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園芸タイムリー情報 ≪8月中・下旬版≫ 平成28年8月16日発行 第7号 上川農業改良普及センター本所 Tel 0166-84-2017 Fax 0166-84-2009 E-mail [email protected] HomePage http://www.kamikawa.pref.hokkaido.lg.jp/ss/nkc/index.htm 全作物共通 ○気温の高い日が続いています。ハウスの換気等を十分行い、適正な温度・湿度管理に努めましょう。 ○病害虫の発生盛期です。発生予察による適切な防除に努めましょう。 ○整枝等の作業は晴天の日に行い、傷口からの病害の侵入を防止しましょう。 ○局地的な降雨を想定して、露地栽培では明きょ等の排水路を確保しましょう。 ハウスでは、浸透水や雨水の侵入に留意し、ビニールの破損等は補修しておきましょう。 ○台風の季節となってきました。暴風が予想される際は、事前にハウスの点検、補強を行いましょう。 ビニールが緩んでいると強風にあおられ、被害が生じやすいので、取り付け金具・ハウスバンドの締め直し、側杭の補強等を行いましょう。 ※本資料に記載の農薬や資材は「地域で推奨するもの」を使用し、倍率や収穫前日数に十分留意して使用ください。 作物名 アスパラガス 生理障害名 斑点病 発生状況 発生に注意 発生時期 8月上旬~ 発生の状況・要因 ・茎や枝に楕円形の小さな(2×6mm程度)病斑を生じる。 ・病斑が拡大して茎、枝、葉を取り囲むとその上方は枯死落葉 する。 ・降雨の2~3日後に分生子の飛散が増え、その後病害の発生が 多くなるので注意する。 ・風通しが悪い条件(過繁茂の株や倒伏した株)で発生しやすい。 ・茎葉は倒伏させない。 ・8月中旬以降発生が拡大するので、ほ場をよく観察し発病初期 から7~10日間隔で薬剤散布を行う。 〈防除の一例〉 ●ダコニール1000 1,000倍 収穫前日まで 3回以内 ●アミスター20フロアブル 2,000倍 収穫前日まで 4回以内 ●ストロビーフロアブル 2,000倍 収穫前日まで 3回以内 ※アミスター20フロアブルとストロビーフロアブルは同系統の ため、連用を避ける。 枝に発生した病斑が拡大 主茎に 発生した病斑 作物名 すいか・きゅうり 生理障害名 アブラムシ類 発生状況 少発生 発生時期 6月上旬~ 発生の状況・要因 ・葉の裏に群生し、吸汁害による茎葉の萎凋、排泄物による葉や 果実の汚染が発生する。 ・ハウス内は温度が高いので、露地よりも増殖が早いので注意する。 ・ほ場をよく観察し、発生初期の低密度のうちに防除する。 ・薬剤抵抗性の出現を防止するため、同一薬剤は連用しない。 <防除の一例> ●トレボン乳剤 すいか 1,000倍 収穫3日前まで 3回以内 きゅうり 1,000倍 収穫前日まで 3回以内 ●コルト顆粒水和剤 すいか、きゅうり 4,000倍 収穫前日まで 3回以内 ●サンマイトフロアブル すいか 1,000~1,500倍 収穫3日前まで 2回以内 きゅうり 1,000~1,500倍 収穫前日まで 2回以内 作物名 すいか・きゅうり 生理障害名 ハダニ類 発生状況 少発生 発生時期 6月上旬~ 発生の状況・要因 ・葉の裏に寄生し、吸汁により葉の表に白いかすり状の斑点が 現れる。増殖すると葉全体が黄変枯死する。 ・高温乾燥を好むため、ハウスでは露地よりも早く発生する。 ・ほ場をよく観察し、発生初期の低密度のうちに防除する。 ・ハウスでは、侵入しやすい出入り口やサイドなどの開口部付近 を中心に、よく観察する。 ・薬剤抵抗性の出現を防止するため、同一薬剤は連用しない。 <防除の一例> ●マイトコーネフロアブル すいか・きゅうり 1,000倍 収穫前日まで 1回 ●ダニトロンフロアブル すいか 1,000~2,000倍 収穫前日まで 1回 きゅうり 2,000倍 収穫前日まで 1回 ●スターマイトフロアブル すいか、きゅうり 2,000倍 収穫前日まで 1回 きゅうり すいか メロン 作物名 きゅうり 生理障害名 べと病 発生状況 少発生 発生時期 7月下旬~ 発生の状況・要因 ・始めは、葉脈に囲まれた角形で黄色の病斑を形成し、古く なると褐変し、多湿時には、葉裏に黒色のかびを生じる。 ・褐斑病と良く似ているが、べと病は病斑が黄色味を帯び、 葉裏にかびを生じることから判別できる。 ・曇雨天が続いたり、ハウス内が多湿となると発生しやすい。 また、肥料切れでも発生が助長される。 ・適正な管理で草勢を保つとともに積極的な換気を行い、 ハウス内湿度を高めないようにする。 ・発病初期に防除を開始する。 〈防除の一例〉 ●リドミルゴールドMZ 1,000倍 収穫前日まで 3回以内 ●ライメイフロアブル 2,000~4,000倍 収穫前日まで 4回以内 ●ランマンフロアブル 1,000~2,000倍 収穫前日まで 4回以内 ※リドミルゴールドMZは、フェスティバルM水和剤・ ジマンダイセン水和剤と合わせて3回までの使用回数です。

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園芸タイムリー情報≪8月中・下旬版≫

平成28年8月16日発行 第7号上川農業改良普及センター本所Tel 0166-84-2017 Fax 0166-84-2009E-mail [email protected] http://www.kamikawa.pref.hokkaido.lg.jp/ss/nkc/index.htm

全作物共通○気温の高い日が続いています。ハウスの換気等を十分行い、適正な温度・湿度管理に努めましょう。○病害虫の発生盛期です。発生予察による適切な防除に努めましょう。○整枝等の作業は晴天の日に行い、傷口からの病害の侵入を防止しましょう。○局地的な降雨を想定して、露地栽培では明きょ等の排水路を確保しましょう。 ハウスでは、浸透水や雨水の侵入に留意し、ビニールの破損等は補修しておきましょう。○台風の季節となってきました。暴風が予想される際は、事前にハウスの点検、補強を行いましょう。 ビニールが緩んでいると強風にあおられ、被害が生じやすいので、取り付け金具・ハウスバンドの締め直し、側杭の補強等を行いましょう。

※本資料に記載の農薬や資材は「地域で推奨するもの」を使用し、倍率や収穫前日数に十分留意して使用ください。

作物名 アスパラガス

病 害 虫生理障害名

斑点病

発生状況

発生に注意

発生時期

8月上旬~

発生の状況・要因

・茎や枝に楕円形の小さな(2×6mm程度)病斑を生じる。・病斑が拡大して茎、枝、葉を取り囲むとその上方は枯死落葉 する。・降雨の2~3日後に分生子の飛散が増え、その後病害の発生が 多くなるので注意する。・風通しが悪い条件(過繁茂の株や倒伏した株)で発生しやすい。

対 策

・茎葉は倒伏させない。・8月中旬以降発生が拡大するので、ほ場をよく観察し発病初期 から7~10日間隔で薬剤散布を行う。

〈防除の一例〉●ダコニール1000     1,000倍 収穫前日まで 3回以内●アミスター20フロアブル 2,000倍 収穫前日まで 4回以内●ストロビーフロアブル   2,000倍 収穫前日まで 3回以内※アミスター20フロアブルとストロビーフロアブルは同系統の ため、連用を避ける。

枝に発生した病斑が拡大

主茎に発生した病斑

作物名 すいか・きゅうり

病 害 虫生理障害名

アブラムシ類

発生状況

少発生

発生時期

6月上旬~

発生の状況・要因

・葉の裏に群生し、吸汁害による茎葉の萎凋、排泄物による葉や 果実の汚染が発生する。・ハウス内は温度が高いので、露地よりも増殖が早いので注意する。

対 策

・ほ場をよく観察し、発生初期の低密度のうちに防除する。・薬剤抵抗性の出現を防止するため、同一薬剤は連用しない。

<防除の一例>●トレボン乳剤 すいか      1,000倍 収穫3日前まで 3回以内 きゅうり     1,000倍 収穫前日まで  3回以内●コルト顆粒水和剤 すいか、きゅうり     4,000倍 収穫前日まで 3回以内●サンマイトフロアブル すいか       1,000~1,500倍 収穫3日前まで 2回以内 きゅうり      1,000~1,500倍 収穫前日まで  2回以内

作物名 すいか・きゅうり

病 害 虫生理障害名

ハダニ類

発生状況

少発生

発生時期

6月上旬~

発生の状況・要因

・葉の裏に寄生し、吸汁により葉の表に白いかすり状の斑点が 現れる。増殖すると葉全体が黄変枯死する。・高温乾燥を好むため、ハウスでは露地よりも早く発生する。

対 策

・ほ場をよく観察し、発生初期の低密度のうちに防除する。・ハウスでは、侵入しやすい出入り口やサイドなどの開口部付近 を中心に、よく観察する。・薬剤抵抗性の出現を防止するため、同一薬剤は連用しない。<防除の一例>●マイトコーネフロアブル すいか・きゅうり    1,000倍 収穫前日まで 1回●ダニトロンフロアブル すいか    1,000~2,000倍 収穫前日まで 1回 きゅうり 2,000倍 収穫前日まで 1回●スターマイトフロアブル すいか、きゅうり    2,000倍 収穫前日まで 1回

きゅうり

すいか

メロン

作物名 きゅうり

病 害 虫生理障害名

べと病

発生状況

少発生

発生時期

7月下旬~

発生の状況・要因

・始めは、葉脈に囲まれた角形で黄色の病斑を形成し、古く なると褐変し、多湿時には、葉裏に黒色のかびを生じる。・褐斑病と良く似ているが、べと病は病斑が黄色味を帯び、 葉裏にかびを生じることから判別できる。・曇雨天が続いたり、ハウス内が多湿となると発生しやすい。 また、肥料切れでも発生が助長される。

対 策

・適正な管理で草勢を保つとともに積極的な換気を行い、 ハウス内湿度を高めないようにする。・発病初期に防除を開始する。〈防除の一例〉●リドミルゴールドMZ 1,000倍 収穫前日まで 3回以内●ライメイフロアブル        2,000~4,000倍 収穫前日まで 4回以内●ランマンフロアブル        1,000~2,000倍 収穫前日まで 4回以内※リドミルゴールドMZは、フェスティバルM水和剤・ ジマンダイセン水和剤と合わせて3回までの使用回数です。

 

作物名 きゅうり

病 害 虫生理障害名

褐斑病

発生状況

少~中発生

発生時期

6~10月

発生の状況・要因

・葉に淡褐色の小斑点が発生し、やがて拡大して病斑上に黒っぽい かびを生ずる。・べと病と間違えやすいが、褐斑病は病斑が丸みをおびて、表面に かびを生ずる。・生育適温28℃、高温多湿条件で発生する。6~10月に多発する。・草勢が衰えている場合に多発しやすい。・ハウス内の土壌や資材に菌が付着し、翌年の発生源となるため、 以前に発生したことのあるほ場では特に注意が必要となる。

対 策

・適正管理で草勢を保つとともに積極的な換気を行い、ハウス内 湿度を高めないようにする。・昨年発生したほ場では、予防防除を行う。・ほ場をよく観察し、発病葉は摘除する。・薬剤抵抗性の出現を防止するため、同一薬剤は連用しない。<防除の一例>●ダコニール1000   1,000倍 収穫前日まで 8回以内●ジマンダイセン水和剤  600倍 収穫前日まで 3回以内●セイビアーフロアブル20  1,000倍 収穫前日まで 3回以内

・成虫の多発時は防除効果が劣るため、ほ場を よく観察し、発生初期防除に努める。・土壌施用粒剤は、土壌水分が極端に低下する と効果が劣るため、かん水管理に留意する。・ハウス内外の雑草や残さを適切に処分し、 発生密度を高めないようにする。・忌避資材(サニーマルチ等)の活用(右:写真ハウス下部)<防除の一例>●フォース粒剤  4kg/10a は種時全面土壌混和 1回(こまつな)●スタークル粒剤 6kg/10a 定植時全面土壌混和 1回(チンゲンサイ)●モスピラン顆粒水溶剤 4,000倍 収穫7日前まで 1回         (チンゲンサイ・ターサイ・みずな・こまつな)

作物名 あぶらな科野菜全般

病 害 虫生理障害名

キスジノミハムシ

発生状況

少発生

発生時期

5月下旬~

発生の状況・要因

・5月下旬に成虫の発生を確認した。・8月上旬は高温で推移し、今後の気象経過 によっては多発生する可能性がある。・成虫は葉を食害し、幼虫は根部を食害する。

対 策

キスジノミハムシ成虫

(体長4~5mm)

こまつな葉部食害

ラディッシュ根部食害

● 産卵期間:20~50日

● 卵期間:3~5日

● 幼虫期間:10~20日

● 蛹期間:3~15日

・ほ場内外のあぶらな科雑草を適時除草する。・防虫ネットの効果を高めるため、侵入口となる隙間を作らない よう設置する。トンネルかけの場合は、雑草によりネットが 持ち上がるため、除草も併せて実施する(右写真参照)。・品目により薬剤の登録状況が違うので、ラベルを確認してから 使用する。・ジアミド系(プレバソンフロアブル等)への薬剤抵抗性の個体が 出現しているため、ジアミド系薬剤使用時は防除効果の確認をする。

作物名 あぶらな科野菜全般

病 害 虫生理障害名

コナガ

発生状況

多発生

発生時期

5月下旬~

発生の状況・要因

・7月中旬以降は特に露地栽培での被害が多くなっている。

対 策

コナガ幼虫

防虫ネットの隙間

コナガ成虫 発生状況

あぶらな科野菜

・発生が少ない時は捕殺する程度で良い。・発生数、吸汁痕が増えてきたら薬剤散布する。

・防除はカメムシ類登録で各品目に登録のある 薬剤を散布する。 不明な点がある場合にはJAまたは普及センター に相談する。

対 策

少発生

発生時期

7月下旬~

発生の状況・要因

・汁を吸われた部分が白くなる。・多発すると葉全体がしおれて黄色くなり、枯れることもある。・1年に2回発生し、成虫で冬を越す。

作物名

病 害 虫生理障害名

ナガメ

写真上:成虫

写真右:吸汁痕

 

発生状況

あぶらな科野菜

・発生や吸汁被害などが確認されたら、 速やかに薬剤散布する。<防除の一例:ブロッコリー登録>●ディアナSC 2,500~5,000倍 収穫前日まで 2回以内●モスピラン顆粒水溶剤  2,000倍 収穫14日前まで 3回以内

<防除の一例:キャベツ登録>●ディアナSC 2,500~5,000倍 収穫前日まで 2回以内●モスピラン顆粒水溶剤        2,000~4,000倍 収穫7日前まで 5回以内

対 策

中発生

発生時期

7月下旬~

発生の状況・要因

・幼虫、成虫とも葉を吸汁加害する。・吸汁加害により褐斑症状、カスリやテカリ、 ヒキツレ、反り返りなどの被害が発生する。・多発時には葉全体が黄化、葉枯れに至る。

作物名

病 害 虫生理障害名

アザミウマ類

写真上:葉裏の吸汁痕

写真右:葉表の黄変

作物名

病 害 虫生理障害名

ヨトウムシ類

発生状況

あぶらな科野菜

・産卵が確認されたら、IGR系の農薬を散布する。・若齢幼虫は集団で食害し、成長するにつれて 分散、食害する。集団を確認したら速やかに 薬剤散布する。<防除の一例:ブロッコリー ヨトウムシ登録>●マトリックフロアブル( IGR系 )        1,000~2,000倍 収穫前日まで  3回以内●ディアナSC 2,500~5,000倍 収穫前日まで  2回以内●ランネート45DF             1,000倍 収穫7日前まで 2回以内

対 策

少発生

発生時期

8月上旬~

発生の状況・要因

・8月上旬より産卵が見られるようになってきた。・成虫は葉裏に卵(50~150個程度)を産み、 ふ化した幼虫は薄皮一枚残して食害する。・幼虫が成長するにつれて食害が大きくなり、生長点 に近い部分や花蕾部を食害することが多い。・老齢幼虫は3cm位の大きさで、体色は緑~茶色。

産卵された卵塊

若齢幼虫

・かん水は少量多回数で行い、ほ場排水に努める。・ハウス内の換気、寒冷紗等で気温・湿度の低下を図る。・罹病株の残渣は、ほ場外に持ち出し処分する。 ※葉枯病に登録のある農薬はありませんが、上記のような症状が 見られる場合は、普及センターまでお問い合わせください。

作物名 しゅんぎく

病 害 虫生理障害名

葉枯病

発生状況

中~多発生

発生時期

8月上旬~

発生の状況・要因

・高温多湿や排水不良のほ場で発生が見られ、7月末~8月上旬の 降雨以降、症状の急激な進行が見られる。・発生初期では、葉表面にやや黄色の小斑点を生じる。・病斑が拡大すると、円形~楕円形となり、表裏に灰褐色のかびを 生じる。・窒素過多、頭上かん水等による土壌粒子の跳ね上げにより、発生が 助長される。

対 策

葉表面の病斑

作物名 ねぎ(夏秋ねぎ)

病 害 虫生理障害名

(写真は、病害虫防除提要より引用)

葉枯病

発生状況

少発生

発生時期

7月下旬~

発生の状況・要因

・曇雨天、収穫遅れ、窒素過多、土壌の低pH条件で多発する。・褐色楕円形病斑は葉身先端部および中心部に発生する。 同病斑から飛散した分生子は黄色斑紋病斑の伝染源となり、 出荷葉の外観品質を著しく低下させる。・葉身中心部の病斑はべと病発生後、二次的に葉枯病菌が感染 して発生する。・黄色斑紋病斑の感染好適温度は15~20℃であり、ベと病の 発生も多かったことから、今後、発生が多くなる可能性がある。

対 策

・9月どりの作型では、収穫3週間前からは葉枯病 の防除を中心に行う。・べと病が多発したほ場では特に注意する。・適期に収穫する。〈防除の一例〉 アミスター20フロアブル           2,000倍 収穫 3日前まで 4回以内 ポリベリン水和剤  1,500倍 収穫14日前まで 3回以内

写真上 先端部の病斑

写真右 黄色斑紋病斑 写真上

褐色楕円形病斑

 

・換気を心がけ、ハウス内湿度の低下に努める。・被害葉は摘除し、残さは適切にほ場外へ搬出する。

<防除の一例(トマト・ミニトマト共通)>●トリフミン水和剤    3,000倍 収穫前日まで 5回以内

作物名 トマト類

病 害 虫生理障害名

すすかび病

発生状況

中~多発生

発生時期

5月下旬~

発生の状況・要因

・症状が葉かび病と非常によく似ている。・気温が高くなってから発生が多くなってきた。・葉表が黄変し、徐々に茶色に枯れ込む。・葉裏には灰色、黒色のカビが生じている。

対 策

葉表の症状

葉裏に発生したかび

・被害茎葉、果実は見つけしだい除去し、ほ場外へ搬出する。

<防除の一例:トマト・ミニトマト登録>●マルハナバチを放飼している場合 マイトコーネフロアブル 1,000倍 収穫前日まで 1回 コロマイト乳剤      1,500倍 収穫前日まで 2回以内●マルハナバチを放飼していない場合 コテツフロアブル     2,000倍 収穫前日まで 3回以内 アファーム乳剤 2,000倍 収穫前日まで 5回以内

作物名 トマト類

病 害 虫生理障害名

トマトサビダニ

発生状況

少発生

発生時期

7月上旬~

発生の状況・要因

・茎葉や果実が茶褐色に変色し、ツヤが無く、下位葉から 枯死している。・体長約0.2mmと、非常に小さいため、肉眼では見えない。・高温期に発生が多くなるため、今後注意が必要である。・前年発生したほ場では特に注意が必要である。

対 策

写真左:茶褐色化した茎写真右上:ツヤのない果実

・被害葉は可能な限り除去し、ほ場外へ搬出する。・吸汁痕などで初発が確認されたら、速やかに薬剤散布する。<防除の一例:トマト・ミニトマト登録>●マルハナバチを放飼している場合 コロマイト乳剤      1,500倍 収穫前日まで 2回以内 ディアナSC  2,500~5,000倍 収穫前日まで 2回以内 ●マルハナバチを放飼していない場合 アファーム乳剤      2,000倍 収穫前日まで 5回以内

作物名 トマト類

病 害 虫生理障害名

ハモグリバエ類

発生状況

少~中発生

発生時期

7月下旬~

発生の状況・要因

・下位~中位葉に幼虫が潜葉し、枯死している部分も見られる。・成虫や吸汁痕が数多く見られるほ場もある。

対 策

写真上:食害された葉写真右:成虫

作物名 トマト類

病 害 虫生理障害名ミカンキイロアザミウマ

発生状況

少発生

発生時期

5月上旬~

発生の状況・要因・5月上旬よりほ場での発生が確認された。・葉身に吸汁害が見られ、周辺に体色が黄色および白色の個体が確認 された。・被害として果実に金粉症状が見られる。

対 策・ほ場を観察し、発生初期に薬剤散布する。・薬剤抵抗性の出現を防止するため、同一薬剤は連用しない。〈防除の一例〉 ウララDF       2,000倍 収穫前日まで  3回以内 カスケード乳剤     2,000倍 収穫前日まで  4回以内                (ミニトマトの場合は2回以内) コテツフロアブル    2,000倍 収穫前日まで  3回以内

※コテツフロアブルはマルハナバチへの影響期間が長いので留意する。

吸汁された葉身

加害された果実

 

対 策

・多発すると被害が甚大となるので、ほ場をよく観察し、 発生初期から薬剤散布を行う。<防除の一例:トマト・ミニトマト>●アファーム乳剤  2,000倍 収穫前日まで 5回以内●フェニックス顆粒水和剤

          2,000~4,000倍 収穫前日まで 2回以内

<防除の一例:ピーマン>●アファーム乳剤  2,000倍 収穫前日まで 2回以内●フェニックスジェット

          50g/高さ2m×200㎡ 収穫前日まで 2回以内

<防除の一例:ししとう・とうがらし類>●プレバソンフロアブル5          1,000~2,000倍 収穫前日まで 3回以内

作物名 ナス科果菜類(トマト類・ピーマンなど)

病 害 虫生理障害名

オオタバコガ

発生状況

発生に注意

発生時期

8月上旬~

発生の状況・要因

・上位の茎葉に幼虫が見られ、果実の食害が著しい。・ヨトウムシ類のように集団での食害はないものの、 ハウス内でまばらに見られる。

成 虫

トマトに食入した幼虫

・餌となる収穫残渣を適時搬出する。・例年、発生が認められるほ場で以下の薬剤を使用する。・作物に直接かからないように、ほ場外の土壌へ散布する。・降雨後の散布が効果的である。

<防除の一例:ナメクジ類・カタツムリ類が加害する農作物等登録>●マイキラー 100~200倍 ほ場周辺の生息地 6回以内

作物名 ナメクジ類・カタツムリ類が加害する野菜

病 害 虫生理障害名ナメクジ類

カタツムリ類

発生状況

少発生

発生時期

5月下旬~

発生の状況・要因

・5月下旬にカタツムリ類の発生を確認した。・8月中旬以降に発生が多くなる傾向があることから、今後も 発生に注意が必要である。

対 策

葉面に残されたふん

食害痕

コケに潜むカタツムリ

・ほ場をよく観察し、発病初期に防除する。<防除の一例>       希釈倍数      使用時期   本剤の使用回数●クムラス  500~1,000倍    -        - ・少発生時:1,000倍で収穫後に散布。・中発生時:500倍で収穫後散布。      1,000倍で収穫後と収穫数日前散布。・多発生時:500倍で収穫後と収穫数日前に散布。・葉部は細かい切れ込みや凹凸があるため、薬斑が残りやすい。 クムラス使用時は展着剤を必ず使用し、散布水量は流れ落ちない 程度 (10aあたり200㍑以下)とする。

作物名 パセリ

病 害 虫生理障害名

うどんこ病

発生状況

少発生

発生時期

8月上旬~

発生の状況・要因

・8月上旬に発生が確認され、今後、発生の拡大に注意が必要である。・葉の表面がうっすらと白いかびにに覆われる。・高温でやや乾燥した条件下で多発しやすい。

対 策

作物名 花き全般

病 害 虫生理障害名

灰色かび病

発生状況

多発生

発生時期

7月中旬~

発生の状況・要因

<現在の発生状況>・きくでは、わき芽取り除いた跡、摘蕾跡から感染する。・シヌアータはがくのつけ根や採花後の切り口に発生する。 今後、降雨による高湿度条件により、発病が蔓延する 可能性が高いので注意する。

対 策

・ハウスの換気、通気性の改善 きくでは、ハウスの裾はできるだけ開放し、またシェードの裾も 15cm程度開ける。・午後からのかん水は控える。・発病すると蔓延が早いので、発病前に定期的な予防防除を行う。<防除の一例>○セイビアーフロアブル20 1,000倍  発病前~発病初期 4回以内○フルピカフロアブル    2,000~3,000倍  発病初期 5回以内○ポリベリン水和剤     1,000倍  発病初期 8回以内

※茎葉部だけではなく、地際部にもしっかり散布する。

シヌアータ がくの退色

アナベル 花弁の発病

■□■□■□■□ GAP手法の活用 □■□■□■□【農作業事故防止編】

-農作業事故防止は日頃の安全確認から-

    ・農機の点検や清掃、異物除去等を行う際には、必ずエンジンを停止しましょう。    ・危険な場所(ほ場内や施設内等)が無いか、日頃から確認を行いましょう。    ・危険を伴う作業(草刈りや高所作業等)を行う際は、安全確認を必ず行いましょう。    ・お互い声かけできる範囲内で作業を行い、なるべく「ひとり作業」は控えましょう。    ・高温時の作業は十分な休憩と水分補給を行い、熱中症を防止しましょう。

 ◆農薬の使用に当たっては、使用基準を必ず守りましょう。なお、品目ごとの栽培防除体系を基に減農薬でクリーンな野菜生産を  実践しましょう。 ◆防虫ネット・近紫外線カットフィルム・粘着シートなどを活用し、適切な栽培管理と合わせ、病害虫の発生を最小限に抑制しましょう。

 ◆この情報は、上川農業改良普及センター本所地域(旭川市、鷹栖町、当麻町、比布町、愛別町、上川町)向けに作成されています。  気象・土壌条件作業体系から当地域以外には、適用されませんので十分ご注意ください  (不利益・損害などが発生した場合、当方は責任を負うことはできません)。 ◆掲載されている農薬情報は、平成28年7月31日現在の登録内容となっていますので、活用の際は、あらかじめ安全使用基準を確認  くださいますようお願いします。

点検整備は、必ずエンジンを停止してか

作物名 花き全般

病 害 虫生理障害名

ハダニ類

発生状況

中発生

発生時期

6月上旬~

発生の状況・要因

・苗による持ち込み、周辺雑草から歩行、風による飛来、 作業者の衣服への付着などによって侵入する。・寄生されると、葉裏は粉が吹いたようなかさかさした 状態となり、葉表は色の濃淡が現れる。・密度が高くなると、クモの巣のようなネットを張り、葉先、 生長点あるいは支柱の先端に集まってコロニーを形成し、 糸を吐いて風に乗って分散を始める。

対 策

・ほ場観察が重要であるが、寄生の確認が困難であるため、 上記2のような症状が現れた場合は防除を開始する。・葉裏にしっかり薬液を付着させるため、展着剤の加用が 効果的である。・発生初期の防除間隔は7日程度で実施し、あまり間隔を あけないようにする。

<防除の一例>●コテツフロアブル    2,000倍 発生初期  2回以内●カネマイトフロアブル  1,000倍   -    1回●ピラニカEW      2,000倍 発生初期   1回

葉が寄生された状況(きく)

・発生初期の防除が肝心で、密度が高くなると防除が困難 になるとともに、死骸が葉に付着し、汚れが目立つので 注意する。<防除の一例>●ロディー乳剤          1,000倍    -  6回以内●スタークル顆粒水和剤 2,000~3,000倍 発生初期  5回以内●コルト顆粒水和剤        4,000倍  発生初期  4回以内●チェス顆粒水和剤       5,000倍  発生初期  4回以内

作物名 き く

病 害 虫生理障害名

アブラムシ類

発生状況

多発生

発生時期

6月中旬~

発生の状況・要因

・生長点付近の葉の寄生が多いが、上位葉の裏側に寄生 することも多い。・薬剤抵抗性がつきやすく、防除適期を逃すと難防除と なることが多い。

対 策

密度が高くなり汚れが

目立つ状態

作物名 き く

病 害 虫生理障害名

アザミウマ類

発生状況

多発生

発生時期

7月上旬~

発生の状況・要因

・花粉・花弁を食害する種類が中心で、食害を受けると花弁は 褐変やかすりが入る。・幼虫に寄生された葉は褐色の微小斑点、光沢のある食害痕の中 に黒い糞が確認できる。・現時点で花蕾への発生が多く、花弁の褐変が目立っている。

対 策

・定期的薬剤防除の徹底を図る(5~7日間隔)。

<防除の一例>●アクタラ顆粒水溶剤      1,000倍 発生初期 6回以内●テルスターフロアブル     2,000倍   -  3回以内●ハチハチフロアブル       1,000倍 発生初期 4回以内●ディアナSC   2,500~5,000倍 発生初期 2回以内

葉に寄生された状況

花弁の食害跡