第3章.証券化 (1)証券化とその仕組み

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第3章.証券化 (1)証券化とその仕組み. 2つの証券化 Securitization ① 資金の調達・運用が、預金・貸出から市場で取引される証券という形に変わること。 ②金融機関・企業などが保有する金銭債権・不動産などの資産を、その資産の保有を目的とする特別目的会社 SPC 等に譲渡し、その資産を裏付けにして SPC が投資家向けに証券を発行する。 本章では、②の意味の証券化を説明 ・証券化の特徴:従来の証券との違い ・. ○ 証券化の仕組み. アレンジャー. サ-ビサー. 格付会社. 債権譲渡. ローン元利金 の回収・管理. 格付.  優先劣後構造 - PowerPoint PPT Presentation

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第3章.証券化(1)証券化とその仕組み

• 2つの証券化 Securitization– ①資金の調達・運用が、預金・貸出から市場で取引される証券という形に変わること。

– ②金融機関・企業などが保有する金銭債権・不動産などの資産を、その資産の保有を目的とする特別目的会社 SPC等に譲渡し、その資産を裏付けにして SPCが投資家向けに証券を発行する。

– 本章では、②の意味の証券化を説明・証券化の特徴:従来の証券との違い

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○証券化の仕組み

(資金不足主

体)

ローンの債務者

負債・

本(原債

権)

住宅ロー

オリジネーター

住宅ロー

SPC(特別目的会社)等

(資金余剰主

体)

 投資家

ABS

債権譲渡

 優先劣後構造

(資産担保証

券)

アレンジャー

格付会社

格付

債券発行住宅ローン借入証書

サ-ビサーローン元利金の回収・管理

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○証券化の仕組み:構成要素• ①証券化対象資産の調査・選定・固定化

–対象債権の貸出条件・パフォーマンス等の調査・リスク分析、リスク分散、対象の固定化

• ②SPVの設立– SPVの役割:オリジネーターから切り離された資産のみによって裏付けられた証券の発行

– SPVの組織形態: SPC、信託、組合

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• ③債権の回収・管理(サービシング)– サービサーとは、債権の回収・管理業務を行う業者のことであり、証券化では通常原債権者が担当

– 原債務者と原債権者との関係は従来通り

• ④信用補完と商品組み立て(ストラクチャリング)– 証券化商品の元利金支払を確実にするための措置

• キャッシュリザーブ(スプレッド勘定):譲受資産・債権から発生するキャッシュフローの一部を将来の資金不足に備えて積み立て

• 第三者による信用補完:銀行や保険会社からの保証

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• ⑤格付けの取得

• 一回性の証券発行、複雑な優先劣後証券の発行

• 高格付取得のため、ストラクチャリングは格付会社と協議しながら行う

• ⑥投資家への販売– 証券会社は証券化商品のアンダーライティング(引受けと販売)とマーケットメイク(売値・買値を提示して顧客に売買機会を提供、証券会社から見ると自己売買)を行う

•            :ストラクチャリングを中心に証券化の仕組み全体のアレンジ– 証券会社や銀行

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・証券化の優先劣後とリスク 量

IMF. Global Financial Stability Report April 2006 p.64

・ Senior Tranche:優先部分、 Mezzanine Tranche:中間部分  Equity Tranche:劣後部分・出資部分

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『ベーシック証券市場論:改訂版』『ベーシック証券市場論:改訂版』 p.40p.40

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○証券化商品の分類

( 広義の )ABS

( 狭義の )ABS

( 広義の )MBS

( 狭義の )MBS

or RMBS

CMBS

リース、自動車ローン、 CDO

住宅ローン

商業不動産、商業不動産担保ローン

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(2)証券化の発展証券化比率=証券化された貸出残高/金融機関貸出残高

米国:ローン全体の証券化比率推移

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30

35

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日本:ローンの証券化比率推移

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0.5%

1.0%

1.5%

2.0%

2.5%

3.0%

3.5%

4.0%

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各種資産の証券化比率の推移:米国

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40

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住宅ローン 商業不動産担保ローン 消費者信用 企業向貸出

証券化比率=証券化された資産/資産総額証券化比率=証券化された資産/資産総額

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(2008)米国:証券化の担保資産

住宅ローン77%

企業間信用1%

商業不動産担保ローン10%

消費者信用8%

企業向貸出4%

・総額:・総額: 8.68.6 兆ドル兆ドル

・公的証券化: 56 %

・民間証券化: 21%

・サブプライム証券化:約 10%

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世界の証券化発行額推移

0

500

1000

1500

2000

2500

3000

3500

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007

10億ドル

MBS ABS CDO Total

○2000 年代の証券化の動き:世界

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MBS世界の の発行推移

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400

600

800

1000

1200

1400

1600

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007

10億ドル

CMBS Prime RMBS Subprime RMBS

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14日経 09.07.25.

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・証券化の優先劣後と保有主体:

IMF. Global Financial Stability Report April 2008 p.80

(3)証券化商品の保有主体

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・サブプライム証券化商品の保有主体と 損失状況

IMF. Global Financial Stability Report April 2008 p.78

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  ( 4)証券化の3つのタイプ

• タイプ①:

– 手持ち資産をそのままバランスシートに持ち続けるか or 証券化するか、という選択の結果証券化される

• アセットファイナンスとしての証券化– 銀行の企業向貸出の証券化、ノンバンクの自動車ローンの証券化、 クレジット カードローンの証券化、企業の自社ビル証券化

– 証券化の初期の段階ではこのタイプの証券化が中心

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• タイプ②:

– ローンを提供する段階から証券化を前提• オリジネーター(ローン提供者)は一 旦提供したローンを証券化のアレンジャー(証券会社、政府系住宅金融機関)に売却

• ローンの提供だけに特化した業者の 登場• Originate to Distribute Model ( OTD モデル) •   cf. Portfolio Lending Model

– 米国: CMBS、サブプライム RMBS、政府系金融機関によって発行される RMBS、日本:住宅金融支援機構による RMBS

– アレンジャーが証券会社の場合、投資家側のニーズも重視

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・米国の商業不動産ローン市場では、・米国の商業不動産ローン市場では、 9090 年代以降タイプ②の年代以降タイプ②の 証券化が 急速に浸透し、それまで長期ローンの主要な提供者 証券化が 急速に浸透し、それまで長期ローンの主要な提供者 であった生 命保険会社が業務縮小・撤退 であった生 命保険会社が業務縮小・撤退

米国の商業不動産ローンの業態別保有比率

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

銀行 貯蓄金融機関 生命保険会社 証券化

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• タイプ③:– オリジネーターの事情とは関係なく、既存の資産を流通市場等から買い集めて束ね、それを組み替えて投資家にとって魅力的な新たな証券( CDO)を作り上げ、提供する。

– 当初は、ジャンクボンド(投機的債券)や高金利のローンを束ねて証券化

– 最近は低格付の証券化商品を束ねる証券化が増大• サブプライム RMBSを束ねた CDOはその一種

– アービトラージ型(裁定型)と呼ばれる• ①、②はバランスシート型

– 2000 年代の世界的金余り 傾向の中でタイプ③の証券化が増大

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・ サブプライム住宅ローンの証券化 RMBS(住宅ローン担保証券)・ RMBSを再度証券化した CDO(債務担保証券): ABSCDO

IMF. Global Financial Stability Report April 2008 p.60

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CDO世界の 発行額推移

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100

200

300

400

500

600

2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007

10億ドル

CLO Structure finance Other

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・ ABSCDOの保有者:リスク 量で表示

IMF: Global Financial Stability Report September 2007 p.15

・ヘッジファンドの投資手法:

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○証券化用語証券化商品:証券化によって作り出された投資家向けの証券

Special Purpose Company:特別目的会社Special Purpose VehicleAsset Backed Security:資産担保証券Asset Backed Commercial Paper:資産担保 コマーシャル・ペーパー

(狭義の)Mortgage Backed Security:住宅ローン担保証券Residential Mortgage Backed Security:住宅ローン担保証券Commercial Mortgage Backed Security:商業不動産ローン担保証券Collateralized Loan Obligation:企業向一般貸出債権担保証券Collateralized Bond Obligation:社債担保証券Collateralized Debt Obligation:債務担保証券( CLO、 CBO、証券化商品を担保として 再証券化したもの (ABSCDO)、の全体)