安い・早い・軽い

〜 “激安”HCDの潮流 〜

2011年11月28日

利⽤品質ラボ 樽本徹也

HCD‐Netセミナー「ユーザビリティ（人間中心設計）のコストを考える」

「ユーザビリティエンジニアリング(第２版)」

1章 ユーザ中心設計概論2章 インタビュー法3章 インタビューの実践4章 データ分析法5章 発想法6章 プロトタイプ7章 ユーザビリティ評価法8章 ユーザテスト9章 ユーザテストの準備10章 ユーザテストの実施11章 分析と再設計12章 ユーザ中心設計活動

*無料サンプル版（第2章全文）http://www.slideshare.net/barrelbook/ss‐26183115

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DiscountDIY

Guerrilla

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ディスカウント・ユーザビリティの“元祖”はヤコブ・ニールセン

ディスカウント・ユーザビリティ基本テクニック

• ユーザの作業観察

• ローファイなプロトタイピング

• 思考発話法による５ユーザテスト

• ヒューリスティック評価法

引用元：ヤコブ・ニールセン「ユーザビリティエンジニアリング原論」より改変して引用

出典：Usability of iPad Apps and Websites(2nd edition)

ユーザテスト：$25,000‐$45,000――ニールセン・ノーマングループの料金は、決して「安い」とは言えない

「ディスカウント」とは、あくまで「アカデミック」と比較した場合の話

アカデミック

ディスカウント

DIY

It's been known for years that usability testing can dramatically improve products. But with a typical price tag of $5,000 to $10,000 for a usability consultant to conduct each round of tests, it rarely happens.

スティーブ・クルーグ：激安ユーザテストの伝道師

2000年に書いた「Don’t make me think!」がベストセ

ラーとなり、一躍ユーザビリティ界の人気者に。

New Riders Press (2009/12/18)

クルーグ流DIYの“秘訣”

• 月イチ朝イチ

– 月１回、決まった曜日の午前中に５０分セッションを３名実施。

• おやつとランチ

– おやつと飲み物を用意して社内関係者に気軽に見学に来てもらう。ついでにランチをご馳走してデブリーフィングにも参加してもらう。

• 最善を尽く“さない”

– 問題点のリストアップは「ワースト１０」に限定。さらに改善案は「すぐ出来る」レベルにとどめる。

Guerrilla

『ゲリラリサーチ』

“正規軍（調査の専⾨家）”でなくても調査は出来る！――例えば、⼈脈をたぐってユーザを⾒つけ、Skype でインタビューして、結果は⼝頭でチームに伝える。無駄な製品を作るほど無駄なことはない。「予算が無い、時間が無い」と⾔って調査をしないのが⼀番リスクが⾼い。

アジャイルUXメソッドカードNo.1

Guerrilla Research Methods 

• Man on the Street• Burrito Lunch• Hallway Testing / Cafeteria Testing• Crowd Sourcing• A/B Testing• Un‐moderated Testing• Remote Usability Testingetc…

ユニークなネーミングが多いが、その実態は意外とオーソドックス

リモートテスト、自動テストのツールは続々と登場している

発売予定：August 15, 2012

ラス・アンガー

トッド・ザキ・ウォーフェル

• ディスカウント

• DIY• ゲリラ

• アジャイル

• リーン

• ライトウェイト

• クイックetc…

• ユーザビリティ

• UCD/HCD• UX

この新たな潮流を表す言葉は様々である

伝統と新興

ウォーターフォール/トラッド

• 高い

• 遅い

• 重い（Too much）

アジャイル/リーン

• 安い

• 早い

• 軽い（Just enough）

調査・テスト省略

品質低下

調査・テスト実施

品質向上

アジャイルな文化

「自己組織化チームは、作業を成し遂げるための最善の策を、チーム外からの指示ではなく、自らが選択します。そして機能横断的チームは、チーム外に頼らずに作業を成し遂げる能力を持っています。」――スクラムガイド2011

アジャイルなチームは「専門家」よりも「多能工」を好む

「以前、私は『リサーチ』という言葉に囚われすぎていた。それはとても科学的な響きを持っているが、私は科学者ではないからだ。後になってやっと、ユーザと普通に話をしたり、彼らの作業の様子を見ることが『リサーチ』と言えるのだと分かった。もちろんもっと厳密な方法はあるが、最低限、ユーザを自分の目で直接観察すれば、それで良いのだ。」

開発者やデザイナは技能を身につけて自ら「リサーチ」を始めている

ジェフ・パットン：アジャイルUXの旗手

必要なコスト

5～10万円/月小規模なプロジェクトの場合（人件費別）：

＜主な項目＞• 実査機材• 謝礼• 喫茶・軽食費• 交通費 など

樽本徹也 ‐ 利用品質ラボ代表

• UXリサーチャ/ユーザビリティエンジニア• 認定人間中心設計専門家• 認定スクラムプロダクトオーナー（CSPO）• NPO  人間中心設計推進機構 評議員• アジャイルUCD研究会 共同代表

◎人机交互論 ‐ユーザビリティエンジニア的HCI論http://www.usablog.jp/◎アジャイルUCD研究会 ‐リーン/アジャイルUX最新Newshttp://groups.google.com/group/agileucdja?hl=ja◎Facebook ‐樽本徹也https://www.facebook.com/tetsuya.tarumoto

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