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General imaging Healthcare Ultrabroadband リニアトランスジューサ eL18-4 乳腺エコーをアシストする AI Breast 使用経験 フィリップスは 2004 年に単結晶素材の PureWave クリスタルテクノロジーを 採用したセクタ、コンべックストランスジューサを製品化し、その画質は高い評価 を得た。 2018 年、リニアトランスジューサに PureWave クリスタルを搭載した eL18-4 を発表。周波数帯域は 2MHz 22MHz をカバーする『ウルトラブロー ドバンド』であり、様々な領域で使用が可能になる。 また乳腺エコーをアシストするツールとして AI Breast を発表した。 AI Breast はセンサーを利用してトランスジューサの位置を認識し、プローブマークの自動 追従やスキャンエリアの可視化などが可能になる。 当特集では、北海道大学病院超音波センターの西田睦先生をはじめとした皆様 に、 eL18-4 AI Breast の使用経験を伺った。 eL18-4 を初めて見た時の印象はいかがでしたか 西田先生(以下敬称略)「形状が従来のものと比較して持ち やすくなったという印象です。だいぶ改善されましたね。」 工藤 「トランスジューサそのものの形状も大事ですが、 EPIQ はコネクタの脱着が非常に簡単でした。当院では検査 中にトランスジューサの切り替えを頻繁に行うので、これは 意外と重要なポイントです。」 eL18-4 リニアトランスジューサ 北海道大学病院 超音波センターの皆様とEPIQ

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General imaging

Healthcare

Ultrabroadband リニアトランスジューサeL18-4と乳腺エコーをアシストするAI Breast使用経験

フィリップスは 2004年に単結晶素材のPureWaveクリスタルテクノロジーを 採用したセクタ、コンべックストランスジューサを製品化し、その画質は高い評価を得た。2018年、リニアトランスジューサにPureWaveクリスタルを搭載したeL18-4を発表。周波数帯域は 2MHz~22MHzをカバーする『ウルトラブロードバンド』であり、様々な領域で使用が可能になる。また乳腺エコーをアシストするツールとしてAI Breastを発表した。AI Breastはセンサーを利用してトランスジューサの位置を認識し、プローブマークの自動追従やスキャンエリアの可視化などが可能になる。当特集では、北海道大学病院超音波センターの西田睦先生をはじめとした皆様に、eL18-4とAI Breastの使用経験を伺った。

―eL18-4を初めて見た時の印象はいかがでしたか西田先生(以下敬称略) 「形状が従来のものと比較して持ちやすくなったという印象です。だいぶ改善されましたね。」工藤 「トランスジューサそのものの形状も大事ですが、EPIQはコネクタの脱着が非常に簡単でした。当院では検査中にトランスジューサの切り替えを頻繁に行うので、これは 意外と重要なポイントです。」

eL18-4リニアトランスジューサ

北海道大学病院 超音波センターの皆様とEPIQ

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―今回御使用いたいだいた領域について西田 「乳腺、甲状腺はもちろん、関節、精巣、腹部など200例以上で使用しました。当超音波センターではフィリップス社製の超音波診断装置 iU22を使用しており、表在では主にL17-5、L12-5の2種類のリニアトランスジューサを併用しています。eL18-4は ,この2本分をカバーする製品ということで、幅広い領域で使用してみました。」

―乳腺について、今回御使用いただいたAI Breastはいかが でしたか西田 「とても良いコンセプトだと思います。センサー内蔵のトランスジューサなのでわざわざセンサーを取りつける必要がなく、また磁場発生装置がマットに内蔵してある(図 1)と いうデザインにより、フュージョン検査がすぐに始められる ことは非常に良いと思います。少しマットが日本の検査室には 大きいことがあるかもしれませんが、患者さんで、“マットの 寝心地が良い”とおっしゃっていた方がいらっしゃいました。検査中は、簡単な位置合わせを行えばプローブマークが自動で追従するため、検者による観察欠損領域を減らすことができ、 検査時間も短縮できました。AI Breastでは自動で病変部位のAnnotationが記載できる機能(Auto Annotate)も あるので、ボディマークを忘れても位置が記載されており、 プローブマークの間違いなども起こらず、あらゆる施設で有用 なアシスト機能だと思います。Auto Annotate機能では 乳頭からターゲットまでの距離も自動入力されるため(図2左)、 外科の先生が生検や手術時にターゲットまでの距離を把握 するのに有用なツールかもしれません。」岩井 「スキャンしたエリアを塗りつぶす機能を使ってみて (図2右)、自分のクセに気が付きました。まっすぐスキャンして いたつもりでしたが、少し斜めだったことが分かりました。 また、見落としなく走査するということを目視できるのは良い機能だと思いました。」西田 「今後ぜひ追加して欲しい機能としてはブックマークを つけた場所がそのままレポートに反映されるとより良いと 思います。」

―甲状腺について坂野 「iU22では、L17-5は分解能優先、L12-5は深部 感度優先だったため、トランスジューサを持ち替える必要が ありましたが、eL18-4では 1本で甲状腺全体と結節の両方の観察を行うことができました(図3)。MicroFlow Imagingを使用した際のドプラ感度も高く(図4)、甲状腺 検査の時には積極的にEPIQを使用しました。」

―腹部や腸管はいかがでしたか。工藤 「eL18-4は透過性が良いという印象です。iU22の 使用経験から、高周波のコンベックスやリニアでは深部の 観察が厳しいと推測される症例でも、EPIQのeL18-4ならば“見える”という印象です(図5)。eL18-4は幅広い領域で 使用することができそうです。」

図 1  マットに内蔵されたテーブルトップ型磁場発生装置

図2 AI Breast使用中の画面。プローブマークはトランスジューサの位置を追従して自動で移動する。また、Auto Annotate機能を使用すると、現在のトランスジューサの乳頭からの位置関係をテキストで表示する(左画面、赤枠)。Coverage Assistant機能ではスキャンを行ったエリアを色づけで表示することができる。(右)

図3 甲状腺

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―その他の領域に関してもコメントをお願いします。坂野 「1件だけ精巣の検査を行いましたが、Bモードがとても綺麗でした。精巣内の多数の微結石が鮮明に描出されました。(図6)」村山 「関節のエコーで使用しましたが、Bモードが非常に 綺麗で、硬く減衰しやすいと思われる結節の性状も非常に 良く見えていました。(図 7)」西田 「通常減衰が強いと結節の性状の観察もドプラの評価もできないことが多いのですがeL18-4では予想以上のペネトレーションでした。」

―最後に一言お願いします。西田 「正直なところeL18-4のコンセプトであるワンプローブソリューションについて、臨床で使用するまではあまり期待していませんでした。高めの周波数と低めの周波数の両方を 1本のトランスジューサでカバーするというPRポイントについて、限界が多いだろうと予想していたためです。ですが eL18-4は予想していた以上に様々な領域で使用できるトラ ンスジューサであると感じ、技術の進歩を実感する機会となりました。」 

西田先生、北海道大学病院超音波センターの皆様ありがとうございました。

図4 カラードプラ画像(左)とMicroFlow Imaging画像(右)。MicroFlow Imagingでは微細な血流が描出できている。

図6 精巣 図7 痛風結節 硬い結節内の性状も観察、ドプラの評価が可能であった。

図5 肝臓 虚血性腸炎

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1805978K031802001-FK Printed in Japan

販 売 名:超音波画像診断装置 EPIQ / Affiniti医 療 機 器 認 証 番 号 :225ADBZX00148000管理医療機器/特定保守管理医療機器

販 売 名:フィリップス 超音波診断用プローブ eL18-4医 療 機 器 認 証 番 号 :229ADBZX00117000 管理医療機器/特定保守管理医療機器

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