」・・・何を学ぶかが分かる、「できる」・・・一人でできる、友達とできるなど、 「振り返る」・・・学んだことを実感し、学んだことをどう生かすかにつなげる、と捉えて 実践している。 表1 「授業づくりの視点」

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平成30年度文部科学省委託特別支援教育に関する実践研究充実事業

(次期学習指導要領に向けた実践研究)

秋田県立大曲支援学校

Ⅰ 研究の概要

1 研究主題

「分かる、できる、振り返る」授業づくり ~学びがつながる 人とつながる~

(2年計画 第2年次)

2 研究主題の設定理由

本校は平成4年に大曲養護学校として開校した。平成 28 年度に大曲支援学校と校名を

変更し、本年度で創立 27 年目となる。児童生徒の在籍数は年々減少傾向にあり、今年度

は 115 名(小学部 34 名、中学部 29 名、高等部 52 名)の児童生徒が在籍している。「瞳

かがやき、笑顔あふれる学校」を目指す学校像として掲げ、「地域が教室~伝統の継承と

発展~」を特色のある教育活動の中心テーマにして、教職員が一丸となって取り組んでい

る。日常的な交流や地域貢献活動といった地域に根ざした教育活動を通して、児童生徒の

積極的な社会参加と職業自立を目指している。今年度は学校経営の重点事項として、「ふ

るさと教育として、各学部が『大曲の花火』を題材とする地域と連携・協働した学習活動

の展開」が設定され、学校教育を通じて地域社会と連携・協働を進める枠組みが示され、

実践している。

昨年度は、これまでの研究から出された授業づくりの課題から「授業づくりの視点」(表

1)を作成し、「分かる、できる、振り返る」授業を目指して評価、改善を行い、授業実

践を積み重ねた。その結果、児童生徒が「何を学ぶか」、「どのように学ぶか」、「どの

ような力が付いたか」と実感できる授業づくりが重要であることが共通理解できた。その

反面、見通しのもてる年間指導計画、単元計画、授業計画の重要性、本時の目標、めあて、

学習課題の明確な提示のあり方、児童生徒が学びを実感できる振り返りの仕方といった課

題も見えてきた。

今年度は、学校経営の重点事項に「『分かる、できる、振り返る』視点を基にした授業

づくりの充実」が設定され、第二年次計画の研究をまとめるに当たり、昨年度の取組につ

いて研究部内でSWOT分析(内外環境分析の手法。自校の内部環境を「強み(S)と弱み

分かる ・見通しのもてる年間指導計画、単元計画、学習計画 ・板書を含む学習環境、授業の構造化 ・目標、めあて、学習課題の明確な提示

計画

実践

評価

改善

できる ・児童生徒のグルーピング、教職員の数、配置の工夫 ・児童生徒が考えてできる学習場面の設定、教材教具の工夫 ・児童生徒が考えるきっかけとなる発問の工夫、精選

振り返る ・まとめ、振り返り活動の設定、方法の工夫 ・評価の場面、評価方法の工夫

※「分かる」・・・何を学ぶかが分かる、「できる」・・・一人でできる、友達とできるなど、 「振り返る」・・・学んだことを実感し、学んだことをどう生かすかにつなげる、と捉えて 実践している。

表1 「授業づくりの視点」

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(W)」に、外部環境を「機会(支援的)(O)と脅威(阻害的)(T)」に分け、客観的特徴

や事実を洗い出すことで、自校の状況を把握するもの。)(写真1)を行った。「職

員が多く、情報伝達が難しい」「地域ありきになっている」「『めあて』『まとめ』『振

り返り』の捉え方が教員間で共通していない」等の課題が出された。これらの課題は「各

学部、寄宿舎単位での教育活動は充実してきている」「何をなぜ学ぶかが曖昧」「地域資

源活用の意義について教員間の共通理解が不十分」といったことに起因していると思われ

た。こうした課題は、「地域資源活用の意義を改めて確認すること」「小・中・高等部、

寄宿舎のつながりをもっと深めること」「教職員間のスムーズな情報伝達をしながら授業

実践すること」で解決できると考えた。そこで今年度は、研究副題を「~学びがつながる

人とつながる~」とし、生活単元学習を研究対象とした。児童生徒の学びの場や内容のみ

ならず、教育計画のつなが

りに視点を当てながら、授

業づくり、教育課程の改善

において、教職員が協働で

実践することで、質の高い

「『分かる、できる、振り

返る』授業づくり」に迫る

ことができるのではないか

と考え、本研究

主題を設定した。

3 研究仮説

「授業づくりの視点」を基にした計画、実践、評価、改善を積み重ね、 児童生徒の

できたこと、分かったことをどう生活に生かすかにつなげる授業を実践することで、

教職員一人一人の授業力が向上し、学校の目指す児童生徒像を実現することができる

だろう。

4 研究組織

教育課程検討委員会:校長、教頭、学部主事、学部副主事、分掌主任、教育専門監

授業実践を通した教育課程の評価、検討、改善事項の整理、立案等を行う。

教育課程検討委員会 教 科 部 会

進 路 学 習 部 会

自 立 活 動 部 会 教 務 部 進路指導部 研 究 部

特別支援教育に関する

実践研究充実事業委員会

県特別支援学校教育研究会

県 南 特 別 支 援 学 校

教 育 課 程 等 協 議 会

授 業 研 究 全校研究(全校研究会・全校授業研究会) 学部研究(学部研究会・学部授業研究会) 寄宿舎研究(寄宿舎研究会) *( )内は会の名称

授 業 研 修 ・「日々の授業改善協議」 ・校内研修会 ・校外研究会 ・校外研修会

教 科 検 討 会

写真1 年度当初に実施した本校のSWOT分析

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教科部会・進路学習部会・自立活動部会:各部会は学部副主事と各学部2名

課題を整理し、全校へ周知する事項について検討する。

特別支援教育に関する実践研究充実事業委員会:校長、教頭、教育専門監、研究主任、 学部

主事

実践研究の推進に向けて協議する。

県南特別支援学校教育課程等協議会:本校、せんぼく校、横手支援学校、稲川支援学校の教務

主任、研究主任、教育専門監

教育課程編成について研究協議をする。

教科検討会:教頭、教育専門監、学部主事、研究主任

学習指導要領における教科の捉えや本校の教科別の指導の課題を明確にする。

5 研究内容・方法

内 容 方 法 (・は二年次の新たな取組)

○児童生徒が学びを

実感し、主体的に

考え、行動する授

業づくり

○授業実践を通した

教育課程の改善

(1)授業づくり

①公開研究会、公開研究会事前研究会、全校授業研究会、学部授業

研究会の実施(研究対象は生活単元学習)

・事後の改善授業の実施

②教諭、臨時講師の「日々の授業改善協議」の実施(一人一回以上)

・学部を越えた授業参観

③全校研究会、学部研究会の実施

④研修会の実施

・学習指導要領改訂のポイントを授業づくりに生かすための研修会

(2)教育課程の改善

①キャリア教育の視点からの児童生徒の姿の見直し

②年間指導計画検討会の実施(評価、修正)

③教育課程討委員会(校内委員会)の実施

・教科検討会の実施

(3)その他

①秋田県特別支援学校教育研究会教育課程編成部会への参加

・教育課程編成部会の運営(今年度、来年度幹事校)

・各校の取組や「社会に開かれた教育課程」に関連した実践事項の

紹介

②県南特別支援学校教育課程協議会(仮称)による県南四校間の教

育課程、年間指導計画、授業実践の情報交換並びに相互の授業研

究会への参加

③研究集録「大輪」や研究部報「大輪だより」の発行による研究の

取組、授業研究会に関する情報の発信、共有

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目指す児童生徒像 児童生徒一人一人の障害の状態や発達段階、特性等に応じた知識、技能、態

度を身に付け、積極的に社会参加、職業自立できる児童生徒を目指す。 (1) じょうぶな子 健康で、安全な生活ができる児童生徒 (2) すなおな子 明るく、仲良く、礼儀正しい児童生徒 (3) がんばる子 進んで取り組み、最後までやりぬく児童生徒

各学部の目指す児童生徒像

各学部のキャリア教育の視点から見た生活単元学習で目指す児童生徒の姿

目指す学校像「瞳かがやき 笑顔あふれる学校」

【第一年次の研究主題】 「分かる、できる、振り返る」授業づくり

【第二年次の研究主題】

「分かる、できる、振り返る」授業づくり ~学びがつながる 人とつながる~

【方 法】

○年間指導計画の評価、修正 ○「授業づくりの視点」を活用した研究授業の実施(全校、学部、個人) ○全校、学部研究会での研究計画、実施、評価、改善 ○授業づくりに関する研修会の実施 ○教育課程の計画、実施、評価、改善

授業実践を通した教育課程の改善 児童生徒が学びを実感し、主体的に考え、行動する授業づくり

板書計画、本時の目標の明確化、めあて

や学習課題の提示、次につながる振り返

り等の整理・徹底、小・中・高・舎の関

わりの深化

年間指導計画や学習計画の在り方、単元

構成の検討

【第二年次研究の課題から】

児童生徒にとって 地域の方、 学校の友達、先生方

教職員にとって 地域の方、同僚

人とつながりながら実践する視点

教科等横断的に

発展的に

将来に向けて

学びをつなげる視点

研究のイメージ図

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6 研究計画

(1)研究第1年次

実施時期 研究会等 実 施 内 容

平成 29年

10月

・公開研究会事前研究会

①(高等部)

・公開研究会事前研究会

②(中学部)

・公開研究会に向けた授業提示、協議、学部研究の進捗状

況の確認

・全校研究会③ ・公開研究会に向けた全校研究、各学部研究の進捗状況の

共通理解

11月

・公開研究会事前研究会

③(小学部)

・公開研究会に向けた授業提示、協議、学部研究の進捗状

況の確認

・研究、教務主任会

・公開研究会事前研究会の評価を基にした教育課程、授業

づくりの具体的な改善方法の検討

12月 ・公開研究会

・授業提示、協議

・全校、学部研究進捗状況の報告

・研究、教務主任会

・公開研究会の評価を基にした教育課程、授業づくりの具

体的な改善方法の検討

・教育課程検討委員会② ・教育課程の評価、改善事項整理

平成 30年

1月

・学部研究会⑥ ・今年度の研究の成果、課題のまとめ

・研究、教務主任会 ・教育課程検討委員会に向けた課題の整理

・教育課程検討委員会③ ・今年度の教育課程実施状況と次年度の方向性の確認

2月 ・全校研究会④ ・研究のまとめと次年度の方向性の確認

・県南特別支援学校教育課

程等協議会

・県南地区特別支援学校間の教育課程、研究に関する情報

交換

3月 ・学部研究会⑦ ・次年度の方向性の確認

・教育課程検討委員会④ ・次年度の教育課程の立案、確認

・日々の授業改善協議

・年間指導計画検討会

・授業者一人1回以上の授業提示、協議の実施

・生活単元学習の目標、指導内容の検討

(2)研究第2年次

実施時期 研究会等 実施内容(○授業づくり、□教育課程)

平成 30年 4月

全校研究会①

○□全教職員での研究主題、方向性の確認 ○□今年度の実践研究に関するビジョンの可視化と全教職員

の共通理解

学部研究会① ○□全校の研究主題を基にした学部研究の方向性の確認 ○□目指す児童生徒像の具体化や研究対象とする指導の形態

(生活単元学習)の年間指導計画の立案

5月

学部研究会②

○□研究の対象とする指導の形態(生活単元学習)における中心となる単元の計画と指導方法の検討

指導主事計画訪問 ○□生活単元学習を中心とした授業提示、評価

全校研究会② ○ 生活単元学習の単元構想(学年毎)の再検討と全教職員での共通理解

県特別支援学校教育研究会教育課程編成部会

□県内特別支援学校の課題の抽出と協議 □自校研究への反映

6月 全校授業研究会① ○ 小学部3年、生活単元学習の授業提示、授業研究会の実施 ○□研究や授業実践に対する指導主事からの評価、助言

7月 全校授業研究会②

○ 高等部1年、生活単元学習の授業提示、授業研究会の実施 ○□研究や授業実践に対する指導主事からの評価、助言

学部研究会③

○ 各学部の生活単元学習での児童生徒の変容の確認と授業の振り返り

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特別支援教育研修会

○ 学習指導案の「育成すべき資質・能力」や「主体的で対話的で深い学び」の視点に沿った見直しと学習指導要領の改訂の主旨に沿った改善

学部研究会④ ○ 指導計画、内容、方法の見直し(学習環境、授業の構造化、教職員の働き掛け等)

8月 全校研究会③

○□全校教職員での各学部研究の進捗状況の確認と成果や課題の共有

○□2学期からの授業実践への反映

教育課程検討委員会① 各部会

□1学期までの授業実践を通した教育課程の評価、検討

寄宿舎公開研究会事前研究会

○□寄宿舎研究や生徒の話合い活動の提示と公開研究会のもち方に対する指導主事からの助言

9月 公開研究会事前研究会

○ 授業の提示、授業研究会の実施 ○□研究や授業実践に対する指導主事からの評価、助言 ○□公開研究会に向けたこれまでの取組の共通理解推進

教科検討会 ○□学習指導要領における各教科等の捉えの確認 ○□本校の教科別の指導についての課題抽出と教科別の指導

の充実に向けた研修内容の検討

10月 公開研究会 ○□全校研究、学部研究の説明と授業公開 ○□研究や授業実践に関する外部参観者からの評価 ○□研究や授業実践に対する指導主事からの評価、助言

11月 全校研究会④

○ 授業づくりの充実に向けた教職員の地域資源開拓力の向上を目指した研修会の実施(大仙、仙北、美郷地区の地形と産業を関連させたワークショップ型の研修会)

学部研究会⑤ ○ 公開研究会で出された授業の改善点や指導助言を受けて見直した実践に対する評価

12月 全校授業研究会③

○ 中学部1年、生活単元学習の授業提示、授業研究会の実施 ○□研究や授業実践に対する指導主事からの評価、助言

教育課程検討委員会②

□2学期までの授業実践を通した教育課程の評価、検討

実施時期 研究会等 内 容 (○授業づくり、□教育課程)

1月 学部研究会⑥ ○□今年度の学部研究についての評価

教育課程検討委員会③

□授業実践を通した教育課程の評価、検討

2月 全校研究会⑤ ○□全教職員での今年度の研究成果と課題、次年度の方向性の確認

3月 教育課程検討委員会④

□今年度の教育課程の評価、検討、次年度への計画立案

学部研究会⑦ ○□次年度の学部研究の方向性の確認

研究収録「大輪」発行

□県内支援学校等への今年度の研究の取組、授業実践に関する情報提供

・特別支援教育に関する実践研究充実事業委員会

・日々の授業改善協議 ・年間指導計画検討会 ・教科部会・進路学習部会・自立活動部会

・県南特別支援学校教育課程等協議会

〇□実践研究の推進に向けて協議 〇 教諭、臨時講師一人1回以上の授業提示、協議の実施 〇□生活単元学習の目標、指導内容の検討 〇□教科別の指導や進路学習、自立活動に関する課題を整理

し、全校へ周知する事項について検討 〇□教育課程編成に関する研究協議

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Ⅱ 研究の実際

1 児童生徒が学びを実感し、主体的に考え、行動する授業づくり

(1)研究授業(全校の全ての学習グループが授業を提示)や「日々の授業改善協議」の実施

を通した授業改善

・公開研究会、全校授業研究会、学部授業研究会での授業提示(生活単元学習)に当た

り、授業ごとに単元構成検討、学習指導案検討を行った。授業者、学部主事、研究部間

で情報交換をしながら、単元間の系統性、各教科等と教科等を合わせた指導の関連性、

育成を目指す資質・能力の三つの柱で整理した設定、本時の流れや評価の観点等につい

て検討、改善を重ねたことで、地域資源や校内リソースの段階的な活用や見通しのも

てる年間指導計画や単元計画等を基にした授業実践が行われるようになってきた。授

業提示後の改善授業においては、授業研究会の協議で出された改善点を生かしながら

見直しを図った。

・単元の目標を「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力等」「学びに向かう力、人

間性等」に分けて設定し、育成を目指す力を単元の中でいかに育むかを明確にするよ

うにした。授業の構想段階で、教員一人一人が全体的な見通しをもち、児童生徒にど

のような力を育てようとしているのか、教員間で共通理解を図ったことで、授業のね

らいをどこまでどのように達成したかや、一人一人が前の学びからどのように成長し

たかといった児童生徒の変容を具体的に捉えやすくなった。授業中に見られた児童生

徒の発言や行動等の変容を即時評価したり、授業後に教員間で情報共有したりする

等、多様な評価が日常的に行なわれるようになってきた。また、児童生徒が新たな課

題を発見した際は、発言や行動を見逃さず、次の授業展開につなげる手掛かりとする

学級もあった。

・「日々の授業改善協議」においては、教諭、臨時講師を対象に一人一回以上の授業提

示と協議を行った。校長、教頭、教育専門監、学部主事、研究主任等が授業を参観し、

協議では、育成を目指す資質・能力のバランスの取れた授業実践になっているか、授

業の基本はどうかといった視点で教頭、教育専門監が指導助言を行った。教員一人一

人の板書、発問、教材準備、学習環境の構造化といった授業力に関わる点において、

日常的な授業改善に対する意識が高まってきたことからも、今後も「日々の授業改善

協議」を継続し、その意義を確認していきたい。寄宿舎職員が各学部の授業を参観す

る際は、目標や評価の観点を示しながら、発問や教材の意図について情報交換するな

ど、支援の手掛かりや寄宿舎での生徒の話合い活動を深めるための手立てに活用でき

るようにした。

(2)教職員の共通理解推進

・全校研究会、学部研究会を計画的に実施し、各学部、寄宿舎の教職員が研究の方向性

を共通理解したり、進捗状況を周知したりできるように努めた。

・年度初めに全校研究会で学 校の目指す姿や児童生徒一人一人の育てたい力を可視化

し、生活単元学習の単元構想を「授業づくりビジョンマップ」(図1)として示した。

玄関へ掲示(写真2)したり、年間指導計画、単元・題材一覧表の表紙として教職員

へ配付したりしたことで、他学部や他学年の単元構想を知る機会となり、他学部や他

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学年の授業により興味や関心をもち、学習効果を上げるために他学部との連携を検

討、実施する学部が増えた。教職員だけでなく、児童生徒、保護者、来校者へも学習

の情報を伝えるツールとした。一部、授業の様子を写真にして添付し、より他学部、

他学年の授業の様子が分かるようにした。今後も活用方

法について検討を重ね、より情報の伝わる掲示にしたい。

・平成30年度学校評価(教職員)の結果から、「学校は、

児童生徒の教育に熱心に取り組み、授業の充実に努めて

いますか」の質問に対して「そう思う(そうしている)」

と回答した教職員が前年度と比較し、増加したことが明

らかとなった。全校研究会や学部研究会、授業研究会等

で教職員が一丸となって授業づくりに励むことで、授業

づくりに対する意識の変化がもたらされたものと思われ

る。

(3)授業づくりに関する研修

・「学習指導要領改訂のポイントと授業実践~生活単元学習を中心に~」をテーマとし

た茨城大学の新井英靖先生の講演会を7月に開催した。現在本校で実践している授業

を取り上げ、育成を目指す三つの資質・能力や「主体的・対話的で深い学び」の視点

が十分に含まれているかを見直した。学習指導要領改訂のポイントに焦点を当てた研

修会を実施したことで、学習指導要領改訂の主旨に沿った授業づくりに対する教員一

人一人の意識が高まった。平成30年8月に行った全教職員の「授業づくりについての

自己評価」に関するアンケート調査では、「思考の場面の設定」や「達成感をもてる

振り返り」に関して「やや不十分」「不十分」と評価する傾向が強かった。アンケー

ト調査の自由記述からも、授業の質的改善を目指しながら、模索して授業の充実に努

めていることが分かった。課題意識をもちながら、一人一人が自身の授業づくりを

見直そうと努力することは、一層の授業力の向上につながると思われる。

・11月に秋田大学の林信太郎先生をお招きして、教員の地域資源開拓力を高めることを

目的に、大仙、美郷、仙北の地理と産業に関するワークショップ型の職員研修(写真

3)を行った。「学校周辺にはまだまだ知らない資源がたくさんあることを知った」

「福伝山のある出羽丘陵がどうやって

できたのか初めて知った」といった感想

が多く出された。教職員自身が地域を知

ることで、まだまだ授業に広がりをもた

せられると実感した。授業に

活用できる人的、物的資源を発掘する

きっかけをつかんだことで、次年度以降

の授業の単元構想が膨らんだ。

写真3 地域資源活用の研修会

写真2 玄関への掲示の様子

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図1 「授業づくりビジョンマップ」

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2 授業実践を通した教育課程の改善

(1)キャリア教育の視点から見た生活単元学習で目指す児童生徒の姿の設定

・進路指導部と連携し、本校のキャリア教育の重点を基に、研究対象とする指導の

形態である生活単元学習における児童生徒の目指す姿を設定した。「知識及び技

能」「思考力、表現力、判断力等」「学びに向かう力、人間性等」の視点で目指

す姿を整理したことで、育成を目指す力を単元の中でどのように育てるのか、将

来どのような姿になってほしいのか、卒業後のどのような姿に結び付けたいのか

といった学びのつながりをどのように捉えるのかについて、教員の意識がより明

確になった。実際の授業場面への確実な反映が今後の課題である。

(2)年間指導計画等の評価、修正

・生活単元学習の授業づくりにおいては、より学びを深めるために、多くの目で授業設計

を行うほか、年間指導計画に教科別の指導の内容のどの部分に関連するのかを記載する

など、教科別の指導と各教科等を合わせた指導との関連を明確にすることを目指した。

・地域資源の活用といった学校の特色を生かした活動の学習成果や課題について、

全校研究会等で取り上げた。年間指導計画の作成時に他学部からの視点を取り入

れることで、学習の深まりに向けて他学部と連携しながら進められる内容がない

かという視点で調整することができた。この取組は、全教職員が成果や課題を共

有しながら授業を実践することにつながった。また、教育内容と地域の人的、物的

資源や校内資源を含めた活用の在り方について吟味したことで、学習効果の向上を図

ることができた。

(3)教育課程の計画、実施、評価、改善

・教育課程検討委員会と教科・自立活動・進路学習の各部会が連携し、個別の指導計画、

年間指導計画の目標、指導内容の整合性について検討を行うなど、実施、評価、改善

を計画的に行った。各部会を開催して協議することで、授業実践の評価を踏まえて検

討し、教育課程の改善に結び付けることにつながった。

・今年度から教科検討会を立ち上げ、本校の教科別の指導の課題や改善点を出し、教職

員への周知の方法について検討している。また、教科別の指導に関わる研修会を行い、

教職員の捉え方や現在の指導方法・内容について意見交換したことで、授業内容の系

統性、各学部の連携、目標設定の妥当性、学習グループといった課題が明らかとなっ

てきた。今後も、教育課程の編成、実施、評価、改善の充実を授業実践に基づいて

図っていきたい。

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Ⅲ 研究の成果と課題

1 研究の評価の観点(表2)に沿って

(1)「児童生徒が学びを実感し、主体的に考え、行動する授業づくりの充実の評価」に

ついて

① 児童生徒が何を学んだか、何ができるようになったかを実感できるような評価の場

面が設定され、評価方法が示されていたか

・本時の学習活動を「分かる」「できる」「振り返る」に分け、授業の導入段階は何を

学ぶかが分かるようにする時間、展開の段階は一人でできたり、みんなでできたり、

教員と一緒にできたりする状況をつくる時間、まとめの段階は学んだことを実感し、

学んだことをどう生かすかにつなげる時間と捉えて授業を行った。本時の流れに明確

な視点を置いたことで、1単位時間を構造化させて、学びをつなげることができるよ

うになってきた。しかし、即時評価の際には「できたね」「○○が難しかったね」で

済ませてしまうことがあると課題を指摘する教員がいることからも、できるようにな

ったことを観点に沿って適切に評価するための在り方を今後も検討し、授業づくりに

取り入れる。

・「児童生徒同士が関わり合いながら学び合う授業づくりを目指したい」という旨の記

述が前述のアンケート調査にあった。特に「できる」場面では、児童生徒が思考する

場面を設定し、「主体的・対話的で深い学び」の視点での授業づくりを目指した。し

かし「グループ学習では、活発に話したり、進んで行動したりする児童生徒に注目し

てしまい、全員『やれている』と評価してしまってはいないか」と評価の妥当性に疑

問が呈された。今後は複数の教員での見取りや評価の観点を確認した上で、妥当性に

ついて検討する。

・育成すべき三つの資質・能力に整理して変容を見取ったことで、単元や本時の学習

のねらいをどの資質・能力に焦点を当てているのかを教員間で共通理解して実践す

るようになった。実際、アンケート調査(前述)でも「何を学んでほしい授業なの

か、明確になった」といった感想が聞かれた。しかし、生活単元学習においては、

資質・能力の三つの柱での分け方や各教科等の視点の取り入れ方について、まだま

だ検討の余地があり、次年度以降も改善する。

①児童生徒が学びを実感し、主体的に考え、行動する授業づくりの充実の評価

・児童生徒が何を学んだか、何ができるようになったかを実感でき

るような評価の場面が設定され、評価方法が示されていたか。

・「めあて」「まとめ」の立て方や、学習過程が分かる板書の基本

形が確立し、さらに課題発見、解決の手立てとなるように、改善

されたものになったか。

・授業研究会、板書記録

で評価

・「日々の授業改善協議」

や授業研究会で評価

・授業づくりの中で「授業づくりの視点」が活用されていたか。 ・授業者による自己評価

②授業実践を通した教育課程改善の評価

・教育課程の計画、実践、評価、改善のための仕組づくりができ、

日常的に行われたか。

・教育課程検討委員会に

よる評価

表2 「研究の評価の観点」

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・寄宿舎では話合い活動を行っているが、職員の自己評価で最も高かったのは「生徒が

思考する活動場面が設定されている」の項目であった。寄宿舎では、話し合う必然性

のある活動を設定する等、生徒の思考を促すための工夫を行っている。しかし、「意

思表出の難しい生徒への支援方法に悩む」とアンケート調査(前述)に記入した職員

がいたことからも、活動の評価に関しては、活発に話をする生徒を評価することに加

えて、話はしないが思考していると思われる生徒を見取ることの重要性についても確

認された。

② 「めあて」「まとめ」の立て方や、学習過程が分かる板書の基本形が確立し、さら

に課題発見、解決の手立てとなるように、改善されたものになったか

・「日々の授業改善協議」の際は、板書に注目し、授業の流れが分かるか、児童生徒の

視点に立った書き方になっているかといった点を見直した。既習の内容を黒板の横や

教室の壁面に掲示し、児童生徒が課題解決の手掛かりにできるように工夫する学習が

増えてきた。前時の授業で学んだ地域の様子を確認するために、廊下に掲示している

手作りの地図を見に行った生徒がいた。生徒にとっては、その地図に学びの足跡であ

る学習記録の意味があったのだと考えられる。

・板書の構造化により、学んだことやできたことが絵や写真で表され、児童生徒が学

びの足跡をたどる手掛かりにしている学習が増えた。

③ 授業づくりの中で「授業づくりの視点」が活用されていたか

・日々の授業づくりにおいて、学習環境や授業の構造化、目標、めあて、学習課題の

明確な提示、児童生徒が考えてできる場面の設定、学びを実感できる振り返り等が

十分であるかを見直した。授業場面においては、児童生徒の変容について教員間で

同一の視点をもちながら評価を行ったが、観点別評価の在り方については今後検討

する。

・「授業づくりの視点」を自己評価に使いやすいよう、評価規準を設けた記入シート

にしている。自身の授業づくりを振り返るために記入するだけでなく、授業前には、

学習環境や目標・めあての提示、思考する場面の設定、振り返りの仕方等の視点が

十分に取り入れられているかを確認するツールにもなっている。また、自己評価用

紙としてだけでなく、参観者が記入し、授業者がその後の授業づくりに生かせるよ

うに改善の視点を示すことにも活用している。

(2)「授業実践を通した教育課程改善の評価」について

① 教育課程の計画、実践、評価、改善のための仕組づくりができ、日常的に行われた

・教育課程検討委員会をはじめとして、日々の授業実践から教育課程の改善につなげ

る取組が積極的に行われた。新しい時代に必要となる資質・能力と学習評価の充実、

資質・能力を踏まえた各教科等の目標・内容の見直し、「主体的・対話的で深い学

び」の視点からの授業改善等について教育課程検討委員会等で話合いを重ねる中

で、より検討の焦点が絞られるよう、教科検討会を立ち上げた。本校の教科別の指

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導について課題を整理しており、各教科等を合わせた指導と教科別の指導の在り方

を検討していく。

・研修会等の実施により、教育課程の編成や日々の授業実践については、学習指導要

領改訂の方向性を踏まえた見直しが重要であると全教職員が認識を深めることが

できた。

・目指す学校像から児童生徒一人一人の目指す姿、日々の授業づくりへと貫く一本の

柱を教職員がビジョンとして共有することで、将来につながる学びの実現に近づい

てきた。二年間の研究実践により、各学部の充実した実践が他学部へも影響を与え

ている。年度初めの年間指導計画作成において、全教職員で検討する等の仕組みが

できたことは大きな前進と実感している。学習グループや配当時数、年間行事と関

連した学習の充実等の課題を改善しながら、よりよい学校教育目標の実現を図りた

い。

2 今後の研究の方向性

学部研究や全校研究のまとめでは、「子どもたちの学びの実感は十分だったのだろうか」

「評価は妥当だったのだろうか」「単元構成は適切であったが、一人一人のねらいにどこ

まで迫れたのだろうか」などの課題が出された。今年度最後の全校研究会を、ワークショッ

プ型で行い、これらの課題を解決するための改善策を全校の教職員で話し合った。実際の

授業づくりや教育課程の改善について今年度を振り返り、今後の実践に向けてアイディア

を自由に出し合ったことで、次につながる具体的な方法がいくつも出された。その中から、

次年度以降は次の4点に重点を置いて取り組みたいと考えている。

(1)児童生徒一人一人の目標と評価の妥当性を高めるために

一人一人の実態から指導すべき課題を的確に導き出し、授業実践につなげる。教

員の多くの目で実態把握を行い、個別の指導計画に基づく指導内容の系統性や関連

性を明確にした授業実践を行う。

一人一人を適切に見取るために、教員の炉辺談話も大事にしながら、複数の目で「で

きた」「できない」だけでなく、「なぜできたのか」「なぜできなかったか」といった

内面も見取る。目標設定において妥当性を高めることで、適切な評価に結び付くのでは

ないだろうか。

(2)各教科等と各教科等を合わせた指導の関連性を明確にするために

これまで年間指導計画に記載していた各教科等との関連を、単元計画、授業計画の際

にも明確にして授業実践する。各教科等のねらいをより効果的に実現するための各教科

等を合わせた指導の在り方について、教員が意識を統一して実践することが重要であ

る。

(3)キャリア教育の視点を授業そのものに反映させるために

生活単元学習においては、単元計画作成時にも進路学習内容表(キャリア教育の視

点)が反映されているかを改めて確認し、「生活する力」「関わる力」「物事に向

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かう力」の視点で具体的なねらいを設定する。

(4)「主体的・対話的で深い学び」の視点での授業づくりのために

授業での教員の働き掛けについては、一問一答や強引な方向付けにならないよう

に、児童生徒の考えをつなげ、考える過程を大事にする。一単位時間の授業のシナ

リオづくりをしっかりと行い、「授業づくりの視点」にある「児童生徒が考えるきっ

かけとなる発問の工夫、精選」に重点的に取り組む。