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200 DAIDO KOGYO チェーン 標準形ローラ 高強度シリーズ 耐摩耗シリーズ 耐環境シリーズ 静 音シリーズ 特定用途シリーズ 関連商品 スプ ロケット メンテナンス 小形搬送用 チェーン シングルピッチ ダブルピッチ 技術資料 汎用並形 固着防止ローラ形 ベアリングローラ形 メガ・シール 強力H・Z形 ハイリンク サイドローラ トップローラ 特殊搬送専用 水処理専用 3次元屈曲 実績写真集 スプロケット 特殊チェーン写真集 スプロケット 許容負荷 推奨仕様 メンテナンス チェーンの選定 技術資料 DK特定用途 コンベヤチェーン DK 汎 用 コンベヤチェーン 小形搬送用チェーン 技術資料 一般には、まず使用するチェーンサイズを仮決定します。 (このためには「チェーンサイズの仮決定」欄をご参照下 さい。)次に、仮決定チェーンをもとに「理論チェーン張 力T」(P201)を求め、「速度係数K」を乗じて「実質チェ ーン張力Ta」とします。安全のためには、実質チェーン張 力が、各種チェーンと寸法表中に記載の「最大許容張力」 以下とする必要があります。 すなわち、 この条件が満たされない場合には、仮決定チェーンを1サ イズ上げて計算をやりなおします。 注)チェーン速度が120m/分を超える場合は、当社へご相談下さい。 チェーン速度(m/分) 15未満 1530 3050 5070 7090 90110 110120 速度係数 1.0 1.2 1.4 1.6 2.2 2.8 3.2 ただし、樹脂ローラ(帯電防止を含む) は70m/分以下でご使用下さい。 チェーン張力の計算 チェーン張力の安全条件 「実質チェーン張力Ta」= 「理論チェーン張力T」×「速度係数K」 「実質チェーン張力」<「最大許容張力」 チェーンサイズの仮決定 ①まずチェーンやアタッチメントなどの運行部材の単 位長さ当たり質量(重量)ωc{kg/m}を、搬送 物質量(重量)ω1{kg/m}の10%と見込んで運 行部質量(重量)ωc{kg/m}を仮定します。 ②P207ページの計算式により、「理論チェーン張力T」 {kN}および「速度係数K」を求め、「実質チェーン 張力Ta」{kN}を算出します。 ③チェーンの寸法表を参照して「最大許容張力」が 「実質チェーン張力Ta」以上である最小のチェーンを 「仮決定チェーン」とします。 速度係数Kの値 速度係数は、チェーンの走行速度が大きいほどチェーン にとって厳しい使用状態となるので、その厳しさを表す 係数です。 「理論チェーン張力」に「速度係数K」を乗じて「実質チ ェーン張力」を求めます。 速度係数K DID小形搬送用チェーンを用いて、各種搬送装置を設計される場合、基本的な次の項目をまず満足させる必要があります。 a.チェーン張力:チェーンに作用する引張力がチェーンの強度に比べて確実に小さいこと。 b.チェーン積載荷重受部の強度:アタッチメントやチェーン本体ローラ、トップローラ、サイドローラなどに作用する荷重 が、これらの強度に比べて確実に小さいこと。 c.チェーンの耐摩耗寿命:チェーンの摩耗寿命が十分であるよう、潤滑条件が考慮されていること。 d.チェーンのたるみ調整:テンショナやテークアップ装置、ガイドなどにより、チェーンのたるみが常に適正に保たれること。 e.その他:走行レールの摩耗防止や、装置の振動防止など、必要な配慮がされていること。 以下に、上記項目についての一般的事項を示します。

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  • 200DAIDOKOGYO

    伝 動 用チェーン一 般標準形ローラ高強度シリーズ耐摩耗シリーズ耐環境シリーズ静音シリーズ特定用途シリーズ関 連 商 品スプロケット設 計メンテナンス

    小形搬送用チェーン一 般シングルピッチダブルピッチそ の 他技 術 資 料

    概 説汎 用 並 形固着防止ローラ形ベアリングローラ形メガ・シール強力H・Z形ハイリンクサイドローラトップローラ

    特殊搬送専用水処理専用3次元屈曲そ の 他

    実績写真集

    写 真 集スプロケット

    特殊チェーン写真集スプロケット

    許 容 負 荷推 奨 仕 様耐 食 性メンテナンス

    チェーンの選定

    技術資料

    DK特定用途コンベヤチェーン

    DK汎 用コンベヤチェーン

    小形搬送用チェーン 技術資料

    一般には、まず使用するチェーンサイズを仮決定します。(このためには「チェーンサイズの仮決定」欄をご参照下さい。)次に、仮決定チェーンをもとに「理論チェーン張力T」(P201)を求め、「速度係数K」を乗じて「実質チェーン張力Ta」とします。安全のためには、実質チェーン張力が、各種チェーンと寸法表中に記載の「最大許容張力」以下とする必要があります。すなわち、

    この条件が満たされない場合には、仮決定チェーンを1サイズ上げて計算をやりなおします。

    注)チェーン速度が120m/分を超える場合は、当社へご相談下さい。

    チェーン速度(m/分)15未満15~3030~5050~7070~90

    90~110110~120

    速度係数1.01.21.41.62.22.83.2

    ただし、樹脂ローラ(帯電防止を含む)は70m/分以下でご使用下さい。

    チェーン張力の計算

    チェーン張力の安全条件

    「実質チェーン張力Ta」=

    「理論チェーン張力T」×「速度係数K」

    「実質チェーン張力」<「最大許容張力」

    チェーンサイズの仮決定①まずチェーンやアタッチメントなどの運行部材の単位長さ当たり質量(重量)ωc{kg/m}を、搬送物質量(重量)ω1{kg/m}の10%と見込んで運行部質量(重量)ωc{kg/m}を仮定します。②P207ページの計算式により、「理論チェーン張力T」{kN}および「速度係数K」を求め、「実質チェーン張力Ta」{kN}を算出します。③チェーンの寸法表を参照して「最大許容張力」が「実質チェーン張力Ta」以上である最小のチェーンを「仮決定チェーン」とします。

    速度係数Kの値速度係数は、チェーンの走行速度が大きいほどチェーンにとって厳しい使用状態となるので、その厳しさを表す係数です。「理論チェーン張力」に「速度係数K」を乗じて「実質チェーン張力」を求めます。

    速度係数K

    DID小形搬送用チェーンを用いて、各種搬送装置を設計される場合、基本的な次の項目をまず満足させる必要があります。

    a.チェーン張力:チェーンに作用する引張力がチェーンの強度に比べて確実に小さいこと。

    b.チェーン積載荷重受部の強度:アタッチメントやチェーン本体ローラ、トップローラ、サイドローラなどに作用する荷重が、これらの強度に比べて確実に小さいこと。

    c.チェーンの耐摩耗寿命:チェーンの摩耗寿命が十分であるよう、潤滑条件が考慮されていること。

    d.チェーンのたるみ調整:テンショナやテークアップ装置、ガイドなどにより、チェーンのたるみが常に適正に保たれること。

    e.その他:走行レールの摩耗防止や、装置の振動防止など、必要な配慮がされていること。

    以下に、上記項目についての一般的事項を示します。

  • 201DAIDOKOGYO

    理論チェーン張力Tの計算式

    搬 送 方 式

    搬送物を乗せて水平に運ぶ場合

    理論チェーン張力Tの計算式

    搬送物を水平に運び、アキュムレートする場合(フリーフローコンベヤ)

    搬送物を垂直方向に運ぶ場合

    搬送物を乗せて傾斜面を運ぶ場合

    搬送物を乗せて傾斜面と水平面を運ぶ場合

    T={(ω1+ω

    c)×L

    1×f

    1+ω

    2×L

    2×f

    2

    +(ω2+ω

    c)×L

    2×f

    3+1.1×ω

    c×L×f

    1}

    ×

    kW=T×S52.2×η

    g1,000

    T=(W+ωc×V)×

    kW=W×S52.2×η

    g1,000

    T={(W+ω2×L)×

    +1.1×ωc(H×f

    1-V)}×

    kW= {T+ωc×(H×f

    1-V)}

    S52.2×η

    g1,000

    H×f1+VL

    T={( +2.1×ωc)×L

    1×f

    1

    +( +ωc)×(H×f

    1+V)

    +1.1×ωc(H×f

    1-V)}×

    kW= {T+ωc×(H×f

    1-V)}

    S52.2×η

    g1,000

    WL1+L

    2

    WL1+L

    2

    T=(W+2.1×ωc×L)×f

    kW=T×S52.2×η

    g1,000

    記号の説明T :理論チェーン張力W :コンベヤ上にある搬送物の総質量(総重量)ω1 :走行部、単位機長当りの搬送質量(重量)

    ω1=走行部にある搬送物の総質量(総重量){kg÷走行部長さL1(m)}ω2 :アキュムレート部単位機長当り搬送質量(重量)

    ω2=アキュムレート部にある搬送物の総質量(総重量){kg÷アキュムレート部長さL2(m)}ωc :チェーンやアタッチメントなどの運行部の単位長さ当たり質量(重量)S :チェーンスピード(チェーンの移動速度)η :駆動部の伝達機械効率g :重量加速度、9.80665m/s2kW :所要動力

    ・L、L1、L2、V、Hについては搬送方式を示す図をご参照下さい。・摩擦係数f1、f2、f3、はP208をご参照下さい。

    SI単位kNkgkg/m

    kg/m

    kg/mm/分

    伝 動 用チェーン一 般標準形ローラ高強度シリーズ耐摩耗シリーズ耐環境シリーズ静音シリーズ特定用途シリーズ関 連 商 品スプロケット設 計メンテナンス

    小形搬送用チェーン一 般シングルピッチダブルピッチそ の 他技 術 資 料

    概 説汎 用 並 形固着防止ローラ形ベアリングローラ形メガ・シール強力H・Z形ハイリンクサイドローラトップローラ

    特殊搬送専用水処理専用3次元屈曲そ の 他

    実績写真集

    写 真 集スプロケット

    特殊チェーン写真集スプロケット

    許 容 負 荷推 奨 仕 様耐 食 性メンテナンス

    チェーンの選定

    技術資料

    DK特定用途コンベヤチェーン

    DK汎 用コンベヤチェーン

    L

    L

    L2 L1アキュームレート部 走 行 部

    V

    H

    L

    V

    L1 H

    L2

    V

  • 202DAIDOKOGYO

    摩擦係数の値f1:チェーンの走行摩擦係数です。次の3通りに分けています。

    ・チェーンのローラがレール上を転がるとき …………表1・サイドローラが床上を転がるとき ……………………表2・フラットタイプチェーンのようにプレートがレール上をすべるとき …………………………………表3フリーフローコンベヤの走行部の計算に用いるf1も同じ値です。

    チェーンのローラが転がるときのf1潤 滑

    なし あり0.21 0.140.12 0.080.12

    -0.080.14

    -0.08

    チェーンの種類

    表1

    鉄ローラのチェーン

    樹脂ローラのチェーン

    焼結ブシュローラチェーン

    SローラRローラSローラRローラSローラRローラ

    {{{

    f2:フリーフローコンベヤのアキュムレート時に搬送物とチェーンの間に作用する摩擦係数です。すなわち、サイドローラ、またトップローラが搬送物荷重を受けながら転がるときの摩擦抵抗です。表4に値を示します。

    f3:フリーフローコンベヤのアキュムレート部でチェーンとレールの間に作用する摩擦係数です。2倍速フリーフロー以外の場合は、f3=f1ですから、表1~表3をご参照下さい。

    サイドローラが床上を転がるときのf1潤 滑

    なし あり0.09 0.060.06 -0.06 -0.09 -

    チェーンの種類

    表2

    鉄ローラ樹脂ローラ

    帯電防止樹脂ローラブレーキ付樹脂ローラ

    チェーンのプレートがすべるときのf1(鉄レールの場合)

    表3

    無潤滑 0.3 潤滑 0.2

    サイドローラまたはトップローラの種類

    表4

    鉄ローラ

    樹脂ローラ

    帯電防止樹脂ローラ

    ブレーキ付樹脂ローラ

    f2の値無潤滑 潤滑

    0.09 0.06

    0.06 -

    0.06 -

    0.09 -

    小形搬送用チェーン 技術資料

    伝 動 用チェーン一 般標準形ローラ高強度シリーズ耐摩耗シリーズ耐環境シリーズ静音シリーズ特定用途シリーズ関 連 商 品スプロケット設 計メンテナンス

    小形搬送用チェーン一 般シングルピッチダブルピッチそ の 他技 術 資 料

    概 説汎 用 並 形固着防止ローラ形ベアリングローラ形メガ・シール強力H・Z形ハイリンクサイドローラトップローラ

    特殊搬送専用水処理専用3次元屈曲そ の 他

    実績写真集

    写 真 集スプロケット

    特殊チェーン写真集スプロケット

    許 容 負 荷推 奨 仕 様耐 食 性メンテナンス

    チェーンの選定

    技術資料

    DK特定用途コンベヤチェーン

    DK汎 用コンベヤチェーン

  • 203DAIDOKOGYO

    小形搬送用チェーンの摩耗寿命

    チェーンのたるみ調整、その他メンテナンス

    積載部分の強度

    本体ローラ、トップローラ、サイドローラ1個当りの許容負荷

    搬送物の支持例

    伝動用チェーン(P123~P133)、コンベヤチェーン(P329~P331)をご参照下さい。

    チェーンNo.

    単位:N/個

    本体ローラ トップローラ サイドローラ鉄 樹脂 鉄 樹脂 鉄 樹脂

    156627225989372

    1,530627

    2,540912

    3,6601,3231,5092,1262,9983,5475,321

    156156225225372372627627912912

    156156225225372372627627912912

    -196-294-490-882-

    1,270

    49496868

    107107176176294294

    49117

    68137107156176-294-

    DID 40,C2040DID C2042DID 50,C2050DID C2052DID 60,C2060HDID C2062HDID 80,C2080HDID C2082HDID 100,C2100HDID C2102HDID 120DID 140DID 160DID 180DID 200DID 240

    搬送物の荷重はチェーンのアタッチメントや、トップローラ、サイドローラなどで、受けることとなります。これら、積載部分の強度が十分であることをお確かめ下さい。強度計算法は使用方法が千差万別であるため、ここではチェーン本体ローラ、トップローラ、サイドローラについて許容負荷を示すにとどめます。

    チェーンは摩耗がさけられないとき、消耗品となります。しかしできるだけ潤滑に心がけて、選定時の強度計算に十分配慮がなされておれば、実用上問題が生じることは少ないでしょう。伝動用チェーンのメンテナンス(P123~P133)をよくご参照下さい。またチェーンが伸びてお困りの場合は耐摩耗シリーズをおすすめします。

    標準Aアタッチメントの許容負荷Aアタッチメントは搬送物やスラットの重量といった垂直荷重がかかります。アタッチメント1個が許容できる垂直荷重は右表の通りです。チェーンのローラで荷重を支える場合には、ローラの許容負荷と対比して小さい方の値をご採用下さい。

    DID 40

    DID 50

    DID 60

    DID 80

    DID 100

    DID 120

    140

    250

    350

    590

    950

    1410

    単位:N/アタッチメント1個

    伝 動 用チェーン一 般標準形ローラ高強度シリーズ耐摩耗シリーズ耐環境シリーズ静音シリーズ特定用途シリーズ関 連 商 品スプロケット設 計メンテナンス

    小形搬送用チェーン一 般シングルピッチダブルピッチそ の 他技 術 資 料

    概 説汎 用 並 形固着防止ローラ形ベアリングローラ形メガ・シール強力H・Z形ハイリンクサイドローラトップローラ

    特殊搬送専用水処理専用3次元屈曲そ の 他

    実績写真集

    写 真 集スプロケット

    特殊チェーン写真集スプロケット

    許 容 負 荷推 奨 仕 様耐 食 性メンテナンス

    チェーンの選定

    技術資料

    DK特定用途コンベヤチェーン

    DK汎 用コンベヤチェーン